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アメリカの国力の低下と共に勃興する諸大国の新たな覇権主義。拡大する中東の戦乱、国境を越える大量の難民、欧州のテロ事件。行き過ぎたグローバル経済と格差社会。国内に目を転じれば大規模な災害が起こる中、平和主義の戦後レジームからの脱却を主張する動きが勢いを増している。いよいよ混迷を深める世界と社会の情勢。その背景にあるのは、世界史レベルのパラダイム(知的枠組)の地殻変動である。顕在化している近代の崩落過程についてリベラル派の言論人を代表するふたりが語り合い、難局を避けるために必要な世界の見取り図を提示する。【目次】はじめに――悲劇の氾濫の中で 姜尚中/序章 問題提起 世界は「最終戦争」に向かっているのか/第一章 液状化する国民国家とテロリズム/第二章 我々は今、擬似戦時体制を生きている/第三章 帝国再編とコミューン型共同体の活性化/第四章 グローバリズムという名の「棄民」思想/第五章 シンガポール化する日本/第六章 「不機嫌な時代」を暴走させないために/おわりに 内田 樹/主要参考文献
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Posted by ブクログ
何はともあれこのタイトル、センスなさ過ぎないか。
中身とはほとんど関係のない煽りっぷり。
せっかくの2人の刺激的な対談が台無しになっている感。
こういうタイトルに惹かれる人にこそ読んでもらいたいというメッセージなのかもしれないけれど、それにしてもなあ。
個人的には末尾の方で指摘されている「飽きている」という指摘が腑に落ちた感じでした。戦後70年を経て、日本人は今の社会に、政治に、平和に「飽きている」という指摘。
たとえば戦争状態に巻き込まれずに半世紀以上の時間を過ごすということは文字通り「有り難い」ことなのだと思う。その奇跡的な出来事が70年続いてくれたおかげで僕たちはそれを「有り難い」と思うことがなくなり、その状態に慣れ、飽きてしまっているのではないか。
成熟社会を迎え、世の中に何か閉塞感を覚えるのはたぶん僕だけではないと思う。でもだからといって、今ある「有り難く」貴重なものまで壊してしまっていいという法はないだろう。
東京都知事選挙は小池氏が優勢だそうだが、これも自民党にも飽き、タレントが知事をするいうのにも飽きた国民感情の投影と読むこともできそうだ。
そんなことを考えながら読んだ本でした。
Posted by ブクログ
日本はシンガポール化するのか? この章が一番面白かった。緊急事態条項を書き込むことによる憲法改正は、日本社会を独裁への道へと開くことになるかもしれないが、一方で、自民党は新自由主義的政策を決して手放そうとはしない。金儲けしながら独裁への道を開く。そのモデルとなっているのがシンガポールな訳だが、そのモデルを日本に導入するにはかなりの無理がある。そもそも経済成長という幻想から離れ、どのような社会を築くことができるのかという問題提起を行っている。本書は、日本のことだけではなく、世界情勢(特に、フランスとアメリカの議論が多い)に広く目配せし、世界が第三次世界大戦に向かっているのではないかと言及している。対談形式で書かれているのですらすら読めた。
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