海外文学の検索結果
検索のヒント
検索のヒント
■キーワードの変更・再検索
記号を含むキーワードや略称は適切に検索できない場合があります。 略称は正式名称の一部など、異なるキーワードで再検索してみてください。
■ひらがな検索がおすすめ!
ひらがなで入力するとより検索結果に表示されやすくなります。
おすすめ例
まどうし
つまずきやすい例
魔導士
「魔導師」や「魔道士」など、異なる漢字で検索すると結果に表示されない場合があります。
■並び順の変更
人気順や新着順で並び替えると、お探しの作品がより前に表示される場合があります。
■絞り込み検索もおすすめ!
発売状況の「新刊(1ヶ月以内)」にチェックを入れて検索してみてください。
-
カンマの女王 「ニューヨーカー」校正係のここだけの話
「自分の仕事で好きなのは、人となりのすべてが求められるところである。文法、句読法、語法、外国語、文学の知識だけでなく、さまざまな経験、たとえば旅行、ガーデニング、船、歌、配管修理、カトリック信仰、中西部、モッツァレラ、電車のゲーム、ニュジャージーが生きてくる」(序章より) ★推薦文★ 鉛筆と紙の辞書を愛し、校正が「出過ぎた真似」といわれるのを恐れている“女王"。他人とは思えない。 ――牟田 都子(校正者) ◆ 正しい英語とは何だろう? カンマの思想とは? 鬼校正者はどこを見る? 今、英語の「揺らぎ」があなたを魅了する。 ――阿部 公彦(英米文学者) ★概要★ 誤字・脱字や言葉の誤用を正す「校正」。ベテラン校正者の眼を通じて見るそれは、規則と心情とのあいだで揺れ動く、意外なほど人間らしい仕事だった! アメリカの老舗雑誌『THE NEW YORKER』の校正担当者で、“Comma Queen“〈カンマの女王〉の異名をもつ著者が、その半生と、校正の現場で遭遇したミスや「揺れ」を振り返る――。“between You and I"のようなネイティブでも間違える文法や語法、ディケンズ、メルヴィル、ディキンソンら著名作家たちが操る記号――カンマやダッシュ、コロン――の独特な使い方、クセが強い校正者たちのエピソード、トランスジェンダーのきょうだいを呼ぶときの代名詞etc…。「正しい英文法」だけでは白黒つけられない、迷いと葛藤の日々を描く唯一無二の校正エッセイ! -
小公子
ニューヨークの下町で母親と暮らす少年セドリックは、金色の巻き毛に愛くるしい顔立ち、そして誰とでもすぐに友だちになれる天真爛漫な男の子。ある日、イギリスの貴族である祖父の跡取りとして迎えられることになり、母とともに海を渡る。だが、冷酷な祖父ドリンコート伯爵は、アメリカ人の母親を憎み、ふたりを引きはなそうとしていた。それでも、人を疑うことを知らないセドリックは、祖父を慕い、よい伯爵になろうと無心に努力する。その姿が周囲の人々の心をつかみ、いつしか老伯爵の心も打ち解けていくが……突然、衝撃の事件が巻き起こり、運命の歯車が動きだす――! -
詩人になりたいわたしX
詩で描く家族と恋と友情の心揺さぶる物語。 主人公のシオマラは、神さまのことなんか、ぜんぜん信じてない。 「女の子は、いけません。いけません。いけません」 信仰心厚い母親に、こう言われるたびに、 「自分はなんてちっぽけなんだろう」って感じるんだ。 ハーレムに暮らす少女シオマラは、厳格な母親に猛反発しながらも、「言葉」の持つ世界に惹かれていく。 高校のポエトリースラム部で詩のパフォーマンスというものを知り、自己表現の世界にどんどんのめり込んでいく。 「言葉は、ありのままの自分を解き放つ手段」、そのことに気がついたシオマラは、いろいろなことから自由になれた。 -
新訳『ペスト』
この新訳『ペスト』は、新型コロナウィルスが人類史上初めて全世界に蔓延して、なかなか終息しない中で、アルベール・カミュの『ペスト』が改めて話題になったことが引き金である。第二次世界大戦直後の一九四七年にフランスで出版され、一九五〇年に日本語訳が出た『ペスト』は、当時、戦争やロシア革命やユダヤ人問題といった国家間の対立に背を向けた時代錯誤の小説と思われた。あの当時、東西冷戦や紛争の中に埋没した『ペスト』は、実は、政治思想や体制の異なる国々に、いわば平等に災厄をばらまく病気が蔓延するという未曾有の出来事が起こりうることを予言していた。今日のコロナ禍のなかで、われわれはその先見性に改めて驚いた。原文を最後まで読みすすめると、アルベール・カミュが今、自分たちが見ている世界の現状を予知しているかのような作品を七十三年も前に書いていることに感動を新たにした。今回、この新訳をもって同時代の日本人の皆さんにもう一度『ペスト』を読み返してもらう機会にしていただければ幸いである。 -
続けてみます
まだ時間はあるのです。世界が終わる瞬間にはゆっくりとたどり着くはずだから。 幼い頃に父を工場の事故で亡くしたソラとナナは、生活の意欲を失っていく母と行き着いた暗い半地下の住居で少年ナギと出会う。「無理してがんばったって、人生はある日突然断ち切られて、それでおしまい」。そう繰り返す母の言葉から抜け出せないまま大人になる姉妹と、行き場のない思いを抱え、暴力に飲み込まれていくナギ。世界の片隅でひっそりと寄り添う3人に訪れる未来のかたちとは――。 誰かを思う気持ち、拒む気持ち、責任、放棄、やすらぎ、恐れ……。現代韓国文学の旗手が、みずみずしくも濃密に生の息遣いを描く。第23回大山文学賞受賞作。 -
キングコング・セオリー
「私はケイト・モスというより、キングコングみたいな女だ。誰も妻にしたり、一緒に子どもをつくったりしないタイプの女。常に自分自身でありすぎる女。そういう立場から私は話している」 ■概要 #MeToo運動をきっかけに再注目され、フランスで20万部のベストセラーとなったフェミニズムの名著がついに邦訳! 人気女性作家が17歳の時に経験したレイプ被害と、その後の個人売春の経験をもとに、性暴力、セックスワーク、ポルノグラフィについての独自の理論を展開するフェミニズム・エッセイ。自分自身を、男性でも女性でもないカオスな存在としての「キングコング」にかさね、ジェンダー規範にとらわれない女性の在り方を、力強く、小気味いい文体で模索していく。 -
ランナウェイ
瞠目の伏線回収。極上のサスペンス。 《一読して、「これは最先端の物語だ」と感じさせる。それが本作の、そしてまたハーラン・コーベン作品の素晴らしい強みだ》 《あらゆる問題が更新され続けるこの世界(中略)。そうした世界に注がれるハーラン・コーベンの眼差しは、ひとことで言うなら、限りなく「公正(フェア)」だ。あらゆる価値観が錯綜する現代において、最も挑戦的な態度の一つといっていい。》(作家・冲方丁氏の解説より) 薬物に溺れ失踪した娘を探す父。次々と標的を襲う殺し屋と同行する女。姿を消した資産家の息子を探す私立探偵。娘に薬物を与えた男。バラバラなピースがつながったとき、驚くべき忌まわしい事実が姿を現す。 フェアな目線と巧みな構成に唸り、怒濤の伏線回収に目を瞠る。そして衝撃過ぎる結末。米国屈指のヒットメーカーが放つ、極上のドメスティック・サスペンス。 -
NHK「100分de名著」ブックス アルベール・カミュ ペスト 果てしなき不条理との闘い
終わりなき災厄に見舞われたとき、人はそれにどう向き合うのか? 治療法のない疫病に突如襲われ、封鎖されたアルジェリアの都市オラン。そこに生きるひとびとの苦闘と連帯を描いた、ノーベル賞作家カミュの代表作『ペスト』の内容と文学的意義を、幅広い分野にわたる評論とフランス文学の翻訳で知られる中条省平氏が、当時の時代背景やカミュ自身の体験をまじえて詳述。カミュの高い先見性に触れながら、『ペスト』に描かれる普遍的で哲学的なテーマを、「コロナ後の世界」から検証・再考する「ブックス特別章」を収載! 【構成】 はじめに:海と太陽、不条理と犯行の文学 第1章:不条理の哲学 第2章:神なき世界で生きる 第3章:それぞれの闘い 第4章:われ反抗す、ゆえにわれら在り ブックス特別章:コロナ後の世界と『ペスト』 -
ディディの傘
死と破壊、そして革命。 人々は今日をどのように記憶するのか。 「セウォル号沈没事故」「キャンドル革命」という韓国で起きた社会的激変を背景に、人が人として生きることの意味を問う最新作。 多くの人命を奪った「セウォル号沈没事故」、現職大統領を罷免に追い込んだ「キャンドル革命」という社会的激変を背景にした連作小説。 孤立し、閉塞感が強まる日常の中で、人はいかに連帯し、突破していくのか? 行く先に真の〈革命〉はもたらされるのか? 私たちが望む未来とは? ——人は誰もが唯一無二の存在という事実をあらためて突きつけていく。 デビューから15年。たくさんの読者を獲得すると同時に、文壇の確固たる支持を受け、名実ともに韓国を代表する作家となったファン・ジョンウンが放つ、衝撃の最新作。「d」と「何も言う必要がない」の2作品を収録。 2019年〈小説家50人が選ぶ“今年の小説”〉第1位に選出。 5・18文学賞、第34回萬海文学賞受賞作。 【目次】 ・d ・何も言う必要がない ・あとがき ・日本の読者のみなさんへ ・訳者解説 -
夏の日の声
1964年のある日の午後、第二次世界大戦退役軍人のユダヤ人フェデロフは、息子の野球試合を見ながら過去50年を回想する。移民の息子に生まれ、よき妻に恵まれ、元気のいい二人の息子をさずかった。いまも健康だし、ビジネスもまあまあ成功した。……俺が死んだら、とフェデロフは思った。火葬にしてもらおう。お祈りなしで。俺の灰なんかどこかに捨てればいい。俺が幸福だったところに。ヴァーモントの野球場の芝生に。ニューヨークの街で童貞と処女がはじめて愛をかわしたベッドに。戦時中の夕方、休暇中の軍曹がアメリカの赤毛の美女と並んで佇んだ、パリの家並を見おろすバルコニーに。息子のゆりかごに。晴れわたった夏に泳いだ大西洋の大きな波間に。そして、愛する妻の優しい手のなかに……夏の日の声はいつの時代も同じだった。 -
ザ・プラスワン マリハラがつらくて、カレを自作してみた。
働くアラサー女子「あるある」SF成長物語。 コミュ下手、恋愛ダメダメの29歳のケリーは、シリコンバレーで働くロボット・エンジニア。自分のキャリアがかかった新たなアンドロイド開発プロジェクトに集中したいのに、母親からの「妹の結婚式までに同伴者(プラスワン)を見つけなさい」と結婚をせかす圧力に辟易している。母のマリハラは日に日に強くなり、渋々と慣れないデートアプリに手を出したり、親友プリヤとクラブに出かけるものの、結果は惨敗。自棄になったケリーは、週末の職場に忍び込み、自分の理想を詰め込んだアンドロイドの恋人「イーサン」を自作してしまう……。 内向的でプライドの高いヒロインのイタすぎる描写に苦笑したり、ちょっぴり泣けたり、イーサンとの関係にキュンとしたり。バリバリ働く自立した大人のつもりでいても、実は大人になりきれていないケリーに共感。働くアラサー女子「あるある」満載のSFロマンス&成長物語! -
まんが 星の王子さま
【ご注意】※お使いの端末によっては、一部読みづらい場合がございます。お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。 「まんが」で読み直す世界的ベストセラー。 世界的ベストセラー『星の王子さま』の翻訳まんがです。 原文を読み解き、その作品世界を「まんが」として表現しました。 翻訳・文は、長年この企画をあたためていた奥本大三郎。『ファーブル昆虫記』の完訳でおなじみのフランス文学者です。今回のまんが化にあたり一般に流布されている表現をあらため、より物語世界がわかりやすい自然なニュアンスにしました。 「まんが」は、絵本作家でありイラストレーター、そして本書のデザインも担当した、やましたこうへいです。関連資料にあたっては細部の正確さにこだわり、詩情豊かな珠玉の作品となりました。 文章では読み飛ばされがちな場面も、絵があればこそ、原作者の想いに気づくことがあります。たとえば王子さまは夕陽を見ることが好きで、パイロットと砂漠の夕陽を見に行くという短い章があります。このシーンの美しさや、夕陽を浴びた王子さまの寂しさは、まんがだからこそより伝わり、理解されます。 そのほかにキツネとの哲学的な会話、砂漠から帰ってきたパイロットの日常など、文章ではなかなか想像できない、美しくも切ない新たな「星の王子さま」をお届けします。 ※この作品はカラー版です。 -
新訳 リア王の悲劇
引退を決意した古代ブリテンの老王リア。財産分与のため三人の娘に自分への愛を競わせるが、美辞麗句を嫌う三女コーディーリアに激怒し勘当する。だが長女と次女の結託により、自らも嵐の中へ閉め出されてしまう。全てを奪われたリアは絶望の旅の途上、欲望と裏切り、飢えと苦しみ、真の忠誠と愛に気づくが――。シェイクスピア四大悲劇の中で最も悲劇的と言われる傑作。改訂版の全訳に初版の台詞、徹底解説を付した完全版! 【目次】 新訳 リア王の悲劇 詳注 クォート版にあるが、フォーリオ版で削除された台詞一覧 クォート版になく、フォーリオ版で追加された台詞一覧 『レア王年代記』、トルストイ、オーウェルについて 訳者あとがき -
闇の脳科学 「完全な人間」をつくる
「脳に電気ショックを与えて、『完璧な人間』へとつくり変える」 現在の米脳科学界における一大トレンドであり、DARPA(米国防高等研究計画局)も莫大な予算のもと参戦する「脳深部刺激療法」。 「サイコパス」「依存症」「うつ病」「てんかん」「パーキンソン病」、そして「小児性愛」「性犯罪者」さえも矯正可能であるという夢のような治療法だ。 軍事転用すれば、冷酷な兵士を人工的に生み出せる。 しかし、闇に葬り去ったはずの禁断の治療法がふたたび甦ってしまった、と戦慄する人も多い。 というのも1950~60年代、マッドサイエンティスト疑惑のある天才脳神経外科医が、 倫理観の希薄な南部(ニューオリンズ)の大学で、思う存分に人体実験を敢行していたからだ。 患者の頭蓋骨に穴を空け、電極を差し込むことによって。しかも彼は、人類の進歩に貢献する英雄として、もてはやされていたのだという。 恐るべきことに彼は、同性愛者を異性愛者へつくり変えることに成功。 暴力行為が一瞬で消えた患者、上限のない幸福感に満たされる患者、メンタル疾患が消えた患者なども。過激化する人体実験。 その一方で、手術失敗で発生した廃人たちを隠し切れなくなりーー。 人間の本質=「脳」という臓器に変更を加えることは許されるのか? -
サンタクロースの冒険
だれもが知っているサンタクロースには、だれも知らない物語がありました。それを知るには、妖精たちが住む不思議な森のことからお話しなければなりません…… 『オズの魔法使い』の作家ボームによる驚きの物語が、詩人・田村隆一の翻訳と、和田誠のイラストレーションで復活。 あのサンタクロースにも、少年時代があったことを知っていましたか? 赤ん坊のときに、森の妖精に拾われて育てられた少年は、どんなふうにしておもちゃを作り、世界中の子供たちに配るようになったのでしょう。どうして靴下をつるすようになったのでしょう。なぜトナカイのそりがつかわれるようになったのでしょう。そして、どうしてサンタクロースは、いまもおもちゃを配ってくれるのでしょう…… 『オズの魔法使い』の作者ライマン・フランク・ボームが、サンタクロースの人生と冒険を語ります。 -
侍女の物語 グラフィックノベル版
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 【カラー/固定型】カラー・大画面での閲覧に最適化されたコンテンツです/ギレアデ共和国の侍女オブフレッドは、司令官の子を産むための存在だ。監視の目に怯える彼女だが、ある日、交流が禁じられている司令官の部屋に招かれる。ノーベル文学賞受賞が期待される作家による名作を、気鋭のイラストレーターがグラフィック・ノベル化。 -
汚名
SFPD(サンフェルナンド市警)の予備刑事(reserve officer)として、自発的に未解決事件捜査にあたっているハリー・ボッシュのもとを、昔のパートナーだったロス市警本部強盗殺人課未解決事件班刑事のルシア・ソトが現在パートナーを組んでいるボブ・タプスコットとロス検事局のアレックス・ケネディ検事補とともに訪れ、ボッシュが三十年ほど前に逮捕し、現在も死刑囚として服役中の連続殺人犯プレストン・ボーダーズに関して、あらたな証拠が出たとして、再審がひらかれる見込みだと聞かされる。残された証拠を調べ直したところ、すでに死亡している別の死刑囚ルーカス・ジョン・オルマー(連続婦女暴行殺人犯)のDNAが被害者の着衣に精液の形で付着していたことが科学的に立証されたという。事件発生当時、DNAは、犯罪捜査の証拠として認められていなかった。証拠保管庫に収められた被害者の着衣の入っている当該事件の証拠保管箱をソトとタプスコットが開封する様子は、ビデオに録画されており、そこに問題はまるで無いように思えた。 ボーダーズの弁護士ランス・クローニンの主張は、被害者の着衣に別人のDNAが付着している以上、ボーダーズ逮捕の決定的な物証(ボーダーズの住居で見つかった被害者のペンダント)は、事件担当の捜査官(ボッシュと彼のパートナー)が仕込んだものだ、というものだった。ロス市警と喧嘩別れしたいきさつから、ロス市警と検事局のボッシュに対する心証はことのほか悪く、証拠を捏造した悪徳警官としてボッシュに責任をかぶせようという気が満々だった。おのれの信用が地に落とされる危機に際し、リンカーン弁護士ミッキー・ハラーにボッシュは相談し、ミッキーの導師であるリーガル・シーゲルの智慧を借りることになる。 一方、サンフェルナンド市警の管轄で、薬局を経営する父親と息子が薬局内で銃殺されるという事件が発生し、小規模共同体の警察としては、手が足りず、ボッシュも捜査に狩りだされる。捜査を進めるなかで、この事件が、薬局を舞台にしたオキシコドン(半合成麻薬)不正請求にまつわるものであることが判明する。すなわち、身内に引き込んだ医師に鎮痛剤でもあるオキシコドンの処方箋を書かせ、患者を装った出し子たちに薬局で大量に入手させ(料金は医療保険Medicareでカバーされる)、それを売りさばいて大金をせしめている犯罪者集団がいた。薬局の父親は、永年その片棒を担がされていたのだが、息子がその不正に気づき、手を引こうとして、犯罪者集団に処刑されたのだった。犯罪者集団のアジトを突き止め、親玉を逮捕する証拠を手に入れるため、ボッシュは、潜入捜査に赴く。 -
蜜のように甘く
沈黙を抱える者たちの視線が交差し、気高い光を放つ。胸に刻まれたその残像が、今も消えない。 ——小川洋子さん推薦! 戦争で夫を亡くし、足のケアサロンを営むペイジ。 斜向かいに住む大学教師ボビーの密かな楽しみは、ペイジの生活の一部始終を観察することだった。 ある日ボビーは、意を決し初めて店を訪れる。 足を洗ってもらっているあいだに、ひとり語りを始め、忘れ得ぬ事故のことを打ち明けるボビー。 悲惨な体験を通して、孤独な二人の心は結びつくのだが……(「初心」)。 79歳の作家が贈る、全10篇の濃密な小説世界。 「世界最高の短編作家」(ロンドン・タイムス) 「現存する最高のアメリカ作家による、最高傑作集」(ボストン・グローブ紙) ——なんとまあ大袈裟な、と思う方は、是非とも本書を読んで確認していただきたい(古屋美登里) 【目次】 ・初心 ・夢の子どもたち ・お城四号 ・石 ・従妹のジェイミー ・妖精パック ・打算 ・帽子の手品 ・幸福の子孫 ・蜜のように甘く ・訳者あとがき -
誰にでも親切な教会のお兄さんカン・ミノ
必死で 情けなくて まぬけな 愛すべき「私たち」 ネット古書店でエゴサをしていたら、サイン入り自作が売りに出されていることに気づいた作家「イ・ギホ」。しかも他の作家の本より格安、酷評のコメン付きだった。悶々として眠れぬ作家は、出品者に直接会おうとはるばるでかけるのだが……。(「チェ・ミジンはどこへ」) 夫殺害の嫌疑をかけられながら逮捕されなかった女が、十数年後、時効を3か月後に控えて自首した。一体なぜなのか。(「ずっと前に、キム・スッキは」) 「あるべき正しい姿」と「現実の自分」のはざまで揺れながら生きる「ふつうの人々」を、ユーモアと限りない愛情とともに描き出す。——韓国文学の旗手による傑作短編集 【もくじ】 チェ・ミジンはどこへ ナ・ジョンマン氏のちょっぴり下に曲がったブーム クォン・スンチャンと善良な人々 私を嫌悪することになるパク・チャンスへ ずっと前にキム・スッキは 誰にでも親切な教会のお兄さんカン・ミノ ハン・ジョンヒと僕 あとがき 訳者解説 -
グレイス・ペイリー短篇集
村上春樹翻訳・至高の女性作家の第一作品集。アメリカ文学の伝説はここから始まった! 村上春樹と、アメリカ文学の生きた伝説、グレイス・ペイリーのコラボレーション。 「ペイリーさんの小説は、とにかくひとつ残らず自分の手で訳してみたい」と村上氏は語る。キッチン・テーブルでこつことと書き継がれた、とてつもなくタフでシャープで、しかも温かく、滋味豊かな短篇集。巻末にデビュー当時を語ったエッセイと訳者による詳細な解題付き。世紀を超えて輝く傑作10篇収録。 ※この電子書籍は2005年6月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。 -
「慵斎叢話」15世紀朝鮮奇譚の世界
<近くて遠い国>。韓国がそう言われるのは<日本に似て非なる>国だからであろう。であればこそ親しみやすい反面、食い違いが生じれば忽ち嫌韓感情を生んでしまう。その韓国とは、2002年のサッカーワールドカップ共催を契機に、俄かに「韓流ブーム」が沸き起こり、歴史ドラマが数多く紹介され好評を博した。それらの多くは秀作・力作ぞろいで、今でも人気は高いが、作品を通じて朝鮮時代や韓国文化が理解できるかと言われれば、「水戸黄門のドラマを見て江戸時代や日本のことを知ろうとする」のと変わりない。その国のことを理解するには、このようなドラマではなく、古典を通して逍遥するのも有効かもしれない。というのも、韓国文化の母体は朝鮮時代にあるからだ。その朝鮮時代に朱子学(儒教)を通じて国家建設を目指した「士大夫」と呼ばれる科挙合格官僚がいる。特に朝鮮前期に活躍した成俔の随筆「慵斎叢話」は当時の世相を知る最上の資料でもある。この「慵斎叢話」は宮中世界、歴史・文学、自然現象から巷の奇譚・笑話に至るまで多様な話があるが、本書では極めて人間臭い話題を中心に、男女のスキャンダル、破戒僧、呪詛・占い、宮廷秘話など、韓国の厳しい儒教社会に対する先入観を打ち破る奇異譚を紹介する。 -
恐るべき子供たち
◆享楽的で退廃的なムードが漂う第1次大戦後のパリ。高等中学に通うポールは、憧れの男子生徒ダルジュロが投げつけた雪玉で大けがを負ってしまう。◆同級生のジェラールがポールを家まで送っていくと、そこには、美しく奔放な姉エリザベートがいた。ポールとエリザベートは、社会から隔絶されたような「子供部屋」で、ふたり一緒にくらしているのだった。◆エリザベートと「部屋」の魔力に惹かれたジェラールは、その日から、ふたりのもとへ足しげく通うようになる。◆そこへ、ダルジュロにうりふたつの少女アガートがあらわれ、運命に吸いよせられるように4人の共同生活がはじまる。◆同性愛、近親愛、男女の愛。さまざまな感情が交錯するなか、4人はまだ幼く未熟であるがゆえに、たがいに傷つけあうことしかできない。◆やがて、ポールとアガートが強く惹かれあっていることを知ったエリザベートは……!◆20世紀のフランスで天才芸術家の名をほしいままにしたジャン・コクトーの小説を、西洋画家・東郷青児が美しく鋭い筆致で訳しだした名作。 -
わたしに無害なひと
2018年〈小説家50人が選ぶ“今年の小説”〉に選出、第51回韓国日報文学賞受賞作! 十六の夏に出会ったイギョンとスイ。 はじまりは小さなアクシデントからだった。 ふたりで過ごす時間のすべてが幸せだった。 でも、そう言葉にすると上辺だけ取り繕った噓のように……。 (「あの夏」) 二度と会えなくなった友人、傷つき傷つけた恋人との別れ、 弱きものにむけられた暴力……。 誰も傷つけたりしないと信じていた。 苦痛を与える人になりたくなかった。 ……だけど、あの頃の私は、まだ何も分かっていなかった。 あのとき言葉にできなかった想いがさまざまにあふれ出る。 もし時間を戻せるなら、あの瞬間に……。 韓国文学の〈新しい魅力〉チェ・ウニョン、待望の最新短編集。 第8回若い作家賞受賞作「あの夏」を含む、珠玉の7作品を収録。 【目次】 ・日本の読者のみなさんへ ・あの夏 ・六〇一、六〇二 ・過ぎゆく夜 ・砂の家 ・告白 ・差しのべる手 ・アーチディにて ・あとがき ・訳者あとがき -
天使のいる廃墟
住人たちが逃げ出し、二度と戻ってこなかったため廃墟になった村、パライソ・アルト。そこを訪れるのは、人生を諦め、命を絶とうと決めた人に限られる。逆立ちで現れた、うなじにコウモリのタトゥーがある少女。車に積んだ札束を燃やしたいと言う大物銀行家のような男。口を利かず、横笛の音色で受け答えする男。廃墟に住む「天使」は、彼らになぜパライソ・アルトにやってきたのか尋ね、生い立ちに耳を傾け、「向こう」への旅立ちを見送る。生と死、日常と非日常の狭間にたゆたう不思議な場所と、幻のような来訪者たち。詩人としても高く評価されているスペインの作家が贈る、美しく奇妙で、どこかあたたかな物語。 -
誇りと偏見
誤解・妨害・障害を超えて恋を成就させる過程を丁寧に描き、 現在でも映画化・ドラマ化が引きもきらない人気作品。 『ブリジット・ジョーンズの日記』の元ネタとなった作品としても有名。 中流階級の次女エリザベスと、上流階級の紳士・ダーシー。 格の違いによるプライドと偏見が邪魔をして、 出会ったときにはお互いに反目しあった2人だが、 エリザベスの知性と快活さにダーシーは惹かれていく。 ■主な登場人物 ●ベネット家 ・ベネット氏(ハーフォードシァの地所邸宅ロングボード・ハウスの主) ・妻ベネット夫人 ・長女ジェーン(二十二歳。ベネット嬢) ・次女エリザベス(リジ―、エライザとも呼ばれる。二十歳。この小説の主人公) ・三女メァリー(読書好き。知識、芸事が自慢) ・四女キャサリン(キティ―とも呼ばれる。十七、八歳) ・五女リディア(十五、六歳) ●ルーカス家 ・サー・ウィリアム・ルーカス(受勲士(ナイト)、ルーカス・ロッジの主) ・妻ルーカス令夫人 ・長女シャーロット(二十七歳。ルーカス嬢。エリザベス・ベネットの親友) ・次女マライア その他、息子、娘が数人。 ●ビングリー家 ・チャールス・ビングリー(二十二歳。地所邸宅ネザフィールドの借り主。遺産十万ポンドを所有) ・ハース氏とルイーザ・ハースト夫人(ビングリーの姉夫婦) ・キャロライン・ビングリー(ビングリー嬢。ビングリーの妹。二万ポンドの持参金を持つ) ●ダーシー家 ・フィッツウィリアム・ダーシー(二十八歳。ダービシァのペンバリー荘園の主、年収一万ポンド。母(故人)は伯爵(故人)の上娘) ・ジョージアナ(十六歳。ダーシー嬢。ダーシーの妹) ・レノルズ夫人(ペンバリー荘園の女中頭) ・アンズリー夫人(ジョージアナの付添人) ・ヤング夫人(ジョージアナの元家庭教師兼付添人) ●デ・バーグ家 ・キャサリン・デ・バーグ令夫人(キャサリン令夫人。ロージンズ荘園の主。伯爵の下娘でアーシーの母方の叔母) ・アン・デ・バーグ(デ・バーグ嬢。キャサリン令夫人の娘。ダーシーの従妹) ・フィッツウィリアム大佐(現在の伯爵次男。三十〇歳くらい。キャサリン令夫人の甥。ダーシー、ジョージア、アンの従兄) ●コリンズ家 ・ウィリアム・コリンズ氏(二十五歳。ケント州ハンスフォードの牧師。ベネット氏の従弟、ロングボーンの後継者) ●著者 ジェーン・オースティン ●翻訳 パーカー敬子 -
ライフ・アフター・ライフ
1910年の大雪の晩、アーシュラ・ベレスフォード・トッドは生まれた。が、臍の緒が巻きついて息がなかった。医師は大雪のため到着が遅れ、間に合わなかった。しかし、アーシュラは、同じ晩に再び生まれなおす。今度は医師が間に合い、無事生を受ける。同様に、アーシュラは以後も、スペイン風邪で、海で溺れて、フューラーと呼ばれる男の暗殺を企てて、ロンドン大空襲で……、何度も何度も生まれては死亡する、やりなおしの繰り返し。かすかなデジャヴュをどこかで感じながら、幾度もの人生を生きるひとりの女性の物語。ウィットと慈しみに満ち、圧倒的な独創性に驚かされる比類なき傑作。コスタ賞受賞作。 -
血まみれ鉄拳ハイスクール
ブルース・リーに捧げる、衝撃の学園バイオレンス! 暴力の支配するその学園を人はカンフー・ハイスクールと呼ぶ。壮絶な抗争を拳で切り抜ける少女を描く気鋭のノワール作家の問題作。 マーティン・ルーサー・キング・ハイスクール。 ドラッグの密売で強大な力を持つ生徒リドリーと、それを黙認する校長ダームーディーの独裁下、暴力の日常的に吹き荒れる高校。生徒のほとんどが格闘技を身につけなければ生きてゆけない、通称「カンフー・ハイスクール」。 15歳のジェニーは、兄のキューとともにカンフー高に通う。だが、世界的なカンフーの達人でいとこのジミーが香港からやってきた日から、カンフー高は揺れ始める。もうこの拳は振るわないと誓うジミーだったが、学園の暴力者たちは意に介さず、事態はエスカレートしてゆく…… 金曜日、すべては暴力のカオスとなって爆発する。 殺らなければ殺られる、だからわたしは殺る――。 新進ノワール作家、ライアン・ギャティス。 彼がコロンバイン高校銃撃事件などのスクール・バイオレンスを材にとり、ヤングアダルト小説の古典『チョコレート・ウォ―』と、 ブルース・リーの『ドラゴン危機一髪』へのオマージュをこめて一気に書き上げられたのが本作である。 英米各誌で『キル・ビル』『ファイト・クラブ』『アメリカン・サイコ』と並び称された、ポップでイカレて残忍なスクール・バイオレンス・アクション。 -
完全版 ノーマル・ハート
きみがいないと、生きる意味を失う―― 死の淵で永遠の愛を誓い合う、男同士の結婚式…… 未曾有の危機、HIV-エイズと戦った、ひとりの男の姿を描いた傑作映画――『ノーマル・ハート』 エミー賞・ゴールデングローブ賞・トニー賞受賞作品 2019年4月、奇跡のクラウドファンディングで書籍刊行が実現した、戯曲版『ノーマル・ハート』が電子書籍で完全版として、ついに登場!! 友人の死が500人を超えたとき、私は数を数えるのをやめた。(ラリー・クレイマー) 1981年、奔放な性を謳歌していたゲイの間に謎の伝染病エイズが広がっていた。 ジャーナリストのネッドはニューヨーク・タイムズの記者フェリックスと出逢い、やがてふたりは惹かれあう。出来のいい兄へのコンプレックスを抱え、恋すら知らない無鉄砲なネッドと、一度女性と結婚し、失敗した隠れゲイのフェリックス――だが、ふたりの束の間の幸せを病が蝕んでいく。フェリックスがエイズを発症し……。 たった一人の演説から始まったという、伝説のエイズ団体アクトアップの創始者ラリー・クレイマーが、強烈な祈りを込めて書き上げた、自叙伝的な戯曲。1986年初演。 【電子書籍版特別付録】 ◎『どうか知っていてほしい』――ラリー・クレイマーからの手紙 ◎イメージイラスト;座裏屋蘭丸 *クラウドファンディング時とは、色違いバージョンのイラストになります。 -
チェリー
主演・トム・ホランド(『スパイダーマン』)&監督・ルッソ兄弟(『アベンジャーズ』)で映画化決定! ニューヨーク・タイムズが2018年の必読書に選出。ワシントンポストなど各紙絶賛! 「ニコ・ウォーカーは服役中の銀行強盗だ。そして必読の作家でもあることを本書で証明した」――ワシントン・ポスト 「会話は音楽的でリアルで、すぐそばから聞こえてくるようだ」――ニューヨーク・タイムズ 戦争から帰った青年はなぜ連続強盗犯になったのか。痛々しい青春小説と荒々しい犯罪小説を交錯させて獄中作家が綴ったベストセラー。 この小説では、人生の転落の軌跡が生々しい言葉で語られる。大学時代の恋人との日々、兵役についてイラクの戦地で目にした凄惨な体験。 PTSDを癒やすためのドラッグ――それが彼を追い詰めてゆく。この世界の底の底へ。 スタッカートする荒い文体と会話――戦争とドラッグと犯罪。破滅するしかなかった青年を痛ましく描き出す。 デニス・ジョンソン『ジーザス・サン』とクエンティン・タランティーノの融合と評され、 アメリカ文学界をワイルドに揺るがしたデビュー作。 著者紹介 ニコ・ウォーカー アメリカ・クリーヴランド生まれ。2005年から2006年にかけて衛生兵としてイラクに派遣され、7つの勲章を受ける。 しかし復員後にPTSDに苦しみ、やがて2011年に銀行強盗で逮捕され、複数の強盗罪で懲役刑に。デビュー作である本書は獄中で書かれた。2020年11月に出所する予定である。 -
レイトショー
主人公レネイ・バラードは、ハワイ出身(ポリネシアとコーカソイドの混血)の三十代のロス市警女性刑事、独身、ボクサー犬ミックスの大型雌犬をコンパニオン・アニマルにしているなど、従来のコナリー作品には登場してこなかったキャラクター。ただし、警察官としての有能さと使命感は、ボッシュ刑事と共通している。 レネイは、ロス市警のエリート部門である本部強盗殺人課の殺人事件特捜班で殺人事件担当刑事として五年余り勤めていたが、二年まえ、班長に着任したロバート・オリヴァスにセクハラをされ、それを告発したものの、セクハラ現場に居合わせたパートナーのケン・チャステイン(『エンジェルズ・フライト』の最後に暴徒に襲われて死亡したロス市警内務監査課刑事ジョン・チャステインの息子)が保身のため、レネイの告発を裏付ける証言をしなかったせいで、告発は不問に終わり、レネイはハリウッド分署に飛ばされ、分署長がオリヴァスと警察学校の同期だったことから、“深夜番組(レイトショー)”と呼ばれる夜勤担当にさせられた。以来二年、深夜番組をパートナーのジョン・ジェンキンズとともに粛々と勤めているが、事件の本格的捜査は、昼勤担当刑事がおこなうため、やりがいを覚えずにいた。 -
覗くモーテル 観察日誌
他人の性生活を、覗いてみたい――。 天井裏に自分だけの覗き部屋を作ったモーテル経営者、30年の奇妙な記録。 1980年のはじめ、著者のもとに一人の男から奇妙な手紙が届く。 男の名はジェラルド・フース。コロラド州デンヴァーでモーテルを経営しており、 複数の部屋の天井に自ら通風孔と見せかけた穴を開け、秘かに利用者たちの姿を観察して日記にまとめているという。 男を訪ねた著者が屋根裏へと案内され、光の洩れる穴から目撃したのは、全裸の魅力的なカップルがベッドでオーラルセックスにはげむ姿だった――。 ヴェトナム戦争で傷ついた兵士とその妻の行為から、不倫や同性愛、グループセックス、 さらには麻薬取り引きの絡んだ殺人事件まで、三十年に及ぶ記録からはアメリカの世相、性意識の変化が見えてくる。 解説・青山南 ※この電子書籍は2017年1月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。 -
雲
出張先のメキシコで、突然の雨を逃れて入った古書店。そこで見つけた一冊の書物には19世紀に、スコットランドのある町で起きた黒曜石雲という謎の雲にまつわる奇怪な出来事が書かれていた。驚いたことに、かつて、若かった私はその町を訪れたことがあり、そこで出会ったある女性との愛と、その後の彼女の裏切りが、重く苦しい記憶となっていたのだった。書物を読み、自らの魂の奥底に辿り着き、自らの亡霊にめぐり会う。ひとは他者にとって、自分自身にとって、いかに謎に満ちた存在であることか……。幻想小説、ミステリ、そしてゴシック小説の魅力を併せ持つ、マコーマック・ワールドの集大成とも言うべき一冊。 -
若草物語 1&2
メグ、ジョー、ベス、エイミーの仲良し四姉妹の毎日をえがいて、世界中で150年以上ものあいだ愛されている『若草物語』。 オルコットは、四姉妹の子どもたちの代が活躍する『第四若草物語』まで、全部で4つの「若草物語」を残しています。 今回、子どもも大人も楽しめる愛蔵版として、 四姉妹がそれぞれのパートナーを見つけ、自立していくまでを描いた2巻までの内容を1冊におさめました。 読みやすさで人気のある谷口由美子の美しい訳、 気鋭のイラストレーター北澤平祐と人気の装丁家・中嶋香織とによる、 クラシカルかつ可愛い装丁で、名作がよみがえります。 プレゼントにも、自分で持っているにも、ぴったりの一冊です。 【収録作品】 『若草物語1』 「プレゼントなしのクリスマス」にため息をつくのは、メグ、ジョー、ベス、エイミーの仲よし4姉妹。 大好きなお父さまも、南北戦争へ。そんなちょっぴりさびしいクリスマスで幕をあける、涙と笑いと愛に満ちた1年間の物語。 おとなりに住む小さな紳士、ローリーといっしょに、あなたもゆかいなマーチ家の姉妹と、どうぞお近づきになってください。 『若草物語2』 『若草物語』の物語に幕がおりてから3年後。あのマーチ家の四姉妹、メグ、ジョー、ベス、エイミーのつづきの物語がはじまります。仲よし姉妹の小さな事件や意外な結婚、そして、悲しい別れ……。 ごくふつうの毎日につまった幸せの見つけ方がここにあります。 <中学生以上の漢字にルビつき> -
本当の人生
家には四つ部屋があった。両親の部屋、私の部屋、弟ジルの部屋、そして死体の部屋……。それは狩猟が趣味の父親が戦利品をしまう剥製の部屋だった。暴力的な父親と、その顔色をうかがうだけのアメーバのような母親。そんな両親との暮らしだったが、十歳の少女は四歳年下の無邪気な弟と楽しい日々を送っていた。しかしある日、アイスクリーム売りを見舞った事故を目撃した時から、弟は変わってしまった。無邪気な笑みは消え、剥製の部屋にこもるようになり、虫や動物をいじめるように……。なんとかしてあの無邪気な笑顔を取り戻したい! 現実をリセットしたい! 利発な少女の試みは? Fnac小説大賞、高校生が選ぶルノードー賞、ELLE読者賞他14の文学賞を受賞。 -
従兄ポンス
バルザックの小説集『人間喜劇』中の長編小説。主人公のポンスは名声を失った老音楽家で、同じ音楽家で親友のドイツ人シュムケとともに貧乏暮らしを送っていた。だが彼は骨董の目利きで、パリで一、二の収集品を隠し持っていた。もう一つの彼の道楽は美食だったが、こちらのほうは毎晩金持ちの親戚の食卓に顔を出すことで満たしていた。ある日、ひょっとしたことが原因でポンスはひどく侮辱され、死病の床に伏してしまう。それと同時に、ポンスの収集した骨董が莫大な財宝であることが明らかになる。それを機に、この遺産を手にしようと策謀うずまく人々の暗躍が始まる……パリを舞台に富裕な一族と貧しい従妹との間におこるドラマを描いた『従妹ベット』とならぶバルザック最晩年の傑作。 -
大いなる遺産
クリスマスイブの夕暮れ、鍛冶屋の少年ピップは足かせを付けた脱獄囚に捕まり、やすりと食い物をもってこいと脅かされる。このときの恐ろしい経験はあとあとまで尾をひく……田舎暮らしのピップに、降ってわいたように莫大な遺産相続の話がころがりこむ。送り主は誰なのか、世話になっている異様な金持ち夫人のミス・ハヴィサムか? ピップはミス・ハヴィサムの養女エステラへのかなえられない思いを胸にロンドンに出る。だが友人もでき、都会生活にうつつをぬかすピップのまえに、謎の人物が姿をあらわす……話は急転直下、緊迫の度をまし一気に終末へ。皮肉とユーモア、ミステリーと冒険活劇が一体となったディケンズ晩年の傑作。
表示されていない作品があります
セーフサーチが「中・強」になっているため、一部の作品が表示されていません。お探しの作品がない場合は、セーフサーチをOFFに変更してください。