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人を死なせた女と男の、孤独で安全な逃亡生活――。3.11直前の少年の死をめぐる海難事故と、沖縄新基地建設反対デモ警備中の出来事が、「感染者第一号」を誰もが恐れる地で交差する。
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Posted by ブクログ
ストーリー自体は盛り上がりのあるタイプではなく、鬱々とした日常を書き出している。読み手によって受ける衝撃の度合いが異なるタイプの小説だった。何かしら脛に傷のある人じゃないと、読んでもつまらないかも。この物語の登場人物達は家族や職場、地域などのコミュニティから受け入れられなかった人々なんだと思う。それ...続きを読むでも誰かと共にある安心を求めたから、よそよそしくても2人の生活が始まったのかな。自分が罪を犯したのではないかという不安を打ち消しながらの暮らしとそれぞれが抱える孤独、コロナ禍の生活が辛く感じられ、湊かなえよりよっぽど読後感がイヤ。
誤解がひとり歩きして自分とは違う自分がさも本当のように語られる。それはいつの世にもあるのかもしれないけど、ネットが普及した今、そういうことは増えているのかもしれない。 誤解された者は誤解された者のことがわかるのだろうか。もしそうだとしたら、誤解されることは怖いけれど、そういう人が増えていくことで...続きを読む噂ではなく本人を見つめることのできる人が増えるのだろうか。希望的観測をもってしてみても過渡期を超えるのは辛いことだな。
地方都市にあった、コロナ禍初期の東京からの帰省者に対する差別を描き、孤独な心を引き出している。 そんな空気が感じられるからか、読んでいる間はいつも曇り空や雨が降っている気分だった。 妙と忍の孤立している2人が、お互いに干渉せずに同居するのは、それが安全だからなのか。
雑誌文芸に掲載された小説を本にしたものである。宮城か岩手の文学紀行として紹介された本である。車にいたずら書きをされたり、塀に落書きをされたので、排水口に詰まったものを掃除する便利屋に用心棒代わりに泊まってもらっている、という状況である。人を死なせた女性と思われて、海で仲間といったときに溺れた担任の子...続きを読むどもの父親から恨まれている女性が主人公ではあるが、便利屋も沖縄の反対運動を取り締まる警備員としてカミソリを持った女性の腹を殴るという行為を行ってしまうなかばホームレスのようなことをしている男性である。
それぞれに「人を死なせてしまった」男女の孤独で安全な逃亡生活。 コロナ禍「感染第一号」を出すまいと息を潜めるような地方の鬱屈感。この2人にはなおのこと。 生きているだけで日々摩耗し消耗していくと痛感させられる。個人的にド鬱文学…たまらない。
読みにくい文章だった。独白体だから、キャラクターの混乱や思考の拡散したさまをそのまま文体に反映させているのか、もともと独特の言い回しをする作者さんなのかはわからない。しかも、キャラクターがどの人も薄っすら嫌な奴だし、何なら町の人も嫌な感じ。不安で押し潰されそうだったコロナ禍初期のあの感じなど、言葉に...続きを読むしにくく、曖昧ではっきり向き合いたくないものを、スケッチしたような作品だった。
身近にいた人間の死に、もしかしたら自分が関わっていた「かもしれない」。判然としない過去の事件の記憶に囚われ、他人との関わりと遮断してひっそりと暮らしていた2人の男女が出会い、顔を合わせずに一緒に暮らすという奇妙な関係を育んでいく。 読みにくい文章だなぁ…とずっとしかめ面で読んでいたように思う。すごく...続きを読む独特な文章。本を読んでいるというか、か細い囁きを聞いているような。男女が交互に語る形式で物語は進んでいくのだけれど、章に分かれているわけではないのと、2人のキャラクターが似ているのとで、あれ今どっちの話だっけ?と何度か戸惑うことになった。でも読み終わったとき、わたしはこの物語が、この静謐で奇妙な文章が、けっこう好きだと思った。誰かにとっては「危険」な人物でも、ある環境、ある人間関係においては相手に安心をもたらす存在になり得る、というテーマには大いに共感した。ちょっとこの作家さん、気になる。他の本も読んでみたい。
救いのないような過去をもつ2人の男女が、お互いの過去を見つめ合って、奇妙な共同生活を送る普遍的なお話です。家主である妙の徹底した共同生活の ルールには、コロナ禍で生きる人たちの葛藤が感じられました。もしも自分が感染してしまったら、周りの人たちに、どんな目線で見られるのだろうか。 地域にとっての「感染...続きを読む1号」は、どんな意味を持つのか、コロナ禍での生きづらさを上手く描いている と感じました。
秘密を抱えた女と男の同居生活。世話をしているようで自分も支えられている女。なんとも不思議な空気感。震災とコロナが微妙に影を落とす。「世の中は知らない方が心穏やかに日々をやり過ごせそうなことに溢れていて、ただでさえ疲れる」連日の戦闘報道から目を背けがちの日常。
コロナ禍の閉塞感と登場人物二人の過去。 重い気持ちを引きずりながらこの先に何かあるだろうと読み進めたが、何も起きなかった。 まさに人生とはそんなものかもしれないし、 こういう感情を持つことも必要だなあと思った。
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