あなたに安全な人

あなたに安全な人

1,837円 (税込)

9pt

人を死なせた女と男の、孤独で安全な逃亡生活――。3.11直前の少年の死をめぐる海難事故と、沖縄新基地建設反対デモ警備中の出来事が、「感染者第一号」を誰もが恐れる地で交差する。

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あなたに安全な人 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    ストーリー自体は盛り上がりのあるタイプではなく、鬱々とした日常を書き出している。読み手によって受ける衝撃の度合いが異なるタイプの小説だった。何かしら脛に傷のある人じゃないと、読んでもつまらないかも。この物語の登場人物達は家族や職場、地域などのコミュニティから受け入れられなかった人々なんだと思う。それ

    0
    2024年03月05日

    Posted by ブクログ

     誤解がひとり歩きして自分とは違う自分がさも本当のように語られる。それはいつの世にもあるのかもしれないけど、ネットが普及した今、そういうことは増えているのかもしれない。
     誤解された者は誤解された者のことがわかるのだろうか。もしそうだとしたら、誤解されることは怖いけれど、そういう人が増えていくことで

    0
    2022年10月06日

    Posted by ブクログ

     地方都市にあった、コロナ禍初期の東京からの帰省者に対する差別を描き、孤独な心を引き出している。
    そんな空気が感じられるからか、読んでいる間はいつも曇り空や雨が降っている気分だった。
     妙と忍の孤立している2人が、お互いに干渉せずに同居するのは、それが安全だからなのか。

    0
    2022年10月04日

    Posted by ブクログ

    雑誌文芸に掲載された小説を本にしたものである。宮城か岩手の文学紀行として紹介された本である。車にいたずら書きをされたり、塀に落書きをされたので、排水口に詰まったものを掃除する便利屋に用心棒代わりに泊まってもらっている、という状況である。人を死なせた女性と思われて、海で仲間といったときに溺れた担任の子

    0
    2025年11月28日

    Posted by ブクログ

    それぞれに「人を死なせてしまった」男女の孤独で安全な逃亡生活。

    コロナ禍「感染第一号」を出すまいと息を潜めるような地方の鬱屈感。この2人にはなおのこと。

    生きているだけで日々摩耗し消耗していくと痛感させられる。個人的にド鬱文学…たまらない。

    0
    2024年10月22日

    Posted by ブクログ

    読みにくい文章だった。独白体だから、キャラクターの混乱や思考の拡散したさまをそのまま文体に反映させているのか、もともと独特の言い回しをする作者さんなのかはわからない。しかも、キャラクターがどの人も薄っすら嫌な奴だし、何なら町の人も嫌な感じ。不安で押し潰されそうだったコロナ禍初期のあの感じなど、言葉に

    0
    2024年05月14日

    Posted by ブクログ

    身近にいた人間の死に、もしかしたら自分が関わっていた「かもしれない」。判然としない過去の事件の記憶に囚われ、他人との関わりと遮断してひっそりと暮らしていた2人の男女が出会い、顔を合わせずに一緒に暮らすという奇妙な関係を育んでいく。
    読みにくい文章だなぁ…とずっとしかめ面で読んでいたように思う。すごく

    0
    2023年09月06日

    Posted by ブクログ

    救いのないような過去をもつ2人の男女が、お互いの過去を見つめ合って、奇妙な共同生活を送る普遍的なお話です。家主である妙の徹底した共同生活の
    ルールには、コロナ禍で生きる人たちの葛藤が感じられました。もしも自分が感染してしまったら、周りの人たちに、どんな目線で見られるのだろうか。
    地域にとっての「感染

    0
    2022年10月03日

    Posted by ブクログ

    秘密を抱えた女と男の同居生活。世話をしているようで自分も支えられている女。なんとも不思議な空気感。震災とコロナが微妙に影を落とす。「世の中は知らない方が心穏やかに日々をやり過ごせそうなことに溢れていて、ただでさえ疲れる」連日の戦闘報道から目を背けがちの日常。

    0
    2022年04月20日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    コロナ禍の閉塞感と登場人物二人の過去。
    重い気持ちを引きずりながらこの先に何かあるだろうと読み進めたが、何も起きなかった。
    まさに人生とはそんなものかもしれないし、
    こういう感情を持つことも必要だなあと思った。

    0
    2025年09月17日

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