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暗く厭世的に思われがちな仏教.しかし,その開祖ブッダはそんなにマイナス思考の人だったのだろうか.若いころから仏典に触れ,パリで研究をする一方で,仏教国ブータンに長年生活し,チベットの人々の間に生きる仏教に親しんだ著者ならではの,ユマニスムにも通じるブッダの教えの読み解き.
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Posted by ブクログ
現代日本人にもわかりやすい言葉でブッダの教えについて書かれている。 わかりやすい言葉にすると、本質的なことに集中する、苦しみの原因を分析して根本から対処する、過度な苦行は有効ではないなど、想像していたより現実的というかビジネス書に書いてありそうな内容だと感じた(ビジネス書が仏教の影響を受けている) ...続きを読む 現代の仏教はブッダの教えを誤って理解している。 人間は自分が一番大切→他の人も同じ→自分と同じように他の人のことも大切にする 死を避けることはできない→その事実をありのまま受け入れる 死や病などの苦しみ=第一の矢 第一の矢を受けて取り乱し悲しみ混迷すること=第二の矢 →第一の矢は避けられないが第二の矢は避けられる 全ての事柄には原因がある。原因があればその事柄はなくなる ブッダ=目覚めた人 特定の個人を指す言葉ではない ブッダ(シッダールタ)は他の宗教と違い、神からの啓示ではなく、物事を観察分析して自分の力で考え抜いた。→だれでもブッダになれる 仏教という言葉の解釈 ブッダが教えたこと ブッダとはなにか ブッダになる道 苦しみは欲望及び執着、すなわち煩悩から生まれる
本来の仏教というものを知ることができる。 普段接してきた仏教との差分を知ることは面白い。 今後の生き方の参考になる。
2回読んだ。仏教の教えについて、腑に落ちたと言うか、目から鱗というか。 執着から苦が始まる。我から苦が始まる。それはよく分かったが、実行するのは難しいな。自分にも家族にも執着してるし、お金も欲しい。 牛が荷台を引くように、生き方と起こることは繋がっている。中庸であること。安定した心で今をいきること。...続きを読むそれを目指すしかない。
ブッダの考えの軸がよくわかる本。 ブッダは苦しみから解放された安定した幸福を得る方法を考えぬき、その答えを得た。 渇望や嫌悪を抱くことが苦しみの本質的な原因であり、それはさらに言うと「我」という不変の存在があるという誤解に根差しているとした。世界はすべてがつながり合う縁起のシステムになっており、あら...続きを読むゆるものが変化せずにはいられない無常のものであるということを理解することで、「我」という存在を意識することなく、渇望や執着から解き放たれ、真に持続的な安定と幸福を得られると説いた。 そして、物質的充実も敢えて忌避せずさりとて執着せず、家族や朋友の情も敢えて忌避せずさりとて執着せず、すべてに対して慈しみの心を持って生きることが正しい生き方である。 仏教は、教えを説く相手に対して、宗派に入信することを強いない。信じるよりも疑って、そのうえで自ら気づく真実こそが大事と説く、宗教のなかでは特殊な思想なのだということを再確認した。 そして、日本仏教が原始仏教から大きくずれていることも再確認した。日本仏教で救われる者がいるのならその存在意義は否定されるべきではないが、私自身は日本仏教の他力を本願とする教えに共感できず、また、ブッダの教えと称して説法することは違うと思う。
ブッダの説いたことについて分かりやすく書かれていてなかなか面白かった。 自分の欲を抑えて他人の幸せを心から喜ぶ事が出来れば苦痛は生まれない。世界も皆も平和になる。 理論的には正しいけどなかなか難しいね。 毎日毎日snsとか広告で、美人や高身長、金持ち達を見せつけられ、嫉妬せずにいる事が出来るのだろう...続きを読むか? もし頑張って修行して嫉妬しない事が出来たとしても、それは自分にとってルサンチマンから生じるものにしかならないように感じる。 ブッダは偉大だと思う。
ブッダはみんなに平穏な心になる方法(悟り)をプレゼントして、実際に当時は手にできた人も多かったのに、後世の人が「ニルヴァーナは簡単に手に入らない」とそれを否定するのは失礼ではないかと、こういう本を読む度に思います。 在家の人でさえ悟りを得られて幸せに暮らすことができた当時と、ホントに何が違うのか?...続きを読む不思議ですね
ブッダと仏教の本。 基本的にはブッダの教えについて書かれている。新しいところでは、シッダールタの生涯で、よくわかっていない16歳から29歳に出家するまでの間に、もしかしたらヒンドゥ以外の世界を知っていた可能性があるということだ。 また、西欧で近代に入って仏教が著名人に与えた影響などについても触れられ...続きを読むている。 入門編として、わかりやすいかもしれない。ブータンについては、国内でも葛藤があるようなので、今後を注目していきたい。
最近のマイブームは仏教。といっても、〇〇宗とかではなく、ブッダが語った原始仏教です。オリジナルなブッダの考えには宗教色はなく、ほとんど哲学に近いと言えるのではないでしょうか(その後、宗教色を伴って日本に入ってきた)。思うようにならない「苦」を軸に書かれることが多いと思いますが、本書はどう幸せになる...続きを読むかを書いた本。また、一番記述の長い第3章ではブッダの生涯も語られ、岩波新書にしてはとても平易で入門編としてもお薦めと思いました。 著者はブータン在住で、ブータンの事情についても触れています。虎(中国)と象(インド)にはさまれた蚊のような国であり、常に危機感をもちながらも尊敬される国である点は、米中のはざまにある日本も見習うところがあるのではないかと思ったりしました。インドとの武力衝突で、ブータンの高僧が話した内容は秀逸。一度は行ってみたい国です。
苦しみ、縁起、無常、無我、三毒、執着、苦しみの消滅、ニルヴァーナ、八正道、シャマタ、ヴィパッサナー、五戒など基本的なことが幅広く語られています。 初心者、入門者向け。
ブッダの思想が、いかに他の宗教思想とは違うかということが良く理解出来た。しかし、入門書という性格ゆえ、その実践のしかたは、概説に留まっている。とはいえ、それは、「これを足がかりにして、ワールポラ・ラーフラ師の『ブッダが説いたこと』を読め」ということだなと。原始仏教をもっと勉強したい。
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ブッダが説いた幸せな生き方
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今枝由郎
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