文藝春秋作品一覧

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  • コーランには本当は何が書かれていたか?
    4.1
    宗教への信仰を持たないアメリカ人女性ジャーナリストが、 友人のイスラム教の指導者とともに、コーランを実際に読む。 ・女性はベールやヒジャーブで身体を覆い、肌を見せてはいけない。 ・女性に教育を受けさせてはいけない。女性を打擲するのが夫の務めだ。 ・ムハンマドが9歳の妻を娶っていたことは小児性愛の肯定だ。 ・ジハードで死ぬと楽園の72人の乙女という報酬を約束されている。 コーランには、実はそんなことは一言も書かれていない! 子ども時代をイスラム圏で暮らし、今はジャーナリストとして「ニューズウィーク」や「タイム」などに多くの記事を寄稿しているカーラ・パワー。 彼女はある日、17年間のキャリアの中で、編集者から一度も「コーランについて書いてほしい」と言われたことがなかったと気がつく。 メディアが求めるのは、いつも「イスラム教から生まれた政治」であり、イスラム教そのものではない――。 そう感じた彼女は、かつてオックスフォード大学イスラム研究センターで同僚だったイスラム学者のアクラムとともに、1年間にわたってイスラム教の原点、コーランを読み解くことを決意する。 女性の権利、ジハード、小児性愛、夫の暴力、イエス・キリスト、そして死後の世界……。 コーランの真髄に触れる旅の中で、知られざるイスラム教本来の姿が明らかになる。
  • 無人暗殺機 ドローンの誕生
    4.3
    卑劣な殺人マシンか、素晴らしき兵器か? 無人偵察機からテロリストを殺害するまで進化した無人攻撃機。誰が何のためにここまで開発したのかを追及したノンフィクション大作。
  • 正しすぎた人 広岡達朗がスワローズで見た夢
    NEW
    -
    日本一に輝いた1978年スワローズの真実 弱小球団スワローズを日本一へと導いた広岡達朗。徹底的に「正しさ」を貫いた名将の栄光と落日をめぐる証言ノンフィクション! 広岡達朗は老害ではない 93歳の”炎上老人”は、本物の名将だった――。 1978年、ヤクルトスワローズが叶えた「奇跡の日本一」 ”冷酷な監督”は優勝未経験の弱小球団をどう変えたのか 一瞬の栄光と崩壊、そして広岡の今に迫る渾身の一冊
  • 筒井康隆自伝
    4.4
    “最後の文豪”が初めて綴る驚異の半生 91歳、最後の文豪の途方もない人生 「この自伝は極力、自分が見聞きし体験したことに限っている。」 生まれて最初の記憶、初恋、戦時中に過ごした幼年期、映画とジャズ漬けになった少年期、演劇に夢中になった青年期、同人雑誌から作家デビューし時代の寵児となり、断筆宣言を経て現在の活躍まで。最後の文豪、“笑犬楼”こと筒井氏が驚異の記憶力でつづる、濃密なるライフヒストリー!
  • 太平洋戦争 日本軍艦戦記(文春ムック)
    4.0
    【※電子書籍版について このムックは、1970年11月に文藝春秋臨時増刊として刊行されたものを当時の形のまま復刊したものです。2023年に電子書籍版が発売された文春文庫『太平洋戦争 日本軍艦戦記』と一部重複する記事も収録されております。ご了承のほど、お願いいたします。】 この「太平洋戦争 日本軍艦戦記」は、昭和45年11月、文藝春秋臨時増刊として刊行されました。編集長は「昭和史の語り部」と呼ばれる半藤一利さんです。敗戦から25年、戦争の当事者、体験者の方々から多くの証言や回想を寄せていただき、当時の貴重な写真の数々を紹介することで、あの戦争とは何だったのか、あらためて見つめ直す企画でした。 今年2025年は「戦後80年」にあたります。この機に、もう一度昭和の戦争について考えたいと思い、この「太平洋戦争 日本軍艦戦記」を、当時のかたちのまま復刊いたしました。 目次 日本軍艦沈没地図 激闘写真集 真珠湾から沖縄まで 私記キスカ撤退 阿川弘之 グラビア 日本海軍・軍艦総集 グラビア ああ、イ33号潜水艦浮上せず 村井茂 知られざる戦闘記録 座談会 栄光の駆逐艦・雪風 四人の勇猛艦長 グラビア ミッドウェイ海戦 イラスト レイテ湾に向かう栗田艦隊 谷井健三 海軍愛唱歌選 アンケート なつかしの名艦ベスト5 淵田美津雄、土田国保、千早正隆、中曽根康弘、富岡定俊、実松譲、稲村隆正、草鹿竜之介、牧野茂、吉田満、栗田健男、福留繁ほか エッセイ わたしと軍艦 吉村昭、島尾敏雄ほか 大和特攻は無謀な作戦だった? 吉田俊雄
  • 江藤淳と加藤典洋 戦後史を歩きなおす
    3.3
    二人の巨人と辿る戦後80年間の魂の遍歴 戦後80年間の日本人の魂の遍歴を、江藤淳・加藤典洋とともにたどる試み。小林秀雄賞の歴史家が放つ、初めての「文芸批評」。 <上野千鶴子さん推薦 「戦後批評の正嫡を嗣ぐ者が登場した。文藝評論が政治思想になる日本の最良の伝統が引き継がれた思いである。」> 国破れて小説あり ――敗けてから80年、 再生する日本が「青春期」に悶えた記憶を 老いたいま、どう受けとるのか。 文芸評論の巨人ふたりに倣いつつ 太宰治から村上龍、春樹まで、 戦後文学の最も高い尾根から見晴らす 私たちの ”魂” の現代史。
  • おとこ川をんな川
    4.5
    1巻2,000円 (税込)
    恋愛小説の名手が満を持して描く故郷・金沢の女たち 金沢の花街に生きる2人の芸妓。恋することすら許されぬ場所で、彼女たちが掴んだものは――。 【担当編集者より】  3年ぶりの新作で描くのは著者の故郷・金沢、昭和初年頃の花街です。デビューから40年、一貫して女性の恋愛や友情、生き方を描いてきた唯川さんらしく、本作で描かれるのも、置屋「梅ふく」で働く女性たちの生き様です。  主人公の朱鷺やトンボをはじめ、登場する女性たちは一人として恵まれた境涯の者はなく、余儀のない選択として花街に生きています。  こう書けば、ただ辛いだけの物語のように思われるかもしれません。確かに彼女たちの眼前には次々と御し難い問題が現れます。しかし、唯川さんの描く登場人物たちの、健やかで瑞々しくどこまでも気持ちのいいこと!  それはきっと彼女たちが自らの運命を受け入れる覚悟をし、逆境を逆境として飲み込んだ上で、それでも前を向いて歩いているから。彼女たちにエールを送りながら読んでいると、最後には読んでいるこちらも明日からまた頑張ろうという気持ちになるはずです。  昭和の初めに比べれば、人生の選択肢は比べようもなく増えた現代ですが、選択肢が無数にある自分たちの方が、かえって周りに流されていないだろうか。そんな問いかけが聞こえてくるようです。
  • ポップ・フィクション
    3.7
    1巻2,000円 (税込)
    エンタメの深層をつかめ。 大正時代、出版華やかなりし頃。 「市民公論」編集部の松川は、窮地に立たされていた。 担当した企画のせいで、筆者が大学を追われることになったのだ。 奔走する松川に、主幹は驚きの決断を下す。 同じころ、当代きっての人気作家・菊谷は、 「書きたいものを書く」ための雑誌を立ち上げようとして…… 「100万部突破の常勝雑誌を作る」宿願は叶うのか? 徳川夢声、谷崎潤一郎―― 作家や文化人たちが侃々諤々の議論を交わしながら、 面白いものを作ろうと奮闘する様を描く。 刊行点数200冊に迫るエンタメ界のトップランナーが送る、出版お仕事小説。
  • 天使の跳躍
    4.3
    1巻2,000円 (税込)
    「神に愛された天才」vs「人に愛された中年の星」 知られざる将棋のタイトル戦を舞台に繰り広げられる、感動の人間ドラマ。 恋愛小説の金字塔を立てた著者が開いた、新境地。 40歳までタイトルを獲れなかった棋士は、引退まで無冠に終わる――。 それが才能と加齢による限界がもたらす、将棋界の残酷な歴史。 田中一義は46歳。かつて5度もタイトル挑戦に敗れ、 あと一歩で栄冠に届かなかった「悲運の棋士」。 それでも諦めずにきた彼に奇跡が微笑み、 念願のタイトル挑戦権を手に入れた。 だが迎え撃つ相手は「令和の王」――源大河八冠。 まだ一度もタイトル戦で敗れたことのない、全盛期の若き天才。 それは誰もが絶望する、中年棋士のラストチャンスだった。 家族と戦友、元天才の弟子との絆、初恋と、青春の残光…… これまでの人生のすべてを星のごとく燃焼させる一義は、 神の子に届くのか。 熾烈な才能の世界と家族愛をみごとに描いた傑作。
  • 中野京子と読み解く クリムトと黄昏のハプスブルク
    4.0
    絢爛な中に漂う死の気配。歴史と名画がスリリングに交錯する! 大王朝が沈みゆく時、人々は美とエロスと死の気配に溺れた――。 クリムト、シーレ、ヴィンターハルターら42点の名画と“ウィーン激動の時代”がスリリングに交錯する絵画エッセイ! 絵画はすべてオールカラー、高品質印刷ですみずみまで美しく。 “本書は、時代の必然のように登場した画家とその地の世相や事件を、できる限り多面的に捉えようとする試みです”(あとがきより) 15の章で「名画」と「歴史」と「人間」を読み解く。
  • 化かしもの 戦国謀将奇譚
    3.8
    戦国どんでん返し七連発 乱世は謎に満ちている。 上杉謙信の脅威にさらされている越中神保家を助けると約束した武田信玄だったが、援軍は出さぬという。果たして援軍なしに上杉を退ける秘策とは? 腹の探り合いが手に汗握る「川中島を、もう一度」。 下野国・宇都宮家に仕える若色弥九郎は、先代当主の未亡人・南呂院の警固番に抜擢される。門松奉行という閑職の父を持つ弥九郎にしてみれば、またとない機会。意気揚々とお役目に着く弥九郎だが、この抜擢の本当の目的は……うまい話の裏を描く「宇都宮の尼将軍」。 長宗我部家は、大量の砂糖の献上を織田家に約束していた。外交僧として必死の思いで砂糖をかき集めた道標だったが、何者かに砂糖の献上の先を越されてしまう。横槍を入れてきたのはまさかの……すべてが戦略物資になる乱世の厳しさが身に染みる「戦国砂糖合戦」etc. 気鋭の歴史小説家が放つ、戦国どんでん返し七連発。
  • オーグメンテッド・スカイ
    -
    1巻2,000円 (税込)
    僕たちは、テクノロジーで世界(CODE)を「書き直す」。 片田舎の少年たちが、世界を向こうに仕掛けるゲリラ戦。 武器は〈知恵〉と〈友情〉、報酬は〈自由〉。 SF小説の旗手が、VR世界大会を舞台に紡ぐ青春ハック小説。 2024年、鹿児島。県立南郷高校に通うマモルは、 男子寮の次期寮長に指名される。 下級生の指導や揉め事の解決など、マモルの負う役割は大きいが、 なかでも、学生VR全国大会出場に向けてチームをまとめるのが 最重要ミッションの一つである。昨年敗れた先輩たちの雪辱を果たすべく、 準備を進めるマモルだったが、大会事務局の対応にある違和感を覚える。 同じ頃、アマチュアVRの世界大会「ビヨンド」の存在を知り、 自分たちの進むべき新たな道を見出していく。
  • 幽霊ホテルからの手紙
    4.0
    〈中国のスティーヴン・キング〉が放つホラーミステリー! ある雨の夜、若い警察官・葉シャオ(イエシャオ)の家を、幼馴染の作家の周旋(ジョウシュエン)が訪ねてくる。 周旋は思いつめた様子で、木の小箱を取り出す。ある夜、バスで隣り合わせた血だらけの美しい女性・田園(ティエンユエン)から預かったという。しばらく仕事で上海を留守にしていた周旋が田園を訪ねると、警備員から彼女は心臓発作で亡くなったと告げられた。周旋が自宅に戻ると留守電に彼女のメッセージが入っていた。「あの箱を幽霊旅館に届けて。場所は……」と途中で切れており、発作を起こして電話をかけ、途中で亡くなったと思われた。 周旋は、小箱を届けたいので田園の身元を調べてほしいと葉シャオに頼む。葉シャオが調べてみると、田園は実力と美貌を兼ね備えた伝統演劇の女優で、一時は大変な人気だったが、3年前、公演中に心臓病の発作で倒れ、それ以来ひっそりと暮らしていた。病は悪化し、死を予感して苦しんでいたらしく、精神科にも通院していたことがわかった。 葉シャオの調べで、幽霊旅館は浙江省K市西冷鎮にあることがわかり、周旋は木箱を携えて旅立つ。やがて葉シャオはのもとに、周旋から手紙が届くようになる。幽霊旅館では電気も電話も使えず、近くの集落の郵便ポストから手紙を出すしかないが、旅館で手紙を受け取ることはできないから、一方的に書くことにするというのだ。 そこで語られる幽霊旅館での謎の人々との日々、やがて幽霊騒動が持ち上がり……。 累計発行部数1千万部を超える大ベストセラー作家が放つ、巧緻を極めたサスペンスホラー!
  • こんばんは、太陽の塔
    3.8
    アメリカ人の著者が全編日本語で書き上げた小説第二作。 少女時代から陶芸家を目指してきたカティアは、ある出来事をきっかけに、 師匠であり恋人でもあったライダーと決裂、偶然舞い込んだ 大阪の女子校の英語講師の椅子にとびつき、逃げるようにアメリカを離れた。 カティアの新地は、大阪の北摂。そこには、師ライダーとそっくりの顔をした 「太陽の塔」がそびえたち、あたりを睥睨している。 カティアにはひとに言えない悩みがあった。少女時代のある日、 ライダーに「伝承」されて以来、自分の手が師匠のものになってししまった。 ありえないことだが、腕先に、骨ばった長い指の「ライダーの手」がくっついているのだ……。 胸に傷を抱えながら、異国の地で未来を探して奮闘する、若きカティアの青春物語。
  • マイ・リトル・ヒーロー
    4.4
    1巻2,000円 (税込)
    オンラインゲームを通して、父と息子の絆と成長を描く ゲームに閉じ込められた息子と狙うは世界1位! 意識不明の息子からゲーム内に届いたメッセージ。 息子を救うため、父はeスポーツの世界大会を目指す―― 暢気なだけが取り柄の暢光は、事業を興しては失敗し、妻から離婚を言い渡される始末。 離れて暮らす中2の息子と小3の娘とはオンラインで会うばかりで、オンラインゲームは最後の砦となっている。 そんな中、息子の凛一郎が交通事故に遭い、意識不明に。 悲しみに暮れる暢光だったが、ゲーム内で息子からメッセージが届き…… ゲームを通して成長し、繋がっていく、新しい家族の物語。
  • クロスロードの記憶
    4.3
    猛き魂が激突し、 数奇な運命が交錯する。 川藤幸三と江夏豊、エディ・タウンゼントと井岡弘樹、チャスラフスカとクチンスカヤ、谷川浩司と羽生善治、藤沢周平と茨木のり子、ビートルズとオノ・ヨーコ …etc. 作家生活40年余、ノンフィクションの泰斗が忘れられぬ人物たちの交差路(クロスロード)の数々を描く。 川藤幸三と江夏豊  仲田明美とアンドレア エディ・タウンゼントと井岡弘樹 吉本隆明と川上春雄 君原健二と有森裕子 福永洋一と福永祐一 シャムウェイとスターツル 木庭教と長嶋清幸 チャスラフスカとクチンスカヤ 谷川浩司と羽生善治 山野井泰史と山野井妙子 藤沢周平と茨木のり子 西本幸雄と仰木彬 ビートルズとオノ・ヨーコ 高橋繁浩と鶴峯治 藤圭子と石坂まさを 岡仁詩と大島眞也 石井一男と島田誠 古賀稔彦と岡野功 深代惇郎と本田靖春
  • 見果てぬ王道
    3.8
    1巻2,000円 (税込)
    孫文を支え続けた日本人実業家の、スケール感溢れる一代記 映画事業で大成功をおさめ、その資金で革命家・孫文を支援し続けた梅屋庄吉。その情熱と葛藤、国境を越えた友情を直木賞作家が描く。 長崎の貿易商・梅屋商店の跡継ぎとして育った庄吉は、香港で写真館を経営する。そこで出会ったのが、清朝を打倒し、西洋の武力支配からの自立を目指す若き孫文だった。西洋列強による東洋の侵略に理不尽を感じていた庄吉は、孫文の情熱を知り、革命を支援することを約束する。庄吉はやがて、日活の前身となるMパテー商会を創立。黎明期の映画事業は大成功を収め、その資金で革命を支援し続ける。 実業家・梅屋庄吉の熱き生涯!
  • Number PLUS「永久保存版 アントニオ猪木 最強の美学」 (Sports Graphic Number PLUS (スポーツ・グラフィック ナンバープラス) )
    3.0
    アントニオ猪木 最強の美学 The Pride of Strong Style [取材者の回想] アントニオ猪木という物語 ★Number傑作記事で振り返る アントニオ猪木1987-2022★ 1987[アントニオ猪木に捧ぐ――] 闘魂レクイエム 1989[完全保存版 アントニオ猪木・異種格闘技全記録] “燃える闘魂”は死なず 1992[インタビュー] 燃える闘魂のゆらめき 1993[モノローグ] 闘魂無限 1994[ロングインタビュー] プロレス界批判序説 1995[惜別モノローグ] さらば新日本プロレス 1996[独占インタビュー] 誰か俺の死に場所を決めてくれ 1997[格闘者かく語りき] 躰に電気が走るような感覚 2000[インタビュー] 異種格闘技戦の真実 2000[緊急対談] プロレスの行方 アントニオ猪木×佐山聡 2001[ロングインタビュー] 非日常を生む求心力 2001[パキスタン探訪] あるペールワン一家の栄光と没落。 そして日本からきたスーパースター。 2007[特別インタビュー] アントニオ猪木が語る『1976年のアントニオ猪木』 2008[ナンバーノンフィクション] 神の足跡 カール・ゴッチの生涯 2022[巻頭メッセージ] アントニオ猪木「闘魂の50年」 2022[遺された言葉] 馬鹿の一人旅 [特別ギャラリー] ナンバーの表紙を飾った猪木
  • 音楽が鳴りやんだら
    3.2
    1巻2,000円 (税込)
    作詞・作曲の天賦の才に恵まれた、福田葵。彼が幼馴染と組んだバンド「Thursday Night Music Club」、通称サーズデイが、とうとう大手レコード会社の目に留まった。デビューの条件は、ベーシストを入れ替えること。 「君には音楽の才がある。代償を恐れて自分で才能の芽を潰すことは、音楽への裏切りにもならないか」 プロデューサーの中田の言葉を受け入れ、メジャーデビューを決断した葵は次第に変貌し――。 芥川賞作家の新境地、圧巻のバンド小説。
  • 銀ぶら百年
    4.0
    現在も続く老舗の頑張りから、伝説の名店の思い出まで。 グルメ、ショッピングに個性的な建物……。 当代一のコラムニストが東京文化の変わらぬ姿を記す、“銀座街並細見”エッセイ。
  • ものがたりの賊
    4.0
    1巻2,000円 (税込)
    『宝島』から3年。お待たせしました。天才・真藤順丈による、ハチャメチャで面白い小説、出来ました 光源氏、坊っちゃん、伊豆の踊子……。文学史を彩るキャラクターたちが帝都を舞台に大立ち廻り! 日本文学至高のアベンジャーズ。
  • 平成史―昨日の世界のすべて
    3.3
    平成は、1970年に始まっていた――!? 団塊からZ世代まで必読の日本の全貌! 小泉純一郎から安室奈美恵まで――平成育ちによるはじめての決定版平成史が誕生した。気鋭の歴史学者として『中国化する日本』で脚光を浴び、その後、双極性障害による重度のうつの経験をもとにした『知性は死なない』で話題を集めた著者が、「歴史学者としての著す最後の書物」と語る、渾身の一作。昭和天皇崩御から二つの大震災を経て、どんどん先行きが不透明になっていったこの国の三十年間を、政治、経済、思想、文化などあらゆる角度から振り返る。新型コロナウイルスによる政治・社会の機能不全の原因も、「昨日の世界」を知ることで見えてくる。 ◎担当編集者より◎ ★未来のヒントは、すぐそばの過去にある  唐突ですが、クイズです。 ・小泉純一郎、安倍晋三だけがなぜ長期政権に? ・五輪・万博と田中角栄がリバイバルし続ける理由とは? ・中国、韓国は日本を「追い抜いた」のか? ・オンラインでつながっても孤独なのはどうして? ・「Automatic」「Lemon」爆発的ヒット曲の背景 ・『エヴァ』が令和まで完結しなかった理由とは? ……それらの答えをすべて記したのが。本書『平成史―昨日の世界のすべて』となります。
  • 古木巡礼
    5.0
    1巻2,000円 (税込)
    「古木たちのささやきが聞こえますか?」 倉本聰さんが多忙な日々の傍ら、 ライフワークとして描き続けてきた点描画に、 全国各地の古木の声を聞き取った詩が収録された、 待望の詩画集が刊行! 点描画は全点フルカラーで収録! 絵と詩でじっくりと古木たちの声を読み味わう、保存版詩画集です。
  • 危機の世界史
    -
    コロナに揺れる今こそ過去の危機に学べ 文明は常に滅亡の危機にさらされてきた。 青銅器文明、ローマの崩壊からキューバ危機、そして黒死病の記録が現代人に教えるものとは。 人気ポッドキャスターが名調子で描き出す、ドラマチックな「危機の時代」の数々からは、今ここにある危機を生き抜くヒントが見えてくる。
  • 落葉の記
    4.0
    1巻2,000円 (税込)
    追悼、勝目梓 純文学、ハードボイルド、私小説など、三百二十二冊を上梓した孤高の作家による最後の作品集。絶筆となった長編「落葉日記」を含む。
  • 闇の脳科学 「完全な人間」をつくる
    4.5
    「脳に電気ショックを与えて、『完璧な人間』へとつくり変える」 現在の米脳科学界における一大トレンドであり、DARPA(米国防高等研究計画局)も莫大な予算のもと参戦する「脳深部刺激療法」。 「サイコパス」「依存症」「うつ病」「てんかん」「パーキンソン病」、そして「小児性愛」「性犯罪者」さえも矯正可能であるという夢のような治療法だ。 軍事転用すれば、冷酷な兵士を人工的に生み出せる。 しかし、闇に葬り去ったはずの禁断の治療法がふたたび甦ってしまった、と戦慄する人も多い。 というのも1950~60年代、マッドサイエンティスト疑惑のある天才脳神経外科医が、 倫理観の希薄な南部(ニューオリンズ)の大学で、思う存分に人体実験を敢行していたからだ。 患者の頭蓋骨に穴を空け、電極を差し込むことによって。しかも彼は、人類の進歩に貢献する英雄として、もてはやされていたのだという。 恐るべきことに彼は、同性愛者を異性愛者へつくり変えることに成功。 暴力行為が一瞬で消えた患者、上限のない幸福感に満たされる患者、メンタル疾患が消えた患者なども。過激化する人体実験。 その一方で、手術失敗で発生した廃人たちを隠し切れなくなりーー。 人間の本質=「脳」という臓器に変更を加えることは許されるのか?
  • 音速の刃
    3.8
    「航空機の事故には必ずウラがある」 社運を賭けてビジネスジェットの開発に挑むプロフェッショナルたちの挑戦を描く航空ミステリーの傑作! 航空機メーカー四星工業の技術者・沢本は、元同僚の倉崎の「航空機事故には必ず、発表できないウラがある」という言葉を重く受け止めていた。 かつてのオスプレイの墜落事故なども含めて、過去の事故原因は、いつも謎のままだ――という。 このとき、四星工業は社運をかけて、同社初となる民間航空機の開発に乗り出していた。 ところが四星工業の稼ぎ頭である戦闘機部門の実験中に機体が墜落し、パイロット一人が死亡。 すぐさま事故原因が発表されたが、規事業は暗礁に乗り上げてしまう。 航空機事故の裏側に隠された「真実」に、沢本が迫る。 彼女は四星工業の窮地を救えるのか。 四星工業航空機の設計者である著者が、「航空機事故の原因」というタブーに挑んだ傑作ミステリー。
  • 血まみれ鉄拳ハイスクール
    3.0
    ブルース・リーに捧げる、衝撃の学園バイオレンス! 暴力の支配するその学園を人はカンフー・ハイスクールと呼ぶ。壮絶な抗争を拳で切り抜ける少女を描く気鋭のノワール作家の問題作。 マーティン・ルーサー・キング・ハイスクール。 ドラッグの密売で強大な力を持つ生徒リドリーと、それを黙認する校長ダームーディーの独裁下、暴力の日常的に吹き荒れる高校。生徒のほとんどが格闘技を身につけなければ生きてゆけない、通称「カンフー・ハイスクール」。 15歳のジェニーは、兄のキューとともにカンフー高に通う。だが、世界的なカンフーの達人でいとこのジミーが香港からやってきた日から、カンフー高は揺れ始める。もうこの拳は振るわないと誓うジミーだったが、学園の暴力者たちは意に介さず、事態はエスカレートしてゆく…… 金曜日、すべては暴力のカオスとなって爆発する。 殺らなければ殺られる、だからわたしは殺る――。 新進ノワール作家、ライアン・ギャティス。 彼がコロンバイン高校銃撃事件などのスクール・バイオレンスを材にとり、ヤングアダルト小説の古典『チョコレート・ウォ―』と、 ブルース・リーの『ドラゴン危機一髪』へのオマージュをこめて一気に書き上げられたのが本作である。 英米各誌で『キル・ビル』『ファイト・クラブ』『アメリカン・サイコ』と並び称された、ポップでイカレて残忍なスクール・バイオレンス・アクション。
  • 月岡草飛の謎
    5.0
    1巻2,000円 (税込)
    老俳人・月岡草飛が行くところに怪異あり? それは実際に起こった――そういうことだ。 俳人・月岡草飛は妻を亡くして気まま放題。月岡のもとには、謎めいた依頼の数々が持ち込まれる。 生きる欲望に貪欲に突き進むうち、いつしか異界に迷いこむ。 名手が贈る、ブラック&ナンセンスな奇譚集。 それはごく小さな空間で、真っ白な蓬髪を肩まで伸ばした老人が椅子に座り、背を丸め、眉根にしわを寄せて、 自分の前の台のうえに置いた大きなフラスコの中をじっと見つめていた。 月岡が思わず怯んだのは、その凝視のまなこに狂気の光としか呼びようのないものが炯々と輝いていたからだ。――本文より
  • Number PLUS 「永久保存版 イチローのすべて」 (Sports Graphic Number PLUS(スポーツ・グラフィック ナンバープラス))
    4.8
    ORIX BLUEWAVE 1994-1996 イチローの誕生。 打率3割9分でも凄いじゃないですか。まだハタチですよ/ボクがメジャーを好きな理由/僕は革命者だろうか?/ICHIRO & KAZU ORIX BLUEWAVE 1999-2000 新境地への飛躍。 ピークは遥か先にある/ずっと探してきた感覚を見つけた/揺るぎなきプライド SEATTLE MARINERS 2001-2003 ICHIRO第二章。 躍動するスピリット/99%の満足/イチロー×アレックス・ロドリゲス SEATTLE MARINERS 2004-2007 栄光の先の孤高。 262安打のためにどうしても必要だったもの/この道の彼方に/6年目の孤独/7年目のMVP/17年目のスタートライン ほか WBC 2006&2009 甦る死闘。 僕はいま、イチローを超えた/みんなが折れかけた心を支えてくれた/イチロー×王貞治 ほか NEW YORK YANKEES 2012-2014 転機と、偉業と。 NY、特別な場所で/1―4000、ひたむきな旅路の果てに/『51』は特別な数だから MIAMI MARLINS 2015-2017 偉大なる旅路。 変化、破壊、成熟/“4257”と“3000”の間で/揺るがぬ歩み SEATTLE MARINERS 2018-2019 ICHIRO最終章。 失意と泰然/ふたたび、戦いの場へ/長き戦いを終えて 1994年の仰木彬と鈴木一朗 ICHIRO PERFECT BOOK A to Z 別冊付録Numberイチロー全表紙 ※「ICHIRO ゴールドカード」は電子版には収録されておりません。
  • 合本 半分、青い。【文春e-Books】
    -
    心は、空を飛ぶ。 片耳を失聴したヒロイン、スズメの愛と勇気の物語――。 高度成長期の終わり、岐阜県の小さな食堂に生まれたスズメ。 小学生の時に病気で左耳を失聴してしまうが、我が子を愛してやまない両親と、 同じ日に同じ病院で生まれた幼馴染のリツに支えられ健やかに成長する。 高校を卒業したスズメは少女漫画家を目指し上京し、 人気漫画家・秋風羽織のもとで仲間と修業に打ち込むが……。 最注目の「連続テレビ小説」ノベライズ版が上下合本になって登場。
  • 室伏広治 孤独な王者
    -
    撮影期間、3年。世界でもっとも遠くに鉄の玉を投げる男、その大きな男の細部をカメラに収めようと、十文字美信氏は挑んだ。「見せるための筋肉ではなく躍動する筋肉、つくられていない筋肉を見ていただきたい」(室伏)。そしてふたりは語り合った、ハンマー投という競技について、”極める”ということについて──。対談と、各々のエッセイも収録。
  • NHK大河ドラマ「いだてん」完全シナリオ集 第1部
    5.0
    1~2巻1,936~2,000円 (税込)
    2019年のNHK大河ドラマ「いだてん」第1部(第1回~24回)のシナリオ集。 「日本マラソンの父」金栗四三編の興奮が蘇る! 「いだてん」は宮藤官九郎氏が、4年近い月日をかけて完成させた大傑作だ。 第1部は、日本人で初めてオリンピックに出場した選手で「日本マラソンの父」と言われる金栗四三の半生を描いている。 同時代に生きた落語家の古今亭志ん生の生き様を織り交ぜながら、日本の明治から昭和のスポーツ史を見事に面白く“物語”に仕立てた。 これができるのは、エンターテインメント界のリーダー、宮藤官九郎しかいないだろう。 スポーツへのリスペクトと、落語に対する愛がぎっしりと詰まった作品だ。 この「完全シナリオ集」は、いわゆる決定稿と言われる役者やスタッフに配られる台本をまとめたものである。 台本は撮影現場で適宜変更されるため、実際放送されたものとの違いを楽しむのも、通にはおすすめ。 通でなくても、シナリオを読むことで、金栗四三の熱量や、若き志ん生の破天荒ぶりに泣いたり笑ったりができる。 そして、じっくりと宮藤氏の天才性を知ることになるだろう。 巻頭にはカラーでドラマの名シーンが、巻末には、豪華なオリジナル企画が3本収録。 中村勘九郎×綾瀬はるか対談/松尾スズキインタビュー/森山未來インタビュー 役者が、宮藤脚本をどう解釈し、どう演じたかが分かり、これも面白い。 何度も読みたくなる作品だ。 *本電子書籍は生田斗真さんの写真を掲載しておりません
  • ユニバース2.0 実験室で宇宙を創造する
    4.2
    ●宇宙の謎は、宇宙を作って解き明かす● この宇宙はいかにして誕生したのか? アインシュタイン以降、世界中の宇宙物理学者がその難問に挑んできた。 相対性理論、量子論、ビッグバン理論……。 それらすべてを駆使して、「宇宙論の三大問題」を軒並み解決する 「インフレーション理論」が誕生し、宇宙の起源を巡る旅は大きな進歩を遂げた。 だが、そのとき、思わぬ研究の扉が開いた。 「これまでの知識を組み合わせれば、人間自ら宇宙を作り出すことも可能では?」 その研究に先鋭的な科学者たちが引き寄せられ、 やがて一人の日本人研究者が、最後のピースを埋めた――。
  • VRは脳をどう変えるか? 仮想現実の心理学
    4.0
    ◆心理学×テクノロジー、仮想現実の最前線◆ ・VR内での体験を、脳は現実の出来事として扱ってしまう ・VR内で第三の腕を生やしたり、動物の身体に“移転”しても、 脳はすぐさまその変化に適応し、新たな身体を使いこなす ・イラク戦争後、“バーチャル・イラク”を体験するVR療法により、 PTSDに苦しんでいた二〇〇〇人以上の元兵士が回復した ・VRで一人称視点の暴力ゲームをプレイすると、 相手が仮想人間だとわかっていても生々しい罪悪感を覚える ・仮想世界で一日過ごすと現実と非現実の違いがわからなくなる ・VRユーザーの身体や視線の細かな動きは、正確にデータ化できる ・そこからその人の精神状態、感情、自己認識がダイレクトに読み取れる 【目次】 ■序 章 なぜフェイスブックはVRに賭けたのか? ■第1章 一流はバーチャル空間で練習する ■第2章 その没入感は脳を変える ■第3章 人類は初めて新たな身体を手に入れる ■第4章 消費活動の中心は仮想世界へ ■第5章 二〇〇〇人のPTSD患者を救ったVRソフト ■第6章 医療の現場が注目する“痛みからの解放” ■第7章 アバターは人間関係をいかに変えるか? ■第8章 映画とゲームを融合した新世代のエンタテイメント ■第9章 バーチャル教室で子供は学ぶ ■第10章 優れたVRコンテンツの三条件
  • 恐竜探偵 足跡を追う 糞、嘔吐物、巣穴、卵の化石から
    4.5
    『ジュラシック・パーク』の常識が覆る! 骨の化石からはわからない、生活痕跡の化石から恐竜の生態、その謎を追う。 恐竜の生痕化石とは、足跡や巣穴など行動の痕跡が残された化石のこと。恐竜の足跡は南極大陸を除くすべての大陸で、今でも毎年新たに発見されているのだ。また、かつて恐竜は子を産みっぱなしと考えられていたが、巣の化石の発見でそのイメージが大きく変化。他にも糞、嘔吐物、尿の化石もある。本書は、そんな世界に取りつかれた古生物学者が、その面白さを平易に解説するものである。 目次 第一章 恐竜を追う 第二章 この足は歩き、走り、すわり、泳ぎ、群れをなし、狩りをするために作られた 第三章 ラーク採石場の謎 第四章 恐竜の巣と子育て 第五章 地下にもぐる恐竜 第六章 折れた骨、歯型、歯に残された痕跡 第七章 なぜ恐竜は石を食べるのか 第八章 当時の名残――恐竜の吐物、胃の内容物、糞、その他、虫の知らせ 第九章 壮大な白亜紀を歩く 第一〇章 わたしたちの中に恐竜の足跡を辿る 第一一章 恐竜の景観と進化の足跡 訳者あとがき 恐竜の足跡は日本でも
  • アマゾノミクス データ・サイエンティストはこう考える
    4.2
    ◎米amazon 元チーフ・サイエンティスト◎ ジェフ・ベゾスとともに買い物の常識を変えた 科学者が明かす巨大データ企業の秘密。 Facebook,Uber,Google,Airbnb驚愕の戦略! インターネット検索やグーグルマップ、フェイスブックでの「いいね!」や インスタグラムへの写真の投稿など、意識的、無意識的に残すデジタル痕跡を通じて、 あなたがいつ、どこに行ったのか、どんな人とどれくらい親密につきあい、 何に関心を持っているかがデータ会社に把握されている。 ■常識を逆転させたアマゾン 「編集者による製品レビューよりもカスタマーレビューの方が役に立つ」。 フェイスブックやウーバーなど巨大データ企業の秘密。 ■そのつながりが経済を動かす AT&Tによる他者とのつながりを利用したマーケティングでは契約率が5倍。 米国ではソーシャルなメッセージが34万人を追加で投票に向かわせた。 ■1兆個のセンサーがあなたを記録する 全米では毎月1億件のナンバープレート情報が集められ、車がいつどこにいたか特定される。 ■もしフェイスブック・ユーザーが死んだら フェイスブックでは年100万~1000万人が死んでおり、誰がアカウント管理するかという問題が起きている。 ■ウーバーのドライバーは悩んでいる ウーバーで高い評価を確立したドライバーは他の配車アプリにも自らを登録するべきだろうか。 ユーザーがデータ企業に対して主体性を持つ条件とは。 ■データエコノミー フェイスブックの友達リストを見て融資可否を判断する金融機関。 暗記能力を問うのではなく学生同士の議論を促す教育アプリ。
  • 偽装死で別の人生を生きる
    3.3
    詐欺罪で懲役二十二年を言い渡され、刑務所に出頭することになっていた日にハドソン川を望む橋から飛び降りた男。 フィリピンで賭博の最中にトラブルで刺殺されてしまった男。 自宅付近の浜からカヌーで海に出て戻らず、死亡を認められたイギリス人の男性。 彼らは皆、死亡を偽装し、その後も生きていた。はたしてそんなことが可能なのだろうか。 著者自ら、偽装死の実体験者や失踪請負人、偽装の摘発者たちを取材すると共に、自身の死亡証明書を手に入れるため、海外に飛んだ――。
  • 超一流になるのは才能か努力か?
    4.1
    ◎勉強、仕事、子育て すべてに応用可能の鉄則◎ 著者のアンダース・エリクソン教授は、「超一流」研究の第一人者。 『タイム』『ニューヨーク・タイムズ』をはじめ、各紙誌で取り上げられ、 世界中から大きな注目を集めた自身の研究結果の全てを、本書で初公開! チェス、バイオリン、テニス、数学……。 世界中のトッププレーヤーたちを、30年以上にわたって科学的に研究。 そして導き出された「超一流」への鉄則とは? 鉄則(1)自分の能力を少しだけ超える負荷をかけつづける 鉄則(2)「これで十分」の範囲にとどまっていると、一度身につけたスキルは落ちていく 鉄則(3)ループではなく、一人で没頭する時間を確保する 鉄則(4)自分の弱点を特定し、それを克服するための課題を徹底的に繰り返す 鉄則(5)練習を「楽しい」と感じていては、トッププレーヤーにはなれない 鉄則(6)これ以上集中できないと思った時点で練習や勉強はうちきる 鉄則(7)上達が頭打ちになったときは、取り組むメニューを少しだけ変えてみる 鉄則(8)即座にフィードバックを得ることで、学習の速度は劇的に上がる 鉄則(9)オンの時間とオフの時間をはっきり分け、一日のスケジュールを組む 鉄則(10)どんな能力も生まれつきの才能ではなく、学習の質と量で決まる 「超一流」と「一流」を分ける差はどこにあるのか。30年以上にわたり、「超一流」たちを心理学・生理学・神経解剖学の目から研究してきたエリクソン教授が、その核心を解き明かす!
  • レッドチーム思考 組織の中に「最後の反対者」を飼う
    3.5
    「そのやり方は間違っている」 トップに直言する「悪魔の代弁者」 なぜ、あなたの会社のトップは、驚くべきほど組織の危機に気がつかないのか? 自分の信念を裏付ける事実にばかり目がいくトップの「追認バイアス」 そのトップの意向にそうことが自分の昇進になると考える「組織バイアス」 それが、東芝やシャープのような大破局を招くのだ。 そうした組織の間違いを正すために、アメリカの軍で生まれた概念。 トップの判断は誤っている。 そこから「レッドチーム」は考える。 アメリカの諜報機関と軍で生まれた、究極の組織運営術がここに!
  • チベットに舞う日本刀 モンゴル騎兵の現代史
    -
    日本の陸軍士官学校で学んだ最強の騎兵軍団、その悲劇の興亡。「日本刀」と「騎兵」が織りなすチベットとモンゴルの悲劇の歴史を、南モンゴル生まれの著者が、重厚で複眼的な歴史観に基づいて、現地取材も行ない見事に再現! (以下、著者「はじめに」より要約) 本書はモンゴル人とチベット人の歴史だけでなく、日本人の歴史でもある。 しかし、本書はモンゴル人の軍功史ではない。二十世紀を駆け抜けたモンゴル人と日本人の近代化の歴史である。近代化への脱皮の形はいろいろあるが、モンゴルと日本の場合は、それが「日本刀」と「騎兵」だったのである。本書は、モンゴルとチベットの悲劇にまつわるさまざまな側面を「日本刀」と「騎兵」を歴史のキーワードとして取り上げている。 本来騎兵といえばルーツはモンゴルであり、チンギス・ハーンを想起する日本人も多いだろう。その騎兵戦術をモンゴルの侵略を受けたヨーロッパが改良。それを、元寇も体験した日本が明治維新以降学び、日清日露戦争を勝利に導いていった。その日本の進んだ騎兵術や軍事戦略を、今度はモンゴルの青年が日本から学んだというのも、歴史の不可思議であるといえよう。 そうした「日本刀」と「騎兵」が、織りなすチベットとモンゴルの悲劇の歴史、現代史の空白を本書によって、少しでも埋めることができれば、著者として望外の喜びである。
  • インサイドボックス 究極の創造的思考法
    4.0
    画期的な発想や発明は、枠の外(アウトサイド・ボックス)で考えて初めてものにできる、というのがこれまでのビジネス本や自己啓発本の定説でした。ところがコロンビア大学ビジネススクールのゴールデンバーグ教授と、P&Gなどのメーカーでイノベーションを指導してきたボイド氏が、実際に歴史上のイノベーションを400例以上研究したところ、それはまったくの逆だ、ということが判明したのです。 大きなブレイクスルーは、実は「制約の中」(インサイド・ボックス)で考え抜くことで生まれる――この意外な事実を豊富な実例をもとに立証していきます。たとえばアウトサイド・ボックスの代表例としてよく出される走り高跳びの「背面跳び」。従来の飛び方「ベリーロール」の発想を逆転させたといわれてきましたが、実は、これを発明した選手は、はさみ跳びを変化させて背面跳びに行き着いたことを著者二人はつきとめます。他にも、洗剤から汚れを落とす成分を取り去ってみる、携帯電話から電話をかける機能を外してみる、メールの字数を140文字に制限する、など画期的なイノベーションを生んだ「インサイドボックス」の思考法を紹介していきます。脳髄をしぼりながら、徹底的に考える――あなたの仕事にもキキます。
  • 清張が聞く! 一九六八年の松本清張対談
    NEW
    -
    明治100年の知の競演が、昭和100年の今よみがえる!  戦後最初の内閣総理大臣・東久邇稔彦「やんちゃ皇族の戦争と平和」、創価学会第三代会長・池田大作「戦争と貧困はなくせるか」、松下電器産業会長・松下幸之助「経営とは傘をさすことなり」……ほか、松本清張が引き出した、時代を象徴する11人の本音。 政治、経済、歴史、文化、医学、宗教……各界の巨人が語る真実がここにある! 1968年(明治100年)1月号から12月号まで、月刊『文藝春秋』で1年間連載された「松本清張対談」。これまで一冊にまとまっていなかった伝説の連載が、2025年(昭和100年)に、新たな脚注を加えて初の書籍化。 各回の終わりには、松本清張による対談後記「話のあと」を収録。 〈清張の「聞き出す力」×11人のゲスト〉 東久邇稔彦(東久邇宮初代当主/元内閣総理大臣)「やんちゃ皇族の戦争と平和」 池田大作(創価学会第三代会長)「戦争と貧困はなくせるか」 大森実(ジャーナリスト)「キューバ・佐世保・ベトナム」 美濃部亮吉(東京都知事・当時)「都政ただいま体質改善中」 大佛次郎(作家)「文学五十年、この孤独な歩み」 林武(洋画家)「夫婦喧嘩が傑作を生む」 橋本実斐(元貴族院議員/旧伯爵)「最後の元老西園寺公の素顔」 江上波夫(考古学者/東洋史学者)「騎馬民族が日本を征服した」 中山恒明(外科医/東京女子医科大学客員教授・当時)「医者に博士号はいらない」 桑原武夫(フランス文学者/評論家)「明治は日本のルネッサンス」 松下幸之助 (松下電器産業会長・当時)「経営とは傘をさすことなり」
  • アフター・ユー
    NEW
    4.1
    1巻1,900円 (税込)
    遠い地で、見知らぬ男と海に消えた恋人―― ●一穂ミチ3年ぶりとなる待望の長編 『光のとこにいてね』(島清恋愛文学賞受賞)、 『ツミデミック』(直木賞受賞)、 『恋とか愛とかやさしさなら』(本屋大賞ノミネート)と、 次々と話題作を発表する一穂ミチさん。 3年ぶりの長編となる今作は、 一穂さんが「いつか書きたかった」という、 「不在」と「喪失」の物語となりました。 互いに秘密を抱えながら暮らす 男女に訪れた突然の別れ――。 喪失を通して愛を問う、大人の恋愛小説です。 〔あらすじ〕 タクシー運転手の青吾が仕事を終えて家に帰ると、帰宅しているはずの恋人・多実がいない。 翌日以降も戻る気配がなく焦りを募らせる青吾のもとに、 <多実が見知らぬ男性と五島列島の遠鹿島で海難事故に遭い、 行方不明になった>というしらせが届く。 謎の多い事故の真実を求めて、 男の妻だという沙都子と遠鹿島へ向かう青吾。 多実の人生のかけらを拾い集める旅は、 青吾自身の過去をも照らしながら、 思いも寄らぬ場所へとふたりを導く――。
  • たとえば孤独という名の噓
    NEW
    5.0
    一話ごとに反転する真相に驚愕必至! 「……俺はいつからハメられてたんだ?」 〈姫川玲子シリーズ〉〈ジウシリーズ〉を手掛ける警察小説の名手の新境地は、1話ごとに真相が反転する、慟哭の【警察×スパイ】ミステリー。 ◇◇◇ 警視庁公安部の佐島はある日、被疑者取調べに駆り出された。大学時代の友人・稲澤が、勤務先の女性部下・矢代を殺害した容疑をかけられていたのだ。被害者はなぜか、二人が学生時代に共に恋焦がれた女性・綾と瓜二つだった。 容疑を否認しつつ稲澤は言う。 「矢代は中国のスパイだったんじゃないか」 取調べを終え部屋を出ると、そこには特捜幹部が顔を揃えていた。彼らは1枚の紙を佐島に突きつけた――いったい、何がどうなっているんだ? ◇◇◇ 1話ごとに視点人物が移り変わり、それによって明らかになってゆく事実。 事実が事実を揺るがし、真相は煙雨のなかに彷徨う。 ラストに辿り着いたとき、あなたの頬に流れるのは、涙か、雨粒か――。 ◇◇◇ ――私に残ったのは、あの人だけだった。 だからこそ、赦せなかった。
  • 犯人と二人きり
    NEW
    3.8
    7つのミステリを横断する、著者初の短編集 面白い小説をお探しのあなた、この本はいかがですか? 謎が謎を呼ぶ、7つの怪事件…… ミステリー界のグランドスラム(江戸川乱歩賞、日本推理作家協会賞、このミス1位、週刊文春ミステリー1位)を達成した著者が放つ、驚天動地の短編集! 当代随一のストーリーテラーが贈る、最高のスリルとサスペンス! 驚愕の展開と見事な謎解き、そしてドンデン返し! ミステリーをベースに、ホラー、サスペンス、SF、ファンタジーなど、エンタテインメント小説のあらゆる要素を盛り込んだ、傑作短編の豪華詰め合わせ! 短編って、こんなに面白いんだ。
  • 文藝春秋オピニオン 2026年の論点100
    -
    激変する世界と明日を生き抜くための1冊 いま知っておくべき論点を1テーマにつき見開きで専門家がコンパクトに解説 主要国が自国中心主義を声高に叫び、 ますます混迷の度合いが増す世界情勢。 AIで個人の価値観も揺らぐ世をどう生きるか。 新たな知見と判断材料を提示する。 *エマニュエル・トッド 「西洋の敗北」とは何か *齋藤ジン 日本は「世界秩序の変化」をチャンスに変えられるのか *岩田明子 高市首相は「安倍元首相の遺産」と愛嬌を活用せよ *唐鎌大輔 デジタル赤字は、日本に嵌められた半永久的足枷だ *木澤佐登志 ティール、マスク、ヴァンス……「暗黒啓蒙」されたアメリカ *城山英巳 なぜ中国の富裕層は日本に逃げてくるのか? *名越健郎 プーチンの後継者選びと次のロシアを動かす二世たち *五十嵐彰 犯罪率と起訴率 数字で考える「外国人問題」 *児玉竜一 覇権争いが激化する歌舞伎界、将来の「国宝」級役者 *五十嵐亮太 二刀流の真価が試されるシーズンが来た大谷翔平 *江森敬治 悠仁さまに期待される理想の結婚と海外留学 *伊藤秀倫 市街地に出没、異常な事故……クマに何が起きているのか *内田樹 女子大の教育における最大のアドバンテージとは *下方浩史 認知症患者を減らすための最新研究 *益田裕介 AIカウンセリングがはらむ依存症リスク など、100本収録
  • 家族
    3.8
    「家族って、なんだと思います?」 「現実の世界では、すんなり完全犯罪を 達成できてしまうこともあるんだって学んだんです」 2011年11月3日、裸の女性が交番に駆け込み、「事件」が発覚した。奥平美乃(おくだいら・みの)と名乗るその女性は、半年と少し前、「妹夫婦がおかしな女にお金をとられている」と交番に相談に来ていたが、「民事不介入」を理由に事件化を断られていた。 奥平美乃の保護を契機として、表に出た「死」「死」「死」…… 彼女を監禁していた「おかしな女」こと夜戸瑠璃子(やべ・るりこ)は、自らのまわりに疑似家族を作り出し、その中で「躾け」と称して監禁、暴行を主導。何十年も警察に尻尾をつかまれることなく、結果的に十三人もの変死に関わっていた。 出会ってはならない女と出会い、運命の糸に絡めとられて命を落としていく人々。 瑠璃子にとって「家族」とはなんだったのか。そして、「愛」とは。 「民事不介入」に潜む欠陥を日本中に突きつけた「尼崎連続変死事件」をモチーフとした、戦慄のクライムエンターテイメント!
  • さよなら、天才 大谷翔平世代の今
    4.3
    藤浪晋太郎「大谷、どうでもいいんです」 《徹底取材ノンフィクション》 かつて大谷翔平よりも“天才”と呼ばれた同世代がいた。 大谷に「負けた」と言わせた少年。大谷が落選した楽天ジュニアのエース……。 天才たちは、30歳になってどうなったのか? 筆者は1年をかけて、大谷にも引けをとらない才能を秘めていたかもしれない選手(元選手)たちを訪ね歩いた。 「正直言うと……大谷はもうどうでもいいんですよ」 アリゾナで藤浪晋太郎はこう話した。 戦力外通告、現役引退、そして結婚、子ども……彼らの今を追う。 《目次》 プロローグ  なぜ“藤浪の取材”は3度拒否されたか? 第1章  藤浪晋太郎、30歳の告白 「阪神時代、眠れなくなった」 第2章 怪物中学生は今 大坂智哉「大谷に“負けた”と言わせた少年」 第3章  消えた東北の天才 渡辺郁也「大谷が落選した楽天ジュニアのエース」 第4章 超無名中学生の逆転人生 岡野祐一郎「母親のウソで、ドラフト3位に」 第5章 高卒エリート組の後悔 北條史也「大谷にも藤浪にも聞けなかった」 第6章 大谷世代“最後の1人” 田村龍弘「アイツのことは話せない」 終章 再び、藤浪晋太郎 「大谷、どうでもいいんです」 エピローグ 「さよなら、天才」
  • かなえびと 大野寿子が余命1カ月に懸けた夢
    5.0
    心揺さぶる「命のノンフィクション」 大野寿子さんは、「メイク・ア・ウィッシュ オブ ジャパン」の初代事務局長として、難病の子どもたちの夢を叶える活動をしてきた。 筋ジストロフィーに冒されながら「甲子園で赤星選手に会いたい」と願った和馬くん。急性リンパ性白血病の身をおして絵本作りに励んだ美緒ちゃん。ユーイング肉腫で歩けなくなるも、山形に暮らす家族との再会を果たした真也くん……。大野さんが支援した子どもの数は約3000人におよぶ。 その大野さんが2024年6月に肝内胆管がんで「余命1ヶ月」を宣告される。残された時間がわずかだと知った大野さんは、こう問いかける。「自分自身の夢は何か」――。思い浮かんだのは、自著『メイク・ア・ウィッシュ 夢の実現が人生を変えた』を無料で配り、多くの人に子供たちの勇気ある姿、そして命の輝きを伝えることだった。 話題作『35年目のラブレター』の著者としても知られる、ノンフィクション作家の小倉孝保さんは、衰弱しながらも懸命に生きる大野さんに徹底密着。本人をはじめ家族、友人、助けられた子ども、そしてその遺族への長時間にわたるインタビューを行い、大野さんの闘病日記も引用しながら、亡くなる瞬間までの日々を克明に描き出している。 難病に冒されながらも一生懸命に生きる子どもたちと、大野さんという稀有な女性の命の奇跡を描いた感涙のノンフィクション。
  • じゃないほうの歌いかた
    3.6
    1巻1,900円 (税込)
    こんな奇跡があるのなら、人生にNOは言えない 落合南長崎の独立系カラオケ店「BIG NECO」では、今日もドラマが巻き起こる。 「カラオケの再現映像に出ていそうな女」と過去2回言われたことのある池田。 音が鳴らないトランぺッター・加賀と、その恋敵・サナ。 反抗期の娘と暮らす、元俳優の佐藤待男。 74歳にしてカラオケでアルバイトをする謎の老人・石崎さんと、 石崎さんを心配する指導役アルバイター・小野。 「E.YAZAWA」のステッカーを集め続ける、売れない作家・染井暖。 うだつのあがらない凡人たちが起こす、ちょっとした人生の奇跡ときらめき。
  • 天下の値段 享保のデリバティブ
    4.3
    1巻1,900円 (税込)
    江戸も令和も、国家の命運は米価で決す! 世界初の先物取引所で繰り広げられる、享保の知られざる米騒動――大坂商人vs.将軍吉宗。究極の頭脳戦の行方はいかに!? 時は江戸時代、天下の台所――大坂堂島には全国から米が集まり、日々、値が付けられ膨大な取引がされていた。特に盛んだったのが、先々の米価を扱う先物取引(デリバティブ)。商人たちは紙と筆と頭脳を用い、利鞘の多寡で泣いたり笑ったり。 一方の江戸では、将軍吉宗はじめ、幕閣たちは忸怩たる思いを抱いていた。米価の変動はすなわち武士の年貢収入の変動であり、あろうことか、それらを商人たちが汗もかかず、意のままに決めている。そんな不実の商いは許すまじ、と堂島を支配すべく動き出すのだが……。 市場の自治を守らんとする大坂商人たちと、武士の誇り(とお金)を懸けた江戸幕府との究極の頭脳戦!
  • 松坂大輔 怪物秘録
    4.3
    怪物松坂大輔が語る栄光と挫折の野球人生! 「ボロボロになるまで野球をすることができました」 栄光の甲子園、 イチローとの対決、 MLBでの奮闘、 そして引退。 「平成の怪物」が野球人生のすべてを語る。
  • 木霊の声 武田勝頼の設楽原
    4.3
    勝頼はなぜ圧倒的不利な戦いに挑んだのか? 果たして史上稀なる“愚将”だったのか? 令和の新解釈で再現する長篠・設楽原の戦い。武田軍敗北の知られざる真実とは――。 愚将・勝頼による旧式の騎馬戦術 対 天才・信長による新式の鉄砲戦術。 戦国史上最も有名な合戦のひとつ“長篠・設楽原の戦い”から、伝説と虚飾を廃し、ドキュメンタリー・タッチで、この戦いを問い直す。 合戦のリアルと、暗愚と嗤われた勝頼の真の素顔を描き出す渾身の歴史長篇。
  • たえまない光の足し算
    3.6
    若者たちの生を鮮やかに描く、芥川賞候補作 第173回芥川賞候補作 若者たちの生を鮮烈な文章で描く、これが文学の未来! 「かいぶつ」と呼ばれる時計台が見下ろす公園で出会った二人の少女と一人の青年。 美容外科のポスターに啓示を受け、花を食べる“異食の道化師”薗(その)。 「みんなのひと」になりたくて、フリーハグを続ける“抱擁師”ハグ。 “プロの軟派師”としてデビューしたばかりの弘愛(ひろめぐ)。 「こんなふうだったら、かんぺきだと思う」 「なにが」 「人と人とのむすびつきがさ」 ここは帰るべき家を持たない少年少女たちの残酷な楽園 21歳の新鋭が爆発させる愛と幻想の世界!
  • トラジェクトリー
    3.9
    第173回芥川賞候補作 英会話教師として日本で就職したブランドンは、アポロ11号の月面着陸計画の記録を教材に、熟年の生徒・カワムラとレッスンを続ける。 やがて、2人のあいだに不思議な交流が生まれていく。 日本に逃げたアメリカ人と、かつてアメリカに憧れた日本人。 2人の人生の軌道<トラジェクトリー>がすれ違う時、何かが起きる―― アメリカ出身の作家が端正な日本語で描く、新世代の「越境文学」 ニューオーリンズにフォークナーと小泉八雲の残影を見る珠玉の短編「汽水」併録
  • サイレントシンガー
    3.7
    1巻1,900円 (税込)
    著者6年ぶり、世界が待ち望んだ長篇小説400枚。 内気な人々が集まって暮らすその土地は、“アカシアの野辺”と名付けられていた。たったひとりの家族であるおばあさんが働いているあいだ、幼いリリカは野辺の老介護人に預けられて育った。野辺の人々は沈黙を愛し、十本の指を駆使した指言葉でつつましく会話した。リリカもまた、言葉を話す前に指言葉を覚えた。たった一つの舌よりも、二つの目と十本の指の方がずっと多くのことを語れるのだ。 やがてリリカは歌うことを覚える。野辺の重要な行事である“羊の毛刈り”で初めて披露された彼女の歌は、どこまでも素直で、これみよがしでなく、いつ始まったかもわからないくらいにもかかわらず、なぜか、鼓膜に深く染み込む生気をたたえていた。この不思議な歌声が、リリカの人生を動かし始める。歌声の力が、さまざまな人と引き合わせ、野辺の外へ連れ出し、そして恋にも巡り合わせる。果たして、リリカの歌はどこへと向かっていくのか? 名手の卓越した筆は、沈黙と歌声を互いに抱き留め合わせる。叙情あふるる静かな傑作。
  • 南半球便り 駐豪大使の外交最前線体験記
    3.0
    世界も注目する日豪交流の現場から コロナ禍の2020年12月に着任、2023年4月までの2年4か月、 数々の難局を乗り越えて両国関係の発展に尽力した外交官の情熱と奮闘 在オーストラリア日本国大使館公式ホームページにて 和英両文で102回発表された「南半球便り」を厳選して刊行 巻末に英文原稿2編併録 ------------ 『中国「戦狼外交」と闘う』『日本外交の劣化 再生への道』(ともに文春新書)などの著書がある山上氏。本書は、氏が外交官として最後に務めた駐オーストラリア大使時代の記録です。大使とはどんな仕事をするのか。どんな日常を送っているのか。両国友好のため、どんなことを考えているのか……。本書を読めば、それが手に取るようにわかります!
  • ラーメンの神様が泣き虫だった僕に教えてくれたなによりも大切なこと 「お茶の水、大勝軒」田内川真介の変えない勇気
    4.0
    ラーメンの神様が教えてくれた人生の極意 「おまえだけは俺の味を変えるなよ」 伝説のラーメン職人が遺した「味」と「心」を継いだ愛弟子がたどりついた人生の極意とは。 伝説のラーメン職人・山岸一雄(旧東池袋「大勝軒」創業者)が小学生でつけ麺の虜になった愛弟子に伝えたかった、全力で生きるための「味」と「心」。
  • ミナミの春
    3.8
    1巻1,900円 (税込)
    愛する娘を傷つけたくない。著者渾身の人情譚 痛みも後悔も乗り越えて、いつかみんなできっと笑える。 『銀花の蔵』で直木賞候補、 いま注目の作家が放つ“傑作家族小説”! 売れない芸人を続ける娘、夫の隠し子疑惑が発覚した妻、父と血のつながらない高校生…… 大阪・ミナミを舞台に、人の「あたたかさ」を照らす群像劇。 ◎松虫通のファミリア 「ピアニストになってほしい」亡妻の願いをかなえるために英才教育を施した娘のハルミは、漫才師になると言って出ていった。1995年、阪神淡路大震災で娘を亡くした吾郎は、5歳になる孫の存在を「元相方」から知らされる。 ◎ミナミの春、万国の春 元相方のハルミが憧れた漫才師はただ一組、「カサブランカ」。ハルミ亡き後も追い続けたが、後ろ姿は遠く、ヒデヨシは漫才師を辞めた。2025年、万博の春に結婚を決めたハルミの娘のため、ヒデヨシは「カサブランカ」に会いに行く。 (他、計6篇)
  • マイ・ディア・キッチン
    3.8
    ~『人生に詰んだ元アイドルは、赤の他人のおっさんと住む選択をした』の 大木亜希子が贈る最新作は、“人生が愛おしくなるお料理エンタメ”~ 「ずっと、人に振り回されてきた。私さ、心が空っぽなの。 これからはもっと、自分のために生きたい」 元料理人の主婦・白石葉は、夫のモラハラに耐える日々を送っていた。 財布の紐、交友関係、食事、体型まで徹底的に管理されてきたが、 ある日事件が起きる。家から逃げ出した葉が辿り着いたのは、 街の小さなレストランだった。 ☆大人気料理家・今井真実さんのレシピつき!☆ 自立とはなにか。その答えを葉とともに追う、旅のような物語――寺地はるな(作家) 食べることは、生きること。一つのお店を通して交差するいくつもの人生を追体験して、 何度も心が揺れました。――深川麻衣(女優)
  • 銀嶺のかなた(一) 利家と利長
    3.8
    信長の命で前田利家・利長父子が能登入国! 歴史時代小説の第一人者・安倍龍太郎の集大成! 戦国末期、前田利家・利長父子の決断こそが日本の流れを決めた――。 織田信長と柴田勝家のもとで手柄を打ち立て、〈槍の又左〉と戦国に名を轟かせた豪傑・前田利家と、その息子で温厚かつ秀才肌で〈上様の近習〉となった利長。世代間ギャップと性格の違いを背景に、父子は時に激しく対立しつつ、乱世の荒波を乗り越えていく。 本書の冒頭は、柴田勝家率いる織田勢と上杉勢が激しく争う「手取川の戦い」。そこで手痛い敗北を喫するも、謙信の急死で形勢を挽回した織田勢は加賀ばかりか能登、越中の大半を支配下に組み込んでゆく。信長の馬揃えのため上洛した利家にもたらされたのは、「能登一国を任せるゆえ励め」との言葉だった。さらに利長は信長の近習、さらに娘婿にまで取り立てられる。 しかし、国持大名として能登一国をどう収めるのか? 越中への侵攻の行方は? 数々の難題に立ち向かう前田利家のもとに、まさかの本能寺における信長の訃報が届けられ……。
  • 夢物語は終わらない ~影と光の”ジャニーズ”論~
    5.0
    2023年、“推し”が目の前で崩壊した――。 熱狂的な“ジャニオタ”がタレントたちの言葉から導き出した、これからのジャニーズ。 ●なぜ“ジャニーズ”はそれでも売れ続けるのか? ●なぜ、騒動後もファンは減らなかったのか?  ●他のアイドルにはなく彼らだけが持っているものは? ●これからの“ジャニーズ”には何が残るのか? ●“追加メンバー”が存在しなかった深い理由とは? 木村拓哉、KinKi Kids、嵐、Snow Man……彼ら自身の言葉から、 半世紀にわたって事務所アーティストたちを貫く哲学に迫る。 ジャニーズJr.のオーディションを受けた経験があるほど 熱狂的な“ジャニオタ”である著者が、ファンだからこそ感じてきた 希望、絶望、葛藤、羨望、感謝……。 溢れ出る想いのすべてを全身全霊をかけて詰め込んだ、 前代未聞、そして最後の“ジャニーズ”論。
  • 地球と書いて〈ほし〉って読むな
    4.2
    「痛くて切なくて、めちゃくちゃ笑える。 出し抜いたりうまく騙したりできなくても、人生はめちゃくちゃ面白くなる。 このクソみたいな世界に、上坂あゆ美は笑いと怒りと言葉で立ち向かう。 爆弾みたいな本だった。」――佐久間宣行(TVプロデューサー) 第一歌集『老人ホームで死ぬほどモテたい』が異例のヒット! 唯一無二の短歌を紡ぐ新世代歌人のパンチライン炸裂エッセイ集。 不倫にギャンブルにやりたい放題の末、家族を捨ててフィリピンに飛んだ“クズ”の父、女海賊のように豪快で腕っぷしの強い母、ギャルでヤンキーでトラブルメーカーな姉、そして真実を執拗に追求するあまり人間関係において大事故を起こしてきた私…… 数々の失敗を繰り返しながらようやく最近“人間”になってきた著者のこれまでを赤裸々かつユーモラスに物語る。 ■目次 ほんとうのことがこの世にあるとしてそれは蟻の巣的なかたちだ 人生でまだ主人公だと思う?って声がイートインコーナーからする 父がくれるお菓子はいつも騒音と玉の重みで少し凹んでた 栗南瓜の煮付けのような夕暮れに甘くしょっぱく照らされる家 めくるめく生クリームに母の声 いつかのメリー・クリスマスイヴ 人生はこんなもんだよ 眉毛すら自由に剃れない星でぼくらは ヒョウ柄とゼブラで車を埋め尽くす姉は何かを信仰している それっぽい土手とかないしサンクスの駐車場にていろいろを誓う 今日なにがあっても伸びる豆苗と必死で生きる僕たちのこと ロシア産鮭とアメリカ産イクラでも丼さえあれば親子になれる ルフィより強くてジャイアンよりでかい母は今年で六十になる ほか
  • 秋葉断層
    3.5
    27年前の轢き逃げ事案、あれは〈殺し〉だったのか? 電気街・秋葉原に眠る“ある一族の秘密”が、時を経ていま目覚める―― 警察小説の巨匠・佐々木譲が描く未解決事件【コールドケース】 ◆あらすじ 1997年10月、神田明神下の路地で起こった轢き逃げ事案。被害者は秋葉原【アキバ】に根を下ろす一族経営の電器店の常務だった。 未解決のままだったこの事案に、2024年11月、〈殺し〉の可能性が浮上する。 警視庁捜査一課特命捜査対策室の刑事・水戸部と、地元・万世橋署の“やる気のない年上部下”柿本のバディは、電気街の歴史をかき分け真実をつかめるのか!? 主演・松重豊でドラマ化も果たした〈特命捜査対策室〉シリーズ、待望の最新刊! ◆シリーズ既刊 『地層捜査』 『代官山コールドケース』 (ともに文春文庫刊)
  • ゆびさきに魔法
    3.8
    育児中も、おじさんも、俳優も、ネイルのある毎日はいつだって幸せ クスリと笑えて胸温まる――。しをん節炸裂! ザ・王道“お仕事”小説 あらすじ 月島美佐はネイルサロン『月と星』を営むネイリストだ。爪を美しく輝かせることで、日々の暮らしに潤いと希望を宿らせる――ネイルの魔法を信じてコツコツ働く毎日である。そんな月島のもとには今日も様々なお客様がやって来る。 巻き爪に苦しむも、ネイルへの偏見からサロンの敷居を跨ごうとしない居酒屋の大将。子育てに忙しく、自分をメンテナンスする暇もなくストレスを抱えるママ。ネイルが大好きなのに、パブリック・イメージからネイル愛を大っぴらにはできない国民的大河男優……。 酒に飲まれがちながらも熱意に満ちた新米ネイリスト・大沢星絵を得て、今日も『月と星』はお客様の爪に魔法をかけていく。 登場人物 月島美佐 『月と星』を営むネイリスト。丁寧で正確な施術が得意。悩みは人手不足。仕事に忙しく、恋の仕方は忘れてしまった。 大沢星絵 求職中の新米ネイリスト。独創的なセンスの持ち主だが、基礎技術に少しだけ難アリ。すぐに人と打ち解ける高い能力を持つ一方、酒に飲まれると記憶を綺麗に失う。 松永 居酒屋「あと一杯」の大将。巻き爪に苦しむも、ネイルへの偏見からサロンの敷居をまたごうとしない。煮付けを大沢に溺愛されている。 上野琴子 子育てに忙殺される。ネイルをしたいが、「母親失格」と思われるのではと気に病んでいる。 村瀬成之 国民的人気を誇るイケメン俳優。ネイルを心から愛するも、パブリック・イメージからそれを明かせずにいる。
  • 憧れ写楽
    4.4
    蔦屋が隠した謎の絵師、写楽の真実とは? 多くの傑作を残し、約10ヵ月で姿を消した「東洲斎写楽」。 この謎多き絵師にふたたび筆をとらせたい老舗版元の主・鶴屋喜右衛門は、「写楽の正体」だと噂される猿楽師、斎藤十郎兵衛のもとを訪れる。 だが、斎藤の口から語られたのは、「東洲斎写楽の名で出た絵のうち、幾枚かは某の絵ではない」「(自分は)本物の写楽には及ばない」という驚愕の事実。さらに斎藤が「描いていない」絵のなかには、写楽の代表作とされる「三代目大谷鬼次の江戸兵衛」も含まれていた。 写楽はふたりいた――。そう知った喜右衛門は、喜多川歌麿とともにもう一人の写楽探しに乗り出す。しかし、写楽を売り出した張本人である蔦屋重三郎が妨害しはじめ……。果たして、本物の写楽の正体とは。そして、蔦屋重三郎と写楽との関係とは。 大田南畝、山東京伝、歌川豊国など、この時代の文化人たちも次々と登場! 蔦屋重三郎を主人公とする2025年大河ドラマ「べらぼう」と共通する世界で繰り広げられる時代ミステリです。
  • 日本、ヤバい。「いいね」と「コスパ」を捨てる新しい生き方のススメ
    4.0
    生き残るために、自分を変えろ。 不安の「正体」とは? 日本復活のカギは何? 混迷の時代を生き抜くためのヒントが満載! ニッポンの問題をやさしく読み解く「警世の書」 「多様性とは何か? 自由になって、生きたいように生きればいい。 それが自分も世界も幸せにする、という考え方です。 自由とは誰かが与えてくれるものではなく、自分で勝ち取るものです。 その自覚こそが自由の始まりです」(本書あとがきより)
  • 巨人軍vs.落合博満
    3.8
    NumberWebで2000万PV超の人気連載 40歳落合博満のFA移籍は事件だった。巨人にとって落合がいた3年間とは何だったのか? なぜ巨人・落合監督は誕生しなかったか? 【単行本オビより】 徹底検証ノンフィクション 40歳落合博満は誰と戦っていたのか? 40歳落合「巨人はこんなに練習しないのか…」vs. 巨人OB「早く落合をクビにしろ!」「4億円の値打ちない」 あれから30年――。巨人にとって落合がいた、あの3年間とは何だったのか? なぜ「巨人・落合監督」は誕生しなかったのか? vs. ライバル原辰徳 vs. 松井秀喜「不仲説」 vs. 清原和博「FA移籍騒動」
  • 心と体を楽にするアニール先生の「ゆるヨガ」77
    -
    究極の“読むヨガ” 3分でできる言葉とポーズで悩みを解消! 50~75歳は”林住期”と呼ばれる。 この人生の黄金期を楽に生きるための、 ヨガ哲学のエッセンスを取り入れた77のコツ。 ヨガの達人が伝授するインド5千年の哲学と日がわりポーズ。 「過去を忘れる」木のポーズ 「日頃から祈る」落下傘のポーズ 「無言の時間を設ける」川をせき止めるポーズ 腰痛、便秘、不眠、イライラ、不安、脳の老化……に効く!
  • 青木世界観
    4.3
    スワローズのレジェンドとスワローズを愛する音楽家/作家の対話から立ち現れる新たな“世界観”! ヤクルトスワローズのレジェンド青木宣親と熱烈なヤクルトファンのミュージシャンにして作家の尾崎世界観。これは、プライベートでも交流のある二人が、縦横無尽に語り合う対話集だ。 テーマは「チャンス」「才能」「技術」「数字」「失敗」「コミュニケーション」「継続」「勝利」「引退」の9つ。 尾崎さんは「チャンスをつかむために必要なことは?」「才能とは何なのか?」「数字は仕事においてどういう意味を持つのか?」といった問いを次々に青木さんにぶつけ、青木さんは自らの経験をもとに、それらの問いを真剣に打ち返していく。 「最終打席でも最後に一本打てる選手じゃないと生き残れない」「勝ったと思ったらもうそれ以上先はないですよね」「自分の才能の“取扱説明書”は、自分自身で持ってないと」「とにかく一歩踏み出せば、二歩目が進める。二歩目って、割と楽なんですよ」「結局は何事も“自分流”なんですよ」 ヤクルトファンにとっては、レジェンド青木宣親の“世界観“の一端に触れることができる一冊であり、尾崎世界観ファンにとっては、小説、音楽とはまた違う尾崎さんの新たな“世界観”を知る一冊であり、野球ファンにとっては、超一流プレーヤーの思考回路を覗き見ることができる一冊になっている。しかし、この対話集は単なる「野球の本」でもシンプルな「対談集」でもなく、すべての仕事を持つ人に刺さる「プロフェッショナルによるプロフェッショナルのための本」でもある。
  • まぼろしの女 蛇目の佐吉捕り物帖
    3.8
    本格ミステリ×捕物帖! 大胆トリックの意欲作 本所一帯を縄張りに、十手を預かる若い岡っ引きの佐吉。 「相生町の親分」と呼ばれた亡き父の人徳で、周囲の人々に顔を立ててもらってはいるが、いまだ自分の生業に自信が持てずにいる。 ある朝、大川で若い女の死体があがった。裸に剥かれ、真新しいあざと傷だらけ。顔は腫れあがり髪まで剃られているという惨たらしい有様だった。 佐吉はさっそく女の身元を調べ始めるが、いくら聞きまわっても杳として知れない。 下手人は誰か。それ以前に、殺された女はいったい誰なのか? 町医者の秋高とタッグを組み、突き止めた事件の真相とは―― 新婚早々に殺された妻と消えた夫。 死体のそばに二十四文銭を残す辻斬り。 寿命が尽きる寸前に殺された男…… 男たちの意地。女たちの覚悟。執念と因縁が渦を巻く。 江戸を舞台に仕掛ける大胆不敵なトリック。 著者渾身の時代物本格ミステリ連作集。
  • すごい思考ツール 壁を突破するための〈100の方程式〉
    3.4
    国民的広告クリエイターが贈る“考え方の黄金則”とは? 行き詰った時こそアイデアの出番。考えるための最高の道具がここにある。 ――楠木建(経営学者) アイデアを出すための観点が100以上得られた!(本当に) ――けんすう(起業家) 「伊右衛門」「ザ・プレミアム・モルツ」「PlayStation」…… 数々の大ヒットを生んできた国民的広告クリエイターが贈る、最高の「思考ツール」決定版! 「人生思考」メソッド 、ホワイトかけ算メモ、そもそも思考、3秒ハードルメモ……“最弱”広告マンでも急成長できたスゴ技とは? まずゼロ円でできることを考える/ヒットを生む「ブラックわり算メモ」/「離見の見」で、進化せよ/ルールより、ゴールはなにか?/課題の再整理と人生思考が生む「マルチととのい」/セッションは、一番遠いヤツと/煮詰まったら、「嫌われてみる」/正解はない、正問はある/売るのに困ったら、「行動」を売れ/アイデアの究極奥義は「X→Z」/プレゼンの必勝方程式「課題→未来→実現案」/名前づけは魔法の杖/迷ったら、三択/最強メモ術「 セルフ・セレンディピティ」/未来が過去をつくる……etc. 各界の経営者が「これはすごい」と評価し、「もっと早くに知りたかった」と多くの声が寄せられてきた独自の「思考ツール」を100の方程式に凝縮! 仕事の壁を突破する、一生使える“シンキングツール”がここに。
  • 野球翔年II MLB編2018-2024 大谷翔平 ロングインタビュー
    4.3
    雑誌Numberの掲載記事をまとめた、大谷翔平唯一のインタビュー集 「僕は絶対に世界一になりたいし、一番の選手になりたい」 大谷がメジャー入りしてから、スポーツ雑誌「Number」に7年間掲載された独占インタビューのすべて。 二刀流の危機、右ヒジ手術の真相、WBCへの想い、ドジャース入団、そして結婚までを語る。 【目次】 プロローグ ホームランの物語 新人王 ・やりたいことが多すぎるから ・肝心なのは、楽しいかどうか 復帰、そして再びの欠場 ・ブーイングが、新鮮でした ・常識への宣戦布告 ・僕が追いかけなかったら ・自然と上がっていくはずです ・「楽しい」より「正しい」を ・一番悔しいシーズンでした コロナ禍と不完全燃焼 ・絶対世界一に、と歩むが勝ち ・卵かけごはんに幸せを感じて ・僕の右腕に起きていたこと ・やりすぎくらいがちょうどいい シーズンMVP ・力を出し切れば数字は残る ・常にさらに新たな場所へ ・チームを勝たせる二刀流を目指す 104年ぶりの2桁勝利、2桁本塁打 ・最初のピークは、今年きます ・どれかひとつというのはない WBC、ホームラン王、MVP ・30年後の日本野球のために ・伝説が生まれた日 ドジャースへ ・結婚生活を語る ・大きな決断を迫られたときに エピローグ WBC優勝がもたらす渇望
  • 緋あざみ舞う
    5.0
    謎と恋とアクションで綴る大江戸版「キャッツ・アイ」! 船宿を営むは世を忍ぶ仮の姿、お路とお律姉妹の正体は盗人・緋薊。幼い頃に失明した妹お夕を守り、亡父の無念を晴らすべく奮闘する。
  • 日本外交の劣化 再生への道
    3.3
    日本を駄目にした政治家と官僚は誰だ? 前駐オーストラリア大使が40年間の外交官人生を懸けた覚悟の手記! 「本書は、外交官としての私の遺言である。 遺言である以上、かつての先輩、同僚、後輩との人間関係に遠慮して 行儀よく丸く収めることは、とうにあきらめた。 むしろ、今後の日本外交のために、 歯に衣着せずに、敬称を略して語ることとした。 劣化の深刻さは、待ったなしだからだ」 日本外交はなぜここまで劣化したのか? *ロビイング力の決定的不足 *惨憺たる対外発信力 *歴史問題での事なかれ主義 *日の丸を背負う気概の弱さ *永田町・霞が関での外務省の地盤沈下 *内向き志向といびつな人事
  • 娘が巣立つ朝
    3.9
    1巻1,900円 (税込)
    どうしてなんだろう―― それでも人はつながろうとする 高梨家の一人娘・真奈が婚約者の渡辺優吾を連れて実家に来た。優吾は快活でさわやか、とても好青年であることは間違いないが、両親の健一と智子とはどこか会話が噛み合わない。 真奈は優吾君とうまくやっていけるのか? 両親の胸にきざす一抹の不安。 そして健一と智子もそれぞれ心の中にモヤモヤを抱えている。健一は長年勤めた会社で役職定年が近づき、最近会社での居心地が良くない。週末は介護施設の母を見舞っている。将来の見通しは決して明るくない。 智子は着付け教室の講師をして忙しくしているが、家で不機嫌な健一に辟易している。もっと仲のいい夫婦のはずだったのに……。 娘の婚約をきっかけに一家は荒波に揺さぶられ始める。 父母そして娘。三人それぞれの心の旅路は、ときに隔たり、ときに結びつき…… つむがれていく家族の物語。
  • 俺たちの箱根駅伝 上
    4.5
    1~2巻1,900円 (税込)
    池井戸潤の最新長編の舞台は、 「東京箱根間往復大学駅伝競走」――通称・箱根駅伝。 若人たちの熱き戦いが、いま始まる! 古豪・明誠学院大学陸上競技部。 箱根駅伝で連覇したこともある名門の名も、今は昔。 本選出場を2年連続で逃したチーム、そして卒業を控えた主将・青葉隼斗にとって、10月の予選会が箱根へのラストチャンスだ。故障を克服し、渾身の走りを見せる隼斗に襲い掛かるのは、「箱根の魔物」……。 隼斗は、明誠学院大学は、箱根路を走ることが出来るのか? 一方、「箱根駅伝」中継を担う大日テレビ・スポーツ局。 プロデューサーの徳重は、編成局長の黒石から降ってきた難題に頭を抱えていた。 「不可能」と言われた箱根中継を成功させた伝説の男から、現代にまで伝わるテレビマンたちの苦悩と奮闘を描く。
  • 貨物列車で行こう!
    3.9
    貨物鉄道ファンの皆さん、お待たせしました! 全国に200万人いるとされる鉄道ファン――「鉄」。 「鉄」は乗って楽しむ「乗り鉄」、撮って楽しむ「撮り鉄」、など、 細かく分類されますが、その中で少数派ではあるものの、 岩盤とも呼べる強固なファン層を築いているのが「貨物」ファンでしょう。 しかし、お金を払えば月にでも行けるご時世に、 貨物列車だけは、鉄道会社の社員にならなくては、乗りたくても乗れない。 ぐやじー……わかります、その気持ち。 この世界には、貨物列車に乗らなくては見えない風景があり、 それはきっとこの世でもっとも素晴らしいものであるだろうに……。 そんな貨物ファンの皆さんの夢を、本書はかなえました! しかも、4度も! 少年時代から貨物鉄道に魅せられた筆者は、 50歳を超えてから、ついに貨物列車に添乗することが出来ました。 また、普通なら訪ねることが出来ない貨物駅を すみずみまで探訪することも出来ました。 乗った路線は、 1、常磐線~常磐貨物線(土浦駅~隅田川駅) 2、南武線~東海道貨物線(新鶴見信号場~東京貨物ターミナル駅) 3、山陽線(広島貨物ターミナル駅~瀬野八~西条駅) 4、津軽線~海峡線~道南いさりび鉄道線~函館線(青森信号場~函館貨物駅)の4つ。 訪ねた施設は、 1、土浦駅 2、隅田川駅 3、新鶴見信号場 4、東京貨物ターミナル駅  5、広島車両所 6、広島貨物ターミナル駅 7、青森信号場 8、函館貨物駅 9、札幌貨物ターミナル駅の9つ。 路線図や構内図に加え、貨物列車に乗らなくては見えない場面の 激レア写真を105点も掲載。さあ、夢の国へどうぞ!
  • 英国エリート名門校が教える最高の教養
    3.0
    〈世界一の教養〉とは? 英国エリートに伝授される奥義を全公開! ビジネスパーソン必読「究極の学び本」 英国の名門パブリックスクール(中高一貫校)が伝授する 「本物の教養」が学べる一冊! 〈世界の大学ランキング8年連続1位〉のオックスフォード大学やケンブリッジ大学へ、 卒業生の多くが進学。歴代首相を40人近く輩出、 全寮制で『ハリー・ポッター』の舞台にもなった。 秘密主義のヴェールに包まれエリートのみに伝授されてきた 〈教育の奥義〉を、あますことなく公開する。 ◆「本物の教養」を支える〈読み〉〈書き〉〈ストーリーづくり〉とは? ・アリストテレス、ヘーゲルに学ぶ、知的で魅力的な文章を書く秘訣 ・ 相手を説得するには「エトス」「ロゴス」「パトス」を駆使せよ ・「エトス=倫理」「ロゴス=論理」「パトス=感情」の本質とは ・「何を議論するか」「相手は誰か」「あなたは誰か」に応じ比率を変えよ ・「科学」と「文学」とが対立した場合はどうするか ・ 思考と教養のベースとして数百冊の選び抜かれた本を読め(動画はNG) ・「伝統的な貴族」ではなく「知の貴族」たれ ◆英国エリート名門校生徒の必読書114冊を解説つきで紹介! ・『わたしを離さないで』『グレート・ギャツビー』『自負と偏見』『不思議の国のアリス』『銀河ヒッチハイクガイド』『動物農場』『サピエンス全史』『ホーキング、宇宙を語る』『妻を帽子と間違えた男』『フェルマーの最終定理』『緋色の研究』ほか登場 ・『源氏物語』は、恋愛、栄光と没落、権力闘争を描いた名作だ ・『武士道』は、日本以上に世界で有名
  • 火の神の砦
    5.0
    愛と裏切りと、衝撃の真実! ときは戦国。陰流の祖・愛洲久忠(移香斎)は、神々の国・出雲で「この世にないはず」の刀剣と出会います。 「とうに滅びた備中青江鍛冶の新作に見えた……」 この刀こそ、若き剣豪の理想を体現していました。 久忠は又四郎という陽気な若侍と、山奥をさまよいます。ようやくたどり着いたのは、年寄から赤子まで、女だけで暮らしている隠れ里。そこで出会うのは、女たちの驚くべき風習、いのちを脅かすものたち、雪舟という奇妙な老人……。 なんとしても生きのびようとする誇り高き女たちは、久忠の求める刀をつくることを条件に、「私たちを守ってほしい」と、次から次へと難題を持ち込みます。 久忠たちの運命や、いかに?
  • ハコウマに乗って
    3.8
    映画監督の毎日は、平凡で、ドラマチック(ときどき爆笑) 血の味がしたランニング、幻のオリンピック・チケット、宣伝地獄からの東京脱出、替え玉受験疑惑……。 数々の賞に輝く映画監督が初めて明かす等身大の素顔 「またオリンピックか。困るんだ、こうしょっちゅうやられては」 にもかかわらず、始まってしまえば猫にマタタビ。手に汗握り、自律神経が狂うほど興奮し、夜中に全ての中継が終わった頃にはぐったりして机に向かう気力も失っている。「勇気を与えられた」はずなのに、いま目の当たりにしたアスリートの万分の一も頑張らずに寝る。お前はバカか、と自分でも思う。(本文より) 西川美和さんといえば、作品を発表する度に国内外で大きな話題と高い評価を得る人気映画監督です。また同時に、小説作品も直木賞候補に選ばれるなど、映画業界という枠を超え、文筆の世界でも名文家として知られています。 これまでも映画にまつわるエッセイ集などを多く刊行されている西川さんですが、本書はスポーツや時事問題など、映画から離れたテーマも数多く、第一線で活躍する映画監督の日常を綴ったものとして、これまでのエッセイ作品とはひと味もふた味も違った表情を見せています。 自身のランニング体験や青春時代の思い出をユーモラスに綴ったかと思えば、コロナ禍でのオリンピックやウクライナでの戦争、ハラスメント問題などに、日常ボケした私たちの心をひと刺しします。西川美和さんってこんなにチャーミングで、こんなに日々の問題に誠実なの!? と驚くことうけあいです。たとえば一日の終わりに一篇ずつ、名エッセイと映画監督の意外な素顔に浸ってみてはいかがでしょうか?
  • もう明日が待っている
    4.0
    放送作家・鈴木おさむが引退と同時に贈る、覚悟の一冊! これは「小説SMAP」である。 メンバーの脱退、トップアイドルのまさかの結婚、 誰にも言えなかった苦悩、戦い。 国民的スターとして沢山の夢を与えてきた彼らの全てが、 たった一夜の「放送」で壊れていった。そして日本中が悲しんだ解散。 彼らと20年間走ってきた放送作家にしか書けなかった奇跡の物語。 新たなテレビ文学、ここに誕生。 その先に明日はきっと、ある……。 目次より 第1章 素敵な夢をかなえておくれ 第2章 あれからぼくたちは 第3章 世界で二番目にスキだと話そう 第4章 1・2・3・4 FIVE RESPECT 第5章 WELCOME ようこそ日本へ 第6章 とってもとっても僕のBEST FRIEND 第7章 くじけずにがんばりましょう 第8章 20160118 第9章 もう明日が待っている
  • アイスネルワイゼン
    3.3
    32歳のピアノ講師・田口琴音は、さいきん仕事も恋人との関係もうまく行っていない。そんな中、ひさびさに連絡をとった友人との再会から、事態は思わず方向へと転がっていく――。静かな日常の中にひそむ「静かな崖っぷち」を描き、心ゆすぶる表題作(第170回芥川賞候補作)。 選考委員の絶賛を浴びた文學界新人賞受賞作「アキちゃん」を併録。「すべての結果としてこの作品は、新人離れした堂々たる手腕を示すことになった」(川上未映子氏の選評より)
  • アウトサイダー 上
    4.0
    スティーヴン・キングが描く、不可能な事象の裏に潜む圧倒的恐怖 完璧な証拠で逮捕された少年惨殺事件の犯人。しかし彼には鉄壁のアリバイがあって──。事件の裏に隠れた恐ろしい存在とは。 平穏な町で起きた、11歳の少年の惨殺事件。ラルフたち地元警察は、複数の目撃証言を得て、高校の教師で少年野球のコーチとしても慕われるテリーを逮捕した。しかし、彼には完璧なアリバイがあることが判明する。自身の潔白を主張するテリー。一方で、異常犯罪への憎悪を募らせる遺族と住民たち。そして、町を新たな悲劇が襲う。 ※この電子書籍は2021年3月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • 播磨国妖綺譚 伊佐々王の記
    3.6
    播磨国に伝わる巨鹿の怪に、陰陽師兄弟が挑む! 室町時代、蘆屋道満の子孫として民と暮らす陰陽師兄弟。「嘉吉の乱」前夜の播磨国で、異形の式神と彼らが目にした巨大な陰謀とは。
  • 噴怨鬼
    4.0
    安倍晴明をしのぐ陰陽師が登場! 時は平安。都では、応天門の変で罪を被せられた伴大納言が鬼の姿で現れ、疫病の種を撒き散らすと予言していた。陰陽師の弓削是雄は大納言の鬼と相まみえるが、その背後にさらに強大で邪悪な鬼が存在することに気づく。朝廷で実権を握る藤原氏に恨みを抱くというその鬼の正体は、やんごとなき方なのか――。罪なき民を救い、命を賭して最凶の鬼を封じるため、是雄は仲間と共に蝦夷の地へと赴く。 妖かしの世界を壮大に描く歴史長編!
  • 神と黒蟹県
    3.8
    1巻1,900円 (税込)
    架空の県を舞台にした連作小説集 「黒蟹とはまた、微妙ですね」 微妙、などと言われてしまう地味な県は全国にたくさんあって、黒蟹県もそのひとつだ。 県のシンボルのようにそびえたつのは黒蟹山、その肩に目立つ北斎が描いた波のようにギザギザの岩は、地元では「黒蟹の鋏」と呼ばれ親しまれている。県庁や裁判所を有し、新幹線も停まる県のビジネス拠点としての役割を担う紫苑市と、かつての中心地で歴史的町並みや重要文化財である黒蟹城を擁する灯籠寺市とは、案の定、昔からの遺恨で仲が悪い。空港と見まごうほどの巨大な敷地を持つショッピングモールの先には延々と荒れ地や牧草地が続き、廃業して解体されてしまって今はもう跡地すらどこだかわからない百貨店に由来する「デパート通り」はいつまで経っても改称されず、同じ姓を持つ住民ばかりの暮らす村がある。  つまり、わたしたち皆に馴染みのある、日本のどこにでもある「微妙」な県なのだ。 この土地に生まれ暮らす者、他県から赴任してきた者、地元テレビ出演のために訪れた者、いちどは故郷を捨てるもひっそり戻ってきた者、しばしば降臨する神(ただし、全知全能ならぬ半知半能の)。そういった様々な者たちのささやかでなんてことないが、ときに少しの神秘を帯びる営みを、土地を描くことに定評のある著者が巧みに浮かび上がらせる。
  • 特撮家族
    3.7
    THE ALFEE高見沢俊彦の小説第3弾! 戦国武将を愛する“レキジョ”の田川美咲。兄は特撮映画オタクで、妹は変身ヒーロが大好き。神道学者の父は怪獣フィギュアの収集家で、田川家にはフィギュアが溢れている。 美咲に恋のチャンスが到来かと思いきや、父が急逝し―― 恋×特撮×神様(!?) THE ALFEE高見沢俊彦が贈る、家族の物語
  • 襷がけの二人
    3.9
    1巻1,900円 (税込)
    オール讀物新人賞で注目を浴びた新鋭、初の長編小説 裕福な家に嫁いだ千代と、その家の女中頭の初衣。 「家」から、そして「普通」から逸れてもそれぞれの道を行く。 「千代。お前、山田の茂一郎君のとこへ行くんでいいね」 親が定めた縁談で、製缶工場を営む山田家に嫁ぐことになった十九歳の千代。 実家よりも裕福な山田家には女中が二人おり、若奥様という立場に。 夫とはいまひとつ上手く関係を築けない千代だったが、 元芸者の女中頭、初衣との間には、仲間のような師弟のような絆が芽生える。 やがて戦火によって離れ離れになった二人だったが、 不思議な縁で、ふたたび巡りあうことに…… 幸田文、有吉佐和子の流れを汲む、女の生き方を描いた感動作!
  • 緊立ち 警視庁捜査共助課
    4.0
    名手による本格警察小説が誕生 指名手配犯がいる!という「緊立ち」が入った。そのとき刑事は! 「カメラアイ」を武器に群衆の中から手配犯を捜す警視庁刑事と、広域捜査を担当する刑事。ビル爆発事件で怪我を負いながら、離婚、介護という人生の壁を乗り越える女性刑事二人の物語。 ある時、強盗および殺人の手配犯がここにいる!という緊急立ち回り情報(緊立ち)が入った――。
  • でぃすぺる
    4.0
    『屍人荘の殺人』の著者が仕掛ける ジュブナイル×オカルト×本格ミステリ 小学校最後の夏休みが終わった。小学校卒業まであと半年。 ユースケは、自分のオカルト趣味を壁新聞作りに注ぎ込むため、“掲示係”に立候補する。この地味で面倒だと思われている掲示係の人気は低い。これで思う存分怖い話を壁新聞に書ける!……はずだったが、なぜか学級委員長をやると思われたサツキも立候補する。 優等生のサツキが掲示係を選んだ理由は、去年亡くなった従姉のマリ姉にあった。 マリ姉は一年前の奥神祭りの前日、グラウンドの真ん中で死んでいた。現場に凶器はなく、うっすらと積もった雪には第一発見者以外の足跡は残されていなかった。犯人はまだ捕まっていない。 捜査が進展しない中、サツキはマリ姉の遺品のパソコンの中に『奥郷町の七不思議』のファイルを見つける。それは一見地元に伝わる怪談話を集めたもののようだったが、どれも微妙に変更が加えられている。しかも、『七不思議』のはずなのに六つしかない。 マリ姉がわざわざ『七不思議』を残したからには、そこに意味があるはず。 そう思ったサツキは掲示係になり『七不思議』の謎を解こうとする。ユースケはオカルト好きの観点から謎を推理するが、サツキはあくまで現実的にマリ姉の意図を察しようとする。その二人の推理を聞いて、三人目の掲示係であるミナが冷静にジャッジを下す……。 死の謎は『奥郷町の七不思議』に隠されているのか? 三人の“掲示係”が挑む小学校生活最後の謎。 こんな小学6年生でありたかった、という思いを掻き立てる傑作推理長編の誕生です。
  • 君のために鐘は鳴る
    3.6
    島田荘司推理小説賞受賞!  21世紀の『十角館の殺人』がマレーシアから登場 最愛の妻を亡くし引退したベストセラー作家がある日、 ふと目を覚ますと、そこは見知らぬ孤島だった。 やがて桟橋に船が着き、老若男女が島に降り立つ。 一行はデジタル機器に囲まれた日常の疲れを癒し、 本来の人間性を取り戻す「デジタルデトックス」のために 島に渡って来たという。 メンバー相互の会話や、視線を合わせることさえ禁じられ、 読書やメモをとること、音楽を聴くことも不可。食事は菜食のみ、 そして殺生も厳禁という環境の中でデジタル・デトックスが始まるが、 やがて残酷な連続殺人事件が発生する。 作家はそのすべてを目撃するのだが、 なぜかメンバーたちの目には彼の姿が映らないらしい……。 華人系マレーシア人の女性作家が、 ミステリ界の巨匠・島田荘司氏が提唱する21世紀本格に応えて放った、 〈21世紀の『十角館の殺人』〉!
  • Number PLUS「Paris Saint-Germain ジャパンツアー2023完全読本」(Sports Graphic Number PLUS)
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    Paris Saint-Germain ジャパンツアー2023完全読本 AUGUST 2023 [戦前プレビュー] 大いなるプロローグに刮目せよ ●パリ・サン=ジェルマン [情熱の新指揮官] ルイス・エンリケ [絶対エースの未来] キリアン・エムバペ [愛すべきフットボーラー] ネイマール [冷静なるキャプテン] マルキーニョス [最古参の司令塔] マルコ・ヴェッラッティ ['22-'23シーズンレビュー] 試練の先のリーグ連覇 [PSGジャパンツアー2022] 真夏の熱狂9日間 [アカデミーTDに聞く] 小林大悟「PSGの育成メソッド」 [レジェンドの足跡(1)] ロナウジーニョ [4大リーグに迫る激戦] 日本人選手リーグ・アン挑戦史 [レジェンドの足跡(2)] ズラタン・イブラヒモビッチ ●インテル ['22-'23シーズンレビュー] 崩壊寸前で捉えた上昇気流 [智将の素顔] シモーネ・インザーギ [攻撃の核] ラウタロ・マルティネス [レジェンドの足跡(3)] アルバロ・レコバ [伝説の点取り屋列伝] 北ゴール裏を沸かせた男たち ●AL-NASSRアル・ナスル [走り続ける38歳] クリスティアーノ・ロナウド [バブルは続くのか] 巨大化するサウジサッカーの夢 ●ジャパンツアー2023 選手名鑑 パリ・サン=ジェルマン/インテル/アル・ナスル/セレッソ大阪 ※電子書籍版は、紙の雑誌と内容が一部異なる場合や、掲載のないページがある場合がございます。
  • ありがとうだよ スミちゃん 欽ちゃんの愛妻物語
    -
    欽ちゃんの亡き妻への“ラブレター” 最後にぼくはこう言いたい――。亡くなって今夏で三年になる妻・澄子さんへの思いをはじめ、欽ちゃんの名言満載のエッセイ集。
  • 近代おんな列伝
    5.0
    明治大正、女性でたどる近代史 明治大正時代の女性でたどる日本近代史。 「女道楽」勝海舟の妻・民子、皇統を繋いだ柳原愛子、日満一体の象徴とされた愛新覚羅浩、勤王の志士になりたかった高場乱、「EUの父」を生んだクーデンホーフ光子……時代に翻弄されながらも運命を切り拓いた女たちの歴史人物伝。 第1章 政治を支えた女たち 高須久子 勝民子 大浦お慶 高場乱 マサとうの 木戸松子 伊藤梅子 第2章 運命を切り拓いた女たち  富貴楼のお倉 山本コマツ 吉田貞子 安藤照 原浅 上原栄子 第3章 天皇家に仕えた女たち 一条美子 柳原愛子 九条節子 李方子 愛新覚羅浩 第4章 社会に物申した女たち 岸田俊子 出口なお 管野須賀子 金子文子 羽仁もと子  第5章 才能を発露した女たち 楠本イネ 横井玉子 若松賤子 相馬黒光 長谷川時雨 高岡智照 第6章 世界に飛躍した女たち 大山捨松 石井筆子 川上貞奴 クーデンホーフ光子 河原操子 川島芳子 人見絹枝
  • ジュリーがいた 沢田研二、56年の光芒
    4.0
    60人超の証言者が語る、沢田研二ノンフィクションの決定版 1970年代。音楽、ファッションが革新を遂げ、ポップスが花開く。その中心には必ず、彼がいた。 バンドメンバー、マネージャー、プロデューサー、共に「沢田研二」を創り上げた69人の証言で織りなす、圧巻のノンフィクション。 「週刊文春」人気連載、単行本化。
  • 運び屋円十郎
    4.0
    1巻1,900円 (税込)
    大型新人が放つ、幕末時代活劇 〈運びの掟〉 一つ、中身を見ぬこと。 二つ、相手を探らぬこと。 三つ、刻と所を違えぬこと。 約束の物は何があっても届け切る。それが〈運び屋〉。 母は病に倒れ、父も道場の経営に失敗して体を壊した。 自力で稼がなくてはならなくなった円十郎は〈運び屋〉を営む〈あけぼの〉に雇われることになった。 腕のいい〈運び屋〉として江戸の街を駆け回る円十郎だったが、 荷を運んでいたある夜、攘夷の志を口にする武士と手練れの忍び(?)に立て続けに襲われる。 一体何が起きているのか? 円十郎は知らず知らずのうちに時代の大きな渦に巻き込まれていく……。 オール讀物新人賞受賞の大型新人が放つ、幕末時代活劇。
  • 藩邸差配役日日控
    4.1
    里村五郎兵衛は、神宮寺藩江戸藩邸差配役を務めている。 陰で〈なんでも屋〉と揶揄される差配役には、藩邸内の揉め事が 大小問わず持ち込まれ、里村は対応に追われる毎日。 そんななか、桜見物に行った若君が行方知れずになった、という報せが。 すぐさま探索に向かおうとする里村だったが、 江戸家老に「むりに見つけずともよい」と謎めいた言葉を投げかけられ……。 最注目の時代小説家が描く、静謐にして痛快な物語。
  • 高橋藍 カラフルデイズ
    -
    1巻1,900円 (税込)
    バレーボール人気No.1選手初めてのフォトエッセイ バレーボール日本代表若手ナンバー1の高橋藍、初めてのフォトエッセイ。写真は1年がかりで撮影。110pにわたり、春、夏、秋とパートがわかれる。春は東京で、夏は彼の故郷の京都で、秋はイタリアでパドヴァの試合を撮影。見ごたえ充分。 エッセイは、2021年~2022年の彼の成長を記録したもの。一部書き下ろし。

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