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エッセイ・紀行 5位
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“最後の文豪”が初めて綴る驚異の半生 91歳、最後の文豪の途方もない人生 「この自伝は極力、自分が見聞きし体験したことに限っている。」 生まれて最初の記憶、初恋、戦時中に過ごした幼年期、映画とジャズ漬けになった少年期、演劇に夢中になった青年期、同人雑誌から作家デビューし時代の寵児となり、断筆宣言を経て現在の活躍まで。最後の文豪、“笑犬楼”こと筒井氏が驚異の記憶力でつづる、濃密なるライフヒストリー!
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Posted by ブクログ
筒井康隆は日本SF第一世代メンバーである。2013年に同じ豊田有恒が亡くなった後、最後の日本SF第一世代として孤軍奮闘、現在もなお執筆活動を続けている。昨年、自宅で転倒して頸椎を痛めて以来、不自由な生活を続けている。現在、リハビリ設備に入っているものの、毎月どこかしかの月刊文芸誌で作品が掲載され、本...続きを読むの表紙で筒井康隆の名前を見ない日は無い。流石に2~5ページの短い文章となっているが、この文学に対する執念は目を見張るものがある。この本以降、来たるべき日までの作品が今後必ず出版されると思うが、たぶん泣きながら読むことになるだろう。 自伝と言うだけあっていろいろな出来事が驚くほど詳細に記述されている。作品リストの意味合いは少なく、専ら思い出に残る作品・出来事に関わった人たちについての話が多い。一つの本を出版するにも状況に拠っては、すんなりいくものと紆余曲折を経て難産で出版されるものもある。同人雑誌「NULL」での活動以降の動きは、これまでに様々な記事で紹介されているのですんなり頭に入って行くが、それ以前のお話はあまり詳しく体系的に紹介されていない。その様な点では、幼少年期から青年前期までの内容はとても面白かった。裕福な家庭に育ち、モテていたことは知っていたが、登場する周りの人達の名前も含めて良くこれだけ正確に記憶できるものと感心した。その脅威の、いや天才的な記憶力には驚くばかりである。 本書と同時期に、早川書房から筒井康隆のエッセイ集成が日下三蔵の編集で出版されている。この本は、別の観点から筒井康隆の自伝にスポットライトを浴びせているとも言える。この様に、現在、筒井康隆の周辺がかなり動きが激しくなっている。この巨匠の背中をいつまでもいつまでも見つめていきたい。
幼少期の詳細な記憶。SF黄金期のゴージャスなエピソード。 二、三点気になる表現があるものの、ツツイならまあ良いかとなる不思議。
ただ事実が書いてあるだけなのに面白い。中学のときやられて以来50年近く読んで来た作家だからだろうか。
作品紹介・あらすじ 91歳、最後の文豪の途方もない人生 「この自伝は極力、自分が見聞きし体験したことに限っている。」 生まれて最初の記憶、初恋、戦時中に過ごした幼年期、映画とジャズ漬けになった少年期、演劇に夢中になった青年期、同人雑誌から作家デビューし時代の寵児となり、断筆宣言を経て現在の活躍...続きを読むまで。最後の文豪、“笑犬楼”こと筒井氏が驚異の記憶力でつづる、濃密なるライフヒストリー! ***** 一時期、星新一氏のショート・ショートと筒井康隆氏の作品を交互に読むのが習慣になっていた。どちらの作品も大好きで、今でもたまに読み返すことがある。残念ながら星氏はすでに故人となってしまったが、筒井氏は91歳の今、こうして自伝を著した。 読んでまず驚かされるのは氏の記憶力。特に少年時代、80年以上は昔のことだと思われるのだが、友達や可愛かった女の子の名前をほとんど覚えている。しかも漢字の表記の仕方まできちんと覚えている。その記憶力にただただ感嘆するばかりだ。僕も小学校時代の友人の名前を何名か覚えてはいるが、漢字表記までは覚えてはいない。 書き方が淡々としているためか、人生における波瀾や葛藤も静かな口調で語られている。自分の人生を自身の口から劇的に語ることはやはりどこか気恥ずかしさが伴うのだろう。例の断筆宣言についてもさらりと流すように書かれていた。 91歳というご高齢。もう新作小説は難しいかもしれないけれど、氏のご長寿を静かに祈りつつ、これまでに生み出された多くの作品(まだ読めていないものもたくさんある)を、これからも少しずつ味わいながら、その世界に浸っていきたいと思う。
知っているようで知らなかった著者が垣間見れた。 ドラマには出ているのは何度か拝見したが、俳優志望だったこと、舞台にも出ていたことを初めて知った。 絵や歌など、多才ぶりを知る。 幼少期のこと、ことに学友の名前をよく覚えているものだと、特に女性の(笑) 最後に語る今現在、あさっりと書かれ唐突に終わ...続きを読むるところが著者らしい。
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