検索結果

  • ママナラナイ
    3.7
    いつだって、心も体もママナラナイ。 老いも若きも男も女も、心と体は刻々と変化してゆく――。 制御不能な心身を描いた、 極上の10の物語。 不動産会社に勤める斉藤尚弥は最近、何もかもうまくいかない。下半身も心も折れてしまい、おまけに仕事も絶不調――とある夫婦宅の立ち退き交渉が難航していたのだ。夫人によれば、立ち退きを拒否しているのは夫の方らしい。夫人の協力を得て交渉を続けるうち、思いもよらない事実が判明し――(『ママナラナイ』)。 表題作ほか、身体の変化を巡る十編を収録した珠玉の短編集。
  • 僕の女を探しているんだ
    3.7
    1巻1,870円 (税込)
    大丈夫、会いたいと強く願えば、きっと会える――。黒いコートを着た背の高い彼は、大事な人を探しにここへ来ていた。海辺で、ピアノのそばで、病院で、列車の中で、湖のほとりで、彼は私たちをそっと守り、救ってくれた。大ヒットドラマ「愛の不時着」に心奪われた著者による熱いオマージュの込められたラブストーリー9篇。
  • 荒野の胃袋
    3.7
    映画『あちらにいる鬼』(2022年11月全国ロードショー)の原作者が紡ぐ、 「おいしいもの」にまつわる50の風景。食卓のおかげで、私たちは「家族」だった──。 2014年9月に刊行された、単行本『荒野の胃袋』の文庫化。 直木賞をはじめ、数多くの文学賞を受賞し、随筆やエッセイ、絵本の翻訳でも高い評価を受ける井上荒野さんは、食べることが大好きで、料理上手でも有名。そんな著者が軽妙な筆致で描き出す、「おいしいもの」にまつわる50のショート・エッセイ。 食べ物の記憶にはいつも味や匂いとともに、ステキな情景や思い出もついてくる――。本文に紹介された一品をおいしく作れるレシピを、色鮮やかなカラーイラストとともに収録。 巻末には文庫化のための豪華特別対談 角田光代 × 井上荒野「生きること 食べること」を収録!! 【本書内容】全50のテーマ項目を「春」「夏」「秋」「冬」に分けて構成。 ◎井上家の家訓 春 にぎやかな筍 ◎今年もお弁当 ◎にぎやかな筍 ◎キングオブエビフライ ◎フランスうどんの音 ◎うどん問題、あるいはルーツ ◎ステーキバトル ◎コンビーフ自分史 ◎塗りものと二日酔い ◎煮干しはえらい ◎混ぜごはんの領土問題 ◎クレッソンとサラドと鰐梨と ◎ササミ礼賛 夏 切ない梅酒 ◎外食考 ◎大人な茄子 ◎昔のとうもろこし ◎切ない梅酒 ◎香ばしき魂 ◎裏通りの冷やし中華 ◎ひみつのカニカマ ◎「しぼりたて」と「てかてか」 ◎王女様のチーズサンド ◎麦茶、あるいは敬意の問題 ◎青春のインスタントラーメン 秋 夜とロシアとコロッケと ◎ろくちゃんの茄子 ◎煮込みの明日 ◎キングオブ干物 ◎ケーキを焼く理由 ◎幻のミートパイ ◎ひとり羊 ◎夜とロシアとコロッケと ◎なんちゃってポルチーニの幸福 ◎パーフェクトな秋刀魚 ◎絶滅危惧種の卵 ◎男らしさと油揚げ ◎じゃがいもをする話 ◎母と食べる 冬 おせちを作る理由 ◎「ごろっとしたごはん」考 ◎レディとトランプのスパゲッティ ◎主婦の昼ごはん ◎葱の青いところ ◎孤高の牡蠣ごはん ◎干鱈と闘う ◎大晦日の鰤かぶら ◎悩ましきお雑煮 ◎黒豆の心 ◎おせちを作る理由 ◎元旦と甘酒 ◎がり餅と火鉢 ◎納豆と想像力 ◎最後の晩餐
  • あちらにいる鬼
    3.7
    父・井上光晴、母、そして瀬戸内寂聴をモデルに、逃れようもなく交じり合う3人の〈特別な関係〉を、長女である著者が描ききる。愛とは、〈書くこと〉とは何か。各誌で話題沸騰となった問題作、いよいよ文庫化!
  • 湖畔の愛(新潮文庫)
    3.7
    1巻649円 (税込)
    今日も一面霧が立ちこめて。ときに龍神が天翔るという伝説がある九界湖の畔で、むっさいい感じで営業している九界湖ホテル。支配人新町、フロント美女あっちゃん、怪しい関西弁の雑用係スカ爺が凄絶なゆるさで客を出迎える。真心を込めて。そこへ稀代の雨女や超美人の女子大生、ついには鳥取砂丘に消えたはずの伝説の芸人横山ルンバも現れて――。文学なのか、喜劇(コント)なのか。笑劇の超恋愛小説。(解説・酉島伝法)
  • あなたならどうする
    3.7
    恋も愛も裏切りも、すべてが詰まっていた――。 井上荒野が昭和の歌謡曲をモチーフに書いた短編集。 病院で出会った男と女の行き場のない愛(「時の過ぎゆくままに」)、 カルト宗教の男を愛してしまった女の悲劇(「あなたならどうする」)、 冷酷非情に女を乗り換える男の理屈(「うそ」)。 他に「東京砂漠」「ジョニィへの伝言」など昭和歌謡曲の詞にインスパイアされ生まれた9つの物語。 解説・江國香織 ※この電子書籍は2017年6月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • 枕草子REMIX(新潮文庫)
    3.7
    あなたとは絶対に気が合う! 千歳年上なのに同じ時代の親友のよう――。酒井順子が絶賛するお相手とはかの「清少納言」。大人になって読み返した『枕草子』は心から共感できることばかり。男・友達・恋・ブス・おしゃれ・老いetc.いつの世も変わらず女が気にするこんなトピックを、清少納言はどう見ていたか。平成の女言葉に大胆に変換した訳文も楽しい。清少納言にちなむ京都ガイド付。(解説・川上弘美)
  • 都と京(新潮文庫)
    3.7
    狭い土地で千年続く歴史から生まれた「しきたり」と共存する「京都」。新しいものをどんどん取り入れて新陳代謝を繰り返す「東京」。日本のふたつの「みやこ」と、そこに生きる人間のキャラは、どうしてこんなに違うのか? 東女(あずまおんな)が、異文化「京都」に出会って以来の発見・疑問・驚きを、「言葉」「節約」「神仏」「若者」「敬語」「女」など、19の観点から鋭く考察した比較文化エッセイ。(解説・佐藤優)
  • もう泣かない電気毛布は裏切らない
    3.7
    俳句甲子園世代の旗手、待望の初エッセイ集 恋の代わりに一句を得たあのとき、私は俳句という蔦にからめとられた。 幼い息子の声、母乳の色、コンビニのおでん、蜜柑、家族、故郷……日常の会話や風景が、かけがえのない顔をして光り出す。 人は変わらないけど、季節は変わる。言われてみればそうかもしれない、と頷く。 定点としての私たちが、移ろいゆく季節に触れて、その接点に小さな感動が生まれる。過ぎ去る刻をなつかしみ、眼前の光景に驚き、訪れる未来を心待ちにする。 その心の揺れが、たとえば俳句のかたちをとって言葉になるとき、世界は素晴らしいと抱きしめたくなる。生きて、新しい何かが見たいと思う。(「あとがき」より)
  • ゴランノスポン(新潮文庫)
    3.7
    1巻539円 (税込)
    最高ってなんて最高なんだろう。僕らはいつも最高だ。明日またくる朝。浅漬──。現実から目を逸らし、表層的なハッピー感に拘泥する表題作「ゴランノスポン」。自らの常識を振り翳す人間の暴力性を浮かび上がらせ、現実に存在する歪みを描く「一般の魔力」。現代と中世が書物を介し烈しく混ざり合う「楠木正成」他、秘蔵小説7編を収録。笑いと人間の闇が比例して深まる、傑作短編集。
  • 男尊女子
    3.7
    社会現象を巻き起こした『負け犬の遠吠え』、子の有無から女性の人生を考察した『子の無い人生』など、自身の同世代と並走し話題作を送り続ける著者が、現代日本社会の男尊女卑意識に切り込む。日本社会の男尊女卑感は、男性側だけによるものなのか。女性側にも「男が上、女が下」という意識はないだろうか。現代日本社会の女性蔑視感を女性側の視点から浮き彫りにする。学生時代、運動部系女子マネージャーに眉を顰めたことはないだろうか? 夫でも恋人でもない男子の汚れ物を嬉々として洗っているあの女たちは何者なのか(「小さな女子マネ」)。デスクを回って茶を淹れる女性社員を横目に「女を捨てて仕事に邁進したいわけではないが、茶を淹れる、しかも自分よりアホで暇そうな男性社員に…それはできない!」という雇均法第一世代女性社員がいた一方、お茶女子を全うするキャリア組も(「お茶女子」)。男尊女卑のアイコン、九州男児。リベラル系東京女と最悪の相性と言われる彼らも、その逆の組み合わせ――東京男と九州女子は、うまくいくことが多いらしい。その意味するところは?(「九州男女」)。夫、旦那、ダーリン。婚姻相手の呼称が女性の深層心理を炙り出す。「養ってもらっている」専業主婦ならともかく、キャリア妻が「うちの主人」と言えるのはなぜなのか(「主人」)。他、合計20章のエッセイ集。
  • 女を観る歌舞伎
    3.7
    歌舞伎の女たちを鋭く楽しく読み解く一冊 忠義のために我が子を差し出す女、初めての男が忘れられず、姫から遊女に身を落とす女、嫉妬する女、罪な女、だめんず好きの女…歌舞伎に登場する女性たちには時を越えた共感と驚きがある。今昔の女性を見続けてきた著者の“目からウロコ”の分析が冴え渡り、歌舞伎が身近に感じられる楽しい一冊。市村萬次郎氏との対談を特別収録。
  • それを愛とまちがえるから
    3.7
    ある朝、伽耶は匡にこう告げる。 「あなた、恋人がいるでしょう」――。 結婚十五年、セックスレス。 妻と夫の思惑は どうしようもなくすれ違って……。 愛しているなら、できるはず?  女がいて、男がいて、 心ならずも織りなしていく、 やるせない大人のコメディ。
  • つるつるの壺
    値引きあり
    3.7
    妄想に近いたわごと。言葉になりかける寸前でぐずぐずになってしまう想い。ワードプロセッサーの中でのたうち回る私の思念が現実を浸食する。やめてくれないか。そういうことは。と思ったけれども、それでもほつほつ続けるうち私自身が因果そのものとなり果て…。町田節爆発、クールでキュートなエッセイ。
  • 徒然草REMIX
    3.7
    「人間、やっぱり容姿でしょう」「男が持つべきでないもの、それは妻」「過去の逢瀬をしのぶ時間っていうのが恋の真髄じゃない?」日本人なら誰もが一度は教科書で学んだ古典的名作『徒然草』は、兼好法師の毒舌と自意識にまみれたエッセイだった!? ――同業者(エッセイスト)の視点で、酒井順子が大胆解釈。平成の世にも通じる本音の数々に思わず笑って頷ける、清少納言との「仮想対談」も収録。
  • 携帯の無い青春
    3.7
    黒電話の前で、「彼」からの電話を待つ。そんな、今の若者には信じられないであろう、青春時代の思い出を持つ「バブル」世代。女子大生ブーム、ワンレン、ディスコ、竹の子族、カフェバー、アメカジ、ぶりっ子など、振り返ると、あの頃は、恥ずかしかった……。でも、「良い青春時代だった」とも、思えるのです。イタくもしみじみするエッセイ。
  • ブエノスアイレス午前零時
    3.7
    1巻484円 (税込)
    盲目の老嬢と孤独な青年が温泉旅館でタンゴを踊る時、ブエノスアイレスの雪が舞う。希望と抒情とパッションが交錯する希代の名作。第一一九回芥川賞を受賞、あらゆる世代の支持を受けたベストセラー、待望の文庫化。
  • 女の仕事じまん
    3.7
    誰でも子供の頃は、いろんな職業に憧れるもの。CA(キャビン・アテンダント)、アイドル歌手、看護士さん、保母さん……。でも「今の私は仕事を持っているし、こんな不況じゃ、転職する勇気もない」と思っているあなた! それなら、想像するしかありません。“看護士さんになって、他人の腕に注射針を表情ひとつ変えずに突き刺す私”“トラック運転手になって、次のドライブインで、「歌うヘッドライト」に八代亜紀の曲をリクエストしようと考える私”“主婦になって、奥様友達と懐石ランチする私”……。女性のための「想像上の転職」ガイド! 爆笑エッセイ。
  • 甘党ぶらぶら地図
    3.7
    食いも食ったり! にっぽん全国ご当地甘味、その数なんと一都一道二府四十三県分。世に便利なお取り寄せあれど、現地に行かねば味わえない、できたてハフハフ、作りたてアツアツの味もある。すべてをのんびり歩いて味わった極上の甘味地図。あなたの住む町からも、ちょっと足をのばせば出会える、その土地ならではの老舗の味が満載。本書を読んだら、すぐにでも出かけたくなること受けあいの旅心刺激エッセイ。
  • 人間小唄
    3.7
    小角が書き送った短歌を自分の文章に無断で引用した作家・糺田両奴。国民の無意識に影響を及ぼして駄目にする奴の文学を根底から破壊する! こちらの世界に拉致してきた糺田に課した難題は、「一、短歌を作る。二、ラーメンと餃子の店を開店し人気店にする。三、暗殺」。それは魂のテロルの始まりだった。(講談社文庫)
  • その人、独身?
    値引きあり
    3.7
    男性の話題になると「その人、独身?」と聞かずにはいられない。そんな30代以上で、独身、子ナシの女性、いわゆる「負け犬」の日常生活と胸の内が赤裸々に。合コンのようなイベントや伝統芸能にハマる中でわかる、独自の生態と思考回路とは? 『負け犬の遠吠え』著者による爆笑エッセイ、シリーズ第1作。(講談社文庫)
  • 着ればわかる!
    3.7
    セーラー服に自衛隊、ゴスロリに茶摘み娘、そしてAKB! 本物を着てみて分かった「あちら側」女子の気持ち 何を着るかによってその人の性格や心構えは変わる。“あの服”を纏う彼女はどんな世界を生きているのか? 女子の心理を鋭く読み解いて世間を震撼させてきた著者が「わからないなら、着てみよう」の精神で果敢に挑む18着。特別編「AKBになる!」も収録の傑作エッセイ。イラスト・森伸之
  • おばさん未満
    3.7
    若いのか、若くないのか。シミなのか、クスミなのか。あちらとこちらの間で揺れる、微妙なお年頃が40代。恋にファッションに、いつまで現役であり続ければいいのかと、悩んだことはありませんか。まだおばさんではないけれど、もう若者ともいえない……と悶々とする女性たちに、「痛くない」歳のとり方を明るく提案。中年になりきれないあなたへ、うなずきと驚きが詰まった一冊です。
  • 最高の親孝行 デジタルツールでここまでできる
    3.7
    そろそろ気になり始めた親のこと。年に数回の帰省でよいのだろうか? 健康状態はきちんと把握できているだろうか? そんな不安を感じ始めた世代のために、デジタルツールの助けを借りて、今すぐ始められる親孝行術を紹介。老人医療に取り組み続ける医師がすすめる、苦労いらずの親子コミュニケーション法。
  • 誤診
    値引きあり
    3.7
    現役医師だから描けた医療現場のおそるべき内幕小説! 現役医師・米山公啓氏が生々しく描写した医療内幕小説。近年、大学病院などの高度医療現場でも誤診や手当ミスによる死亡事件が頻発している。医療ミスは患者の生命に直結する一大事であり、病院組織の有り様に対する関心は高まる一方である。医療の現場を熟知した米山氏が、どうしてこのような誤診が起きてしまうのか、医師特有の権力、金、性などの問題点も含めて、病院の内部にスポットを当てて執筆した医療現場のいま!

    試し読み

    フォロー
  • 照子と瑠衣
    3.6
    1巻1,760円 (税込)
    「身勝手な女」と呼ばれたって一ミリも後悔なんかしないわ。 照子と瑠衣はともに七十歳。ふたりにはずっと我慢していたことがあった。照子は妻を使用人のように扱う夫に。瑠衣は老人マンションでの、陰湿な嫌がらせやつまらぬ派閥争いに。我慢の限界に達したある日、瑠衣は照子に助けを求める。親友からのSOSに、照子は車で瑠衣のもとに駆けつける。その足で照子が向かった先は彼女の自宅ではなく、長野の山奥だった。 新天地に来て、お金の心配を除き、ストレスのない暮らしを手に入れたふたり。照子と瑠衣は少しずつ自分の人生を取り戻していく。照子がこの地に来たのは、夫との暮らしを見限り、解放されるため。そしてもう一つ、照子には瑠衣に内緒の目的があった――。
  • そこにはいない男たちについて
    3.6
    愛する夫を喪った女と、夫が大嫌いになった女──夫を突然亡くし、しばらく料理教室をお休みにしていた実日子(三十八歳)。ようやく再開した教室に、女友達に紹介されて初めて参加したまり(三十八歳)は、 夫とうまくいっていないのだと皆の前でいうが──料理教室を舞台にしたふたりの「妻」の孤独と冒険の物語。各メディアで絶賛され続々重版した長編小説、待望の文庫化。(解説・原田ひ香)
  • リストランテ アモーレ
    3.6
    仔牛のカツレツ、ポルチーニのリゾット、鯛のアクアパッツア、ホタルイカと菜の花のスパゲッティ、レモンパイ――偲と杏二の姉弟で切り盛りしている目黒の小さなリストランテ。名前は「アモーレ」。常連客の沙世ちゃんと石橋さんの理由ありカップルや初子ちゃん、そして、杏二の師匠で今は休養中の松崎さん……など、それぞれの事情を抱えたアモーレどもと季節の美味しい料理の数々を描く、幸福に満ちた物語。(解説・俵万智)
  • バブル・コンプレックス
    3.6
    子どもに就活アドバイスができずに悩む「親バブル子ゆとり」、平野ノラの芸がイタくもあり嬉しくもある「ディスコの灯を守り続け」、とんねるずとフジテレビの運命に無常を見る「女子大生ととんねるず」、奥田民生に学べ!バブル崩壊後のナチュラルブーム――「ナチュラルの波を乗りこなせ」……など、全20章を収録。受験戦争はらくらく通過、就職活動は売り手市場。苦労知らずで、おめでたくて、50代になっても後輩気分……そんな駄目な世代を自認する酒井順子が見る、バブル世代の功罪とは。団塊・新人類世代と氷河期・ゆとり世代にはさまれたバブル世代。消費に積極的でコミュニケーション能力が高くて肉食、というイメージはどうしてできたのか。メディア、ファッション、名付け、IT、出世……あらゆるテーマでバブル世代を振り返る、バブル世代もそうでない世代も、おもわず頷く新しい愛ある世代論!
  • 掌篇歳時記 秋冬
    3.6
    綿柎開(わたのはなしべひらく)、水始涸(みずはじめてかるる)、朔風払葉(きたかぜこのはをはらう)――。季節を表す言葉を鍵に、物語は膨らんでゆく。十二人の作家の想像力で、旧暦「二十四節気七十二候」が現代の物語に生まれ変わった。六世紀ごろに大陸から伝わり、改暦を重ねながら明治の初めまで用いられてきた旧暦。そこには春夏秋冬の四季に留まらない、さらにこまやかな季節が織り込まれている。大暑や立秋、大寒といった季節の節目を表す二十四節気と、「地始凍」「熊蟄穴」など、動植物や空模様がそのまま季節の呼び名に採り入れられている七十二候。古来伝わる“季節の名前”が現代の作家たちを刺激し、味わい豊かな掌篇に結晶した。<旧暦の魅力を知る解説つき>」*電子版には筒井康隆「蒙霧升降」は収録されていません。西村賢太「乃東枯」重松清「鷹乃学習」町田康「大雨時行」長野まゆみ「綿柎開」柴崎友香「玄鳥去」山下澄人「水始涸」川上弘美「蟋蟀在戸」藤野千夜「霎時施」松浦寿輝「地始凍」柳 美里「朔風払葉」堀江敏幸「熊蟄穴」白井明大「輪のようにめぐる季節のさなかで 二十四節気七十二候について」
  • 綴られる愛人
    3.6
    人生に何の展望も見出せないでいる、富山に住む21歳の大学生、森航大(もりこうた)。編集者である夫に束縛される、東京住まいの35歳の作家、天谷柚(あまがいゆう)。二人は文通コミュニティ「綴り人の会」を通じて手紙を交わし始める。航大は充実した生活を送る35歳のエリートサラリーマン、クモオとして。柚は夫からの暴力に怯える28歳の専業主婦、凜子として。次第に熱を帯びる手紙は、二人を危険すぎる関係へいざない――。
  • 中年だって生きている
    3.6
    「中年ではあるが、おばさんではない」と思っている新種の中年=バブル世代。常に消費の先導役を担ってきたこの世代は、体力的に衰えてきてはいてもまだまだ舞台から降りたくないと思っているのである。だから、同窓会でかつての美女が一気に老け込んでいることにほくそ笑んだり、緩んできた涙腺に戸惑ったり――。人生百年の今、そんな女性たちの生態を鋭い視線で見抜き、赤裸々に綴った新・中年論。
  • ユーミンの罪
    3.6
    ユーミンの歌とは女の業の肯定である――ユーミンとともに駆け抜けた1973年からバブル期の時代と女性達を辿る、著者初の新書。ユーミンが私達に遺した「甘い傷痕」とは? キラキラと輝いたあの時代、世の中に与えた影響を検証する。 ※本書は「小説現代」2012年1月号~2013年8月号に連載された「文学としてのユーミン」を改題、大幅に加筆したものです。
  • 煩悩カフェ
    3.6
    「てめぇだけスマートでいようったって、そうはいかないッ」と大食い女の「他人を太らせたい」煩悩。笑顔でかわす「今日出た?」「出な~い」。その実、ぬけがけされないよう目を光らせる旅先での「他人のうんちが出なければいいなと思う」煩悩……。男に読まれたら、もはや女を取り繕えない、嫉妬、怠惰、色欲を描いた男子禁読のエッセイ集。
  • オリーブの罠
    3.6
    『オリーブ』とは「モテの戦場」からの解放だった――女子高生時代から『オリーブ』愛読者であり執筆者でもあった著者が、少女達を夢中にさせ、その人生観にも影響を与えた伝説の雑誌を振り返る。大人になった今だからわかること――「オリーブの罠」とは何だったのか。(講談社現代新書)
  • ベーコン
    3.6
    初めてだった。男から、そんな目で見つめられたのは――。家族を置いて家を出た母が死んだ。葬式で母の恋人と出会った「私」は、男の視線につき動かされ、彼の家へ通い始める。男が作ったベーコンを食べたとき、強い衝動に襲われ……表題作ほか、人の心の奥にひそむ濃密な愛と官能を、食べることに絡めて描いた短編集。単行本未収録の「トナカイサラミ」を含む、胸にせまる10の物語。
  • ズームーデイズ(小学館文庫)
    3.6
    【ご注意】※お使いの端末によっては、一部読みづらい場合がございます。お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。 妻ある「恋人」カシキとつきあっていた小説家の私は、恋も仕事もうまくいかない日々から抜け出すため、テレビ局で知り合った8歳年下の学生アルバイト、ズームーと暮らし始める。服装やヘアスタイルに細やかに気を配る繊細な心の持ち主であるズームーは、カシキでは得られない大きな安らぎと平穏を私にもたらす。しかしひとたびカシキから電話で呼び出されると、真夜中でもタクシーを飛ばしてすぐに会いに行ってしまう私。新直木賞作家が、辛い恋と安らかな恋の間で、激しく揺れ動く「厄介な私」を描いた甘美で愚かで危険な恋愛小説。
  • 入れたり出したり
    3.6
    分類――それはすべての煩悩を生み出す本能的働き。食事、排泄、生死からセックスまで人生は入れるか出すか。携帯電話をかけるか、かけられるかが人気のバロメーター。見られるために大枚をはたいて買う勝負パンツも、大抵の男は見ることがない。この世界の現象を二つに極めれば、人類が抱える屈託ない欲望が見えてくる。盲点をつく発想で世の常、人の常をゆるゆると解き明かした分類エッセイ。「業と煩悩はお友達」という方、これを読んだら、もう「無分別」ではいられない!
  • いつから、中年?
    3.6
    惑い続けて、40年。「週刊現代」人気連載の文庫第3作。セクハラに対する東京と地方でのとらえ方の違いとは? 「オカン」と呼ぶ男性の急増、そしてマザコンとの関係。芸能界で活躍する歌舞伎役者と宝塚出身女優における「類似と相違」などなど、気になるテーマをちりばめたエッセイ集。四十歳を迎えてもなお惑い続ける日々を綴った「週刊現代」連載のシリーズ第三作。(講談社文庫)
  • 鉄道旅へ行ってきます
    値引きあり
    3.6
    「鉄道愛の方向性は人それぞれではありますが、三者三様の愛の形が混ざり合うことによって、よく知っている人と行く時には味わうことができない、オリジナルな旅ができてきたのです」(酒井順子氏)。北陸本線を一日で巡り、駅そばを次々に平らげる驚愕の行脚企画「徹底検証 北陸駅そば五番勝負!」を始め、「小説現代」で大反響を呼んだ人気シリーズが遂に電子書籍化。
  • あなたにだけわかること
    3.6
    1巻1,562円 (税込)
    桐生駿と野田夏が出会ったのは5歳のとき。夏の父に恋した駿の母が、密会のため夏の家に通ったからだ。親同士の情事の間、それとは知らず階下で待っていた幼い二人は、やがて親たちの関係を知る。以来二人は、互いに「できれば思い出したくない相手」と感じながらも、なぜか人生の曲がり角ごとに出会ってしまう。まるで、互いの恋愛の証言者のように。男と女の「愛ではないけれど、愛よりもかけがえのない関係」を描く長編小説!
  • 残響―中原中也の詩によせる言葉
    3.6
    1巻1,047円 (税込)
    わずか30歳にして夭折した詩人・中原中也。その遺された詩の一篇一篇から喚起された世界を、“現代最強のパンク詩人”である町田康が自らの言葉で紡いでいく。「ダダの中也」と「パンクの町田」の時空を超えた饗宴!

    試し読み

    フォロー
  • きれぎれ
    3.6
    1巻499円 (税込)
    絵描きの「俺」の趣味はランパブ通い。高校を中途で廃し、浪費家で夢見がちな性格のうえ、労働が大嫌い。当然ながら金に困っている。自分より劣るとしか思えない絵を描く知人の吉原は、認められ成功し、自分が好きな女と結婚している。そんな吉原に金を借りにいく俺なのだが……。現実と想像が交錯し、時空間を超える世界を描いた芥川賞受賞の表題作と短篇「人生の聖」を収録。町田康ならではの、息もつかせぬ音楽的な文体。読むことがめくるめく快感、そんな作品です。
  • 鉄道無常 内田百けんと宮脇俊三を読む
    値引きあり
    3.5
    鉄道は楽しい。 そして、鉄道は哀しい。 「なんにも用事がないけれど、汽車に乗って大阪へ行って来ようと思う」内田百けん 「鉄道の『時刻表』にも、愛読者がいる」宮脇俊三 日本において鉄道紀行というジャンルを示した内田百けん。「なんにも用事がない」のに百けんが汽車で大阪に行っていた頃、普通の人にとって鉄道は、何かの用事を果たすために乗るものでした。それから四半世紀後、異なるアプローチでそのジャンルを背負った宮脇俊三。彼は、時刻表を小説のように愛読していたことを『時刻表2万キロ』で告白しています。鉄道や紀行文学の歴史とともに二人の足跡をたどる1冊です。
  • 百年の女 『婦人公論』が見た大正、昭和、平成
    3.5
    「婦人と言えども人である」などと言われた創刊期より一世紀。 女の公と私、上半身と下半身を見つめ続けた一四〇〇冊余を繙けば、祖母が、母が、私たちが歩んだ時代が浮かび上がる。 大正の「非モテ」、女タイピストの犯罪者集団、ウーマン・リブとセックス、主婦論争…… トンデモ事件から時代を動かした論文までを読み解く! 「表紙ギャラリー」も収録 〈解説〉中島京子
  • 日本エッセイ小史 人はなぜエッセイを書くのか
    3.5
    『枕草子』『土佐日記』の昔から日本人に親しまれてきた「エッセイ」。「昭和軽薄体」の大ブームや芸能人エッセイの人気、そして高齢者エッセイの百花繚乱ぶりなど、いつの世も「エッセイ」は時代とともにある。 では「エッセイ」とは何か? 「随筆」「コラム」「ノンフィクション」とどう違う?  「エッセイ」を読んだことのない人はいないはずなのに、意外と誰も答えられない「エッセイ」の正体。 「エッセイスト」を名乗り講談社エッセイ賞選考委員を長らく務めてきた「エッセイの専門家」である著者が、時代を彩った大ヒット名エッセイ160余作品をひもときながら、満を持して真正面から「エッセイ」を縦横無尽に語り尽くす! エッセイストがエッセイについて綴るエッセイ、ついに登場。
  • Seven Stories 星が流れた夜の車窓から
    3.5
    豪華寝台列車「ななつ星」をめぐる7つのストーリー 豪華寝台列車「ななつ星」での旅を舞台に、7人の人気作家が紡ぐ極上の小説と随想。あなたなら、この旅に誰と一緒にでかけますか? ※この電子書籍は2020年11月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • 家族終了
    3.5
    親が好きですか? 自分の子供をかわいいと思いますか? 夫婦で同じお墓に入りたいですか? 一緒に暮らしたいのは誰ですか――? 「日本の家族」の象徴である天皇家が抱える諸々、50歳時に未婚の割合を示す「生涯未婚率」(45~49歳の未婚率と50~54歳の未婚率の平均)の上昇、事実婚、シングル家庭、同性婚……近年の家族をめぐる状況は多様化した。『負け犬の遠吠え』『子の無い人生』『おばさん未満』『男尊女子』『百年の女』など、話題作を発表し続ける酒井順子氏。未入籍のパートナーと暮らし、両親、実兄をすでに見送ったからこそ見えてくる家族の諸問題とは。日本の家族観の変遷を辿りながら、現在を考察、未来予測まで言及する。
  • AI時代に「頭がいい」とはどういうことか
    3.5
    「頭がいい」常識が変わった! AIが碁や将棋で人間に勝利し、多くの仕事がAIに取って代わられようとしている時代。人間らしい「頭のよさ」とは何か? どんなにAIが進歩しても必要とされ続ける「頭のよさ」とはどういうものか? 現役の脳神経内科医が、自らの臨床経験や最新の脳科学研究等をもとに、これからの時代に求められる頭の鍛え方、能力の磨き方を指南する一冊。
  • 自意識過剰!
    3.5
    この人に私はどう思われているのだろう? 小学生の頃から自意識が強く、相手の視線を意識するあまり、話すより書くことを選ぶようになったという酒井さん。お葬式では美しく悲しみたいと願い、女友達の輪の中ではつい自分に順位をつけてしまう。日々繰り返される他人の視線との葛藤は、アホらしくもあり深刻でもあり……。日本人の自意識の正体に鋭く迫る、痛快エッセイ。
  • 特別試し読み版 日本霊異記/今昔物語/宇治拾遺物語/発心集 池澤夏樹=個人編集 日本文学全集
    無料あり
    3.5
    ※特別試し読み版では、町田康訳『宇治拾遺物語』より、「こぶとり爺さん」として知られる「奇怪な鬼に瘤を除去される」を丸ごとお楽しみいただけます。

    試し読み

    フォロー
  • 人の名前がすぐ出なくなったら読む本 もの忘れを防ぐ28の方法
    3.5
    記憶力が悪いのではなく、その求め方が違っているのかも知れない。 記憶力がよければ、どれだけ楽だろうかと思うことが、しばしばあります。 それなのに、円周率を百ケタまで覚えてしまう非常に記憶力のいい人もいます。 遺伝子の違いで、しょうがないとあきらめるしかないのでしょうか。 実は、あなたのちょっとした努力であなたに潜在的にある記憶力を引き出せるのです。 記憶力は、社会的な問題となっているボケとも関係してきています。 さあ、どんなことを心がければいいでしょうか。医学的に解説してみましょう。
  • 作家と楽しむ古典 古事記 日本霊異記・発心集 竹取物語 宇治拾遺物語 百人一首
    3.5
    話題の古典新訳を手掛けた作家たちは作品について、どう捉え、どう訳したのか。古事記から百人一首まで、第一線の作家たちが作品の魅力や訳の工夫などを語った、大好評の古典講義。
  • 安吾のことば 「正直に生き抜く」ためのヒント
    3.5
    日本が焦土と化した昭和の激動期に、痛烈な批評精神で人々の心をつかんだ作家、坂口安吾。その名言は、かの「人間は生き、人間は堕ちる」だけではない。「戦争をいたしません、というのは全く世界一の憲法さ」「人間は、国家繁栄のためにギセイになってはならぬ」「家の制度があるために、人間は非常にバカになる」「夫婦は愛し合うと共に憎み合うのが当然である」等々、今もリアリティを失わず、むしろ、価値観が揺らぐこの時代だからこそ響く名フレーズの数々を、安吾を敬愛する同郷の芥川賞作家が編む。【目次】はじめに 稀有なる正直者・坂口安吾/I 生きるということ/II 戦争/III 政治/IV 文学・芸術/V 日本人/VI 家庭/VII 恋愛と性/おわりに 何かあったら海へ行け
  • 切羽へ
    3.5
    かつて炭鉱で栄えた離島で、小学校の養護教諭であるセイは、画家の夫と暮らしている。奔放な同僚の女教師、島の主のような老婆、無邪気な子供たち。平穏で満ち足りた日々。ある日新任教師として赴任してきた石和の存在が、セイの心を揺さぶる。彼に惹かれていく──夫を愛しているのに。もうその先がない「切羽」へ向かって。直木賞を受賞した繊細で官能的な大人のための恋愛長編。
  • 珍妙な峠
    3.5
    1巻1,408円 (税込)
    日々の生活の中でたまった鬱をいかに散ずるか。人間永遠の問題を描いた快作、『バイ貝』は続いていた! 貧困にあっても希望はある。友達を呼んでホームパーティをやりたい! そんなささやかな願いを叶えるべく、俺は『珍妙な峠』を歩くが……。超言語激烈文芸作品。
  • ほろびぬ姫
    3.5
    両親を事故で失くしたみさきは19歳で美術教師の夫と結婚した。それから4年。あなたはあなたが連れてきた――嵐の晩、彼女の前にふたりの「あなた」があらわれる。夫が、長い間音信不通だった双子の弟を探してきたのだ。混乱するみさきに、僕はもうすぐ死ぬんだ、と告げる夫。衰弱していく兄になりかわるように、その存在感を徐々に増していく弟。眩惑的な文体で綴る愛のサスペンス。
  • 食のほそみち
    3.5
    米の味音痴コンプレックス、鍋物豆腐不要論、女一人メシのメッカ、スタバの節回し、京野菜というブランド……。本来楽しいはずの「食べる」こと。なのに、家庭でも、レストランでも、デパ地下でも、私たちは日夜、様々な煩悩と戦わなくてはなりません。「食」にまつわる喜怒哀楽から、今を生きるということが見えてくる。誰もが共感の名エッセイ。
  • 容姿の時代
    3.5
    「外見はいいに越したことはない」この「容姿の時代」に私たちは他人をどう見、他人からどう見られるべきか。OLの肉色ストッキング、ユニクロの功罪、着物の罠、ナチュラルメイクと晩婚化、女性誌の対立、おばさん化への怯え……。容姿という厄介な存在と、死ぬまで戦い続けなければならない現代人の哀しみを、鋭く凝視した辛口エッセイ。
  • そこへ行くな
    3.5
    【第6回中央公論文芸賞受賞作】一緒に暮らす純一郎さんは、やさしい人だ。出張が多くて不在がちだけれど、一人息子の太郎をよく可愛がっている。じゅうぶんに幸せな親子三人の暮らしに、ある日「川野純一郎の本当のことを教えます」と告げる女から電話が舞い込み――(「遊園地」)。行ってはならない、見てはならない「真実」に引き寄せられ、平穏な日常から足を踏み外す男女を描いた七つの物語。
  • ひとくちの甘能
    3.5
    素朴な風味のくず餅に、女性の目から見ると地味なのになぜか密かに男にもてる女性の姿を見、熟した果肉のマンゴープリンに、崩れる寸前の熟女の魅力を見いだす。女の居酒屋・甘味どころで今日も繰り広げられる、クールでちょっとビターな人間観察に、こんな人いるいると共感してしまうこと必至。甘味で酩酊感が味わえるすべての甘党に捧げる傑作エッセイ! おいしいお店のデータつき。
  • 駆け込み、セーフ?
    値引きあり
    3.5
    30代、ラストスパート! 「週刊現代」の人気エッセイ「その人、独身?」文庫第2作! 40歳を控えた女友達の結婚披露宴に出席して感じた新郎新婦の立場の変化とは。交際相手が変わるときと、携帯の機種変更に共通する“微妙な違和感”。身近な話題から、日韓の整形意識の違いまで多岐にわたって綴られた30代最後の日々。(講談社文庫)
  • ほのエロ記
    3.5
    誰もが一度は体験する胸のときめき、甘酸っぱい記憶……。布団を被ってこっそり聴いた鶴光の「オールナイトニッポン」。落ちていたエロ本を木の枝でめくるもどかしさ。茶の間が一瞬で気まずくなるテレビの入浴シーン、などなど。あったあったと膝を打つ、今となっては、ほのかな、ほのぼのしたエロを徹底研究。思春期に接した懐かしのアイテムから最新グッズまで、日本人が感じるエロティシズムの本質に迫る傑作エッセイ!
  • しかたのない水
    3.5
    東京近郊のフィットネスクラブに集まる、一癖も二癖もある男と女……。平気で女を乗りかえる若い男。その男の美しい肉体を思い浮べ自慰に耽る女。水泳コーチの妻は失踪し、団地の主婦は、昔の恋人の名前をつい呟いてしまう。脱サラした古本屋は、妄想癖のある受付嬢の虜となる――。誰もが世界からはぐれ、行先もわからずさまよっている。不穏な恋の罠に翻弄される男女を描く連作短編集。

    試し読み

    フォロー
  • ホメるが勝ち!
    3.5
    悪い奴ほど、よくホメる!? ソリの合わない友達、使えない部下、気難しい取引先、うっとうしいお局、目障りなライバル、不味いレストラン、他人の家、エッチの下手な恋人……。臨機応変、適材適所、人類最高の凶器「ホメ」による人間関係潤滑法。絶対可笑しくて、きっと貴方の役に立つ、完全武装マニュアル!
  • だりや荘
    3.5
    両親の事故死を機に東京を引き払い、信州で暮らす病弱な姉・椿のそばへ越してきた妹・杏とその夫・迅人。両親の気配があちこちに残るペンションを引きついで、3人のおだやかな日常が始まった。椿にはやさしい男友達・新渡戸さんがおり、ある日働きはじめたゾクアガリの青年・翼もペンションに新風を吹き込んでくれる。しかし、そこでは優しさに搦めとられた、残酷な裏切りが進行していた。精緻な描写と乾いた文章が綴るいびつな幸福。うつくしくて痛い愛の行方は……。
  • 黒いマナー
    3.5
    今、日本のマナー界が危ない。いわゆる“冠婚葬祭の常識”のような当たり前の物差しが、当てはまらなくなっているのだ。とはいえ、社会生活において程よい礼儀は必要不可欠なもの。「俺の髪、ちょっとヤバくなってきた?」とハゲの恐怖を感じている相手にどう対応すべきか? できちゃった婚の披露宴で、友人として取るべき態度に正解はあるのか? 実に様々な対処法が求められる社交の場。人の心のヒダを読み、スマートな人付き合いの術を考察する“使える”マナー本!
  • 学園のパーシモン
    3.5
    裕福な子弟が通う私立T学園。カリスマ学園長の死期が近いと知らされ、学園内が神経過敏になっていた頃、二人の女生徒に赤い封筒が届いた。もしやこれは、受け取った者にはバラ色の学園生活が待っているという伝説の<赤い手紙>!? 美術教師と密会する美少女・真衣と、絵の才能はあるが内気な木綿子(ゆうこ)、そして“たらし”の転校生・恭…倦怠に満ちた彼らの日常を、赤い手紙が塗りかえていく。羽化直前のサナギのような十代を妖しく描いた、ほろ苦い青春小説。
  • 錠剤F
    3.4
    ひとは、「独り」から逃れられない。 著者史上最もグロテスクで怖い10の物語から成る、最高精度の短編小説集。 バイト先のコンビニに現れた女から、青年は「ある頼みごと」をされて――「ぴぴぴーズ」 男を溺れさせる、そんな自分の身体にすがって生きるしかない女は――「みみず」 刺繍作家の女は、二十数年ともに暮らした夫の黒い過去を知ってしまい――「刺繍の本棚」女たちは連れ立って、「ドクターF」と名乗る男との待ち合わせに向かうが――「錠剤F」 ……ほか、あなたの孤独を掘り起こす短編10作を収録!
  • ナナイロノコイ
    3.4
    愛をおしえてください――恋の予感、別れの兆し、はじめての朝、最後の夜……。恋愛にセオリーはなく、お手本もない。だから恋に落ちるたびにとまどい悩み、ときにおおきな痛手を負うけれど、またいつか私たちは新しい恋に向かっていく。この魅力的で不思議な魔法を、いまをときめく七人の女性作家がドラマティックに贅沢に描いた大好評恋愛小説アンソロジー。
  • 100万分の1回のねこ
    3.4
    谷川俊太郎、江國香織、川上弘美、角田光代らによる、佐野洋子『100万回生きたねこ』への、13人の作家によるトリビュート短篇集
  • 悪い恋人
    3.4
    昼ドラのような甘やかな不倫なんて存在しないのだ。白いスーツをまとった美貌の開発業者は、中学時代の同級生だった。沙知は、自宅裏の森を伐採するために現れた彼と再会したその日から、不可抗力のように肉体関係をもってしまう。だが、それを機に彼女の日常はくるいはじめ──。
  • 猫が見ていた
    3.4
    猫好きで鳴る人気作家7人が集結。 猫の小説7編を収録する文庫オリジナルのアンソロジー登場! 巻末には「猫小説オールタイム・ベスト」紹介も。 【収録作品】 「マロンの話」湊かなえ 「エア・キャット」有栖川有栖 「泣く猫」柚月裕子 「『100万回生きたねこ』は絶望の書か」北村薫 「凶暴な気分」井上荒野 「黒い白猫」東山彰良 「三べんまわってニャンと鳴く」加納朋子 「猫と本を巡る旅 オールタイム猫小説傑作選」澤田瞳子
  • 走る?
    3.4
    あなたは走っていますか? 人生には、走るシーンがつきものだ。 中田永一、東山彰良、柴崎友香など、十四人の多彩な作家が「走る」をテーマに競作した異色のラン小説アンソロジー。 【収録作品】 中田永一「パン、買ってこい」 柴崎友香「ベランダと道路」 王城夕紀「ホープ・ソング」 佐藤友哉「熊の野戦」 遠藤徹「桜の並木の満開の下」 前野健太「いびきが月に届くまで」 古川日出男「藤村加奈芽のランニング・ストーリー」 岩松了「走る男」 小林エリカ「飛田姉妹の話」 恒川光太郎「リスタート」 服部文祥「小さな帝国」 町田康「ずぶ濡れの邦彦」 桜井鈴茂「誰にだって言いぶんはある」 東山彰良「或る帰省」
  • この年齢だった!
    3.4
    「その時期がなければ、今の自分はない」――そんな転機となった瞬間が、どんな人にもあるものです。何かを成し遂げた女性たちの転機はダイナミックなうえ、皆それを乗りこなすのが上手。レディー・ガガ11歳、紫式部35歳、市川房枝52歳……古今東西の有名女性27人の転機となった年齢にスポットを当て、その人生を読み解くエッセイ集。思わず自分の人生と比べたくなる、驚きと共感に満ちた一冊です。
  • できる人の 脳が冴える30の習慣
    3.4
    本書では、忙しいビジネスマンが、日常生活のちょっとした工夫や行動で、脳を活性化させ、「冴える脳にする」方法をまとめています。  脳を活性化させる、ということを考えると、少し前まで流行っていた「脳ドリル」、「脳トレ」や「活脳ゲーム」のような、簡単にできる脳刺激というものが、脳を活性化しない、という研究データがたくさん報告されるようになりました。  「脳を刺激するには、新しい経験、新しい変化が必要である」、これは私が以前から言っていたことでもありますし、多くの脳科学者が出した結論でもあるのです。  やはり簡単に脳を活性化することは難しいのです。それなりの努力が必要なのです。  また、そういった脳の刺激に加えて、脳を元気する環境作りも心がけないといけません。脳が必要とするエネルギーの補給したり、眠くなる頃にチョコレートを食べてみたり、脳神経細胞に悪影響のあるストレスの回避したりなど、脳がスムーズに機能する環境作りも非常に大切なのです。できる人は、そういうことも工夫しています。それについてもこの本では、効果のあるアイデアを提案していきます。
  • 結婚疲労宴
    値引きあり
    3.4
    艱難辛苦待ち受ける幸せのプレリュード!? 「僕と結婚してください」。プロポーズの言葉に、そっと頷く貴女。じっと見交わす瞳と瞳、2人の影は1つになって。しかし「幸せ」はまだ遠い。親の承諾、婚約指輪の選定、式場予約、そして花嫁衣装、2次会に新婚旅行……。豊富な結婚式出席経験をもつ著者(未婚)ならでは、必読爆笑ブライダル大コラム。(講談社文庫)
  • こんなの、はじめて?
    3.4
    奢られる側から奢る側へ。仕切られる側から仕切る側へ。叱られる側から叱る側へー―いつの間にか立ち位置が変化する「中年」は、初めて経験することばかり。40代での結婚・出産も不況の斜陽感もすべて「こんなの、はじめて」! 下座に座っていれば事足りた若かりし日から遠く離れた大人の初体験のあれこれを綴った「週刊現代」人気連載、第5弾。(講談社文庫)
  • すべてがうまくいく8割行動術
    3.4
    人間の意欲はあなたが考えるほど続くものではない。人間は一度なし遂げてしまうと、それまでの行為は達成感のみに置き換えられてしまう。達成した途端にドーパミンが切れて、その行為を忘れてしまうのだ。つまり、達成感という“区切り”を付けることによって忘れやすくなる。だから、全てをやりきらないで、あえて8分目くらいで止めるのがいい。そこで提案するのは、その日の実行を8割にとどめておくという「実行8割のススメ」だ。実行8割の法則は、「仕事」だけでなく、「恋愛」「家庭」「転職」「合コン」「人間関係」などなど、どんな場面でも応用できる、幸せになる脳の使い方なのだ。

    試し読み

    フォロー
  • 夜を着る
    3.4
    結婚しても女の影を感じさせるミュージシャンの夫が、地方営業に出かけるという。妻は、スイミングスクールで知り合った隣家の男と“スパイ旅行”を試みる。そこで目にした意外な夫の姿とは…(表題作「夜を着る」)。2度目の堕胎後、当てもなく車を走らせ海沿いの町へ。大人になりきれない恋人同士の、やるせない気持ちと無力感が切ない「アナーキー」。父の葬儀に現れた愛人との奇妙な記憶を描く「よそのひとの夏」など、8篇を収録。想像力をかきたてられる恋愛短篇集。
  • 百合中毒
    NEW
    3.3
    イタリア人の若い女と恋仲になり、家族を捨てて出ていった父親が、妻と娘夫婦が経営する八ヶ岳の麓の園芸店へ25年ぶりに戻ってきた。イタリア人の彼女は一人で帰国してしまったという。が、娘たちは大人になり、妻にはすでに恋人がいた。次女の遥は「許さないから。絶対に。出てってよ。早く出てって!」と叫び、長女の真希は「大恋愛して出ていったのなら、二度と戻ってこないのが筋ではないのか」と苛立つ。妻・歌子の恋人は夜ごと彼女からの電話を待つ。そして歌子は思い出す。夫との出会いの場所に咲き乱れていた花のことを…。家族とは。夫婦とは。七人の男女の目線から愛を問い直す意欲作。
  • よその島
    3.3
    長く人生を共に歩んでも、一緒には辿り着けない場所がある。 人は、自分にだって嘘を吐くのだから―― 七十代で離島へ移住を決めた芳朗と蕗子夫妻。友人の野呂と三人の共同生活は順調に滑り出すが……。 「たとえ殺人者でも、僕は妻を愛している」「そう、彼はおかしな顔で私を見ていた」 それぞれが抱える秘密、溶け合う過去と現実、倒錯する疑心と慈愛。 この島で彼らは何を目にし、何を知ることになるのか?  やがて謎が解けたとき、景色はがらりと反転する。 ミステリアスに展開する長編小説。
  • 生の肯定
    3.3
    1巻1,500円 (税込)
    本年の話題作『ホサナ』につづいて、町田文学の傑作がまたもや誕生。世間並みに生きることが困難になり、「余」を自称して超然と生きることを決めた男。上から目線で世の中を見下ろすことで、自尊心を保っていたものの、数々の思わぬ出来事により精神に変調をきたし、自殺願望にさいなまれるようになる――そんな格闘を経て、本作では世の中の人とふれあって普通に生きよう、生を肯定せんとする余の懊悩する姿が描かれる。その心の内からつむぎだされる言葉とイメージの世界は町田作品の中でもっともテンションが高い。読者は強烈な笑いと、筆舌につくしがたい文学体験に誘われるだろう。 ※こちらの作品は過去に他出版社より配信していた内容と同様となります。重複購入にはお気を付けください
  • ふたつの波紋
    3.3
    現代詩が目指すべきは自己からの脱却か、意味からの飛躍か。 山頭火・中也・太宰のパブリック・イメージの裏にある魅力とは。 そして、二人を惹きつけてやまない古典の世界――。 現代詩、朗読、古典翻訳……ジャンルを横断して文学の最前線で活躍し続けてきた二人による、痺れるような対話の記録。 目次 第一章 詩人の条件 第二章 「歩き続ける男」の本質――種田山頭火 第三章 「全力の俺」の魅力――中原中也と太宰治 第四章 古典翻訳と創作のはざまで
  • リフォームの爆発
    3.3
    マーチダ邸には、不具合があった。人と寝食を共にしたいが居場所がない大型犬の痛苦。人を怖がる猫たちの住む茶室・物置の傷みによる倒壊の懸念。細長いダイニングキッチンで食事する人間の苦しみと悲しみ。これらの解消のための自宅改造が悲劇の始まりだった――。リフォームをめぐる実態・実情を呆れるほど克明に描く文学的ビフォア・アフター。
  • 世渡り作法術
    3.3
    たとえばこんな時――女友達と海外旅行に行きますか? デートのとき携帯電話の電源を切りますか? 友達の子供がブサイクだったらどうしますか? またはこんな場で――エコノミークラスで隣の人と会話しますか? オープンカフェではどこに座りますか? 車の助手席で眠れますか? 今さら聞けない、誰も教えてくれない、イマドキの微妙なお作法を教授する、思わずニヤリの新・マナーブック。
  • 泡沫日記
    3.3
    初体験。それは若者だけのものではなく、中年期は“初体験ラッシュの第2ステージ”なのだ。自分の心身の衰えのみならず、親の死、祖母の介護など老いにまつわるものから、初めて行く国、初めて乗る列車、EXILEのコンサートなど未知の世界が広がるものまで。そして、あの東日本大震災と、その後の日々……。次々起きる初体験に戸惑いながら対応し、順応していく日日の日記風共感エッセイ。
  • 本が多すぎる
    3.3
    女子の心理、家族関係、下ネタに旅に歌舞伎に母と娘――。世相を的確に捉える「現代の清少納言」酒井さんにしか書けない、読み応えたっぷりの極上エッセイ集です。「週刊文春」に現在も連載中の名物読書エッセイ79編をオリジナル文庫化。酒井さんの心に響いた本たちの話題は、そのまま私たちのただならぬ共感と爽快感を呼びおこしてくれます。損はさせない一冊です!
  • アナタとわたしは違う人
    3.3
    子供にお受験させる女vsさせない女、内股の女vs外股の女、パンツをはく女vsパンティーをはく女、和式便所を使う女vs洋式便所を使う女…。「この人って私と別の人種だわ」と内心思いながらも、なぜか器用に共存してしまう女たち。ならば二種類に分類してみようではありませんか。すると、その嗜好や態度の裏に隠された、女の本音が垣間みえてきて…。斬新な角度から現代女性を二通りに分類し、その素顔を浮び上がらせてゆく、痛快エッセイ!
  • 女も、不況?
    値引きあり
    3.3
    お洒落出産の効果、ハゲと結婚適齢期、サルコジ婚への憧れ、お通夜不倫というスタイルから、パフューム、探偵ナイト、梨園、桑田佳祐まで、「時代」と「女性」を鋭く穏やかに斬った、綴った、珠玉(? )のエッセイ56編。若い女性から中年男性までファンますます増殖中! 「週刊現代」人気連載、文庫化第4弾。(講談社文庫)
  • つやのよる
    3.3
    男ぐるいの女がひとり、死の床についている。その名は艶。夫・松生は、かつて妻子を捨て艶と出奔したのだった。艶の危篤を、彼女が関係した男たちへ告げずにはいられない松生。だがその報せは、彼らの妻、娘、恋人、愛人たちに予期せぬ波紋を広げてゆく。平穏な人生に突然割り込んできた女の存在によって、見知った男が別の顔を見せはじめる。一筋縄ではいかない男女の関係を描く恋愛長編。

    試し読み

    フォロー
  • 40歳からの人生を楽しむ本~後悔しない生き方の習慣~
    3.3
    人生80年といわれている昨今、折り返しとなる40歳。残りの人生をどう生きるのか? 新しいことを始める勇気、毎日を充実させるコツ、自分を見直すことが大切なタイミングです。人生を楽しむ達人Dr.米山が教える上質の生き方レッスン。

    試し読み

    フォロー
  • もう二度と食べたくないあまいもの
    3.2
    自宅で料理教室を開いている亜希子のもとに、ある日、不動産屋が訪ねてきた。近所の家にまつわる悪い噂について知りたいという。 亜希子は結婚していた頃、かつてそこに建っていた古い家の男と、いちどだけ関係を持ったことを思い出していた――(「幽霊」より)。 男と女の関係は静かにかたちを変えていく。 人を愛することの切なさとその愛情の儚さを描いた傑作小説集。
  • こどものころにみた夢
    3.2
    文章と絵で綴る「こどものころにみた夢」のアンソロジー。怖い夢、切ない夢、それとも、おもらしの夢……? 角田光代、島本理生、西加奈子、阿川弘之、堀江敏幸、穂村弘、高橋源一郎他、豪華作家陣が美しい絵とと共に綴る「夢」の物語。
  • 結婚
    3.2
    結婚願望を捨てきれない女、現状に満足しない女に巧みに入り込む結婚詐欺師・古海。だが、彼の心にも埋められない闇があった……父・井上光晴の同名小説にオマージュを捧げる長編小説。
  • だれかの木琴
    3.2
    主婦・小夜子が美容師・海斗から受け取った、一本の営業メール。それを開いた瞬間から、小夜子は自分でも理解できない感情に突き動かされ、海斗への執着をエスカレートさせる。明らかに常軌を逸していく妻を、夫の光太郎は正視できない。やがて、小夜子のグロテスクな行動は、娘や海斗の恋人も巻き込んでゆく。息苦しいまでに痛切な長篇小説。
  • 地下旅(チカタビ)!
    3.1
    鉄道好きとして名高い著者が、今回取り上げたのは「地下鉄」! 張り巡らされた地下鉄路線を使って、東京中の名所を余すところなくまわってきました。上野の国際子ども図書館、護国寺の鳩山会館、大手町の逓信総合博物館、白山の小石川植物園など、訪れたスポットは50以上。なかには東京生まれ、東京育ちの著者をして、初めて行ったと言わしめる隠れ名所も……。駅近辺の美味しいもの情報も満載です。片手に携えて地下鉄に乗りたくなる、新・東京ガイドをお楽しみください。
  • 憶 藤沢周連作短編集
    3.0
    1巻1,760円 (税込)
    芥川賞受賞作家・藤沢周が『Web新小説』に初連載した書下し短編小説、待望の書籍化。 短編小説、 待望の書籍化。「ブエノスアイレス午前零時」119回芥川賞受賞の藤沢周が贈る自分の過去(記憶)をたどりながら現在と交錯する私小 説風書下し作品集。著者の故郷である新潟を舞台に、主人公の幼い頃の「過去」と感染症がはびこる「現在」が交錯する。 人間にとって記憶の本質を問いかける作品。
  • 脳が老化している人に見えている世界
    3.0
    1巻1,540円 (税込)
    「何を言っているかわからずイライラする」 「名前や言葉がすぐに出なくてもどかしい」 「相手が自分を理解してくれないとしばしば思う」 もし、あなたの目からまわりがこう見えていたら かなり老化が進んでいます。 自分の「脳の老化」に気づくのはけっこう難しいもの。 でも、もし「脳の老化」が進んでいても大丈夫! 脳の老化を止める方法を名医が教えます。 ******* まず、お伝えしたいことがあります。 脳は、成人後すぐに老化が始まると言われています。 「最近、歳のせいか頭の回転が悪くなっている」 「どうも老化が始まって物覚えが悪くなった」 などとよく聞きます。 でも、実は脳の老化現象は、 もうずっと前から始まっているのです。 脳の老化は、高齢になってから 始まるわけではありません。 まだ若いのに脳が老化しているんじゃないか という人もいれば、 逆に、かなりのお歳なのにすごい記憶力で 頭の回転も速い、脳が老化していない人もいます。 その差は何か。 いろいろな理由がありますが、 私は生活習慣や環境が大きな要因に なっていると考えています。 健康な生活を送ること、脳を刺激する活動を行うこと、 ストレスを減らすことなどで脳の健康は保たれるのです。 脳の老化は、自分の力でなんとかなるものなのです。 本書では、「脳が老化する原因」について 正しい知識を身につけていただいて、 どうすれば「脳の老化」を遅らせることができるのか、 その方法を紹介します。 認知症は治りません。 でも、脳の老化を遅らせることはできます。 そのためには、まず、自分の状態を正しく理解し、 何をすべきなのかを知ることが大切です。 みなさんも、本書で紹介する方法を生活に取り入れて、 いつまでも脳が老化しない人になりましょう。
  • たけくらべ 現代語訳・樋口一葉
    3.0
    夭折の天才作家・樋口一葉の名作が、現代語訳で甦る! 「たけくらべ」=松浦理英子、「やみ夜」=藤沢周、「うもれ木」=井辻朱美、「わかれ道」=阿部和重。現代文学を代表する作家たちによる決定版。

最近チェックした本