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  • ジュリアン・バトラーの真実の生涯
    4.3
    1巻2,475円 (税込)
    佐藤亜紀氏・高遠弘美氏・伏見憲明氏・富士川義之氏・柳下毅一郎氏、推薦。もうひとつの20世紀アメリカ文学史を描く壮大なデビュー長編小説! ジュリアン・バトラー。 トルーマン・カポーティ、ゴア・ヴィダル、ノーマン・メイラーと並び称されたアメリカを代表する小説家。バトラーの生涯は長きにわたって夥しい伝説的なゴシップの靄に包まれていた。しかし、2017 年、覆面作家アンソニー・アンダーソンによる回想録『ジュリアン・バトラーの真実の生涯』が刊行され、遂にその実像が明らかになる――。 今、もうひとつの20世紀アメリカ文学史が幕を開ける。

ユーザーレビュー

  • ジュリアン・バトラーの真実の生涯

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    どうして私はジュリアンバトラーの著作もアンダーソンの著作も読むことができないのか。
    どうしてこんなに興味を掻き立てる書評を前にして、インターネットで検索しても検索しても、著作が一冊もヒットしないのか。悲しい。

    20世紀のアメリカでの同性愛に対する偏見が生々しく描かれる一方で、序文から参考文献に至るまで、作者の緻密な技巧に唸らされた。

    ヘテロセクシャル、白人至上主義、男性優位社会。こういった思想は、20世紀のアメリカに限らず日本でも文学の世界に色濃く描かれている。
    文学は時代を写す鏡でもある。そういった作品を読むとき、その時代の社会通念やその裏側を考えながら読む必要があると、改めて感じた。

    0
    2024年01月13日
  • ジュリアン・バトラーの真実の生涯

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    翻訳本かと思うほど緻密に作られたフィクションでした。読み終わった後に感嘆した。

    耽美な文章。
    純愛そして切なくなるような偏愛。
    登場人物の全てが愛らしくとても楽しかった。

    「あとがきに代えて」も作品の一部になっており、作者自身が感想を語る入れ子になっていて面白かった。

    0
    2023年04月05日
  • ジュリアン・バトラーの真実の生涯

    Posted by ブクログ

    文章というか字面が美しく、史実に忠実な部分は大変忠実で、かつストーリーテリングに富み(表現、変かな)、キャラクターの造形が素晴らしい、希有なフィクション。長さもまったく苦にならなかった。

    主人公のジュリアン・バトラーは、美しく破天で、江口寿史のひばりくん以来の、魅力的な男性の女装キャラ。一方、語り部のジョージ・ジョンは名前の通り、凡庸で(と本人は思っている)、真面目、それでいて偏屈で嫉妬深い、とても人間的な人物で、その対称性が物語を転がしていく。
    出てくる諸国の風景もとても美しい。
    トルーマン・カポーティのオカマキャラぶりが痛快。
    しかし、すべての人々が、平等に老いて醜くなり、この世から姿を

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    2023年03月11日
  • ジュリアン・バトラーの真実の生涯

    Posted by ブクログ

    博覧な英米文学史に基づく壮大なホラ話。でも愛と書くことについての物語でもあります。

    これがデビュー作なんて!とも思いますが、デビュー作だから詰め込めるものを全て詰め込むことができたのでしょう。(小説家としてはこれから大変なような気もしますが、これを世に出せれば著者は本望なのではないかと推察いたします。)

    ところで主要参考文献にある
    > 吉田健一『米国の文学の横道』垂水書房、一九六七年
    これは『英国の文学の横道』ではないでしょうか。

    0
    2022年05月08日
  • ジュリアン・バトラーの真実の生涯

    Posted by ブクログ

    よく調べてアメリカの小説の翻訳かのように書かれているので驚きである。実際の小説家も見てきたかのように書いてある。翻訳といわれてもわからないであろう。

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    2022年04月20日

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