チョン・ソヨンの作品一覧
「チョン・ソヨン」の「となりのヨンヒさん」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「チョン・ソヨン」の「となりのヨンヒさん」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
短編作品集なので、一つずつ簡単に感想を書いていく。
第一部
「デザート」
最初はよく分からず、『付き合った男性がデザートに見える』という世界なのかな……と思いながら読み進めると、ラストで実は『全ての人がデザートに見える世界』という事だった。単純に面白いし、お腹が減る。デザートが食べたくなる作品。
「宇宙流」
囲碁の話は半分も判らないし、読んでいてもイマイチ頭には入って来ない。そこから宇宙飛行士を目指す主人公が絡み合う。主人公が事故で宇宙飛行士を諦めた後、どんでん返しで『障がい者を宇宙へ』となるのは、すごいと思えた。囲碁の部分はやっぱりわからないままだったけど、世界が反転するとはこういう
Posted by ブクログ
・星新一的SF世界観と小川洋子的な静けさが同居した、読んでいて非常に心地の良い短編集であった。
・架空の舞台を用意することで、現実世界を舞台にしていては表現することができないもの、もしくは表現することが許されないものを描き出すことができるというのがSFの特徴であり、強みである。しかしその特徴ゆえにSF小説は私にとってあまりに強すぎるメッセージ性をはらんでいることがあり、私はSF小説というだけである程度身構えてしまう。しかしこの小説は私の先入観を良い意味で裏切ってくれた。
著者チョン・ソヨンは、誰もが持ちうる、私達を取り囲む世界に対する希望や絶望といったようなものを寄り添う筆致で描いている。S
SFの枠を超えた美しい短編集
宇宙人や未来技術をテーマにしたSFでありながら、新潮クレストで出ていても違和感がないような、美しく静謐な短編集。(逆にハヤカワではなさそう)
SFの説明は極限までミニマルにそぎ落とされ、SF要素に相対した(多くは複雑な過去を持つ)主人公たちの気持ちを推し量らせる形でそのリアリティを醸している。
表題作の「となりのヨンヒさん」はやはり秀逸
凡百の「ハートフルな」異星人交流物とは全然違う、新しい形の絆。最後にヨンヒさんが主人公にかけた「言葉」は、彼女(彼?)の故郷の衛星の美しい火山のように、私の心にも煌きを残していきました