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30年後のニホンの未来像を描き絶筆となった表題作ほか、強くしなやかに生きる女性たちの姿を追った「ニューヨーク、ニューヨーク」「オートバイ、あるいは夢の手触り」を収録。女性や弱者、辺境のものたちへの優しい眼差しと現状への異議──。日本を超えて世界規模の視野を切り拓き続けた津島文学のエッセンスがここにある!
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Posted by ブクログ
文章は読みやすいし、テイストも嫌いじゃない。絶筆だと言う表題作は、「ASD」の件をもう少し抑えめにした方が良いような気がするが、その余裕はもうなかったのだろうか。
半減期?と最初すぐにピンとこなかった。それだけもうすでに忘れ去られてきて、原発事故などまるでなかったことのように風化してる。原発事故から30年後の物語はそうは、ならないことの祈りのようにも感じた。まだ何も解明されてない放射能の影響が、差別という形で現れないで欲しいという著書の願い
津島祐子を読むのは初めて。 短い文を連ねる文体と独特の読点の打ち方で、そこはかとなく叙情的な雰囲気を醸す文章だなという印象。 ちなみに、そうした文章の特徴は太宰の作品にも通じるところがあるような…?と思ったのは私の色眼鏡かしら。 しかし、穏やかな叙情的な文章を書く人なのかと思いきや、社会風刺のような...続きを読む表題の短編で締め括られたのにや驚いた。
短い短編集、3つ。 標題の作品が、印象的。セシウムの半減期の近未来小説。 ああ、そういう事を考えたのか。怖くなる。
ニューヨークを語る元妻のトヨ子の生前の話を ファミレスで息子の薫とする男。 学生の曾祖母が乗ったというオートバイから、 景子が昔付き合っていた妻子持ちの男も、伯父もオートバイに乗っていたと思い出す記憶。 トウホクで起きた災害と事故から30年経って すっかり変わり果てたニホン。 著者がちょうどだ...続きを読むいたい1年前に亡くなっているとは。 トヨ子の話は読みやすかった。 半減期はちょっと暗くて、気が、滅入る。 戦争が終わって、もう何も起こらないとは 限らないわけね。
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