作品一覧 2017/12/08更新 エクサスケールの衝撃 試し読み フォロー 『エクサスケールの衝撃』抜粋版 プレ・シンギュラリティ 試し読み フォロー 人工知能は資本主義を終焉させるか 試し読み フォロー 1~3件目 / 3件<<<1・・・・・・・・・>>> 齊藤元章の作品をすべて見る
ユーザーレビュー エクサスケールの衝撃 次世代スーパーコンピュータが壮大な新世界の扉を開く 齊藤元章 夢があって楽しい本。こういうホラ話から未来は始まると思うので、ホラを吹ける人というのは大変貴重な存在なのに、実際は厳しいことになっている。Top500やGreen500に上位ランクされるスパコンを100億円で作ったんだから、投資話としては成功だったと思うんだけど、補助金の世界じゃ完全にクロなのだろう...続きを読む。民間のファンドが食いつかなかったのは、技術的に筋が悪かったのか、日本の投資環境が貧しすぎるのか。それにしても、ここまで社会的に抹殺するほどのことではないだろうに。 Posted by ブクログ エクサスケールの衝撃 次世代スーパーコンピュータが壮大な新世界の扉を開く 齊藤元章 レイ・カーツワイル氏が「ポスト・ヒューマン誕生 コンピュータが人類の知性を超えるとき」で提唱している特異点(シンギュラリティ)について、エクサスケールのスパーコンピュータがそのカギを握っているとして電力を中心としたエネルギー、衣食住やお金そして生命の未来についてついて考察する600ページを越える大著...続きを読むです。蓄電池や太陽光発電など現在の技術がここまで来ていると説明しての展望や元々医者である著者が死因を分析しての長寿化の話などはとても説得力があるのですが、その先となるエネルギーを始めとして衣食住が無料になるとか不老不死の展開になるとエクサスケールのスパーコンピュータがあれば解決するとの言説に持っていかれるところがいまひとつ釈然としません。本書の抜粋版 である「プレ・シンギュラリティ 人工知能とスパコンによる社会的特異点が迫る」でも思ったことですが、そのエクサスケールのスーパーコンピュータで動かすソフトウェアについて言及されていないのが、いまひとつ信憑性を欠くように思えます。と言いつつも今確実に見えているところに到達すると次が見えて来る事が多々あるので、未来について考えるにはとても勉強になる良書です。あと、長期海外滞在者によくある日本は素晴らしいの連呼がやや鼻につきました。 ※2011年11月時点での世界最高のスーパーコンピュータ「京」は10.51Peta フロップス(1秒間に倍精度の浮動小数点演算が何回行えるかを表すコンピュータの演算性能単位)、その「京」の100倍である1000Petaすなわち1Exaのスーパコンピュータを開発して2020年に稼動開始と理化学研究所が発表している。 Posted by ブクログ エクサスケールの衝撃 次世代スーパーコンピュータが壮大な新世界の扉を開く 齊藤元章 エクサスケールコンピューティングの必要性を訴える啓蒙書。 衣食住がフリーになるという説明の中で国の補助金が当てにされていたり,エクサスケールコンピュータによるシミュレーションが万能であるかのように描写されていたり,やや疑問に思われる部分もある。 しかし,医学分野におけるテクノロジィについては,今後の...続きを読む展望を含め,さすがに著者の専門だけあって興味深い言及がなされている。 テクノロジィの進歩については,現状を踏まえて現実的な見通しが述べられているところも数多く,前特異点経過後の社会がどうなるかについては,ある種の天才である著者の想像力が存分に発揮されており,ざっと一読するだけでも刺激的な書物である。 Posted by ブクログ 人工知能は資本主義を終焉させるか 経済的特異点と社会的特異点 齊藤元章 / 井上智洋 昨年(2017)の後半頃から、人工知能や資本主義の終焉、というキーワードに絞って、本を読んできましたが、人工知能の発展により技術的特異点(シンギュラリティ)を迎える前に、資本主義の終焉が来る可能性があるようですね。 この本の第一部に書かれていた、お金の高機能化(誰に対しても同じ値段で商品を売るので...続きを読むはなく、お金を使う人・使う対象物、使う状況、タイミングによりお金の価値を変える)が、ブロックチェーン技術などにより可能である、ということが可能になる、という内容(p111)はとても印象的でした。 ついにお金も理想的な機能を持つのでしょうか、今から40年程前に、井上ひさし氏が「吉里吉里人」という小説の中で述べられていた概念でした。どうやったら実現できるのだろうと思っていましたが、その解決策が見えてきて良かったでしょうね。 以下は気になったポイントです。 ・貨幣市場、財市場、労働市場の3つの相互作用の結果、一国のGDPがどれくらいになるのかを理論的、実証的に分析するのがマクロ経済学である(p14) ・人間が汎用人工知能やロボットに負けない、CMHの3つの領域がある、C:クリエイティビティ、M:マネジメント、H:ホスピタリティ(p17) ・技術進歩が継続しているにもかかわらず、経済成長がゼロとなる定常状態があるとすれば、それは労働者の労働時間を減らすことで実現できるはず(p56) ・日本では、人工知能、IOT(モノのインターネット)、ビックデータが、第四次産業革命を引き起こす3要素と言われている、データをいかに収集するかということが大事(p59) ・ピケティの言っていた、R>G(資本利益率>経済成長率)は、資本家の取り分が労働者の賃金を上回るペースで増えることを意味する(’p68) ・申告納税者の所得税負担率は、年収1億円が最高、それ以上だと減っていく(p75) ・全企業が内部留保を取り崩して従業員の賃金をアップすれば、家計がお金を使うようになりすべての企業が潤うが、実際にそういった行動がどれる企業はまず無い(p78) ・マネタリーベース残高469兆円で、そのうち320兆円を預金準備が占めている(p84) ・国の借金は1071兆円(2017.3)だが、日銀保有の国債は400兆円、年間80兆円の国債を買い取っているので、いずれ国債はゼロになる(p103、108) ・マネタリーベースは形式的には債務だが、実質的には借金ではない、返さなければならないとするならば、世の中から貨幣をなくすことになる、すると市場経済が崩壊して、多くの人々が飢え死にする(p105) ・ベーシックインカムが国民に支給されるようになれば、無理をして働く必要はなくなる、すると労働を通じてお金を得て、収入を比較すること自体もあまり意味をなさなくなる(p118) ・人類の歴史が大きな変化を遂げたのは、1)約一万年前の農耕牧畜の開始、2)都市と国家、社会制度の確立した、1000年前、その後、300、100、30年前に変革店が表れている(p121) ・シンギュラリティに到達する前に、人々の価値観や意が大きく変わってくるということ(p124) ・一時期、「疑似科学」とレッテルを貼られた常温核融合は、凝縮集系核反応、と名称を変えて、世界中の研究機関・企業で研究が進められている(p130) ・次世代スパコンのすごいのは、さらに高度な処理が可能となる、演算速度が速くなることもあるが、より複雑な計算ができるようなること。神経細胞がシナプス結合して構成される神経回路の全体の規模を100倍複雑化するという意味(p132) ・常温核融合のデメリットは無いだろう、燃料は海水中に豊富に含まれるリチウムからつくることができる重水素で高価なものではない、1回燃料を入れると1年間は動き続ける(p136) ・日本では地中10-15メートルの温度は年中一定しているので、この地中熱を冷暖房に利用することで、エネルギー消費を大きく減らすことができる(p139) ・植物工場で野菜を栽培する場合、30センチ程度の高さで栽培棚を積み上げ可能、稲なら1メートル、100メートルなら田んぼを100段積み上げ可能、建物の中なので、雨風・台風の心配なし、促成栽培可能、遺伝子操作を入れると24期作が可能(p141) ・都市に住みたくなる理由として、1)VRにより娯楽の質、娯楽そのものが変わる、2)若者たちが娯楽をあまり求めない(p148) ・都市部から地方への人の流れが変わるかどうかの基準は、VRで飲み会ができるかどうか。(p149) ・現在はVRの世界に入るのに、VRゴーグルやヘッドセット、スマートフォンが必要だが、技術の進化により、人間の脳に直接働きかけるようになる、ブレイン・マシン・インターフェイス(BMI)、人間の脳とコンピュータがつながり、コンピュータがハブとなり、別の人間とつながるようになる(p150、190) ・不労の先にあるのは、不老、これにより人類は2つの意味で解放される、1)不老を望めば年を取らずに生きていけるので、無限の時間を手にして有限の時間から解放される、2)有機体である我々の肉体が、他の素材に置き換えられていく、生命科学の4大神秘(生殖、成長、老化、進化)が科学的にコントロールされる(p158) ・国民一人が生きていくために必要なもの、小型常温核融合総合発電装置、家庭向けの植物工場、個人の生産手段となる3Dプリンタ、がすべて支給されるという、BI(ベーシックインカム)の形になるかもしれない(p172) ・近代以前の自給自足にほぼ近い生活ができるとなると、結局はモノやサービスの取引量であるGDPは理論上ゼロになる。(p178) ・外科手術には医師が必要だが、遺伝子治療では、患者の細胞をとって、遺伝子を解析・編集し、体内に戻すという作業ですむ。1日100人単位でできる治療なので、非常に安くできる(p188) ・BBI(ブレインブレインインターフェース)が実現するとコンピュータを介して人と人がつながる、言語を介さずに個々人の感覚をそのまま共有する、新たなコミュニケーションが登場する(p191) ・人の夢を取り出し、画像化する技術もある、人が夜寝ているあいだだけに限らず、頭の中で思い描いているイメージは現在はかなり正確に画像化できる(p202) 2018年2月11日作成 Posted by ブクログ 人工知能は資本主義を終焉させるか 経済的特異点と社会的特異点 齊藤元章 / 井上智洋 ・ピケティ ピケティは、R>Gになることを主張した。 これは、投資家の利益の上昇率が労働者の給与の上昇率を上回ること。今後は、労働者の賃金はむしろ機械に代替されて、減り、資本家の収入がふえる。 →大格差が生まれる。 →このような機会だけで生産する形態を「純粋機械化経済」と呼ぶ ・シニフィエ(言葉の...続きを読む意味そのもの) 言語学者のソシュール テクノロジーの進化により、シニフィアン(言語を表現する文字や音声)を介さず、シニフィエ(言語の持つ意味そのもの)だけを伝えるようになる。 感覚を伝えることができる。 ・モノからの解放 奴隷制度から解放された人編は、次は労働やお金から解放される、。そして、モノからも解放される。生活に必要なものを自分だけでつくれるようになると、モノに個室することもなくなる。 ・ビットコインの先 ビットコインが発展すると、お金の高機能化が怒る。 お金を使う人、使う対象、使う状況、タイミングによって、お金の価値が変わるようにする。 Posted by ブクログ 齊藤元章のレビューをもっと見る