「国語」と出会いなおす

「国語」と出会いなおす

2,299円 (税込)

11pt

3.8

国語は得意だったけど、文学はよくわからない
文学を読むのは好きだけど、国語はつまらなかった
──どうしてわたしたちは国語を学んだのだろう?

国語と文学の歩んできたビミョウな関係をひも解きながら、ゆるやかな共同性を育む教室の可能性と、小説のもつ多様でゆたかな解釈を結びつける現役国語教師/批評家の著者による、新しい国語/文学論。

★芥川賞作家・滝口悠生が、自作の試験問題を解きながら国語と文学について語る特別対談も収録!

「国語で文学は教えられない」という批判に見られるように、対立するものとして語られがちな「国語」と「文学」。けれど果たしてその対立はまっとうなものなのでしょうか?

新学習指導要領に伴って新設された「文学国語」と「論理国語」や、著者が教室で体験したさまざまな生徒からの反応、文学研究の成果が反映された現在の指導内容、国語の試験と小説の相性の悪さ、「文学史」のつまらなさとその必要性……
国語と文学をめぐるさまざまなトピックから、属性や立場の違いを超えて《同じものを読んでいる》ということのみによって担保された、共同性を育むものとしての「文学」の意義を再確認する。

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「国語」と出会いなおす のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    タイトルからくる内容のイメージとちょっと違った。
    文学と、国語試験の関係を、国語試験出題者自らが
    謙虚に分析している本だった。
    本の最後に、出題者と、その題材になった著者が対談をして、
    その出題を著者が答える、というのはシュール。
    御多分に漏れず著者が誤答する、、、

    文学が学校教育の国語に矮小化さ

    0
    2025年11月17日

    Posted by ブクログ

    批評家、国語教師の二足の草鞋を履く筆者は、学校で文学を読むことの限界を見据えつつ、文学を読む意義を見出しています。その問題意識と、国語教育の未来を見据える姿勢に共感しました。

    この本の1番の読みどころは、入試問題の出題者である筆者と、問題として選んだ作品の作者(滝口悠生さん)との対談です。「作者に

    0
    2025年06月12日

    Posted by ブクログ

    ●「文学」について考えるために「国語」と向き合い、「国語にとって文学とはなにか」あるいは「文学にとって国語とはなにか」という問いを通して、「文学/国語」のありかたを再設定しようと試みた本。
    ●その結論の一つとして、「『文学』とは、文字を通じて再獲得された《私》たちが互いにコミュニケーションをする場所

    0
    2025年11月14日

    Posted by ブクログ

    国語教育を通じて我々は異なるインクのしみを眺めているはずが同じ「物語」を読んでいるように感じる共同性を獲得しており、読解に必要な常識を無意識に身につけているが、それは時に解釈の枷になっているかもしれないとハッとさせられた。

    0
    2025年10月26日

    Posted by ブクログ

    国語嫌いが増えている現在、何をしたら国語が好きになるのだろうか、といつも思っている。文学と国語が切り離されている感じはしていたが、本書の指摘を読んで少しなるほどと思った。

    0
    2025年10月18日

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