狂人日記
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狂人日記

1,430円 (税込)
298円 (税込) 12月25日まで

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狂気と正気の間を激しく揺れ動きつつ、自ら死を選ぶ男の凄絶なる魂の告白の書。醒めては幻視・幻聴に悩まされ、眠っては夢の重圧に押し潰され、赤裸にされた心は、それでも他者を求める。弟、母親、病院で出会った圭子――彼らとの関わりのなかで真実の優しさに目醒めながらも、男は孤絶を深めていく。現代人の彷徨う精神の行方を見据えた著者の、読売文学賞を受賞した最後の長篇小説。

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狂人日記 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    HSPを自称している人々に、読んで欲しい、これこそ他人に迷惑をかけてしまうことを恐れ、視覚、聴覚が繊細すぎるがゆえの幻、が、ある主人公なのだ。HSPを自称するということは、繊細を売りに出している、商売にしている時点でそれは繊細でもなんでもない、HSPという薄汚い膜をはることで孤独ではないことに安堵す

    0
    2025年06月21日

    Posted by ブクログ

    ものすごい迫力で
    幻視、幻覚、幻聴の世界が繰り返される
    自分の見ているものが
    他の人にも見えているものなのか
    わからずに混乱
    わかっているのにつらい

    あまりにも細かい描写で
    作者の体験談かと思った
    しかし
    あとがきで友のことが書かれていた
    が、こんなにもその世界を語れるのは
    すごすぎる
    あるいは

    0
    2025年01月30日

    Posted by ブクログ

    タイトルがタイトルなだけに狂ったような想像をしてたけど、主人公はこの世の全ての人間と紙一重な場所にいて誰よりも他人を求めて繋がることを最後まで諦めなかった、幻覚か現実か自分なりに探りながら読み進めていくのが面白くてでも気持ちは浮かばなくて、終盤にかけてどんどん辛く思いながらも健常者のふりをして生きる

    0
    2024年06月26日

    Posted by ブクログ

    タイトルが『狂人日記』ですが、「狂人」という言葉と裏腹に、精神病院に入院している主人公の語り口はいたって冷静です。現実と虚構を繰り返す中、自己の状況を細やかに分析して内省しています。ただ、その冷静に語る心の内が、ところどころ読み手の胸を刺す言葉がいくつもあり、どんどん話しに引き込まれました。

    主人

    0
    2023年11月08日

    Posted by ブクログ


    思い浮かべるのは島尾敏雄の『死の棘』、武田泰淳の『富士』。
    一人の人間が作品に執着出来る範囲を遥かに超えており、純粋に屈服させられてしまう。
    とりわけこの作者のひたむきと言える作品へのエネルギーと凄みの加え方は読後も後年印象に残る。
    読書体力は要すが名作。

    0
    2023年09月29日

    Posted by ブクログ

    もう読みたくない!ってくらい落ち込む。それくらいリアリティがあった。「自分も将来こうなっちゃうのかなあ…」って気分にさせられました。

    0
    2023年01月15日

    Posted by ブクログ

    幻覚と現実が区別なく淡々と記される。それでも根底にあるのは誰しもがかかえる孤絶で、主人公のあこがれる健常者という在り方自体がなによりもの幻想なのだと思える。その幻想を支えるのが病だ。「いつか病気が治ったとき、空には何もないだろう」という一文が胸を打つ。

    0
    2022年09月11日

    Posted by ブクログ

    正気を失うという言葉を体感できる
    主人公の脳内と現実が混じり合い、精神が崩壊していく様子の表現が素晴らしい。
    所々生々しいのも良い。
    1回読むだけで十分。

    0
    2022年03月16日

    Posted by ブクログ

     小説を読んでいて「これ、俺のことじゃないか?」と思えることってあると思う。
     ちょっとおかしな人だったら「断りもなく俺のことを書きやがって」と著者にクレームを入れる、なんてこともあるだろう(実際にあった訳だし)。
     僕はそこまで頭がおかしく……って書くとまずければ……純情無垢じゃないから、そん

    0
    2018年01月06日

    Posted by ブクログ

    とても優しい小説だと思った。自分への優しさ、他人へのやさしさ。というより優しくありたいという気持ち。決して甘やかすのではない。この主人公は自分を甘やかそうと思っていないし、甘やかされて喜ぶタイプでもない。ただ現実があって自分がいるだけだが、それを真剣に見つめるということはすなわち対象へのこの上ない配

    0
    2014年06月11日

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