組織内に、まったく組織とはかけ離れた別のチームをつくって、その組織の意思決定をチェックさせる、これをレッドチームといっています。
レッドチームの目的は、バイアスに侵された組織の意思決定を、正しい方向に向けることで、大惨事を回避することにある。
この本は、世界を新たな異なる視点で見ることで、組織の成
...続きを読む果を向上させることを目的としています。
しかしながら、不完全な情報と刻々と変わりゆく競争環境のなかにある組織にとっては、標準化されたプロセスと戦略が最適な結果を生まないばかりか、破滅することすらある。
しかも、組織的な情報処理の手法そのものに欠陥がある場合は最悪でそれが失敗の根本原因にもなりかねない。
この本質な問題が、本書の核となるテーマだ。すなわち、「宿題は自分で採点ができない」
ここ数年、レッドチームはますます重要になってきた。
レッドチームとは競争環境にある組織が日常の決まり事から離れ、計画を評価し、組織と戦略の穴や弱みをみつけ、3つのテクニックを通じて成果を上げることを助けるものだ。
その3つとは、
①シミュレーション あらゆるシナリオを想定する
②欠陥テスト 仮想敵になりきる
③代替分析 前提を疑う
レッドチームが誠実に実行され、正しく受け入れられ、賢く行動に移されれば、組織の手法や戦略の重大な欠点が明らかになるだろう。
しかし、レッドチームの設計そのものや実行に欠陥がある場合もある。つまり、チームが「毒される」こともあるのだ。
目次
はじめに 組織には「悪魔の代弁者」が必要だ
第1章 組織の硬直化を打ち破る6つのルール
第2章 軍がレッドチームを制度化した
第3章 前提条件を逆転させる
第4章 もし自分がテロリストだったらどう考えるか?
第5章 会社の中にレッドチームを持つ
第6章 レッドチームの誤った使い方
謝辞
ソースノート
役者あとがき
ISBN:9784163904771
出版社:文藝春秋
判型:B6
ページ数:384ページ
定価:1900円(本体)
発売日:2016年06月25日第1刷