ブックライブでは、JavaScriptがOFFになっているとご利用いただけない機能があります。JavaScriptを有効にしてご利用ください。
無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで100万冊以上配信中!
来店pt
閲覧履歴
My本棚
カート
フォロー
クーポン
Myページ
5pt
日韓関係は,なぜここまで悪化してしまったのか.交流が増えるにつれて,日韓の相互理解は進むはずではなかったのか.――その謎を解明するため,本書は一九四五年から現在に至る歴史を,北朝鮮・中国など国際環境の変容も視野にいれながら,徹底分析する.一つの生命体のように変化を遂げる日韓関係の履歴と未来とは.
ブラウザ試し読み
アプリ試し読みはこちら
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
Posted by ブクログ
1章 日清戦争、日露戦争で朝鮮における優位を確保 安心させ騙しておいて侵略した。国家の道義性を問題視。 朝鮮人を軍事的に動員することも行われた。軍人軍属として動員された朝鮮人は戦後の厚生省の調査で36万人に及ぶ。 慰安婦については全体として数万人規模の日本軍慰安婦が動員されたが、半分に満たない程度が...続きを読む朝鮮人女性であったと推定される。韓国側はこれより多く見積もり強制性も高かったと主張。日本は少なく見積もり強制性は低かったと主張。 2章 1962年の時点で日本は無償3億ドル供与、2億ドル低金利で貸付、1億ドル民間投資することで合意。(1965年に3億ドルの民間投資に増えたが。) 国交正常化当時1年間の人の往来は約一万人 在日コリアンのうち北朝鮮よりの人の入国を韓国は認めなかった。反対に北朝鮮政府は在日コリアン帰還事業を進めたため、日本にいた多くの在日コリアンは南出身だったが、約9万人の在日コリアンが北朝鮮に移住した。 李承晩ライン対日関係悪化 日本は自衛のための戦争、韓国は侵略されたという乖離 3章 1974年在日コリアンムンセグァンが日本警察から奪った銃で朴正煕を射撃、夫人が亡くなる。 岩波書店の雑誌『世界』で日本に72年以降亡命したチミョングァンの韓国からの通信 1976年隈谷三喜男『韓国の経済』 日本だけでなく世界へ 1979年日本とは特別な関係を持ってくれた朴正煕が部下に暗殺され、18年の維新体制が終わる 光州民主化抗争弾圧を経て登場した全斗煥大統領 日本は心配だった。 1984年NHKテレビラジオで韓国語の講座が開講 朝鮮語ではなく韓国語というように。 それまで日本語読みしていた韓国人名を韓国語読みするように 4章 朴槿恵政権は弾劾、モリカケ問題の安倍元首相と似ているが、日本は毎回与党が圧勝 日本から見ると韓国は混乱しているように見えたが、反対に韓国かは見ると、日本の民主主義は終わっているように見えていた。 1998年金大中政権で日本の大衆文化全面開放 1965年に慰安婦問題は日韓請求権協定で解決したはずだったが、1995年にアジア女性基金を設立、政府も事業費一部負担 金大中は自らの拉致事件の判決などにも日本に助けてもらったため、知日派 2002年日韓ワールドカップ、どっちかではなく共催が良かった 2002年金大中が金正日に勧め、日本の首相として初めて小泉純一郎が訪朝 五人の生存者を一時帰国することを合意 2004年再度訪問し、すでに帰国していた被害者の家族を帰国させる 1985年の中曽根以降時制していた靖国参拝を2006年小泉行う 2009年以降鳩山由紀夫、菅直人、野田佳彦と自民党よりはリベラルな政権な登場。 5章 2021年1月ソウル中央地裁は日本政府に対して、慰安婦の賠償を行うことを命じた。日本政府は最初から無視、控訴すらしてない。4月180度変わり、訴え自体を却下 終章 今まで相手が変わらなければ仲良くなれないという態度をとってきたが、これからはどちらが外交で成果を出せるか競争した方が良いのではないか。 読み終わって あとがきで筆者も書かれていたが、若い世代に良い日韓関係を残すために、良い外交ができるよう尽力しようと改めて感じさせられた。 客観的に書かれていて非常に分かりやすい本だった。
読みやすさ★★★★☆ 日韓関係は、両国だけでなく米中朝との地政学的な視点やパワーバランスの変化なども大きく関わってくる。両国の問題はどこに起点があって、どこからなぜどうようにズレているのか、非常にわかりやすかった。にしても長い。ここ最近で一番時間かかった。
こんなに近いのに、こんなに遠い日本と韓国の関係を1876年の日本の開国要求を受け入れた朝鮮の「開国」や1910年の「韓国併合条約」の時代も踏まえつつ、日本にとっては敗戦、韓国にとっては独立という1945年からの関係史を詳細に記しています。それは知っているつもりで、知らないそれぞれの国民の心の動きの歴...続きを読む史だったりします。「非対称」から「対称」な関係へ、というこの長い間の歴史を、理解している日本人は少ないのではないか、と思いました。特に本書で初めて目にした「移行期正義」という概念は印象に残りました。前政権のやった事を徹底的に糾弾してバージョンアップを続ける韓国社会と、戦前・戦後さえシームレスに繋がっていく日本社会を「移行期正義」の観点で見ると、こりゃ、ギア噛み合ないや、と思ってしまいます。キムチでも冬ソナでも繋がる事の出来ない両国の溝は、まったく時が解決してくれるものではなく、さらに広がっているようにも思います。米中の対立や北朝鮮の問題など、さらに難しい変数は増えているような気がします。その中でも光を探そうとしている著者の想いは、両者の想いを丁寧に研究することで生まれているのでしょう。外交上の「共通利益」の創出…広くて長い目線を持って取り組まなくてはならない状況で、この新書は大切な基本書になると思いました。
1910年の韓国併合から1945年の解放(終戦)までを日韓関係「前史」として述べる。その知識を前提に現在までも日韓関係をいくつかの節目で分ける。1945~70年:冷戦下における日韓関係の「誕生」。1970年代・80年代:冷戦の変容と非対称的で相互補完的な日韓関係。1990年代・2000年代:冷戦の終...続きを読む焉と対称的な日韓関係の到来。2010年代:対称的で相互競争的な日韓関係へ。韓国の経済力の向上と引き換えに日本の経済力の減少で以前の上下的な関係から、平等的な対称関係になった。しかしながら、両国民の意識には、「これ以上韓国のいうことを聞いてはいけない」と「日本には容易に譲歩してはならない」の二つの感情があるようだ。お互いが相手の立場を慮るということなしには、これからも悲観的な関係だと感じる。K-Popや韓流に親しんでいる若い世代に期待したいな。
韓国が民主化、経済発達するにつれ「非対称」から「対称」に変わる日韓関係 両国が競争関係へと移る中で歴史問題も顕在化 政権の移転が繰り返された韓国は過去の政権の対日政策が誤ったものとされるため反故にされやすい 冷戦の進展に左右される日韓関係 ・50年代→共産主義のみならず日本への恐怖感から距離を置く...続きを読む韓国 ・60年代→軍部独裁のメリットを活かし日本に接近する朴正煕 ・70年代→冷戦の膠着で少し距離が開く ・80年代→新冷戦により再び協力関係 冷戦の終了後は北朝鮮を巡って日韓が動く 協力はあくまで安全保障と経済に限られる 金大中を巡る民主主義的な親近感、ソウルオリンピックなどで民間の交流が進む 韓国は保守政権はどちらかというと親日 リベラル政権は反日的傾向が強い
これは圧巻です。 新書でここまで書けるとは素晴らしい! 主に1945年以降の日韓関係を記述していますが、事実関係を丁寧に扱いながら、「非対称から対称へ」という独自の見方で潮流を読み解きます。特に優れているのは、日本・韓国それぞれの立場・意識・価値観の違いを、極めて冷静・客観的に分析している点...続きを読む。これを読むと、隣国であっても、「正義」(約束・合意を守ろうとする「手続き的正義」の日本と、その時の関係当事者が納得する「実質的正義」の韓国)や「歴史」の捉え方で、お互いに大きな違いがあることがわかります。 特に、第4章では、①国力(パワー)の「均衡化」、②体制価値観の「均質化」、③日韓関係の「多層化・多様化」、④日韓関係の「双方向化」、の4つをもとに「非対称から対称へ」を論じるところは納得感があります。 日韓の一人当たりGDPの差では、1970年の7倍から2018年には1.3倍までに縮小。ソフトパワー(文化)の面でも韓国がグローバルに展開し、かつてとは異なる状況になりながら(非対称から対称へ)、日本側の価値観の変化が追いついていないところもあるとも分析しています。 米中対立のなかでは、日韓が手を結ぶほうが得策とのことですが、韓流好きも嫌韓も、「この本を読まずして日韓関係を語るなかれ」と言いたくなるほどの1冊です。
日本と韓国には、一見すると外交上の違いがあるように思えるが、北朝鮮の非核化や国際社会への 本格的な参加より利用価値を重視している中国に、韓国が主導する南北の統一が中国に不利にはならないことを日韓で示すべき。ロシアも同様。 南北の経済協力と日韓国交正常化で、拉致問題も進展するかもしれない。 今こそ...続きを読む分断ではなく、協力することが大切なのではないか。 厳しさを増す国際環境に対して、どちらが望ましい外交ができるかを競うべきだと思う。
レビューをもっと見る
新刊やセール情報をお知らせします。
日韓関係史
新刊情報をお知らせします。
木宮正史
フォロー機能について
「岩波新書」の最新刊一覧へ
「学術・語学」無料一覧へ
「学術・語学」ランキングの一覧へ
暗雲 韓国
韓国 ――民主化と経済発展のダイナミズム
「木宮正史」のこれもおすすめ一覧へ
一覧 >>
▲日韓関係史 ページトップヘ