日米地位協定 在日米軍と「同盟」の70年

日米地位協定 在日米軍と「同盟」の70年

924円 (税込)

4pt

4.6

日米地位協定は、在日米軍の基地使用、行動範囲、米軍関係者の権利などを保証したものである。在日米軍による事件が沖縄などで頻発する中、捜査・裁判での優遇が常に批判されてきた。冷戦後、独伊など他国では協定は改正されたが、日本はそのままである。本書は、協定と在日米軍を通して日米関係の軌跡を描く。実際の運用が非公開の「合意議事録」に基づいてきた事実など、日本が置かれている「地位」の実態を描く。

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日米地位協定 在日米軍と「同盟」の70年 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

     本書は今年読んだ本の中でも図抜けている。私は本書が、日米同盟並びに日米地位協定に対する国民の考えに根本的な変化を引き起こす力を持っているとすら言いたい。もし今年、自分の周りの人に読んでもらいたい一冊を選ぶならこれを選ぶだろう。
     筆者はあとがきで沖縄への感謝を口にする。
    私は、筆者がこのあとがき部

    0
    2023年06月16日

    Posted by ブクログ

    われわれは在日米軍の基地問題について、あまりにも無関心すぎるのではないか。騒音被害などを日常的に受けている周辺住民は別にして、わたし自身を含む国民の大半は、どこか「対岸の火事」のような存在としてしか認識していないように感じる。このままではよくないと思い、第41回石橋湛山賞を受賞するなど評価が高い本作

    0
    2022年04月24日

    Posted by ブクログ

    【合意議事録という不誠実】
    沖縄で事件・事故が起こるたびに在日米軍の権利を保証する日米地位協定の改定が叫ばれてきたが、本書はそれでは問題は解消され得ないと主張する。なぜか。
    日米地位協定は1960年の日米安保改定時に、占領期の米軍特権が色濃く残る日米行政協定を改正したもの。自国の利益を最大限追求する

    0
    2021年10月01日

    Posted by ブクログ

    日米同盟を扱う本は多々あるが、本書は、同盟の骨格を為す日米安保条約の更に奥の院である日米地位協定の成立経緯を紐解き、最近まで明らかになっていなかった合意議事録こそが第一次安保の日米行政協定下における特権構造を維持するシステムの核心であり、外務省・防衛省など政府がひた隠しにしてきたことを明るみに出す名

    0
    2021年02月16日

    Posted by ブクログ

    在日米軍との関係を定めた日米地位協定。多くの摩擦、紛争の原因はこの協定にあるのだろうが、日米安保条約に比べるとあまり知られていない。歴史、ドイツやイタリアとの比較など。日本の防衛体制の根本に関わる非常に重要なテーマ。

    他国と米軍の関係の比較、歴史を交えた日米地位協定の解説。テーマが奥深いだけに自分

    0
    2019年12月08日

    Posted by ブクログ

    日米安保条約の運用を規定した下位の規約として日米地位協定があることは周知の事実だが、その核心は国会審議さえ経ていない合意議事録なる密約であることが、巷間囁かれる陰謀論ではなく研究成果として明らかにされたことは非常に意義がある。惜しいのは、もともと専門用語が頻出する類の本なのに、ところどころ文意が辿り

    0
    2021年02月09日

    Posted by ブクログ

    1960年に締結された合意議事録の方が、米軍の優越の根源的な原因であることを殆ど認識していなかった。この破棄無くして平等化は実現できそうに無い。マスコミ等はもっとこの問題を取り上げるべきではないか。
    それにしても自民党はこの問題に何故こんなにも弱腰なのか、本書でも指摘されているように、世界情勢が改訂

    0
    2020年08月07日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    日米地位協定に関する本を読んでみたいと思っていたところ、書店で見かけて購入。
    本書のとおりであるならば、日本政府の対応は当初、少しでも日本に不利な部分を取り戻そうとしていたのに対し、近年は、改定の努力はしていない上に国民感情を宥めることに腐心しているだけと思える。また、アメリカの思うがままにされてい

    0
    2021年10月06日

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