日本史 敗者の条件

日本史 敗者の条件

950円 (税込)

4pt

■「はじめに」より一部抜粋 江戸時代の大名で剣術の達人でもあった松浦静山が説いたように、「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」である。華麗な成功は必ずしも「勝利の方程式」に基づくものではなく、偶然や幸運に支えられていただけであることがままある。一方で、敗北や失敗には明確な原因がある。であるならば、むしろ歴史上に無数に存在する凡庸な失敗を反面教師とするほうが役に立つのではないだろうか。景気が悪く退屈な話だったとしても、敗者の失敗に関心を寄せ、同じ轍を踏まないよう心がけるほうが、成功者の派手で華麗なリーダー論に接して気分が良くなるよりも、よほど意義がある。本書では、あえて歴史上の敗者に注目し、彼らがなぜ敗れたか、失敗したのかを考察していく。 ■目次【第一章】現場主義・プレーヤー型 ●源義経:最強プレーヤーはなぜ「独立」に失敗したか ●西郷隆盛:情に流された英雄の末路 ●山本五十六:大作戦を破綻させたコミュニケーションの欠如 【第二章】サラリーマン社長型 ●明智光秀:「三日天下」を招いた決断力不足 ●石田三成:最大の敗因は組織づくりの軽視 ●田沼意次:官僚の枠を超えられなかった改革者の限界 【第三章】オーナー社長型 ●後鳥羽上皇:自身の権威を過信した「名君」の誤算 ●織田信長:部下の謀叛を招いた「ブラック企業」の長

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日本史 敗者の条件 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    上手く事が運び、類似事案に直面して「あの時に上手く運んだ」と繰り返して成功する場合が在る。他方に上手く事が運ばず、類似事案に直面して「あの時はうまく運ばなかったから少し考える」ということをして成功に到る場合が在る。
    その後者の考え方で、史上の知られるような実績を上げた人物が「敗者」になって行ってしま

    0
    2025年02月21日

    Posted by ブクログ

    最新の研究で、これまで一般的に史実と言われていた事実と異なる説が主張されていることを知ることができ、興味深く読めました。
    同じ人物でも、様々に評価が分かれるところが、歴史の面白さの一つだと思います。

    山本五十六の章は、仮にどの戦略をとったとしても、国力の差からは、最終的には敗戦は免れなかったであろ

    0
    2025年11月10日

    Posted by ブクログ

    カリスマリーダーの負の側面。

    源義経、西郷隆盛、山本五十六、明智光秀、石田三成、田沼意次、後鳥羽上皇、織田信長

    近年の日本史の解釈の違いには驚かされる。関ヶ原の戦いだって陸軍参謀本部や司馬遼太郎の世界とは全く違う真実がある。
    新しい解釈から日本史のヒーローを見ることでまた違ったセカイが見えてくる

    0
    2025年10月08日

    Posted by ブクログ

    この本の登場人物は全員歴史に名を馳せた勝者であり、また敗者でもある。共通して言えることは勝者に至るプロセスで得た経験からくる知見を絶対視しすぎたことといえる。勝者になるまでのプロセスとなってからのプロセスは別のものが要求される。
    立場が変わるたびにまた読んで自分に言い聞かせたい。

    0
    2025年09月24日

    Posted by ブクログ

    とても読みやすかった。
    西郷隆盛は心身ともにかなり疲れていて、それが判断を謝らしめたのだなということがわかった。

    0
    2025年06月18日

    Posted by ブクログ

    呉座の一般向け著作として、最近の『頼朝と義時』(講談社)は、複雑な状況展開の様子を見通しよく整理分析して提示してくれて、歴史の転換点でのダイナミズムを素人の読者にも面白く味合わせるような仕掛けになっていたと思う。
    だが、本書の場合は、『Voice』連載が元ということもあり、内容が薄すぎる。別に歴史の

    1
    2025年02月02日

    Posted by ブクログ

    勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし。
    というわけで、歴史的な勝敗事を敗者の分析によって見ていく本。
    読みやすく、面白い本ではある。しかし、あまりに一般的に過ぎるというか、呉座に期待するものとはちょっと違うかも

    0
    2025年10月31日

    Posted by ブクログ

    作者の呉座先生はしっかりした学者さんらしい本を書かれる印象でしたが、こういう柔らかい本も書くのですね。
    それぞれの分析は最近の知見に基づいて書かれているようで、時に、ほう、と思われるような話も出てきて面白かったのですが、現代のサラリーマンに例えたり、サラリーマン向け教訓が毎回登場するので、ちょっとず

    0
    2025年09月07日

    Posted by ブクログ

     成功者についてそこから学ぶ類いの本は多いが、失敗にこそより多くの学びがあるというのは本当にその通りだと思う。境遇や幸運に恵まれていたため、それほどの才がなくても成功している人はたくさんいるけれども、単なる偶然だけで失敗した人はそれほど多くない。失敗には必ずその理由があるものだ。
     本書はそんな観点

    0
    2025年04月24日

    Posted by ブクログ

    読むたびに通説と歴史の真実の差を思い知らされ歴史のロマンを減らされてしまう、それが呉座勇一。でもまあ何が真実なのかとか、どこまでわかっていて、どれが例えば江戸期以降の創作かとか知ると、歴史に対する客観性が増して良いのだけれど。本書は日本史上の偉人や最近評価を上げた8人(源義経、西郷隆盛、山本五十六、

    0
    2025年04月12日

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