ジリアン・テットの作品一覧
「ジリアン・テット」の「Anthro Vision(アンソロ・ビジョン) 人類学的思考で視るビジネスと世界」「サイロ・エフェクト 高度専門化社会の罠」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「ジリアン・テット」の「Anthro Vision(アンソロ・ビジョン) 人類学的思考で視るビジネスと世界」「サイロ・エフェクト 高度専門化社会の罠」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
人類学の方法論と思考法の有効性を説く。
異文化理解を旨とする人類学的思考が、異なる文化圏でのビジネス展開に役立つとか、感染症を分析するのに資するとか、そういった実践例だけでも十分に面白い。
でも本書の面白さはもっと先に進んでいて、広範に未知の領域への探求法として人類学の手法を応用するということだ。
「経済や金融のことなどさっぱりわからず、専門用語はあまりに理解不能で退屈で、放り出したくなった。(中略)
だがしばらくして、そんな自分の反応は主に恐れと偏見から生じていることに気づいた。大学では人類学を専攻する学生は、金融業界を志す学生とは異なる社会的「部族」に属しており、後者の使う言葉は私には
Posted by ブクログ
企業だけでなくあらゆる組織が大きくなるにつれて、組織間の交流が減り、日本語でいうところの「タコつぼ」(英語ではサイロ)が構築されていきます。これは高度に分業・専門職化が進んだ現代社会では避けられない事象ですが、サイロがあまりに強固すぎるとチャンスやリスクを見逃し、場合によっては組織の存亡を揺るがすような事態に陥ることがあるわけです。本書では、サイロが弊害をもたらした事例として、ソニー、UBS、世界金融危機時の経済学者を第1部で紹介し、第2部では、サイロの弊害をいかに克服するかという「サイロバスターズ」の事例として、シカゴ警察、フェイスブック、クリーブランド・クリニックをとりあげ、さらに他社のサ
Posted by ブクログ
異なる民族や文化のことを深く理解する人類学の手法が、今日の企業の商品開発や社会問題の解決にも活かせることを、著者自身の経験や多くの実証的な事例を元に明らかにした一冊。
人類学者が異なる文化を持つ民族が暮らす実生活の場に身を置き、その文化に自ら「浸る」ことで本質を理解しようとする「エスノグラフィー」という研究手法は、企業の顧客ニーズの分析や、エボラ対策といった医療現場でも成果を上げている。著者はこのような人類学者の思考法は、文化の多様性を偏見なく受容することにつながるとともに、翻って自らの特異性に気づく機会にもなり、そのためには集団において誰もが当たり前すぎて口にしないこと(社会的沈黙)に気づ