BL桃色図書室作品一覧
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5.0マッサージ師、鰐沼の指の反りかえり、ぼてっとした卑猥な形や色。それまで男の指など気にしたことはなかったというのに。耕助は眉をひそめた。 その指がトランクスの中へと侵入し、巧みな手淫で、根元から先端までをゆっくり往復する。耕助は喘いだ。 快感に抗えない様子の耕助を、腫れぼったい瞼の下から伺っていたマッサージ師は頃合いとみて、試しに…と、さらに特別なマッサージを提案してきた。 雄の強烈な匂いに充満するマットの上で、男のおぞましい指に弄ばれる耕助は、知るすべもなかった陶酔の疼きに困惑する。やがてトランクスをすっかり脱がされても、耕助はもはや抵抗できなかった。 『秘処』の塔栄のりこが描く、もう一つの『秘処』。男の指先は今度はどこで蠢くのか。中・短編集第一弾。
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5.0
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-きみがいないと、生きる意味を失う―― 死の淵で永遠の愛を誓い合う、男同士の結婚式…… 未曾有の危機、HIV-エイズと戦った、ひとりの男の姿を描いた傑作映画――『ノーマル・ハート』 エミー賞・ゴールデングローブ賞・トニー賞受賞作品 2019年4月、奇跡のクラウドファンディングで書籍刊行が実現した、戯曲版『ノーマル・ハート』が電子書籍で完全版として、ついに登場!! 友人の死が500人を超えたとき、私は数を数えるのをやめた。(ラリー・クレイマー) 1981年、奔放な性を謳歌していたゲイの間に謎の伝染病エイズが広がっていた。 ジャーナリストのネッドはニューヨーク・タイムズの記者フェリックスと出逢い、やがてふたりは惹かれあう。出来のいい兄へのコンプレックスを抱え、恋すら知らない無鉄砲なネッドと、一度女性と結婚し、失敗した隠れゲイのフェリックス――だが、ふたりの束の間の幸せを病が蝕んでいく。フェリックスがエイズを発症し……。 たった一人の演説から始まったという、伝説のエイズ団体アクトアップの創始者ラリー・クレイマーが、強烈な祈りを込めて書き上げた、自叙伝的な戯曲。1986年初演。 【電子書籍版特別付録】 ◎『どうか知っていてほしい』――ラリー・クレイマーからの手紙 ◎イメージイラスト;座裏屋蘭丸 *クラウドファンディング時とは、色違いバージョンのイラストになります。
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4.0【ノンケとゲイ――我慢できない、ふたりのバッドトリップ】 善慈の男っぽい色気のある唇に、一度でいいからキスしたい。 ノンケに惚れるのは、初めてじゃなかったけれど、こんなに真剣に片恋したのは、浩樹も初めてだ。あのまなざしで、あの指で触れられたら……。 そんな善慈に、突然、告られた。 ただし、「お互いカノジョができるまで」限定。「ホモとかじゃなくて、ヒロだけが気になる」と痛い言葉を突き付けられて、浩樹は人知れず悶絶した。 しかも、(ゲイだってわかったら、おれのこと嫌いになるんじゃ)と、ためらう浩樹の手をひっぱって、善慈はジーンズを押しあげ、布越しに硬さと大きさが伝わってくる、自分の股間に導いたのだ。浩樹がずっと切望していた、あのまなざしで熱く見つめながら……。 爆発的ヒットしたSM小説『秘処』の塔栄のりこが放つ、危ない青春。
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5.0山藍紫姫子が描く、無垢なるエロス… 伝説の両性具有小説『虹の麗人』登場。 「酷いことはしない。君の女のこの部分を見たいだけさ」そう言って、エディはイリスを無理やり裸にしてしまうと、机上に横たえさせ、立てた両膝を開かせた。白い内腿の奥にある、イリスの恥部の秘密を、エディの眼がとらえた。 彼はほくそ笑むと、眼で見ているすべてを口にした。「小さな、尖った薔薇の蕾のようなものが覗いているよ。それに、綺麗な淡薔薇色の――……」「やめてッ」イリスは、エディに開かされた両脚を閉じ合わせ、叫んだ。身体の慄えがとまらない。ショック状態で、錯乱しそうだった。「半陰陽――この秘密をばらされたくなかったら、もう一度見せるんだ。酷いことはしないから」【本文より抜粋】
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-【男なのに、妊娠してしまう……禁忌のふたなりファンタジー】 もうずいぶん前から、きみに焦がれていた。きみだけを……。 医学部志望の篤史は、親友の虹太が可愛くてたまらない。美少女のように甘やかな美貌、誰より細いその体が。 だが、高まってしまった思慕を篤史は、虹太にも誰にも伝えないと誓っていた、一生。ただ側にいられさえすればよかった。 ところがある日、虹太が彼の前から姿を消す。篤史がようやく見つけだすと、虹太は思いつめた顔で、告げた。 自分は超人一族の末裔で、身体こそ少年だが、子供も産めるのだと――死んだ祖母の遺言でわかったという。 一族に穢されるための“女”だから、もう君とは一緒にいられないと、口移しに篤史に睡眠薬を飲ませながら……。 眠りの闇に堕ちゆく寸前、篤史の心が軋んで悲鳴をあげた。こんなにも虹太への想いで充満しているのに、なぜ引き裂かれる? そして自分のことのように感じていた。一族の魔の手にねじまげられ、支配され、蹂躙される虹太の哀しみを――――鹿住槇、衝撃のふたなりファンタジー。(表紙イラスト:川原望)
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3.3