小説の検索結果
検索のヒント
検索のヒント
■キーワードの変更・再検索
記号を含むキーワードや略称は適切に検索できない場合があります。 略称は正式名称の一部など、異なるキーワードで再検索してみてください。
■ひらがな検索がおすすめ!
ひらがなで入力するとより検索結果に表示されやすくなります。
おすすめ例
まどうし
つまずきやすい例
魔導士
「魔導師」や「魔道士」など、異なる漢字で検索すると結果に表示されない場合があります。
■並び順の変更
人気順や新着順で並び替えると、お探しの作品がより前に表示される場合があります。
■絞り込み検索もおすすめ!
発売状況の「新刊(1ヶ月以内)」にチェックを入れて検索してみてください。
-
HAIKU Column Vol.6
私がHaiku Column を運営して4 年目になる。 毎日365 日休まずに運営してきた。その結果最近になって結論らしきものが見えてきた。 まず、最初に、Haiku Column は国際俳句交流の「一つ」のグループである。 初めは切れ、取り合わせに拘って、二行詩を提唱してきた。 そして、永田氏が七つのルールを提案した。 その結果、メンバーの間に、俳句は二つの部分からできている、と言うことが浸透し、そして七つのルールによって省略が効いてきた。 説明的な句がなくなってきた。具体的な物に語らせる、瞬間を切り取って詠むと言うことが浸透してきた。 次に大きな発見であるが、季語を紹介し始めてから、季語の欄が勢いづいてきた。 今現在、一つの季節に70 位季語を紹介しているが、季語の欄はどんどん秀句が貯まっていく。今回は歳時記、「春」 を出版したが、それぞれの季節に70 個季語を載せているので 今後、夏、秋、冬、新年を出す予定である。現在10000 以上の句が貯まっている。 一行目に季語、二行目に季語と良い距離感を持った季語とは別の言葉、また反対に、二行目に季語、一行目に季語と程よい距離を持った言葉というパターンを示してから、メンバーの俳句が日本の俳句に近くなってきた。シラブルも10 から15 の間で、そのまま日本の17 音俳句に訳すことが可能になってきた。 日本の俳人と交流するためにも、17 音に訳されたHAIKU は貴重なものだと思う。 今後できる限り、この方法でいきたいと思う。 私たちはここで有季定型グループとして進めていきたいと思う。 同じものを見て、同じように感動し、同じ気候の中で同じ感覚を持つことは、素晴らしいと思う。これこそ国際俳句交流の姿だと確信する。 (巻頭言より) -
ベスト版 たんぽぽのお酒
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 今なお色褪せない、少年ファンタジーの名作が待望の復刊。 輝く夏の陽ざしのなか、12歳の少年ダグラスはそよ風にのって走る。その多感な心にきざまれる数々の不思議な事件と黄金の夢……。夏のはじめに仕込んだタンポポのお酒一壜一壜にこめられた、少年の愛と孤独と夢と成長の物語。巨匠ブラッドベリが贈る、少年ファンタジーの永遠の名作。 【山崎ナオコーラ氏、推薦!】 ファンタジーは日常にある。 散歩の道に、家事の途中に、黄金色の夏に……。 子どもと大人で、一緒に読みたい! -
カラス殺人事件
生物学者ネル。博士の知識なくして、この謎は解けない。 英国でシリーズ累計18.6万部突破! 英国Amazon高評価3500件以上 (2023年10月現在) 田舎町の奇怪な殺人事件に美人学者が挑む。生き物トリビア満載の超絶ミステリ! 解説・大矢博子 ネル・ワード博士の専門は生態学。断じて殺人ではない。しかし英国の田舎町の荘園領主ソフィ・クロウズが殺され、事態は一変。現場で動植物の調査をしていたネルは第一容疑者になる。ジェームズ刑事からの疑いを晴らすために、同僚のアダムとともに生き物の専門知識を駆使して真犯人に迫るが…。これは何年も前から仕組まれてきた罠なのか? サスペンスフルでキュートで知的。先が見えない超絶コージーミステリ。 「著者自身が生態学者なのだが、その専門知識の描写が謎解きにかかわってくるくだりは本書の大きな読みどころだ。また人間模様の面白さもある。同僚のアダムといい感じのネルだが、そこへ現れたのが刑事のジェームズだ。ジェームズはネルに一目惚れするが、同時に彼女を疑わなくてはならない。そしていよいよネルが逮捕かとなったとき──ここで「えっ」と声が出てしまうほどの意外な事実がわかる。人は人をどこで判断するか、という大きなテーマがこの物語には隠されている。コージーにしてサスペンスフル、知的にしてロマンティックな一冊なのだ。」――大矢博子(書評家)解説より -
百の影
〈「2000年代韓国文学における最も美しい小説」ついに邦訳 〉 「暴力あふれるこの世界で、好きでいられる(もの)なんてほんの少ししかない」 強大な力によってかけがえのない日常を奪われながらも、ひたむきに生きる2人のあたたかで切ない恋物語。 --------- 大都会の中心に位置する築40余年の電子機器専門ビル群。 再開発による撤去の話が持ち上がり、ここで働く人たちは〈存在していないもの〉のように扱われる。 ──弱き者たちに向かう巨大な暴力。 この場所を生活の基盤とするウンギョとムジェを取り巻く環境はきびしくなっていく。 しかし、そんな中でも二人はささやかな喜びで、互いをあたたかく支えあう。 2人が歩く先にはどんな希望が待っているのか……。 --------- 僕は鎖骨のくっきり浮き上がった人が好きです。 そうなんですね。 好きです。 鎖骨がですか? ウンギョさんのことが。 ……あたし、鎖骨とかぜんぜんくっきりしてないけど。 くっきりしてなくても好きなんですから、ほんとに好きなんですよ。 --------- 【目次】 ■森 ■つむじとつむじとつむじではないもの ■口を食べる口 ■停電 ■オムサ ■恒星とマトリョーシカ ■島 ■あとがき ■ふたたび、あとがき ■訳者あとがき -
明治文学の彩り 口絵・挿絵の世界
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 新聞、雑誌、書物に掲載された、口絵・挿絵は、どのように描かれ、印刷されていたのか。小説の内容とどのように関係するのか。美麗な木版多色摺口絵の味わい方から、新聞や雑誌といった緊迫した制作現場での文章と絵とのぶつかりあいまで、フルカラーの150点を超える当時のイラストとともに紹介。坪内逍遙、尾崎紅葉、樋口一葉、島崎藤村、泉鏡花といった文豪たちと、渡辺省亭、鏑木清方、黒田清輝、鰭崎英朋ら絵師によるコラボレーションが生んだ、明治文学の知られざる諸相を明らかにする。 -
風と雅の帝
皇位継承が持明院統と大覚寺統で交互に行なわれていた鎌倉時代後期、量仁(光厳天皇)は持明院統の期待を背負って即位した。しかし、幕府が倒される際、六波羅探題軍とともに京都から逃れるも追い詰められ、目の前で六波羅探題ら四百名以上の武士が自刃。捕えられた光厳は、前帝・後醍醐によって即位そのものを否定されてしまう。その後、後醍醐と敵対した足利尊氏に擁立されることで、一度は“治天の君”の座につくも、尊氏の裏切りにより、南朝の囚われの身に――。彼を慕っていた鎌倉武士の死、宿敵・後醍醐との泥沼の闘い、吉野での幽閉の日々……南北朝の動乱の中、「天皇とは何か」を真摯に考え続け、現在の“象徴天皇”にも繋がる生き方を貫いた、“忘れられた天皇”を描く、著者渾身の歴史長編小説。 -
あの光
ハウスクリーニングサービスで働く高岡紅は、丁寧な仕事と気配りで依頼人からリピート指名が入るほど信頼を得ていた。だが、入社当時からさほど変わらぬ待遇や問題の多い部下に腐心する日々に疑問を抱いていた。 そんな折、母・奈津子から独立を後押しされ起業を決意する。仕事は軌道に乗り、リピート客である船場薫の強い勧めで新事業「開運お掃除サービス」を立ち上げる。薫の仕掛けで紅のブログがインフルエンサーの目に留まり、書籍化も決定。初セミナーも大成功を納め、カリスマ指導者として一躍時の人となった。 そんなある日、紅のメソッドを曲解した一部の会員の行動がSNSで批判され大炎上。窮地に追い込まれた紅は起死回生を試みるのだが……。 承認欲求と自己啓発の闇を撃つ問題作。 -
刀之怪 神刀・霊刀・妖刀 世にも不思議な名刀伝説
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 名刀に伝わる妖怪退治、奇想天外な逸話、不気味な物語、心に染みる哀話など33振り約40話を収録。とりわけ邪神・悪鬼・幽霊・山姥・大蛇・蜈蚣(むかで)・雷神・土蜘蛛などの妖怪退治の伝承は、歴史的背景を掘り下げながら物語醸成の核心に迫ります。 それぞれの名刀伝説は、物語と解説部分を2つのパートに分けて読みやすくし、歴史人物、事件、専門用語にはふりがなを振り、難解な刀剣用語などは脚注で詳説しています。徳川家康・織田信長・豊臣秀吉・伊達政宗・源義経・源頼光・立花道雪らの剛勇が愛刀に寄せた熱い思いもひしひしと伝わってくることでしょう。 また、セレクトした33振りの刀剣は「鬼丸国綱」「童子切安綱」「姫鶴一文字」「数珠丸恒次」「大典太光世」「骨喰藤四郎」「薬研藤四郎」「南泉一文字」「圧切長谷部」など、刀剣史に燦然と輝く名刀揃い。刀剣の解説にも紙幅を割き、刀剣をあまり知らない歴史ファンにもわかりやすい読み物となっています。 -
エディ、あるいはアシュリー
「さて、エディ。こう呼ばれたいなって思う名前はあるの?」 「アシュリー」 本当はそんな名前、考えたこともなかった。〈自分は男じゃないらしい〉という認識は、〈どうも女性のようだ〉とは直結していなかったからだ。それなのに訊かれたら口をついて出た。アシュリーは子どもの頃に可愛がって大切にしていたぬいぐるみだ。 (「エディ、あるいはアシュリー」より) --------- 性の多様性。移民。失われた日々。喪失。再生。暴力……。 どこにでもあるリアルな世界を、時を越え、現実と幻想とを自由に行き来しながら、未来と希望を信じて描いた短編集。 ジェンダー・アイデンティティの不確かさを自らに問いかける表題作「エディ、あるいはアシュリー」、第63回現代文学賞受賞作「相続」など8作品を収録。 --------- 避けようのない過酷な現実と、その先にある柔らかな希望……。 韓国ファンタジー界の旗手が織りなす物語のタペストリー8編。 --------- 【目次】 ■レオニー ■エディ、あるいはアシュリー ■海馬と扁桃体 ■正常人 ■木の追撃者 ドン・サパテロの冒険 ■へその唇、嚙みつく歯 ■相続 ■メイゼル ■あとがき ■訳者あとがき -
つぶやく現代の短歌史 1985-2021 「口語化」する短歌の言葉と心を読みとく
1985年の俵万智の登場以降の現代の短歌を、歌人にして社会学者が、年代ごと、世代ごとに読みといてゆく だいたい1980年代以降について、さまざまな時評や座談会等はあるにせよ、短歌史は書かれることがなかった。 その理由は、菱川善夫、篠弘の仕事が一段落したこと、また社会や歴史などの「大きな物語」へ人々の関心が向かなくなったこと、によるだろう。 しかし1980年代半ばに俵万智が登場し、後述する「口語化」が進行していった歴史は短歌史の中でそれなりに重要であった。そして何よりも歌を詠み、読むにあたってはやはりその歴史を問い続けなければいけない……。(「序章」より) 【目次】 序章 現代短歌史研究のために 一章 1985年以降の1980年代――「ライトな私」とバブル経済 二章 1990年代――「わがままな私」とバブル経済の崩壊 三章 2000年代――「かけがえのない私」と失われた20年 四章 2010〜2021年――「つぶやく私」と大震災・コロナ禍という文明災害 補章 現代短歌のカリスマ歌人――岡井隆と馬場あき子 五章 社会調査で検証する現代の短歌と歌人 終章「口語化」の諸局面とジェンダー、システム化、合理化の問題 【著者】 大野道夫 1956(昭和31)年神奈川県生れ、児童期に曾祖父の佐佐木信綱と出会い文学を志望する。75年東京大学入学、一留して80年同大学大学院(教育社会学専修)進学。92年仏教系大学の社会学教員として就職。 1984年竹柏会「心の花」入会、のちに編集委員、選歌委員となる。89年「思想兵・岡井隆の軌跡」で第7回現代短歌評論賞受賞。 -
首都襲撃
その日、東京は戦場になった……。『官邸襲撃』の著者が描く、衝撃のクライシス小説第二弾。夏目明日香は、一年前の官邸襲撃事件のトラウマを抱えつつも、総理付きSPとして復帰した。一方、総理の新崎は、欧米で立て続けに起きたテロ事件に対抗し、〈テロ撲滅世界会議〉を東京で開催すると宣言。しかしその結果、東京がテロの標的となることに。そんな中、六本木で最初の爆発事件が起きた……。さらに国際会議を守るべく奮闘する明日香たちの作戦はテログループに漏れ、対策は後手に回り続ける。裏切り者は誰なのか? そして会議の開催の行方は!? 本当に日本は安全なのか、安全保障対策は万全なのかをあらためて問いかける、首都・東京の危機を描いた傑作長編。 -
評伝 永井龍男 ─芥川賞・直木賞の育ての親─
最後の鎌倉文士、名文家、名編集者、そして芥川賞・直木賞の育ての親として著名な永井龍男の日本初の本格的評伝である。その人生を詳細にたどりながら語られる昭和文壇史と作品紹介。芥川龍之介と永井家の意外な接点。菊池寛・横光利一らに文才を愛された少年時代。小林秀雄・堀辰雄・中原中也・青山二郎らとの青春の日々が、ここに甦る。講談社から刊行されている全集未収録作品も含めた永井の小説の全容を示す、最初の試みとなる。本書は、昭和文学に関して専門的な知識を持つ読者だけではなく、より一般的な文学愛好者も対象とする。学術書としての資料的価値と、読み物としての面白さ・判りやすさを兼ね備えた本格評伝である。 (※本書は2017/4/17に青山ライフ出版株式会社より発売された書籍を電子化したものです) -
イット・エンズ・ウィズ・アス
そんなのもう終わり あなたとわたし ふたりで終わらせるの ネイキッド・トゥルース(むき出しの真実)は必ずしも美しくないから 取り返しのつかない15秒 “It stops here. With me and you. It ends with us.” “Naked truths aren't always pretty” “Fifteen seconds that we'll never get back.” フラワーショップを開業したばかりのリリーと脳神経外科医のライルは、情熱的な恋に落ち結婚。仕事もプライベートも充実した毎日だったが、ライルには幼い頃のトラウマがあることが発覚……。 最後の最後まで心を揺さぶりつづけ、全米の女性をとりこにした恋愛小説。 電子限定ボーナストラック「コリーン・フーヴァーと母ヴァノイの対談」を巻末特別収録! 原題:It Ends with Us -
デザインとビジネス 創造性を仕事に活かすためのブックガイド
◆『発想する会社!』『誰のためのデザイン?』『考えなしの行動?』『アイデアのつくり方』『デザイン・ドリブン・イノベーション』『レトリックと人生』『デザインスプリント』『101デザインメソッド』『ハイ・コンセプト』『クリエイティブ・マインドセット』『自分の仕事をつくる』など、「デザイン×ビジネス」に関する名著30冊を紹介するブックガイド。 ◆ストラテジックデザイン、ビジネスデザインを専門として研究・教育活動に従事しながら、ビジネスデザイナーとしての実務を行っている、ビジネス×デザインのハイブリッドバックグラウンドである著者が解説します。 -
荻窪メリーゴーランド
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 木下龍也と鈴木晴香が挑む、現代短歌の新境地。 言葉の魔術師たちが紡ぎ出す虚構のラブストーリー。 ふたりが演じる彼らは誰なのか。どこにいるのか。 そしてどんな結末を迎えるのか。 目撃せよ。 過去の「恋」をしなかったことにはできなくて、 それを「なくて」もよかったと思えるほど、僕は強くない。 ――木下龍也 美しさと逞しさ、正常と狂気がメリーゴーランドのように、 回転灯のように、走馬灯のように回転し続ける世界。 ほんとうの恐ろしさは、それが終わらないことにあるのかもしれません。 ――鈴木晴香 ※電子版は【通常版】のみとなります。また、電子版は紙版と若干装丁が異なります。 -
高橋和巳・高橋たか子 電子全集
高橋和巳の代表作ともいえる宗教団体の破滅を描いた一大長編『邪宗門』を中心に、未完作「古風」を併録した一巻。 高橋和巳の代表作ともいえる一大長編『邪宗門』。 序章+3部構成の体裁をとる物語は、「ひのもと救霊会」なる宗教団体が昭和初期に治安維持法違反や不敬罪といった罪科に問われることで、国体論的国家権力によって徹底的に弾圧され、壊滅の危機に迫られるも、戦後、新たなる世の到来とともに、信徒それぞれが希望と復讐の念を交錯させつつ再起、再興を志しながらも、今度は駐留軍によって弾圧され解体していく宗教団体の破滅までのさまを描いた作品。 当巻では、決定版ともいえる単行本に加え、「朝日ジャーナル」1965年1月3日号~1966年5月29日号まで全74回にわたり連載された初出版も完全併録。 決定版では改稿に加え、特に第3章で、大幅な増補が施されていることも確認できる。 また、併録した未完作「古風」は1957年3月から1958年8月まで、同人雑誌「対話」第一、二、三号に発表され、壮大な構想にもとづく長編小説として書かれたが、中断したまま、未完となった作品で、和巳最後の小説『黄昏の橋』に受け継がれる作品といえる。 解説は、和巳と同じ京都大学文学部卒で関西学院大学文学部教授・橋本安央氏(『高橋和巳 棄子の風景』を執筆)が務め、解題は和己巻の監修を務める作家・太田代志朗氏が担当。 付録として「邪宗門」「古風」の生原稿等も収録する。 -
終末のアリア
2021年9月11日午前8時46分、国会議事堂に無人偵察機が墜落・炎上した。 同時多発テロから20年後のこの日、誰が何を目的にテロを起こしたのか? そしてなぜターゲットは日本なのか――。 奇しくも同じ日、アメリカが国際指名手配するイスラム過激派テロリスト・赤星瑛一が警視庁に出頭してくる。このままではCIAに暗殺される、身の潔白を証明させてほしいと保護を求めてきたのだ。 警察はテロ犯の疑いをもって赤星の身柄を拘束するも、その後に次々とサイバーテロが発生、取調室の赤星は「神の裁き」だと繰り返すばかりで犯人像はまったく掴めない。 首相官邸、防衛省、警察庁は一枚岩になりきれず右往左往、具体的な対策を打ち出せないでいるうちに、東京の電力供給がストップし、国民生活にも被害が及び始める。 大混乱の最中、追い打ちをかけるように北朝鮮のミサイル発射を知らせる警報が鳴る・・・・・・。 突如訪れた国家と世界の危機に、「平和の国」日本はどう立ち向かうのか。 -
ふりさけ見れば
遣唐使は日本の朝廷からどのような命を受けて派遣され、中国で何をしていたのか―― 2012年の直木賞受賞作『等伯』に続く、安部龍太郎氏の日本経済新聞連載小説は、対外的に「国家」としての土台を築き上げた8世紀・奈良時代の日本を、ユーラシア大陸・東アジアの中に位置づけて描いたスケールの大きな作品。安部氏の新たな代表作といっても過言ではない。 日本とユーラシアを結びつけるのは、唐で科挙に合格し玄宗皇帝の側近にまで出世したたぐいまれなる日本人・阿倍仲麻呂、そして仲麻呂とともに唐に渡り当時の大唐帝国のすぐれた文化・政治制度を内政に移植した学者にして政治家の吉備真備。唐からは、玄宗皇帝と楊貴妃、安史の乱を起こした安禄山、大詩人の李白や杜甫など、日本でも多くの逸話が知られる人物が続々と登場する。ついに帰国できなかった阿倍仲麻呂が日本の朝廷から帯びていた重大な密命とははたして…… 当時、吉備真備らが持ち込み移植した律令制度はその後いまに続く日本の法律の中に色濃く残る。日本の皇室の儀礼にもこの頃移植したものが少なからず存在し、鑑真和上の招聘による仏教の興隆など、「国家」としての土台はまさにこの頃に築かれたものである。チベット、新疆ウイグルなどとの中国の緊張関係は1300年前から連綿と存在していた。日本と中国の関係、日本と朝鮮半島の関係、中国と朝鮮半島の関係は古代から幾多の戦乱を経て、連綿と今に続くものである。歴史時代区分としては日本の古代を描いた小説ではあるが、ここが「東アジアの中の日本」の視座の原点かもしれない。 -
光の護衛
疎外された者の絶望と孤独を優しく照らし、現代社会に問いかける小品集 私たちは生きるのに精一杯で、誰かの痛みに関心を持つことは難しい。でもその痛みはいつか自分に降りかかるかも知れない。困難な時代に痛みが弱者に集中せずに、分散して和らぎ健やかな社会へと向かうには、「他者」の痛みに寄り添う営みが必要だ。無関心は残酷さにも気付けないが、誰かに救われた記憶は、また誰かを救う。傷ついた記憶すべき人々を忘却から引き戻し共感へと引き寄せる、優しくも力強いこの短編たちが誰かの希望となり、強者に押し込められた孤独から、救う者と救われる者を護り照らす一筋の光になることだろう。 【目次】 光の護衛 翻訳のはじまり モノとの別れ 東の伯の林 散策者の幸福 じゃあね、お姉ちゃん 時間の拒絶 ムンジュ 小さき者たちの歌 解説 彷徨う存在の記憶と光(文学評論家・韓基煜) 作家のことば 訳者あとがき -
怪談の仕掛け
近年、怪談会や怪談イベントが人気を集め、怪談の動画コンテンツも盛んに配信されるようになっている。なぜ、今も昔も、恐怖を感じさせる怪談は人を引き付けるのか。そもそも、怪談を怪談たらしめているものは何なのか。 怪談の基本を声の文化として捉え、怖がらせたい語り手と怖がりたい聞き手の関係性のなかで生成する怪異をめぐる話として怪談を位置づける。そして、悲話、笑い話、猥談、落語、童話、ネットロア、予言譚、実話など、様々な話を成立させる仕掛けと怪異的な要素の関係を読み解くことで、怪談のメカニズムを浮き彫りにする。 話し手と聞き手の共犯関係や特定の感情を呼び起こさせる話の型・装置に着目して、「怪談とは何か」「怪談と恐怖の関係とは何か」を明らかにする。 -
九月と七月の姉妹
わたしは姉のセプテンバーの誕生から十か月後に生まれた。でも、互いの誕生日を混ぜ合わせて同じ日にしている。セプテンバーがそう決めたから。セプテンバーはゲームをする。セプテンバーが指示する側、わたしが操り人形。彼女の言うことをなんでも聞かなくてはいけない。指示通りにできなかった場合、わたしは命を一つなくしてしまう。そうやって遊ぶときはたいてい、わたしには命が五つあって、全部なくしたら何かが起こることになっていた。内気で意志の弱いジュライは、姉のセプテンバーの支配下にあるが、二人の絆は揺るぎないものだった。春先に学校で起きたある事件をきっかけに、母とともに町を出て亡父の生家へと引っ越したが、それを機にジュライの中には奇妙な不安と違和感が芽生え…… -
ボイジャーに伝えて
世界の本質を鮮やかに描いた慧眼の作家 駒沢敏器が遺した幻の長編小説が、没後10年を経てついに刊行。 世界の自然音を録音しながら音の向こうの世界を見出そうとする公平と、レコーディングスタジオで働く恭子。 セント・ギガ(実在したラジオ局)に感銘を受けて自然音を採取し録音作品を作り始めた公平は、見えない音の向こう側にある世界を見出そうと日本を旅し、沖縄にたどり着く。その旅路を見守る恭子。2人は、お互いの存在を通してそれぞれ自分自身のあり方について真摯に模索し続けていく。 世界中を巡りながら紀行文を書いてきた駒沢氏の抱えていたテーマや思想が、フィクションという形で展開された作品。 【著者】 駒沢敏器 1961年東京都生まれ。雑誌『SWITCH』の編集者を経て、作家・翻訳家に。主な著書は、小説に『人生は彼女の腹筋』(小学館)、『夜はもう明けている』(角川書店)、ノンフィクションに『語るに足る、ささやかな人生』(NHK出版/小学館文庫)、『地球を抱いて眠る』(NTT出版/小学館文庫)、『アメリカのパイを買って帰ろう』(日本経済新聞出版)、翻訳に『空から光が降りてくる』(著:ジェイ・マキナニー/講談社)、『魔空の森 ヘックスウッド』(著:ダイアナ・ウィン・ジョーンズ/小学館)など。2012年逝去。 -
少年籠城
猟奇殺人×子ども食堂立てこもり 究極のサスペンスミステリ。 地方の温泉街の河原で、子どもの惨殺遺体が発見された。 警察は、小児わいせつ事件を繰り返していた15歳の少年・当真への疑いを強める。 逃亡中の当真は警官の拳銃を強奪し、子分とともに子ども食堂に立てこもった。 自分は無実で、人質を殺されたくなければ、警察は真犯人を捕まえろという。 子ども食堂の店主・司は、人質の少年少女を守るために戦うことを誓うが―― 当真は本当に無実なのか。他に殺人犯はいるのか。 さらに新たな遺体が発見され、暴走する当真は引き金に指をかける―― 誰もが予想できない結末が待つサスペンスミステリ。 -
小説「REVENGER」
【ご注意】※この電子書籍は紙の本のイメージで作成されており、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。 TVアニメ「REVENGER」ノベライズ! 過酷な藩命を果たしたにもかかわらず、裏切られ居場所を失った薩摩藩士・繰馬雷蔵。彼に手を差し伸べたのは…恨みを込めて歯型を刻んだ“恨噛み小判”と引き換えに、復讐=暗殺を請け負うーー「利便事屋」(リベンジャー)だった。異なる歴史を辿った長崎、異国情緒に溢れた街に蠢く人間の欲望。利便事を繰り返す彼らの向かう先は!? オリジナルアニメでドラマティックに描かれたダークヒーローアクション史劇が「小説」として登場! ※この作品はカラーが含まれます。 -
絶版文庫万華鏡
ぜっぱん【絶版】……何らかの事情で、その本の以後の印刷・販売を中止すること。 ぶんこ【文庫】……小型のシリーズによる、名著(普及の望まれる本)の廉価版(の名)。「――本」(『新明解国語辞典』第6版、三省堂) 本書は、戦前期(1910-45年)から戦後期(1945-90年)、そして平成以降(1990-2020年)の3つの時代区分に沿って、さまざまな事情で絶版になった文庫本の作品を紹介・解説する。岩波文庫、新潮文庫、角川文庫など現在まで続く老舗文庫をはじめ、春陽堂文庫や金星堂名作叢書、アカギ叢書などのいまはもう失われた文庫まで、ありとあらゆる絶版文庫を、著者が掘り出した希少なコレクションのなかから91点厳選し、作品の見どころから作者のプロフィール、当時の出版事情などのトリビアをふんだんに交えながら1点ずつ解説する。 菊池寛や尾崎紅葉ら文豪たちの作品の貴重な文庫判、トルストイやリンドグレーンらの海外の名作、かつてサンリオが出版していた少女向け作品を集めたサンリオ・ギフト文庫や、先駆的なSFやマニアックな現代文学を集めたサンリオSF文庫、大手版元のものとほとんど変わらない品質の希少な文庫判同人誌、九州で活動する新しい出版社・伽鹿舎の文庫など、「文庫」と名の付くものは徹底的に網羅している。さらには文庫本それ自体にとどまらず、矢口進也『文庫そのすべて』(図書新聞)をはじめとする「文庫ガイド本」の詳細なリストまで所収する。 古書好き、文学好きは必読のガイドであり、文庫を縦軸にして戦前から現在までの出版史の一側面を照らし出す書でもある。貴重な書影も多数所収。 -
教養としての芥川賞
1935年に創設されて以来、数々の文学シーンを演出してきた文学賞である芥川賞。あまたある受賞作のなかで、いまあらためて読まれるべき作品、小説の魅力や可能性を教えてくれる作品とは何か。 第1回受賞作の石川達三『蒼氓』から大江健三郎『飼育』、宮本輝『螢川』、多和田葉子『犬婿入り』、綿矢りさ『蹴りたい背中』、宇佐見りん『推し、燃ゆ』まで、23作品を厳選。あらすじと作品の背景を概説したうえで、社会状況も踏まえながら、作品や作家の内面・奥行きを文芸評論家と文学研究者が縦横に語り合う。 「芥川賞と三島賞、野間文芸新人賞」「卓抜な新人認知システム」などのコラムで芥川賞の意義も解説。芥川賞受賞作をめぐる対話を通して教養を深めるためのブックガイド。最良の「文学の航海図」を手にすることで、小説の多面的な読み方も身につく一冊。 -
ブラック・チェンバー・ミュージック
分断された世界に抗う男女の怒濤のラブストーリー! 落ちぶれた映画監督の前に突然現れた北の女密使。 出会うはずのない二人が、国家を揺るがす〈禁断の事実〉を追う。 いまから話す内容を決して口外してはならない― 大麻取締法違反で起訴され、初監督作品はお蔵入り、四十を前にキャリアを失い派遣仕事で糊口をしのぐ横口健二に舞い込んできたのは、一冊の映画雑誌を手に入れるという謎の「極秘任務」だった。 横口は北朝鮮からの"名前のない女"とともに、禁断の世界に足を踏み入れていく。 一触即発のリアルな国際情勢を背景にくりひろげられるスリルと<愛>の物語。 ※こちらの作品は過去に他出版社より配信していた内容と同様となります。重複購入にはお気を付けください -
夏目漱石とクラシック音楽
「趣味は人間に大切なものである。楽器を壊すものは社会から音楽を奪う点において罪人である」(『野分』より) ロンドン留学中に西洋音楽と出会った夏目漱石は、盟友寺田寅彦の手ほどきもあって、以後大のクラシックファンとなる。お洒落をしてコンサートに行くのがなによりの楽しみで、娘に当時としては高額のピアノを買い与え、中島六郎という専属教師をつけ、彼の音楽評を森田草平にまとめさせ、新聞の文芸欄に掲載させていた。日本最初のバイオリニスト・幸田延や、日本に初めてオーケストラを作ったアウグスト・ユンケル等、当時の一流音楽人たちの公演も観ていた。音楽への傾倒は作品にも大きな影響を与えている。『三四郎』における美禰子の造形を筆頭に、有名な『野分』の音楽会の場面、随筆『ケーベル先生』など漱石文学の名作は、クラシックを抜きにして語れないものだった。文明社会に芸術は欠かせないと考えていた漱石にとって、クラシックとは『草枕』で語られる理想の境地「非人情」を具現化するものだった。音楽学の第一人者による画期的な漱石論が登場! ※こちらの作品は過去に他出版社より配信していた内容と同様となります。重複購入にはお気を付けください -
「正義の天秤」シリーズ【3冊合本版】
名門・師団坂法律事務所には刑事事件専門の部署がある。そこに所属する弁護士は元医師の経歴を持つ鷹野を筆頭に、元刑事の人情家、元ニートのゲーマーなど個性派揃い。ある日、彼らの元に無実を訴える男から弁護の依頼が入る。駅のホームから女性が転落死した事件で、検察に自白を誘導され殺人犯にされそうだというのだ。型破りな弁護士軍団が男を守るために授けた秘策とは何か? 疾走感抜群の新時代リーガル・ミステリ。 ※本書は2020年3月刊行の『正義の天秤』(角川文庫)、2022年8月刊行の『正義の天秤 アイギスの盾』(角川文庫)、2023年2月刊行の『正義の天秤 毒樹の果実』の3冊を収録した合本形式での配信となります。 -
任務 松本清張未刊行短篇集
「屍体の重量がずしりと腕先にきたとき、はじめて私に任務らしい感情が充実しました」――。国民作家が終生描き続けた「組織・社会と個人との葛藤」をテーマに、これまで単著・全集未収録だった短篇小説を精選。自身の体験を反映した戦争小説から実在の事件をモデルにした小説まで、巨匠のエッセンスを凝縮した全十篇。 【目次】 任務(1955) 危険な広告(1954) 筆記原稿(1957) 鮎返り(1955) 女に憑かれた男(1956) 悲運の落手(1957) 秘壺(1960) 電筆(1961) 特派員(1979) 雑草の実(1976) 解説:権田萬治 -
《ドラキュラ紀元》われはドラキュラ――ジョニー・アルカード
実在・架空の人物・事件が入り乱れて展開する、壮大な物語! 《ドラキュラ紀元》シリーズ完全版第4弾、 本邦初訳の中短編集が上下巻で登場! 時は70年代、 コッポラがマーロン・ブランドを迎えて、 ブラム・ストーカーの“歴史改変”小説 『吸血鬼ドラキュラ』を映画化しようとしていた―― ドラキュラにより転化した少年、ジョニーが コッポラやウォーホルらと繰り広げる、めくるめく物語! ====== 貢ぎ物として送り出され、 ドラキュラにより転化された少年、イオン。 コッポラの映画『ドラキュラ』のルーマニア撮影現場において 彼はケイトに、ジョンと名を変えてアメリカ人となる野心を語る。 「アメリカは若い国で、生命にあふれてるじゃないか。血だって新しいし。 あそこに行けば、なんだって自分の選んだものになれるんだ。 ヴァンパイアが生きていける国ってアメリカだけだろ」 ドラキュラが実在し支配力をふるった世界において “歴史改変”映画『ドラキュラ』制作の行方は? そしてその渦中でジョニーは何を企むのか――? 電子版は、本文と登場人物事典との間をジャンプして参照することができます。 -
月野木若菜句集夜光貝
広告業界で働くワーキングウーマンの、リアルな日常が切り取られた初句集。 働き方改革前夜、広告会社の猛烈会社員だった筆者。ふとしたきっかけで俳句と出会い、その日常が五七五の十七音に映し出される。本書には、筆者が全くの俳句初心者だった2009年から約10年間の句が収められているが、日常の思いがけない瞬間に季節を感じ、また季節の行事に感動し、季語に寄り添い詠まれた句には、40代から50代の、ワーキングウーマンの悲喜交交が見え隠れする。 出版/喜怒哀楽書房 【目次】 序 西村 和子 Ⅰ ゼムクリップ 平成二十一年―二十四年 Ⅱ 鮟鱇鍋 平成二十五年―二十七年 Ⅲ 麦を踏む 平成二十八年―三十年 Ⅳ 大吉 平成三十一年―令和二年 あとがき 【著者】 月野木若菜 超多忙な大手広告会社勤務の間隙を縫って、「知音」の俳句初心者教室に通い、俳句の面白さに目覚めてから十余年。日夜仕事に没頭し、様々なインプットで一杯になった脳から、俳句という形でアウトプットしていく作業は、疲れた脳に程よい刺激と癒しを与えてくれ、心のバランスを保つ最良の特効薬となりました。 よく働き、よく飲み、よく食べ、よく笑う、そんな、豪快に働く女性管理職です。 横浜市在住。『知音』同人。 -
ここに素敵なものがある
かなしくて、さびしくて、優しい人に。 リチャード・ブローティガン(『アメリカの鱒釣り』『西瓜糖の日々』)、新訳詩集。 詩のささやきが放つ色気にすっかりやられてしまった。不幸せな者、それでいてどうしようもなく優しい者だけが持つ、強烈な色気。ささやきでしか、本当のことは語れないのかもしれない。(向坂くじら・詩人) 『西瓜糖の日々』が文庫化されたのが2003年。大学1年生だった私はブローティガンに大いに影響を受け、物語るように歌詞を書くようになった。狂気を語る穏やかな声は、きっと今も遠くまで響くことだろう。(高城晶平・cero) 【目次】 葉書と自伝 愛から セクション3から 多士済々、愛すべき人々 詩五篇から モンタナ、一九七三年から 追伸 【著者】 リチャード・ブローティガン 作家、詩人。1935年、ワシントン州タコマ生まれ。56年、ジャック・ケルアック、アレン・ギンズバーグらビート・ジェネレーションの集うサンフランシスコへ。67年に小説『アメリカの鱒釣り』を刊行、世界的ベストセラーとなる。主な著作に『西瓜糖の日々』『ビッグ・サーの南軍将軍』など。風変わりで諧謔に富んだ作風は世界中の若者たちの想像力をかき立てた。84年、ピストル自殺。 -
源氏物語の変貌―とはずがたり・たけくらべ・源氏新作能の世界
女性作家たちの源氏物語。中世から現代まで、『源氏物語』再生産の様相を時代とジャンルを超えて分析する。 (※本書は2008/3/1に株式会社 おうふうより発売された書籍を電子化したものです) -
怪盗ロータス綺譚
「怪盗になる」そう宣言した幼馴染の蓮に仲間として引き入れられ、安西省吾は東京地方裁判所検事局を辞めてともに欧州に渡った。異国で成功した手妻師とそのマネージャーという体裁で帰国した二人は、しばらく日本で休養するはずだったが……蓮は揉め事を起こさないという約束をはぐらかし、次々と不可解な出来事に首を突っ込んでいく。帝国ホテルから一晩で消えた金塊、名家に伝わる嫁入道具をめぐる騒動、すべて一等が出る駄菓子屋の籤の謎――怪盗ロータスの華麗なる推理綺譚。〈帝都探偵絵図〉シリーズ、待望のスピンオフ。/【収録作】「グランドホテルの黄金消失」帝国ホテルに持ち込まれた金塊が一晩で消えた。/「特等席」名家に伝わる嫁入道具・貝合わせの行方を追う。/「埋める者 暴く者」湯治のはずが、何故か埋蔵金探しに巻きこまれ……。/「すべて当たり籤」駄菓子屋の籤引きが思わぬ騒動を引き起こす。/「光と影のおむすびころりん」貧しかった寺男の遺品を盗んだ犯人の目的とは。 -
フローリングのお手入れ法
部屋はただの空間ではなく、精神の表出、知性の産物でもある……われわれは部屋をつくり、部屋はわれわれをつくる。それがオスカーの信念だった。神経質で完璧主義の音楽家である友人オスカー宅で、二匹の猫を預かり留守番をすることになったぼく。スタイリッシュなフラットでの気ままな日々が待っているはずだったが、思いもかけない展開に……。そこここで見つかる友人の細かい注意書き。フローリングには万全の注意を払ってほしい、コースターなしで床に飲み物を置かないこと。猫をソファには絶対上がらせないこと。ピアノで遊ばないでほしい……等々。次第に追い詰められていくぼく。恐ろしくもおかしいカフカ的不条理世界。悪夢のような八日間の果てにオスカーから聞かされたのは? ベティ・トラスク賞受賞作。 -
Genesis この光が落ちないように
日本SFを牽引する注目の書き手による最新作6編。全編書き下ろし。第13回創元SF短編賞受賞作を収録。創元SF短編賞受賞作「天駆せよ法勝寺」が12,000ダウンロードを記録した八島游舷。『神々の歩法』が話題、日本初の動画配信SFシリーズを生み出した宮澤伊織。《ユア・フォルマ》シリーズで人気、今回初の短編小説に挑んだ菊石まれほ。『マインド・イーター』で知られ、人間と音楽と宇宙をテーマに描いた水見稜。『感応グラン=ギニョル』でデビュー、注目の怪奇幻想SF作家・空木春宵。三選考委員絶賛の第13回創元SF短編賞受賞者・笹原千波。ベテランから日本SFの未来を担う新鋭まで、6人の作家が集結!/【目次】はじめに/八島游舷「天駆せよ法勝寺[長編版]序章 応信せよ尊勝寺」/宮澤伊織「ときときチャンネル#3【家の外なくしてみた】」/菊石まれほ「この光が落ちないように」/水見稜「星から来た宴」/空木春宵「さよならも言えない」/笹原千波「風になるにはまだ」〔第13回創元SF短編賞受賞作〕/第13回創元SF短編賞選考経過および選評/ちいさなあとがき/編集部より -
カシュニッツ短編傑作選
兄は船旅に出る妹を見送ったが、それは彼女が乗る予定の船ではなかった。ひと月後、妹から手紙が届く。彼女は、その船では日付も時刻も現在位置も確認できないと書いていた。手紙を読み進めるにつれ、内容はさらに常軌を逸していき……(「船の話」)。ある日突然、部屋の中に謎の大きな鳥が現れる。“わたし”は、なぜか外に出ていかない鳥の正体を突き止めようとするが……(「ロック鳥」)。旅行から帰ったら、自分が死んだとアパートの住人に触れまわった女がいたという奇妙な話を聞かされて……(「六月半ばの真昼どき」)。大都会N市では、死体から蘇生させられた“灰色の者”たちが、清掃や介護などの労働を人間の代わりに行っていた。彼らに生前の記憶は一切なく、恐怖も希望も憎悪も持ち合わせていない。しかしある時、“灰色の者”たちにすさまじい変化が訪れ……(「その昔、N市では」)。日常に忍びこむ奇妙な幻想。背筋を震わせる人間心理の闇。懸命に生きる人々の切なさ。戦後ドイツを代表する女性作家の粋を集めた、全15作の日本オリジナル傑作選!/【目次】白熊/ジェニファーの夢/精霊トゥンシュ/船の話/ロック鳥/幽霊/六月半ばの真昼どき/ルピナス/長い影/長距離電話/その昔、N市では/四月/見知らぬ土地/いいですよ、わたしの天使/人間という謎/訳者あとがき -
笙野頼子発禁小説集
文芸誌に掲載された作品を中心に再構築。書き下ろし作品のほか、著者自身による解説も。 発禁作家になった。 「何も変な事も書いていない」 「自分が女である事を、医学、科学、唯物論、現実を守るために書いた」 多くの校閲を経て現行法遵守の下で書かれた難病、貧乏、裁判、糾弾の身辺報告。 【目次】 前書き 発禁作家になった理由? 女性文学は発禁文学なのか? 九月の白い薔薇 ―ヘイトカウンター 返信を、待っていた 引きこもりてコロナ書く #StayHomeButNotSilent 難病貧乏裁判糾弾/プラチナを売る 質屋七回ワクチン二回 古酒老猫古時計老婆 ハイパーカレンダー1984 初出一覧 【著者】 笙野頼子 笙野頼子(しょうの よりこ) 1956年三重県生まれ。立命館大学法学部卒業。元・立教大学大学院特任教授。 81年「極楽」で群像新人文学賞受賞。91年『なにもしてない』で野間文芸新人賞、94年『二百回忌』で三島由紀夫賞、同年「タイムスリップ・コンビナート」で芥川龍之介賞、2001年『幽界森娘異聞』で泉鏡花文学賞、04年『水晶内制度』でセンス・オブ・ジェンダー大賞、05年『金毘羅』で伊藤整文学賞、14年『未闘病記―膠原病、「混合性結合組織病」の』で野間文芸賞をそれぞれ受賞。著書多数。 -
自伝風 私の短歌のつくり方
福島流短歌創造の秘密 一首の背後には、書かれざる一千枚のドラマが啜り泣いている。そのドラマをいかに歌にしてきたのか、その過程を初公開する。 デビューから半世紀を超えた“絶叫歌人”福島泰樹が、膨大な作品から108首を自選し、創造の核心を解説する著者初の画期的な試み。「創作のためのコラム」を付す。 ――そうだ、短歌は、自分自身のことばかりでなく、社会や歴史、時代、戦争から、人間の愛と死などの実存、生の深層にメスを入れることができるのだ。 私が生まれ成長してゆく過程で出会ったことを、私はどのように歌にしていったか。学ぶところがあるとしたら、そこを学んで欲しい。―― -
被疑者アンデルセンの逃亡 合本版
デンマーク屈指の小説家ユニットと「ガラスの鍵賞」受賞作家が 「童話作家アンデルセン」の誕生に秘められた謎に挑む デンマーク発のノワール・ミステリ 一八三四年、デンマーク--。路地に娼婦がたむろする退廃の街コペンハーゲンで、無残な水死体が引き揚げられた。被害者は貧しい娼婦のアナであることが判明し、ほどなくして、被疑者も特定される。“最後の客”がアナの部屋に入るところを、妹のモーリーが目撃していたのだ。 その男の名はハンス・クリスチャン・アンデルセン。名もなき詩人だ。 殺人犯として投獄されたアンデルセンだったが、唯一の伝手を使い、期限付きで釈放される。与えられた猶予はたったの三日。その間に無実を証明できなければ、断頭台行きは免れない。限られた時間の中で、アンデルセンは真犯人を見つけ出すことができるのか? -
[新版]O・ヘンリー ラブ・ストーリーズ 恋人たちのいる風景
こんな時代には心あたたまる本を読みたい。 珠玉の古典作品 ハッピーエンドの恋物語7篇。でも、O・ヘンリーだから、ひと味ちがう。 O・ヘンリー生誕160年におくる名翻訳者・常盤新平最後の翻訳書。 本邦初訳「牧場のマダム・ボーピープ」収載。 O・ヘンリーというアメリカの作家を知ったのは、私が高校二年の三学期でした。英語の教科書に「賢者の贈り物」が載っていたのです/のちに私が翻訳を職業に選んだのも、O・ヘンリーのおかげです/私は長いこと翻訳の仕事をしてきましたが、最後に行きついたのがO・ヘンリーであったことは幸運なことでした。 ―――常盤新平(「訳者あとがき」より) -
サスペンス小説の書き方
パトリシア・ハイスミス曰く、「あらゆる物語には、サスペンスがある。」 鋭利な観察眼と執拗な心理描写、深い洞察と巧みな構成で世界中の読者を魅了するサスペンスの巨匠が、「書くこと」と「仕事にすること」についてのノウハウを明かす。 「私は物語のきっかけになるような日々の出来事からこの本を始めている。作家はそこから進んでいく——まず作家が、次に読者が動き出す。芸術はいつでも、おもしろいことや、数分ないし数時間を費やす価値があると思えることを語って、読者の気を惹けるかどうかの問題なのである。」(本文より) 鋭利な観察眼と執拗な心理描写、深い洞察と巧みな構成で多くの文芸ファンをも魅了するサスペンスの巨匠、パトリシア・ハイスミス。「この本はハウツー式の手引き書ではない。どうすれば成功する本、つまり読みやすい本が書けるかを説明することは不可能である」と本書冒頭で確言する著者が、自らの「小説を書くことと、それを職業にすること」についてのノウハウを明かした、文章読本・執筆論。 本書は、1966年に初版が刊行され、その後なんども版元を変えながら現在まで熱心に読み継がれてきたハイスミスの隠れた名著。長編・短編集を合わせ30タイトルほどある作品のほぼすべてが邦訳されている作家の唯一の小説指南書であり、今回が待望の初邦訳となる。 何が「小説を書くこと」を専門的職業としうるのか、なおかつ何がそれを刺激的で生き生きとしたものにするのか。同時に、絶えず失敗の可能性を秘めたものである「執筆」において、失敗から学べることとはなんなのか。ハイスミスは本書において、サスペンス小説の重要な要素をプロセスに分けて解説し、アイディアの芽、書き始め、プロットの作り方、行き詰まり、初校、改稿など、自身の小説から豊富な実例を示しながら余すところなく説明していく。自身の経験から成功や失敗についても包み隠さず語られ、そのキャリアに基づいた実践的なアドバイスは、失敗や行き詰まりを経験した作家志望者の心を必ず捉えるだろう。ミステリにとどまらず、全てのジャンルの小説家志望者の必読書! -
ディア・アンビバレンス ~口髭と〈魔女〉と吊られた遺体
イングランドの片隅に佇む、静かで長閑な田舎町。 警察の仕事といえばもっぱら逃げた羊を探すこと。 だがそんな町で、事件は起こった。 被害者はエリザベス・コール、17歳、女性。 全身の毛が剃られ、内臓がすべて取り去られた彼女の死体は、 町のシンボルとも言える楡の木の下、朝露に濡れて逆さに吊られていた。 魔女狩り。魔法の杖。牛乳配達車。ナッツとコーヒー。 繰り返される噂。消えない罪。 ロンドンから左遷されてきた刑事エミリーと、 地元の小さな口髭の紳士ポコの、謎解きが始まる―― === 「レッドシーズプロファイル」「D4」「The MISSING」「The Good Life」《北米で最も影響力のある50人のクリエイター》に選ばれた世界的ゲームディレクターSWERYによる初の本格ミステリ! -
細野晴臣 夢十夜
2006年7月~2007年3月、WEBメディア「ほぼ日刊イトイ新聞」に掲載された人気連載・細野晴臣の「夢、それはドリーム 細野夢日記」がついに書籍化決定。 まるで「細野晴臣の脳内」を旅しているような気分にさせられる当時掲載された「ジャイロスコープ」「スノーボール」「バスタブの怪」「ピラミッド」「ユーモレスク」「聖者の行進」「超次元セグウェイ」「半島の兄弟」「無理解」……などの37篇の夢。 この中から10篇の夢を元に、芥川賞作家・朝吹真理子、作家・俳優等でマルチな才能を持つリリー・フランキー、そしてYMOマニアであるナイツの塙宣之の3著者が短編小説化。 細野晴臣×3つの才能がコラボした異色の短編小説集。 また、当時「ほぼ日刊イトイ新聞」で連載されていた「細野晴臣 夢日記」全37話も収録。「細野晴臣の夢」を元に各才能がどんな「新しい夢」を紡いでいくのか楽しみにしてほしい。 -
アニメーションの脚本術 プロから学ぶ、シナリオ制作の手法
名だたるアニメーション作家による、待望の脚本論集! 個性を確立し、数々の名作を生み出しているそれぞれの作家たちが独自のメソッドを語り、アニメーション制作に求められること、脚本家として求められることを照らし出します。 序章ではシナリオ制作に求められる要素を著者が執筆。 脚本家を目指す方や創作に携わる方、映画・アニメファン必読の一冊です。 ■1章:監督・プロデューサーインタビュー 【1-1】押井守(代表作『うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー』『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊』等) 【1-2】片渕須直(代表作『BLACK LAGOON』『この世界の片隅に』等) 【1-3】丸山正雄(スタジオM2代表取締役/代表作に今敏監督作品、細田守監督作品等) ■2章:脚本家インタビュー 【2-1】大河内一楼(代表作『プラネテス』『コードギアス 反逆のルルーシュ』等) 【2-2】岡田麿里(代表作『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』『さよならの朝に約束の花をかざろう』等) 【2-3】岸本卓(代表作『うさぎドロップ』『ハイキュー!!』『91Days』等) 【2-4】加藤陽一(代表作『アイカツ!』『妖怪ウォッチ』『宇宙兄弟』等) 【2-5】花田十輝(代表作『ラブライブ!』『響け!ユーフォニアム』『宇宙よりも遠い場所』等) -
ヒノマル
昭和18年、戦時下の日本。国家のために死ぬことを夢見る軍国少年・勇二が出会ったのは、歴史学者の娘・涼子。 日本が戦争に負けると言い放ち、自由奔放に振る舞う不謹慎な彼女が、大学生の兄の恋人だと知ったのは、学徒出陣が近付く頃だった…。 「どうして俺が生き残っちゃったんだろうな」 「生き残ることは罪じゃないでしょう」 自由が統制され、夢を見ることさえ叶わない社会で、少年少女はどこへたどりつくのか。 秘密の図書館、真夜中の帝都、出征の朝、西へ向かう夜汽車、真っ白な日の丸。 『平成くん、さようなら』の著者による書き下ろし青春小説!! -
読書セラピスト
悩める人々に読むべき本を処方する、読書セラピーを始めたヴィンチェ。ある日、彼のスタジオの階下に住む婦人が失踪、状況証拠から夫が殺人の容疑をかけられる。読書家の彼女が残した本のリストからヴィンチェは真相を探る……。彼女はどこに消えたのか? 本当に夫に殺されたのか? 「失踪」「別の人生」「入れ替わり」といったテーマの読書歴のある彼女の真実は? シニカルで文学的で不思議な味わいのビブリオ・ミステリ。本書は、イタリアのミステリの賞・シェルバネンコ賞を受賞している。 -
父ガルシア=マルケスの思い出 さようなら、ガボとメルセデス
愛する人たちの死について書くというのは、書くということそのものと同じくらい古い行為のはずだが、いざそれをするほうに自分が傾くと、即座にことばに詰まってしまう。メモを取っておこうと自分が考えていることにぞっとなり、恥じ入りながらメモを取り、メモを修正している自分を見損なう。情動的にかき乱される原因は、父が有名な人だったことにある。書きとめておく必要をおぼえる背後には、この野卑な時代の中で自分自身の名声を高めたいという誘惑が潜んでいるかもしれない。もしかすると書きたいという呼び声に抗して、謙虚に黙っていたほうがいいのかもしれない。謙虚なふるまいというのは、実のところ、僕の一番好きな虚栄の形態なのだ。しかし、書くということに関してよくあるように、主題のほうが書き手を選んでくるという面もあり、抵抗しても無駄なのかもしれない。 ――本書より -
戒厳
ソウルの大学への就職話というのもそれほど悪いものではないかもしれない。なにしろ自分はこの2年というもの、横文字ばかり読んできて、すっかり頭が欧米向きになってしまった。フランス語も英語も存在しない、この不思議な文字の連なりからなる国に足を向けるというのも、考えようによっては面白いに違いない。焼肉もキムチも好きだ。焼肉は食べ放題だっていうではないか。きっとこれは真の意味で冒険となるだろう。何しろまったく予備知識のない社会に、白紙同然の状態で行こうとするのだからな。となれば、ぐずぐずはしていられない。今すぐパスポートを申請し、ヴィザの発給を受け、この文字に少しでも親しんでおくことだ。わたしはそう決意した。わたしはパスポートを受け取ると、その足で南麻布にある大韓民国大使館に向かった。 1970年代に日本人が韓国を訪問するには、理由と期間の如何を問わず、ヴィザの発給を受ける必要があった。とりわけわたしの場合には、観光や就学のヴィザではない。一年間を外国人教師として過ごすには労働ヴィザを取得しておかねばならない。それは極めて稀なことだったのである。…… 「ところで皆さん、韓国に行ったことはありますか。」宴会のなかで梁さんの発したひと言が「わたし」の運命を大きく変えた。20代前半の「わたし」は日本語教師として、ソウルの大学に赴任し、そこで朴正煕大統領暗殺、戒厳令の施行に遭遇する。『ソウルの風景』(岩波新書)の著者による渾身作。 -
「書き出し」で釣りあげろ
後半から面白い作品は、そこまで誰も読み進めてはくれません。数ヶ月、数年かかった力作、大切な作品だからこそ書き出しで読者に見限られたくない。そんな不安を払拭させてくれる必読書です。 ―― 肥前文俊 (ライトノベル作家/「書き出し祭り」主催) はじまりよければ全てよし! 小説の「書き出し」に特化した唯一無二の物語執筆術、ここに登場! 名作に共通する揺るぎない事実、それは「書き出し」がすぐれている点です。やっとの思いで書き上げた作品なのに、文学賞に応募しても審査を通過しない、小説投稿サイトでアクセスが伸びない、同人誌を作ったものの手にとってもらえない……もしかしたら大多数の読者や編集者は、最初の数行で読むことを止めてしまっているのかもしれません。 本書では、オープニングシーンを構成する10の要素を細かく分析し、レイモンド・カーヴァーやガブリエル・ガルシア゠マルケスといった一流の作家たちによる多種多彩な作品を例に、その書き出しのどこがどのようにすぐれ、なぜ読者を惹きつけるのかを具体的に解説していきます。また、きっかけとなる出来事を作りあげるための詳細な手順や、バックストーリーを詰めこみすぎるといったよくある失敗を避けるコツ、オープニングシーンの適切な長さや場面転換の方法、登場人物の紹介や伏線の張り方に加え、多数の出版エージェントや編集者からのアドバイスも聞くことができます。 名作の書き出しのみを集めた書籍や特集などはあるものの、具体的に何をどう書けば良い作品になるのか、オープニングがどれほど重要な意味を持つのかを詳細に説いた書籍はこれまでありませんでした。本書では、読者が思わず唸る物語の書き出し方について指南する、唯一無二にして絶対的な一冊と言えるでしょう。 書き出しの一文から読者を引き込み、思わず最後まで読んでしまう物語の書き方を伝授した、ありそうでなかった「はじまり」の書き方指南書です。 -
憂国の文学者たちに 60年安保・全共闘論集
冒頭に置かれた「死の国の世代へ」は「闘争開始宣言」という副題を持つ詩である。そこでは誰の保護も受けずに生きた個人のイメージが描かれる。 60年安保闘争での敗北を経て書かれた「擬制の終焉」では社会党や共産党などの党派的な左翼運動や市民・民主主義的な啓蒙主義を完全に否定し、真の前衛運動ないし市民運動の成長に期待を寄せた。 1969年、東大安田講堂に籠もった学生が警察力によって排除された直後に書かれた「収拾の論理」において、丸山真男に代表される大学の知識人の欺瞞を批判し、徹底的に論争を続ける旨宣言して結ばれる。 日本がバブル景気で沸き立っていた1988年に書かれた「七〇年代のアメリカまで」では、その後の東西冷戦終結でアメリカ合衆国が唯一の超大国となる……というあまりに単純化された物言いとまったく異なるアメリカへの視線が浮かび上がっている。 本書に収録された13篇がモチーフとするのは60年安保闘争や全共闘運動といった過去の出来事だが、むしろ執筆当時の文脈から切り離されて現代において読まれてこそ、個人と権力の関係をより切実に感ずることができ、その真価を発揮するものと思われる。 -
TWO IN HIROSHIMA
About the Author: Nobuhiko Hosaka was born in Yamanashi, Japan in 1945 and currently lives in Tokyo. He is a film director known for his stories about humanity. He has also been involved in the creation of many documentaries and animated films. He has a novel visual sense and his works are acclaimed as part of Japan’s Nouvelle Vague genre in the 1980s. Translation:Junko Ishizuka About the Book: This story, “Two in Hiroshima,” was written by Nobuhiko Hosaka, a film director, based on an original script specially written for him by the famous screenplay writer, Ryuzo Kikushima, who wrote a number of scripts for Kurosawa movies. “Two in Hiroshima” is a drama centered around the catastrophic event on August 6, 1945, and portrays the friendship between an American soldier and a Japanese soldier, as well as the tragic experience of the atomic bomb that destroyed the friendship. By taking the viewpoints of two main characters of different nationalities, the author questions the meaning of the tragedy of war and tries to convey the hope that even enemies can understand each other. It’s a “story of humanity transcending both time and nationality,” created to keep the horrific tragedy of war from fading from our memories. -
文体の舵をとれ
技巧(クラフト)が芸術(アート)を可能にする 『ゲド戦記』『闇の左手』のアーシュラ・K・ル=グウィンによる小説家のための手引き書 「芸術には運もある。それから資質もある。それは自分の手では得られない。ただし技術なら学べるし、身につけられる。学べば自分の資質に合う技術が身につけられる。」(本書「はじめに」より) ハイファンタジーの傑作『ゲド戦記』や両性具有の世界を描いたフェミニズムSF『闇の左手』などの名作を生み出し、文学史にその名を刻んだアーシュラ・K・ル=グウィン。 本書は、ル=グウィンが「自作の執筆に励んでいる人たち」に向けて、小説執筆の技巧(クラフト)を簡潔にまとめた手引書である。 音、リズム、文法、構文、品詞(特に動詞、副詞、形容詞)、視点など、ライティングの基本的なトピックを全10 章で分かりやすく解説。各章には、ジェイン・オースティンやヴァージニア・ウルフ、マーク・トウェイン、チャールズ・ディケンズなど偉大な作家が生み出した名文が〈実例〉として収録され、ル=グウィン自身がウィットに富んだ〈解説〉を加えている。また章末に収録されている〈練習問題〉を活用することで、物語のコツと様式について、自らの認識をはっきりと強固にすることが可能になる。 小説の執筆は、技芸(アート)であり、技巧(クラフト)でもあり、物作りでもある。執筆の楽しみを満喫することができる一冊。 -
興安嶺颪吹き荒れて 敗戦の満洲 脆く崩れていくものの影を 少年は見た
人間性を無視し人権を破壊するもの、それが戦争である 私は、終戦までの五年間を、満州国に住んでいましたので、激動期の戦前戦後の体験を書いてみました。また、もう一つの課題として、当時の白系ロシア人のおかれた悲劇的な状況を書き表しました。敗戦の満洲で、白系ロシア人ほど立場の弱い人たちはいませんでした。 いずれにしても、戦争というもののむごたらしさがもたらした結果です。私は、この作品に「平和への祈り」と、「遺言」を込めました。 【目次】 第1章 横道河子というところ 第2章 ヒットラーとロシナンテ 第3章 氷の家 第4章 復活祭 第5章 井上ホテルの崩壊 第6章 さらば横道河子 第7章 陶頼昭の夜 第8章 新京到着 木材会館 第9章 棄民=四等国民を生きる 第10章 李浩全との出会い 第11章 日本人狩り 第12章 日僑俘=日本人捕虜 第13章 雪の朝 第14章 半風子は知っている 第15章 死者の母音 第16章 新しい年に 第17章 兄・芳樹の日記抄 第18章 春節吉報 ソ連軍撤退 第19章 共産軍入城 タチヤーナとの別れ 第20章 父の長城 第21章 中央政府軍長春奪還 第22章 黄昏の別離 胡蘆島から佐世保へあとがき 【著者】 山本直哉 1935年生 横浜市立大学卒 本籍地・長野県 -
太陽の門
デビュー3年で、主に戦国武将が主人公の11作を刊行、歴史小説に新風を吹き込む赤神諒氏が、伊集院静氏の休載期間中に日経朝刊小説欄に急遽抜擢され連載した本作は、赤神氏初の現代小説だ。 5カ月後に幕を開ける第二次世界大戦での枢軸国対連合国の戦いの構図を先取りしたスペイン内戦(1936~39年)が舞台。成立したばかりの共和国政府に対する軍部の叛乱を阻止しようと立ち上がった市民兵とともに銃を取った元米国軍人リックを主人公に、圧倒的に劣勢に立ちながら、徒手空拳で立ち上がった市民ひとりひとりをクローズアップして描くことで、ファシズムとスターリニズムから自由と民主主義を守る戦いと言われるこの「戦争」が本当は何のための戦いだったのかを浮き彫りにする、格差や分断が社会を揺るがす現在の私たちをも照射する作品に仕上がっている。 この重厚な物語にエンタテインメント性を加えるのが、主人公リックの設定である。著者が映画史上不朽の名作である「カサブランカ」の前日譚として着想し、映画でハンフリー・ボガート扮するリック・ブレインが本作の主人公という趣向。映画ではイングリッド・バーグマン扮するイルザ・ランドやほかの登場人物の前日譚としても描き、名ゼリフぞろいの映画へのオマージュとして編み出された、戦渦で恋する男女の洒落た会話にも磨きがかかり、気障なセリフ、スパイスのきいた皮肉も読みどころである。 -
色川武大・阿佐田哲也 電子全集
“純文学作家・色川武大”の代表作、『狂人日記』と『怪しい来客簿』を同時収録した豪華な組み合わせ。 色川武大、最後の長篇小説となった『狂人日記』は、文芸誌「海燕」編集長・寺田博氏の勧めにより見せられた、 ある神経の病気を患っていた飾り職人の画集からインスパイアされ、自身が精魂込めて記された長篇。 狂人と健常者の狭間に身を置き、他者を求めながらも得られずに自ら死を選ぶ男の狂気を内側から描き、 1988年、第40回読売文学賞を受賞した“純文学作家・色川武大”を代表する晩年の傑作。 『怪しい来客簿』は、雑誌「話の特集」に1975年から翌年にかけ連載された小篇17篇からなる連作小説。 社会の片隅へと押し込められる、この世からはみだした人たちとの触れ合いを描き、1977年、第5回泉鏡花文学賞に輝いた。 執筆当時、麻雀小説作家・阿佐田哲也で名声を得ていた氏が、“純文学作家・色川武大”として狼煙を上げた重要な作品である。 解説は、色川作品を敬愛してやまない作家・佐伯一麦氏。解題は、元担当編集者で当電子全集の監修を務める大槻慎二氏が担当。 付録として「狂人日記」第1回の生原稿のほか、吉行淳之介、津島佑子両氏からの追悼文等を収録する。 -
グレゴワールと老書店主
老いた元老書店主は朗読を通して青年を読書へと誘う。老人の読書案内は、そのまま人生の道案内でもあった! 本と友情、本と愛情……本は人と人を結び合わせる。老人介護施設で働き始めた18歳の落ちこぼれ青年グレゴワールは、本だらけの居室で本に埋もれるように暮らす元書店主のピキエ老人に出会い、まったく無縁だった本の世界に足を踏み入れる。体も目も不自由になってきているピキエ老人に朗読をするのが日課となり、それは他の入居者たちにも波及する。ある日はサリンジャー、ある日はラブレー、ある日はアレッサンドロ・バリッコ……。そして、二人は下水管を通して発禁本の朗読を希望者にこっそり聞かせるイベントまで企画する! 青年は本のソムリエのような老人の案内に従って様々な本に出会い、その魅力に取り憑かれていく。 -
カンマの女王 「ニューヨーカー」校正係のここだけの話
「自分の仕事で好きなのは、人となりのすべてが求められるところである。文法、句読法、語法、外国語、文学の知識だけでなく、さまざまな経験、たとえば旅行、ガーデニング、船、歌、配管修理、カトリック信仰、中西部、モッツァレラ、電車のゲーム、ニュジャージーが生きてくる」(序章より) ★推薦文★ 鉛筆と紙の辞書を愛し、校正が「出過ぎた真似」といわれるのを恐れている“女王"。他人とは思えない。 ――牟田 都子(校正者) ◆ 正しい英語とは何だろう? カンマの思想とは? 鬼校正者はどこを見る? 今、英語の「揺らぎ」があなたを魅了する。 ――阿部 公彦(英米文学者) ★概要★ 誤字・脱字や言葉の誤用を正す「校正」。ベテラン校正者の眼を通じて見るそれは、規則と心情とのあいだで揺れ動く、意外なほど人間らしい仕事だった! アメリカの老舗雑誌『THE NEW YORKER』の校正担当者で、“Comma Queen“〈カンマの女王〉の異名をもつ著者が、その半生と、校正の現場で遭遇したミスや「揺れ」を振り返る――。“between You and I"のようなネイティブでも間違える文法や語法、ディケンズ、メルヴィル、ディキンソンら著名作家たちが操る記号――カンマやダッシュ、コロン――の独特な使い方、クセが強い校正者たちのエピソード、トランスジェンダーのきょうだいを呼ぶときの代名詞etc…。「正しい英文法」だけでは白黒つけられない、迷いと葛藤の日々を描く唯一無二の校正エッセイ!
表示されていない作品があります
セーフサーチが「中・強」になっているため、一部の作品が表示されていません。お探しの作品がない場合は、セーフサーチをOFFに変更してください。