作品一覧

  • 誰にでも親切な教会のお兄さんカン・ミノ
    4.3
    1巻1,870円 (税込)
    必死で 情けなくて まぬけな 愛すべき「私たち」 ネット古書店でエゴサをしていたら、サイン入り自作が売りに出されていることに気づいた作家「イ・ギホ」。しかも他の作家の本より格安、酷評のコメン付きだった。悶々として眠れぬ作家は、出品者に直接会おうとはるばるでかけるのだが……。(「チェ・ミジンはどこへ」) 夫殺害の嫌疑をかけられながら逮捕されなかった女が、十数年後、時効を3か月後に控えて自首した。一体なぜなのか。(「ずっと前に、キム・スッキは」) 「あるべき正しい姿」と「現実の自分」のはざまで揺れながら生きる「ふつうの人々」を、ユーモアと限りない愛情とともに描き出す。——韓国文学の旗手による傑作短編集 【もくじ】 チェ・ミジンはどこへ ナ・ジョンマン氏のちょっぴり下に曲がったブーム クォン・スンチャンと善良な人々 私を嫌悪することになるパク・チャンスへ ずっと前にキム・スッキは 誰にでも親切な教会のお兄さんカン・ミノ ハン・ジョンヒと僕 あとがき 訳者解説

ユーザーレビュー

  • 誰にでも親切な教会のお兄さんカン・ミノ

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    チェ・ミジンはどこへ
    ナ・ジョンマン氏のちょっぴり下に曲がったブーム
    クォン・スンチャンと善良な人々
    私を嫌悪することになるパク・チャンスへ
    ずっと前に、キム・スッキは
    誰にでも親切な教会のお兄さんカン・ミノ
    ハン・ジョンヒと僕
    あとがき

    全編を通して迫ってくるリアルな"恥"とやるせなさ。読み進めながら私小説に近い作風なのかな?と思っていたので、あとがきが沁みた。

    0
    2022年08月06日
  • 誰にでも親切な教会のお兄さんカン・ミノ

    Posted by ブクログ

    表紙とタイトルでほっこり系短編集なのかと思いきや、恥、羞恥心について胸を突かれるような物語たちだった。圧倒された。

    0
    2021年05月28日
  • 誰にでも親切な教会のお兄さんカン・ミノ

    Posted by ブクログ

    「イ・ギホの短編小説は一見とっつきやすいものが多い。だがその芯は意外に固い」と訳者解説にもあるとおり、とぼけたユーモアの漂う平易な文体でつづられていながら、厳しい倫理的な問いを突きつけてくる物語ばかり。それはこの短編集において作者が自分自身を、ひいては男性性を突き放す姿勢を貫いているからだと思う。
    「チェ・ミジンはどこへ」が特に良かった。電話越しの彼の非難の言葉は忘れられそうにない。

    0
    2021年01月22日
  • 誰にでも親切な教会のお兄さんカン・ミノ

    Posted by ブクログ

    とても面白かった!

    不甲斐なくて、情けなくて、矛盾に満ちていて。ほんと、ダメ男を描かせると巧いなあ、この人。パワフルな不甲斐なさが可笑しい。

    セットになっている『私を嫌悪することになるパク・チャンスへ』と『ずっと前に、キム・スッキは』は、シーラッハのようだとも思った。

    何かしてあげたいと思っているのに何も出来なかったり、こんなことしたら情けないと思うのにやってしまったり、人はだれでも矛盾を抱えている。完璧な人などいない。

    矛盾やダメさを見ないふりしないで、向き合うこと。
    不可能だと気づくこと。確かに、そこからしか始まらないよね。

    0
    2020年02月05日
  • 誰にでも親切な教会のお兄さんカン・ミノ

    Posted by ブクログ

    著者曰く「平凡な日常に起きた予期せぬ出来事」を集めた短編集。どの短編も一筋縄では話は進まず、そこに様々な想いをめぐらすことができた。面白かった。

    0
    2021年05月01日

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