李鴻章 東アジアの近代

李鴻章 東アジアの近代

836円 (税込)

4pt

近代世界に入る清朝の困難な舵取りをした政治家・李鴻章(1823-1901).旧式の科挙官僚だった彼は,太平天国の平定に貢献することで実務官僚の第一人者に登りつめ,「洋務」と「海防」を主導する.そして外国列強と渡り合うも,敗北を強いられる.清朝末期の時代と社会とともにその生涯を描き出す評伝.

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李鴻章 東アジアの近代 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    明治初期の東アジア情勢を説明するとき、常に朝鮮半島や琉球をバッファーゾーンとすべく立ち振る舞う日本の観点から見ることが多い。その一方で本書は朝鮮半島や琉球を清から奪う日本という形で、李鴻章から見た東アジアの姿を描く。
    そこには日清で条約を結びながらも、一方的に琉球を編入し台湾に軍事動員をする倭寇のよ

    0
    2014年05月30日

    Posted by ブクログ

    清代、清末の中国を知らねば、現代の中国を理解することは不可能である。そして、その時代の巨人、李鴻章その人を知ることは、東アジアの近代を理解するに不可欠である。本書は新書というコンパクトな書物ながら、この李鴻章という知られざる巨人の生涯を辿りながら、中国が近代化の道を歩み始めた19世紀後半の東アジア世

    0
    2011年12月20日

    Posted by ブクログ

    蒼穹の昴を読んで李鴻章に興味を持った。

    李鴻章といえば歴史の授業では日清戦争後の下関条約の全権だった、くらいの知識しかなかった。
    しかしその生涯は実に数奇なもので、斜陽の清王朝時代に生まれ、沈みゆく大国の舵取りを外交面でなんとか支えていた人物と言える。

    彼のキャリアは太平天国の乱の鎮圧に始まり、

    0
    2022年12月29日

    Posted by ブクログ

    エピローグにある、旧式科挙官僚から実務官僚の第一人者にのぼりつめ、洋務の総帥として海防を主導し列強と渡り合う中で生涯を終えた、が李鴻章の一生を体現している。19世紀の中国を代表する政治家であることは間違いない。

    0
    2019年08月04日

    Posted by ブクログ

    近代世界に入る清朝の困難な舵取りをした政治家・李鴻章(1823-1901).旧式の科挙官僚だった彼は,太平天国の平定に貢献することで実務官僚の第一人者に登りつめ,「洋務」と「海防」を主導する.そして外国列強と渡り合うも,敗北を強いられる.清朝末期の時代と社会とともにその生涯を描き出す評伝.

    0
    2019年03月15日

    Posted by ブクログ

    李鴻章を通じて清末を記した一冊。
    清朝から見た対外、対内政策が分かりやすくまとめられており、
    当時李鴻章が果たした役割の大きさに驚かされる。
    特に明治維新時の対日観、日清修好条規に込められた狙いなど
    大変興味深く、視点の高さを感じた。

    0
    2012年09月18日

    Posted by ブクログ

    動乱の清朝末の大政治家で、日清戦争後の講和条約の全権大使をはじめ、この時期のほぼ全ての対外交渉に関わり欧米列強からは「世界稀有の一大人物」とも称されたという李鴻章について。時代背景を丹念に書き込みながらも論点がすっきり整理されており、著者の語りの巧さとともに読ませる本だけれど、どちらかというと人物そ

    0
    2012年06月26日

    Posted by ブクログ

    高校までの歴史授業で必ず暗記する名前ですが、実態はいまいち知られていない李鴻章。そんな彼の伝記です。

    「日本史」の中で下関条約の全権大使として名前が登場する彼ですが、「世界史」における清末の重大事件にことごとく関わっている彼の業績をたどると衰退したとはいえ広大な領土を統治していた清のパワーの内実が

    0
    2012年03月28日

    Posted by ブクログ

     岡本隆司『李鴻章』(岩波新書 1340)

     李鴻章の伝記的な本。
     知っているようで知らない(二人目 笑)李鴻章の本です。
     日本の近現代史を勉強していると、否が応でも目に入ってくる人ですが、どういう人物なのかはまったくといっていいほど知りませんでした。
     日中近代史を少し囓った事もあり、新書な

    0
    2012年03月26日

    Posted by ブクログ

    ●内容
    ・京都府立大准教授の歴史家による評伝
    ・李鴻章は清代末期の中国の政治家で、外交と海防の実力者。
     著者はかれを“落日の孤臣”とし、中央の西太后による院政「垂簾聴政」と、地方軍閥への権限委譲「督撫 重権」を噛み合わせ、安定に導いたと評価。一方で、彼が権勢を失うにしたがって、中央と地方との対立が

    0
    2012年02月11日

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