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Posted by ブクログ
36歳の高子は、離婚した畑中とのあいだに生まれた夏野子という娘とともに暮らしています。彼女はときどき土居という男と関係を結んでいますが、土居は高子や夏野子の気持ちを慮るような男ではなく、妻にも子どもを産ませてもいっこうに平気な顔でいます。
その後高子は、畑中の友人の長田という男とも関係をもつようになります。やがて彼女は、長田の子どもを身ごもったと信じ込み、しだいに彼女の身体にも変化が生じます。夏野子は、母親としては奔放にすぎる高子との生活に疲れ、高子の姉のもとに身を寄せ、姉も高子の振る舞いに眉をひそめて苦言を呈します。
ところが、病院をおとずれた高子は、お腹に子どもがいないという驚くべき事実を告げられます。妊娠した子どもを産みたいという高子の宣告を受け、その後じつは想像妊娠だったと教えられた長田は、彼自身が誠実だと信じるしかたで高子の思いを受け止めようとしますが、それは高子自身の思いとはまったくかけ離れたものであり、彼女を傷つけるだけに終わります。
身勝手な男で、夏野子に対しても辛くあたる土居と、自分では誠実なつもりでありながら、じっさいは高子の気持ちに対して鈍感で彼女を深く傷つける長田が、対比的なしかたで登場します。一方で、彼らが性と出産をめぐる高子の思いをいっこうに理解できず、想像上のお腹の子どもとともに生きようと考える高子の孤独な心のうちがえがかれています。
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