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増補改訂版 追跡・アメリカの思想家たち
ラッセル・カークから始まる、現代アメリカを形作ってきた思想家たちを訪ねる“旅” 。彼らの思索の中核には何があるのか。保守、リベラルといった概念の真の意味とは――。著者の精緻な読み解きが、アメリカ文化の複雑さと奥深さ、そしてパラドクスをも浮かび上がらせる。文庫化にあたり〈「トランプ現象」とラディカル・ポリティクス〉を収録。 目次 プロローグ メコスタ村へ 第一章 戦後保守思想の源流――ラッセル・カーク 第二章 ネオコンの始祖――ノーマン・ポドレッツ 第三章 キリスト教原理主義――J・グレシャム・メイチェン 第四章 南部農本主義――リチャード・ウィーバー 第五章 ネオコンが利用した思想――レオ・シュトラウス 第六章 ジャーナリズムの思想と機能――H・L・メンケン 第七章 リベラリズム――ジョン・ロールズ 第八章 リバタリアン――ロバート・ノジック 第九章 共同体主義――ロバート・ニスベット 第十章 保守論壇の創設者――ウィリアム・バックリー 第十一章 「近代」への飽くなき執念――フランシス・フクヤマ 第十二章 「歴史の終わり」から「歴史の始まり」へ――フランシス・フクヤマ(続)第十三章 「トランプ現象」とラディカル・ポリティクス エピローグ 戦後アメリカ思想史を貫いた漱石の『こころ』 -
増補新版 アカデミック・キャピタリズムを超えて アメリカの大学と科学研究の現在
一九八〇年代、遺伝子情報の特許による知識の独占、研究資金のパトロネッジ獲得競争など、史上かつてない波が大学や科学研究に押し寄せた。その先端に位置するアメリカの研究大学を中心に、「市場化するアカデミア」の豊かな成果と問題点を考察する。 二〇一一年の読売・吉野作造賞受賞作の増補新版。 目次 第一部 プライベート・サイエンスと大学 第1章 知識のパトロネッジと大学 第2章 揺らぐアカデミア 第3章 生命は誰のものか?――遺伝子情報の所有権問題 第二部 アメリカの大学の歴史とパトロネッジ 第4章 アメリカの科学研究の特殊性 第5章 基礎科学/応用化学という神話 第6章 公共財としての知識と技術 第7章 変容するパトロネッジ 第三部 知識は誰のものか 第8章 科学知識の生産における「公」と「私」 第9章 アカデミア・プロフェッション・マーケット 第10章 知識論と科学の経済学 終 章 大学はどこへ行くのか――結びにかえて -
増補版 生きて死ぬ力
ジタバタしても はじまらない いや ジタバタしても いい いつ どこで どのような姿で 終わろうとも なんの心配も いらない だから 何をしてもいい ということでは ないけれど なんの 心配も いらない ***** 地震の 下敷きになる かも知れない 津波に のまれる かも知れない コロナ禍でICUに 入れられる かも知れない 念仏も 出ない かも知れない その時は なるようにしか ならない なんの心配も いらない ***** 思いもよらぬ新たな時代へ。精いっぱい生きて、死ぬときは「そのままで いい」。浄土真宗本願寺派総長がコロナ禍の今こそ伝えたいこと。現代の事象に重ね合わせ、平易な言葉で仏法の神髄を語る。自分の存在が腑に落ちて、心がすっと楽になる。 -
増補版 老いの福袋 あっぱれ! ころばぬ先の知恵88
“老いるショック”を笑い飛ばそう! 人生後半は思いがけないことの連続です。すぐに息が切れる、立ち上がるのもひと仕事、転んで骨折……加齢現象という未知との遭遇は、前向きに老いを迎え撃つ大冒険の始まり。介護や認知症、老後のお金など、年とともに増えるさまざまな不安は笑ってはねのけましょう。高齢社会の専門家が人生100年時代を生きるすべての人に贈る知恵とユーモア満載のベストセラー、最新データと「猫との老い暮らし」エッセイを増補した決定版。 目次 まえがき 第1章 ローバは一日にしてならず 1 トイレで死闘―「老いるショック」の教訓 2 「ヨタヘロ期」がやってきた! 3 朝起きるだけでも一仕事 4 ひといき300メートル、座れる場所を求む 5 「古傷が痛む」は本当だった 6 ひところび100万円、転倒・骨折しないように 7 何もしなくても忙しいのがヨタヘロ期 8 料理が面倒になったら「調理定年」を 9 買い物が難しくなったら、要注意 10 シルバーの「老働力」がゴールドを支える 11 「孤食」になりがちな高齢期、「トモ食い」を実践 12 「ご馳走する」経済力がほしい 13 予定を入れて「老っ苦う」の連鎖を断ち切る 14 笑って泣いて、楽しいデイサービスへ 15 オペラに行かなくなった理由 16 インドアの趣味を見つけよう 17 年を重ねてから気づく親きょうだいの「文化遺産」 18 青春の思い出を胸に、これが最後のクラス会 19 「サヨナラ」ダケガ人生ダ 第2章 老いの暮らし、どうしたものか 20 体が老いると家も老いる 21 相続税減税の特例を活用 22 「片づけ」は拒否していい 23 プチ「老人性うつ」を経験してわかったこと 24 財産の捨てどき、活かしどき 25 同居でも精神的な距離を置く 26 「あなたの世話にならない」はNGワード 27 老年よ、財布を抱け 28 一人暮らしなら「お風呂コール」を 29 老いてもペットと暮らしたいなら 30 穴あきセーターもつくろい次第 31 「終の棲家」の始末をどうするか 第3章 「金持ち」より「人持ち」でハッピーに 32 「おひとりさまの老後」を支える人間関係3つのポイント 33 情けは人のためならず 34 恨みつらみは「棚上げ」方式で 35 「後から化けて出るぞ」―ネガティブな感情を逸らすヒント 36 優秀な吸水パッドや紙パンツでお出かけを 37 連れ立って「ゆるやか体育会系」 38 買い物には「甲斐」がある 39 「病んだら帳」と入院セット 40 病気になってもあわてない 41 「お見舞いに来てほしい人リスト」をつくる 42 お医者様にお願い。「命の主体」をお忘れなく 43 人を一般名詞でくくらないでください 44 「形見分け委員」を任命しました 45 葬儀計画に変更アリ 第4章 「老いの大冒険」を乗りきろう 46 平均寿命の変化から見えたこと 47 2025年問題、約5人に1人が75歳になる 48 「ファミレス時代」がやってくる 49 「超高齢社会」×「ファミレス時代」の行きつく先は 50 高齢期に失うもの―「4つの覚悟」をしておく 51 「ピンピンコロリ」は幻想です 52 すべての道はローバへ通ず 53 夫を亡くしたあとの年金リスク 54 貧乏ばあさん防止作戦(BBB) 55 命は長し、働け女たち 第5章 あなたも私も介護する人される人 56 私が介護保険制度を目指したきっかけ 57 介護の「新語」から見えるもの 58 「同時多発介護」が起きる 59 「団塊」→「男介」→「老塊」 60 国の存亡にかかわるからこそ「介護離職ゼロ作戦」 61 しんどいときは、我慢しないで 62 介護する側もされる側も「ヘルプ・ミー」を言おう 63 介護支援ネットワークも利用して 64 認知症の家族を支える仲間づくり 65 「ながら介護」と「ともに介護」 66 介護は情報戦、まずは地域包括支援センターへ 67 「ワーク・ライフ・ケア・バランス」の時代 68 あなたも私も「介護され上手」になろう 69 「子姑」には卑屈にならず、感謝を惜しまず 70 デイサービスが、ばあさまの地位を変える 71 もしも認知症になったら 72 シモの世話はロボット大賛成 73 「おまかせDEATH(死)」で本当にいいの? 74 人生に「会議」は馴染まない 75 延命治療するかしないかは、「命の主人公」に確認を 76 おひとりさまの在宅死 第6章 力を合わせて「五つ星の高齢社会」を 77 ユーモアは老いの味方です 78 「濡れ落ち葉」でも燃え上がれ 79 「じじばば食堂」がほしい―食・職・触の「3しょく」は元気の源 80 人は何歳になっても変わることができる 81 やる気があれば叶う 82 人の良いふり見て我がふり直せ 83 情報力と行動力があなたを変える―ころんでも立ち上がる復元力 84 人生100年に必要な「第二の義務教育期」 85 私たちの姿を堂々と見せましょう 86 平和と豊かさに感謝あればこそ―次世代の希望となるよう 87 老いてなお「アイ・ハブ・ア・ドリーム」 88 老年よ、大志を抱け! あとがきにかえて――93歳のヒグチより 〈巻末付録〉平和ボケばあさんの猫暮らし -
増補版 駆け出しマネジャーの成長論 7つの挑戦課題を「科学」する
突然、管理職に抜擢された! 年上の部下、派遣社員、外国人の活用方法がわからない! 飲みニケーションが通用しない! プレイヤーとしても活躍しなくちゃ! 社会は激変し、一昔前よりマネジメントは格段に難しくなった。困惑するのも無理はない。人材育成研究と膨大な聞き取り調査を基に、社の方針の伝達方法、多様な部下の育成・活用策、他部門との調整・交渉のコツなどを具体的に助言。新任マネジャー必読!管理職入門の決定版だ。 -
増補版 教養としてのプログラミング講座
もの言わぬ機械とコミュニケーションをとる手段、「プログラミング」。その歴史から簡単な作成、生活に役立つテクニックなどを網羅し、たった一冊でプログラマーの思考法を手に入れることを可能としたのが『教養としてのプログラミング講座』だ。「もはやそれは誰もがかなぶべき教養」というメッセージを掲げたロングセラーをこのたび増補。小中学校で必修となる今年、刊行する。ジョブズにゲイツ、現代の成功者はどんな世界を見ている? -
増補版 ぐっとくる題名
●第1章 ロジック篇 【助詞の使い方】「ゲゲゲの鬼太郎」「無能の人」「僕が泣く」 【韻とリズム】「ヤング島耕作」「勝訴ストリップ」「噂の刑事トミーとマツ」 【言葉と言葉の距離(二物衝撃)】「天才えりちゃん金魚を食べた」「部屋とYシャツと私」 【題名自体が物語である】「脳手術の失敗」「お勢登場」「海へ出るつもりじゃなかった」 【濁音と意味不明な単語】「しだらでん」「少年アシベ」「ディグダグ」 【アルファベット混じりの題名】「D坂の殺人事件」「M色のS景」 【古めかしい言い方で】「ツァラトストラかく語りき」「されど孤にあらず」 【命令してみる】「大工よ、屋根の梁を高く上げよ」「メシ喰うな」 【パロディの題名】「長めのいい部屋」「百年の誤読」 【関係性をいわない】「隠し砦の三悪人」「11人いる!」 ●第2章 マインド篇 【先入観から逸脱する】「淋しいのはお前だけじゃな」「サーキットの娘」 【日本語+カタカナの題名】「少年ケニヤ」「三人ガリデブ」 【いいかけでやめてみる】「光ってみえるもの、あれは」「飼い犬が手を噛むので」 【いいきってしまう】「これからはあるくのだ」「幸せではないが、もういい」 【長い題名】「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」「おそうじをおぼえたがらないリスのゲルランゲ」「あの娘ぼくがロングシュート決めたらどんな顔するだろう」 【題名同士が会話する】「今夜わかる」シリーズ「買ってみた。」「それが本当なら」 【洒落の題名】「屁で空中ウクライナ」「ザ・先生ション!」 【人気歌人に学ぶ】「どうして長嶋有さんは枡野浩一なんかとつきあってるの?」「日本ゴロン」「世界音痴」「にょっ記」 -
増補版 ニーチェ
【中公学芸ライブラリー】 ニーチェとはなんだったのか。評論家でありドイツ文学者の西尾幹二が、豊富な一次資料の深層に分け入り、ニーチェの生涯と思想形成を精緻に描いた巨編、堂々の復刊。幼少期の経験、早熟の孤独、プフォルタ学院での学び、音楽や文献学との接触、そしてショーペンハウアーとの邂逅まで。「偉大なニーチェ」像を相対化し、その人間的核心に迫る。新たに、清水真木氏による解説を収録。 【目次】 解説 日本人としてニーチェを読むとは 清水真木 序 論 日本と西欧におけるニーチェ像の変遷史 第一章 最初の創造的表現 第二章 多様な現実との接触 附録 ニーチェの祖先の系図 マックス・エーラー編 -
増補版 ニーチェ(第一部/第二部合本)
【中公学芸ライブラリー】 ニーチェとはなんだったのか。評論家でありドイツ文学者の西尾幹二が、豊富な一次資料の深層に分け入り、ニーチェの生涯と思想形成を精緻に描いた巨編、堂々の復刊。幼少期の経験、早熟の孤独、プフォルタ学院での学び、音楽や文献学との接触、そしてショーペンハウアーとの邂逅まで。「偉大なニーチェ」像を相対化し、その人間的核心に迫る。新たに、第一部には清水真木氏による解説、第二部には「ドイツにおける同時代人のニーチェ像」を収録。 【第一部 目次】 解説 日本人としてニーチェを読むとは 清水真木 序 論 日本と西欧におけるニーチェ像の変遷史 第一章 最初の創造的表現 第二章 多様な現実との接触 附録 ニーチェの祖先の系図 マックス・エーラー編 【第二部 目次】 第一章 自己抑制と自己修練 第二章 新しい飛躍への胎動 第三章 本源からの問い 第四章 理想への失踪 附録 ドイツにおける同時代人のニーチェ像 -
増補版 笑って生ききる 寂聴流 悔いのない人生のコツ
好評を博した金言集の決定版を約60頁の大増補!健康、夫婦、子育て、老い、人づきあい…あなたの悩みにそっと寄り添う、寂聴さんの熱いメッセージ。 作家として、僧侶として、瀬戸内寂聴さんはたくさんの名言を残しています。年齢を重ね、老いを受け入れ、周囲との人間関係や、家族のかたちも変わっていくなかで、私たちは、その言葉に心のよりどころを求めます。 本書は『婦人公論』に掲載された瀬戸内寂聴さんのエッセイ、対談、インタビューから厳選したものです。 私たちの気持ちに寄り添い、一歩を踏み出す勇気を与えてくれる瀬戸内寂聴さんの言葉を、この一冊にぎゅっと詰め込みました。 -
続・孤独のすすめ 人生後半戦のための新たな哲学
孤独に怯えることはない 豊かさを愉しめばいい 人は本来孤独を恐れるべきものだろうか。あるいは、孤独はただ避けるほうがいいのか。 私は孤独の中にも、何か見いだすべきものがあるのではないかと思うのです。(中略)孤独の持っている可能性というものをいま、私たちは冷静に見つめ直すときにさしかかっているようにも感じるのです。(本文より) 30万部のベストセラー『孤独のすすめ』、待望の続編! 世に流布する「孤独論」を退け、真の「孤独論」がここに完成した。 第一章 孤独に怯える人びと 第二章 「和して同ぜず」という思想 第三章 生物としての孤独とは 第四章 老いるヒントについて 第五章 孤独を愉しむ 終 章 孤独は永遠の荒野ではない 【対談】 × 下重暁子 歳をとるにつれて ひとりの時間が味わい深くなる -
続・東北―異境と原境のあいだ
「遅れた東北」観は、どのように生まれ、どう変転を遂げたのか。本書は、史料を博捜して、大正から戦後にかけての、「後進性」脱却と国際化を指向した議論や政策を分析し、文学作品や学術書に描かれた東北像を検証する。戦時体制に組み込まれ、いつしか「異境」から「原境」へとイメージを移行する東北。戦後歴史学の「地域モデル論」が捉えきれなかった東北史のダイナミクスを照射し、日本史像のラディカルな転換をめざす。 -
続・日本軍兵士―帝国陸海軍の現実
先の大戦で230万人の軍人・軍属を喪った日本。死者の6割は戦闘ではなく戦病死による。 この大量死の背景には、無理ある軍拡、「正面装備」以外の軽視、下位兵士に犠牲を強いる構造、兵士の生活・衣食住の無視があった。 進まない機械化、パン食をめぐる精神論、先進的と言われた海軍の住環境無視……日中戦争の拡大とともに限界が露呈していく。 本書は帝国陸海軍の歴史を追い、兵士たちの体験を通し日本軍の本質を描く。 【目次】 はじめに 序 章 近代日本の戦死者と戦病死者――日清戦争からアジア・太平洋戦争まで 疾病との戦いだった日清戦争 戦病死者が激減した日露戦争 第一次世界大戦の戦病死者 シベリア干渉戦争の戦没者数 伝染病による死者の激減 軍事衛生の改善・改良と満州事変 退行する軍事衛生――日中戦争の長期化 アジア・太平洋戦争の開戦 陸海軍の戦没者数 日露戦争以前に戻った戦病死者の割合 第1章 明治から満州事変まで――兵士たちの「食」と体格 1 徴兵制の導入――忌避者と現役徴集率 徴兵令の布告 現役徴集率二〇%の実態 徴兵忌避の方法 沖縄の現実、徴兵忌避者の減少 軍医の裁量権――高学歴者への配慮と同情 2 優良な体格と脚気問題――明治・大正期 明治の兵士――身長一六五センチ、体重六〇キロ 脚 気――総人員三割から四割の罹患 兵士たちを魅了した白米 3 「梅干主義」の克服、パン食の採用へ 栄養学の発展――第一次世界大戦後の日本 陸軍の兵食改善 一九二〇年のパン食導入 冷凍食品の導入と大型給糧艦 洋食の普及と充実――満州事変期 壮丁と兵士の体格 4 給養改革の限界――低タンパク質、過剰炭水化物 シベリア干渉戦争の失敗 飯盒炊さん方式による給養 兵食における質の問題 陸軍でのパン食のその後 揺れる海軍のパン食――「皇軍兵食論」の登場 第2章 日中全面戦争下――拡大する兵力動員 1疲労困憊の前線――長距離行軍と睡眠の欠乏 苦闘を強いられる日本軍 萎縮し「奮進」できない兵士たち 多発する戦争栄養失調症 「殆ど老衰病の如く」 2増大する中年兵士、障害を持つ兵士 低水準の動員兵力 軍隊生活未経験者の召集 召集が原因の出生率低下 国民兵役までも 知的障害の兵士 吃音の兵士 野戦衛生長官部による批判 攻撃一辺倒の作戦思想 3統制経済へ――体格の劣化、軍服の粗悪化 総力戦の本格化、国民生活の悪化 軍隊の給養――副食の品種減少、米麦食偏重 劣化する軍服――絨製から綿製へ 向上しない体格、弱兵の増加 4日独伊三国同盟締結と対米じり貧 ドイツの大攻勢による政策転換 資源の米英依存による新たな困難 石油禁輸とジリ貧論――アジア・太平洋戦争の開戦へ 中国戦線にくぎ付けにされ続けた陸軍 第3章 アジア・太平洋戦争末期――飢える前線 1 根こそぎ動員へ 植民地兵、防衛召集、障害者 植民地から日本軍兵士へ――朝鮮・台湾から 防衛召集による大量召集 視覚障害者たちの動員開始 強制動員されるマッサージ師たち 2 伝染病と「詐病」の蔓延 戦争末期の戦没者急増 栄養失調の深刻化 マラリアの多発 「現場」での非現実的予防対策 精神病の「素因」重視 詐病の摘発 詐病の増大 戦力を大きく削ぐ皮膚感染症 3 離島守備隊の惨状 「自給自足の態勢」強化の指示 不十分なままの海軍の給養 兵員の体格劣化、栄養失調による死者 違法な軍法会議と抗争 食糧をめぐる陸海軍の対立 4 かけ声ばかりの本土決戦準備――日米の体格差 野草、貝類、昆虫…… 「こんな軍隊で勝てるのだろうか」 兵士たちによる盗み 体格・体力のさらなる低下 アメリカ軍の給養と体格 第4章 人間軽視――日本軍の構造的問題 1機械化の立ち遅れ――軍馬と代用燃料車 「悲惨なともいうべき状態」――国産車の劣悪な性能 代用燃料車の現実 軍機械化の主張とその限界 断ち切れない「馬力」への依存 2劣悪な装備と過重負担――体重40%超の装備と装具 過重負担の装備 戦闘の「現場」、兵士の限界点 一〇〇日間、二〇〇〇キロを超える行軍 中国人から掠奪した布製の靴、草履一六六名の凍死者 粗悪な雨外套 3海軍先進性の幻想――造船技術と居住性軽視 造船技術は先進的だったか 居住性の軽視 一般の兵員に対する差別 「松型駆逐艦」の居住性 「世界に類のない非常対策」高カロリー食の失敗 特殊環境下の乗員の健康 アメリカ海軍 の潜水艦との比較 ドイツ海軍Uボートの徹底検証 4犠牲の不平等――兵士ほど死亡率が高いのか 兵役負担の軽重 大学生の戦没率 召集をめぐる贈収賄 食糧の分配をめぐる不平等 戦死をめぐる不平等 メレヨン島とパラオ本島 長台関での階級間格差 正規将校の戦病死率 おわりに 日中全面戦争下、野放図な軍拡 宇垣一成の陸軍上層部批判 騎兵監・吉田悳の意見書 日本陸軍機械化の限界 追いつかなかった軍備の充実 コラム ①戦史の編纂――日清戦争からアジア・太平洋戦争まで ②戦場における「歯」の問題再び ③軍人たちの遺骨 ④戦争の呼称を考える――揺れ続ける評価 ⑤軍歴証明と国の責任 あとがき 参考文献 近代日本の戦争 略年表 -
続 星と伝説
「キリストのもとに東方三博士を導いた『ベツレヘムの星』とはどの星か」「『西郷星』とは何ぞや」洋の東西を問わず、星や星座はさまざまな伝承の中で語り継がれてきた。そこにこめられた人々の想いとは―「星の抱影」と呼ばれる著者が、夜空にかける飽くなき探求心と、天文に関する広汎な知識、民俗学的手法で、伝承の謎を解き明かす。 -
体育会系の研究 ――その強さと弱さ
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 パワハラ、悪質プレー、協会幹部の不正、買春騒動……。不祥事の背後に見える「体育会系気質」について、大学スポーツを中心に徹底検証。(『中央公論』10月号より) 対談「サッカー&ラグビーW杯から見た課題 『監督に物申せる選手』と『DNAの継承』がカギだ」田嶋幸三×清宮克幸/「学歴差・男女差・競技差を直視せよ」束原文郎/「伝統墨守のバンカラから『taiikukai』へ」難波功士/「文化系女子のアメフト見聞記」辛酸なめ子/「ルポ 名門校から地方私大まで いまどき体育会、『就活支援合戦』のリアル」小林哲夫(敬称略) -
兵隊小説集
自身の戦争体験を通して人間心理を追求し、鋭敏な感性で作品に昇華した梅崎春生。戦後派を代表する著者の戦争を描いた主要作品を収める小説集(全二巻)。第Ⅰ巻は、敗戦直後に書き上げた出世作「桜島」、芸術選奨文部大臣賞受賞作「狂い凧」を含む十七篇と、関連エッセイを収める。〈解説〉真鍋元之/日和聡子 目次 桜 島 水兵帽の話 万 吉 蟹 年 齢 眼鏡の話 埋 葬 崖 ある失踪 演習旅行 山伏兵長 生 活 無名颱風 上里班長 歯 赤い駱駝 狂い凧 巻末エッセイ 『桜島』あとがき 『桜島』のこと 八年振りに訪ねる――桜島 『桜島』――「気宇壮大」なあとがき 解説Ⅰ真鍋元之 解説Ⅱ日和聡子 -
太平洋戦争のif[イフ] 絶対不敗は可能だったか?
真珠湾、ミッドウェー、ガダルカナル、レイテ、本土決戦――太平洋戦争の重要な各局面における「イフ」を論じることで歴史の真実に迫る。厳密な史料分析をもとに第一線の研究者たちが挑んだ、意欲的な太平洋戦争史。 -
太陽の男 石原慎太郎伝
『太陽の季節』で日本中を熱狂させた「無意識過剰」「価値紊乱者」の石原慎太郎は、社会に何を警告したのか。 三島由紀夫を動揺させ、多大な影響を与えた慎太郎。 交錯、衝突し、天皇制と国家観をめぐって離反した二人の天才を考察し、慎太郎がその作品群に込めた真意に迫った。 著者と石原慎太郎、鹿島茂との対談も収録。 〈解説〉井上隆史 プロローグ――「君が代」と「我が日の本」 第1章 敗戦の子 第2章 ヨットと貧困 第3章 公認会計士の挫折と裕次郎の放蕩 第4章 運をつかむ 第5章 スター誕生 第6章 ライバル三島由紀夫 第7章 拳闘とボディビル 第8章 『亀裂』と『鏡子の家』 第9章 「あれをした青年」 第10章 挑戦と突破 第11章 石原「亡国」と三島「憂国」 第12章 嫌悪と海 第13章 天皇と核弾頭 エピローグ――価値紊乱は永遠なり -
台湾侵攻
中国軍による南シナ海東沙島奇襲作戦に端を発した東シナ海の戦いは、主戦場を尖閣諸島魚釣島へと移し、激戦が繰り広げられた。土門康平率いる〈サイレント・コア〉部隊は台湾軍と共同作戦を取りながら、米軍の協力を得て、中国軍を島から撤退させることに成功する。その頃、成田空港に降り立った人民解放軍の秘密部隊が、ベトナム人技能実習生グループを装って、「超限戦」の作戦を開始。日本をブラックアウトさせた。中国の狙いは、日本同様ブラックアウトした台湾への侵攻。人民解放軍の大艦隊がついに台湾へと迫る。 【目次】 プロローグ 第一章 コンビニ 第二章 モーメント 第三章 東京タワー 第四章 大義名分 第五章 避難行動 第六章 最後通牒 第七章 軍神 第八章 ニイタカヤマノボレ エピローグ -
台湾侵攻(全10巻合本)
※C★NOVELS「台湾侵攻」シリーズ全10巻を合本。既刊電子版と内容に変更はありません。※ <圧倒的リアリティで東アジア情勢を占う人気シリーズ一気読み!> 台湾の西方沖を埋め尽くす中国の大艦隊。ついに台湾本土への侵攻が始まった。 人民解放軍が組織した特殊部隊の暗躍により、日本はブラックアウト。 自衛隊OBで組織された〈桜会〉が反転攻勢をかけるなか、闇に沈んだ東京にもミサイルが着弾し――。 日本・米国・台湾の連合軍は中国の大攻勢を食い止められるのか。 『東シナ海開戦』に続く怒濤のエンターテインメント! <各巻のサブタイトル> 第1巻 最後通牒 第2巻 着上陸侵攻 第3巻 電撃戦 第4巻 第2梯団上陸 第5巻 空中機動旅団 第6巻 日本参戦 第7巻 首都侵攻 第8巻 戦争の犬たち 第9巻 ドローン戦争 第10巻 絶対防衛線 -
台湾鉄路千公里 完全版
一九八〇年、『時刻表2万キロ』の著者は全線乗りつぶしのため台湾へと向かった。戒厳令下で日本人観光客は団体ツアーばかりの当時、阿里山鉄道を筆頭とする狭々軌鉄道や、開通したばかりの超特急、砂糖会社線などを八日間で乗り尽くす。その後の八三年、九四年の全島一周達成の紀行を増補した著者台湾紀行の完全版。〈解説〉関川夏央 (目次より) 台湾鉄路千公里 1 一九八〇年六月二日(月) 桃園国際機場/台北車站/自強号、往高雄/空襲警報時旅客須知 2 六月三日(火) 莒光号餐車/対号特快車/阿里山森林鉄路/呉鳳旅社 3 六月四日(水) 台糖公司虎尾総廠路線/集集線/海線、山線、循迴追分線/台中柳川西路 4 六月五日(木) 東勢線・内湾線/淡水線・新北投/台北夜場 5 六月六日(金) 濂洞・侯硐・菁桐/嶮路北迴線/花蓮新站 6 六月七日(土) 花蓮港/太魯閣峡/狭々軌特急、光華号/台東市 7 六月八日(日) 公路局公共汽車、金龍号/屏東線、東港線 終 章 あとがき 台湾鉄路千百公里 台湾一周二人三脚 台湾一周、全線開通 解説(関川夏央) -
台湾はだか湯めぐり 北部篇
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 台湾好きから銭湯ファンまで唸らせる! 世界一温泉密度の高い国・台湾をディープに楽しめ、台北からアクセス良しな、北投・烏来・金山・紗帽山の湯めぐりガイド16選。台湾人も知らないディープな銭湯? なぜ日本式の温泉があるの? 浴室で台湾グルメが食べられる?! グルメ×人情×はだかで入れる台湾お風呂情報はもちろん、意外と知られていない台湾の風呂歴史も学べる楽しいマンガエッセイ。 -
台湾漫遊鉄道のふたり
炒米粉、魯肉飯、冬瓜茶……あなたとなら何十杯でも――。 結婚から逃げる日本人作家・千鶴子と、お仕着せの許婚をもつ台湾人通訳・千鶴。 ふたりは底知れぬ食欲と“秘めた傷”をお供に、昭和十三年、台湾縦貫鉄道の旅に出る。 「私はこの作品を過去の物語ではなく、現在こそ必要な物語として読んだ。 そして、ラストの仕掛けの巧妙さ。ああ、うまい。ただ甘いだけではない、苦みと切なさを伴う、極上の味わいだ。」 古内一絵さん大満足 1938年、五月の台湾。 作家・青山千鶴子は講演旅行に招かれ、台湾人通訳・王千鶴と出会う。 現地の食文化や歴史に通じるのみならず、料理の腕まで天才的な千鶴とともに、 台湾縦貫鉄道に乗りこみ、つぎつぎ台湾の味に魅了されていく。 しかし、いつまでも心の奥を見せない千鶴に、千鶴子は焦燥感を募らせる。 国家の争い、女性への抑圧、植民地をめぐる立場の差――― あらゆる壁に阻まれ、傷つきながら、ふたりの旅はどこへ行く。 -
台湾有事と中国包囲網
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 (目次より) ●習近平体制が目指す覇権の道 米国か中国か、各国指導者が迫られる重い選択 呉国光/聞き手:竹内誠一郎 ●【防衛大臣インタビュー】 台湾海峡の安定を注視 中国の現状変更への試みは容認しない 岸 信夫 ●日本はいかに動くべきか? サイバー・ミサイル攻撃から始まる中台激突 門間理良 ●バイデン政権の中国戦略 「関与」から「競争」へ アメリカの方針転換 佐橋 亮 ●軍事、経済、人権からのアプローチ 英・仏・独・EU、対中姿勢の「本気度」 鶴岡路人 ●中露の利害はどこまで一致しているのか 強化される関係とアフガニスタン問題という宿痾 熊倉 潤 ●フィリピン、シンガポール、ベトナムの選択 東南アジア諸国の対中戦略と日本への新たな期待 高木佑輔 ●中国の対外強硬路線が変わらない理由 青山瑠妙 -
高く翔べ 快商・紀伊國屋文左衛門
第11回日本歴史時代作家協会賞作品賞受賞作 大根おろしの中に小判がざくざく!? 祭りのために命がけで蜜柑を運ぶ!? 江戸っ子たちの英雄だったこの男は、なぜ一代で店を閉じたのか? 謎に満ちた紀伊國屋文左衛門の生涯に迫る、痛快なる歴史×経済小説 時は元禄。文吉は、幼い頃に巨大な廻船に憧れたことをきっかけに、故郷の紀州で商人を志す。だが許嫁の死をきっかけに、彼は「ひとつの悔いも残さず生きる」ため、身を立てんと江戸を目指す――。蜜柑の商いで故郷を飢饉から救い、莫大な富を得ながらも、一代で店を閉じた謎多き人物、紀伊國屋文左衛門。天才商人の生き様に迫る痛快作。 -
鷹見泉石 開国を見通した蘭学家老
鷹見泉石は1785年生まれ(1858年没)、古河藩主土井利厚、利位の二代に仕えて名家老として知られる一方、いち早く危機意識を持って海外情報の収集に努め、その知見は学者や幕府要人などに広く影響を与えた。 1804年のロシア使節レザノフ来航時、利厚が幕府の対ロシア問題の担当となったため、泉石も対外交渉のための調査に従事、これをきっかけに蘭学の学習と海外情報の収集を行うようになる。その後、泉石の収集した情報と知見は幕政にも生かされ、利位が主席老中に就任した頃には「土井の鷹見か、鷹見の土井か」とうたわれた。1853年、ペリー来航を受けての提言書「愚意摘要」は、退隠後の古河で書かれたものだが、開国と和親通商を主張するもので、彼の先見性を物語る。 「鷹見泉石日記」および関係書翰など、豊富な一次史料をもとにした初の評伝。 -
猛き朝日
彼が幕府を開いていたら、のちの「戦国の世」は訪れなかったかもしれない。 源頼朝の好敵手かつ優れた軍略家として大河ドラマでも人気――悲運の義将・木曾義仲の鮮烈な31年を描いた、第11回野村胡堂文学賞受賞作。 平安末期。12歳の少年・駒王丸は、信濃国木曽の武士・中原兼遠の養子として、自然の中でのびのびと育つ。彼は父と母の名も自分が何者なのかも、いまだ知らずにいた。 ある日、駒王丸はささいなきっかけから、同じく信濃の武士の子・根井六郎と喧嘩になる。だが、同等の家格であるにもかかわらず、六郎と根井家当主が後日謝罪に訪れる。二人は畏れ多そうに深々と頭を下げて言う。 「駒王丸殿はいずれ、信濃を束ねる御大将となられる御方」 初めて知る実父の存在、自らの壮絶な生い立ち。駒王丸、のちの木曾義仲の波乱の生涯が始まろうとしていた。 類い希なる軍略で平家を破り、男女貴賤分け隔てない登用で源頼朝・義経より早く時代を切り拓いた源氏の嫡流。「朝日将軍」義仲の波瀾万丈な生涯を描いた傑作歴史巨編。 「彼の一生は失敗の一生也。彼の歴史は蹉跌の歴史也。彼の一代は薄幸の一代也。然れども彼の生涯は男らしき生涯也」――芥川龍之介(「木曾義仲論」より) 【目次】 序 章 法師 第一章 駒王 第二章 巴 第三章 戦雲 第四章 決起 第五章 源氏 第六章 前夜 第七章 死戦 第八章 魔都 第九章 落日 第十章 残照 終 章 余光 -
多崎礼公式ガイドブック 煌夜祭20年の軌跡
衝撃デビューからの20年を、装画全点、秘蔵の初期設定公開など弊社刊行作品紹介で辿る。著者主催のSNS煌夜祭の様子、書下ろしを含む『煌夜祭』外伝九篇をも収めた愛読者必携の一冊。 (目次より) ◇20周年に寄せて 多崎礼 ◇20年の軌跡 第二回C★NOVELS大賞発表/SNS煌夜祭について/煌夜祭質問箱 ◇『煌夜祭』外伝 SNS煌夜祭発表短篇……煌夜祭へ/人であれ/言わずが花/ありきたりな幸運を/ぼんくらな島主/泣き男/赤い炎/災禍の魔女 20周年特別書き下ろし短篇……水平線の蛇 ◇作品紹介 煌夜祭 Die Geschichten von den Achtzehn Inseln 【イラスト】山本ヤマト/六七質/凪かすみ/山影麻奈 〈本の姫〉は謳う The Princess of Books Awakens(全四巻) 【イラスト】山本ヤマト 夢の上 Because You Tread on My Dreams(全四巻) 【イラスト】天野英/アリストレーター/六七質 八百万の神に問う I ask you, I ask the Myriad Spirits.(全四巻) 【イラスト】天野英 叡智の図書館と十の謎 The Library of Wisdom and Ten Riddles 【イラスト】田中寛崇/六七質 -
たそがれてゆく子さん
男が一人、老いて死んでいくのを看取るのは、本当によかった。 夢に見た専業詩人の生活、ぽっかりとした自由。 もんもんと考え、るると書く。 カリフォルニアのキャニヨンを犬どもを従えひたすら歩く。 料理や洗濯は、しないことにすぐ慣れた。 山賊のように台所で立って食べた。卵ばっかり食べていた。 ひとりの肩にのしかかるローンに光熱費、熊本地震、石牟礼道子さんのこと、末っ子の結婚、 そして……日本に帰ろう。 「みんなホルモンのせいでしたと、今は言い切りたい」―― 女のための戦記『閉経記』から五年。 書くことで生き抜いてきた詩人の眼前に、今、広がる光景は。 -
黄昏の異邦人 魂葬屋奇談
三日間だけだからとユキに拝み倒され、魂葬屋認定試験に駆り出された深波。限りなく日本語が怪しい千早と魂探知機能が不安な胡白につきあい、街を右往左往するはめになるが……!? -
たたかうソムリエ-世界最優秀ソムリエコンクール
2010年チリ、三年に一度の世界最優秀ソムリエコンクールが開かれた。緊張と重圧、さらに試験に仕掛けられたトラップが、各国を代表する選手たちを苦しめる。だがそんな中、ブラインドテイスティングで嗅覚と味覚の驚異的な才能を発揮する者あり、極上のサービスでテーブルに至福の時間をもたらす者もいる。はたして栄冠は誰の手に? 大会に密着したNHKディレクターによる迫真のドキュメンタリー。 -
祟神の郷 万波霊障事件日誌
伝説の生きる地方都市・隠神市に起きた異変――神隠しが相次ぎ、闇に潜むモノが人に牙を剥く。原因を探る高校生・千尋が知り合った奇妙な集団は、東京にある除霊会社の社員だというが……? -
ただ一心に咲く 桜が教えてくれる人生で大切なこと
草花を愛する仁和寺門跡の「心あたたまる名言集」。 手元においてページを開けば、素直に受けとめられる逸話が満載。 あなたを包むやさしい言葉が待っています。 「桜は“花”だけが大事なのではありません。 花が終わり、にぎやかに花見客が去った後も桜は生きています。 夏は葉を茂らせ、太陽の光を浴び、身を焼きながら栄養を蓄えます。 秋には小さな花芽をつくり次の命を育てます。 冬にかけて、葉は枝を離れ土の上に落ち腐食しますが、それは冬の寒さから根を守るためです。腐食した土にはミミズや微生物が住み着き土をやわらかくします。 私たちの人生も、桜と同じように、春があり、夏があり、秋があり、冬があります。 季節それぞれを美しく生き、その人なりの役割を果たし、生涯を最後まで成長し続けて過ごしていっていただきたい」(「はじめに」より) 〈仁和寺〉 春の「御室桜」が有名な京都を代表する古刹。886年(仁和2年)光孝天皇が建立を発願、888年に宇多天皇が完成させた真言密教の寺院(京都市右京区)。歴代天皇の帰依を受けた門跡寺院であり、国宝の「金堂」や「阿弥陀如来坐像」、弘法大師・空海ゆかりの国宝「三十帖冊子」をはじめ優れた仏教美術を有する。仁和寺を総本山とする御室派寺院は全国に約790箇寺。日本の古典文学『源氏物語』『平家物語』『徒然草』にも登場する。1996年、世界文化遺産に登録。 〈略歴〉 立部祐道(たてべ・ゆうどう) 総本山・仁和寺第五十世門跡、真言宗御室派管長。1940年、広島県尾道市生まれ。1964年、龍谷大学文学部史学科卒業。1973年、福岡県宗像市・鎮国寺第125世住職。1998年、仁和寺執行・御室派総務部長。2006年、仁和寺執行長・御室派宗務総長。2013年、仁和寺第50世門跡・真言宗御室派管長。2015年、後七日御修法大阿・真言宗長者。 -
たちどまって考える
パンデミックを前にあらゆるものが停滞し、動きを止めた世界。17歳でイタリアに渡り、キューバ、ブラジル、アメリカと、世界を渡り歩いてきた漫画家・ヤマザキマリさんにとって、これほど長い期間、家に閉じこもって自分や社会と向き合った経験はありませんでした。でもそこで深く深く考えた結果、「今たちどまることが、実は私たちには必要だったのかもしれない」という想いにたどり着いています。この先世界は、日本はどう変わる? 黒死病からルネサンスが開花したように、また新しい何かが生まれるのか? 混とんとする毎日のなか、それでも力強く生きていくために必要なものとは? 自分の頭で考え、自分の足でボーダーを超えて。さあ、あなただけの人生を進め! -
橘外男海外伝奇集 人を呼ぶ湖
アフリカで、中南米で、中央アジアで、ヨーロッパで……地球全土を覆いゆく、奇怪なる“譚(ものがたり)”の影! 虚栄の裏の差別、愛憎の果ての復讐……人跡あるところ、必ずや悲劇あり。帝国主義と植民地支配の未だ吹き荒れる二十世紀、世界各地で起こった異妖なる事件の数々。近代社会と人間心理の暗部を、日本文学史上破格のイマジネーションで鋭く描き続けた鬼才による、異国を舞台にした怪奇と幻想のベスト・セレクション全8篇。 好評『橘外男日本怪談集 蒲団』に続く、文庫オリジナル第二弾。 【目次】 令嬢エミーラの日記(1939)……コンゴ 聖コルソ島復讐奇譚(1937)……ベネズエラ 鬼畜の作家の告白書(1937)……アルゼンチン マトモッソ渓谷(1939)……ボリビア ムズターグ山(1947)……中央アジア 殺人鬼と刑事(1955)……スウェーデン 雪原に旅する男(1958)……アラスカ 人を呼ぶ湖(1951)……スイス 解説=倉野憲比古 -
橘外男日本怪談集 蒲団
「日本最凶」の古典怪談、ここに甦る……。 ある地方の古着屋が入手した、青海波模様の縮緬布団。以来、その周囲では血塗れの美女が出現する怪現象が続発し、ついに死人まで――読む者を虚実のあわいに引きずり込む、独特の恐怖世界。日本怪談史上屈指の名作として読み継がれる表題作ほか、現代ホラー界の先駆的存在である著者初の怪談ベスト・セレクション全七篇。 【目次】 Ⅰ 蒲団(1937) 棚田裁判長の怪死(1953) 棺前結婚(1952) Ⅱ 生不動(1937) 逗子物語(1937) 雨傘の女(1956) 帰らぬ子(1958) 〈解説〉朝宮運河 -
立花隆 最後に語り伝えたいこと 大江健三郎との対話と長崎大学の講演
★「負け続けてもいい。自分の意思を持ち続けろ!」 知の巨人、立花隆氏の遺作 解説・保阪正康 立花隆が「どうしても最期に残しておきたい」と切望した遺作。未収録の「肉声」を中心に編んだ。 【第一部】は、ヒロシマ、ナガサキ、アウシュビッツの恐怖をなんとしても若い世代に伝えたいと、2015年に長崎大学で行った講演「被爆者なき時代に向けて」などを収録した。 【第二部】は、ソ連が崩壊した1991年に、21世紀を見通そうと大江健三郎氏と行った対談を収録。あれから30年が経過したが、二人の巨匠は、この先もますます深刻になるであろう環境汚染、人口問題、排外主義、格差拡大、核拡散など地球規模の危機をぴたり見通していた! -
竪琴を忘れた場所 辻邦生短篇選集 Lumière
老境の弁護士、詩人、すれ違い始めた男女が、それでもなお「今ここに在ること」の素晴らしさを歌いあげる。光に満ちた八篇を著者への深い敬愛を込めて編者が選ぶ。生誕一〇〇年記念。 「人間の生きる姿」と「地上に存在するよろこび」を訴えていた辻邦生の仕事は、どこか孤立しているようにさえ感じられた。逆に言えば、彼の強さはまさにそのような孤立をものともせず、いついかなるときも、コリン・ウィルソンの言う「〈すべては素晴らしい〉という唐突な感情」のわきでる泉に向かって、探索者のように進んでいく膂力を有していたところにあるだろう。 堀江敏幸「噴水の水滴になること――『竪琴を忘れた場所』解説にかえて」より -
田中小実昌哲学小説集成
田中小実昌 生誕100年記念刊行 『ポロポロ』から『アメン父』へ――。 幼少期、従軍、復員ののち東大哲学科入学。 米軍基地のアルバイトで暮らし、翻訳家、小説家となって後も、コミさんは哲学に関心を持ち続けた。 映画館への途中で、バスの旅で。カバンに忍ばせた文庫本に、文句と注釈をつけながらも読み続ける。 そんな日々が、いつしか「小説」となる……。 「哲学」「宗教」「小説」の三位一体のかんけいの謎を追究し、著者晩年の代表的シリーズとなった「哲学小説」を初集成(全三巻)。 第Ⅰ巻は『カント節』『モナドは窓がない』。 巻末に対談を付す。 (刊行予定) 2025年1月 第Ⅱ巻(『なやまない』『ないものの存在』) *第Ⅰ巻と同時刊行 2025年3月 第Ⅲ巻(単行本未収録短篇集) -
谷崎潤一郎伝 堂々たる人生
七十歳をすぎてなお数々の傑作を書き続けた文豪谷崎の生涯は、一方でスキャンダルと逸話にみちた生涯でもあった。三度の結婚、妻譲渡事件、人妻との密通、あいつぐ発禁――。本書は伝説や通説に惑わされることなくその実像に肉迫する本格的評伝である。 目 次 まえがき――大谷崎と私 第一章 作家の「誕生」 第二章 汽車恐怖症前後 第三章 長男としての潤一郎 第四章 結婚と支那旅行――大正中期の谷崎 第五章 小田原事件――佐藤春夫と妻千代 第六章 関東大震災前後――横浜から関西へ 第七章 妻君譲渡事件と和田六郎――昭和初年の谷崎 第八章 古川丁未子の真実――谷崎第二の妻 第九章 「松子神話」の完成まで 第十章 谷崎をめぐる人々 第十一章 『源氏物語』から敗戦まで 第十二章 京の谷崎――戦後の日々 第十三章 渡辺千萬子と晩年の谷崎 第十四章 「女中綺譚」と「猫犬記」 最終章 終 焉 主要参考文献 跋文〔元本あとがき〕 文庫版のためのあとがき 谷崎関連家系図 人名索引
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