学術・語学 - 岩波新書作品一覧

  • 道教思想10講
    3.0
    老子の「道」の思想を起点に,古代神仙思想,後漢末の太平道と五斗米道,六朝知識人の修養法など,さまざまな思想・運動をとりこみながら形成された道教.その哲学と教理を,「気」の生命観,宇宙論,救済思想,倫理・社会思想,仏教との関わり,日本への影響などの論点からとらえる.丁寧なテキスト読解に基づく総合的入門書.

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  • 同性婚と司法
    4.5
    元最高裁判事の千葉勝美が,同性婚を認めない現行法の憲法適合性を論じる.同性婚を認めない制度を合憲とするのが現在の判例である.しかし,昨今国内で係属している裁判の一部で,憲法への抵触を宣言するものが出てきている.憲法をどのように解釈すれば同性婚を実現できるのか.同性愛者の尊厳に向き合う,全国民注目の一冊.

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  • ドキュメント 豪雨災害 そのとき人は何を見るか
    3.6
    決壊する河川、崩壊する山々、危険をはらむ土砂ダム……。東日本大震災から半年後、紀伊半島を襲った台風は百名近くの犠牲者を生んだ。いったい何が起きたのか。どんな危険が身を襲ったのか。奈良県十津川村、和歌山県那智勝浦町の現場を、ノンフィクション作家が行く。豪雨のリスクに無縁な地は日本にはない。首都水没予測も含め、豪雨災害の実態を伝える迫真のドキュメント。

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  • 独占禁止法 新版 国際標準の競争法へ
    3.0
    自由主義経済における事業活動の基本ルールを決める独禁法は大改正を経て様変わりした。大型企業合併の審査、談合摘発などを行う公正取引委員会の権限強化を可能にした違反制裁金の大幅アップ、司法取引的な減免制度などを最新の重要判例を紹介しながら解説する。市場のグローバル化に対応した国際標準の法制のトレンドがわかる。

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  • 独ソ戦 絶滅戦争の惨禍
    4.2
    「これは絶滅戦争なのだ」。ヒトラーがそう断言したとき、ドイツとソ連との血で血を洗う皆殺しの闘争が始まった。日本人の想像を絶する独ソ戦の惨禍。軍事作戦の進行を追うだけでは、この戦いが顕現させた生き地獄を見過ごすことになるだろう。歴史修正主義の歪曲を正し、現代の野蛮とも呼ぶべき戦争の本質をえぐり出す。

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  • 奴隷船の世界史
    4.3
    その犠牲者は、一〇〇〇万人──四〇〇年にわたり大西洋上で繰り広げられた奴隷貿易の全貌が、歴史家たちの国境を越えた協力によって明らかになってきた。この「移動する監獄」で、奴隷はいかなる境遇に置かれたのか。奴隷貿易と奴隷制に立ちむかったのはどんな人たちか。闇に閉ざされた船底から、近代をとらえなおす。

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  • 南海トラフ地震
    4.3
    南海トラフ地震。それは、日本列島の宿命ともいえる地震だ。マグニチュード8~9クラス。今後三〇年以内の発生確率が約七〇パーセント。日本の経済と社会の中枢を直撃する巨大地震は、ひとたび起これば未曽有の大災害をもたらす可能性がある。いつ来るのか。何が起きるのか。どう備えるのか。第一人者が語る。

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  • 南北戦争の時代 19世紀
    3.7
    国際秩序の中で「帝国」化しつつあったアメリカを,未曾有の内戦が引き裂いた.連邦を二分した内戦の実態を,奴隷制,政治秩序などをめぐるさまざまな対立軸とともに描く.再建のなかの国民の創造と,「奴隷国家」から「移民国家」への変貌,そして金ぴか時代へ.一国史を越える視座から長い一九世紀を捉え,光と影が交錯する道程をたどる.

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  • 西田幾多郎の哲学 物の真実に行く道
    3.0
    難解とされる西田幾多郎の思想の本質は,「自覚」の哲学である.この見地から,初期から晩期までの独自の様々な鍵概念「純粋経験」「自覚」「絶対無の場所」「絶対矛盾的自己同一」に沿って,「悪戦苦闘のドキュメント」と評された西田の思索の内的運動と展開の軌跡を明確に解読する.西田哲学への最良の道案内.

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  • 20世紀アメリカの夢 世紀転換期から1970年代
    3.7
    工業化と大衆社会化を迎えるなかで、格差や貧困といった新しい問題に直面した20世紀のアメリカは、ニューディールに象徴される社会的な福祉国家へと変貌していく。しかしそれは同時に、二つの世界大戦を経て帝国化していく道でもあった。そしてベトナム戦争とニクソンショックにより冷戦が変化を迎える70年代までを描く。

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  • 日韓関係史
    4.0
    日韓関係は,なぜここまで悪化してしまったのか.交流が増えるにつれて,日韓の相互理解は進むはずではなかったのか.――その謎を解明するため,本書は一九四五年から現在に至る歴史を,北朝鮮・中国など国際環境の変容も視野にいれながら,徹底分析する.一つの生命体のように変化を遂げる日韓関係の履歴と未来とは.

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  • 日本語雑記帳
    3.7
    父親の呼称が、おとっつぁんからおとうさんへ変ったのはいつごろか? 明治36年、最初の国定教科書が「おとうさん」を採用したのが、そのきっかけだった。しあさって・やのあさって等地域によって意味が異なる言葉、多彩な方言、遷り変る敬語、呼びかけのコトバ、昭和の言葉など、さまざまな話題を取り上げるヨモヤマ話集。

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  • 日本語 新版 上
    3.9
    1~2巻968~990円 (税込)
    さまざまな外国語と比べて、日本語は一体どんな特徴をもっているのだろうか。発音・語彙・表記法・文法など、あらゆる角度から光をあて、日本語の面白さ、すばらしさ、欠点を具体的に解明する。ロングセラーの旧版をもとに、刊行後三○年の日本語の変容に即し全面的に手を加えるとともに、言語学の最新の成果を盛りこんだ決定版。

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  • 日本語スケッチ帳
    -
    「お・も・て・な・し」は、新語・流行語大賞をとった話題の身ぶり言語だが、エジプトでは、あの動作が「静かに!」を、コロンビアでは「沢山ある」を表わすという。五輪・野球などスポーツ用語の誕生秘話、外国では通用しない外来語、「自分をほめてあげたい」の意外なルーツなど、日本語の面白い世界を楽しめる一冊。

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  • 日本語と外国語
    3.9
    辞書を頼りに小説や文献を読んでいるだけでは、他国や他民族の理解は難しいのではないか。六色の虹、黄色い太陽、恥部としての足など、興味深い例をあげながら、国による文化の違いを語るとともに、漢字の知られざる働きに光を当てて日本語の長所をも浮き彫りにする。真の国際理解を進める上で必読の、ことばについてのユニークな考察。

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  • 日本語の考古学
    3.0
    『源氏物語』を書いたのは誰と聞かれたら、多くの人は迷わず「紫式部」と答えるだろう。しかし現代の我々の常識は、必ずしも過去にはそのまま当てはまらない。残された写本や文献をつぶさに観察してみると、そこにはどんな日本語の姿がよみがえるだろうか。微かな痕跡からさまざまに推理する、刺激的な一書。

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  • 日本語の文法を考える
    4.4
    国文法はつまらないと敬遠されることが多い。しかし、古来日本語には美しい秩序があり、日本人はそれを巧みに使い分けてきたと考える著者は、古典語・現代語を通じた新しい文法の体系を探求しようとする。文の基本的構造、名詞や代名詞の性格、動詞活用形の起源などを分析しながら、日本語の本質とは何かの解明に迫る。

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  • 日本思想史
    4.0
    古代から現代にいたるまで、日本人はそれぞれの課題に真剣に取り組み、生き方を模索してきた。その軌跡と厖大な集積が日本の思想史をかたちづくっているのだ。〈王権〉と〈神仏〉を二極とする構造と大きな流れとをつかみ、日本思想史の見取り図を大胆に描き出す。混迷の今を見据え、未来のために紡がれる、唯一無二の通史。

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  • 日本社会の歴史 上
    3.6
    1~3巻836~858円 (税込)
    現代の日本・日本国は、いかなる経緯をへて形成されたのか-。周辺諸地域との海を通じた切り離しがたい関係のなかで、列島に展開した地域性豊かな社会と、「国家」とのせめぎあいの歴史を、社会の側からとらえなおす。著者10数年の学問的営為の結実した本格的通史。上巻は列島の形成から9世紀まで。(全3冊)

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  • 日本宗教史
    3.9
    『記・紀』にみる神々の記述には仏教が影を落とし、中世には神仏習合から独特な神話が生まれる。近世におけるキリスト教との出会い、国家と個の葛藤する近代を経て、現代新宗教の出現に至るまでを、精神の〈古層〉が形成され、「発見」されるダイナミックな過程としてとらえ、世俗倫理、権力との関係をも視野に入れた、大胆な通史の試み。

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  • 日本神話
    4.5
    日本神話といえばまず古事記や日本書紀を思い浮べる。しかし、記紀は政治的目的のもとに体系化されたもので、古代人の心の中に生きていた神話の世界はもっと素朴で生き生きしたものではなかったか。考古学や民俗学の成果をとり入れつつ、記紀および風土記などの諸文献を徹底的に再検討することにより、日本神話の原像を追求する。

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  • 日本人の英語
    4.3
    「冷凍庫に入れる」はput it in the freezerなのに「電子レンジに入れる」だとput it in my microwave ovenとなる.どういう論理や感覚がこの英語表現を支えているのか.著者が出会ってきた日本人の英語の問題点を糸口に,従来の文法理解から脱落しがちなポイントをユーモア溢れる例文で示しつつ,英語的発想の世界へ読者を誘う.

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  • 日本人の心理
    3.7
    日本人の心理には「長いものには巻かれろ」といった処世法が生きている一方で、権威を否定し自我を主張する生き方が存在している。また合理主義的な思考が広く定着しつつあるなかで、「物事は気の持ちよう」といった精神主義も根強い力を持っている。複雑な日本人の心理とあいまいな人間関係を鋭く分析した、海外にも知られた名著。

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  • 日本人の法意識
    4.2
    西欧諸国の法律にならって作られた明治の法体系と、現実の国民生活とのあいだには、大きなずれがあった。このずれが今日までに、いかに変化し、あるいは消滅しつつあるのか。これらの問題を、法に関連して国民の多くがどのような「意識」をもって社会生活を営んできたかという観点から、興味深い実例をあげて追求する。

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  • 日本中世の民衆世界 西京神人の千年
    3.0
    さまざまな社会集団や権力が併存し,紛争の解決手段としてしばしば暴力をふるう.より強大な力をもつ幕府が,それらを統合・支配しようとする.日本の中世は殺伐とした時代だ.本書は,千年の命脈を現代にまで保つ京都・西京神人に焦点をあて,生業と祭祀を紐帯に,苛烈な世界をたくましく生き抜いた民衆の姿を描く.

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  • 日本中世の民衆像 平民と職人
    4.4
    弥生時代いらい水稲を中心に生きてきた単一の民族という日本人像は近世以降の通念にしばられた虚像ではないだろうか。本書は、中世民衆が負っていた年貢・公事の実態とその意味を問い直し、さらに遍歴する職人集団の活動に光を当てることにより、その虚像をくつがえす。日本中世の多様な姿とゆたかな可能性が描き出される。

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  • 日本の近代とは何であったか 問題史的考察
    3.9
    政党政治を生み出し、資本主義を構築し、植民地帝国を出現させ、天皇制を精神的枠組みとした日本の近代。バジョットが提示したヨーロッパの「近代」概念に照らしながら、これら四つの成り立ちについて論理的に解き明かしていく。学界をリードしてきた政治史家が、日本近代とはいかなる経験であったのかを総括する堂々たる一冊。

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  • 日本の軍隊 兵士たちの近代史
    4.0
    1873年の徴兵令の制定以来,文明開化の推進力となり,全国に近代秩序を浸透させた日本の軍隊.それが反近代的な皇軍へと変貌を遂げたのは,なぜか.日本の民衆にとって,軍隊経験とは,どのような意味があったのか.豊富な史料をもとに,「天皇の軍隊」の内実を解明することで,日本の近代を描き出す.

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  • 日本の思想
    3.8
    現代日本の思想が当面する問題は何か。その日本的特質はどこにあり、何に由来するものなのか。日本人の内面生活における思想の入りこみかた、それらの相互関係を構造的な視角から追求していくことによって、新しい時代の思想を創造するために、いかなる方法意識が必要であるかを問う。日本の思想のありかたを浮き彫りにした文明論的考察。

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  • 日本美の再発見 増補改訳版
    3.6
    桂離宮をはじめ、伊勢神宮、飛騨白川の農家および秋田の民家などの美は、ドイツの建築家タウトによって「再発見」された。彼は、ナチスを逃れて滞在した日本で、はからずもそれらの日本建築に「最大の単純の中の最大の芸術」の典型を見いだしたのであった。日本建築に接して驚嘆し、それを通して日本文化の深奥に遊んだ魂の記録。

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  • 日本文化史 第2版
    4.0
    現代の文化的創造は、歴史の真実に正しく立脚することによってはじめて可能となる。著者は、原始いらいの日本の文化の流れを、その担い手、文化的伝統の形成過程、海外の文化との交流などの視点からとらえ、その中から私たちが二一世紀に向けて真に継承すべきものを明らかにする。英訳されて海外にも広く紹介された旧著の全面改訂版。

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  • 日本文化の問題
    -
    哲学者は激化する時局のなか自らの哲学体系に沈潜し日本について、世界についての思索を深めた。西田哲学の中心概念の一つである「絶対矛盾的自己同一」を駆使し、日本精神や東西文化の問題、そして日本の世界との関わり方を語った一冊。

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  • 日本文化をよむ 5つのキーワード
    3.5
    異なる文化のあいだでの腰を据えた〈対話〉がますます求められる時代。そのためにはまず自文化の基礎的な知識を得る必要がある。本書では西田幾多郎の思想をヒントに、西行の「心」、親鸞の「悪」など5つのキーワードから、日本文化の根底にあるものの見かた、美意識のありかたを素描。日本文化の一つの〈自画像〉を描く。

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  • 日本問答
    4.5
    日本はどんな価値観で組み立てられてきたのか.なぜそれが忘れられてきたのか.「内なる日本」と「外なる日本」,「善」と「悪」,「表」と「裏」――デュアル思考で見えてくる多様性の魅力とは.常に新境地を切り開く江戸文化研究者と古今東西の書物を読破し続ける編集工学者が,日本の来し方・行く末をめぐって侃侃諤諤の知の冒険!

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  • 日本列島の誕生
    3.7
    日本列島誕生のシナリオは、まったく新しいものに書き換えられた。それは、深海での化石の研究とプレートテクトニクスに基づくダイナミックな地球観から生み出された。日本列島形成の謎に挑戦し、それを解きあかしてきた著者らの研究の歩みをたどりながら、劇的で知的興奮をさそう日本列島誕生の物語に読者を案内する。

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  • 人間以前の社会
    5.0
    社会をつくるのは人間だけではない。トリやケモノには、順位制、テリトリー制、リーダー制、分業制などの社会的形態がある。それは人間の社会をより下等にしたというものではなく、人間の感覚からははかりしれない独自の論理をもっている。ダーウィン進化論の人間中心主義に疑念をもつ著者による興味深い生物社会論。

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  • 人間・始皇帝
    3.6
    苛烈な暴君か、有能な君主か。中国最初の皇帝の生涯は謎に満ちている。出生の秘密、即位の背景、暗殺の経緯、帝国統一の実像、焚書坑儒の実態、遺言の真相──。70年代以降に発見された驚くべき新史料群に拠り、『史記』が描く従来の像を離れ、可能な限り同時代の視点から人間・始皇帝の足跡をたどる画期的な一書。

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  • 人間であること
    3.2
    ことばを話し、笑い、手を使ってものを造る。また群れをなして社会を形成し、時間を考え、学習し、死の恐怖を知る。いずれも人間にのみ備わった能力である。その人間としての機能を司る中枢、すなわち脳の働きと、知性、感情、行動との関連をとらえ、人間の全体像を明らかにする。教育をはじめ、あらゆる領域に対する問題提起の書。

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  • 信長の城
    3.9
    信長の天下取りへの道が、その城からわかる! 謎だった信長誕生の城はどこか。築城後、五年で移された小牧山城は仮の城にすぎなかったのか。岐阜城や、壮麗な天主をもった安土城に表れた信長の意思とは。近年とみにすすんだ発掘成果をもとに、絵図や宣教師の手記など文字史料を総合し、楽しく解説する。

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  • ハイチ革命の世界史 奴隷たちがきりひらいた近代
    4.5
    1巻1,056円 (税込)
    一八世紀末,カリブ海の島で黒人たちが立ち上がり,自らの手で史上初の奴隷解放を達成した──長く忘却されてきたハイチ革命は,いまや近代史の一大画期だと認識されている.半世紀に及ぶ著者の研究をもとに,反レイシズム・反奴隷制・反植民地主義を掲げたこの革命と,苦難にみちた長いその後を,世界史的視座から叙述.

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  • ハイデガーの思想
    4.2
    ハイデガーは二○世紀最大の哲学者として、またきわめて難解な思想家として名高い。一方ナチスへの協力者として、その言動は厳しく糾弾されてきた。ここでは主著『存在と時間』の精緻な解読を通じて、ハイデガーの存在論や哲学史観の全貌を描く。と同時にその作業を通じて、なぜナチスに加担したのか、その理由をさぐり、思想の核心に迫る。

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  • 幕末社会
    4.4
    1巻1,034円 (税込)
    徳川体制を支えていた「仁政と武威」の揺らぎ,広がる格差と蔓延する暴力,頻発する天災や疫病――先の見えない時代を,人びとはどのように生きたのか.幕末維新を天保期から始まる長い変動過程としてとらえ,みずから動きだす百姓,自己主張を始める若者,新たな生き方を模索する女性に光をあて,その社会像を総合的に描く.

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  • パウロ 十字架の使徒
    4.0
    キリスト教の礎を築き、世界宗教への端緒をひらいたパウロ(紀元前後─六〇年頃)。この人物なくして、今日のキリスト教はないと言っても過言ではない。アウグスティヌス、ルターに多大な影響を与えたといわれる、パウロの「十字架の逆説」とは何か。波乱と苦難の生涯をたどり、「最初の神学者」の思想の核心をさぐる。

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  • パンデミックとたたかう
    3.8
    燎原の火のごとく広がる新型インフルエンザ。その世界的大流行は我々に何を問いかけているのか。小説家の想像力と専門家の洞察力とが切り結ぶ対話篇。過度に恐れず適切に恐れ、想像力をはたらかせ、この危機を乗り切る。根源を見すえた議論が、パンデミックに立ち向かう勇気と、冷静に対処する視座を与えてくれる。

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  • ヒトラー 虚像の独裁者
    4.0
    1巻1,276円 (税込)
    ヒトラー(一八八九─一九四五)とは何者だったのか.ナチ・ドイツを多角的に研究してきた第一人者が,最新の史資料を踏まえて「ヒトラー神話」を解き明かす.生い立ちからホロコーストへと至る時代背景から,死後の歴史修正主義や再生産される「ヒトラー現象」までを視野に入れ,現代史を総合的に捉え直す決定版評伝.

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  • 百姓一揆
    4.5
    「反体制運動ではなかった」、「竹槍や蓆旗(むしろばた)は使われなかった」――百姓一揆の歴史像は、研究の進展によって大きく転換した。なぜ百姓は、訴訟や一揆を通して粘り強く自己主張することができたのか。各地に残る「一揆物語」には、どんな思想が織りこまれているか。その独特のピープルズ・パワーから、近世という時代を考える。

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  • 百年前の日本語 書きことばが揺れた時代
    3.6
    漱石が自筆原稿で用いた字体や言葉の中には、すでに日本語から「消えて」しまったものがある? ──百年前の書きことばが備えていた、現代では思いもつかない豊かな選択肢。その後活字印刷がひろまり、「読み手」が急速に増大したことで、日本語はどのように変わったのだろうか。豊富な具体例を通じて描く、画期的な日本語論。

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  • ヒンドゥー教10講
    3.0
    古代のバラモン教,さらには四千年前のインダス文明にまで遡るとされるインドの宗教思想はきわめて複雑だが,その教えは密教儀礼や帰依観念など,日本の宗教にも通ずる面をもつ.本質論に陥らず,歴史的・地域的・社会的な重層性に注意しながら,丁寧なテキスト読解によってヒンドゥー教の思考と実践をとらえる,体系的入門書.

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  • 5G 次世代移動通信規格の可能性
    3.8
    いよいよサービスが開始される第五世代移動通信規格・5G。その技術的特徴・潜在力はどこにあるのか。あらゆる「モノ」が5Gに取り込まれることで、私たちの生活はどのように変わるか。また、ファーウェイをめぐって米中が繰り広げる、激しい覇権争いの深層に何があるのか。5Gを最もよく知る第一人者がさまざまな疑問に答える。

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  • フィレンツェ 比類なき文化都市の歴史
    3.0
    ローマの植民市として出発した古代、有力家門が鎬を削った中世、「自由」が高らかに掲げられた共和制期、そしてメディチ王朝期──いつの時代も、人々は自らの名誉にかけ、この町を崇高なまでの美の都に仕立て上げた。ルネサンスにとどまらない「歴史の重層性」から、その魅力あふれる文化と芸術を活写する。写真=大村次郷 [口絵4頁]

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  • 風土と歴史
    -
    人間の歴史にとって風土の果す役割は大きい.風土が人間によって容易に変えられぬ枠であるにせよ,それをどう利用するかは人間の側の主体的条件にかかわる.人間は風土とどのようにかかわりつつ今日に及んだのか.農業技術の変遷と生産関係の発展段階をたどりながら,世界史の背景に新たな光をあてようと試みるユニークな文明史論.

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  • 風土記の世界
    3.8
    風土記は古代を知る、何でもありの宝箱。土地のいわれや肥沃状態、古老の言い伝え、天皇の巡行など、バラエティーに富む内容から見える、中央国家と地方との関係とは? ヤマトタケルを天皇として描く常陸国、編纂命令から20年も経て提出された出雲国、滑稽譚満載の播磨国など、いくつかの謎を解き明かし、生き生きとした古代世界像に新たな読みで迫る。

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  • 不眠とうつ病
    3.7
    今夜も眠れなかったら、どうしよう……。そんな不安や心配が、うつ病の引き金になる。二週間以上つづく不眠は、うつ病のサイン。体内リズムの病気ともいわれる、うつ病の兆候と症状を、不眠との関係から明らかにする。予防法としての睡眠改善と快眠法、薬に頼らず眠りで治す最新の治療法まで。やさしく丁寧に解説する。

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  • フランス革命小史
    4.0
    一七八九年にはじまる十年間は、フランス人が世界史の主役を演じた時期であった。フランス革命は近代のあらゆる革命のモデルであり、それはまた、人間の強さと弱さ、美しさと醜さを同時にふくんだ壮大なドラマであった。簡潔な記述によってフランス革命の世界史的意義を明らかにしながら、ナポレオン登場までの全過程をとらえる。

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  • フランス現代史
    3.0
    1944年の解放から、「栄光の30年」、五月危機、石油危機、「ミッテランの実験」の挫折、新自由主義、そしてマクロン政権成立──フランスの戦後を通観すると、そこには「分裂と統合の弁証法」というダイナミックなメカニズムがみえてくる。欧州統合の動きにも着目しながら現代フランスの歩みをとらえる通史。

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  • 仏教 第2版
    4.3
    死ねば戒名をもらい、葬儀や法事は仏式で営まれることが多い。私たちの生活の中に仏教は広く深く入りこんでいる。それでいて、私たちは、仏教についてどれほど知っているだろうか。仏教を生んだインドの精神風土、仏陀とその弟子たちの生活と思想を明らかにし、その後の流れの根源と展開を追って、仏教理解に必要な基礎知識を提供する。

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  • ブッダが説いた幸せな生き方
    3.9
    暗く厭世的に思われがちな仏教.しかし,その開祖ブッダはそんなにマイナス思考の人だったのだろうか.若いころから仏典に触れ,パリで研究をする一方で,仏教国ブータンに長年生活し,チベットの人々の間に生きる仏教に親しんだ著者ならではの,ユマニスムにも通じるブッダの教えの読み解き.

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  • 物理学とは何だろうか 上
    4.2
    現代文明を築きあげた基礎科学の一つである物理学という学問は、いつ、だれが、どのようにして考え出したものであろうか。十六世紀から現代まで、すぐれた頭脳の中に芽生えた物理学的思考の原型を探り、その曲折と飛躍のみちすじを明らかにしようとする。著者は本書の完成を目前に逝去、下巻は遺稿として刊行された。

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  • 物理学はいかに創られたか 上
    3.8
    二十世紀を代表する物理学者であるアインシュタインとインフェルトが、専門的予備知識を持たない読者のために、現代物理学の全貌を平易に解説した万人のための入門書。数式を用いず、巧みな比喩と明快な叙述によって、ガリレイやニュートン以来の物理思想から相対性理論および量子論に説き及ぶ。

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  • 文化財の未来図 〈ものつくり文化〉をつなぐ
    3.0
    1巻1,034円 (税込)
    国宝,重要文化財はもちろん,身近な文化財も私たちの生活にきわめて重要な意味を持つ.容易に失われてしまうそれらを,〈ものつくり文化〉とともに守り,つないでゆくには? 保存と活用とのあいだで揺れる文化財の過去と現在,未来と希望を,第一人者が語り尽くす.世界にも稀な文化財の宝庫日本を,真の「文化の国」へ.

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  • 文学が裁く戦争 東京裁判から現代へ
    3.3
    文学は戦争を抑止するために何ができるのか.連合国による戦争裁判が終結した後も,日本文学は,法が裁けなかった罪を問い直し,戦争の暴力に向き合い続けてきた.一九四〇年代後半から現在まで,時代の要請のもとに生み出されてきた,戦争裁判をテーマとした主要な作品と作家を取り上げて,新たな文学史を描く.

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  • 「文明論之概略」を読む 上
    4.3
    戦時中、万感の思いをこめて「文明論之概略」を読みつづけた著者が、現代の状況を見すえつつ、あらためてこの書のメッセージを丹念に読みとり、今に語りつぐ。明治八年、福沢諭吉四一歳のときのこの著作は、福沢の最高の思想的作品であるにとどまらず、日本の前途に対する強烈な危機意識に貫かれ、時代を超えて今日なお、その思想的衝撃力を失わない。数年前、岩波文庫本をテキストに、二十数回にわたって行なわれた読書会での講義をもとにした書下し。

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  • プラトンとの哲学 対話篇をよむ
    4.2
    ソクラテスを中心に、数々の登場人物がことばを交わし、思索を深めていくプラトンの対話篇。「君はこの問いにどう答えるか?」作品の背後から、プラトンがそう語りかけてくる。『ソクラテスの弁明』『ポリテイア』『饗宴』などの代表作品を読み考えながら、プラトンの問いと対峙する。二千年の時を超え、今も息づく哲学の世界へ。

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  • プーチンとG8の終焉
    4.0
    クリミア編入後に,約二〇年関与してきた「G8」の枠組みと決別したロシア.経済的苦境に直面し,ナショナリズムと軍事力に訴える大国の動向は,混迷する中東情勢にも関わり,国際秩序の動揺を加速しかねない.著者自身の長期取材をもとに,ウクライナ危機の推移を追うことで,プーチン大統領が展開する政策の本質に迫る.

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  • 平成の終焉
    4.1
    平成とは天皇制の新たなスタイルが確立された時代だった。日本中をくまなく訪ね歩き、自らの思いを国民に直接語りかけてきた天皇明仁と皇后美智子。二人が生み出した「平成流」は退位後も受け継がれていくのか。皇太子(妃)時代からの足跡を丹念にたどり、「象徴」と国民との奇妙な政治的関係性を問い直す。

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  • 保育とは何か
    4.2
    財政難のあおりを受け、また、国の度重なる政策変更によって翻弄される保育政策。待機児童問題は依然、深刻であり、幼児をめぐる環境は厳しさを増すばかり。しかし、その間も子どもは成長する。この「待ったなし」の問題において、私たちは何を優先すべきなのか。乳幼児期保育・教育の現状を歴史の中から見直し、ありうべき保育像を模索する。

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  • 法とは何か 新版
    4.1
    現代社会の法の体系とはどのようなものか。私たちの生活とどう関わり、どのような影響を及ぼしているのか。著者は、長く読みつがれてきた『法とは何か』(1979年刊)を構想もあらたに全面改訂、社会生活のなかの法など、データを一新するとともに、あらたに人権また国際法の分野をくわえて、現代社会人のための法学入門として提示する。

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  • 法の近代 権力と暴力をわかつもの
    4.0
    この困難な時代に問いかけよう.恣意的な暴力と,制度的な権力をわかつものはいったい何か? ローマ法の〈再発見〉から近代日本にいたる,法と国家の正統性をめぐって繰り返されてきた議論の歴史と,その舞台裏たる秩序創造の隘路.それでもなお,私たちが人間的な生を享受するために論じるべきことは,そこにあるのだ.

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  • 北米体験再考
    3.5
    一九三〇年代後半米国に留学し、三〇年後そのインドシナ介入に対し積極的な反戦活動を進めている著者は、北米の民主主義的伝統を再考しつつ、それを黒人や原住民の側からとらえ直すことを試みる。文芸批評家、詩人、SNCCの活動家、黒豹党の行動と思想を追求する中で著者の北米体験は深刻な反省を強いられ、新たな米国像が浮彫される。

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  • 翻訳語成立事情
    4.1
    かつて、この国に「恋愛」はなかった。「色」や「恋」と区別される“高尚なる感情”を指してLoveの翻訳語がつくられたのは、ほんの一世紀前にすぎない。社会、個人、自然、権利、自由、彼・彼女などの基本語が、幕末―明治期の人びとのどのような知的格闘の中から生まれ、日本人のものの見方をどう導いてきたかを明らかにする。

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  • 暴君 シェイクスピアの政治学
    4.0
    政治は行き詰まり,人々は裏切られることに慣れ,経済的困窮はポピュリストの怒りをあおり…….なぜ国家は繰り返し暴君の手に落ちるのか.暴君と圧政誕生の社会的,心理的原因を探り,絶対的権力への欲望とそれがもたらす悲惨な結末を見事に描いたシェイクスピアが現代に警鐘を鳴らす.

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  • まちがえる脳
    4.3
    人はまちがえる.それは,どんなにがんばっても,脳がまちがいを生み出すような情報処理を行っているから.しかし脳がまちがえるからこそ,わたしたちは新たなアイデアを創造し,高次機能を実現し,損傷から回復する.そのような脳の実態と特性を,最新の研究成果をふまえて解説.心とは何か,人間とは何かに迫る.

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  • 町を住みこなす 超高齢社会の居場所づくり
    4.4
    人口減少社会における居住は、個人にも、地域にも、社会にも今や大問題。「一家族一住宅一敷地」という考え方はもはや古い。住宅に求めるものは、長い人生のステージに合わせて、さまざまに変遷していくことに注目。町の多様性をいかに担保していけるか。居場所づくりのユニークな事例を多数紹介し、これからの住まいのあり方を考える。

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  • マヤ文明 ――密林に栄えた石器文化
    3.8
    ジャングルにそびえ立つ神殿ピラミッド、広場に林立する石碑、交易に用いられた黒曜石……。マヤ文明は中央アメリカに花ひらいた究極の石器文明だった。もはや謎と神秘のベールにくるみ論じる時代ではない。文字は王の事績を語り、考古学は貴族や農民の生活を明らかにする。マヤ文明の実像を、気鋭の考古学者が熱く語る。(カラー口絵一丁)

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  • マルクス・アウレリウス 『自省録』のローマ帝国
    4.0
    マルクス・アウレリウスの生涯は,「哲人皇帝」にふさわしいものであったのか.終わらない疫病と戦争というローマ帝国の実態のなかに浮かび上がるのは,心労を重ねながらも,皇帝の職務をひたむきに遂行しようとする人間の姿であった.歴史学の手法と観点から,『自省録』の時代背景を明らかにすることで,賢帝の実像に迫る.

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  • マルクス 資本論の哲学
    3.5
    もし三度目の《世界革命》が起こりうるとして、今なおこの世界の枠組みを規定している資本制について、最も行きとどいた分析を提供しているこの書を踏まえる事なしにはあり得ないだろう。マルクスの原理的な思考の深度と強度、そして「資本制が圧しつぶしてゆくちいさな者たちへの視線」に寄り添いつつ語る、本格的入門書。

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  • マルティン・ルター ことばに生きた改革者
    4.3
    ことばの真理を追い求め、聖書を読んで読みぬく。ひとりの若き修道士の飽くなき探究心が、キリスト教の世界を根底から変え、新しい時代の幕をひらいた。マルティン・ルター。宗教改革者。聖書のことばをひたむきに見つめ、ヨーロッパに中世と近代とを画する歴史の転機をもたらした生涯を描く。

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  • マーティン・ルーサー・キング 非暴力の闘士
    4.3
    リンチ、脅迫、放火、爆破。アメリカ南部社会を覆う、人種差別の凄まじい暴力。われわれ黒人はもう待てないのだ。人びとを直接行動による社会変革へと導いたキング牧師(1929─1968)。栄光の前半生だけでなく、差別と貧困のないアメリカを夢見た彼の後半生こそ忘れてはならない。武器をとらず非暴力で闘い抜いた苛烈な生涯をえがく。

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  • 密着 最高裁のしごと 野暮で真摯な事件簿
    4.3
    司法の顔は見えにくい。でも最高裁は面白い。DNA鑑定が突き付けた育ての父と実父と母娘の関係は? 夫婦別姓はなぜダメなのか? 犯罪に向き合った裁判員の審議は無意味なのか? いずれも下級審で判断が分かれ注目を集めた判決ばかり。情理を尽くした判断をたどり現代の難題を考える。家族の、司法のあり方をデザインするその姿を追う。

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  • 源義経
    3.8
    全国各地に残る数多くの伝説,そして彼の名前に由来する「判官びいき」という言葉--このように今なお高い人気をもち,日本史上最も有名な英雄となっている源義経とはいったいどういう人物だったのか? 義経に関わる文書・記録や物語類などを広く探索して,単なる「悲劇のヒーロー」ではないその実像と魅力の秘密に迫る.

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  • 源頼朝
    -
    王朝の侍大将から中央権門への道を歩んだ平清盛に対して,頼朝の指向した方途は何であったか.関東武士団の棟梁として後白河法皇の政略といかに渡り合ったか.鎌倉に武家政権を樹立する過程で,弟の範頼と義経を排したのはなぜか.時代と個人のからみ合いをダイナミックにとらえ,激動の時代を生きぬいた政治家頼朝の実像に迫る.

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  • 耳は悩んでいる
    4.3
    高齢になると,聞こえ方が変化してくる.一方難聴が幅広い世代に増えているという.イアホンの多用も耳に影響を与えている.とても繊細で,未知な部分も多い耳の構造,子ども,大人が罹る病気などを解説しながら,認知症との関連など最新の知見も紹介する.耳とともに長く暮らしていくための1冊.

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  • ミャンマー現代史
    3.8
    ひとつのデモクラシーがはかなくも崩れ去っていった.――2021年におきた軍事クーデター以降,厳しい弾圧が今も続くミャンマー.軍の目的は? アウンサンスーチーはなぜクーデターを防げなかった? 国際社会はなぜ事態を収束させられない? 暴力と分断が連鎖する現代史の困難が集約されたその歩みを構造的に読み解く.

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  • 民法改正を考える
    3.6
    現在、法制審議会で民法改正のための議論が進んでいる。なぜ今、民法を変える必要があるのか。どのような手続きで変えるのか。ヨーロッパや東アジアにおける民法改正の歴史、最近の動向も紹介した上で、社会の構成原理としての民法典を根源的に考察する。

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  • 無限と連続
    4.6
    集合論の創始者カントールが始めた破天荒の試みは「無限を数える」ことであった。それは現代数学が直面してきた課題である。難解とされる現代数学の根本概念を、数式を用いずにやさしく解説する「数学への招待」として本書は書かれた。音符が読めなくてもすぐれた音楽鑑賞家になれるように、数学を「鑑賞する」ための本といえよう。

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  • ものの言いかた西東
    3.8
    おしゃべりな人、無口な人……。ただの個性と思われがちなものの言い方にも、実は意外な地域差があった! さまざまな最先端の研究成果を用い徹底分析。「ありがとう」と言う地域・言わない地域など、具体的なデータをもとに、ものの言い方の地域差と、それを生み出す社会的背景を明らかにする。目からウロコ、新しい方言論の誕生!

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  • モラルの起源 実験社会科学からの問い
    4.0
    群れで生きるための心の働きを、進化的に獲得してきたヒト。しかし、異なるモラルをもつ人々を含む大集団で生きる現代、仲間という境界線を越えて、人類が平和で安定した社会をつくるにはどうすればよいのか。心理学などの様々な実験をもとに、文系・理系の枠を飛び越え、人の社会を支える心のしくみを探る意欲作。

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  • モンテーニュ 人生を旅するための7章
    4.0
    「人間はだれでも、人間としての存在の完全なかたちを備えている」──不寛容と狂気に覆われた一六世紀のフランスを、しなやかに生きたモンテーニュ。本を愛し、旅を愛した彼が、ふつうのことばで生涯綴りつづけた書物こそが、「エッセイ」の始まりだ。困難な時代を生きる私たちの心深くに沁み入る、『エセー』の人生哲学。

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  • やさしい日本語 多文化共生社会へ
    4.2
    日本に定住する外国人とその子ども、障害をもつ人、日本語を母語とする人にとって〈やさしい日本語〉がもつ意義とは。

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  • 矢内原忠雄 戦争と知識人の使命
    3.7
    非戦のキリスト教知識人の最大のミッションとは何だったか? 内村鑑三門下の無教会キリスト教知識人、植民政策学者、東大総長、戦後啓蒙・戦後民主主義の象徴といった多面的な相貌と生涯を、預言者意識、「キリスト教ナショナリズム」、「キリスト教全体主義」、天皇観など、従来の矢内原像を刷新する新しい視点から描く。

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  • ユダヤ人とユダヤ教
    3.7
    啓典の民、離散の民、交易の民、さまざまな呼び名をもつユダヤの人びと。苦難の歩みのなか、深遠な精神文化を育む一方、世を渡る現実的な悟性を磨いてきた。歴史をたどりながら、その信仰、学問、社会、文化を知る。

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  • 夢よりも深い覚醒へ 3.11後の哲学
    3.9
    「不可能性の時代」に起きた3.11の二つの惨事は、私たちに何を問うているのか。日本で、脱原発が一向に進まないのはなぜなのか。そもそもなぜこれほど多数の原発が日本列島において建設されてきたのか。圧倒的な破局を内に秘めた社会を変えていくための方法とは? オリジナルな思考を続ける著者渾身の根源的な考察。

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  • 四字熟語の中国史
    3.0
    「温故知新」「風林火山」「臥薪嘗胆」「蛍雪之功」──どこかで目にしたことのある四字熟語の背景には、どんな歴史や思想があったのだろうか。『論語』や『史記』、諸子百家の思想に登場する四つの漢字を〈窓〉として古代中国を遠望すると、紆余曲折を経て、遠い時代や場所へと言葉や考え方が伝わる筋道が見えてくる。

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  • 読み書きの日本史
    4.2
    私たちが日々実践している文字による言語活動は,長い時をへて形づくられてきたものだ.古代における漢字の受容から,往来物による学びの時代へ.近世の文字文化の多様な展開から,近代学校の成立へ.──世界の事例にも目くばりしながら,識字の社会的意味を広くとらえ,今も揺らぎのなかにあるリテラシーの歩みを描く.

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  • ヨーロッパ史 拡大と統合の力学
    4.0
    世界暦と黙示的文学が終末意識を突き動かすとき,ヨーロッパの歴史は大きく躍動した.古代末期に源流をもつ地中海=ヨーロッパの歴史を,人びとを駆動し「近代」をも産み落とした〈力〉の真相とともに探究する.「世界」を拡大し,統合した〈力〉とは何か.ナショナリズムと国民国家を超えた,汎ヨーロッパ世界展望の旅.

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  • ヨーロッパとは何か
    4.2
    ヨーロッパの思想や制度を熱心に受け入れることにより、驚異的ともいえる近代化を達成してきた日本。それでいて、ヨーロッパとは何かについて、真に学問的な深さで洞察し、議論した書物は意外に少ない。本書は、ヨーロッパの社会とその精神の成り立ちを明らかにし、その本質的性格に迫ろうとする「ヨーロッパ学入門」。

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  • 陸海の交錯 明朝の興亡
    3.9
    中華と夷狄の抗争、華北と江南の対立、草原と海洋の相克――明の時代とは、このような混沌とした状況に対する解答であった。第四巻は、一四世紀の元末から清が台頭する一七世紀まで、三〇〇年にわたる明の興亡を描く。中国社会の多元性・多様性に対して、一元化・画一化の力学がどのように働いたのか、その顛末がここにある。

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  • 李鴻章 東アジアの近代
    4.0
    近代世界に入る清朝の困難な舵取りをした政治家・李鴻章(1823-1901).旧式の科挙官僚だった彼は,太平天国の平定に貢献することで実務官僚の第一人者に登りつめ,「洋務」と「海防」を主導する.そして外国列強と渡り合うも,敗北を強いられる.清朝末期の時代と社会とともにその生涯を描き出す評伝.

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  • リスクの正体 不安の時代を生き抜くために
    3.3
    新型コロナウイルスの脅威、相次ぐ豪雨災害、首都直下地震の恐怖……。リスク社会化した現代日本において、私たちの日常生活はさまざまな「リスク」「不安」「恐怖」に囲まれている。これらの「不安」とどう向きあっていけばよいのか。科学史・科学論の知見を縦横無尽に駆使しながら、斬新な切り口で考察する。

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  • 律令国家と隋唐文明
    4.1
    中国の王朝が隋から唐へと移り、朝鮮半島から戦火が迫る。古代日本の律令国家は、そうした極度の軍事的緊張のなかから生まれた。国土防衛と権力集中への模索から、海を介した人々の知的交流、制度にとどまらない文明の継受によって、独自の国制を築く過程を描き出す。東アジアを舞台とした、「日本」誕生のドキュメント。

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