社会・政治作品一覧

  • 誰も書かなかった自民党―総理の登竜門「青年局」の研究―
    4.7
    安倍晋三、麻生太郎、海部俊樹、竹下登……多くの総理大臣を輩出した「青年局」とはなにか? 自民党の強さ、しぶとさを底支えしてきたこの組織については、今まで、ほとんど語られてこなかった。だが、五五年体制以降の栄枯盛衰の蔭には、常に「青年」達の暗闘があったのだ。元総理や小泉進次郎前青年局長など、当事者たちの貴重な証言と徹底取材から浮かび上がる、知られざる組織の実像。
  • (日本人)
    4.7
    「日本人」が考える「日本人」のイメージはすべて間違っている。それはすべて西欧社会が作ったものだからだ。「日本人的なもの」とは、よくいわれる“世間”(ムラ社会)ではなく、“世俗”(神を信じずに功利的に生きる)の方にある。実は西欧人以上に日本人は、合理的な考え方を好む民族なのだ。従来の論をすべて覆した全く新しい日本人論!
  • 中国人が選んだワースト中国人番付-やはり紅い中国は腐敗で滅ぶ-(小学館新書)
    値引きあり
    4.7
    「中国人民よ、専制は必ず滅亡する!」 安倍総理の靖国参拝で、「日中関係はこれまでにないほど悪化した」と言われている。しかし、2013年暮れの靖国参拝でも尖閣国有化1周年、満州事変記念日にも反日デモは起きなかった。いや、習近平政権は反日デモを起こせなかったのだ。なぜか。中国共産党、高官の腐敗は凄まじく、一党独裁が生んだ貧富の格差は、日本人の想像を絶する。 「中国人民は今もなお専制という悪魔の爪の下で苦しみ、もがいている。しかし希望を捨ててはいけない。君知らずや、建国以来どれだけ多くの英雄が人民の自由のために強権を恐れず不屈の魂で命を賭して戦ったかを!人民はいま目覚め、悪魔は怯えている。専制は必ず滅亡する!」――14年元日、ネットにこうした前文に続いて「クズ中国人番付」がアップされ、瞬く間に消されたが、グーグル香港に転載され一気に広まった。中国人が選んだ「クズ集団」と「クズ中国人」番付には庶民の怒りと心情が反映されている。その中身とは。 習近平が恐れる「6億の網民(ネットユーザー)」と国民の怒りが沸点に達したとき」“紅い中国”は滅ぶ。
  • プルトニウムファイル
    4.7
    ピューリツァー賞受賞ジャーナリストの大著、新装版で登場!「プルトニウムの人体投与」 本書は2000年8月に翔泳社より刊行された『プルトニウムファイル』上下巻を合本にしたうえで、若干の加筆・修正をし、訳者あとがきを一部新しくした新装版です。 プルトニウム原子の誕生からわずか四年半、マンハッタン計画が正式に発足し、放射能の人体への影響を知りたいがために、アメリカは国費をつかって放射能「人体実験」をはじめた。その厚い国家秘密の壁は、半世紀を経て一人の女性記者によって崩れはじめたのだった。そして「人体実験」の機密のヴェールは開かれ、コードネームだけの被害者たちは、ようやく生身の人間と変わった。 しかし、汚染されてしまった被害者の体は?実験によって亡くなった人は?秘密主義の名残りが、実験にかかわった医師たちの秘密隠蔽や言い逃れに変わるのか……? ※本電子書籍は同名出版物を底本とし作成しました。記載内容は印刷出版当時のものです。 ※印刷出版再現のため電子書籍としては不要な情報を含んでいる場合があります。 ※印刷出版とは異なる表記・表現の場合があります。予めご了承ください。 ※プレビューにてお手持ちの電子端末での表示状態をご確認の上、商品をお買い求めください。
  • これならわかる日本の領土紛争 : 国際法と現実政治から学ぶ
    4.7
    1巻1,760円 (税込)
    歴史的経緯と国際法上の論争を平易な文章でコンパクトに解説し、政治的背景や相手国の主張をも視野に入れた現実的な方途を探る。

    試し読み

    フォロー
  • 鎌仲監督VS福島大学1年生 : 3.11を学ぶ若者たちへ
    4.7
    「原発と原発事故」をテーマとした福島大学政策学類中里見教養演習ゼミで1年にわたって学んできた大学1年生と、ゲスト講師としてゼミに特別参加した映像作家で映画監督の鎌仲ひとみさんとの間で繰り広げられたホットな対話を1冊のブックレットにまとめました。「内部被ばくが若者の健康に与える影響は?」「国に被害を補償させるにはどうすればいいのか?」「なぜマスコミは国や電力会社の情報を垂れ流すのか?」「原発を止めた後の地域振興や雇用問題をどう解決するべきか?」──学生たちが次々に発する疑問・難問に、核(原発)と被ばくの問題を問い続けてきた鎌仲監督が、厳しくも愛情あふれる回答をしていきます。実にスリリングで目からうろこの3時間の貴重な対話の記録です。3・11を学ぶ、3・11後を生きる、すべての若者に読んでほしい1冊です。

    試し読み

    フォロー
  • 弱き者の生き方
    4.7
    おのれの悪を凝視し、絶望的体験の地底から恐るべき記憶と無類のユーモアを武器に、 日本人再生の希望を掘り起こす、迫真のライブトーク。 文学と考古学という各フィールドにおいて名声高き重鎮の二人。 しかし、彼らがこれまでの命がけで歩いてきた道のりを知れば、 人を「勝ち組」「負け組」などという言葉で片付けてしまうことが、いかに無意味なとこかがわかる。 「平和な時代に改めて戦争の話を持ち出しても野暮だと言われることを承知の上で」、 二人は重い記憶を掘り起こし、現代の私たちに問う。 年間3万人もの自殺者がいて、子殺し、親殺しが跋扈する。 戦争でもないのになぜ人の命はこんなにも軽くなってしまったのか。 人は誰もが本質的に弱い存在である。 だから自分も他人も大切にしよう、 一日一日を大事に生きようと一人一人が自覚して生きていく、 この自覚こそが「弱き者の生き方」なのだ。 弱き者の生き方【目次】 第1章 弱き者、汝の名は人間なり  人は弱し、されど強し  虎屋の羊羹、銀座のネオンで殴られる  ジェノサイド(集団殺戮)そのものの東京大空襲  生き地獄―戦友を蹴落として生き延びる  悪を抱えて生きること  語りえなかった引き揚げの真実 第2章 善人なおもて往生をとぐ、いわんや悪人をや  極限状態で交錯する善と悪  二度目の撃沈と敗戦  涙の漫才修行―人生に無駄はない  日本の植民地支配の爪あと  語られない引揚者の悲劇―残留孤児と不法妊娠  右へ左へ揺さぶられ続けるのが人生 第3章 心の貧しさと、ほんとうの豊かさ  肉親の死を身近に感じる大切さ  お金という魔物  学内闘争でつるし上げられる  わが青春の登呂遺跡発掘  人は泣きながら生まれ、時に優しさに出あう  経済的貧困と貧しさとの違い  金では買えない「誇り」を抱いて 第4章 人身受け難し、いますでに受く  人生の峠道でたたずむ  人間性と謙虚さ―前田青邨先生の教え  斜陽館での一夜―師匠と弟子の『人生劇場』  赤線とドジョウすくい  想像力の欠如と「心の教育」  人間として生まれた奇跡と幸運  なぜ人を殺してはいけないのか 第5章 人間は、ひとくきの葦である  「負け組」などいない  辛いことも直視する勇気をもちたい  時には黙ってただ寄り添うことも大事  潔癖すぎる現代社会  だれにでもある不安やコンプレックス  弱き者たちへ ―人は皆、それぞれの生を生きる
  • 持続可能な社会をめざす 8人のライフスタイル
    4.7
    1巻1,320円 (税込)
    本当の豊かさ・本当の幸せのために自分が出来ることから始めよう! 林良樹・きくちゆみ・設楽清和・塩見直紀・正木高志・菊川慶子・大下充億・てんつくマンが贈る熱いメッセージ。

    試し読み

    フォロー
  • 韓国を叱る もはや韓国から学べることは何一つない 【Voice S】
    4.7
    1巻100円 (税込)
    「スマートフォン依存」経済の歪みが、崩壊しつつある証左が見えた。もはや、韓国経済やサムスンに日本が学べることは何一つない。※本コンテンツは月刊誌『Voice』2013年10月号掲載記事を電子化したものです。

    試し読み

    フォロー
  • 畏るべき昭和天皇
    4.7
    1巻660円 (税込)
    代表的日本人100人を選ぶ座談会で、昭和天皇を「畏るべし」と評した著者。 二・二六事件、第二次世界大戦を経験した人物は、如何なる思いでその座に就いていたのか。 北一輝との関係、「あっ、そう」に込められた意味、「天皇陛下万歳」と死んでいった三島由紀夫への思いなど、 今なおベールに包まれた素顔を探る。 日本人の根柢をなす、天皇制の本質にまで言及した、著者渾身の論攷。
  • 失われた30年 逆転への最後の提言
    4.7
    何度、同じことを言わせるのか! ズルズルとした対応が続くエネルギー政策。税と社会保障についての相変わらずの弥縫策。TPP交渉参加表明に象徴される「グローバリズム」への安易な追随…。このままでは間違いなく「失われた30年」に突入してしまう。危機の本質を明らかにし、新しい社会や経済システムの全体像を打ち出す緊迫感に満ちた討論。

    試し読み

    フォロー
  • ハダカの北朝鮮
    4.7
    北朝鮮は謎に満ちている。特殊部隊はなぜ強い? お馴染みの「涙」は本物か? 暴力団はいる? 頭痛必至のドングリ酒って? 外貨はどう稼ぐ? オタクや引きこもりはいる? ブラックマーケットの実態は? 「キスシーン」の反響は? 光熱費は? 死生観は? 政治、軍事からビジネス、庶民の生活まで、元労働党幹部がユーモアやウィットを交えながら、新聞・テレビからは伝わってこない不条理国家の姿を明かす。
  • 原発ゼロ社会へ! 新エネルギー論
    4.7
    電力会社が述べ立てる数字を鵜呑みにしてはならない。原発などなくても電気は足りる。なぜなら、原発分を補って余りある新エネルギー技術が、すでに開発されているからだ。工場エンジニア出身で、かねてからエネルギー問題の研究に注力してきた著者が、最新のデータと知見を動員して「原発がもはや無用の長物である理由」を具体的・徹底的に解説。また、自然エネルギーに過度に期待する風潮にも厳しい批判を加える。これが「脱原発のリアリズム」だ!【目次】序章 関電の電力不足騒動/第一章 発電の方法はいくらでもある(民間の発電能力)/第二章 熱エネルギーの有効利用が日本の活路を拓く(コジェネ)/第三章 化石燃料の枯渇説は崩壊した(ガスの未来)/第四章 自然エネルギーを普及する真の目的/第五章 地球の気温と電力コストの予測/あとがき
  • 復刊 この子らを世の光に―近江学園二十年の願い
    4.7
    1巻1,361円 (税込)
    戦後の混乱期に戦災孤児と知的障害児の施設・近江学園を創設した糸賀一雄。人間の尊厳をふまえて自立生活を支援しようとする理念は、ノーマライゼーション・自己実現・バリアフリーの魁として輝いている。「この子らに世の光を」ではなく「この子らを世の光に」は人類への貴重な福祉遺産といえる。待望の復刊(1965年柏樹社刊)書。

    試し読み

    フォロー
  • ガザとは何か~パレスチナを知るための緊急講義
    4.6
    1巻1,540円 (税込)
    【緊急出版!ガザを知るための「まず、ここから」の一冊】 2023年10月7日、ハマース主導の越境奇襲攻撃に端を発し、イスラエルによるガザ地区への攻撃が激化しました。 長年パレスチナ問題に取り組んできた、 パレスチナ問題と現代アラブ文学を専門とする著者が、 平易な語り口、そして強靭な言葉の力によって さまざまな疑問、その本質を明らかにします。 今起きていることは何か? パレスチナ問題の根本は何なのか? イスラエルはどのようにして作られた国? シオニズムとは? ガザは、どんな地域か? ハマースとは、どのような組織なのか? いま、私たちができることは何なのか? 今を知るための最良の案内でありながら、 「これから私たちが何を学び、何をすべきか」 その足掛かりともなる、 いま、まず手に取りたい一冊です。 ■目次■ ■第1部 ガザとは何か 4つの要点/イスラエルによるジェノサイド/繰り返されるガザへの攻撃/ イスラエルの情報戦/ガザとは何か/イスラエルはどう建国されたか/ シオニズムの誕生/シオニズムは人気がなかった/なぜパレスチナだったのか/ パレスチナの分割案/パレスチナを襲った民族浄化「ナクバ」/イスラエル国内での動き/ ガザはどれほど人口過密か/ハマースの誕生/オスロ合意からの7年間/ 民主的選挙で勝利したハマース/抵抗権の行使としての攻撃/「封鎖」とはどういうことか/ ガザで起きていること/生きながらの死/帰還の大行進/ ガザで増加する自殺/「国際法を適用してくれるだけでいい」 ■第2部 ガザ、人間の恥としての 今、目の前で起きている/何度も繰り返されてきた/忘却の集積の果てに/ 不均衡な攻撃/平和的デモへの攻撃/恥知らずの忘却/巨大な実験場/ ガザの動物園/世界は何もしない/言葉とヒューマニティ/「憎しみの連鎖」で語ってはいけない/ 西岸で起きていること/10月7日の攻撃が意味するもの/明らかになってきた事実/ 問うべきは「イスラエルとは何か」/シオニズムとパレスチナ分割案/イスラエルのアパルトヘイト/ 人道問題ではなく、政治的問題 ■質疑応答 ガザに対して、今私たちができることは?/無関心な人にはどう働きかければいい?/ パレスチナ問題をどう学んでいけばいい?/アメリカはなぜイスラエルを支援し続けるのか?/ BDS運動とは何? ■付録 もっと知るためのガイド(書籍、映画・ドキュメンタリー、ニュース・情報サイト) パレスチナ問題 関連年表 本書は、10月20日京都大学、10月23日早稲田大学で開催された緊急セミナーに加筆修正を加えたものです。
  • これまでの経済で無視されてきた数々のアイデアの話 イノベーションとジェンダー
    4.6
    「男性は重い鞄を手で持つべき」「女性の長距離移動は制限されるべき」というジェンダー観が、車輪付きスーツケースという単純な技術革新を阻害した-新たな視点の画期的イノベーション史!
  • ウクライナ戦争はなぜ終わらないのか デジタル時代の総力戦
    4.6
    米中の覇権争いでは終わらない。世界は戦争の世紀に突入した―― 最前線! リアルタイムの戦争研究  グローバリゼーションが進んだ世紀におけるウクライナ戦争の開始は、 「終わらない戦争」の始まりを告げる出来事となった。 見えない情報の行き交うサイバー戦、イーロン・マスクのスターリンクに 代表される民間による宇宙利用もが戦争の命運を握る。 ウクライナ戦争以後、戦争はどう変わったのか? 米中の覇権争いでは終わらない新たな問題群を前に、 台湾有事を抑止することは可能なのか? ロシア・ウクライナ戦争をケーススタディに、 「大国間競争」に埋め込まれた「終わらない戦争」について考える。 目次 第1章 ロシア・ウクライナ戦争はなぜ始まったのか 高橋杉雄 第2章 ロシア・ウクライナ戦争――その抑止破綻から台湾海峡有事に何を学べるか 福田潤一 第3章 宇宙領域からみたロシア・ウクライナ戦争 福島康仁 第4章 新領域における戦い方の将来像――ロシア・ウクライナ戦争から見るハイブリッド戦争の新局面 大澤淳 第5章 ロシア・ウクライナ戦争の終わらせ方 高橋杉雄 終章 日本人が考えるべきこと 高橋杉雄
  • どうする財源 貨幣論で読み解く税と財政の仕組み
    4.6
    あらゆる経済政策には、財源の裏づけが必要である。政府は往々、財源として増税を実行する。 では、私たち国民は、増税の根拠となる「財源」についてどれほど知っているだろうか。 本書では、貨幣とは何かという根本論から説き起こし、財源をどのように確保すべきか、 豊富な具体例と「現代貨幣理論(MMT)」など最新の研究成果を踏まえて、わかりやすく説明する。 さらに、日本経済の現在と将来、正しい経済政策はどうあるべきか、なども語る。 著者の先見性・教養・学識の総合知が生んだ21世紀の経済原論であり、 何より「政治参加のための武器となるようにと願って」書かれた、渾身の衝撃作である。
  • 紛争地で「働く」私の生き方
    値引きあり
    4.6
    1巻1,178円 (税込)
    紛争地で憎しみの連鎖を解く前代未聞の挑戦。 著者は、「テロや紛争のない世界」の実現をビジョンとして掲げ、ソマリアやイエメンといった熾烈な紛争地の最前線において、テロ組織からの投降兵や逮捕者を脱過激化し、社会復帰へ導くという活動を続けている。既存の武装解除プログラムが全く通用しないテロ組織へのそうした取り組みは、国内外で高く評価されているが、それは常に、仲間の死や絶望と隣り合わせのなかでおこなわれている。それではなぜ、著者はこれほどまでに危険な仕事に向き合い続けるのか?紛争の最前線で、著者が終わりの見えない憎しみの連鎖を解いていくという前代未聞の挑戦を続ける真の目的が、今明かされる。 <目次より> 第1章 テロ組織から兵士の投降を導く 第2章 紛争の最前線 第3章 紛争地の刑務所 第4章 ソマリアギャングからの教え 第5章 理想と現実のはざまで 第6章 「テロや紛争のない世界」を実現するために ※この作品は一部カラーです。
  • 社会の変え方 日本の政治をあきらめていたすべての人へ(明石市長・泉房穂)
    4.6
    1巻1,760円 (税込)
    市長になったのは、障害を持った弟に対する冷たい社会への「復讐」だったーー。 就任までの経緯にはじまり、 明石市で実行した「日本初」の政策の数々、市民の「生きやすさ」とまちの「経済」にもたらした効果、 また「明石でできることは全国でもできる」を合言葉に、その実現に向けて実行した「お金と組織の大改革」の舞台裏まで。 コロナ禍で見えた自治体から国を変える可能性、 そして、日本の政治をあきらめてしまっていたわたしたちへのメッセージ。 いま、もっともその動きを注視される政治家、泉房穂がまとめたのは、 「社会の変え方」そのものでした。 <出版社より> 版元は明石市の出版社ライツ社です。 実際に明石で暮らすいち市民だからこそできる、当事者目線からの編集を行いました。 2011年、泉さん初めての明石市長選。 対立候補は、自民党と民主党が推薦、兵庫県知事も支援、医師会、商工会議所、商店街連合会、労働組合など業界団体のほとんどと、市議会の全会派が全面支援を表明していました。 つまり、政界や業界の組織票はすべて相手方に回っていました。 一方の泉さんは、無所属です。出馬会見で、記者から問われました。「相手陣営は盤石です。政党も業界団体も固めて、知事の支援も受けています。あなたに支持母体はありますか?」。 この質問に泉さんは、はっきりと答えました。 「支持母体は市民だけです。でも、それで十分だと思っています」と。記者やカメラマンは薄ら笑いを浮かべました。 形式上、重ねて「勝算は?」と質問が続けられ、再度、泉さんははっきりと答えました。 「当然あります。勝てますし、必ず勝ちます。それが明石のまちと市民のためだからです」。 そう言って会見を終えたのが、今から12年前のことです。 市長選は一騎打ちの激戦となりました。 結果はわずか69票差。相手の得票数53993票に対し、54062票。 1人ひとりの「1票」が積み重なり、政党や業界の壁を破り、市民とともに勝ち切りました。 69票という僅差は、たった35人が態度を変えるだけでひっくり返ります。人口30万人近くの都市で、たった1クラス分の差です。 「泉さんは、わしが通してやったんや」と言い合う市民の声が市内のいたるところで聞かれました。 2011年4月24日、明石市民の1票がなければ、今日の明石市はありません。 市政の転換も「5つの無料化」も「全国初の施策」も「10年連続の人口増」も実現していません。きっとこの本が書かれることもなかったでしょう。 おそらく全国でも、いまの明石市民ほど、自分の1票の持つ力を信じている市民はいないのではないでしょうか。 あの日私たちは、私たちの手で、私たちの未来を変えたのです。 本書に泉さんが綴ったのは、こうして明石市民が選んだ未来にどんなことが起こったのか。 示してくれたのは、「政治を変えることができたら、私たちの生活は変わる」という事実です。 明石市民が感じている政治への希望を全国のみなさんにお届けできたらと思っています。 そして、明石市の現実が全国どこのまちにとっても、あたりまえのことになればと願っています。 ご期待ください。
  • ありのままがあるところ
    4.6
    1巻1,760円 (税込)
    できないことは、しなくていい。 世界から注目を集める知的障がい者施設「しょうぶ学園」の考え方とは。 しょうぶ学園。そこは心が自分でいられる場所。 生きるということが誰にとっても意味があり素晴らしいと気づかされる場所。 そこに居る人も、訪ねる人もみんなそう思える場所。 ――皆川明(デザイナー/ミナペルホネン) 鹿児島県にある「しょうぶ学園」は1973年に誕生した、知的障がいや 精神障がいのある方が集まり、暮らしている複合型の福祉施設。 どのような歩みを経て、クラフトやアート作品、音楽活動が国内外で 高く評価される現在の姿に至ったのか。 人が真に能力を発揮し、のびのびと過ごすために必要なこととは? 改めて「本来の生きる姿」とは何かを問い直す。 その人にとって楽しいことなら、ずっとできる。 ここにいると、当たり前が逆転するんです。 僕は僕でしかないのに何を変われというのだろう。 【目次】 第1章:心ここにあらざれば見て見えず 木くずになるまで彫る しょうぶ学園で働きはじめた理由 できないことができるようになるとは? 固く縫い上げられた布 傷跡が装飾に見え始める 「五〇歳を過ぎれば誰も相手にしない」(他) 第2章:できないことはしなくていい 雨の日のふたつの出来事 選べることと迷うこと 相手に寄せず引かず自分を保つ できることからの発想――教えないということ 私が私を愛する――I LOVE ME.(他) 第3章:「今・ここ」でかなう自己実現と自己満足 健常者の知恵の特徴を自覚する 彼らのしきたりを尊重する 音パフォーマンスotto&orabuの誕生 共鳴する不揃いな音があった 自分をさらけ出す試み(他) 第4章:人が生まれ、生きているということ 時の流れと見えない世界 コミュニティーの中に共存する+特別な居場所をつくる 間違えたら進路を変える 自分そのものとして生きる姿を知らせる たった今の充足 世の中に合わせるということ(他) おわりに
  • ハト派の噓
    4.6
    中国・ロシアの暴力には力だ 核恫喝の最前線で9条、中立論、専守防衛、非核三原則に国家の命運を委ねる日本。侵略者を利する空論を白日の下にさらす。 【緊急出版】 ウクライナ侵略 「戦後」が砕け散った 「軍靴の音」はすでに隣国から聞こえている。 力ずくの独裁国から日本を守るためには「内閣が一つ吹っ飛ぶ覚悟」の法整備が必要だ。 言論テレビ人気シリーズ第7弾! 【主な目次】 はじめに——櫻井よしこ 第一章 核大国の嘘 第二章 国防と歴史観 第三章 反撃できない日本 第四章 「中立論」の罪 第五章 自民党の富国強兵 第六章 台湾有事の日本 結びに——高市早苗
  • 新 失敗学 正解をつくる技術
    4.6
    1巻1,705円 (税込)
    「決められた正解を素早く出す」ことが優秀な人とされた時代から「自ら正解をつくる」ことができる人の時代へ。 「自ら正解をつくり出す時代」の思考の技術。 近年の日本の地盤沈下の背景には、すでに世界が「正解がない時代」になってるにもかかわらず、いまだに日本では「決められた正解を素早く出すことが優秀な人の条件」とされていることにある。これらは変わらない偏差値信仰、近年の官僚・みずほ銀行などのエリート組織の躓きを見ても明らか。 「正解がない時代」とは「正解がいくつもある時代」のこと。そのためには自分たちで正解をつくっていく必要がある。そして自分たちで正解をつくるとは、仮説ー実行ー検証を回していくことにほかならない。 この過程で必ず付いてくるのが失敗。いままで避けがちだった失敗とどのように向き合い、どのように糧としてしゃぶりつくすのか、そこがこれからの時代の成否を分ける。 そのためのポイントを丁寧に解説、これから私たちが身につけるべき思考法を明らかにする。 第1章 正解がない時代の人材とは 第2章 すべては仮説から始まる 第3章 失敗を捉えなおす 第4章 仮説の基礎をつくる 第5章 仮説をつくる三つのポイント 第6章 仮説を実行する
  • 人類は何を失いつつあるのか
    4.6
    ゴリラ研究者として人類の原点を探ってきた山極氏と人類が世界中に拡散していったルートを歩いた関野氏。家族の起源、狩猟と戦争、平等の意識、グローバリズムと教育など、前・京大総長とグレートジャーニー探検家の壮大でおもろい対話集。
  • 辺野古入門
    4.6
    普天間基地移設問題の最前線としての名護市辺野古――。しかし、そこには地域の歴史があり暮らしがある。キャンプ・シュワブとどのような関係にあるのか、普天間基地移設の候補地としてなぜ辺野古が浮上したのか、「条件つき受け入れ容認」とはいったい何を意味するのか。二〇年にわたり現地でフィールドワークを続ける社会学者が、親愛の情を込めて描く、辺野古を知ってもらうための初めの一冊。
  • 「宿命」を生きる若者たち 格差と幸福をつなぐもの
    4.6
    近年,若者たちを取り巻く社会環境は悪化している.格差の拡大や貧困が深刻化し,それらに起因するいじめや児童虐待も目立つようになっている.ところがその一方で,各種の意識調査によると若年層における幸福感や生活満足度は,逆に高まっている.この相反現象の秘密とはいったい何だろう.「宿命」をキーワードに考える.

    試し読み

    フォロー
  • なぜ、日本の職場は世界一ギスギスしているのか
    4.6
    人間関係、生産性、やりがい、満足度…… 日本の職場は「ワースト1位」!? 職場がギスギスしている……。 そう思ったことはないでしょうか? 残念なことに、それは気のせいではなく、紛れもない真実です。 それも日本の職場は「世界一」ギスギスしていると、国際調査で明らかになったのです。 日本の職場のどこに問題があるのでしょうか? 本書では、350以上の企業・自治体・官公庁で職場コミュニケーションと組織風土の問題に向き合ってきた著者が、 豊富な実例とデータを基に、職場のギスギスの原因を掘り下げ、働きやすい職場に生まれ変わるためのアイデアを提案します。 こんな職場は危険信号 ●コロナ禍以前と働き方は変わらない ●誰に何を聞けばいいのかが分からない ●「○○さんにしか分からない仕事」がある ●部署間の連携が取れない、敵対している ●新しいことに挑戦しにくい ●雑用が多くてスキルが伸びない ●正社員と非正規社員に大きな格差がある
  • 戦後民主主義に僕から一票
    値引きあり
    4.6
    1巻495円 (税込)
    雑誌・新聞掲載原稿、解説、講演を大幅加筆修正、書下ろしを加え、未来の日本がどのような変化を遂げていくべきか、日本の根幹を創る「民主主義」「政治」「憲法」「教育」の4項目について論じる、内田イズムが詰まった1冊。 戦後民主主義の価値観はどのように生まれ、どのような変遷をたどったのか? 「戦後民主主義」の含意は、さまざまであるが、日本国憲法に示された主権在民、平和主義、基本的人権の尊重、また教育基本法が背景にあることには誰しも異論がないだろう。占領下に生まれた戦後民主主義はこれからどこへ向かうのか? 日本の国の根幹を支える「民意」の反映は、もう失われてしまったのか? 道徳的「インテグリティ」が欠如する政治、日本社会が「株式会社化」する民主主義、沈黙の憲法制定過程問題、貧して鈍して劣化する教育。 日本の未来を創るうえで最重要となる4大イシューを取り上げ、日本を代表する論客が日本のイディオクラシーを批判するとともに、この国の未来を問う。
  • 学校ってなんだ! 日本の教育はなぜ息苦しいのか
    4.6
    「従順な子」をつくる教育は、もう終わりにしよう! ブラック校則、いじめ、心の教育、不登校、教師の長時間労働――。 日本の教育が抱える最大の問題とは? 『学校の「当たり前」をやめた。』著者と、日本の同調圧力を追及してきた演出家による必読の学校論! ・教師への信頼を失わせるブラック校則 ・「服装・頭髪の乱れは心の乱れ」という迷信 ・不登校からのリハビリ ・いじめの件数に意味はない ・「朝の挨拶運動」はただの時間外労働 ・「国や社会を変えられると思う」は18.3% ・「わかる授業」が良い授業なのか ・30人を超えると集団の質が変わる ・スマホのルールは子どもたちが決める ・ぶつかり合うのは当たり前 ・スーパー教員がもたらした学級崩壊 ・「絆」と「団結」が目標になってしまう ・対話が苦手な日本人 ・感情をコントロールする技術 ・日本にユニコーン企業が少ない理由 ブラック校則に直面する生徒、子の不登校に悩む親、長時間労働に疲れる教員……すべての人に贈る、常識を疑うヒント。
  • NATOの教訓 世界最強の軍事同盟と日本が手を結んだら
    4.6
    陰謀論より現実の敵、中国とロシアを直視せよ! NATO(北大西洋条約機構)には、世界で他に例のない実績がある。加盟国の本土が70年間、武力攻撃を受けたことがないという点だ。世界史において、複数の国が加盟する同盟の全構成国が70年も平和でいられた、というのは奇跡に近い。本書は冷戦から現代まで「世界最強の軍事同盟」をめぐる実例を紹介し、日本が学ぶべき国防の努力について考察する。現在、アメリカが率いる自由・民主主義陣営と、中国・ロシアが率いる独裁主義陣営の「新冷戦」が鮮明になりつつある。著者の祖国ウクライナは2014年、掛け替えのない領土クリミアをプーチンによって奪われてしまった。ロシアと同様、中国の習近平もいま尖閣諸島という日本の領土を狙っている。独裁主義国家による侵略を防ぐには、軍事力の強化と併せて堅固な同盟関係を構築しなければならない。日本を愛するウクライナ人の国際政治学者が記す覚醒のメッセージ。
  • 君が戦争を欲しないならば
    4.6
    「ここで負けるわけにはいきません!」絶叫は、オリンピックの試合でも、戦争中でも、日本にこだまする。一致団結を求める日本人の同調気質こそ、もっとも恐るべきもの。この日本気質への最後の歯止めが憲法九条である。今、漫画映画の世界的カリスマが語る、平和の重さとそのリアリズム。ナンセンスなことを「ナンセンス」と言うために。

    試し読み

    フォロー
  • 日本の地政学 日本が戦勝国になる方法
    4.6
    モスクワ滞在28年注目のリアリストが指し示す「勝利の法則」日本は東洋のイギリス中国は東洋のドイツ習近平はヒットラー今後の世界はこうなる! 〈21世紀を自由な世紀にすることを望み、習近平氏が夢見る中国の世紀にしたくないなら、中国にやみくもに関与していく従来の方法を続けてはならない。このままではいけないし、後戻りしてもいけない。〉 〈自由世界は、独裁体制に勝利しなければならない。〉 2020年7月23日、アメリカのポンペオ国務長官は、カリフォルニア州のニクソン大統領図書館で、このように宣言しました。 これは、「中国共産党打倒宣言」と考えて、間違いありません。 意識するしないにかかわらず、私たちは、「米中覇権戦争」の時代に生きています。 日本は、世界で何が起こっているのかを正確に知り、「戦勝国」として、この時代を通過していかなければなりません。 どうすれば、日本は「戦勝国」になれるのでしょうか?答えは、この本の中にあります。 この本には、日本が勝利し、繁栄するための明確な道筋が記されています。 迷うことなくご一読ください。
  • レイシズムとは何か
    4.6
    「日本に人種差別は本当にあるのか」。そのように疑問に思う人も多くいるだろう。だが日本にも人種差別撤廃条約で禁止されている差別が現実に起きている。間違えていけないのだが、現在の人種差別は人種を表に出せないかわり、文化の差異などを理由に差別を扇動しているのだ。なぜそのような差別は起きるのか? 日本ではそれが見えにくい理由は? レイシズムの力学を解き明かす。
  • 獣害列島 増えすぎた日本の野生動物たち
    4.6
    「住処を奪われている」のは、人間の方だった。 食害、人身被害、生態系の破壊、そして感染症…… 「動物愛護」が通用しない、日本の緊急事態に迫る! ・列島全域が「奈良公園」状態 ・コンビニ前にたむろするイノシシ ・レジ袋片手に冷蔵庫を荒らすサル ・鳥獣被害額は年間1000億円以上? ・ネコは猛獣! 野生化ペットが殺す自然 ・コロナ禍は獣害! 人獣共通感染症の恐怖 ・食べて減らす? 誤解だらけのジビエ振興 近年、街中にシカやイノシシ、クマが出没して、よく騒ぎになっている。ニュースなどでよく目にする場面だが、そうした野生動物による「獣害」の深刻な実態を知る者は少ない。 駆除数はシカとイノシシだけで年間100万頭を優に超え、農林水産業被害の総額は、報告されていないものを含めれば年間1000億円を超えるといわれている。 「人間は動物の住処を奪っている」と思っている人は多いが、現在の日本においてはむしろ「動物が人間の住処を奪っている」のだ。 本書では、これまで様々な媒体で動物とヒト、そして森の関係を取り上げてきた森林ジャーナリスト・田中淳夫氏が「なぜ野生動物はこれほどまでに増えたのか?」「共存の道はあるのか?」といった難問に挑む。 動物愛護の精神だけでは解決しない「日本の大問題・獣害」について、偏見を捨て、改善に向けて現状を認識するための必読書。 【目次】 はじめに ▼第一章 日本は野生動物の楽園? ・身近な野生動物、イヌとネコ ・列島全域が「奈良公園」状態 ・コンビニ前にたむろするイノシシ ・寝たふりできないクマの激増ぶり ・レジ袋片手に冷蔵庫を荒らすサル ・ラスカルは暴れん坊! 外来動物の脅威 ▼第二章 破壊される自然と人間社会 ・鳥獣被害額は一〇〇〇億円以上? ・森林を草原にする知られざる破壊力 ・檻と化した集落に閉じ込められた人々 ・ネコは猛獣! 野生化ペットが殺す自然 ・コロナ禍は獣害! 人獣共通感染症の恐怖 ▼第三章 野生動物が増えた本当の理由 ・国が野生動物を保護した時代 ・仮説(1) 地球温暖化で冬を越しやすくなった? ・仮説(2) ハンターの減少で駆除できない? ・仮説(3) 天敵のニホンオオカミが絶滅した? ・飽食の時代を迎えた野生動物たち ▼第四章 食べて減らす? 誤解だらけのジビエ振興 ・害獣駆除で生じる「もったいない」 ・期待される猟友会の危うい現実 ・野生動物がジビエになるまでの関門 ・シカ肉がビジネスになりにくい理由 ・野生動物の資源化と駆除の担い手 ・獣害対策は防護と予防にあり ▼第五章 獣害列島の行く末 ・トキは害鳥! 苛烈な江戸時代の獣害 ・獣害が少なかった時代の謎解き ・戦後に激変した日本列島の自然 ・撤退する人間社会と狙われる都会 ・「カワイイ」動物はなぜ生まれる? ・築けるか、人と野生の共生社会 おわりに 主な参考資料一覧
  • ある犬のおはなし A Story of a Dog
    完結
    4.6
    全1巻1,100円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 殺処分ゼロを願って描かれた手作り絵本が待望の書籍化。 「きっとあなたも、ぼくに会えるのをまっているよね…」 いま、この国で、年間3万8千匹以上もの犬や猫の命が 人の手によって失われています。 この子たちは「モノ」ではありません。 この子たちには「喜び」も「悲しみ」もあります。 いま、この国で、起きていることを知ってください。
  • ふくしま原発作業員日誌 イチエフの真実、9年間の記録
    4.6
    1巻1,799円 (税込)
    「俺たちは使い捨て」「日当6000円」。命の危険を冒しながら福島第一で働く原発作業員の姿を報じ、話題を呼んだ東京新聞連載の書籍化。作業員の被ばく線量の現実、緘口令、突然の解雇……。東電や政府発表からは見えてこない現実のイチエフ、9年間の記録。
  • 中高年ひきこもり
    4.6
    内閣府の調査では、40~64歳のひきこもり状態にある人は推計61万人と、15~39歳の54万人を大きく上回る。中高年ひきこもりで最も深刻なのは、80代の親が50代の子どもの面倒を見なければならないという「8050問題」だ。家族の孤立、孤独死・生活保護受給者の大量発生――中高年ひきこもりは、いまや日本の重大な社会問題だ。だが、世間では誤解と偏見がまだ根強く、そのことが事態をさらに悪化させている。「ひきこもり」とはそもそも何か。何が正しい支援なのか。第一人者による決定版解説書。
  • 水俣病
    4.6
    公害病の中でも大規模で最も悲惨なものの一つ、水俣病。苦痛に絶叫しながら亡くなった人々や胎児性患者のことは世界的にも知られているが、有機水銀によるこの環境破壊の恐るべき全貌は、いまだに探りつくされてはいない。長年患者を診察してその実態の解明にとりくんできた一医学者の体験と反省は、貴重な教訓に満ちている。

    試し読み

    フォロー
  • 改訂完全版 アウシュヴィッツは終わらない これが人間か
    4.6
    第2次世界大戦時の強制収容所から生還した著者が、その体験を人間の極限状態として克明に、静かに描き出す。35言語に翻訳され、世界中で読み継がれてきた古典的名著。旧版『アウシュヴィッツは終わらない』を改題し、増補、完全版としておくる。
  • わたしが障害者じゃなくなる日 難病で動けなくてもふつうに生きられる世の中のつくりかた
    4.6
    1巻1,650円 (税込)
    障害者なんて、いないほうがいいのでしょうか? 難病をかかえ、人工呼吸器とともに生きる著者からのメッセージ。 人は、ただ地面が盛り上がっただけの山の景色に感動できるのだから、 同じ人間である障害者に感動できないはずがない。必ずそこに価値を見いだせるはず――。 重度障害者として暮らす著者が、その半生をふりかえりながら、 障害とはなにか、人間の価値とはなにかを問いかけます。 著者は東京都女性活躍推進大賞を受賞し、 障害者問題のオピニオンリーダーとしても活躍中。 「合理的配慮」など障害者理解に欠かせないテーマも取り上げ、 「共に生きる社会」をみんなでいっしょに考えるための1冊です。 (本文より) わたしは生まれつき、脊髄性筋萎縮症という、とてもむずかしい名前の病気にかかっています。 どんな病気なのか、かんたんに言うと、体の筋肉がだんだんおとろえていく病気です。 みんなが当たり前のようにしている、かけっこも、ボール投げも、リコーダーを吹くことも、 そう、呼吸をすることだって、ぜんぶ、筋肉がないとできません。 その筋肉がだんだんなくなっていく病気です。 だから、みんなができることが、わたしにはできません。 小さなころは自分の足で立って歩けたけど、今は車いすを使わないと動けません。 本のページをめくるのだって、だれかの助けがないとむずかしい。 息をすることも、人工呼吸器という機械を使わないと、できないのです。 わたしは、重度障害者と呼ばれています。重い、障害のある、人。 たしかにそうかもしれません。 でもね、じつは、わたしに障害があるのは、あなたのせいなのです。 そう言ったら、おどろきますか?
  • 日米地位協定 在日米軍と「同盟」の70年
    4.6
    日米地位協定は、在日米軍の基地使用、行動範囲、米軍関係者の権利などを保証したものである。在日米軍による事件が沖縄などで頻発する中、捜査・裁判での優遇が常に批判されてきた。冷戦後、独伊など他国では協定は改正されたが、日本はそのままである。本書は、協定と在日米軍を通して日米関係の軌跡を描く。実際の運用が非公開の「合意議事録」に基づいてきた事実など、日本が置かれている「地位」の実態を描く。
  • 日本社会のしくみ 雇用・教育・福祉の歴史社会学
    4.6
    いま、日本社会は停滞の渦中にある。その原因のひとつが「労働環境の硬直化・悪化」だ。長時間労働のわりに生産性が低く、人材の流動性も低く、正社員と非正規労働者のあいだの賃金格差は拡大している。 こうした背景を受け「働き方改革」が唱えられ始めるも、日本社会が歴史的に作り上げてきた「慣習(しくみ)」が私たちを呪縛する。 新卒一括採用、定期人事異動、定年制などの特徴を持つ「社会のしくみ」=「日本型雇用」は、なぜ誕生し、いかなる経緯で他の先進国とは異なる独自のシステムとして社会に根付いたのか? 本書では、日本の雇用、教育、社会保障、政治、アイデンティティ、ライフスタイルまで規定している「社会のしくみ」を、データと歴史を駆使して解明する。【本書の構成】第1章 日本社会の「3つの生き方」第2章 日本の働き方、世界の働き方第3章 歴史のはたらき第4章 「日本型雇用」の起源第5章 慣行の形成第6章 民主化と「社員の平等」第7章 高度成長と「職能資格」第8章 「一億総中流」から「新たな二重構造」へ終章 「社会のしくみ」と「正義」のありか
  • サイロ・エフェクト 高度専門化社会の罠
    4.6
    1999年のラスベガス。ソニーは絶頂期にあるように見えた。しかし、舞台上でCEOの出井伸之がお披露目した「ウォークマン」の次世代商品は、2つの部門がそれぞれ別個に開発した、2つの互換性のない商品だった。それはソニーの後の凋落を予告するものだった。 世界の金融システムがメルトダウンし、デジタル版ウォークマンの覇権をめぐる戦いでソニーがアップルに完敗し、ニューヨーク市役所が効率的に市民サービスを提供できない背景には、共通の原因がある。それは何か――。謎かけのようなこの問いに、文化人類学者という特異な経歴を持つ、FT紙きってのジャーナリストが挑む。 企業であれ自治体であれ、あらゆる組織は「サイロ化」という罠に陥りがちである。分業化したそれぞれの部門が、それぞれの持つ情報や技術を部署の中だけでとどめてしまい、隣の部署とのあいだに壁を作ってしまう。日本語では「タコツボ化」と呼ばれるこの現象は、どんな組織でも普遍的に存在する。 経済学的な観点からすれば、身内での競争を生むような「サイロ」は無駄であるから、トップが「サイロ撲滅」の掛け声をかければ解決に向かう、と思いがちだ。ソニーの新しい経営者・ストリンガーも最初はそう考えた。しかし、彼は失敗した。壁は極めて強固で、一度できたサイロは容易には壊れない。 文化人類学者の視点を持つ著者は、「サイロ」が出来るのは人間に普遍な原因がある、と説く。人間に求められる技術が高度で専門的になればなるほど、サイロはむしろ必要とされるからだ。 人間は必ずサイロを作る、ならば、その利点を活用しつつ、その弊害を軽減する方法を探ろうとする画期的な論考が、本書である。
  • ちょっとしたことでうまくいく 発達障害の人が上手に暮らすための本
    4.6
    1巻1,760円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 「わかっているのになぜかできない」ができるようになる! 大人になってから発達障害の症状に悩む人が増加しています。 ここ10年で「発達障害」の知名度が飛躍的に上がったことで、 「もしかして自分も…」と成人になってから気づく人が増えたのが 最大の要因と思われます。 発達障害の人には、「同時並行作業力が弱い」「段取りが取れない」 「ケアレスミスをする」「コミュニケーションが苦手」といった特徴があり、 これらの特徴が日々の暮らしを送ることを阻害しています。 本書では、そうした症状に悩む人のために、上手に日常生活を過ごす方法を解説します。 本書で紹介する解決法は、デジタルを使ったやり方や、100円ショップのアイテムで 実践できる内容など、ちょっとした工夫で実践できるアイデアばかりです。 【本書の特長】 ・発達障害の特徴に苦しむ社会人のための暮らしのアイデアを紹介する本 ・発達障害の特徴をカバーする暮らしのアイデアが満載で、暮らしづらさが解消できる ・発達障害あるあるの悩み→その原因→具体的な解決アイデアの手順で解説 ・PCスキルやメモ・付箋・手帳の使い方など、解決方法に多くのページを割いている ※本電子書籍は同名出版物を底本として作成しました。記載内容は印刷出版当時のものです。 ※印刷出版再現のため電子書籍としては不要な情報を含んでいる場合があります。 ※印刷出版とは異なる表記・表現の場合があります。予めご了承ください。 ※プレビューにてお手持ちの電子端末での表示状態をご確認の上、商品をお買い求めください。
  • ろう者の祈り 心の声に気づいてほしい
    4.6
    1巻1,300円 (税込)
    聴覚に障がいをもつ「ろう者」の人々が厳しい現実に立ち向かっていく姿を取材したルポルタージュ。朝日新聞経済面で話題となった連載「ろう者の祈り」に大幅加筆。巻末には手話通訳士・鈴木隆子さん監修による手話講座も収録。
  • 質的社会調査の方法――他者の合理性の理解社会学
    4.6
    「他者を理解する」とは、どのようなことなのだろう。社会調査がますます重要視されるなか、第一線で活躍する研究者が手の内をすべて明かし、質的調査の醍醐味を伝える。初学者から一般読者まで、読みながら熱気とおもしろさを体感できる、新しい教科書。
  • 社会保障クライシス―2025年問題の衝撃
    4.6
    1巻1,870円 (税込)
    2025年、「団塊の世代」800万人が後期高齢者(75歳以上)となることで、日本の後期高齢者の数は2200万人になる。 しかも、それを支える40~50代の中核世代は「就職氷河期」世代であり、高齢者を支えるどころか、自らの生活基盤に不安を抱える者も少なくない。 膨れあがった高齢者と、それを支えきれない若者世代&日本の財政により、日本の社会保障は危機に瀕している。 「いまそこにある危機」である2025年問題から、日本の社会保障における問題点を鋭く解説する。
  • 池上彰の世界の見方 中東~混迷の本当の理由~
    値引きあり
    4.6
    中東情勢の基本が驚くほどよくわかる。 国際紛争の震源地ともいえる中東。 イスラム過激派によるテロが頻発し、大勢の難民が欧州に流入。 なぜこんなことになってしまったのか? その答えを見いだすには、歴史のどの地点から見直せばよいのか? 池上さんは、現在の中東の混乱は、1978年のソ連によるアフガニスタン侵攻から振り返るとわかりやすい、と言います。 自称「イスラム国」(IS)が誕生して世界でテロが頻発するようになるまで、約40年の間に何があったのか?  大国の身勝手、イスラム教の宗派対立、土地や資源をめぐる争い。 理解しがたい中東の真実が、池上さんによって鮮やかに解説されます。 本書は、池上彰が選ぶ独自のテーマで、世界の国と地域を解説する『池上彰の世界の見方』シリーズの4冊め。 中東とイスラムの基礎・基本がよくわかります。 【ご注意】※お使いの端末によっては、一部読みづらい場合がございます。お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。
  • ぼくらの哲学
    4.6
    1巻1,425円 (税込)
    壊れた世界でいま、われら日本国民、ど真ん中を生きるには何が支えなのか。伝説の人気連載、ついに電子書籍化! ぼくらの祖国には、今こそ、新たな哲学が必要です。ただ一度の敗戦で死した日本の哲学、それを超える「公のために生きる哲学」を考えていきたいと思います。 みなさん、「ど真ん中」から一緒に考え直しませんか? “青山流哲学”で、今、ぼくらの祖国が甦る! !
  • ザ・議論! 「リベラルVS保守」究極対決
    4.6
    トランプ米大統領誕生で、「自主防衛」「九条改正」の議論、待ったなし! 両派の最強論客が、「天皇制」「歴史問題」「憲法九条」「日米関係」等をテーマに、日本の正義と真理を追求した白熱の9時間! 井上達夫(東京大学教授)は日本法哲学界の最高権威で、「岩波哲学・思想事典」の「自由主義」の項を執筆したリベラリズム論の第一人者。「日本的リベラル」の偽善を指弾し、公正と正義を礎とする真のリベラリズムを提唱する。 対する小林よしのりは、「東大一直線」「おぼっちゃまくん」などギャグ漫画のヒットメーカーであると同時に、明快な論理と絶妙な表現力を駆使した「ゴーマニズム宣言」で大きな影響力を誇る保守の論客。 思想と立場は違えど、民主主義の根本は「議論」だ、という点で一致する二人。胸襟を開き、日本の現下の重要問題について意見をぶつけ合った。 井上教授の「九条改正案」と改正の実践戦略、初公開!
  • 日本人の知らない「クレムリン・メソッド」 世界を動かす11の原理(集英社インターナショナル)
    4.6
    日本人の想像を超えた「世界の真の姿」とは? いまも続く熾烈な「戦国」の世界で、日本は生き残れるのか…? KGBと外交官を養成するモスクワ国際関係大学を卒業し、世界を読み解く独自のメソッドを培った著者による「平和ボケ」日本人驚愕の11の原理とは? 日本人が刷り込まれた「世界観」に転換を迫り、パラダイムシフトを起こす衝撃の一冊!
  • 世界「最終」戦争論 近代の終焉を超えて
    4.6
    アメリカの国力の低下と共に勃興する諸大国の新たな覇権主義。拡大する中東の戦乱、国境を越える大量の難民、欧州のテロ事件。行き過ぎたグローバル経済と格差社会。国内に目を転じれば大規模な災害が起こる中、平和主義の戦後レジームからの脱却を主張する動きが勢いを増している。いよいよ混迷を深める世界と社会の情勢。その背景にあるのは、世界史レベルのパラダイム(知的枠組)の地殻変動である。顕在化している近代の崩落過程についてリベラル派の言論人を代表するふたりが語り合い、難局を避けるために必要な世界の見取り図を提示する。【目次】はじめに――悲劇の氾濫の中で 姜尚中/序章 問題提起 世界は「最終戦争」に向かっているのか/第一章 液状化する国民国家とテロリズム/第二章 我々は今、擬似戦時体制を生きている/第三章 帝国再編とコミューン型共同体の活性化/第四章 グローバリズムという名の「棄民」思想/第五章 シンガポール化する日本/第六章 「不機嫌な時代」を暴走させないために/おわりに 内田 樹/主要参考文献
  • 暗闇から世界が変わる ダイアログ・イン・ザ・ダーク・ジャパンの挑戦
    4.6
    違いを知るということは、自分の世界を豊かにするということ。ダイアログ・イン・ザ・ダークは、違いを知るための最高の装置だ。───乙武洋匡氏 1993年、ある日出合った新聞の囲み記事からまったく手探りの社会を変える挑戦が始まった。初開催から常設化、そして日本独自の「暗闇の中の対話」へ。幾多の困難を乗り越えてきた二十数年の軌跡。(講談社現代新書)
  • 越境の時 一九六〇年代と在日
    4.6
    『失われた時を求めて』の個人全訳で名高いフランス文学者は、1960年代から70年代にかけて、在日の人権運動に深くコミットしていた。二人の日本人女性を殺害した李珍宇が記した往復書簡集『罪と死と愛と』に衝撃を受け、在日論を試みた日々、ベトナム戦争の脱走兵・金東希の救援活動、そして、ライフル銃を持って旅館に立てこもり日本人による在日差別を告発した金嬉老との出会いと、8年半におよぶ裁判支援―。本書は、日本人と在日朝鮮人の境界線を、他者への共感を手掛かりに踏み越えようとした記録であり、知られざる60年代像を浮き彫りにした歴史的証言でもある。【目次】プロローグ/第一章 なぜ1960年代か――アルジェリア戦争をめぐって/第二章 李珍宇と小松川事件/第三章 日韓条約とヴェトナム戦争/第四章 金喜老裁判/エピローグ/あとがき
  • 原発と大津波 警告を葬った人々
    4.6
    科学の粋を集めたはずの原子力産業。しかし、そこでは地震学の最新の科学的知見が活かされなかった。地震学の進化過程において、その後のプレートテクニクス理論導入において、どのような議論で「補強せず」の方針が採られたのか、科学ジャーナリストが詳細に明かす。そして今、新基準による判定がその反省に立脚しているのか、真摯に問う。

    試し読み

    フォロー
  • 子どもに貧困を押しつける国・日本
    4.6
    2014年7月、厚生労働省より発表された「子どもの貧困率」は16.3%。過去最悪の数字を更新した。保育や幼児教育への政府支出は「未来への投資効率が高い」とされる世界のトレンドに反して、日本の福祉は相変わらず低空飛行を続けている。そこには、日本特有の社会意識と、それを温存し利用しようとする政府の思惑が絡み合っていた。ロングセラー『子どもの最貧国・日本』に続き、福祉の新たな視座と解決策を探る。
  • 戦後史のなかの日本社会党 その理想主義とは何であったのか
    4.6
    1巻1,078円 (税込)
    敗戦直後、日本社会党が誕生した。戦前の無産政党を糾合し、「社会主義国日本」を目指しての結党である。しかし以後半世紀、一度として単独政権を打ち樹てることなく、ついに崩落した。社会党の歴史は、日米安保体制=自由主義陣営打破の闘いとそれに絡まる路線・派閥抗争の軌跡でもある。ソ連型社会主義と共振するその「理想主義」は、議会制民主主義と矛盾する側面をもっていた。日本社会党を通して、戦後日本の全体像をみつめる。
  • イスラム過激原理主義 なぜテロに走るのか
    4.6
    イスラム過激派が話題になるのは戦争やテロの際に限られているため、彼らは無謀な狂信者集団だと思われている。しかし現実には、彼らは独自の革命思想のもとに組織化され、各々の論理と目的のため冷静に手段を選択している。スポンサーとなっている国家さえある。敬虔な若者たちが、暴力的な原理主義運動に身を投じるのはなぜか。その誕生から世界を震撼させる現在まで、イスラム原理主義の思想と歴史を解明する。
  • 医者ムラの真実
    4.6
    日本の医療が崩壊するといわれて久しい。 医療費の高騰、モンスター患者、患者たらい回し、医療訴訟、小児科・産科の危機、医師不足、医学部新設問題、地域医療崩壊…ぱっと思いつくだけで、これだけの話題がある。 しかし、こうした医療の危機の陰には、あまり報道されないが、先にあげた問題と同じように深刻な問題も数多く存在するのだ。 本書は現役医師である著者が、医者という職業についている人たちのリアルな状況と問題点をさまざまな角度から描き出すとともに、読者一人ひとりが日本の医療を変えていくためにどう考え何ができるか、そのヒントを提示するものだ。
  • なぜ中国はこんなにも世界で嫌われるのか
    4.6
    世界で急速に「シノフォビア」(中国嫌悪)という現象が広まっている。その実態を知る香港人はすでに「中国人」を名乗らないほどである。政府幹部や国有企業有力者は自らを愛国者と喧伝しながら大金を横領して海外脱出を図り、富裕層の六割以上が移民申請をしたか、考慮中というデタラメなホラー国家、中国。しかし中国は決して崩壊しない。なぜなら中国はもともと無秩序が常態だからである。中国で起業し中国人と結婚したアルファ・ブロガーが、あふれる中国解説本にとどめをさすべく、中国の正体を暴く!
  • 大地の咆哮(ほうこう) 元上海総領事が見た中国
    4.6
    現代中国をどう認識し、どう対応するのか、日本の対中外交はいかにあるべきか――上海総領事であった著者が、末期がんの病苦をおして書き上げ、2006年に刊行されるやベストセラーとなった本書。中国の実態を鋭く抉って各界の絶賛を浴びたその内容は、文庫化にあたっていささかも古びることなく、むしろ現実の方が本書の議論を前提に進行している感さえある。外交官としての長年の中国勤務の体験をもとに、実際に担当し、かつ現地で見聞した情報を踏まえた叙述には、視点の鋭さと深さ、説得力がある。政治・経済・外交・軍事から農村問題に至るまで、“現代中国の真実の姿”を幅広く見極めようとする著者の真摯な思いが行間から伝わってくる。2004年5月の上海総領事館員自殺事件の折、総領事として部下を守れなかった無念から本書を執筆したという著者。“近くて遠い隣国”との付き合いを考える上で、思わずハッとさせられる示唆に富んだ好著である。

    試し読み

    フォロー
  • 今日からできる! キッチンでできる! チェルノブイリからのアドバイス 自分と子どもを放射能から守るには
    4.6
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 チェルノブイリ原発事故から25年。事故の影響を最小限に抑えること、そして住民を放射能被ばくから守ることを目的に創立されたベラルーシの民間機関、ベルラド放射能安全研究所が13年間の調査・実験データをもとに、子どもたちを守るための冊子「自分と子どもを放射能から守るには」を作成、配布しました。本書はその冊子に日本向けの情報を加え、日本語訳した一冊です。原書の一部はベラルーシ在住の辰巳雅子氏のブログ「ベラルーシの部屋ブログ」で紹介されていましたが、本書の日本語翻訳にはその辰巳雅子氏と、監修者として京都大学原子炉実験所 助教 今中哲二氏を迎え、放射能被ばくから身を守るために、必要と思われる基本的な知識や食品放射能の減らし方などを、日本での生活に照らしてわかりやすく解説しています。
  • 弱者男性1500万人時代
    4.5
    「弱者男性」の75%は自分を責めている。 “真の弱者”は訴えることすらできない――。 「40代後半でカネもない 独身のおっさんに 人権なんてないんです。 そこにいるだけで 怪しくて、やばいんです」 (本書インタビューより)
  • インフォーマル・パブリック・ライフ――人が惹かれる街のルール
    4.5
    世界の人々を惹きつける街には共通するルールがあった! 前作『カフェから時代は創られる』から15年。 パリ、ディジョン、ヴェネチア、コペンハーゲン。著者が世界を旅して調査した心地よい街の実現方法。 ①7つのルールから読み解く21世紀のまちづくりの必読書 実践者の感性・感覚で取り組まれてきた暮らしのためのまちづくりに、強い足場を提供してくれる「21世紀のまちづくりのバイブル」となる一冊。 ②前著『カフェから時代は創られる』で見えた天才が生まれるカフェの秘密から、天才が惹かれる街へ 熱量の高いファンが根強くいる前著『カフェから時代は創られる』。その著者が15年かけて世界を旅して調査し、強い想いとともに書き上げた本書は、ファン待望の一冊 ③暮らしやすさは自分たちで生み出せることを知る”希望の書” 著者のニュータウンでの暮らしで感じた”暮らしにくさ”から始まる、その暮らしにくさがどこから来るのかを解き明かし、暮らしやすさを自分たち自身の手で生み出せることを伝えてくれる、日々の暮らしの中の疑問に答える一冊 目次 はじめに 序章 街を自分たちの手に取り戻す 第一部 二十一世紀のまちづくりの核となるもの  第一章 インフォーマル·パブリック·ライフとは  第二章 人が大事にされる街 第二部 二十世紀のアメリカ型郊外の厳しい現実  第三章 人が大事にされない街  第四章 理想の楽園として誕生したイギリスの初期郊外  第五章 幸せのプロパガンダ  第六章 郊外にインフォーマル·パブリック·ライフがないのはなぜか 第三部 車社会からの脱却を目指す世界  第七章 車社会という問題  第八章 脱車社会を目指す世界 第四部 インフォーマル·パブリック·ライフの生み出し方  第九章 インフォーマル·パブリック·ライフを生み出す七つのルール  第十章 カフェだからこそ
  • 自壊する欧米 ガザ危機が問うダブルスタンダード
    4.5
    中東、欧州移民社会研究の第一人者と新進気鋭のアメリカ政治学者が警告! ガザのジェノサイドを黙殺するリベラルの欺瞞が世界のモラルを破壊する。 もう、殺すな! ◆内容◆ 2023年10月7日、パレスチナ・ガザのイスラム主義勢力ハマスが、占領を強いるイスラエルに対して大規模な攻撃を行った。 イスラエルは直ちに反撃を開始。 しかし、その「自衛」の攻撃は一般市民を巻き込むジェノサイド(大量虐殺)となり、女性、子供を問わない数万の犠牲を生み出している。 「自由・平等・博愛」そして人権を謳(うた)いながら、イスラエルへの支援をやめず、民族浄化を黙認し、イスラエル批判を封じる欧米のダブルスタンダードを、中東、欧州移民社会の研究者とアメリカ政治、外交の専門家が告発。 世界秩序の行方とあるべき日本の立ち位置について議論する。 ◆目次◆ 序 章 イスラエル・ハマス戦争という世界の亀裂 内藤正典 第1章 対談 欧米のダブルスタンダードを考える 第2章 対談 世界秩序の行方 終 章 リベラルが崩壊する時代のモラル・コンパスを求めて 三牧聖子 ◆主な内容◆ ・パレスチナ問題での暴力の応酬と「テロ」 ・ガザから世界に暴力の連鎖を広げてはならない ・ダブルスタンダードがリスクを拡大する ・戦争を後押しするホワイト・フェミニズム ・反ジェノサイドが「反ユダヤ」にされる欧米の現状 ・アメリカとイスラエルの共犯関係 ・ドイツは反ユダヤ主義を克服できたか ・「パレスチナに自由を」と言ったグレタさんに起きたこと ・反ユダヤ主義の変奏としての反イスラム主義 ・民主主義のための殺戮の歴史を直視できない欧米の問題 ・バイデンとシオニズム ・トランプとバイデン ・欧米がなぜか不問に付すイスラエルの核問題 ・誰がイスラエルの戦争犯罪を止められるのか? ・「人殺しをしない」を民主主義の指標に
  • 台湾有事と日本の危機 習近平の「新型統一戦争」シナリオ
    4.5
    台湾有事の焦点は、アメリカ大統領選挙にある。「第2次トランプ政権」が中国に対して強硬になっても緊張緩和に向かっても、台湾をめぐる現状は崩れ、日本は厳しい情勢に追い込まれる。2024年の「選挙イヤー」は、国際秩序を激変させるだろう。中でも第二次世界大戦後、80年近くにわたり奇跡的に平和を享受してきた日本が、最大の被害国になりかねない。その最大の引き金が、台湾有事なのだ。一切の楽観を排し、軍事マニアの戦争ゲームとも一線を画した、徹頭徹尾「習近平の目線」による驚異のシミュレーション。 〈目次より〉序章 台湾有事はもう始まっている――最重要ターゲットは日本 第1章 「台湾統一」は習近平の「宿命」――衝撃の有事シナリオ 第2章 中国はどのように台湾併合を目論んでいるのか――習近平の“戦略ブレーン”が考える「新型統一戦争」をシミュレーション 第3章 先鋭化する米中対立――東アジアの“火薬庫”はいつ爆発してもおかしくない 第4章 台湾有事で巻き込まれる日本――次々と浮かび上がる日本の課題 第5章 習近平の「情報戦」に立ち向かえ――周回遅れの日本
  • 国民は知らない「食料危機」と「財務省」の不適切な関係
    4.5
    世界のどこかで有事が起きれば最初に飢えるのは日本、そして東京、大阪が壊滅する。気骨の農業学者と経済学者がこの国の危機を撃つ! アメリカの日本支配に加担する財務省、そしてその矛盾は「知ってはいけない農政の闇」となって私たちの生活を直撃する! (目次より抜粋) 第一章 世界経済はあと数年で崩壊する/世界のどこかで核戦争が起きれば日本人は飢え死に/「一億総農民」になれば飢えない/農地を買えなくしてしまった農水省/ビル・ゲイツの「デジタル農業」で東京がスラム化/資本主義は人間の命を大事にしない/「虫が食わないキャベツ」は逆に危険/一番インフレに強いのは米/富裕層は庶民の一万倍も環境を汚染している/地球環境はあと五年で壊れる/「五公五民」の時代がやってきた     第二章 絶対に知ってはいけない「農政の闇」 財務省という「カルト教団」の怖さ/農業政策はお友達企業に牛耳られている/「エブリシング・バブル」は崩壊する/ 「バカ高い不動産」は買うべきではない/「キラキラした都会人」が真っ先に飢え死にする/もともと増税反対の岸田首相が寝返った理由/米食中心に戻せば食料自給率が劇的に改善     第三章 アメリカの「日本搾取」に加担する財務省 「米を食うとバカになる」と洗脳された/少子化対策は高所得世帯を助けているだけ/貧困と格差をなくすための「ガンディーの原理」/中国はツケを世界に回そうとしている/都合のいい日本人/アメリカは有事に援助してくれない/漁業の衰退が尖閣問題を招いた/遺伝子組み換え作物を一番食べているのは日本人/二酸化炭素以上に危険な「窒素・リン濃度」     第四章 最後に生き残るためにすべきこと  鈴木宣弘 インドの輸出規制が与えたインパクト/最初に飢えるのは東京と大阪/酪農家を追い込む「七重苦」/「牛乳不足」と「牛乳余り」を繰り返す理由/「鶏卵不足」に「米不足」が追い打ち/農業を潰し国民を飢えさせる「ザイム真理教」/台湾有事になれば日本人の九割が餓死する/本当は恐ろしい「コオロギ食」/地方で続々と誕生する「生産」と「消費」の新たなシステム
  • 中国「戦狼外交」と闘う
    4.5
    日本外交よ、中国の恫喝に屈するな! 櫻井よしこ氏絶賛! 「国益の前に立ちはだかる勢力と果敢に闘った、あっぱれな外交官の血風録」 かつて毛沢東は「政権は銃口から生まれる」との名言を残した。 中国共産党は「力」の信奉者であり、「民主」「平和」といった理念は通じない。 とりわけ習近平政権では、外交にかかわる党幹部が公式の席で日本を含む西側陣営を罵倒、攻撃することが常態化している。 それに対して、日本政府は何ら手を打てずにいた。 いわゆる「チャイナスクール」と呼ばれる親中派外交官らは、逆に中国におもねるような行動をしていたほどだ。 だが、2023年までオーストラリア大使を務めた山上信吾氏は、中国からの恫喝に敢然と立ち向かった。 日米豪を結束させ、中国に対抗する安全保障枠組み(クアッド・日米豪印戦略対話)のために奔走する。 中国は山上大使にありとあらゆる攻撃を仕掛ける。 発言の揚げ足取りや人格攻撃、いわゆる「歴史カード」を持ち出した牽制、さらには親中派ジャーナリストを使ってのネガティブキャンペーン……。 だが、山上大使は売られたケンカには「倍返し」で応じる。 反撃の方針は、「冷静かつ客観的な視点からの反論で、オーストラリアの一般国民を味方につける」「相手(中国)と同じレベルの土俵には乗らない」。 剛毅な姿勢は次第に評価され、豪州政府内に共感が広がっていく。 最後に、「国際社会で通用する人間であるための心がけ」をわかりやすく提示してくれる。 政府だけでなく、民間レベルでも中国による圧力や恫喝にたじろいでしまう日本人が多い中、中国に負けないためのお手本ともいえる作品である。
  • 人口は未来を語る 「10の数字」で知る経済、少子化、環境問題
    4.5
    40億、121、79000――国家の命運は人口が握る! 気鋭の人口学者による大胆な未来予測 超大国になるか発展途上のままか、経済的に豊かになるか貧困にあえぐか ○少子化は政策より個人の思想が影響する ○高齢化が進むと紛争が減る ○超高齢化社会・日本は未来の象徴 今後の社会を読み解くうえで多くの示唆を与えるユニークな教養書。
  • ルポ 出稼ぎ日本人風俗嬢
    4.5
    性風俗業で海外に出稼ぎに行く日本女性が増えている。旅行者が入国拒否されるケースも続出するほど。本書は出稼ぎ女性たちの暮らしや仕事内容を徹底取材。なぜリスクを冒して海外で身体を売るのか。貧しくなったこの国で生きていくとはどういうことか。比類なきルポ。
  • 同性婚法制化のためのQ&A
    4.5
    人は性のあり方にかかわらず平等である.しかし,なぜいまの結婚制度は異性カップルしか利用できないのだろうか.同性カップルは結婚できないことでどんな困りごとに直面しているのか,なぜ国は同性婚の法制化を認めないのかといった様々な問いについて,世界の趨勢や世論の動きも踏まえてQ&A方式で基礎から解説.

    試し読み

    フォロー
  • 日本では報道されない世界のファクト
    4.5
    1巻1,100円 (税込)
    本書と連動した内容が楽しめるYouTubeチャンネル「デイリーWiLL」 動画URLはこちら→https://www.youtube.com/@Daily_WiLL 日本のマスコミは自らの価値に合わせてニュースを選択して報じている。 だからこの本に私が書いたような報道はないのです。 例えば、反イスラム、反ハマス、反ロシア、 反中、反共産主義、これが欧州の世論です!  ・ハマスの暴挙で世界が変わった! ・かけがいのない指導者を失ったイギリスと日本 ・欧州では小学生から戦争を徹底的に教えている ・実は不倫やセクハラはイギリス社会では当たり前 ・英国女性はトランスジェンダーに反攻して立ち上がった ・メーガン妃に向けられたエリザベス女王「氷の微笑」 ・実は日本ほど人種的にオープンな国は希有である 現在の欧州では保守派が優勢だ。ロシアと中国がウクライナやウイグルで弱者の命を堂々と奪うのに、自国政府が何もしないことに怒りを感じている。 その怒りを選挙で示すと、左翼メディアから「極右」と呼ばれる。 世界から正義は消えたのか!?
  • カーストとは何か インド「不可触民」の実像
    4.5
    インドに根付く社会的な身分制=カースト。数千年の歴史のなかで形成され、結婚・食事・職業など生まれから規制し、今なお影響を与え続ける。カースト問題には、「不浄」とされ蔑視が続く最底辺の不可触民=ダリトへの差別がある。政府は2億人に及ぶダリトを支援する施策を打つが、その慣習は消えず、移民した世界各国でも問題化している。本書はインドに重くのしかかるカーストについて、歴史から現状まで、具体的な事例を通し描く。
  • 学校に染まるな! ――バカとルールの無限増殖
    4.5
    (1)学校には、人類の叡智や希望が詰まっている。でも巧妙な出来レースも仕組まれている。さまざまな教育現場を見てきたプロが教える、学校をサバイブする方法。 (2)ルールやべき論で子どもたちを縛り、思考停止した大衆を社会に送り出すクソみたいな装置という面が学校にはある。思考停止した大衆はルールを求める。ルールはひとをますますバカにし、バカはさらにルールを求める。バカとルールの無限増殖ループだ。 (3)学校は、すごい。でも、すべてが出来レースだ――。プロが教える、学校をサバイブする方法。 【目次】第一章 なぜ勉強しなくちゃいけないの?/第一章 なぜ勉強しなくちゃいけないの?/第二章 時代は変わってもひとは変わらない/第三章 出来レースだらけの競争社会第四章 なぜ大人は髪型や服装にうるさいのか?/第五章 「いい学校」より「面白い学校」を探せ/第六章 青春の舞台としての学校/第七章 「理想の学校」なんていらない
  • 真の保守とは何か
    4.5
    外務省出身の国際情勢分析・情報判断の第一人者が、日本を取り巻く国際情勢を、長期的視点から読み解く。表題作をはじめ、2007年春~2010年春までの論考を集成。この間、日本政治は自民党が野党に転落するなど、混迷を深め、国際社会も厳しい変化の波が襲っている。不動の視座の必要性があらためて問われているのだ。大切なのは、政治を知性による観念で把握するのではなく、先人たちの歴史の遺産で解釈する真正なる保守主義に立脚すること。いまなお「戦後レジームからの脱却」は、いつでも達成できる状況にあると説く。
  • 藤井厳喜フォーキャスト2024
    4.5
    1巻1,100円 (税込)
    本書と連動した内容が楽しめるYouTubeチャンネル「デイリーWiLL」 動画URLはこちら→https://www.youtube.com/@Daily_WiLL ビジネスマン必携! 「世界経済や国際政治の近未来のガイドブック 今後10年、20年間にどのようなことが起きるかを予測(フォーキャスト)」 「民主的ナショナリズム」「独裁的ナショナリズム」「無国籍企業的グローバリズム」が世界で三つ巴の戦いを繰り広げている! ウクライナ戦争、イスラエル・ハマス紛争をウラで操り、第三次世界大戦を引き起こそうとするワルがいる! トランプ復活でアメリカ経済も復活なるか。“通貨戦争”では、まだドルが強い! 台湾侵攻が目前に迫る中、どうするニッポン!? ・「無国籍企業的グローバリズム」に取り込まれた岸田首相 ・2024年米大統領選 民主党の大本命はミシェル・オバマ(オバマ元大統領夫人)か!? ・アメリカが没落し、ロシア・チャイナが台頭するのか!? ・ロシアのウクライナ侵攻を仕掛けたのは誰か ・習近平の独裁が完成してから、チャイナのかオスが始まった! ・世界経済の流れを徹底解析!――人民元はドルの代わりにはならない ・平和ボケが戦争を誘発する!
  • あなたも狂信する 宗教1世と宗教2世の世界に迫る共事者研究
    4.5
    1巻2,530円 (税込)
    内側からの狂信論 宗教、スピリチュアル、自己啓発、マルチ商法、 陰謀論、自然派カルト、ネトウヨ言説… 「真理」を求める人たちを、どうして軽んじられるだろうか――。 宗教2世(エホバの証人2世)として過酷な幼少期を経験し、現在、宗教2世のために自助グループの運営にも尽力する文学研究者の著者が、宗教1世(自らカルト宗教などに入信した人)と宗教2世10名にインタビュー。その証言や、幻想文学、そして自身や自身の母親の経験をもとに、「他人」としてではなく、「当事者」として、また問題に深く関心を持つ味方「共事者」として、「狂信」の内側に迫る。 自己省察を踏まえ回心と逆回心(W.ジェイムズ)を読み解く。 宗教研究・文学研究・回復ケア論の新たなアプローチ。 ――島薗進(宗教学者) 自らがなぜ踏み越えたか、振り返る。 今なお癒えぬ傷をさすって。 当事者たちの渾身の独白集。 ――荻上チキ(評論家)
  • 安倍晋三vs財務省
    4.5
    国益、省益、権謀術数、出世、自己保身…… 首相退任後、安倍晋三さんが財務省を非難した、ほんとうの理由を徹底的に明らかにする!
  • 同調圧力:デモクラシーの社会心理学
    4.5
    合理的な選択か、大きな間違いか 同調は、人類と同じくらい長い歴史をもつ。エデンの園では、アダムがイヴに追従した。世界のさまざまな大宗教が広まったのは、同調の産物だといえる部分もある。 同調によって暴虐な行為が実現してしまうこともある。ホロコーストは同調がきわめて巨大な力をもつことの証だったと言える。 共産主義の台頭もまた、この力を表わしたものだった。現代のテロリズムは、貧困の産物でもなければ精神疾患や無教育の産物でもない。その大部分は、人が人に与える圧力の産物なのである。 同調に単純な評価を下したところで、まったく意味をなさない。一方では、文明の存立は同調によって支えられている。その反面、同調はおぞましい行為を生み出したり独創的な力を潰したりもする。 本書が強調するのは、同調の力学についてである。 とりわけ息苦しい日本社会では、同調の解明が急務だ。SNSはじめ便利になればなるほど、「空気」の支配は苛烈をきわめている。 ハーバード大学の講義から生まれた、記念碑的著作。
  • 中国「軍事強国」への夢
    4.5
    習近平に最も近いブレーンが明かす、具体的かつリアルな台湾統一のシナリオ。 本書の著者は中国国防大学教授(上級大佐)で、中国軍人の中でもタカ派として知られている劉明福氏。2010年、中国が世界一の国家になるための構想を綴った著書『中国の夢』が国内でベストセラーとなり、その文言は2012年に発足した習近平政権の政治スローガンにも採用された。 ここから分かるように、劉氏は習政権の政策決定に大きな影響を与えるブレーンだ。政権の看板政策である「反腐敗キャンペーン」についても、早期から軍幹部の汚職事件に関する報告書を作成するなど、理論的支柱の役割を果たした。 本書は『中国の夢』の続編として、2020年に中国で出版された。人民解放軍を世界一流の軍隊にするための戦略を綴ったものだが、台湾統一のシナリオなど中国の安全保障戦略の機微に触れる部分は、掲載の許可が下りずに大幅削除となっていた。 今回、監訳者の峯村健司氏、訳者の加藤嘉一氏は削除された部分を含む完全版原稿を入手。劉氏から編集権、出版権を預かったうえで日本語版の刊行が実現した。
  • 神山―――地域再生の教科書
    4.5
    1巻1,980円 (税込)
    人口わずか5000人の限界集落に全国から企業や移住者が集まり、この春には「神山まるごと高専」も開校!地域の中でどんどんプロジェクトが生まれ、イノベーションが起こり、そして町が進化していく徳島県神山町。「地域再生」のお手本として全国から視察が訪れるこの町の強さの神髄を明かした。
  • BB(貧乏ばあさん)の逆襲~働くハッピーばあさん(HB)になる、女、一生の働き方~
    4.5
    ずっと専業主婦、あるいは非正規雇用を余儀なくされてきた結果、気が付けば年金は雀の涙ほどももらえない……。日本女性の大半の老後は、貧乏になるようにできている。老いて直面する経済的な困難の多くは、社会の構造から生み出された理不尽にほかならない。この現実を跳ね返し、経済的困難=貧乏を乗り越えるための知恵、現実的な行動力を身につけるにはどうすればよいのか? おばあさん界の新スターである著者が直言する。(『女、一生の働き方』改題)
  • 母の壁 子育てを追いつめる重荷の正体
    4.5
    保育園入所のために妊娠中から保活,父親は仕事に忙殺されワンオペ育児,時短を取れば職場では二軍扱い.ある自治体で認可保育園に入所申し込みをした全世帯への調査から見えてきたのは,絡み合いながら母を追い詰める「壁」の存在だった.自由記述に溢れる悲痛な肉声から,浮かび上がる「日本の母の生きづらさ」.

    試し読み

    フォロー
  • 「ひきこもり」の30年を振り返る
    4.5
    当初,「病理的な登校拒否の長期化」や「非社会的な若者」として取り上げられた「ひきこもり」の概念は,社会的認識,当事者像,医療的アプローチ,いずれも大きく変遷を遂げ,現在も変わり続けている.当事者・臨床家・研究者の3人がこの30年間を振り返り,いかなる支援と対応が望ましいのか,「ひきこもり」が何を世に投じているのかを論じる.

    試し読み

    フォロー
  • ウクライナ戦争 即時停戦論
    4.5
    長期化し、混迷を深めているウクライナ戦争。終わりが未だに見えない現状を深く憂慮するロシア研究の泰斗が声高に訴える停戦論!
  • やるべきことがすぐわかる 今さら聞けないSDGsの超基本
    4.5
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 すっかり世の中に浸透したSDGs。本書はSDGsの各目標を分解して解説するだけでなく、前身のMDGs、ひいては産業革命時代からの解説も。後半では地方行政、女子大工学部、国境なき医師団、伝統文化継承者などさまざまな業界の方へのインタビューを通してSDGsを多角的に理解する。
  • 通説・俗説に騙されるな! 世界情勢地図を読む
    4.5
    1巻1,400円 (税込)
    ロシアによるウクライナ侵攻後、国際情勢、国際ニュースは他人事ではなくなっている。国際情勢に関わる問題は、ウクライナ戦争に限らず、台湾をめぐる米中対立、ミャンマー動乱、米軍撤退後のアフガニスタン情勢、環境問題など、幅広く、多様で難しいものばかりである。本書は、悪魔と天使が登場するというユニークな構成を採り入れている。悪魔は、個々の国際情勢について「公式見解」ではない、場合によっては悪意に満ちた分析や陰謀論を読者にささやく。対して天使は、「それは違う」とばかり、より正当で常識的ながら、往々にしてあまり面白くもない分析や結論をさえずる。ただし、天使のさえずりが常に正しく、悪魔のささやきが間違っているという保証はない。悪魔と天使の意見が出揃った後、個々の国際情勢の現状を著者が解説し、最善と考えられる解答を示す。本書では、押さえておくべき各国・地域情勢から、ウクライナ戦争、国連、人権問題、宇宙空間などワールドワイドの問題まで、48の重要問題を「外交のプロ」がスッキリ解説。100点以上の地図、図表、写真を交え、ポイントがひと目でわかる。学生、ビジネスパーソンが国際ニュースのウラを学べる最高の教科書。
  • 諜報国家ロシア ソ連KGBからプーチンのFSB体制まで
    4.5
    ウクライナへの全面侵攻で世界に衝撃を与えたロシア。なぜ国際法を無視し、蛮行を続けるのか? その背景には、ソ連時代に国家の根幹を掌握し、かつてプーチンも所属した諜報機関「KGB」と、ロシア連邦でそれを継承した「FSB」がある。ウクライナで近年公開されたKGBの極秘文書、反体制派やハッカーによるリーク情報、最新のインテリジェンス研究から、「諜報国家」ロシアの社会構造と行動原理に迫る。
  • マンガでわかる ちょこっと社会貢献 ~自分を活かせるプロボノ、始めてみませんか?~
    値引きあり
    4.5
    【ご注意】※この電子書籍は紙の本のイメージで作成されており、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。 キャリアを活かすボランティア、始めよう! 近年、注目を集めているプロボノ。プロボノとはラテン語で「公共善のために」を意味する「pro bono publico」の略で、各分野の専門家が持つスキルや経験を活かして社会貢献するボランティア活動や、そこに参加する人々を指します。本書は、キャリアのターニングポイントを迎えた50代以上の社会人をはじめ、毎日の生活にどこか物足りなさを覚えている全ての人々にお届けしたいプロボノのマンガ版入門書です。「社会の役に立ちたい」「お金よりも充実感を得たい」と思いつつも何から始めてよいか迷っている方々、ぜひお読みください。
  • 戦後日本政治史 占領期から「ネオ55年体制」まで
    4.5
    日本国憲法の枠組みの中にある戦後日本政治。自民党と社会党のイデオロギー対立は1960年の安保改定問題で頂点を迎える。以降、自民党は経済成長に専心し、一党支配を盤石にした。80年代末以降は「改革」が争点となるも、民主党政権を経て、第二次安倍政権以降は再び巨大与党と中小野党が防衛問題を主な争点として対峙している。本書は憲法をめぐる対立に着目して戦後政治をたどり、日本政治の現在地を見極める。
  • 郵便局の裏組織~「全特」――権力と支配構造~
    4.5
    1巻1,980円 (税込)
    日本最強の集票マシン――。全国郵便局長会(全特)はそんなふうに呼ばれる。組織代表を国会に送り込む他の業界団体と比べれば、集票能力の高さはピカ一だ。強さの秘密はどこにあるのか。朝日新聞経済部の記者が、「郵政破綻」に突き進む巨大グループの本性を徹底検証。これまでベールに包まれてきた活動実態を内部資料や証言をもとに明らかにし、組織運営と会社経営の矛盾や限界も示す。
  • ロシアの眼から見た日本 国防の条件を問いなおす
    4.5
    今こそ「戦争と平和」を冷静に問う 2014年、ウクライナ政変以後のロシアの行動は、我々日本人には”異様”に映る。だが逆に、「アメリカの核の傘」の下で平和を享受してきた戦後日本は、ロシアの眼からどう見えているのか? 急変する国際情勢の中で、東アジア地域の安定を生み出すために必要な、国防の論理とリアリズムとは何か。外交官としてロシアとの領土交渉などに関わってきた著者が、近視眼的に見ていては分からない日本の現在地と課題を歴史的に解き明かし、ウクライナ戦争以後の中長期的な安全保障のあり方を問う。
  • ニュースの“なぜ?”は地政学に学べ 日本人が知らない57の疑問
    4.5
    1巻990円 (税込)
    累計14万部突破の人気シリーズに待望の地政学編が登場! ウクライナ情勢や米中新冷戦など、先の見えない世界情勢にズバリ斬り込む! 「ウクライナ戦争のゆくえは?」 「米中の対立によって、日本はどうなる?」 ウクライナ侵攻、台湾問題、米中対立などのニュースは、 テレビや新聞などが報道する内容を鵜呑みにするだけでは真相まで理解することはできません。 混迷を深める世界情勢を読み解くヒントは、ズバリ地政学にあり! 本書は、人気予備校講師が「ニュースの疑問」に地政学の視点から、すべて答えます! ※カバー画像が異なる場合があります。
  • 日本の人種主義 トランスナショナルな視点からの入門書
    4.5
    1巻1,980円 (税込)
    アメリカでの黒人への暴力事件と抗議運動、ヨーロッパでの移民排斥、コロナ禍におけるアジア人への差別などがクローズアップされ、海外の問題と思われがちな人種主義や人種差別だが、日本でも歴史的に、そして現在でも深刻な問題であり続けている。 欧米の人種概念と人種主義の歴史的・社会的な背景、基本的な知識を押さえたうえで、日本の人種概念を捉え直し、近代から現代まで、日本で人種主義が展開してきた足跡をたどりながら、トランスナショナルな視点から日本の人種主義の特徴を整理する。そして、アジア地域の植民地支配をはじめとする日本の歴史的背景や「日本人とは誰か」という問いと結び付きながら、日本社会に意識的・無意識的に根づいている人種主義の現状を具体的な事例をもとに明らかにする。差別、偏見とステレオタイプ、アイデンティティなどの視点から、個人の日常的な意識や振る舞いに人種主義が否応なく結び付いていることも浮き彫りにする。 国際的・領域横断的に蓄積されてきた人種主義に関する議論をまとめ、「私たちの問題」として日本の人種主義を考える視点を提供する入門書。
  • 『ゼクシィ』のメディア史 花嫁たちのプラットフォーム
    4.5
    1巻3,850円 (税込)
    圧倒的な情報量と存在感から抜群の知名度を誇る結婚情報誌『ゼクシィ』。デジタル化・雑誌不況においても紙の雑誌が売れ続け、「ゼクシィ=結婚」という記号が成立するほどの社会的認知度を獲得し、コロナ禍を経た今もブライダル業界から絶大な信頼を寄せられる『ゼクシィ』は、いかにして「結婚のバイブル」となったのか。業界での絶対的地位と影響力を支える「ゼクシィ神話」の解明を通して、そのメディア史を多角的に分析する。
  • オールカラー図解 いまがわかる地政学
    4.5
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 いま注目される「地政学」の基本から、これだけは知っておきたい地政学上の世界の問題まで、オールカラーで解説。“日本一生徒の多い社会科講師”ことスタディサプリの伊藤賀一先生監修による、面白くてためになり、ビジネスにも役立つ地政学の本が登場。
  • 戦後教育史 貧困・校内暴力・いじめから、不登校・発達障害問題まで
    4.5
    ここ30年間に不登校といじめの報告件数は、小学生で5.2倍と46倍、中学生で2.5倍と6倍に。特別支援教育対象は、15年間に小中学生ともに3倍近い。少子化にかかわらずだ。本書は深刻な混迷の中にある日本社会と教育の歴史を辿る。なぜここまで行き詰まったのか――。貧困、日教組、財界主導、校内暴力、政治介入、いじめ、学級崩壊、発達障害の激増など、各時代の問題を描きつつ、現在と未来の教育を考える手掛かりとする。
  • 人類滅亡の科学
    4.5
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 絶対に生き延びるために、今できることは何か? 今の当たり前が根底から覆るような事態が発生し、人類や地球の生き物たちが絶滅の危機にさらされるという出来事はこれまで何度もありました。そして、これからも起こり得ます。本書では、この先、実際に人類が直面するかもしれない25篇のシナリオを紹介します。 それぞれのシナリオごとに、何が原因で、何が起こり得るのかを見ていきます。破滅的なシナリオの中に自分がいることを想像し、そのメカニズムを科学的に解明し、それらのシナリオが決して起こらないようにするための方策を検討します。単に恐怖を煽るのではなく、危機を冷静に分析し、しっかりと対処する姿勢で作られた、重厚な内容の本です。
  • 「心の闇」と動機の語彙 犯罪報道の一九九〇年代
    4.5
    1巻1,760円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 神戸連続児童殺傷事件など、1990年代の犯罪事件の新聞報道を追い、「心の闇」という言葉が犯罪や「犯人」と結び付くことで、私たちの社会に他者を排除するモードをもたらしたことを明らかにする。そのうえで、他者を理解し関係を再構築していく方途を示す。
  • ジャーナリストの仕事
    4.5
    1巻1,760円 (税込)
    スマートフォンやSNSの普及で情報過多時代に突入し、メディアを取り巻く環境は激変した。フェイクニュースやフィルターバブルといった新たな問題が山積するなか、社会に伝えるべき情報と見解を的確に流し、情報の受け手に思考を促すジャーナリストという仕事が担う役割は大きい。本書では、安倍政権の「桜を見る会」問題などを追及した「毎日新聞」の現役記者が、豊富な経験からジャーナリストの仕事内容と心構えを解説する。 地方支局で警察署回りをした新人時代から、警視庁の記者クラブに所属して他社と特ダネ競争を繰り広げた社会部時代、兜町で証券会社や銀行を取材した経済部時代、長野支局で体験した松本サリン事件の顛末、海外赴任、そしてデジタル時代に求められる新しいジャーナリスト像まで、著者のジャーナリスト人生をなぞりながら豊富なエピソードとともに解説する。 「政権の監視役」であるジャーナリストとして第一線で活躍する著者が、新人時代の苦労から「桜を見る会」問題の取材過程まで現場の実情を余すところなく語る、志望者は必読の入門書。

最近チェックした本