雪子さんの足音

雪子さんの足音

1,353円 (税込)

6pt

東京に出張した僕は、新聞記事で、大学時代を過ごした高円寺のアパートの大家の雪子さんが、熱中症でひとり亡くなったことを知った。20年ぶりにアパートを訪ねようと向かう道で、僕は、当時の日々を思い出していく。

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雪子さんの足音 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    木村紅美(くみ)さん、初読みです。「雪子さんの足音」、2018.2発行。一息に読み終えました。20年前に住んでいた月光壮の大家である川島雪子さん(90歳)死去のニュースを知り、20年前のことを回顧する湯佐薫。とても親切でお節介な雪子さん(70歳)、大学3年の薫、高卒のOLで同い年の小野田さん。この3

    0
    2020年11月23日

    Posted by ブクログ

     雪子さんの不安、薫のもどかしい思い、小野田さんの抱える闇、それらを月光荘というアパートが包みこんでいる。未来に希望を見つけられないまま生きていく、そんな人たちを切り取ったお話だった。

    0
    2022年10月08日

    Posted by ブクログ

    淡々としているけど、伝わってくるものがある。
    雪子さんの求めていたこと、それに応えて寄り添う子、疎ましく思いながらも甘えてしまう青年。 どの人の気持ちも違和感なく受け入れて読むことができた。

    0
    2019年01月16日

    Posted by ブクログ

    薫(男性)は、大学生のころに暮らしたアパートの大家・雪子さんが亡くなったことを知る。
    当時の雪子さんは70歳ほど。
    薫を孫のように可愛がり、お小遣いを渡したり食事の世話をしたりと、徐々に生活の中にも入り込んできた。
    同じアパートに住む小野田さんも、薫に好意を持ち近づいてきた。
    2人が侵食してくる。

    0
    2018年06月04日

    Posted by ブクログ

    小さなアパートで始まる疑似家族。
    親切が過ぎて煩わしくなったり、こじれて縁を切ってみたり、勝手に頼ってみたり。
    それぞれ少し壊れた人たちが居場所と姿を探す。

    0
    2018年04月26日

    Posted by ブクログ

    40年前に住んでいた中野の下宿のおばあさんと重ね合わせて読ませていただき、すごい郷愁を感じた。食事の招待は無かったけど、部屋の掃除はよくしてもらったな。
    昨年、その下宿を引き払って以来、初めて訪れたがおばあさんはおろか築年数の経つアパートが建っていた。すごく寂しかったな。

    0
    2018年04月18日

    Posted by ブクログ

    読んでいて戸惑った。タイトル、装丁からはとうてい想像できないストーリーだったのだ。
    とある大家さんの訃報から話ははじまっている。それを耳にした主人公は中年の男性だが、かつてはその大家である雪子さんのアパート・月光荘に下宿していた大学生だった。
    高円寺にあるそのアパートは今どうなっているのかと足を運び

    0
    2018年03月03日

    Posted by ブクログ

    主人公の薫が学生時代に過ごした下宿「月光荘」での回想。管理人の雪子さんは異常なほどお節介。同じ下宿先の小野田さんは行き遅れの独り住まい。薫は雪子さんの世話をうっとおしく感じながらもただ飯やお小遣い欲しさに小説家志望を演じ利用する。冷めた関係性を保ちながら自己の利益のみに固執する主人公の様は異質で現実

    0
    2025年10月18日

    Posted by ブクログ

    公務員の薫は新聞記事で、学生時代の下宿先の家主・雪子さんが熱中症で孤独死していた、と知り二十年ぶりに下宿先の月光荘を訪ねてみる。

    過剰なまでに下宿人をもてなす雪子さん。自分の都合良く利用する薫。薫に思いを寄せながら、受け入れてもらえない小野田さん。
    なんだかとても昭和な感じなのだが、たぶん平成。そ

    0
    2025年09月25日

    Posted by ブクログ

    アパートの大家さんと店子のお話。青春時代を描いているには違いないはずなのだが、どうにも鬱々した空気が拭えない。どこにも明るさが見えないけれど、暗いだけというわけでもない。皆が少しずつ考えが違って、気遣いながらも不協和音が生まれていく感じがする。
    2021/2/12

    0
    2021年02月12日

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