齊藤元章のレビュー一覧

  • エクサスケールの衝撃 次世代スーパーコンピュータが壮大な新世界の扉を開く

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    ネタバレ

    夢があって楽しい本。こういうホラ話から未来は始まると思うので、ホラを吹ける人というのは大変貴重な存在なのに、実際は厳しいことになっている。Top500やGreen500に上位ランクされるスパコンを100億円で作ったんだから、投資話としては成功だったと思うんだけど、補助金の世界じゃ完全にクロなのだろう。民間のファンドが食いつかなかったのは、技術的に筋が悪かったのか、日本の投資環境が貧しすぎるのか。それにしても、ここまで社会的に抹殺するほどのことではないだろうに。

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    2021年05月27日
  • エクサスケールの衝撃 次世代スーパーコンピュータが壮大な新世界の扉を開く

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    レイ・カーツワイル氏が「ポスト・ヒューマン誕生 コンピュータが人類の知性を超えるとき」で提唱している特異点(シンギュラリティ)について、エクサスケールのスパーコンピュータがそのカギを握っているとして電力を中心としたエネルギー、衣食住やお金そして生命の未来についてついて考察する600ページを越える大著です。蓄電池や太陽光発電など現在の技術がここまで来ていると説明しての展望や元々医者である著者が死因を分析しての長寿化の話などはとても説得力があるのですが、その先となるエネルギーを始めとして衣食住が無料になるとか不老不死の展開になるとエクサスケールのスパーコンピュータがあれば解決するとの言説に持っていかれるところがいまひとつ釈然としません。本書の抜粋版 である「プレ・シンギュラリティ 人工知能とスパコンによる社会的特異点が迫る」でも思ったことですが、そのエクサスケールのスーパーコンピュータで動かすソフトウェアについて言及されていないのが、いまひとつ信憑性を欠くように思えます。と言いつつも今確実に見えているところに到達すると次が見えて来る事が多々あるので、未来について考えるにはとても勉強になる良書です。あと、長期海外滞在者によくある日本は素晴らしいの連呼がやや鼻につきました。
    ※2011年11月時点での世界最高のスーパーコンピュータ「京」は10.51Peta フロップス(1秒間に倍精度の浮動小数点演算が何回行えるかを表すコンピュータの演算性能単位)、その「京」の100倍である1000Petaすなわち1Exaのスーパコンピュータを開発して2020年に稼動開始と理化学研究所が発表している。

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    2017年07月09日
  • エクサスケールの衝撃 次世代スーパーコンピュータが壮大な新世界の扉を開く

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    エクサスケールコンピューティングの必要性を訴える啓蒙書。
    衣食住がフリーになるという説明の中で国の補助金が当てにされていたり,エクサスケールコンピュータによるシミュレーションが万能であるかのように描写されていたり,やや疑問に思われる部分もある。
    しかし,医学分野におけるテクノロジィについては,今後の展望を含め,さすがに著者の専門だけあって興味深い言及がなされている。
    テクノロジィの進歩については,現状を踏まえて現実的な見通しが述べられているところも数多く,前特異点経過後の社会がどうなるかについては,ある種の天才である著者の想像力が存分に発揮されており,ざっと一読するだけでも刺激的な書物である。

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    2016年05月24日
  • 人工知能は資本主義を終焉させるか 経済的特異点と社会的特異点

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    昨年(2017)の後半頃から、人工知能や資本主義の終焉、というキーワードに絞って、本を読んできましたが、人工知能の発展により技術的特異点(シンギュラリティ)を迎える前に、資本主義の終焉が来る可能性があるようですね。

    この本の第一部に書かれていた、お金の高機能化(誰に対しても同じ値段で商品を売るのではなく、お金を使う人・使う対象物、使う状況、タイミングによりお金の価値を変える)が、ブロックチェーン技術などにより可能である、ということが可能になる、という内容(p111)はとても印象的でした。

    ついにお金も理想的な機能を持つのでしょうか、今から40年程前に、井上ひさし氏が「吉里吉里人」という小説の中で述べられていた概念でした。どうやったら実現できるのだろうと思っていましたが、その解決策が見えてきて良かったでしょうね。

    以下は気になったポイントです。

    ・貨幣市場、財市場、労働市場の3つの相互作用の結果、一国のGDPがどれくらいになるのかを理論的、実証的に分析するのがマクロ経済学である(p14)

    ・人間が汎用人工知能やロボットに負けない、CMHの3つの領域がある、C:クリエイティビティ、M:マネジメント、H:ホスピタリティ(p17)

    ・技術進歩が継続しているにもかかわらず、経済成長がゼロとなる定常状態があるとすれば、それは労働者の労働時間を減らすことで実現できるはず(p56)

    ・日本では、人工知能、IOT(モノのインターネット)、ビックデータが、第四次産業革命を引き起こす3要素と言われている、データをいかに収集するかということが大事(p59)

    ・ピケティの言っていた、R>G(資本利益率>経済成長率)は、資本家の取り分が労働者の賃金を上回るペースで増えることを意味する(’p68)

    ・申告納税者の所得税負担率は、年収1億円が最高、それ以上だと減っていく(p75)

    ・全企業が内部留保を取り崩して従業員の賃金をアップすれば、家計がお金を使うようになりすべての企業が潤うが、実際にそういった行動がどれる企業はまず無い(p78)

    ・マネタリーベース残高469兆円で、そのうち320兆円を預金準備が占めている(p84)

    ・国の借金は1071兆円(2017.3)だが、日銀保有の国債は400兆円、年間80兆円の国債を買い取っているので、いずれ国債はゼロになる(p103、108)

    ・マネタリーベースは形式的には債務だが、実質的には借金ではない、返さなければならないとするならば、世の中から貨幣をなくすことになる、すると市場経済が崩壊して、多くの人々が飢え死にする(p105)

    ・ベーシックインカムが国民に支給されるようになれば、無理をして働く必要はなくなる、すると労働を通じてお金を得て、収入を比較すること自体もあまり意味をなさなくなる(p118)

    ・人類の歴史が大きな変化を遂げたのは、1)約一万年前の農耕牧畜の開始、2)都市と国家、社会制度の確立した、1000年前、その後、300、100、30年前に変革店が表れている(p121)

    ・シンギュラリティに到達する前に、人々の価値観や意が大きく変わってくるということ(p124)

    ・一時期、「疑似科学」とレッテルを貼られた常温核融合は、凝縮集系核反応、と名称を変えて、世界中の研究機関・企業で研究が進められている(p130)

    ・次世代スパコンのすごいのは、さらに高度な処理が可能となる、演算速度が速くなることもあるが、より複雑な計算ができるようなること。神経細胞がシナプス結合して構成される神経回路の全体の規模を100倍複雑化するという意味(p132)

    ・常温核融合のデメリットは無いだろう、燃料は海水中に豊富に含まれるリチウムからつくることができる重水素で高価なものではない、1回燃料を入れると1年間は動き続ける(p136)

    ・日本では地中10-15メートルの温度は年中一定しているので、この地中熱を冷暖房に利用することで、エネルギー消費を大きく減らすことができる(p139)

    ・植物工場で野菜を栽培する場合、30センチ程度の高さで栽培棚を積み上げ可能、稲なら1メートル、100メートルなら田んぼを100段積み上げ可能、建物の中なので、雨風・台風の心配なし、促成栽培可能、遺伝子操作を入れると24期作が可能(p141)

    ・都市に住みたくなる理由として、1)VRにより娯楽の質、娯楽そのものが変わる、2)若者たちが娯楽をあまり求めない(p148)

    ・都市部から地方への人の流れが変わるかどうかの基準は、VRで飲み会ができるかどうか。(p149)

    ・現在はVRの世界に入るのに、VRゴーグルやヘッドセット、スマートフォンが必要だが、技術の進化により、人間の脳に直接働きかけるようになる、ブレイン・マシン・インターフェイス(BMI)、人間の脳とコンピュータがつながり、コンピュータがハブとなり、別の人間とつながるようになる(p150、190)

    ・不労の先にあるのは、不老、これにより人類は2つの意味で解放される、1)不老を望めば年を取らずに生きていけるので、無限の時間を手にして有限の時間から解放される、2)有機体である我々の肉体が、他の素材に置き換えられていく、生命科学の4大神秘(生殖、成長、老化、進化)が科学的にコントロールされる(p158)

    ・国民一人が生きていくために必要なもの、小型常温核融合総合発電装置、家庭向けの植物工場、個人の生産手段となる3Dプリンタ、がすべて支給されるという、BI(ベーシックインカム)の形になるかもしれない(p172)

    ・近代以前の自給自足にほぼ近い生活ができるとなると、結局はモノやサービスの取引量であるGDPは理論上ゼロになる。(p178)

    ・外科手術には医師が必要だが、遺伝子治療では、患者の細胞をとって、遺伝子を解析・編集し、体内に戻すという作業ですむ。1日100人単位でできる治療なので、非常に安くできる(p188)

    ・BBI(ブレインブレインインターフェース)が実現するとコンピュータを介して人と人がつながる、言語を介さずに個々人の感覚をそのまま共有する、新たなコミュニケーションが登場する(p191)

    ・人の夢を取り出し、画像化する技術もある、人が夜寝ているあいだだけに限らず、頭の中で思い描いているイメージは現在はかなり正確に画像化できる(p202)

    2018年2月11日作成

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    2018年02月11日
  • 人工知能は資本主義を終焉させるか 経済的特異点と社会的特異点

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    ネタバレ

    ・ピケティ
    ピケティは、R>Gになることを主張した。
    これは、投資家の利益の上昇率が労働者の給与の上昇率を上回ること。今後は、労働者の賃金はむしろ機械に代替されて、減り、資本家の収入がふえる。
    →大格差が生まれる。
    →このような機会だけで生産する形態を「純粋機械化経済」と呼ぶ

    ・シニフィエ(言葉の意味そのもの)
    言語学者のソシュール
    テクノロジーの進化により、シニフィアン(言語を表現する文字や音声)を介さず、シニフィエ(言語の持つ意味そのもの)だけを伝えるようになる。
    感覚を伝えることができる。

    ・モノからの解放
    奴隷制度から解放された人編は、次は労働やお金から解放される、。そして、モノからも解放される。生活に必要なものを自分だけでつくれるようになると、モノに個室することもなくなる。
    ・ビットコインの先
    ビットコインが発展すると、お金の高機能化が怒る。
    お金を使う人、使う対象、使う状況、タイミングによって、お金の価値が変わるようにする。

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    2018年01月09日
  • 『エクサスケールの衝撃』抜粋版 プレ・シンギュラリティ 人工知能とスパコンによる社会的特異点が迫る

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    『エクサスケールの衝撃』の抜粋版というので読み始めたのだけれどなかなか先に進まない間に著者の齊藤元章さんがCEOを務めるPEZY社の助成金不正取得の詐欺事件の容疑で2017年12月に逮捕された。

    本の内容、かなり煽り気味だけれども可能性を示すという意味では実のところいいのではと思う。技術の発展によりエネルギー問題が解決され、「衣」「食」「住」の心配から解放される。そして「不労」と「不老」が実現する社会で、次元の違う社会が実現するという。そのために日本でエクサスケールのスーパーコンピューターを開発する必要があると熱く語る。

    著者の技術的な背景の正しさに関しては語る資格はない。はったりなのかもしれないし、そうではないかもしれない。それでも、お金の話のみで進めているものが断たれることになるのはいかにも残念なことだと思う。その人の罪のみによって、その人が進めようとしていたもの自体が間違っているとされないことを望む。

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    2018年01月03日
  • 『エクサスケールの衝撃』抜粋版 プレ・シンギュラリティ 人工知能とスパコンによる社会的特異点が迫る

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    この本はスーパーコンピュータを開発している斎藤氏によって書かれたもので、2014年に「エクサスケールの衝撃」という大部(600ページ超)な本のエキスをまとめた本という位置づけのようです。

    読み始めるときに「エクサ」という単位に聞き覚えたがなかったので調べてみました、数年前に5テラバイトのハードディスクレコーダーを購入した我が家ですが、その「テラ」の100万倍が、「エクサ」という単位でした。

    そんな凄いコンピュータを開発して私達の生活にどう影響するのだろう?と思って開いた本の内容には驚きました。何か既視感を感じたのですが、それは映画「ターミネータ」でした。

    確か2045年にコンピュータが人間に対して反乱を起こすというものだったと思いますが、この本においても、2045年には、超知的マシンは更に知的なマシンを開発できるようになり、人類は置き去りにされて二度と追いつくことはできない、最初の超知的マシンが発明されたとき、それは人類最後の発明になる(p43)、これが、シンギュラリティ(特異点)=2045年とのことです。

    この本では、コンピュータと人間は敵対するのではなく、優れたコンピュータは人間をより幸せにする働きがあると解説しています。まずエネルギーがフリーになり、これが達成されることで、エネルギーを必要としていた、衣食住がフリーになるとのことです。

    思い返せば今まで人類はエネルギーの取り合いが戦争や争いの原因となってきました。本当にエネルギーがフリーになれば、戦争もなくなり、それを支えていた産業もなくなることでしょう。その後には、お金も不要になり、ついには「不老」を得ることもできるそうです。すごい衝撃を受けた本でした。

    以下は気になったポイントです。

    ・ベンチャー企業として、世界スパコンランキングの消費電力性能部門である「Green500」で2014年11月に2位、2015年6月には1-3位を獲得した、初めての快挙(p14)

    ・重油産生藻類が短期間に大幅に改良されて、世界各地でその作付増殖競争が行われるために、地球上には化石燃料と同機能の燃料が溢れかえることになるだろう(p21)

    ・日本に水田を代表として広大な農耕地があり、国土面積の12%を占める、宅地は5.1%、日本国内で必要とされる農作物が集約化されたプラント内のきわめて高い効率で生産されるようになると、農耕地の大半はその役割を終えて、宅地への転用が可能となる(p22)

    ・不労が実現し、生活必需品のすべてがフリーになると、対価という概念、貨幣の価値、貨幣の存在意義が大きく変化するだろう(p23)

    ・25万年間の平均寿命を25歳とすれば、我々は人類の1万代を経た子孫となる。24万年間はきわめて原始的な生活を送り続け生活に進化は無かった。農耕・牧畜が始められる最初の革命点は1万年前、次は都市と国家、社会と政治制度を構成した2000-1500年前、そして300年前の産業革命、100年前からの科学技術革命、30年前からの情報通信革命となる、革命の間隔は急速に縮まってきている(p30)

    ・シンギュラリティが2045年として、その手前に聳え立つ「プレ・シンギュラリティ」は2030年頃である。それまでに、エクサフロップスの演算処理性能を持つ次世代スパコンが完成して稼働を開始する。それらは2020-30年にかけて、確実に実用化されて様々な重大なる技術革新を強力に推し進めるはず(p48)

    ・原子力、地熱、潮力以外のエネルギーのすべては、地球上に降り注いだ過去の太陽光のエネルギーがその形態を変えたもの(p72)

    ・中間バンド型の量子ドット方式太陽光パネルの理論的変換効率の最大値は1つの中間バンドを用いた場合は63%、複数用いれば75%にまで高められている(p79)

    ・熱電変換効率を高めるには、大きな起電力、高い電気伝導率、低い熱伝導率をバランスよく満たした物質を見つけ、合成することが求められる。(p83)

    ・水深1万メートルで2万ヘクタールの湖沼面積を使って、オーランチオキトリウムを繁殖させることで、日本の年間原油消費量を賄えるという試算がある。これは琵琶湖の約3割に相当する。新しい種類の藻類を探すよりは、重油産生藻類全般の遺伝子・タンパク質・代謝の全系をエクサスケールコンピューティングで完全解析して、遺伝子操作で理論限界に近い産生効率を持った新種をつくったほうが早いだろう(p88)

    ・トヨタ自動車の関連会社では、重油産生藻類の事業化のためにオーストラリアで広大な土地を確保してその建設を着手したが、その立地条件として、二酸化炭素濃度が高いことをあげた。人口光合成と重油産生有機モジュールを稼働させるには二酸化炭素濃度の高い場所は大きな価値を持つ。二酸化炭素が資源として売買される日も近い(p89)

    ・熱核融合発電は先進7か国メンバ(EU、日本、米国、ロシア、中国、インド、韓国)が組織した「ITER」で実験炉の開発が進められている。現在主流のトカマク型の次世代となるヘリカル型の実験装置にて、岐阜県土岐市で行わている(p94)

    ・南フランスでは、世界初となる熱核融合実験炉が2020年に完成予定、2027年までに500メガワット級の発電開始、2040年には商用発電炉が稼働予定(p94)

    ・熱核融合炉は、核分裂とことなり、原子量の小さな水素の同位体である重水素と、三重水素を融合させて、ヘリウムと中性子を生成する核融合の一種によって生じるエネルギーを取り出すもので、危険性ははるかに小さい。この実現は、火の利用にも比肩する歴史的インパクトである(p95、96)

    ・1回の実験から得られる膨大なデータ解析に日数を要していて、シミュレーションと解析が十分に行えていない状況である。これが次世代スパコンにより状況が変えられれば、日々間断なく実験ができ解析もできる(p97)

    ・小型レーザー核融合開発を推進する、浜松ホトニクスは日本を代表する有数の技術開発企業である。10年以内に核融合発電炉開発を目指している(p102)

    ・植物工場には、閉鎖環境で太陽光を一切使わない、「完全人工光型」と、温室などの半閉鎖環境で太陽光の利用を基本として、雨天・曇天時の補光、高温制御を行う「太陽光利用型」、併用型がある。完全人工光型は、クリーンルームとして運用し、害虫・細菌を完全に遮断できるので、有機農法をも超越する完全無農薬栽培が可能(p107)

    ・植物工場のランニングコストは、光源・光源の冷却、空調とクリーンルーム維持のための電気代、したがってエネルギーがフリーになり電気代がタダになると、デメリットが除かれる。光量不足も効率良いLED光源が開発されることで解決される。残るは初期の設備投資は国が補助金で後押し可能だろう(p109)

    ・ヴァーチャルリアリティ世界で用いられるようになる最新技術は、ビデオ会議システムに導入される、それはもう現実世界である(p123)

    ・ロボット化のわかりやすい例として、自動車の自動運転がある。自動車自体が無人で運転されるロボットという位置づけとなる(p130)

    ・現生人類は生きるための労働から解放されて、十分に高い水準の、衣食住を安定して保証されることになる。今まで地球上に生息したなかで初めての快挙である。それは、我々の社会構造、価値観、生き方のすべてを永遠に変革しかねない衝撃であり、これが「エクサスケールの衝撃」である(p136)

    ・ビットコインはすべての取引記録を暗号化して、ネットワーク参加者のすべてで共有し、閲覧、確認可能としているので、変更や改ざんが不可能となっている(p149)


    ・ビットコインは、貨幣に相当するものは存在せず、その数値について確認できるのみ。貨幣に相当するものは、全取引記録のなかに組み込まれている記録でしかない(p150)

    ・世界の年間の総生産額は、7360兆円、1日20兆円、一人当たり1年間100万円、それに対して外国為替取引は1日で667兆円、デリバティブを加えると1000兆円である、金融危機が起きた場合、その50分の1しかない実体経済はひとたまりもない(p154)

    ・すべてをフリーにし、お金を使用せずとも生活できるコミュニティ、お金を使用する人々が、時間の経過とともに変化し、やがて逆転するタイミングが訪れるだろう。お金が使われ始めて普及していく過程とまさに瓜二つ(p157)

    ・お金を使わない社会というのは、「そこでお金を使わない、ということ自体が、新しいお金である、あるいは、新しい「お金というシステム」と考えられる(p157)

    ・全ての自動車バイクに高性能ビデオカメラを搭載、さらに、個人それぞれが自分用の高性能カメラを複数身にまとうか、BeeCamと呼ばれる超小型クワッド・コプターを頭上に複数飛ばして、ビデオカメラで自身と周囲をモニターする(p168)

    ・1個の細胞である受精卵は、その後に生じるすべての細胞が46回(人の染色体数と同じ)の細胞分裂を繰り返して、2の46乗である、約60兆個の細胞となって、人体のありとあらゆる種類の臓器・組織を形作る。(p191)

    ・BeeCam(ビーカム)が利用可能となり、世界中に普及すると、自分が瞬間的に移動して所望する場所に行くことができるという点で、実質的に「どこでもドア」と変わらない機能を提供することになる(’p216)

    2017年5月7日作成

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    2017年05月07日
  • エクサスケールの衝撃 次世代スーパーコンピュータが壮大な新世界の扉を開く

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    「よく分かる人工知能」で筆者と対談してた方が書いた本。

    なんというか、壮大な妄想本。600ページの7割が妄想で、3割がすごい妄想。多分、3割しか読まなくていい。でも、3割の妄想は絶対読んだほうがいい。そんな不思議な本。

    着眼点がおかしい(良い意味で)。言われてみればそうだよね、って思うけれど、絶対に自分一人ではその思考には至れないよなぁという、絶妙な示唆に満ちている。

    とりあえず、骨子は「世界=情報」「情報処理装置=コンピュータ」「もんのすごいコンピュータ=エクサスケールコンピュータ」。

    よって、世界は、エクサスケールコンピュータの出現で、処理可能になる。
    そんな1冊。

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    2017年02月18日
  • 『エクサスケールの衝撃』抜粋版 プレ・シンギュラリティ 人工知能とスパコンによる社会的特異点が迫る

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    本書は著者が2014年12月に「エクサスケールの衝撃」と題して上梓された600ページ近い大作の抜粋版です。2011年11月時点での世界最高のスーパーコンピュータ「京」は10.51Peta フロップス(1秒間に倍精度の浮動小数点演算が何回行えるかを表すコンピュータの演算性能単位)、その「京」の100倍である1000Petaすなわち1Exaのスーパコンピュータを開発して2020年に稼動開始と理化学研究所が発表している。それを受けてエネルギー、社会、人体そして新しい価値観が未来に向けてどのように変化していくかを著者の卓越した創造力で展開している。スーパーコンピュータが社会を大きく変えるにはソフトウェアが重要な役割を果たすと思うのですが、それについてはあまり言及されていません。やはり600ページ近い原著に挑むべきだろうか。

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    2017年01月22日
  • エクサスケールの衝撃 次世代スーパーコンピュータが壮大な新世界の扉を開く

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    エクサスケール・コンピューティングによって2030年ごろにもたらされるであろう変革を前特異点として解説。筆者の主張では、人間が「衣」「食」「住」からフリーになる、「不老」と「不労」を手に入れる、などかなり衝撃的な内容。ちょっと楽観的すぎるが。ただ、スパコンが何に使われて、なぜ必要なのかということはよく分かった。

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    2016年05月27日
  • エクサスケールの衝撃 次世代スーパーコンピュータが壮大な新世界の扉を開く

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    ワクワクする反面、ドキドキもする内容。
    想像できるものはなんでも実現できる世の中に思いのほか、近づいているということか。

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    2015年02月11日
  • 『エクサスケールの衝撃』抜粋版 プレ・シンギュラリティ 人工知能とスパコンによる社会的特異点が迫る

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    ●読んで得たもの
     エクサスケールコンピュータの登場により、
    何が変わると考えられるか

    ●感想
     スパコンで実現されるとする社会現象において、
    理解できるものもあれば不可解なものもあった。
     2045年に到達するというシンギュラリティに向け
    今後現実がどう変わっていくか、照らし合わせてみるといいかな。

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    2020年07月01日
  • エクサスケールの衝撃 次世代スーパーコンピュータが壮大な新世界の扉を開く

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    ページ数がかなり多いので根気が必要です

    抜粋版である「プレ・シンギュラリティ」ならページ数少なくて内容もそこそこあるので、こちらを読むことをオススメします

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    2019年09月06日
  • 人工知能は資本主義を終焉させるか 経済的特異点と社会的特異点

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    <目次>
    序章現実がSFを超える日は近い
    第1部来るべき経済得意店とはなにか
    第2部社会的得意点がもたらす人類の未来

    P11シンギュラリティポイント2045、プレシンギュラリティ2030
    P116洋服のデザインを制作し、データーを無償提供している人がいる
    P12125万年前:人類誕生
        1万年前:農耕革命
      2500年前:枢軸の時代
       250年前:産業革命
         22年:情報革命
    2.5年前:?
        3か月前:?

         

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    2019年06月15日
  • エクサスケールの衝撃 次世代スーパーコンピュータが壮大な新世界の扉を開く

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    掻い摘んで言うと、”ITの進化により数十年後には、人類は労働から解放される”って事らしいです。ま、それはそれで楽なのかもしれませんが、本当にそれでいいのでしょうか。。。なんか違うんではないかと思うのは私だけでしょうか。確かにコンピューターの性能は飛躍的に上がっており、このまま進歩し続ければコンピューターが何もかもやってくれる世界になってもなんら不思議ではないのですが、そんな世の中で果たして満足出来るのかな。。。あと、あまり本筋には関係ないのですが、著者の歴史観は自分とは合いませんでした。長く海外に住んでいればもうちょっと公平な歴史観を持てるんじゃないかな~。

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    2018年12月25日
  • 人工知能は資本主義を終焉させるか 経済的特異点と社会的特異点

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    人工知能の話ではあるのだけど、マクロ経済の話という方が強かった気がしました
    確かにタイトルを読めば、「資本主義を終焉」「特異点」などそれを想像させるキーワードがありますね

    個人的にはもうちょっと違った話を期待していた感がありましたね
    もっと身近な話

    こんな事を人工知能使ったらこうなるかも知れないね
    そうなったら我々の世界ってこう変わるかも知れないね
    そう変わるとするならそれって資本主義の終わりを意味するかも知れないね

    生産活動を全部ロボットがやって、ロボットの同士や自らロボットのメンテナンスができるようになったらコストなしだね
    生産されたものをゼロ円かそれに近いコストで買えるようになるね
    そうしたら資本を持つ事の意味ってあまり無いね、むしろリスクになるかも
    というような当たり前でチョイチョイ耳にする話をもう少し進めた?ような話を読みたかったかな

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    2018年08月18日
  • 人工知能は資本主義を終焉させるか 経済的特異点と社会的特異点

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    スパコン開発者と経済学者の対談集。

    人工知能がバラ色の未来を切り開くか、それとも格差社会による恐怖の未来を切り開くかは意見の別れるところだが、それに対して一定の解を導き出そうとする2人に学者としての誠意を感じた。

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    2018年06月24日
  • エクサスケールの衝撃 次世代スーパーコンピュータが壮大な新世界の扉を開く

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    文字ばっかりの分厚い本。医者で、X線画像処理装置などでコンピュータベンチャーをいくつも興した筆者が、ベンチャーでスパコン(7ヶ月の開発期間でGreen500の二位)を作る。筆者の主張は、スパコンが一般的になれば、その演算能力で夢のデバイスが何でも開発でき、労働、金、老いから無縁の楽園が作られる、という話。あまりにもかけ離れていてピンと来ない。私がコンピュータを使い始めてからでさえ、だいぶ、演算能力が向上したが使い方はほとんど変わっていない。そんな人類が、増加した演算能力を有効に使えるのか、結局ゲームしているのか。量的変化が質的変化を起こして人類活動を劇的に変えるためにはどうなるのだろうか?

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    2016年06月26日