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長期化し、混迷を深めているウクライナ戦争。終わりが未だに見えない現状を深く憂慮するロシア研究の泰斗が声高に訴える停戦論!
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Posted by ブクログ
ウクライナとロシアの戦争が長引いている。しかし、ニュースでの扱われ方は、開戦時より少なくなってきていると感じ、この戦争の行く末に不安を感じていた。 そんな折、この本に出会った。ロシアとウクライナの関係性についてあまりにも無知であったことに気付かされた。 朝鮮戦争の事例をひいた、停戦実現についての...続きを読む記述が納得いくものであった。 和田氏をはじめ、粛々と即時停戦実現に向けて行動されてきた知識人の方々に頭が下がる。 これ以上の死者を出さないでほしい。一刻も早く即時停戦に向けて歩みを進めていくことを切に願う。
「即時和平論」ではなく「即時停戦論」だという含みが大切と思うし、これまでの著者の経験と実績から、日本外務省、各国大使館、国内外の研究者に働きかけていく行動力も素晴らしいと思う。一部ではあるが、2022年2月以降の国際的な停戦に向けたアクションが紹介されたことも評価できる。日本の「護憲派」が、ウクラ...続きを読むイナの戦争に曖昧な態度しか示せていないという批判もその通りだろう。 だが、それでも著者の議論には首をかしげざるを得ない点もある。すでに指摘されている通り、著者が重視する2022年3月末のウクライナ側の和平提案は、ロシア軍のキエフ侵攻の失敗が明らかになった段階で提起されたものではないか。また、停戦の枠組みを朝鮮戦争をモデルに考えることができるのか、という点にも疑問符がつく。何より本書は、ウクライナの自律性・主体性を低く見積もっているように見える(アメリカとEUによるロシアとの代理戦争、という見方が前面に出ている)。同じことの裏返しだが、ウクライナという国家の複雑さ、現政権の政治的基盤の脆弱性はほぼ等閑視されている。 この戦争が難しいのは、ウクライナにとっては祖国防衛戦争であるが、ロシアによっては限定戦争・制限戦争(市民の日常生活に殆ど影響しない戦争)だという非対称性である。しかも、ロシアは自国の産業の内製化の梃子としてこの戦争を利用している節さえある。だから、ちょうど日中戦争期の日本がそうだったように、戦争目的自体が政権内部で明確化されていない可能性が高い。 だから現時点でこの戦争は、双方ともに「停戦」を受け入れる動機に欠けている。もつれにもつれた糸をどう解きほぐせばよいか、この戦争の当事者たちさえ、よくわかっていないのではないか。考えなしの日本政府は、そんな戦争に片足を突っ込んでしまったのだ。
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ウクライナ戦争 即時停戦論
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和田春樹
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