トラジェクトリー

トラジェクトリー

第173回芥川賞候補作

英会話教師として日本で就職したブランドンは、アポロ11号の月面着陸計画の記録を教材に、熟年の生徒・カワムラとレッスンを続ける。
やがて、2人のあいだに不思議な交流が生まれていく。
日本に逃げたアメリカ人と、かつてアメリカに憧れた日本人。
2人の人生の軌道<トラジェクトリー>がすれ違う時、何かが起きる――
アメリカ出身の作家が端正な日本語で描く、新世代の「越境文学」
ニューオーリンズにフォークナーと小泉八雲の残影を見る珠玉の短編「汽水」併録

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トラジェクトリー のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    表題作。面白いと思ったのは、悪役だったり鼻つまみ者的な扱いをされがちな中高年男性カワムラさんが、その内面に何かを秘めた人間としてミステリアスな性格付けをされ、主人公の英会話講師と対になる存在として描かれているところ。二人がレッスンでなぞるアポロ11号の挿話も、月という目標へ向け放たれた軌道上で営まれ

    0
    2025年10月15日

    Posted by ブクログ

    日本で働いている白人男性の物語。表題作は英語学校のネイティブ講師、もう一編の『汽水』は日本の大学の職員が主人公です。両方とも大きな展開もなく、淡々とした内容です。

    どちらも外国人が日本で就職して働く違和感といったものを取り上げています。日本人から見ればマイノリティを取り扱っていると思うのですが、な

    0
    2025年10月14日

    Posted by ブクログ

    トラジェクトリー(trajectory)は、一般的に「軌道」「進路」「方向性」を意味する言葉。

    作者自身を感じるられる、静かなモノローグが好きだ。まだ40才を越えたばかりの彼はどこを目指すのだろう。

    0
    2025年10月02日

    Posted by ブクログ

    初めは『アメリカ出身作家が端正な日本語で描く、新たな「越境文学」』という話題性に惹かれて、半ば興味本位で手に取りました。

    読んでみて圧倒されたのは、やはり第二言語として身に付けたというのが信じられないほどの日本語表現の見事さでした。日本語ネイティブでもこれほどの文章を書ける人はそうそういません。

    0
    2025年10月01日

    Posted by ブクログ

    何かに辿り着くわけではない。これは自国を出て日本で暮らすことを決めた外国人の物語。
    寄る辺のない、帰るところもなく、生きる国でどのように生きるべきか、自分は何者なのか、心もとなさをつぶさに観察してその心の移ろいを切に描写する。
    外国人ではなくとも、今の時代あらゆる人が「自分は何者なのか」問い続けてる

    0
    2025年10月24日

    Posted by ブクログ

    作者が日本人ではないということは傍に置いて、日本語で書かれた一つの小説として読んだ。
    英語学校の描写がリアルだし、登場人物の思いや考えに共感するところもあって全体としてはよかった。少しわかりにくいところ、わざと謎めかせていると思われるところもあり、自分の理解力が十分に至らない感じがして若干消化不良。

    0
    2025年09月27日

    Posted by ブクログ

    初めて開墾地を読んだ時の衝撃は少し薄まってしまいましたが、同じテーマでさまざまな視点でアイデンティティを追求しているところは一貫。結局人は上下や前後じゃなくて横にしか動けないんじゃないかな。と新たな観点の気づき。

    0
    2025年09月21日

    Posted by ブクログ

    作者は、所謂、日本語を母語としない方です。読むと、成程、日本人には気付けない視点で書かれているように感じます…が、そこら辺りが上手く理解されなかったような気がしました。
    帯には、端正な日本語とありましたが、自分には蒸溜水のような、綺麗ではあるが魚の棲めない文章に感じました

    0
    2025年09月16日

    Posted by ブクログ

    日本語が母国語ではない人が書いた小説とは思えないほど読みやすかった。
    内容的には、?よく分からなかった。
    深く読めなかったのかも知れない。
    何ということのない英語講師の日常生活というか、こういう業界なんだなあ、いや、創作だから実際は違うのかなあ、という感じだった。

    0
    2025年09月01日

    Posted by ブクログ

     アメリカ人で、これだけの日本語で小説を書くってすごいことだ。実になめらかな文章だ。文章に昭和の香りがする。とりわけ、日比野コレコの難解な文章を読んだ後だったので、余計感じた。

     アメリカから、日本に来たアメリカ人が感じたことは、なぜか、私が中国に行って感じたこととよく似ているなと思った。最初は、

    0
    2025年07月23日

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