PHP新書作品一覧
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3.5感情労働とは、仕事をするなかで、心の負担にポイントを置いた労働のことである。本来、営業職、客室乗務員など顧客相手の仕事を指していたが、今や職種を超えた広がりを見せている。たとえば職場では、パワハラ、成果主義、世代間の仕事観の相違などからくる感情労働的軋轢が深刻化し、怒り、落胆、不信感、孤立感、無力感といった感情がいたるところで渦巻いている。若者と中高年における感情労働の特徴は何か? どのような背景が考えられるのか? 本書は、これら感情労働に関わる現象を読み解いたものである。第1章「感情労働をめぐる今日的状況」、第2章「現代的な感情労働――仕事別考察」、第3章「職場と感情労働」、第4章「若者と感情労働」、第5章「ミドルエイジと感情労働」
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3.5受験指導の超プロである著者が、中学受験に合格した子の親、有名塾の現役エース講師を徹底的に取材。その結果、著者が長年の経験から得た以下の仮説が見事に実証された。「放任でもなく過干渉でもない『援助のまなざし』が子どもを伸ばす」。本書はその具体的方法を解説する。「褒めるだけではなく、驚く」「親が生徒になり聞き役に徹する」などの他、「算数――親が問題を解こうとするな」「理科――計算問題は後回しにしよう」など科目別対策法も充実。さらに、「子どもの能力・適性を客観視せず、ブランドだけで志望校を決める」など、子どもを不合格にする親が陥りやすい五つの過ちも述べる。結びでは、「人生における中学受験の意義――学びの果てにあるもの」について考える。ベストセラーとなった『「勉強しろ」と言わずに子供を勉強させる法』(PHP新書)の著者の力作。
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3.5在庫管理、価格決定、マーケティングなど、私たちはあらゆるビジネスシーンで「昨日の結果から明日を読む」ことが求められる。カンや経験で予測を行なってきた多くの企業を尻目に、セブン-イレブン・ジャパン、トヨタ、花王は微分・積分を活用することで大成功をおさめた。“ビセキ”こそは、世界中の天才たちの努力によって生み出された、最も確実に明日を読む方法なのだ。最大値、最小値、確率、微分係数(=限界利益、あるものが1単位増えると、それに伴って増える利益)などを算出すれば、誰にも非難されない合理的判断を行うことができる。しかもその概念は極めて単純、誰にでも理解できる。本書には数式はほとんど出て来ない。ややこしい計算は、すべてパソコンがやってくれる。数式をおぼえるよりも、「微分・積分思考法」を身につけることが肝心なのだ。数字に強い「できる人」、堅実な経営者となるためには、本書の内容を理解しておきたい。
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3.5成功する企業や自治体のコミュニケーション戦略とは、一人のカリスマをつくり出すことだ。アメリカ大統領をはじめ、知事や経済界のトップの実例を見れば明かだろう。では、どうすればカリスマは創造できるのか。本書では、そのためのプログラムを紹介する。「顔づくり」「ファッション」「スピーチの訓練」「神話・伝説づくり」「ブランド化の推進」「メディア・ミックス」……。著者は、経営コンサルタントにして神主という異色の経歴を持つ。それだけに、宗教教団の驚くべきパワーを経営にも活かすノウハウに熟知している。さらに、昨今の企業不祥事に見られるように、カリスマ失墜の掟についても警告を発する。「経歴詐称」「責任回避」「傲慢」「虚偽による誘導」「尊厳を損なうような告白」等々。社長ブログの何気ないコメントがアダとなることもあるのだ。ヒトラー、ディズニー、松下幸之助等のエピドードも盛り込みながら、指導者になるための変身メソッドを伝授する。
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3.5巨大災害における復旧復興の道筋はどうあるべきか? 9・11同時多発テロ、ハリケーン・カトリーナの米連邦政府対応や、著者自身も設立に関わった阪神・淡路大震災における震災復興基金などの事例をもとに、いかに復興をファイナンスできるのかを検証し提言する。大災害のような緊急事態では、平時の常識を超えた異例な対応が必要。被災地住民の自力復興を中心とする民間努力を基本としつつも、地方自治体のみならず政府のコミットメントが不可欠であると説く。第1章「災害大国日本」、第2章「緊急事態法制」、第3章「日本の政治指導力」、第4章「震災復興基金」、第5章「アメリカの政治指導力」、第6章「国土安全保障省とハリケーン・カトリーナ」、第7章「阪神・淡路大震災」、第8章「経済復興の十年」、第9章「災害復興計画」、第10章「まぼろしの免税島構想」、第11章「経済被害と災害復興」、第12章「東日本大震災からの復興に向けて」
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3.5地震、津波、噴火、洪水、寒波、干害、疫病……。日本は古来より「災害列島」と呼ばれるほどに、幾多の“天変地異”に見舞われてきた。しかし、日本人は自然を恨むことなく共生の道を探り続け、災害をばねにし、そのたびに大きな復興を遂げている。2011年3月の東日本大震災でも、冷静に対応する日本人の姿を世界中のメディアが驚きをもって賞賛した。本書は、縄文時代から現在まで、日本人が過去の巨大な災異をいかに乗り越えてきたかを、古代史を中心とした“信仰の歴史”から説き起こす。それは「人間が自然を征服できる」と考えた西欧の一神教とは対照的な、「自然には決して敵わないが、自然が荒れ狂えば荒れ狂うほど、人間に豊穣をもたらす力も大きくなる」と考えた逆説の信仰――。「白鳳大地震の恐怖」「9世紀に東北を襲った大津波」「天災と結びつけられた怨霊思想」「神とは大自然のこと」など、震災に負けない日本人のルーツが明らかに。
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3.53人以上なら安心なのに、1対1のサシの局面になると、とたんに尻込みしてしまう人がいる。「会話が続かなかったら、どうしよう……」。もしかして、自分からおもしろい話を仕掛けないと間がもたないと勝手に思い込んでいませんか?大切なのは相手の話をうまく引き出すこと。質問しだいで、その人の意外な一面や知られざる魅力、思わぬ本音まで聞き出せる。しかも自分は1割も口を開かず、相手が気持ちよく自白する。「対談の名手」とも評される人気プロデューサーがはじめて公開、ラクしてトクする「省エネ質問術」。【内容】[心構え]相手に9割しゃべらせる/[つかみ]最初の2分で心のカギを開ける/[リラックス]気持ちよく話してもらう「お風呂理論」/[相づち]困ったときの「マジっすか?」/[ほめる]とにかく大げさがいい“ほめツッコミ”/[構成力]芋づる式に言葉を引き出し「物語」をつくる/[駆け引き]自白させてしまう「根回し力」
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3.5昔「負け犬」、今「アラフォー」。欲張り? わがまま? でも、本当は? 男女雇用機会均等法第一世代を筆頭に、バブル世代、就職氷河期世代まで、常に時代の申し子として歩んできた「アラウンド40」。流行語大賞にも選ばれ、今、注目されている40歳前後の女性の姿とは? シングル、主婦、キャリアなど、さまざまな立場のアラフォーに取材を重ねた同世代の著者が探る。仕事、恋愛、結婚、出産、エイジング、親の介護etc. 理想を追い求め、模索は続く。現状に飽き足らず、時に不器用に、時にパワフルに。悩みながらもタフに生きる、十人十色の女たちのリアル。「Around40」決定本!序章 そもそも、アラフォーとは?/第1章 均等法はできたけど~元祖アラフォーの迷走と挑戦/第2章 やっぱり仕事は好き!~仕事は自分の存在証明/第3章 アラフォー結婚戦線異変あり!/第4章 アラフォー出産激増中!/第5章 アラフォーマダムの憂鬱と野望/第6章 いつまで、現役?~アラフォーの泣きどころ/終章 アラフォーとは何だったのか?
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3.5リラックスと緊張は、自分で操れる!「本番で緊張せずに、自分がもてる最高のパフォーマンスを発揮するにはどうすればよいか」――その答えは、なんとスポーツにあった! 正しくスポーツに取り組めば脳が鍛えられるというのだ。大切な商談やプレゼン、試験。リラックスが必要な決定的場面で自分の心をコントロールするための理論は、スポーツも仕事も同じ。「緊張にも二種類ある」「集中力は必要ない」「理想の脳波はアッパーシータからローアルファ」「セロトニン体験を積む」。脳と心のメカニズムを解明した脳機能学者が、もっとも身近で理想的なIQトレーニングを伝授。
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3.5昭和三年六月四日早朝、満州を支配していた奉天派の大元帥・張作霖は、北京から奉天への帰路途上、乗車していた列車が爆破炎上して暗殺された。満州事変のきっかけとなったこの事件は、戦後、本人の自白をもとに関東軍の高級参謀河本大作による犯行との説が定着していたが、近年この定説が覆されようとしている。証拠、証言が多数あった河本犯行説はなぜ破綻したのか? 暗躍するソ連特務機関の影。長男・張学良周辺の不穏な動き。発掘された新資料の数々――真犯人はいったい誰なのか? 昭和史の大きな謎に迫る。[第1章]「河本大作首謀説」をめぐって――爆殺計画/現場検証/昭和天皇と田中義一首相 [第2章]「コミンテルン説」「張学良説」の根拠――クレムリンの極秘ファイル/張学良の謀略 [第3章]謎の解明・「河本首謀説」の絶対矛盾――関東軍爆破の疑問/昭和史の闇に決着
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3.5「彼に比べると、おれはだめな人間だ」「私、あの人よりはましよね」――。愚かなことだと知りながら、人は他人と自分を比較して、自責の念に苦しんだり、空しい優越感に浸ったりする。本書の著者も医師の競争社会に疲弊したことが一因で、精神のバランスを崩したことがあった。しかし今は言葉の力と、禅の知恵に支えられ、無駄に心を苦しめない日々を送っている。その具体的方法として、本書は「責めず」「比べず」「思い出さず」と唱える対処法や、呼吸・坐禅の実践例を紹介。自分の「分」を活かす生き方を提唱する。(目次より) ■私たちは皆仏と同じ ■分が大事 ■理想を持たない生き方 ■「生きることは苦である」ことを理解する ■四つの聖なる諦め ■過去は現在とは無縁 ■ゆがめられた考え方に苦しまない ■うつを防ぐ生き方 ■数息観 ■「無」の呼吸
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3.52010年秋以降、全国各地で鳥インフルエンザの感染事例が報告されている。鳥型から人型にウイルスが突然変異する可能性も高まっている。病原性の強いH5N1型の新型インフルエンザである。しかし、国民には2009年春の豚インフルエンザの流行で世界的流行(パンデミック)は済んだとの楽観的な印象が残っている。本書はこうした楽観論を戒め、2011年の秋冬に向けて急ぎ対策を講ずるべきだと説く。今後も毎年冬季に恒常的に強毒型鳥インフルエンザが日本で発生を繰り返すことも懸念されるという。それはシベリアの北極圏の営巣地帯に強毒型ウイルスが定着したことが報告されているからだ。いまわれわれに必要なのは、ワクチンや抗インフルエンザ薬の備蓄、発生時の行動計画の策定、さらには個人、家庭でできる対策である。「想定外」ではすまされない、科学的な裏づけによる想定された危機に対処するための最新情報を網羅した。
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3.5記憶はどこにあるのか? 記憶違いはどうして起こるのか? かつて心理学の世界でも、記憶が「過去の忠実な記録」であるかのように扱われてきた。しかし、人によって物の見方が異なるように、同じ場所で同じことを体験しても、記憶の内容は異なることが分かった。今や、記憶の捉えられ方は180度変わった。私たちの過去は、「今、ここ」にいる自分自身の心の中にある。過去を変えるのに、タイムマシンに乗る必要はない。自分の視点が変われば、過去も変わる。過去の記憶を前向きに整えることで、明るい未来予想図が描けるようになる。明るい未来予想図を描くことができれば、モチベーションが上がり、ものごとが好転する。人生、困難なこと、辛いことがいろいろあるものだ。そんなときどう考えるかで、人間の幸不幸、飛躍か後退かが決まってくる。逆境をバネにし、飛躍に結びつける記憶の整え方を提示する。明るい未来予想図を描くための「記憶の超整理術」を示す。
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3.5連載を抱えながら年間40冊の本を出し、カウンセリングや大学教授の仕事をこなし、3つの会社を経営して利益をきちんと確保し、最近は映画監督としても活躍する。超多忙な生活を送る著者は、いかに時間使いの名手となったのか? 自分が食べたものを記録し、食生活を見直す“レコーディング・ダイエット”の発想を時間管理に応用し、こまめに時間を記録・分析すれば、誰でも簡単に時間の質を飛躍的に高めることができる。あなたはテレビドラマが9時52分に終わってから10時まで何をしているだろうか? 「時間が足りない」と言いながら、無自覚にムダな時間を過ごしていないだろうか? 「自分の読む速さ、話す速さを知る」「お金をかけて時間をつくる」「楽しいことから先にやる」「似たような仕事はまとめる」など、著者が失敗から学んだノウハウを実践することで、スキマ時間が生まれ、あなたの成果は倍増する! たかが1分、されど1分なのである。
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3.5「歴史認識」や「靖国問題」など、日本に対して過剰な反応を示す中国人。それらは中国政府による反日教育の賜物であるとみなされてきた。しかし、市場経済化が進んだ中国社会の底辺では、まったく違う動きが発生している。若者たちは日本の「モノ」や「食生活」に憧れ、漫画、ゲーム、音楽からファッションまで「日本ブーム」が起きているのだ。おでんやたこやき、ラーメンはいまや中国でも定番、大流行のトレンディ・ドラマは「日劇」と呼ばれ、ベストセラーとなった村上春樹の小説は、若者たちの都市生活の象徴のように言われている。その一方で、教科書問題や靖国参拝に対する若者たちの拒否反応は過激で根強く、事が起こるたびに反日感情が噴出して中国政府も抑えきれないほどなのである。本書は日中交流の歴史や各種統計データをふまえて、中国人の日本観にひそむ愛憎二重性の形成要因を探り、真の日中友好のあり方を問う。
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3.5匠=職人。その熟練の技は神話の時代から感動と尊敬の念を人々にもたらしてきた。精魂込めた「本物」を生み出す彼らの姿は、絶やしてはならない「ものづくり」の喜びを教えてくれる。日本酒、漆器、和紙、茅葺、金箔、和ろうそく、織物、仏像と修理、人形、日本刀、花火、陶芸――世界でも有数の伝統は、最先端の技術と共存しながら、今なお受け継がれている。それこそは日本の尊き美質であり、国を支えてゆく礎となる。地道な努力を厭い「楽して儲けたい」という現代の風潮を憂える著者が、日々研鑽を重ねる職人たちに迫った。戦後、吉田茂と白洲次郎は荒廃の極みにあったわが国土を前にして、それでもそこにまだ「日本人」が残っていることに一筋の光明を見出した。それは匠の伝統を受け継いだ、手先が器用で我慢強く、向上心旺盛な、世界有数の勤勉な国民である。日本には天然資源はない。しかし「日本人」がいる。それを誇らずして何を誇ろう。
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3.5この地上を満たす美しい旋律に、耳をすます。脳科学者が解き明かす、音楽の神髄。音楽――「music」――は、古来よりあらゆる芸術をつかさどるものとしてあった。そればかりではない。生命原理と創造性の本質にも通じているのだ。人は胎児の頃より外界の音を聴き分け、脳の中では常に交響曲のような働きが起こっている。すばらしい演奏に接する時、私たちは「内なる楽器」を鳴らし、「生命の躍動」は強まる。そして人生とは、自分だけのハーモニーを奏でることなのだ。快い音楽を聴く時、脳では何が起こっているのか。名曲の創造の影にあるものとは。名演奏の記憶はどのように処理されていくのか。シューベルトはじめ、モーツァルト、ベートーヴェン、ウェーバー、ワーグナーetc. かつて《未完成》との印象的な出会いをした脳科学者が自らの経験と知をもとに語り誘う、音楽の喜び、その新たな地平。ルネ・マルタンとの対談を収める。CDガイド付。
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3.5私たちの脳と心は、映像や音などふだん接する“情報”によって、大きな影響を受けている。薬物を濫用すれば依存症が発生するのと同じように、“情報”によっても依存が形成され、脳と心は深刻なダメージを受けることがある。本書では、このような脳と心をあやつる“情報”を「インフォドラッグ」と呼び、その接し方・扱い方に警鐘を鳴らす。 テレビゲームはとりわけ魅力的なインフォドラッグだ。親が放っておいたら、子どもたちはほとんどの時間をゲームに費やす。なぜなら、ゲームに夢中になっているときに脳内で放出されるドーパミンの量は、覚醒剤を注射したときに匹敵するからである。脳は二十歳ごろまでかかって形成される。未成年にとっては、テレビやゲームの暴力・レイプ・殺人シーンは、覚せい剤・コカイン・マリファナと同じだけの注意が必要である。ゲーム依存やネット依存――子どもたちをこの現代病から守らねばならない。
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3.4町医者を30年、臨床医を40年行なってきた私が断言できるのは、毎日歩行する習慣を持つと、認知症をはじめとする生活習慣病の大半は予防できるということです。歩行といっても長い距離を速く歩く必要はなく、スキマ時間にちょこまか歩くだけで十分。本書では薬いらずの、歩行と食事の健康習慣をご紹介します。なぜ、歩くと認知症を予防することができるのでしょうか。その理由はいくつかありますが、ここではその一つ、「アミロイドβの排出に結び付く」点を取り上げましょう。認知症の患者さんの脳にはアミロイドβの沈着が見られます。アミロイドβとは、「脳のゴミ」のようなものです。ゴミがたくさん溜まってしまって、脳細胞や細胞同士の伝達が悪くなっているのが認知症なのです。では、アミロイドβという脳のゴミは、どうすれば取り除けるのでしょうか。脳細胞内に溜まったアミロイドβは、夜間睡眠中に細胞内から血流に排出されます。家庭ゴミの収集車と同じようなイメージです。ですから、睡眠の質を保つことが肝要なのです。そして、自然な入眠には、心地よい疲労が必要です。昼間に適度に歩くと、まさに心地よく疲労して、睡眠の質が改善されるのです。また、睡眠ホルモンであるメラトニンは主に夜に分泌されるのですが、そのためには太陽の光が重要です。朝7時に太陽の光を浴びれば、その15時間後の夜10時くらいには、睡眠ホルモンが出てきて、自然に眠たくなります。ですから、朝、太陽の光を浴びながらの散歩をお勧めします。歩くと認知症が予防できる理由は他にもあり、本書で説明しています。是非、歩くことをささやかな快楽にしてみてください。 【内容例】●生活習慣病もがんも認知症も根っこは同じ ●認知症は「脳の糖尿病」 ●過度な運動は命を縮める ●認知症予防のためには野菜も重要 ●認知症の薬は効くのか? ●太陽光を浴びないと、美容上も逆効果 ●歩くことを苦行だと思っている人に
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3.4■「はじめに」より一部抜粋 江戸時代の大名で剣術の達人でもあった松浦静山が説いたように、「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」である。華麗な成功は必ずしも「勝利の方程式」に基づくものではなく、偶然や幸運に支えられていただけであることがままある。一方で、敗北や失敗には明確な原因がある。であるならば、むしろ歴史上に無数に存在する凡庸な失敗を反面教師とするほうが役に立つのではないだろうか。景気が悪く退屈な話だったとしても、敗者の失敗に関心を寄せ、同じ轍を踏まないよう心がけるほうが、成功者の派手で華麗なリーダー論に接して気分が良くなるよりも、よほど意義がある。本書では、あえて歴史上の敗者に注目し、彼らがなぜ敗れたか、失敗したのかを考察していく。 ■目次【第一章】現場主義・プレーヤー型 ●源義経:最強プレーヤーはなぜ「独立」に失敗したか ●西郷隆盛:情に流された英雄の末路 ●山本五十六:大作戦を破綻させたコミュニケーションの欠如 【第二章】サラリーマン社長型 ●明智光秀:「三日天下」を招いた決断力不足 ●石田三成:最大の敗因は組織づくりの軽視 ●田沼意次:官僚の枠を超えられなかった改革者の限界 【第三章】オーナー社長型 ●後鳥羽上皇:自身の権威を過信した「名君」の誤算 ●織田信長:部下の謀叛を招いた「ブラック企業」の長
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3.4「今どきの若者は○○だね」と自らの印象で語られがちだが、研究者やノンフィクション作家たちは若者をどう捉えているのか。「承認欲求はあるが人前では褒められたくない」「『ゆるい職場』だと自分は成長できるのかと不安になる」「『SDGsに配慮したモノだと、堂々と胸を張れる』など『意味のある消費』を望む」……。Z世代の思考を知り、日本の今と将来を考える。 ●10代から20代は人前で褒められたくない世代 ●「推し」が出るならテレビを観る ●韓国人男性に惹かれる日本人女性 ●「若者の本離れ」というウソ ――近年の小中学生は1955年以降で最も平均読書冊数が多い ●困窮して身体を売る人たち ●誤解されるヤングケアラー ●「地方のいなか」の若者がもつ希望
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3.4長年、老年精神医学に携わり、6,000人以上の高齢者を診てきた著者は、いい歳のとり方をする人と、そうでない人がいることを日ごろ実感している。いい歳のとり方をしている人は、老いを素直に受け入れ、老いの現実にジタバタしたりビクビクしたり、あるいは何かに固執したりすることなく、老いそのものを楽しもうとする。本書では、そうした魅力的な理想の老人を、「品のある老人」「賢い老人」「おもしろい老人」という三つのカテゴリーに分けて解説し、それらを備えていることが「老いの品格」であるとする。そのようなすてきな老人になるためにはどうすればよいか。著者は、「知識に経験を交えながら議論する」「いつまでも現役の消費者でいる」「墓より金より名前を残す」など、具体的なヒントを提示している。70代、80代を安心して快活に生きる方法を説く本。老いることに勇気が湧き、老いを楽しみたくなる!
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3.4●多様性が尊重される一方で、社会に広がる分断、同調圧力――。 ●私にとって「他者」とは何か、他者とわかりあうことは可能か? ●哲学界の旗手が示す「まったく新しい他者論」! 多様性の尊重が叫ばれると同時に、人々の分断が加速する現代社会。誰もが自分とは異質な存在である「他者」と生きなければならない世界で、哲学者マルクス・ガブリエルは「他者がいなければ私たちは存在することさえできない」と喝破し、従来の哲学における他者認識は誤りだったと語る。ガブリエルの提唱する「新しい実在論」から見た「他者」とはいかなる存在なのか。他者とともに、我々はどう生きるべきなのか。現代に生きる我々の「アイデンティティ」「家族」「愛」「宗教」「倫理」といった課題における、新たな解決策を提示する1冊。
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3.4和の精神が呪縛に変わるとき、それは同調圧力となる。なぜ、日本の美徳は、見えない暴力へと変わるのか? 私たちはその理由を明らかにしないまま、異端を許さない不寛容さに、漠然とした「生きづらさ」を感じてきた。「空気」という曖昧な表現で蓋をしてきたからだ。コロナ禍を契機に同調圧力が注目される今こそ、その正体に迫るチャンスではないだろうか? 本書では、同調圧力が発生する背景、メカニズムを読み解きながら、同調圧力の「功」と「罪」の歴史を振り返る。また、こうした歴史が令和の世にどんな現象を引き起こしているのか、SNSの出現で新たに登場した「大衆型同調圧力」という概念を使いながら分析する。学校のイジメ、職場のパワハラ、企業の不祥事、SNSの誹謗中傷、暴走する正義――。すべては一本の線でつながっている! こうした諸問題を引き起こす同調圧力を防ぐ仕組みや対処法とは一体何か? 息苦しい日々に光明が差す、「希望の1冊」だ。
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3.4●休校中はプリントを配って家庭任せ、難航するオンライン授業…… ●なぜ日本の教育現場は、子ども本位で動けないのか? ●コロナ禍のデータから見えてきた、教育変革「7つの施策」 コロナ禍の全国一斉休校等の「教育の危機」に際し、主体的に動く学校もあったが、多くは「受け身で指示待ち」の対応に終始し、今日まで変化に対応できずにいる。それは「日本の学校が学習する組織になっていないからだ」と、全国の学校現場の声を聴き続けてきた著者は語る。本書では、コロナ危機のなか生じた「日本の学校教育の失敗」を、著者独自の調査等を通じたデータとファクトによって徹底検証する。学校都合の教育から、子どもたち本位の教育へ、日本の教育が生まれ変わるための「希望の書」。
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3.4「日本人はメルケルを誤解している」。ドイツ国民の多くは、「世界で一番影響力のある女性」アンゲラ・メルケル首相を誇りに思っている。民主主義・人権・環境――彼女は魔法のように、ドイツ人の思考を変えてしまった。しかし、その副作用としてドイツは自由を失いつつある。かつてのライバルCDUとSPDは連立が長期化し過ぎて呉越同舟、野党・緑の党は信条的にメルケルと一番フィーリングが合うという不思議。唯一のコアな野党AfDには極右のレッテルが貼られ、叩くか無視する以外は許されない。ドイツ社会は、異なった意見を受け入れないという危険な水域に入ろうとしている。だが、多くの国民はそれに気づかない。いったい何が起こったのか? メルケル首相とドイツ政治の変容をライフワークとして追い続ける著者が、生い立ちから雌伏の時、豹変と飛翔、君臨への過程を描き切る。日本人がいまこそ知っておくべき、美名の裏に隠れた全体主義化への警鐘。
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3.4コロナショックにより、経済や国際関係、人々の価値観はどのように変質したのか。『シン・ニホン』などの著者である安宅和人氏は、これからのマクロなトレンドを示すキーワードとして「開疎化」を挙げ、解剖学者の養老孟司氏は「ウイルスの心配より、健康で長生きしてもやることがないことのほうが問題」と述べる。経済学者のダロン・アセモグル氏はアメリカで最大の被害が出たことから、かの国の歪みについて解説し、SF小説『三体』の著者である劉慈欣氏は中国人の国民感情を語る。各界の第一人者がウィズコロナの世界を読み解く、傑出した論考15編。 〈執筆者〉安宅和人/長谷川眞理子/養老孟司/デービッド・アトキンソン/エドワード・ルトワック/ダロン・アセモグル/劉慈欣/御立尚資/細谷雄一/戸堂康之/大屋雄裕/苅谷剛彦/岡本隆司/宮沢孝幸/瀬名秀明
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3.4大野和基 / ポール・クルーグマン / トーマス・フリードマン / デヴィッド・グレーバー / トーマス・セドラチェク / タイラー・コーエン / ルトガー・ブレグマン / ビクター・マイヤー=ショーンベルガー1巻850円 (税込)経済学者シュンペーターは「資本主義の欠点は自ら批判されたいと願っている点だ」と述べた。批判すらも飲み込み自己変容を遂げていく「未完」の資本主義。とりわけ近年は、テクノロジーの劇的発展により、経済の形が変わり、様々な矛盾が噴出している。本書は、「テクノロジーは資本主義をどう変えるか」「我々は資本主義をどう『修正』するべきか」について、国際ジャーナリスト・大野和基氏が、世界の「知の巨人」7人に訊ねた論考集である。経済学、歴史学、人類学……多彩な視座から未来を見通し、「未完」のその先の姿を考える、知的興奮に満ちた1冊。
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3.4明治六年(1873)初代内務卿大久保利通のもとに創設されて以来、敗戦後の昭和二十二年(1947)十二月アメリカ占領軍によって解体されるまで、大蔵省と並び立って霞ケ関に君臨した名門官庁・内務省の実像。当時「政策は大蔵省、政府は内務省」といわれて絶大な権力を誇った内務省は、現在の総務省、国土交通省、厚生労働省、警察庁をあわせた巨大な権限をもちながら、きわめて簡素な行政機構と効率的な地方行政を実現していた。「国の国たるゆえんのもと」として明治国家に不可欠の行政機構だった内務省が、なぜ占領によって解体されたのか。その実力ゆえに今日も評価の揺れる「怪物官庁」の実態を、行政機構研究の第一人者が冷静な分析によって明らかにする。序章・内務省の亡霊、第一章・内務省解体、第二章・大久保利通以来の名門、第三章・府県知事というもの、第四章・警察、第五章・社会行政など、終章・ふたたび、内務省とは何だったか。
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3.4人工知能(AI)は急速な進歩を遂げている。アメリカの未来学者レイモンド・カーツワイル氏が、1960年頃から提唱してきた概念を2005年の著書で明確に整理し記したことによれば、「シンギュラリティ・ポイント(特異点)」、すなわち「人類の知性を超越する非生命的な知性」が出現し、その知性が人類の上に立つことで、われわれの想像を絶する社会の大変革が2045年頃にも起こるのだという。そして2030年には、その前段階となる「プレ・シンギュラリティ(前特異点)」が到来するとみられている。だが今後、プレ・シンギュラリティやシンギュラリティの到来時にいかなる社会変革が起こりうるのかを考える際に、お金と経済の問題を抜きには語れない。AIは資本主義を終わらせるのか。モノやサービスの価格はどうなるのか。人間はAIに仕事を奪われ、働かなくなるのか。本テーマのエキスパートであるスパコン開発者と経済学者が描く未来社会図。
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3.4「病気の原因を探る」理論は時代遅れ、ヒトラーは凄まじく「健康度」の高い人物、「幸福の法則」はほんとうに存在する……現代医療の最先端を俯瞰しながら、「健康」と「幸福」に潜む逆説を鮮やかに読み解く! 近年、医学界では健康についての考え方に大転換が起きている。病気の要因を除去する「疾病生成論」から、健康の要因を支援・強化する「健康生成論」へ。そもそも、そこで人間が「健康」であるとは、いったいどういうことなのか? 本書では、ひきこもり問題の第一人者である斎藤氏が、SOC(首尾一貫感覚)、レジリエンスなど最先端の概念を縦軸に、ヒトラー、ヤンキー、橋下徹、旧日本軍など多彩な例を横軸にして、みたこともない斬新な「健康論」を展開していく。さらに著者は問う。「幸福」は「健康」と深く関係するが、なぜ人は「世界一幸福だ」とはいっても「世界一健康だ」とはいわないのか。その背後に潜む「健康と幸福の逆説」が解けたとき、誰もが驚愕することだろう。気鋭の精神科医が、「健康」と「幸福」の常識を一変させる。内容例:なぜ「心が折れる」という表現は流行したのか/SOC、レジリエンス……「心の健康」を示す尺度とは/SOCの高い人には、よくも悪くも「鈍感さ」がある/ヒトラー、アイヒマンに宿る「健康な狂気」とは/ストーリーを書き換えることなく成功するヤンキーたち/「多様性」の担保が危機的状況の「同期」を防ぐ/「弱いきずな」が地域のレジリエンスを高める/家族システムは単純な因果律では説明できない/幸福をめぐる格言から浮かび上がる六つの分類/幸福の才能とは「あらゆる偶然を必然と感ずる」こと/「フロー体験」と依存症、中毒は区別すべし/仏教こそエビデンスに基づく真の「幸福の科学」?……ほか
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3.4江田島の海軍兵学校で終戦を迎え、あてもなく焼け跡の東京へ。テキ屋の手先や闇屋をしながら、何があっても食べていける術は身につけた。しかし、いかに生きるべきかという悩みは深まるばかりの青年期。ドストエフスキー、キルケゴール、やがてハイデガーの『存在と時間』に難問解決の糸口を見出す。それから半世紀以上を経て、はたして答えは見つかったのだろうか──。八十歳を迎えた哲学者が、波瀾の運命をふり返りながら、幸福、学問、恋愛、死生観までを縦横に語る。著者は哲学の勉強をはじめるまで、農林専門学校に通うなど、さんざんまわり道をしてきた。そしてハイデガー思想を理解したいために、カントやヘーゲル、フッサール、メルロ=ポンティという具合に何十年もまわり道をした、と言う。しかし、まわり道をしたからこそ、新しい道が開けてきたのだと思う、と回想する。思いきり悩み、迷いながらも、力強く生きることの大切さを教えてくれる好著である。
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3.4公共部門縮小が必至の時代。転職したいと思っている公務員も決して少なくないはず。最近のお役所勤めは、昔ほど楽ではないし、世間の目はますます厳しくなった。公務員制度改革によるリストラもささやかれている。もはや、「役人天国」の時代は終わったのだ。ならば民間会社で、あるいは起業することで、自分のやりたい仕事に挑戦してみてはどうか?そのための転職支援サイト「役人廃業.com」を主宰する著者は、旧文科省のキャリア組出身。現在は人材スカウト業に従事し、自らの「役人廃業」体験をもとに、多くの転職知識や事例を紹介する。さらに、公務員問題の焦点ともいえる「天下り」「留学後早期退職」についても言及。「天下り」をなくす対策として、公務員が独力で転身先を探せる環境づくりが必要であると説く。全国四〇〇万人の公務員に問いかける、キャリアチェンジのすすめ。
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3.4能力主義社会、そして人生80年の長寿社会である現代は大人にこそ勉強が必要であると著者。学校の勉強が嫌いだった人でも、遅すぎることはない。学ぶために必要な能力を身につけ、そのためのテクニックを知れば、競争社会をサバイバルできるだけでなく、何歳になっても知的に若々しく人生を楽しむことができる。著者は精神科医であると同時に、自ら大学受験生を対象とした通信講座を主催。著者に数々のベストセラー参考書もあり、受験勉強研究家としても実績がある。本書では、まず、最近の精神医学や知能研究の成果をふまえて、IT時代に役に立つ「頭のよさ」とはどういうことかを考察する。さらに本書では、英語学習やライセンス取得、仕事上のプレゼンテーションなどについての、効率的に成果のあがる勉強の技術も紹介する。何歳になっても、実力を磨くことで人生の選択肢は増やしたい??そんなチャレンジ精神を刺激する一冊である。
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3.4「自分で決めて選んだ」と実感できれば政治は必ず面白くなる――そう信じる著者が、社会学と政治学の垣根を超え、社会科学者として政治を俯瞰。民主主義の本質と日本型政治の問題を軽快に論じ、独自の改革案を提言する。「原理編」では、ギリシャ・ユダヤ教・キリスト教・儒教などの政治と思想を通して民主主義とはどういうものかを説く。「現実編」では、古代から続く全員一致・連帯責任のムラ原理、明治以来自分たちのものと実感できない憲法、国民に一つの選択肢しか与えなかった戦後政治、質の高い民主主義とはほど遠い現在の選挙制度……日本の政治とは何かを問う。「改革編」では、有権者が政治にリアリズムを感じるための独自の改革案――「党員チケット制」、「次点歳費制」、政治リーダーを養成する学校の創設――を提言。そして有権者が質の高い意思決定をするために情報公開の必要性を訴える。日本の政治をなんとかしたい、そんな市民のための待望の教科書。
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3.4日本最古の歴史書『古事記』には数々の解けない謎がある。『日本書紀』と合わせて、どちらも天武天皇の勅命による編纂というが、なぜ同じ政権が“2つの歴史書”を必要としたのか? なぜ『古事記』の記述は新羅に好意的で、『日本書紀』は百済を贔屓とする外交方針の違いがあるのか?本書は、天武天皇が政権を掌握した“壬申の乱”を通じて『古事記』が語ろうとしない7世紀の謎に挑む。「『古事記』は天武系、『日本書紀』は天智系の歴史書だった?」「壬申の乱と天武天皇を讃える『古事記』」「朝鮮半島の争乱に振り回された倭国」「なぜ大海人皇子の人気は高かったのか」「反動勢力だった中大兄皇子と中臣鎌足」「衰えていなかった蘇我氏」「唐を棄て新羅をとった天武天皇」「蘇我入鹿殺しの主犯は秦河勝である」など、くすぶり続ける『古事記』偽書説や、『古事記』編纂に見え隠れする渡来系の豪族の影など、気鋭の歴史作家が大胆な発想で真実に迫る!
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3.4いま「エース」と呼べるのはダルビッシュと杉内だけだ。「投手分業制」「飛ばないボール」「球数制限」――ピッチャーを取り巻く環境は確実に変化しつつある。それでもなお、変わってほしくないものがある。エースの資格。チームの勝ち負けを一身に背負う絶対的な存在感。味方をも恐れさせる無言の力。年間20勝、完投翌日の連投も辞さなかった以前にくらべ、「真のエース」はもう生まれないのか? 阪神時代はエース、移籍後はストッパーとして輝かしい記録と記憶を残した伝説の左腕が、いまプロ野球界に厳しくも熱きメッセージを贈る。「もっともっとわがままになれ! 優等生はいらない!」【内容例】澤村が「巨人のエース」と呼ばれる日はそう遠くない/キャッチャーに「わがまま」と言わせたダルビッシュ/松坂が故障から復帰後どう転身していくのか見守りたい/速いだけが「いい真っすぐ」ではない/藤川が抑えで成功したのはめずらしいケース etc.
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3.4なぜ、時間は過去から未来に流れるのか。誰もが一度は疑問に思ったのではないか。たしかに「時間って何?」とあらためて問われると、明確に答えられる人はいないだろう。生物学的にも、哲学的にも、いろいろな答えはありそうだが、本書は、時間の謎について考える物理学者が「時間はなぜ流れるのか」や「時間はどのように流れるのか」といった問題をとりあげていく。極力数式を使わずに、図を多用し、文系の人にもわかりやすくまとめている。「時間とは何か」を考えていくと、最終的には宇宙の成り立ちにまで話がつながっていく。相対性理論やビッグバン理論から、超重力理論や超ひも理論まで、最新の宇宙論も含め、時間という軸で解説する。さらには、タイムマシンの可能性まで、時間と自然の不思議を満喫できる話題を盛り込んでいる。毎日の雑事に追われる忙しい人にこそ、読んでもらいたい一冊である。
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3.4プロ野球誕生後七十余年、登録選手約六千人からベストナインを選び出す。とにかく強いチームを作るため、打者はポジションではなく打順ごとに選手を比較。また客観的、論理的評価を下すため、投手は年代別の最強投手を決定する。もちろん通算成績の安易な比較は行わない。ミスタータイガース、藤村富美男の全盛期の凄い打点数や、ダルビッシュ有の傑出した防御率なども積極的に評価、その背景を検証。膨大な記録を徹底的に分析する過程で、プロ野球選手に求められる本当の「強さ」が見えてくる。 [主な内容・打者編]◎福本豊vs.イチロー ◎二塁守備を比較する ◎王貞治の真の偉大さ ◎長嶋茂雄の打点を分析する ◎鮮烈!外国人指名打者たち[投手編]◎稲尾和久vs.金田正一 ◎2年目の江夏vs.大リーガー ◎大野豊――42歳でタイトル獲得 ◎2000年代最高の投手は? ◎三大守護神が誇る魔球
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3.4その数、なんと1900万人!「第2次ベビーブーマー」「団塊ジュニア」と称される一群を含む70年代生まれ、いま20代後半から30代前半の彼らは、ひそかに「貧乏クジ世代」とも揶揄される。物心ついたらバブル景気でお祭り騒ぎ。「私も頑張れば幸せになれる」と熾烈な受験戦争を勝ち抜いてきたが、世は平成不況で就職氷河期。内向き、悲観的、無気力……“自分探し”にこだわりながら、ありのままの自分を好きになれない。「下流社会」「希望格差社会」を不安に生きる彼らを待つのは、「幸運格差社会」なのか?
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3.4自分の可能性に火をつけろ! 創造力、独創性、個性とは、天賦のもの。そして日本人には乏しいもの。そんな思い込みを消し去れば、天才やスーパースターに頼る必要はない。あらゆる人に開かれた、思考と発想の力を飛躍的に向上させる方法とは? 「ひらめきはだれもが持っている」「創造のバトンリレー」「一人きりで悩まない」「脳は≪天才細胞≫に率いられない」「考え続けることで脳は成長する」「つらいならスタートせよ」「自分の宝に気づく」「やりがいと手ごたえのつかみ方」「明るくさわやかに負ける」……一見かけ離れたかのように思える≪トヨタ≫と≪ノーベル賞≫の共通点に、ヒントは隠されていた。脳の中の小さな炎から、すべては始まる。閃光のように偉大な創造や発明はいつも、日々のささいなひらめきを共有し積み重ねた先にあるのだ。知の現場を駆けめぐる著者が照らす、新たな可能性の地平。
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3.3七三一部隊にとどまらない細菌戦の実態 日中戦争のさなか、人体実験や細菌兵器の開発と製造に携わったとされる関東軍防疫給水部、通称七三一部隊。組織の中心にいたのは、部隊長・石井四郎を筆頭とした、日本を代表するエリートたちだった。また細菌戦は満洲の七三一部隊だけではなく、他の四つの部隊でも実行された。日中戦争史の専門家が、陸軍参謀本部の視点や作戦史も踏まえながら、細菌戦の知られざる実態に迫る。なぜエリートたちが細菌戦にのめり込んだのか? 【本書の要点】●細菌兵器はもともと対ソ戦で使うはずだった ●七三一部隊は石井四郎を中心とした京都帝大医学部閥 ●葛藤しながらも細菌兵器の製造に加担した軍医たち ●新発見! 「藤原ノート」が示す重要な事実 ●ペスト菌に感染させたノミを投下するPX攻撃 ●中国軍も細菌戦を実行していた? ●日本本土で細菌兵器が使用されたかもしれない 【目次】●序章:七三一部隊と細菌戦の研究史 ●第1章:細菌戦部隊の実像 ●第2章:細菌戦の始まり 一九四〇年浙江省寧波・衢州・金華の細菌戦 ●第3章:日中戦争最前線での細菌戦 一九四一年常徳細菌戦 ●第4章:「後期日中戦争」と細菌戦 ●第5章:華北における細菌戦 ●終章:細菌戦部隊の最後
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3.3なぜ日本人のお金は増えないのか? どうして国民負担ばかり増えるのか? 「国民の手取り」を増やそうとしない政治家たち、官僚の洗脳による誤報、ミスリードを重ねる不勉強な新聞、テレビ。高額医療費の自己負担率を上げたがる首相と厚生労働省、「隙あらば増税」の思考がプログラムされた財務省。規制緩和と減税、円安を嫌う評論家、投資家たち。低迷する給与と雇用、経済成長しない理由は悪意と自己保身から出た「嘘」にある。年金からNISAまでお金をめぐるニュースを取り上げ、政治・官僚・マスコミの俗説・空論を人気の経済学者がぶった切る。投資の前にご一読を。 【目次より】序章 国民の手取りを増やさない政治家たち 第1章 食料品消費税は恒久ゼロ%にできる 第2章 NISA、国債、カジノ――嘘ばかりの政府とメディア 第3章 給与と雇用、低迷の真犯人は誰だ 第4章 年金破綻と住宅ローンの真相 第5章 トランプ関税時代の経済学 第6章 規制緩和と減税、円安を嫌う人びと
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3.3■他の動物とは違う“ヒトの本性”がわかる! ヒトは美しくもあり、また残酷な生き物だ。赤子のときは利他的な行動を取るのに、なぜ大人になるにつれて利己的になってしまうのか。「人の能力を決めるのは遺伝か環境か」という論争はなぜ不毛なのか。チンパンジーにヒトのような言語能力はあるのか。魚にも自意識はあるのか――。遺伝子、言語、自意識という3つの謎を進化生物学の知見から読み解き、“人間の正体”に迫る。 ■本書の要点 ●ドーキンスの『利己的な遺伝子』は誤解されている ●チンパンジーは言語の意味を理解できない ●魚にも自意識がある!? ●ヒトは本来、他者に優しい生き物 ●潔癖、肥満、運動不足という「現代病」 ■目次 ●第1章:生き物の世界 ●第2章:ヒトに固有の特徴は何か ●第3章:「遺伝か環境か」論争の不毛 ●第4章:ヒトは本来「利他的」なのになぜ争うのか ●第5章:「現代病」に陥る人類 ●第6章:ヒトを育てる、人を育てる
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3.3パトカーの写真の上に目立つ文字で「アンタのこと、迎えに来たで。」。大阪府警察の募集ポスターにはくすっと笑えるものが多いが、大阪弁の軽妙さをうまく活かしているといえる。一方、大阪弁は他人を自分のペースに上手く巻き込むことができる方言でもある。本書ではそのような大阪弁の機能や、老舗遊園地を復活させた大阪弁戦略、優美な大阪ことばなどを取り上げ、独特の魅力に迫る。 (内容例)●「知らんけど」を使った大阪府警の募集ポスター ●「ひらパー」の大阪弁戦略 ●「おっさん」、「おばはん」など屋号は大阪弁 ●「MID」という大阪弁表記 ●法廷で大阪弁を使う理由 ●弱い立場の人を救う方言 ●大阪国税局の調査能力が一番高い理由 ●野球のアウトは「アカン」!? ●魔法のことば「ぼちぼちいこか」 ●「させていただく」は関西起源!? 浄土真宗との深い関係 ●米には「チンチンミズ」が必要――農業の関西弁 ●「急(せ)えて急(せ)かん」とはどういう意味? ●「おはようおかえり」は「早く帰って来なさい」という意味ではない
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3.3自分の人生がうまくいっていない時、多くの人は「自分を変えられたらいいな」と思うのではないだろうか。しかし、まず何を変えたらよいのか、わからない。その最適な答えを探してモタモタしているうちに、「変わりたい」という思いが薄れてしまう。それでほとんどの人はズルズルと、変われないままに生き続けている。では、何から始めるべきなのか。著者は「過去の人間関係を正しく理解する」ことから手を付けるのがよい、と言う。あらゆる意味で、今の自分は過去の集積である。それを理解しない人は、「感情は囚われに基づいている」ことに気づけず、人生を迷走するのである。被蔑視妄想の人も、被害妄想の人も同じように、自分にそのような狂気じみた空想をもたらしている過去の現実と触れ合えていないことに、本人の不幸がある。今までの人生の中で、さまざまな悩みを抱えたとき、あなたはどのように処してきたのだろうか。悩みから逃げて、悩みの原因を深く考えてこなかった人もいるだろう。悩みの原因を突き詰めて考えて解決してこなかったから、問題が起きるたびに悩み続ける不安定な心ができあがってしまったのだ。過去の不幸、不安な気持ちを理解して、心に受け入れることで、感情をコントロールする方法を学ぶ一冊。
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3.3靖国問題で中国に譲歩してはいけない。日本経済が受ける損害、日本人の安全と繁栄に残す禍根、東アジアの平和に及ぼす影響に計り知れないものがあるからだ。そのことは、台湾の戦略的地位を考えてみればわかる。将来、軍事的にも経済的にも強国となった中国が、中台の二者択一を迫ってきたら、日本はいったいどうするのか? これだけは譲るわけにはいかない。だから今後も日本は、内政不干渉と政教分離の二大原則だけは譲ってはいけないし、ビジネスは立場が弱いから、政府が先に立って守らなければいけないのである――。2003年春の米国によるイラク攻撃に始まり、小泉総理の第二次訪朝、台湾の陳水扁再選、北朝鮮の核武装宣言、中国の反日暴動、そして昨今の靖国問題に至る激動の時代を、国際情勢分析・情報判断の第一人者が長期的視点から読み解く。
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3.3アメリカ、イラク、北朝鮮、韓国、そして中国。激しく揺れ動く世界情勢下で、日本が生き残ることはできるのか? 「靖国問題に終止符を打つには」「遊就館展示修正の真意」「台湾海峡危機は来るのか」「政権維持の秘訣とは」「日米同盟のあり方」「核武装は必要か」――すべての答えは明白である。中国に譲歩はせず、日米同盟を維持せよと著者はいう。国家と国民の安全と繁栄を守るために、いま日本に求められる外交とは――国際情勢分析における第一人者の知的品位に満ちた論が冴える。 日本の核武装論は、日米同盟によって日本の国家と国民の安全と繁栄を守っているという、現に成功している政策の枠内で考えねばならない。(中略)北朝鮮、イランのように米国と対立的な核武装もあるが、それは日本が選択すべき道でないことは明らかである。(「核戦略論序説――まえがきに代えて」より)
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3.3「人生100年時代」には、介護が不要な状態を保つ「健康寿命」を延ばすことが人生を楽しむ鍵になる。それには自分でしっかり歩けることが肝要だ。抗加齢医学研究に長年携わってきた著者は、歩くための力には「脚力」と「血管力」があるという。本書は、百歳まで歩ける人になるために、脚力と血管力を鍛えるエクササイズや、ウォーキング事例を紹介する。脚力を鍛えるためには、「かかと上げ下げエクササイズ」「片足立ちエクササイズ」「ゆるジャンプ」「座ろうかなスクワット」などがおすすめ。血管力については、ヒハツ、シナモン、ルイボス茶などを摂って毛細血管を強くすること、ニンニク、ナッツなどを摂ったり、ウォーキングや軽いサイクリング、エアロビクスなどの有酸素運動をしたりして大血管を強くすること、などを推奨している。ウォーキングについては、著者が考案した「ニコニコ歩き」のほか、「インターバル速歩」「パワーウォーキング」「俳句ウォーキング」などを解説している。日々の心がけ一つで、いつまでも歩ける人になれる。
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3.3「この求職申込書に書いてあるのは、あなたの経歴であり、どんなスキルがあるのかわかりませんね。もっと具体的に記入してください」――銀行員だった著者が、職業安定所の求職申込書を提出した際に職員から言われた言葉だ。そして再提出した際には「頭を切り替えなさい」と一喝される。その時著者は、自分の銀行員時代の実績を過信していたことを自覚させられた、という。定年後は、過去のプライドを捨てる――これが豊かに楽しく生きるコツだ。49歳で銀行を退職して作家に転身した著者が、自身の経験を踏まえて、好きな仕事を見つけて60歳からのサバイバルを生き抜くコツを伝授する。推薦! 阿川佐和子さん 常に機嫌のいい人間のまわりには人も仕事も集まってくる。江上さんを見ていると、そして本書を読むと、つくづくそう思う。 60歳からの人生を準備している人間は少ない。脱会社人生への備え方がわかる(お金、仕事、健康、人間関係など)。60歳で再雇用か、退職しフリーか、選択すべきポイントがわかる60歳でうつにならない、メンタルの保ち方がわかる。 ●年下上司の壁 かつての部下が上司に。それはあなたが名伯楽だった証 ●手に職の壁 手に職をつけたければ、手に染みついたプライドを洗い流せ ●再就職の壁 「貯金」より「貯人」。再就職に求められるモノとは? ●孤独の壁 孤独とは、会社員生活から初めて解放されて味わう自由 ●人づきあいの壁 義理欠く、人情欠く、恥をかくで生き抜け
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3.3数多くの映像作品で時代考証を手がけてきた第一人者が、戦国時代を読み解く! 「長篠・設楽原の戦いで、信長は『鉄砲の三段撃ち』の新戦術を用いて、圧倒的勝利を手にした」「明智光秀は個人的な恨みで、本能寺の変を引き起こした」……これまで語られてきた「通説」は、研究の進展によって見直されつつある。では、あの合戦の実相はいかなるものだったのか。有名武将たちの強さの秘密はどこにあるのか――メディアに多数出演し、わかりやすい解説で定評のある著者が、最新研究によって見えてきた戦国時代の実像を解説。さらに、武将たちの生き方から、現代人が学ぶべきヒントを提示する。 ●第一部 ◆名将たちの真価――なぜ成功したのか ●第二部 ◆あの合戦の実相――通説は覆された ●第三部 ◆乱世の叡智――現代に活かす
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3.3ディープフェイクとは、人工知能(AI)の技術を用いて合成された、本物と見分けがつかないほどリアルな人物などの画像、音声、映像やそれらを作る技術のことである。大統領が敵国への降伏を呼びかける動画が拡散されたり、ある企業のCEOの偽音声を用いた詐欺事件が発生するといった事例が生まれる一方、画像生成AIを用いて作成された絵画が米国の美術品評会で優勝するなど、アートやエンターテインメントの分野にも大きな変革が生じる可能性がある。ディープフェイクを生み出す原理や社会への影響などを平易に解説し、共存せざるを得ない未来に向けて知っておくべきことを語る。 ●偽ゼレンスキーかく語りき ●ディープポルノ――日本では逮捕者も ●GANの発明――敵対的生成ネットワークというアイデア ●画像生成AI――言葉を入力すれば絵ができる ●人はディープフェイク顔を信頼する ●脳はディープフェイクに気づいている ●フェイク動画を見破る ●ディープフェイクと共存する
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3.3老後不安の9割は、医療費と介護費用! 体重減らして、貯金を増やす「荻原式・節約術」。突然、著者を激痛が襲う。原因は「肥満」と勤続疲労による坐骨神経痛。不健康な食生活の改善に努めるも、治療にかかる通院費用や薬代などが想像以上に家計を圧迫する現実に直面する――。「太り過ぎ」で寿命を縮めてしまえば、もらえる年金も減り、医療費や介護費用が高額に。安心して老後を迎えるためには、「健康」であるのが一番。本書では、自身の経験と詳細なデータをもとに、人気経済ジャーナリストが「病気になると損」「健康は得」の根拠と対策を明かす。一般的な節約だけでは、円安・物価高を乗り切れない! 制度とサービスを活用した「痩せると100万円以上節約できる」方法を知り、人生後半をハッピーに生きよう。
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3.3地名は、わたしたちの祖先が生み出し、育て、数百年、千数百年にわたって守りつづけてきた貴重な「文化財」である。本書では地名の表記用字に着目し、漢字表記に使われる事物を用いて地名を分類・解説するというユニークな試みを行う。「獣」「身体」「位置」「数」の用字を読み解くなかから、それぞれの地域の豊かな歴史が見えてくる一冊である。
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3.3トランプ登場の背景と原動力は? トランプ政権からバイデン政権へと、アメリカの政治と外交、社会の何が変化し何が継続しているのか? 米中関係は第二の冷戦となるのか? 日本はそれとどう向き合うのか? 政治状況が不透明な時、人はしばしば歴史をふり返る。歴史に循環(サイクル)を見出す者、歴史に類型(タイポロジー)を求める者、歴史に類似(アナロジー)を問う者。著者は歴史のアナロジーにより以上の問いを考え、バイデン政権下での「冷たい内戦」や米中関係、日米関係を考察する。日本は、アメリカのいかなる政権に対しても常に、われわれの立場やアジアの事情をアメリカのアジア政策に反映すべく、ネットワークを駆使して働きかけなければならない。「トランプのアメリカ」vs「バイデンのアメリカ」を軸に、歴代政権が直面してきた三つのバランス・オブ・パワ――三権分立、社会の諸勢力の変化、国際的な力学を分析し、わが国の針路を明らかにする。
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3.3IT技術の導入、外資系企業の参入、顧客ニーズの多様化、大手小売業の破綻……大再編が進む流通業界。成功し続ける企業は何が違うのか。本書では、デベロッパー、大型総合スーパー、専門店チェーン、百貨店から外食産業、伝統産業、問屋まで、日本の流通業を盛り上げる10の企業の経営者を取材。「効率化の徹底」と「付加価値の形成」を実現する各企業の戦略を鋭く分析する。 【目次】1.森ビルの戦略 2.イトーヨーカ堂の消費心理学 3.イオンが挑戦する「グローバル10」 4.「しまむら」の物流管理システムは日本一 5.伊勢丹のブランド価値を高める方法 6.丸井は若者を飽きさせない 7.地域の食卓をまかなうヤオコー 8.吉野家のワンブランド展開 9.地方の大企業、赤福 10.情報機能で“新しい問屋”となった菱食 変化対応型の産業である流通業の動きをみれば、日本経済の大きな流れがわかる! 最先端の現場が示す、日本経済・未来の図式。
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3.3なぜ日本にはGoogleが誕生しなかったのか。なぜ日本にはルイ・ヴィトンを超えるブランドがないのか。なぜ日本では中高年男性の自殺が異様に多いのか。それは「出る杭」思考がないからだ。頭の使い方が因循的な「おじさんカルチャー」を脱しきれず、新しい価値を創造しようと思わないのである。それでは、グローバル化がリアルになる時代を生き抜くことはできない。いまこそ、画期的なアイデアや技術で社会を変えるイノベーションが必要とされている。イノベーションはよく「技術革新」だと誤解されがちだが、そうではない。新しいアイデアや技術が広まり、新しい価値の体系をつくり、結果として社会全体を変えることを指す。では、日本でイノベーションを実現させるためには何が必要なのか。横並び、視野狭窄、頭の使い方が下手な「おじさんカルチャー」を脱する思考法とは。米国で医学部教授として活躍し、内閣特別顧問も歴任した著者が大胆に語る。
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3.3ノーベル平和賞を受賞した国連世界食糧計画によると、新型コロナウイルス感染症拡大の影響もあり、極度の食料不安を抱える人は2億7000万人に上ると推計されている。この深刻な食料危機はなぜ発生しているのか。食品ロスの専門家が膨大な情報を分析して解説し、さらに日本の食料危機の歴史や、食品ロスを防ぐための方法、昆虫食や培養肉に関する取り組みも語る。 [専門家、識者へのインタビュー](所属はインタビュー当時)「アフリカの食料事情」白鳥佐紀子氏(国際農林水産業研究センター主任研究員)/「パンデミック前後の世界の食料危機の状況」ンブリ・チャールズ・ボリコ氏(FAO[国連食糧農業機関]駐日連絡事務所長)/「サバクトビバッタの大発生による被害」前野ウルド浩太郎氏(国際農林水産業研究センター研究員、『バッタを倒しにアフリカへ』著者)/「ミツバチの減少」エクベリ聡子氏、ペオ・エクベリ氏(株式会社ワンプラネット・カフェ)
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3.3今後の日本にとっての最大の課題は「人口減少・少子高齢化」である。2020年から2040年の間に、人口は1525万人減る。マーケットは年々縮小、企業も自治体も人材不足に陥り、一人暮らしの高齢者が激増する。企業も、自治体も、これまでと同じ考え方で同じことをしていれば、変化に適応できず衰退していくしかない。戦略的に縮むためにすべきことは何か。人口減少の専門家であり、都市や地方の様々な「現場」で対話を繰り返してきた著者が、「売上や人口の拡大を目指す思考を捨てよ」「これから求められる能力はエンパシー」など、人口減少を希望に変えるための指針を示す。 ●ネット通販が届かなくなる理由/●「人手不足は外国人、女性、高齢者で解決できる」のウソ/●本当に70歳まで働けるのか/●マーケットの未来を見る力/●自治体の職員不足で起きること/●いかにして集住を促すか/●少子高齢時代に合わない、マンションの区分所有 etc.
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3.3メンヘラとは、メンタルヘルスを略した言葉に由来する。人は成長の過程で、心理的課題を解決しながら生きている。子供の頃から両親をはじめ周囲から否定された経験を重ね、問題をどう乗り越えるかを考え、人生で何度も経験する葛藤と戦ううちに自分の長所、固有の素晴らしさに気づく。しかし、その葛藤を避けて解決しようとせず、それゆえに人間関係のあらゆる場面で問題を起こす人たちがいる。本書はこのメンヘラと呼ばれる人びとの精神構造に焦点を当てることで、「誰もわかってくれない」という心理の根本にある被害者意識とナルシシズムを分析、解説する。
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3.310億分の1メートルの世界で原子・分子を操作する技術。そこから物質の新たな性質が生み出され、「ものづくり」は大きく変革される。さらに、医療や環境、コミュニケーションなど、人々の暮らしの可能性は劇的に広がる。「寿命がきたら自分でリサイクル可能な状態に“壊れる”パソコン」「人間より早く正確に危険を察知する車」「がん細胞ができるとすぐに医師に知らせるバイオチップ」「患部だけに効果を発揮する副作用のない薬」「カニやセミの抜け殻のように人間の形状にあわせて原子・分子のレベルからデザインされる衣服」「鋼鉄よりも10倍固く10分の1の軽さの新素材」「静電気で動くモーター」「国会図書館もの情報量が収められる角砂糖のサイズの原子メモリ」……。「ものづくり」に活かし、さらに、便利でかつ無害な社会を創るために、ナノテクノロジーにいかに取り組むべきか。その第一人者が極微科学の本質と新時代のパラダイムを説き明かす。
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3.3「崖から転落するときになって『理不尽だ』と憤っても遅い」「世の中は多くのウソとわずかの真実で成っている」。危ない人を見分ける7つのポイントとは? なぜ決断は「安全策」が最もよいのか? 人物の本性を見きわめ、情報を吟味して未来からのシグナルをつかむのが「負けない人生」の要諦である。「マイナス情報こそ貴重な視点を提供する」「『すでに始まった未来』を探せ」「懐疑は動揺を抑え、正気を取り戻す武器」――。多国籍企業を顧客とするプロ弁護士が、情報の入手から判断、決断、行動まで、ビジネスと私生活を守るために知っておくべき「技法」を伝授。混沌とした現代社会を生き抜くうえで必須の物の見方、考え方がここにある。 ●視点1:広く深く情報を収集する ●視点2:情報の真偽を吟味する ●視点3:状況の全体を俯瞰する ●視点4:人間の本性を見きわめる ●視点5:時間軸で将来を見通す ●視点6:「多彩なオプション」を創り出す
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3.3「私の町ではクルマが必需品」は勘違い! 気がついた都市は、もう変わり始めている。日本人のほとんどが、田舎ではクルマなしには生きていけないと考えている。ゆえに、日本の地方都市は「クルマ」が前提になってできあがっている。しかし、今、地方が「疲弊」している最大の原因は、まさにこの、地方社会が「クルマに依存しきっている」という点にある、という「真実」は、ほとんど知られていない。本書では、そうした「クルマ依存」がもたらす弊害を理論的に明らかにした上で、富山市のLRT(ライト・レイル・トランジット)導入を中心とした「交通まちづくり」の例や、川越の歩行者天国、京都市の「歩くまち京都」の取り組み事例など多数の事例を参考に、「脱クルマ」を通して地方を活性化していく驚くべき手法を紹介する。 【目次より】●第1章 道からクルマを追い出せば、人が溢れる ●第2章 クルマが地方を衰退させた ●第3章 クルマを締め出しても、混乱しない ●第4章 「道」にLRTをつくって、地方を活性化する ●第5章 「クルマ利用は、ほどほどに。」――マーケティングの巨大な力 ●終章 クルマと「賢く」つきあうために
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3.3構造改革、財政再建=「病気のお年寄りは早く死んでください」!? 医療と介護の分断をただちに止めよ! 施行直後から大混乱が生じている後期高齢者医療制度。見直しの目途がいまだ立たないなか、財政再建の名の下に、今度は療養病床の大幅削減がひそかに実施されようとしている。十分なケアを受けられないまま行き場をなくす11万人の“医療難民”。まるで「病気のお年寄りは、無駄な医療費を使わずに早く死んでください」と言っているかのように……。いったいなぜなのか? 高齢者医療の難問に立ち向かってきた現場の医師と、医療制度改革に携わった元官僚が、「医療崩壊」が叫ばれる危機的な状況に一石を投じる。 【項目例】1章 「介護療養病床の廃止」問題とは何か/2章 「介護療養病床の廃止」になぜ反対なのか/3章 「医療・介護難民」を生じさせないために/4章 療養病床23万床削減決定の舞台裏/5章 後期高齢者医療制度の問題点etc.
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3.3「自我の確立」と「無我の境地」。めざすべき人格のあり方はどちらか? 現代人は自我を強調するあまりエゴイズムに陥ってしまった。一方、無我とは滅私奉公であるとの、歴史的誤解への反省も、いまだ曖昧である。本書では、大乗仏教の唯識学と現代アメリカの哲人・ウィルバー思想、さらにスイスの発達心理学者・ジャン・ピアジェの理論などを手がかりに、自我と無我の本来的意味を整理する。「無我の空の関係」「自我とエゴイズムの違い」「未我→自我→無我の成長プロセス」などをわかりやすく解説。その上で、自我と無我の対立概念を超えた大いなる宇宙観(コスモロジー)を提唱。人間の心は誰でも覚りに到達する可能性を秘めていることを理論的に証明する。東洋宗教と西洋心理学を統合し、理想の人間性を追求した思想的メッセージの書である。まさに、日本精神史百年の葛藤を解消する好著である。
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3.3日本語にとって敬語は不可欠である。私たちの日常は、まるごと「敬語生活」だといっても過言ではない。ところが戦後、国際交流や民主平等の名のもと、日本語に敬語は不要だという誤った議論が大いに幅をきかせた。国語学者たちの小むずかしい理論や分析によって、敬語は難解で扱いづらい言葉になってしまったのである。本書は定評ある「ハギノ式」と呼ばれる手法で敬語のしくみを根本から解説。「尊敬語」「謙譲語」「丁寧語」「上下関係」の四要素を軸にすえた「ハギノ式敬語しくみ図」で、誰もが正しい敬語を使いこなせるようになる。「敬語」の参考書はこれ一冊で十分! 「です・ます」体で話すことができれば敬語は半分合格? 「れる・られる」は使わないほうがいい? 「猫に餌をあげる」はよくない? 上司に「ご苦労さまでした」と言ったらまずい? 「お手紙を差しあげる」は間違い? など役立つ具体例も豊富だ。
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3.3「45歳になって、まだ『サティスファクション』を歌っているくらいなら、死んだほうがいいだろう」と語っていたミック・ジャガーだが、70歳を超えたいまなお元気に歌い続けている。ほかにも、ポール・マッカートニー、スティング、ロッド・スチュアート、ジーン・シモンズ、スティーヴン・タイラー、キース・リチャーズ……と、1960~70年代に音楽界に革命を起こし、いまも現役で活躍している大御所ロックスターは多い。かつてロックに「革命」をもたらしたアーティストたちは、じつは自らのカラダにも「革命」を起こしているのだ。そこで、彼らの人生を振り返りながら、生涯現役を続ける秘訣とアンチエイジングの秘密をひも解いていく。どんなものを食べているのか? どんなトレーニングをしているのか? そのレジェンドたちのこだわりから、高齢化が進む社会で充実した毎日を過ごすための人生の拠りどころ、楽しみ方の答えが見つかるだろう。
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3.3母親との買い物は当たり前。恋の相談や、二人きりの旅行だって……。「マザコン批判」から解放された新たな「母息子像」の実態とは……? これまで日本では、母親と仲のよい男子は「マザコン!」と糾弾される対象でした。しかし、それが近年、大きく変化しています。等身大の目線でつきあえる友達のような、上下関係の少ないフラットな母息子関係が当たり前のものになってきているのです。当の本人たちはその関係を「恥ずかしい」と思うどころか、大いにエンジョイし、同世代の女子たちもそんな構図を好ましく思っています。そして、この「母息子」セットの消費が、低迷が続く現代日本の経済の大きな起爆剤になる可能性さえ秘めていて――。実をいえば、ママっ子男子こそ“世界標準”でもあります。旧来の偏屈な「マザコン批判」の呪縛を軽やかに乗り越えた母息子は、はたして日本にいかなる変化をもたらすのか? 従来のネガティブなマザコンとは違う、新しい親子関係の魅力に迫ります! プロローグ:急増するママっ子男子 第1章:ママっ子男子のリアル 第2章:ママっ子男子を生み出した美魔女ママの肖像 第3章:ママっ子男子の母親は、息子たちをどう見ているか 第4章:母+息子消費が日本経済の起爆剤になる エピローグ:社会的抑圧から解放された母息子は魅力的だ
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3.3日本では18歳人口が減少し、「大学全入時代」といわれるなか、受験生の入試倍率は10倍、卒業生の就職率は100%――。秋田市内からクルマで30分、都会の華やかさとは無縁の緑に囲まれた大学に、なぜ全国各地から学生が集まってくるのか。その人気の秘密は、(1)すべての授業を英語で実施、(2)新入生は学生寮で留学生と共同生活、(3)在学中に1年間の海外留学を義務づけ……といった独自の教育システムにある。これらはすべて、世界で活躍するグローバル人材を育てるためのもの。著者曰く、「真のグローバル人材には、ただ外国語ができるだけでなく、国や人種の違いを受け入れるしなやかさ、自分の個を確立している人間力やコミュニケーション力が求められます」。これらの養成に欠かせないのが、昨今注目される「リベラルアーツ」教育なのだ。国際教養大学トップが自ら明かす、「全人力(リベラルアーツ)」を身につけるための“世界標準の大学教育”論。
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3.3企業における人事採用の際に、性格分析が使われることがある。しかし、非常に複雑な存在であるヒトの性格を、質問に答えてもらうだけで診断するのはかなり困難である。世間に流行している心理テストもほとんど疑似科学の疑いが強い。一方、巨大市場を形成しているサプリメントも注意が必要で、その効果をうたう主張のほとんどは疑似科学といえる。なぜこのようにあやしげな理論が蔓延するのか? この人間心理の謎を解くカギは、科学と疑似科学の両方の源である、「規則的なパターンや原因の抽出」という行為である。本書は共同研究者とともに「疑似科学とされるものの科学性評定サイト」を立ち上げた疑似科学研究の第一人者が、進化生物学の視点から人間心理の本質に迫る。◎抗酸化作用があるという活性水素水/◎学校や自治体が本気で採用した、放射能の除染効果があるというEM菌/◎疑似科学としての占星術、血液型占い/◎封印された超能力の科学 etc.
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3.3武田の騎馬軍団などありえない!? 信長は桶狭間で奇襲していない!? 刀を交えたチャンバラなどそうそうなかった!? テレビドラマではおなじみの名場面が、じつは怪しいとなったなら……。その武将に染みついたイメージ、教科書に当たり前のように載っている事件。私たちが信じてきた通説をいったん疑ってみることの重要性を、学界での最新の議論も交えながら浮かび上がらせる。狸親父風の秀吉とお調子者の家康――こんな発想ができない人は、歴史を見る目がないかも!? 全47項目、あなたの<歴史常識>が試される!
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3.3向かうところ敵なしに見える安倍政権。「二度目の総理」ゆえの大胆かつ緻密な政権運営を展開し、菅官房長官とのタッグで官僚・閣僚・マスメディアを巧みにコントロールしている。だがそうした「強さ」は本物なのか。実はバーチャルな気分に支えられた“蜃気楼政治”なのではないか。戦後70年を迎え、安倍政権は本格的に「右」寄りイデオロギー政策に着手する。アベノミクスの行方は? 憲法改正の実現性は? 次なる総裁候補は? 日本を代表する政治学者が、戦後政治史の中に安倍政権を位置づけ、軽やかな語り口でその実像に迫る。本質を衝く鋭さと一気に読める面白さを併せ持つ「御厨講談政治学」、ここに開講!
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3.3高度成長期に大量に造られたコンクリート構造物は、建造後40年以上経とうとしているが、本当に安全なのか?アメリカでは1930年代に数多く造られたインフラが30~40年後に次々と崩壊し「荒廃するアメリカ」と呼ばれた。日本でも点検を怠ればその轍(てつ)を踏む恐れがあるが、なんと法律では点検は義務化されていないのだ。本書はコンクリート工学の専門家が、新石器時代まで遡ってコンクリートの歴史をひもときつつ、中性化やアリカリシリカ反応など鉄筋コンクリートの「病因」を解説し警鐘を鳴らす。特に塩害は要注意で、海岸に建てられた鉄筋コンクリート構造物の寿命は50年とも推測される。これらの危機に備えるべく、本書は維持管理のための「コンクリートドクター」の配備を提案する。さらに、JR東海の大規模改修や首都高速道路の大規模修繕についても取り上げる。
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3.3筆も立って弁も立つ、「口から先に生まれた」リンボウ先生。文章を書くとき心がけていることは何か?これまでで一番影響を受けている作家はだれか?目上の人、年下の人にはどんなことば遣いで接しているか?林家で子どもたちに禁じたことばは何だったか?林望事務所はなぜ「風邪ひきの人、出入り厳禁」なのか?本書で初めて明かされるリンボウ先生の「ことば遍歴」と「ことば生活」は、日常生活で書いたり話したりする上で役に立つ、数々のヒントに満ちている。しかし、そういったノウハウ以上に大切なのは、「自分が今どんなことばを発しているのか」「自分をどんな人間として表現したいのか」という意識を常にもつこと、そして、豊かな古典を学んで、母国語としての日本語を愛することである、と著者はいう。ことばのトレーニングを通して「自分」の確立を考える、好評『日本語の磨きかた』『日本語へそまがり講義』に続く、集中講義の第三弾。
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3.3いまや職場でも、家庭でも「うつ」は私たちのすぐ隣にある。幼少時に直面するスクールカースト、終わることなき就職戦線、リストラや倒産で職を失いかねない恐怖……。ますます社会が不安定化して生きづらくなるなかで、「メンタルの鍛え方」に強い関心が集まるのは当然だろう。しかし、そこには大きな誤解があると著者はいう。一見すれば「心の強い人」とは半沢直樹のような「プレッシャーに打ち勝てる人」と思われるかもしれないが、じつはそれとは正反対。修羅場で「他人に甘えられる人」なのだ。しかし、残念なことに日本では心の病への知識が不足し、根本的に間違った処方箋がいまだに横行している。そもそも「うつ」とはいったい何なのか。薬物療法やカウンセリングは「うつ」にどんな効果があるのか。「よいストレス、悪いストレス」というストレスの真実から「うつ社会」に対して政治ができることまで、日本人を愛してやまない精神科医がタブーを恐れず率直に語った、まったく新しい「うつの治し方」。
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3.3テレビニュースは、なぜつまらなくなったのか? ニュースとワイドショーの垣根の消失、ニュースなのに視聴率を取らなければならない現実、番組や企画を外注することによる「やらせ」の多発。そして、記者の取材への熱意はなくなり、取材力の低下が著しい現場……。テレビは、視聴率に阿(おもね)るあまり視聴者に見放されるという負の循環に陥ってしまった。人気報道番組のキャスター、解説委員などを歴任した著者が、テレビ報道の内側を余すところなく著す。さらに自らがウェブメディアJapan In Depthを立ち上げた背景を語りながら、ウェブとテレビ報道の今後を考える。今アメリカではSNSなどでの「口コミ」で爆発的に情報を広げることを狙う「バイラル・メディア」や、莫大なデータを図表を用いてわかりやすく解説する「データ・ジャーナリズム」が花盛りだが、翻って日本のメディアはどうなのか。日本のテレビの「ネットアレルギー」を告発し、真摯な提言を行う。
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3.3十九歳のとき、薬害エイズ訴訟の原告として注目を浴びた青年は、いま国会議員として何を目指しているのか。十五年前に感じた政治不信の根源を絶つべく、永田町に身を置き奔走する日々を率直に綴る。なぜ国は動かないのか。市民のいのちや暮らしを守るための法律成立を阻むものの正体とは。少数派の声にも耳を傾け、与党・民主党にも迎合しない姿勢を貫く。政権交代が実現させたいま、「政治は自分たちで変えることができる、という自信を一時の夢で終わらせないで下さい」と有権者たちに呼びかける。そのためにも、政治から目を離さないことが肝要である。さらに、議員ムラ永田町の実態をレポート。「居眠り議員はなぜ多い?」「法案の中身も知らずに投票?」「野次がうまい議員は?」をはじめ、国会食堂、無料パス、給料のウソ・ホントなど内輪話も興味深い。また、自身の生い立ちから結婚までのエピソードも披露。政治家と有権者の距離がぐっと近くなる好著である。
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3.320世紀の傑作旅客機ジャンボジェットの機長が飛行機の操縦方法を解説する。空港に到着してから飛行機に搭乗し、目的地に到着するまで、パイロットは何を考え、どう行動しているのか? 一番大切なことは、失敗しないこと、事故を起こさないこと、乗客や乗員の命を守ること。求められる能力は、操縦技術は2割にすぎず、残りの8割はシステムのマネジメントだ。そのために培われた様々なノウハウは他のビジネスの現場にも役に立つ。本書では離陸、巡航、着陸のそれぞれを操縦、管制、気象の各側面から系統的に詳述する。一般の人には縁遠いパイロットの世界を、身近なものに感じることができる一冊。
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3.3「なんてひどいこと口にしてしまったんだろう」「こんな性格直したい」。強くなりたい!……けど、どうにもならない。自信なんかもてやしない。人は他人ばかりか自分をも嫌う。「オレは最低だ」と責める。へこむ、おちこむ、滅入る……いつしか心は荒んでいく。いったい、なんのために?ところが見よ、自己嫌悪とは無縁の「自分様」がいるではないか。羨ましいか? でも「まとも」な人よ、思い上がるなよ。せっかく自分に嫌われたのだ、不安な心をごまかすな。決められるのは自分だけだ! 動かなければなにも変わらない。[なぜ? なぜ? なぜ?]なぜ自分がだめだと落ち込むのか。なぜわざわざ自分で自分を嫌うというなんの利益にもならないことをするのか。なぜ金がなくなると気持ちが逼迫するのか。なぜ同僚が出世するとおもしろくないのか。なぜ失恋すると悲しいのか。人からバカにされるとなぜ腹が立つのか……これらを最後で受け止めるのは「心」!
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3.3自分らしく生きたい――老若男女を問わず日本人の心をとらえる魅力的な言葉。でもそこから生まれたのは、自分さえよければ他人なんてどうなってもいい「自分バカ」。モンスターペアレント、クレーマー、ネットいじめ……。品格ブームとはうらはらに、品も規範も責任感ももたない「自分病」が蔓延している。結局、イヤなことはやらずに好き勝手に生きたいだけの“子ども”ではないか!?他人を傷つけなければ存在を証明できない不安な「自分」。現代日本を埋め尽くす不機嫌のオーラに特効薬はあるのか? なんて疲れる日本人。電車の奥から一言も発せず強引に降りようとする、タクシー代がばかにならないからと救急車を呼ぶ、娘の遠足の写真うつりが悪いと学校に怒鳴り込む、「なんで自分ばかりがつらいのか」と人殺しに走る、決まって口にするのは「だれにも迷惑かけてない」、これが「自分らしさ」の成れの果て!? 日本人の自分はどうなってしまったのか?
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3.3「皇室典範」を改正して“女性・女系天皇”も容認すべきか否か。一部では、“男系男子”こそ万世一系の原理だという主張がなされている。しかし著者は、小泉首相の私的諮問機関である「有識者会議」の答申を大筋で評価しながら、皇統の安定的な永続には、さらなる工夫や方策が必要だと説く。すなわち、女帝もその子孫=母系による継承も認めたうえで、順位は兄弟姉妹があれば男子優先が望ましい、という。しかし、「女系容認論」は天皇制の否定になるのではないのか? 著者は最近数年の「女性天皇論議」を丹念に追いながら、「女系」が必ずしも天皇制の否定にはつながらない論拠を示す。そして、いま論ずべきことは、皇室の繁栄をいかに持続するかにある。そのためには、女性宮家の創立、皇族養子の復活、さらに天皇・皇太子の過密な御公務の見直しなどの具体案を提唱している。確実な史料と先学の研究を活用し、歴史家の視点から真摯に問う新しい皇室論である。
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3.3コンプライアンス(法令遵守)が声高に叫ばれても、組織不祥事はなぜ絶えないのか。それは、組織には個人の倫理観や使命感を超えた力学が働いているからだ。そのメカニズムを知り、危機回避に努めるのがナンバー2の役割である。著者は政府の調査委員として数々の事故、不祥事の原因究明に従事した社会心理学者。職場にはびこる「権威主義」や「属人思考」の問題点を指摘する。権威主義とは、教条やカリスマ的人物を物事の善悪判断にする考え方。属人思考とは、物事を是々非々で論じるのではなく、「誰が」言ったか、やったかという<人>情報を過大に重視する考え方である。具体例をあげれば、次のような職場は危険だという。「“鶴の一声”がよく起こる」「身近な偉業者を褒め称える」「滅私奉公が評価される」「曖昧さの受容ができない」等々。そして、そのような組織風土を刷新する処方箋を提案する。あなたの会社は大丈夫か。誰もがナンバー2になりえるからこそ必読!
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3.3著者はレオナルド・ディカプリオ、フレデリック・フォーサイス、フレディー・マーキュリーなど多数の海外著名人の通訳を務めてきた、エンタテイメント業界では知る人ぞ知る存在。英語に堪能なだけではなく、時には、場を盛り上げるために積極的に笑いをとるなど、機転をきかせたパフォーマンスで困難な場面を数多く乗り越えてきた。「言葉の背後にあるものを意識する」「ポジティブないい加減さで困難を乗り切る」「自分を売り込まない」「状況を俯瞰して分析する」……。これらを著者は言語の壁、文化の壁を越えて、「いつでもどこでも誰とでも」コミュニケーションを取りたいと願い、実践している。その過程で著者が身に付けた異文化コミュニケーションは、日本人同士の付き合いでも立派に通用する。人と付き合う上で一番大切なこと、それを感じ取りながら読んでもらいたい。エピソード一つひとつに、幸せに生きるためのヒントが詰まっている。
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3.3今まで日本人が気づかなかった東京の魅力を、外国人観光客はよく知っている。ミシュランが絶賛する世界一の美食の都であり、最新ファッションの発信地・原宿のある都市。世界中のモノが豊富な品揃えで店頭に並び、偽物でないブランド品、最高品質の「メイド・イン・ジャパン」が確実に買える都市。東京に来る外国人たちは何を見て、食べて、買っているのか? 欧米人旅行者と中国人、韓国人旅行者の違いは? 2003年の観光立国宣言以来、観光都市としても急速に世界から注目されている東京の多様な魅力を一挙に紹介。21世紀の世界都市ただいま人気上昇中はラーメン!帝国ホテル宿泊客が行くレストランは?東アジア地域に絶大的なミシュラン効果世界一の高品質「メイド・イン・ジャパン」を買う中国人富裕層の買い物ぶりアート指向でクリエイティブな「アニメおたく」渋谷スクランブル交差点東京の夜景 etc.
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3.3「作家の発言は多かれ少なかれみんな嘘だと思っています」。そう語る本人が25年間ついてきた<嘘>――「日本の小説はほとんど読まなかった」。作品にちりばめられた周到な仕掛けに気づいたとき、村上春樹の壮大な自己演出が見えてきた。しかしそれは読者を煙に巻くためだけではない。暗闘の末に彼が「完璧な文章と完璧な絶望」を叩き込まれ、ひそかに挑んできた相手はだれか? 夏目漱石、志賀直哉、太宰治、三島由紀夫……。「騙る」ことを宿命づけられた小説家たちの「闘いの文学史」が、新発見とともに明らかになる![小説家という人種]「志賀直哉氏に太宰治氏がかなわなかったのは、太宰氏が志賀文学を理解していたにもかかわらず、志賀氏が、太宰文学を理解しなかったという一事にかかっており、理解したほうが負けなのである」(三島由紀夫)……そんな三島こそ太宰の最大の理解者だったのでは? そして、その三島由紀夫の最大の理解者は?
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3.315分間集中法、一気多読法、古書店「知の史跡」巡り――フリーター 引きこもりから公務員へ、さらに働きながら哲学者となって准教授へ転身するまで、あらゆる勉強をしてきた著者が語る、知性を磨く頭脳改革法とは?大学受験、就職試験、公務員試験、大学院受験、高専准教授採用試験と、著者はあらゆる難関を突破してきた。ある時、「自分が考えたことを外に発信できなければ、勉強したことにはならない」ことに気づく。記憶至上主義から脱却、「インプットよりもアウトプットに重きを置く」ようになって、劇的に伸びたという。本書では、哲学者ならではの5つの哲学的思考法を紹介。情報の整理のしかた、繰り返しとインパクトのセットで記憶を確実にするコツ、集中する方法、多読術や文章トレーニングなど、多忙な人が、さらに知性を身につけるために実践したい「大人の勉強法」決定版!
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3.3ブラック企業が人を使い捨てにする企業とすれば、ホワイト企業とは初期キャリアにおいて若者を成長させる企業、働きがいのある企業、さらには社会における雇用の質を向上させる企業といえるでしょう。 ホワイト企業を、たんに退職率が低い企業、働きやすい企業と考えるのは、大きな誤りなのです。(「序章」より)日本企業における雇用の質が、著しく劣化してきている。ピラミッド型組織におけるタテ型OJTは崩壊し、ローテーション人事はもはや通用しない。人を育てず使い捨てにする会社は「ブラック企業」と批判され、仕事にやりがいを見出せない若者は3年で退職してしまう……。そんななかでも、20代が辞めずに生き生きと働く企業はたしかに存在した! スターバックスジャパン、サイバーエージェント、ベネッセ――こうした企業は、いったい何が違うのか。人事・組織論の第一人者が、現代の日本企業が抱える問題点と対策を解き明かす。“ふつうに働く”ことが難しい時代に対応した人事モデルを提供する、人づくりの教科書。
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3.3「65歳定年の幕開け」と言っても、60歳以降の身分は多少不安定で、65歳からの年金だけではとても安心できません。少ない金額の年金を補うためにも、最低月10万円くらいの収入は確保しておきたいところです。本書では、定年前の50代から準備する方法と、定年後に新しい仕事に就くやり方のそれぞれについて、そのコツと心構え、対策を紹介していきます。社会に通用する自分のスキルと技量を見つけ、自分の時間をつくって、スムーズに第二の仕事人生に入っていけるよう、アドバイスします。どんな人がその後もうまく働けているのか、実際の成功事例のエピソードも紹介します。それらに学びつつ、人生リセットのタイミングを決めるのはあなた自身です。
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3.3新しいショッピング街やビジネスセンターが築かれる一方、いまだ江戸の面影を留める街、東京。本書は、東京都内のJR、私鉄、地下鉄など、発展の拠点となった駅を中心に地名の由来、地域の歴史物語を拾い集める。甲州道中のひなびた宿駅から都心になった新宿。水運と街道を結ぶ「品よき地形」の品川。火事がもとで地名が生まれた秋葉原。池は消えても地名に残った溜池。サンマが“名物”という噺(はなし)を生んだ目黒の茶屋坂(ちゃやざか)。通り過ぎていた駅でも、ぶらりと途中下車すれば新しい東京を発見する。江戸・東京の地名は、開府400年の間に起こった事件や物語を伝える。そして駅名はそれらの地名と密接に関わり、地域の歴史を映し出す。駅名から意外な歴史をひも解く、好評第二弾!! ●序章 都心をめざした鉄路 ●第1章 山手線の駅名 ●第2章 都心部の駅名(山手線内) ●第3章 東郊の駅名(23区) ●第4章 西郊の駅名(23区) ●第5章 多摩の駅名
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3.3なぜ今法制化だったのか――天下統一のシンボルとして千年近い歴史を持つ日本国の存在証明としての「日の丸」。もともとは天皇礼式曲としてつくられた皇室の存在証明としての「君が代」。 来歴の異なる二つが併せて法制化されるに至るまでの世界的状況は、冷戦後の「アイデンティティ・ゲーム」の中で、日本もナショナル・アイデンティティの再構築という時代の課題をつきつけられていることを、色濃く映し出している。 「日章旗はいつ日本を表すようになったか」「日の丸が異国にはじめてひるがえったのはいつか」「ペリーが幕府にわたした白旗の意味とは」「君が代はなぜつくられたか」「日本という呼び名には法的根拠がないのか」「清国水兵の日の丸狼藉事件とは何か」「青島攻略は「侵略」か、「割譲」か」。 国旗・国家はなぜ必要なのか。その成り立ちと意味を、日本史の興味深い話をふんだんに満載しながら洞察し、21世紀日本の国家デザインを問いかける。
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3.3長引く不況下、多くの日本人が閉塞感を抱いている。だが身近な周りを見れば、必死に、だけども元気に楽しくがんばっている仲間がいる。「日本のよき伝統継承に奮闘するアメリカ人女性(セーラ・マリ・カミングス)」「脱エリート宣言した男(ツタヤオンライン・小城)」「アルバイトから社長になった吉野家・安部」「突然の解雇を乗り超えた50代起業家(ユニーバーサルホーム・加藤)」「バブルを乗り超えたインターネット革命児(楽天・三木谷)」「老舗イノベーション(松井証券・松井)」「日本の未来のビル・ゲイツ(ACCESS・荒川)」……。13人の企業家精神の持ち主を、新たなロールモデル、ジャパニーズ・ドリーマーズとして紹介。変革期の今こそ一人ひとりが小さな変化を積み重ね自分をイノベートすべき。そのための具体的心構えを「自己イノベーション11ヵ条」で解説する。学生・ビジネスマン……日本に住む全ての人たちに、勇気と活力を与える現代企業家史。
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3.3野村克也のID野球を、「感情を排した機械的な野球」と捉える人もいるようだ。しかしそれは全くの誤解である。ID野球の前提になるもの、それは勝利への執着心である。妥協なき勝利の追及が、データ重視や、個人本位のプレーを控えてチームのために尽くす姿勢を生み、弱者が強者を破る活路を開くのだ。そんな「真のプロらしさ」を論じ続ける、サンケイスポーツの試合評論を書籍化。2012年の巨人のセ・リーグ優勝と日本一の過程を辿り、さらに過去の日本シリーズの評論も収録。江夏の21球をはじめ、阪急が初めて巨人を破った1976年の日本シリーズ、1985年の阪神日本一、87年の西武対巨人、そして巨人が3連敗のち4連勝した89年を振り返る。◎「当たり前」のことをやっている宮本に倣え ◎釜田が初完投勝利をあげた理由 ◎阿部が日本一の捕手になるために必要なこと ◎栗山監督に備えと覚悟が見えない ◎圧巻、足立(阪急)の快投 ◎芸術品、江夏(広島)の配球