戦後民主主義に僕から一票

戦後民主主義に僕から一票

ビジネス・実用
990円 (税込)

4pt

雑誌・新聞掲載原稿、解説、講演を大幅加筆修正、書下ろしを加え、未来の日本がどのような変化を遂げていくべきか、日本の根幹を創る「民主主義」「政治」「憲法」「教育」の4項目について論じる、内田イズムが詰まった1冊。

戦後民主主義の価値観はどのように生まれ、どのような変遷をたどったのか?
「戦後民主主義」の含意は、さまざまであるが、日本国憲法に示された主権在民、平和主義、基本的人権の尊重、また教育基本法が背景にあることには誰しも異論がないだろう。占領下に生まれた戦後民主主義はこれからどこへ向かうのか? 日本の国の根幹を支える「民意」の反映は、もう失われてしまったのか? 道徳的「インテグリティ」が欠如する政治、日本社会が「株式会社化」する民主主義、沈黙の憲法制定過程問題、貧して鈍して劣化する教育。

日本の未来を創るうえで最重要となる4大イシューを取り上げ、日本を代表する論客が日本のイディオクラシーを批判するとともに、この国の未来を問う。

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  • カテゴリ
    :
    ビジネス・実用
  • ジャンル
    :
    社会・政治 / 政治
  • 出版社
    :
    SBクリエイティブ
  • 掲載誌・レーベル
    :
    SB新書
  • タイトル
    :
    戦後民主主義に僕から一票
  • タイトルID
    :
    1033653
  • ページ数
    :
    280ページ
  • 電子版発売日
    :
    2021年11月05日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    1MB

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戦後民主主義に僕から一票 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    とても面白いし、かなり納得して読めた。
    民主主義、政治、憲法、教育の4つについて各所に書いた文章のコンピレーション。教育のところはご自身が当事者だったためか、実体験に基づく感情が表れているところもあったが、その他は本当にまともなことを普通に冷静に、しかもとてもわかり易く説明してくれている。
    日本社会の株式会社化という言葉が出てくるが、これは本質よりも効率性を求めるケースや、数的帳尻合わせを良しとする評価軸が今だに蔓延っているこの国を上手く表している。また、政治、憲法の章では対米追従・隷属の歴史や背景・経緯がウチダ先生らしい筆致で描かれており、本当に納得できた。
    この国は先進国ではあるが、一流国にはなっていない。どうあるべきか、という議論に国民が参加していくようになるまでにはもう少し時間が掛かりそうだ。時間をおいてもう一度読みたいと思う。

    0
    2024年04月02日

    Posted by ブクログ

    民主主義、政治、憲法、教育の4つのテーマで論じられています。驚くべき事、お書きになられた時期が、ほとんどコロナ前であり、その洞察は、おそろしいほど、

    0
    2022年12月03日

    Posted by ブクログ

    内田樹さんの著者は初めて読みました。
    あまり読まないカテゴリーであり、民主主義についての本なので、固い内容かと思いきや、過去に書かれたものをテーマ別に掲載されており、読みやすかったです。
    また、過去に書かれた内容が中心ですが、今も変わらない問題を提起しており、古さを感じない内容でした。(むしろ変わらない日本にガッカリするという…。)

    印象に残ったのは下記の通り。
    ・過去の失敗に学べ。歴史から学ばないものに未来話はない(半藤一利)
    ・権力者を批判する権利は権力者にしかないという思考停止
    ・多様性を担保された集団は、そうでない集団よりも危機耐性が高い
    ・公人とは、反対者を含めて集団全体を代表するもの
    ・現実の突きつける問題に最適解で応じようとするものは、常に現実に遅れる。現実に遅れるものは、現実を創り出すことはできない
    ・教育の成果は、最終的には個人ではなく、集団単位で考量すべきもの
    ・格付けというのは、他の人たちでもできることを、他の人よりも上手くできるかどうかを見ること
    。独創的であればあるほど、格付になじまない
    ・自分のオリジナリティーではなく、カテゴリー内順位だと信じている。現代日本人が罹患している集団的な病である
    ・論理性とは突き詰めて言えば、そこで跳ぶか、跳ばないかの決断の差

    0
    2022年03月08日

    Posted by ブクログ

    大学設置基準の大綱化が、この国の高等教育や研究を劣化させる分岐点であったという著者の考え方に全面的に同意。

    0
    2021年12月31日

    Posted by ブクログ

    単著を読むのは、実はずいぶん久しぶりだった。共著書はしょっちゅう読んでるし、SNSでの発信にも触れるから、あまりそんな気はしていなかったけど。で、本書も相変わらずの内田節炸裂です。そういえば、先だって読んだ佐藤・池上新書の中で、内田さんのアメリカ陰謀論が、みたいな書き方をされていたんだけど、それが何だか全然ピンとこなくて、どういう読み方をしたらそうなるんだろ?と思ってたんだけど、なるほど、本書でも再三触れられる、アメリカの属国という考え方を受けて、ってことなんだな、きっと。でも、実際その通りじゃん。ここで記されるごとく、ひとまずそのことを受け止めないと、次のステップに進めないと考えるのが妥当じゃないか、と。

    0
    2021年11月25日

    Posted by ブクログ

    『戦後民主主義に僕から一票』

    久々の内田本。懲りもせず、はじめにから引き込まれる。内田老師は、誰も書かないようなことしか書かないことを、文筆家としての自らに課している。誰もが書くようなことを書くのは、書き手としての意味がないからである。しかし、伝えたいメッセージは極めてシンプルである。民主主義って大事だよね、憲法って大事だよね、教育って大事だよねという具合に、誰もが書くようなことを書いている。しかし、内田老師の凡庸ならざる点は、まさにその理路の部分にあり、なぜ大事なのかと言うロジックが、人とは明確に異なっているからこそ、何度も膝を打つポイントがある。
    民主主義に対して、何事も決まるのに時間がかかることを良くない点として挙げる人々に対して、民主主義は決まるのが遅いところが「実はよいこと」であることを伝える。なぜなら、決まることが遅ければ、世の中がすぐに良くなることはないけれども、すぐに悪くなることはない。先人は、世の中がすぐに悪くなる経験を何度もして、急転直下で悪くなるという最悪の事態を招かないように、世の中がすぐに良くならないというデメリットを知ったうえで、採用しているという理路で説明する。このような鮮やかさが内田老師の老師たるゆえんであろう。
    こうしたことは、今営業を行っている自分も常日頃感じる。営業担当者というものは、言っていることは同じである。「他社の商品より、弊社の商品が良い」「弊社の商品は買うだけの値打ちがある」ということだけである。しかし、なぜ他社より優れているのか、なぜ買うだけの値打ちがあるのかは、それを買う人やタイミングの数だけ理路がある。相手を納得させることができる理路を導き出した人間が、他の誰にも売れなかった相手にも売ることができる。まさに、その理路の部分に余人をもって代え難いその営業マンの魅力がある。

    本の内容に入るが、戦後民主主義への述懐とリアリズムに関する話が面白かった。
    内田老師は、いわゆる全共闘世代であり、学生闘争真っ盛りの時代の東京大学で青年期を過ごしている。当時の世代の主張はシンプルであり、制度的な権力に守られている「大人たち」を平場まで引きずり出し、真剣勝負をさせることであった。当時の学生が求めたのは成果主義であり、実力主義であり、組織の力を借りずに独力で勝負できる人間が強いという信念を持っていた。そして、そのような学生たちが大人になったとき、できてしまったのが、成果主義で実力主義、自己責任論の横行するマッチョな社会である。そして、誰もが理想郷として求めた社会は暮らしやすい社会ではなかった。社会は、大人たちを平場に引きずり出して喧嘩を吹っ掛ける青年だけでは持たなかったのである。喧嘩を吹っ掛けられても、喧嘩をせず、誰も気づかないけれども社会のマイナスを埋め合わせている大人たちが、社会に不可欠であったのである。そうした述懐に、我々若い人々の学ぶところがある。

    リアリストの章は、p138の文章をそのまま書いてしまった方がわかりやすい。最近、現実を変えようとする人々のことを嘲笑する人々をリアリストと呼ぶ風潮があるが、内田老師に言わせれば、それは全くリアリスティックな態度ではない。ただの正常性バイアスの虜囚である。本当に、現実を重くとらえている人間であれば、現実を如何にして改変していくかが、主題になるはずであるからである。そうした理路は、非常に納得がゆくし、私自身、正常性バイアスの虜囚には、人間としての尊厳を感じられないと思う節があるので、そのようにはなりたくないものである。
    「既に作り出されてしまった現実、どこからか起こってきた現実をただ追認し、それに適応していく態度のことを私はリアリズムとは呼ばない。リアリズムとはむしろ現実をこれから自分のアイデアに基づいて改変し、創作しようとする生き方だと思うからである。ほんとうに現実を重いと思っている人間なら、それに適応するのと同じくらいの熱意をもって、あるいはそれ以上の熱意をもって、現実をどうしようかについて気遣うはずである。明日の現実を変えることは自分の仕事ではないと思っている人間は、明日の現実がどのようなものになるか特段の興味がないと告白していることである。そのような人物にリアリストを名乗ることができようか」

    0
    2021年11月20日

    Posted by ブクログ

    職場の休み時間にちびちび読むのが楽しみだった本。いつものコンピレーションもので内容もどこかで読んだものが多かったが、とにかくリーダビリティが抜群に良い。単にリズムが良いだけでなく、語感が誠に心地よい。だから内容にもなおさら説得力がこもる。
    これだから氏の本を読むのはやめられない。

    0
    2026年07月24日

    Posted by ブクログ

    民主主義、憲法、教育などの様々なジャンルに関して、意見を述べている内容を集めた本。

    一番印象的だったのは、憲法の箇所。改憲派と護憲派の対立構造が私にはよくわかっていなかったのであるが、著者の解釈は割と納得感があった。

    改憲派のロジックは、基本的に日本国憲法はアメリカに押し付けて作られたものであるため、日本人だけで作るべきといった一貫性のあるものである。

    一方、護憲派には改憲派のような明快なロジックは存在しない。なぜなら、著者のように1950年に生まれた人間からすると、日本国憲法は空気のようにそこに存在していたからである。

    また戦争を経験した世代は、大戦の悲劇を次世代に受け継がないように、戦争体験および憲法制定時の背景などは、口を閉ざしていたのだと。戦争体験者の無言の言葉は、時に雄弁に物事を語るものであるものの、我々にはそれがもはやわからない。

    私のような現役世代は、憲法で保障されている権利などを当たり前のように享受し、それを血肉としていく義務を忘れてしまったのだなと反省した。

    憲法はあくまで目指すべき姿であり、それを実現するためには、国民一人ひとりが努力していく必要があると改めて自分に言い聞かせておく。

    過激な意見やわかりやすい意見が通りやすい昨今、護憲派には分が悪い状況だなと思う。某政党の憲法草案が話題になった今、改めて憲法について考えてみるのは大事なんだろうなと。

    0
    2025年11月27日

    Posted by ブクログ

    民主主義、政治、憲法、教育という四つのテーマについて書かれた著者の文章を収録しています。

    著者の憲法をめぐっての発言は、わたくし自身もこれまでいくつかの本で目にしてきましたが、本書ではとくに、戦中派がなぜ日本国憲法の制定過程について沈黙してきたのかということについて著者独特の議論が展開されており、おもしろく読みました。著者は、日本国憲法は「押しつけ憲法」であるという改憲派の問題提起を受けて、「ある日「お前たちが信じているものは人工物だ」と言われて仰天している「年取った子ども」に過ぎない」といい、戦中派の沈黙の意味がいったいなんであったのかということに、あらためて目を向けようとしています。

    著者が「まえがき」で「変な話」であると自認するように、はたして戦中派の意図が著者の考察するようなものであったのかどうかということについては、正直なところ疑問を感じましたが、著者はかならずしも歴史的な事実をつきとめようとしているのではないのでしょう。むしろ著者は、その沈黙を先行世代からの「贈り物」として受けとっており、レヴィナスに呼びかけられたように感じた経験をみずからの思想的営為の出発点に置いている著者らしい考察であるように思います。

    0
    2023年06月20日

    Posted by ブクログ

    内田樹のいつもの本と同じく、内田樹が色んな雑誌やブログ等に書いたことを、集め、必要に応じて書き換え、再編集したもの。2021年11月発行。
    「民主主義」「政治」「憲法」「教育」の4章だてになっている。
    内田先生の怒りが伝わってくるのが、「教育」の章だ。
    内田樹は神戸女学院大学を既に退官している。知らなかったが、退官の時期は、定年よりも5年早い。そのあたりのことを、内田樹は「私は選択定年制で大学を5年早く辞めたが、最大の理由は会議と書類書きが受忍限度を超えたからである。(中略)60歳になって、人生のカウントダウンが始まったのに、まだやり残した仕事がたくさんある。(中略)会議と書類書きで自分の時間をこれ以上費やすことに耐えられなかった。」と書いている。
    文科省の大学に対しての政策方針により、日本の大学のパフォーマンスは下がる一方であると同時に、現場で教員が何も生み出さない書類仕事に膨大な労力を割いているのが実情だそうである。そのあたりの経緯を、本書で内田樹は分かりやすく詳細に述べている。
    バブル崩壊以降、日本の経済は停滞しており反転のきざしはない。それでも、最近は、ノーベル賞を受賞する方が多く、日本の大学を中心とした科学技術は相当なレベルにあるのだろうと勝手に思っていたが、今やそんなことはないということだ。ノーベル賞は長いと数十年前の研究成果に対しての顕彰なので、最近の一国の科学技術レベルを示しているわけではない。
    経済の停滞を反転させる、一国の生産性をあげるためには、教育、特に高等教育のレベルの引き上げが必須だと思うが、そこが下がる一方ということであれば、先行きにあまり期待は持てないということだ。現場の教育者は、もっと内田樹のように声をあげれば良いのに、と思う。

    0
    2022年07月13日

戦後民主主義に僕から一票 の詳細情報

  • カテゴリ
    :
    ビジネス・実用
  • ジャンル
    :
    社会・政治 / 政治
  • 出版社
    :
    SBクリエイティブ
  • 掲載誌・レーベル
    :
    SB新書
  • タイトル
    :
    戦後民主主義に僕から一票
  • タイトルID
    :
    1033653
  • ページ数
    :
    280ページ
  • 電子版発売日
    :
    2021年11月05日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    1MB

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