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6つの台所をめぐる「わたし」の物語。
『三千円の使いかた』の著者が贈る、
ちょっぴりほろ苦く、じんわり心に沁みこむ「暮らし」をめぐる物語。
◇◇◇
2人の子供が巣立ち、定年を迎えた夫は長年望んでいた仕事のため海外へ。広い家にひとり残された主婦は、15年前、越してきた日に購入を諦めたステンレス製の両開き大型冷蔵庫を迎え入れるべく、家電量販店を目指す。今度こそ、自分が本当に欲しい冷蔵庫を手に入れるため……。(ままならないキッチン、ままならない人生)
昔から「内藤」と「鈴木」姓の人間しか住まず、たがいに反目し合い、口すら利かない風習の島に嫁いだ女性を待ち受けていた運命は?(冷凍庫冷蔵庫合わせて五台)
食べ盛りで生意気な4人の子供を育てるシングルマザーの台所には、常に油をなみなみ張った中華鍋が鎮座している。(毎日、揚げ物)
……世代も境遇もバラバラの5人の女性たちの前には、30分の深夜ドラマ「台所のあるところ」があった。
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Posted by ブクログ
読みやすい。感情移入もできる。でもちょっとイラッとする。その結果を招いているのはあなたの不作為のせいでは。
朝刊の配達で15万稼ぐってかなりの部数を配ってるの。私のとこらへんでは月7〜8万のイメージなんだが。フィクションだから許されるのか。一気にしらけた。
揚げ物がカンタンレシピのように描かれていたが、油の処理のくだりが登場しない。揚げ物で1番厄介なのが油の処理だというのに。毎回、油替えてるのなら揚がったモノを買った方が安いのでは。ずっと油替えてないのなら、考えるだに恐ろしい。帰宅時にはすでに鍋に油が入ってる様子で、油は重合してないか。
最後に辻褄合わせのように新しい家が見つかったり、1人で過ごす台所のリフォームに300万使ったり。別世界だ。やっぱりフィクションだな。
Posted by ブクログ
年齢も境遇もちがう女性たちが「台所のあるところ」という深夜ドラマを見ながらSNSに感想を書くことでゆるく繋がる連作短編集。
各話の主人公たちは家族がいたりいなかったり、いっしょに住んでいたりいなかったりと生活の形態はバラバラだが、皆様々な苦労や悩みを抱えて生きている。それでも、ドラマを見ている瞬間だけは、日常の鬱屈が慰められる時間だ。同じドラマを見てハッシュタグを付けて感想を言い合っていると、同じ場所に集まってワイワイ言いながらいっしょにテレビを見ているような感覚になるのだ。
現代ならではのコミュティの形というか、ハッシュタグで繋がった「台所のあるところ」ファンたちの交流によって、少しだけ気持ちがラクになったり前向きになれたりするところが良かった。
各話に繋がりはないのだが、「台所のあるところ」は1話ずつ話が進んでいくので、物語の登場人物と同じく読んでいる自分もドラマの先が気になっていく。
なんとなく、「かもめ食堂」みたいな雰囲気のドラマなのかなぁと想像しながら読んだ。
ドラマに出てくるお料理がとても美味しそう。しらすトーストを作ってみたい。
Posted by ブクログ
表題のドラマを共通項として描かれる女性の暮らし連作。
こういった構成の作品、原田ひ香さん多いですよね。安定感というか、読みやすいし構成が読める分話の方に注力できてよかったです。
相変わらず、女性の生活感を絶妙な良さで出すなあと思いました。それ以上リアルに近づけると生活感が出すぎてきつくなるぞ、という寸前でまとめてるような。花絵の話でもキツさは感じつつ読むのが嫌にはなりませんでした。
いい意味でタイトル詐欺というか、原田ひ香で「台所」なんてでてきたら美味しいもののでてくる話のように思いきや、女性の焦りや葛藤や諦観その他の感情を、リアルな生活感の中に浮かび上がらせてる感じで、それをひたすら味わうように読みました。それでちゃんと面白いのだから不思議なことだなあと思います。
あと女性作家の小説って、なんだかんだ女性にやたら都合のいい展開というか、そんなうまくいくわけないでしょうという話が結構あるのですが、原田ひ香のものって私にとってはそういう感じがあまりないんですよね。来月の家賃を心配したり、スーパーのお買い得をささやかに喜ぶような、地に足ついた女性がそこそこの幸せを得る、という着地が自然と共感しやすくていいよなと思います。
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