あなたに安全な人

あなたに安全な人

小説・文芸
1,837円 (税込)

9pt

人を死なせた女と男の、孤独で安全な逃亡生活――。3.11直前の少年の死をめぐる海難事故と、沖縄新基地建設反対デモ警備中の出来事が、「感染者第一号」を誰もが恐れる地で交差する。

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  • カテゴリ
    :
    小説・文芸
  • ジャンル
    :
    小説 / 国内小説
  • 出版社
    :
    河出書房新社
  • タイトル
    :
    あなたに安全な人
  • タイトルID
    :
    1043415
  • ページ数
    :
    152ページ
  • 電子版発売日
    :
    2021年11月26日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    1MB

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あなたに安全な人 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    ストーリー自体は盛り上がりのあるタイプではなく、鬱々とした日常を書き出している。読み手によって受ける衝撃の度合いが異なるタイプの小説だった。何かしら脛に傷のある人じゃないと、読んでもつまらないかも。この物語の登場人物達は家族や職場、地域などのコミュニティから受け入れられなかった人々なんだと思う。それでも誰かと共にある安心を求めたから、よそよそしくても2人の生活が始まったのかな。自分が罪を犯したのではないかという不安を打ち消しながらの暮らしとそれぞれが抱える孤独、コロナ禍の生活が辛く感じられ、湊かなえよりよっぽど読後感がイヤ。

    0
    2024年03月05日

    Posted by ブクログ

    自分が人殺しかもしれない、を常に心にもっていると、生活はこんなにも不穏で静謐な空気感になるのか。些細な物音にこちらがびくっとなりそうなくらいだった。
    コロナ自体がそもそも、感染症という、誰かが誰かの加害者になり得るそんな社会的な風潮の中で、街全体がひっそりと、こわごわとしていた。それを圧縮したかのような暗さと静かさを、これだけのシンプルな文章量で表現できるのは驚き。

    0
    2026年08月03日

    Posted by ブクログ

    すらすら読めたが、一般的な評価が低い。これは「加害者」の物語であり、「加害」が主観になることは単に不愉快でもあるし。

    主人公の妙、もう一人の便利屋の男・忍。
    コロナ初期の物語で、県内にはまだ誰も感染者は出ておらず、東京から来た人間にものすごく厳しい。
    二人とも東京から帰郷したばかり。
    また東京からIターンしてきたお爺さんは、自死している。
    二人は「加害者」である。
    木村氏自身、受賞のコメントで「私は本土の人間だから沖縄にとっては加害者」と話している。

    木村氏のちょっと政治的なコメントには、ちょっと疲れてしまったのは、あるにはあった。
    作品自体は受章理由にあったとおり『不穏』な雰囲気が悪くはなかった。同じように「加害者」の物語である『よいこのあくび』よりも、私はこっちのほうが好みだった。

    0
    2025年12月20日

    Posted by ブクログ

     誤解がひとり歩きして自分とは違う自分がさも本当のように語られる。それはいつの世にもあるのかもしれないけど、ネットが普及した今、そういうことは増えているのかもしれない。
     誤解された者は誤解された者のことがわかるのだろうか。もしそうだとしたら、誤解されることは怖いけれど、そういう人が増えていくことで噂ではなく本人を見つめることのできる人が増えるのだろうか。希望的観測をもってしてみても過渡期を超えるのは辛いことだな。

    0
    2022年10月06日

    Posted by ブクログ

     地方都市にあった、コロナ禍初期の東京からの帰省者に対する差別を描き、孤独な心を引き出している。
    そんな空気が感じられるからか、読んでいる間はいつも曇り空や雨が降っている気分だった。
     妙と忍の孤立している2人が、お互いに干渉せずに同居するのは、それが安全だからなのか。

    0
    2022年10月04日

    Posted by ブクログ

    コロナ禍の最中。過去に人の命を奪ったかもしれない男女が同じ家で暮らし始めるが、2人の間に前向きな感情などはほぼなく、閉塞した日々が続き男は衰弱していく。
    全員が不気味だった。妙も瑠奈も忍に対して変に執着するのが最後まで理解できず気持ち悪かった。2人ともなんでそんなに?しかもこんなやつに?それに対する忍の反応ももちろん気持ち悪いし。敢えてそういう描写なんだろうとは思うけども…
    掲載された時の文藝の特集が「怨」だったんだけど、載っていた作品の中で一番怨が強いなとは思った。

    0
    2026年06月14日

    Posted by ブクログ

    雑誌文芸に掲載された小説を本にしたものである。宮城か岩手の文学紀行として紹介された本である。車にいたずら書きをされたり、塀に落書きをされたので、排水口に詰まったものを掃除する便利屋に用心棒代わりに泊まってもらっている、という状況である。人を死なせた女性と思われて、海で仲間といったときに溺れた担任の子どもの父親から恨まれている女性が主人公ではあるが、便利屋も沖縄の反対運動を取り締まる警備員としてカミソリを持った女性の腹を殴るという行為を行ってしまうなかばホームレスのようなことをしている男性である。

    0
    2025年11月28日

    Posted by ブクログ

    それぞれに「人を死なせてしまった」男女の孤独で安全な逃亡生活。

    コロナ禍「感染第一号」を出すまいと息を潜めるような地方の鬱屈感。この2人にはなおのこと。

    生きているだけで日々摩耗し消耗していくと痛感させられる。個人的にド鬱文学…たまらない。

    0
    2024年10月22日

    Posted by ブクログ

    読みにくい文章だった。独白体だから、キャラクターの混乱や思考の拡散したさまをそのまま文体に反映させているのか、もともと独特の言い回しをする作者さんなのかはわからない。しかも、キャラクターがどの人も薄っすら嫌な奴だし、何なら町の人も嫌な感じ。不安で押し潰されそうだったコロナ禍初期のあの感じなど、言葉にしにくく、曖昧ではっきり向き合いたくないものを、スケッチしたような作品だった。

    0
    2024年05月14日

    Posted by ブクログ

    身近にいた人間の死に、もしかしたら自分が関わっていた「かもしれない」。判然としない過去の事件の記憶に囚われ、他人との関わりと遮断してひっそりと暮らしていた2人の男女が出会い、顔を合わせずに一緒に暮らすという奇妙な関係を育んでいく。
    読みにくい文章だなぁ…とずっとしかめ面で読んでいたように思う。すごく独特な文章。本を読んでいるというか、か細い囁きを聞いているような。男女が交互に語る形式で物語は進んでいくのだけれど、章に分かれているわけではないのと、2人のキャラクターが似ているのとで、あれ今どっちの話だっけ?と何度か戸惑うことになった。でも読み終わったとき、わたしはこの物語が、この静謐で奇妙な文章が、けっこう好きだと思った。誰かにとっては「危険」な人物でも、ある環境、ある人間関係においては相手に安心をもたらす存在になり得る、というテーマには大いに共感した。ちょっとこの作家さん、気になる。他の本も読んでみたい。

    0
    2023年09月06日

あなたに安全な人 の詳細情報

  • カテゴリ
    :
    小説・文芸
  • ジャンル
    :
    小説 / 国内小説
  • 出版社
    :
    河出書房新社
  • タイトル
    :
    あなたに安全な人
  • タイトルID
    :
    1043415
  • ページ数
    :
    152ページ
  • 電子版発売日
    :
    2021年11月26日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    1MB

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