悪の力

悪の力

693円 (税込)

3pt

川崎市中一男子生徒殺害事件、群馬大病院事件、名古屋大女子学生の殺人・傷害・放火事件、酒鬼薔薇聖斗、ルフトハンザ系航空機墜落……。周囲では日々、「悪の力」が増大しているように映る。そして、ひとたび「悪」を見出したとき、人々は心の奥底からどす黒い感情が湧き出すのを感じるだろう――“こいつだけは許せない”、と。しかし、そうした憎悪のエネルギーは、実のところ「誰かと繋がりたい」という叫び声でもある。現代人を苦しめる「悪」はどこから生まれるのか。私たちはそれとどう向き合えばいいのか。100万部のベストセラー『悩む力』の著者が、人類普遍の難問に挑む。『教団X』の中村文則氏推薦!【目次】プロローグ/第一章 悪意に満ちた世界/第二章 悪とは何か/第三章 なぜ悪は栄えるのか/第四章 愛は悪の前に無力か/エピローグ/後書

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悪の力 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2015年12月01日

    いままで読んだ姜さんの本の中で
    一番よかったと思う本です。
    どれも面白いと思うことが多いのですが、今回の本は
    とてもいいと思いますし、大げさにいうと感動します。
    悪とは何か?悪はどのように生まれるのか。
    最後の「第4章 愛は悪の前に無力か」とエピローグは
    その中でも秀逸。内容は書きませんが、一文一文...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年12月18日

    読みやすかった。
    なぜ悪が魅力的に思えてしまうことがあるのか。
    なるほど、と思えました。
    ゴールディングの「蠅の王」など、読んだことがない本の説明も多く、教養となる一冊でした。

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    Posted by ブクログ 2022年04月26日

    「憎悪」のエネルギーは、他人と、社会と繋がりたいという切な願いがかなえられずに生じるものである。だから、少し力を抜いて、半分だけ怒りというものを肯定してみよう。
    様々な文学作品を例に取りながら説く、怒りのについて、怒りとの付き合い方について。

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    Posted by ブクログ 2021年11月05日

    忖度なしに悪が悪であるためのすべてが書かれていた。平常心で読むのは危険。悪を好む人、悪と戦う人、どちらの感情をも揺さぶる内容。空っぽの自分とは違う、確かな存在感のある空虚な悪(ん?)に惹かれるカラクリ。これは世界の新しいレイヤーが見えてくる恐怖体験だと思う。

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    Posted by ブクログ 2021年10月15日

    川崎市の中学生の事件や名古屋大学の女子学生の事件などの若年者の惨虐な事件を起点に悪に対する向き合い方を教えてくれていると感じた。

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    Posted by ブクログ 2015年12月14日

    今現在の、世界中の社会に立ち現れた悪意が起こした事件の様相を紐解きながら、悪とはそもそも何か、私たちは悪に対してどう抗って行けるのか、悪に負けないための共生という考え方などを説いています。
    新書版であり、エッセンスだけを本書に込めたとのことですが、厚み以上の濃い内容です。

    「人は大きな虚無に捕らえ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年12月03日

    悪とは何かに対する一つの答えであるが、あくまで筆者の考える悪の形であるから、これが正解というものでは無い。だがカラマーゾフの兄弟や過去に発生した悪魔的とも思える殺人事件などを例に挙げ、悪の形を明らかにしている。
    「魔が刺した」とか、「他人の不幸は蜜の味」など我々の周りには小さな悪もたくさん潜んでいる...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2019年01月31日

    「悪」は病の一種だと著者は言っているが、善悪は時代により変化しているようにも思える。絶対的な正義というのもあるのだろうか。

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    Posted by ブクログ 2017年11月11日

     自分の存在自体が空虚で不安であるとき、その空っぽを埋めるようにあくが忍び寄ってくる。
     自分が世間の一部であるという実感が、アイデンティティーとなり空虚感を満たす。しかし、資本主義社会では、自分だけが頼りで自社が勝ち残るという思想を教え込まれ、孤立し空虚になりがちである。
     世間の人間関係の中に、...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2017年09月28日

    悪は病いである。愛するにも憎むにも他人が必要です。しかもその一人一人の田shが自分と同じように自由な存在であるとすれば、悪は人間の自由と他者の共存という、永遠のテーマとかかわっているのです。
    これが結語である。それまでは散漫な展開。初めての姜尚中の著書だががっかりだった。

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