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冷たい誘惑
一丁の拳銃が人々の人生を変えていく! 名手が描く練達の連作短編集。 私は拳銃を構える。 恐怖にひきつった顔を思い描くだけで、胸のもやもやが晴れていく――。 久しぶりの同窓会で六本木から新宿・歌舞伎町に流れてきたものの、 泥酔して友人たちとはぐれた主婦・織江。家出少女から一万円と引き換えに 渡された包みの中身は一丁の拳銃だった! 主婦も家出少女も、カラスに悩まされる新入社員や 妻に逃げられた元警察官も――。 平凡な日常に倦んだ人々を魅了し狂わせるコルトの魔力とは? ※この電子書籍は、1998年4月に文藝春秋刊の単行本『引金の履歴』を、 2001年4月に『冷たい誘惑』と改題、文庫化された作品の 新装版を底本としています。 -
風神雷神 Juppiter,Aeolus
芸術(アート)という名のタイムカプセルが、いま開かれる――。京都国立博物館研究員の望月彩のもとに、レイモンド・ウォンと名乗るマカオ博物館の学芸員が現れた。彼に導かれ、マカオを訪れた彩が目にしたものは、「風神雷神」が描かれた西洋絵画と、天正遣欧少年使節の一員・原マルティノの署名が残る古文書、そしてそこに記された「俵…屋…宗…達」の四文字だった――。天才絵師・宗達の名画〈風神雷神図屏風〉を軸に描く冒険譚。「縦横無尽な想像力に操られたマハさんの筆致にすっかり魂を持っていかれた。カラヴァッジョと宗達を繋げてしまう発想には脱帽です」漫画家・文筆家・画家 ヤマザキマリさん推薦! -
「社会調査」のウソ リサーチ・リテラシーのすすめ
政府・官公庁・社会運動団体・マスコミが発表する社会調査の大半はゴミである。我々はいかにしたらデタラメ社会から脱却できるか 世の中に蔓延している「社会調査」の過半数はゴミである。 始末の悪いことに、このゴミは参考にされたり引用されることで、新たなゴミを生み出している。 では、なぜこのようなゴミが作られるのか。 それは、この国では社会調査についてのきちんとした方法論が認識されていないからだ。 いい加減なデータが大手を振ってまかり通る日本―デタラメ社会を脱却するために、我々は今こそゴミを見分ける目を養い、ゴミを作らないための方法論を学ぶ必要がある。 -
定価のない本
神田神保町――江戸時代に旗本の屋敷地としてその歴史は始まり、明治期は多くの学校がひしめく文化的な学生街に、そして大正十二年の関東大震災を契機に古書の街として発展してきたこの地は、終戦から一年を経て復興を遂げつつあった。その街の一隅で、ひとりの古書店主が人知れずこの世を去る。男は崩落した古書の山に圧し潰され、あたかも商売道具に殺されたかのような皮肉な最期を迎えた。古くから付き合いがあった男を悼み、同じく古書店主である琴岡庄治は事後処理を引き受けるが――直木賞作家である著者の真骨頂とも言うべき長編ミステリ。/対談=門井慶喜×岡崎武志 -
大名倒産
〈大ショックの若殿vs.逃げ切りを目指す先代〉 天下泰平260年の間に、積もり積もった藩の借金はなんと25万両! この世のものとは思えぬ巨額の負債を知った嫡男はショックで急死してしまった。 丹生山松平家12代当主は、次男三男を飛び越えて 庶子の四男・小四郎に家督を継がせて隠居すると、 ひそかに「大名倒産」の準備を進め、逃げ切りを狙う。 何も知らずに大名家の家督を継いでしまった 21歳の小四郎は、クソがつくほどの真面目さ誠実さを武器に 最大の難関・参勤交代の費用をひねり出そうと必死に奮闘するが……。 万策尽きた時、人の世を眺めていた七福神たちが動き出す!? 笑いと涙がてんこ盛りの超豪華エンターテインメント。 2023年、映画化決定! ※この電子書籍は2019年12月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。 -
魔眼の匣の殺人
その日、神紅大学ミステリ愛好会の葉村譲と剣崎比留子を含む九人が、人里離れた班目機関の元研究施設“魔眼の匣”を訪れた。その主であり、予言者として恐れられている老女は、来訪者に「あと二日のうちに、この地で四人死ぬ」と告げた。施設と外界を結ぶ唯一の橋が燃え落ちた後、予言が成就するがごとく一人が死に、閉じ込められた葉村たちを混乱と恐怖が襲う。さらに客の一人である女子高生も予知能力を持つと告白し――。残り48時間、二人の予言に支配された匣のなかで、葉村と比留子は生き残って謎を解き明かせるか?! ミステリ界を席捲した『屍人荘の殺人』シリーズ第2弾。/解説=大山誠一郎 -
カインは言わなかった
公演直前に姿を消したダンサー。 美しき画家の弟。 代役として主役「カイン」に選ばれたルームメイト。 嫉妬、野心、罠──誰も予想できない衝撃の結末。 芦沢央が放つ、脳天を直撃する傑作長編ミステリー! 男の名はカイン。 旧約聖書において、弟のアベルを殺害し、「人類最初の殺人者」として描かれる男──。 「世界の誉田(ホンダ)」と崇められるカリスマ芸術監督が率いるダンスカンパニー。 その新作公演「カイン」の初日直前に、主役の藤谷誠が突然失踪した。 すべてを舞台に捧げ、壮絶な指導に耐えてきた男にいったい何が起こったのか? 誠には、美しい容姿を持つ画家の弟・豪がいた。 そして、誠のルームメイト、和馬は代役として主役カインに抜擢されるが……。 芸術の神に魅入られた人間と、 なぶられ続けた魂の叫び。 答えのない世界でもがく孤独な魂は、いつしか狂気を呼び込み、破裂する。 “沈黙”が守ってきたものの正体に切り込む、罪と罰の慟哭ミステリー。 『汚れた手をそこで拭かない』が直木賞候補、 『火のないところに煙は』が本屋大賞と山本周五郎賞候補。 『許されようとは思いません』続々重版中、 芦沢央が渾身の力を込めて書き上げた超傑作がついに文庫化! 「この小説そのものが、底の知れない沼のようだ。 読み始めたら、逃げられずに沈んでいく恐怖を快楽にかえて、 読み耽るしかない」──角田光代(解説より) ※この電子書籍は2019年8月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。 -
コロナ狂騒録 2021五輪の饗宴【電子特典付き】
累計1000万部突破『チーム・バチスタの栄光』シリーズ、新章第2幕! 「近い将来、また襲ってくるであろう新たな感染症に対しても、本書はまたとない警告の書となるはずだ。」――斎藤美奈子(文芸評論家) (あらすじ) 新型コロナウイルスの第二波が収まりつつある中、安保首相は体調不良を理由に辞任、後継の酸ヶ湯はGo Toキャンペーンに励み、五輪の開催に向けて邁進していた。しかし変異株の上陸で状況は一変、それまで感染対策を自画自賛していた鵜飼府知事統治下の浪速で医療が崩壊し始め……。浪速を復活させるべく、政策集団「梁山泊」の盟主・村雨が、フリー病理医の彦根とともに行動を開始する! 電子版共通あとがき、全著作リストを含む電子特典付きです。 -
コロナ黙示録 2020災厄の襲来【電子特典付き】
混乱する政治と感染パニックの舞台裏! 累計1000万部突破『チーム・バチスタの栄光』シリーズ、新章開幕 「おなじみの面々との再会を楽しむのもよし、コロナの始まりを振り返るのもよし」――中江有里(女優・作家・歌手) (あらすじ) 豪華クルーズ船内で新型コロナウイルスのパンデミックが発生。政府の対応が後手に回る中、厚労省技官・白鳥の差配でクルーズ船の感染者を東城大学医学部付属病院で引き受けることになり、不定愁訴外来の田口医師が対策本部長に任命された。一方、北海道の雪見市救命救急センターでもクラスターが起こり、センター長の速水たちも濃厚接触者に……。混乱する社会状況に彼らはどう立ち向かうのか!? (著者プロフィール) 海堂尊 1961年、千葉県生まれ。作家、医師。第4回『このミステリーがすごい!』大賞を受賞し、2006年に『チーム・バチスタの栄光』(宝島社)で作家デビュー。著書は「桜宮サーガ」と呼ばれるシリーズを成し、本作および次作の『コロナ狂騒録 2021五輪の饗宴』(宝島社)も連なっている。他にはキューバ革命のゲバラとカストロを描いた「ポーラースター」シリーズ(文藝春秋)などがある。最新作は『奏鳴曲 北里と鷗外』(文藝春秋)。 -
決断の刻
あるコンサルティング会社の男性社員が死体となって発見される。同社では一人の女性社員が行方不明となっていた。時を同じくして同社の海外贈賄事件を調べていた所轄署の刑事が姿を消した。同署の刑事課長と同社社長は、かつてある事件で刑事とネタ元として信頼関係を築いていた。しかも、二人にはラグビーという固い絆もあった。しかし今、刑事課長は署長への道を模索、社長は本社役員の座を狙っている。二人それぞれの正義とは? 人生後半の男たちに決断の刻が迫る。警察小説+スポーツ小説+企業小説、堂場ワールドの集大成とも言うべき傑作。/解説=大矢博子 -
住友を破壊した男
十倉雅和氏(経団連会長・住友化学会長)、絶賛! 「住友の事業精神の原点は、ここにあった」煙害問題の解決、企業の利ではなく人々のために……。“ESGの先駆者”伊庭貞剛の生涯を描き切った感動のノンフィクションノベル。この男なくして「住友」は語れない! 幕末、志士として活動後、司法官となった伊庭貞剛は、叔父で総理事の広瀬宰平に招聘され、住友に入社する。しかし当時の住友は、別子銅山の煙害問題を抱え、さらには宰平の独断専行が目にあまるほどであった。住友財閥の中にありながらも、住友を破壊せんばかりの覚悟を持って改革に臨んだ、“住友中興の祖”とよばれる経営者に光をあてた傑作長編小説。 -
里奈の物語
『最貧困女子』の著者、渾身の傑作小説! 戻れない。もう、やるしかない。あたしの自由を奪うものとは、とことん戦ってやる! 北関東の倉庫で育った少女・里奈。母は姉の幸恵に借金と子どもたちを押し付け出奔。里奈は幸恵のもとで小学校もろくに通わず妹弟の世話をする。金策に苦しむ幸恵が詐欺で逮捕されたのを機に、児童養護施設に引き取られる。中学卒業前に進路で揉めた里奈は街を飛び出し、夜職で生きることを決意する。最底辺で逞しく生きる少女を活写する青春小説! ※この電子書籍は2019年11月に刊行した単行本『里奈の物語』を分冊し、 第一章 倉庫育ちの少女 第二章 児童養護施設・六恩園 第三章 15の旅立ち を収録した文庫版を底本としています。 -
シャーロック・ホームズたちの冒険
シャーロック・ホームズとアルセーヌ・ルパン――ミステリ史に名を刻む両巨頭の知られざる冒険譚「「スマトラの大ネズミ」事件」と「mとd」。大石内蔵助が率いる赤穂浪士の討ちいりのさなか、雪の降り積もる吉良邸で起きた密室殺人「忠臣蔵の密室」。実はシャーロキアンだったアドルフ・ヒトラーがナチス・ドイツの戦局を左右しかねない事件に挑む「名探偵ヒトラー」。日本を訪れたラフカディオ・ハーン(小泉八雲)が“怪談”の数々を解き明かす「八雲が来た理由」――在非在の著名人たちが名探偵となって競演する全五編。異才が虚実を織り交ぜ纏めあげた、奇想天外な本格ミステリ短編集。/解説=北原尚彦 -
島津義久 九州全土を席巻した智将
戦国時代の島津氏といえば、関ケ原合戦で敵中突破を敢行した島津義弘がよく知られる。しかし、薩摩・大隅・日向の三州統一を果たし、島津氏を戦国大名として飛躍させた当主こそ、その兄・島津義久である。二歳違いの兄弟であった義久と義弘は、兄の「智」・弟の「勇」によって九州全域を席巻し、島津氏の最大版図を現出させた。じつは当主であったことがない義弘に比べ、義久があまり語られてこなかったのはなぜなのか。本書では、一門や譜代、国衆の間にも火種を抱えながら、家中の結束に力を注いだ義久の苦悩に満ちた闘いの日々を描いていく。やがて秀吉との対峙と臣従、関ケ原後の家康との駆け引きと進むにおよび、要に座る義久の知恵と胆力が光ってくる。合戦での武勇譚では弟に劣るものの、最後に存続の危機から家を守った器量人の姿に、面目躍如たる義久の実像を見る思いがする。鹿児島出身の歴史作家が渾身の筆で描く力作長編小説! 文庫書き下ろし。 -
リバーサイド・チルドレン
カンボジアの地を彷徨う日本人少年は、現地のストリートチルドレンに拾われた。「迷惑はな、かけるものなんだよ」過酷な環境下でも、そこには仲間がいて、笑いがあり、信頼があった。しかし、あまりにもささやかな安息の日々は、ある朝突然破られる――。彼らを襲う、動機不明の連続殺人。少年が苦悩の果てに辿り着いた、胸を抉る真相とは? 激賞を浴びた第5回ミステリーズ!新人賞受賞作「砂漠を走る船の道」を巻頭に据え、連作化した『叫びと祈り』で2011年本屋大賞にノミネートされた俊英が放った、渾身の第一長編。第16回大藪春彦賞受賞作。/解説=吉田伸子 -
開化鉄道探偵 第一〇二列車の謎
明治18年。6年前に逢坂山トンネルの事件を解決した元八丁堀同心の草壁賢吾は、井上勝鉄道局長に呼び出された。大宮駅で何者かによって貨車が脱線させられ、積荷から、謎の千両箱が発見された事件について調査してほしいと。警察は千両箱を、江戸幕府の元要人にして官軍に処刑された、小栗上野介の隠し金と見ているらしい。草壁と相棒・小野寺乙松鉄道技手は荷積みの行われた高崎に向かうが、乗っていた列車が爆弾事件に巻き込まれてしまう。更に高崎では、千両箱を狙う自由民権運動家や没落士族たちが不審な動きを見せる中、ついに殺人が!/解説=西上心太 -
官邸襲撃
その日、首相官邸は戦場と化した! 日本初の女性首相とアメリカ国務長官が首相官邸で会談中に、テロ集団が官邸を占拠。首相と国務長官が人質となる。女性で初めて首相付きのSPとなった明日香が、重傷を負った上司の指示のもと、たった一人でテロ集団に立ち向かうことに。官邸の外では日米の救出部隊が一枚岩になれず揉めるなか、アメリカ大統領をも巻き込むテロ集団の意外な目的が明らかになり……。政府の指示系統崩壊、アメリカ軍の介入、その混乱に乗じるテロ集団。しかし、明日香の行動が少しずつテロ集団の計画に狂いを生じさせていく。日本の安全保障政策に警鐘を鳴らす衝撃のクライシス小説。 【※本書は、2018年6月にPHP研究所から刊行された『官邸襲撃』に加筆・修正し、文庫化したものです。】 -
太陽と毒ぐも
「角田光代の隠れた傑作」といわれる、 不完全な恋人たちの、キュートでちょっと毒のある11のラブストーリー。 リョウちゃんは、あたしのたいせつな恋人は、 あたしの前で口を開いた洞窟なのだ。 そうしてあたしは未だその入り口で立ちすくみ、 その一番奥に何があるのか見極めるための 一歩を踏み出せないでいる。 ──「お買いもの」より ハッピーエンドから始まる恋人たちの幸せな日常。 どこにでもいるようで、でもちょっとクセのある11組の恋人たち。 買い物依存症、風呂嫌い、万引き常習犯、迷信好き……。 この恋愛短篇集は、極端な恋人たちを描きながらも、 いつしか、読む者の心の奥に眠らせていた記憶を呼び覚ます。 文句なしの面白さと怖さに震える、長年偏愛されてきた傑作です。 「だが、だからこそ、物語が進むにつれて、そのおかしさが物悲しさへと変わっていく。 どうして、この人は、このままで許してもらえないのだろう。 どうして、最初は許されていたものが、許されなくなってしまうんだろう。(中略) 相手の中の「どうしても許せない部分」が、自分の過去、コンプレックス、傷、そしてそれらに飲み込まれずに生き続けるためにまとってきたたくさんの鎧と関係していることに気づいていくのだ。 作中で「裸んぼで暮らせたら問題なかったんだろうな」という言葉が出てくるが、この物語たちは、裸んぼではいられない、過去を、痛みを、コンプレックスを、すがるものを切り離せずに着膨れながら生きていくしかない人間のかなしみを見つめた作品なのだ」(解説より 芦沢央) ※この電子書籍は2007年6月に文藝春秋より刊行された文庫の新装版を底本としています。 -
北条義時 「武士の世」を創った男
2022年、大河ドラマ『鎌倉殿の13人』の主人公は、北条義時! 伊豆の田舎侍は、いかにして鎌倉幕府の重臣13人の頂点を極めたのか? 「武士による天下の政」を夢見た男は、鎌倉幕府の独裁者なのか? それとも、初の武家政権を創った立役者なのか? 石橋山の戦いで兄、宗時を亡くした義時は、姉、政子の夫であり、主君でもある源頼朝に付き従い、平家打倒、武家政権の樹立へと邁進していた。頼朝が征夷大将軍に任命され、いよいよ鎌倉が政治の中心となった矢先、主君、頼朝が不慮の事故で急逝。二代将軍、頼家、三代将軍、実朝も悲劇的な最期を遂げ、図らずも鎌倉幕府を背負わなければいけなくなった義時に、後鳥羽上皇より追討の院宣が発せられ……。伊豆の田舎武士が、頼朝に従い、鎌倉幕府の重臣を経て、ついには後鳥羽上皇から追討令を出される権力者となるまでの成長と葛藤を描く。義時は武士の世に何を夢見たのか? 書き下ろし。 -
パズラー 謎と論理のエンタテインメント
高校の同窓会に出席する予定の小説家・日能は、幹事から衝撃の事実を聞く。ずっと亡くなったと思っていたクラスメイトが、実は生きていたのだ。何をどう勘違いしてそう捉えていたのか、訝しみながら同窓会当日を迎えると、さらに謎は深まるばかり……「蓮華の花」。数年ぶりに訪れた書店で購入した文庫本に、謎のメッセージが挟まれており、そこから小学生時代のある出来事に結びつく「時計じかけの小鳥」。師と仰ぐ、都筑道夫の代表作〈退職刑事〉シリーズのパスティーシュ、「贋作『退職刑事』」など、論理的な謎解きにこだわった、六編を収録。/【収録作】蓮華の花/卵が割れた後で/時計じかけの小鳥/贋作「退職刑事」/チープ・トリック/アリバイ・ジ・アンビバレンス/集英社文庫版解説=巽昌章/創元推理文庫版解説=阿津川辰海 -
火花散る おいち不思議がたり
菖蒲長屋で赤子を産み落とし、消えた女――。不思議な能力を持つ娘おいちは、その女の聞こえるはずのない叫びを聞いてしまう。岡っ引・仙五朗らと力をあわせ、女を捜していたおいちのもとに、女が惨殺され、無残な姿で見つかったとの報せが――。傷痕から見えてきた女の正体、女が抱えていた事情、そして母を亡くした赤子の運命は? 一方、松庵のもとには、老舗の薪炭屋の主人と内儀がやって来て、母おきくの病を治してほしいと懇願する。一見、なんの関係もないかに思われた二つの出来事だが――。父・松庵のような医者になりたいと願うおいちは、夢に向けた一歩を踏み出すことができるのか。そんなおいちに想いを寄せる新吉、凄腕の岡っ引・仙五朗、そして個性的なキャラである伯母のおうたも健在。人気の青春「時代」ミステリー第四弾。 -
金木犀と彼女の時間
高校最後の文化祭当日、菜月は屋上でクラスメイトの拓未に告白された直後、人生3度目のタイムリープに巻き込まれた。この状態になった菜月は同じ1時間を5回繰り返し、最後の出来事が確定事項となるのだ。その1回目、菜月が告白されるより前に拓未は転落死してしまう。同じことが操り返されるはずだったのに、いったい何が起きたのか? 菜月は残り4回のタイムリープのなかで、拓未が死なない方法を探して奔走するが……。他人に心を開けない女子高生がクラスメイトを救うために校舎を駆けめぐる、鮮やかな学園タイムリープ・ミステリ登場。/【目次】プロローグ/第一章 繰り返しの時間/第二章 文化祭の幕開け/第三章 起こるはずのない事件/第四章 深まる謎/第五章 彼女の時間/解説=村上貴史 -
わたしの忘れ物
H大に通う中辻恵麻が、学生部の女性職員から無理矢理に紹介された、大型複合商業施設の忘れ物センター──届けられる忘れ物を整理し、引き取りに来る人に対応する──でのアルバイト。引っ込み思案で目立たない、透明なセロファンのような存在の私に、この仕事を紹介したのはどうして? キーホルダーや手袋など、なぜこんな他愛のない物を引き取りに来るの? 忘れ物の品々とその持ち主との出会い、センターのスタッフとの交流の中で、強張っていた心がゆっくりとほどけていく恵麻だが──。六つの忘れ物を巡って描かれる、心に染みる連作集。/【目次】妻の忘れ物/兄の忘れ物/家族の忘れ物/友の忘れ物/彼女の忘れ物/私の忘れ物/エピローグ/解説=若林踏 -
猫のいる喫茶店の名言探偵
うだつが上がらない平凡すぎる新米弁護士のノリは、東京・谷中にある猫のいる喫茶店の一角で事務所を開いた。秘書を務めるのは弟のノリ。シュッとしたイケメンだが、名言大好きの変わり者。事務所に持ち込まれてくるのは、嫁姑問題の愚痴や落書きの犯人探しから、前科者に対する立ち退き交渉、遺産相続のトラブルまでさまざま。そこに絡んだ謎や人々の悩みを、兄弟で力を合わせ、名言を使って解決していく。古今東西の名言が満載の、思わず涙がこぼれる連作ミステリー。『名言探偵』を改題。 ※本文中に出てくる名言には誰の言葉であるかが明記されていますが、それとは別に、各話に“隠し名言”なるものを盛り込んでいます。登場する人や物がヒントになっていますので、それにまつわる名フレーズ(セリフや歌詞)を探してみて下さい(一部、アレンジされているものもあります)。 -
グラスバードは還らない
マリアと漣は大規模な希少動植物密売ルートの捜査中、得意取引先に不動産王ヒューがいることを摑む。彼には所有高層ビル最上階の邸宅で、秘蔵の硝子鳥や希少動物を飼っているという噂があった。ビルを訪れた二人だったが、そこで爆破テロに巻き込まれてしまう! 同じ頃、ヒューの所有するガラス製造会社の関係者四人は、知らぬ間に拘束され、窓のない迷宮に軟禁されたことに気づく。「答えはお前たちが知っているはずだ」というヒューの伝言に怯えて過ごしていると、突然壁が透明に変わり、血溜まりに横たわる男の姿が!? 好評シリーズ第3弾!/解説=宇田川拓也 -
やわらかな足で人魚は
一体どうしたら自分は人間になれるのだろう。 当たり前に愛される人間の子供に。 タワマンを舞台に電話詐欺の嘘によって結びつく偽物の母と息子。 “前科”のある中学教師と孤独な少女。 悲しみを抱えた二人が出会うとき、世界は色を変える。 『昨日壊れはじめた世界で』が話題沸騰のオール讀物新人賞作家の、痛々しいほど危うく美しい傑作短編集。 四六時中わけもなく淋しくて、悲しくて、心許ない。 まるで私たちの足元にはちゃんとした地面がないかのようだ。──「水に立つ人」 人魚姫が王子を刺せなかったなんて、やっぱりウソだ。いつの間に引っ張り出したのか、赤い万能ナイフは陽の手の中にあった──「やわらかな足で人魚は」 この短編集の五人の主人公たちは、皆、「どこにでもいるけれども、悲しみを抱えているとは傍目に分からない人たち」だ。 香月夕花の描く世界は、どこまでも儚く、残酷で、美しい。 満場一致でオール讀物新人賞を受賞したデビュー作「水に立つ人」と同名の短編集を改題し、「逃げていく緑の男」を追加して再構成。 解説:川本三郎 ※この電子書籍は2016年10月に文藝春秋より刊行された単行本『水に立つ人』の文庫版を底本としています。 -
敗北への凱旋
終戦から間もない降誕祭(クリスマス)前夜、焼け跡の残る横浜・中華街の片隅で、隻腕の男が他殺体となって見つかる。犯人と思しき女性は更に娼婦を殺したのち自らも崖に身を投げて、事件は終結したかに見えた。しかし、二十年以上の時を経て、奇妙な縁からひとりの小説家は、殺された隻腕の男が陸軍大尉で、才能あるピアニストでもあった事実を知る。戦争に音楽の道を断たれた男は、如何にして右腕を失い、名前を捨て、哀しき末路を辿ったのか。そして、遺された楽譜に仕組まれたメッセージとは──美しき暗号が戦時下の壮大な犯罪を浮かびあがらせる推理長編。/解説=米澤穂信 -
星空にパレット
九重高校で黒マスク姿の男による合宿費強奪事件が起きた。犯人のあまりの足の速さに、誰も追いつけない。できたばかりの探偵部に所属する浩介たち三人は解決のため独自に調査を開始するが、二度目の強奪の後に、事態は殺人事件へと発展してしまう――。夏の避暑地での不可解な連続殺人、ミステリ小説として書かれた殺人事件が実際の事件と重なっていることに気づいた作家の推理、大学病院での転落死の真相と、夜空に煌めく星のごとき全四編。学園ミステリにクローズド・サークル、二転三転するフーダニットとハウダニット。鮎川哲也賞作家が贈る、純度百パーセントのミステリ短編集。【収録作】黒いアキレス/夏の北斗七星/谷間のカシオペア/病院の人魚姫/あとがき -
火定
――己のために行なったことはみな、己の命とともに消え失せる。(中略)わが身のためだけに用いれば、人の命ほど儚く、むなしいものはない。されどそれを他人のために用いれば、己の生には万金にも値する意味が生じよう。(本文より抜粋)時は天平――。藤原氏が設立した施薬院の仕事に、嫌気が差していた若き官人・蜂田名代だったが、高熱が続いた後、突如熱が下がる不思議な病が次々と発生。それこそが、都を阿鼻叫喚の事態へと陥らせる“疫神(天然痘)”の前兆であった。我が身を顧みず、治療に当たる医師たち。しかし混乱に乗じて、病に効くというお札を民に売りつける者も現われて……。第158回直木賞と第39回吉川英治文学新人賞にWノミネートされた、「天平のパンデミック」を舞台に人間の業を描き切った傑作長編。解説:安部龍太郎。 -
ナイン 9つの奇跡
野球大好きの老若男女で結成された、9人だけの草野球チーム「ジンルイズ」。20歳の学生から81歳の老人まで、職業もラーメン屋店長、会社経営者、元プロ野球選手と様々だ。しかし彼らは勝負にこだわらない。様々な事情で過去に野球を断念しているジンルイズ・ナインにとっては、「野球を楽しむ」ことこそ第一なのだ。ある日、ジンルイズのオーナー吉見高志(8番レフト)は、遠藤と名乗る不思議な老人と出会う。遠藤の魔法と計らいによって、ジンルイズは全日本野球選手権大会の地区予選に出場することに。一回戦、二回戦、と奇想天外な試合運びで勝ち進むジンルイズ。遠藤の魔法のおかげなのか、それとも……。本書は『翼はいつまでも』で坪田譲治文学賞を受賞した著者が、野球を題材にした長編小説。物語の展開とともにナイン一人一人に起こり始める「小さな奇跡」を通じ、人生の応援歌として描いた大人のためのファンタスティック・ストーリー。 -
おもちゃ絵芳藤
第七回歴史時代作家クラブ賞作品賞受賞作。 江戸っ子に人気を博した浮世絵。絵が好きで、絵を描くこと以外なにもできない絵師たちが、 幕末から明治へと大きく時代が変わる中、西欧化の波に流され苦闘しながらも絵を描き続ける姿を描く長篇小説。 文久元年(1861)春。大絵師・歌川国芳が死んだ。 国芳の弟子である芳藤は、国芳の娘たちに代わって葬儀を取り仕切ることになり、 弟弟子の月岡芳年、落合芳幾、かつては一門だった河鍋狂斎(暁斎)に手伝わせ無事に葬儀を済ませた。 そこへ馴染みの版元・樋口屋がやってきて、国芳の追善絵を企画するから、絵師を誰にするかは一門で決めてくれ、と言われる。 若頭のような立場の芳藤が引き受けるべきだと樋口屋は口を添えたが、暁斎に「あんたの絵には華がない」と言われ、愕然とする――。 人徳はあるが、才能のなさを誰よりも痛感している芳藤。 才能に恵まれながら神経症気味の自分をもてあましていた芳年。 時代を敏感に察知し新しいものを取り入れるセンスがありながら、己の才に溺れた芳幾。 “画工”ではなく“アーティスト”たらんとした暁斎。 4人の個性的な絵師たちを通して、死ぬまで絵筆をとろうとする絵師の執念と矜持に迫る力作。 解説・岡崎琢磨 ※この電子書籍は2017年4月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。 -
炎上 1974年富士・史上最大のレース事故
日本レース界最大のタブーに挑む!マシン4台が爆発炎上、レーシングドライバー2名が事故死した未曽有の大事故。その真相を、生き残ったレーサーたちが赤裸々に証言。長年、封印されてきた真実が明らかになる! 1974年、富士スピードウェイで4台のマシンが爆発炎上、レーサー2名が焼死、観客6名が重軽傷を負うレース史上最大の事故があった。悲劇の舞台は、「富士グランチャンピオン・シリーズ」第2戦。スタート直後に先頭付近の2台のマシンが接触、1台がコースアウトして後続集団に激突して起きた多重クラッシュだった。 しかし事件はその後、意外な展開を見せる。静岡県警が事故原因をつくったレーサー1人を業務上過失致死の疑いで書類送検したのだ。接触事故は、果たして故意だったのか、過失だったのか? 長年、日本レース界最大のタブーとされてきた大事故の真相を、ノンフィクション作家の中部博が関係者への丹念な取材で解き明かしてく。 「魔の30度バンク」への先陣争い、喧嘩まがいのドライビング、ワークスチーム間の仁義なき争い、そしてレーシングドライバーという人生……。モータースポーツの光と影を描き切った、渾身のドキュメント巨編! -
龍の耳を君に
手話通訳士の荒井尚人は、ろう者の親から生まれた聴こえる子――コーダで、ろう者の日常生活のためのコミュニティ通訳のほか、法廷や警察で事件の被疑者となったろう者の通訳などを行っている。そんなある日、荒井が手話を教えている場面緘黙症の少年が、殺人事件を目撃したと伝えてきた。NPO職員が殺害された事件の現場が、少年の自宅から目と鼻の先だったのだ。話せない少年の手話は、果たして証言として認められるのか!? ろう者と聴者の間で葛藤しながらも、架け橋になろうとする手話通訳士の奮闘を描いた、『デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士』に連なる感涙のシリーズ第2弾。/解説=頭木弘樹 -
風に恋う
かつては全国大会金賞、マスコミにも頻繁に取り上げられた、名門高校吹奏楽部。 幼馴染の基(もとき)と玲於奈(れおな)は入部したものの、現在の部にかつての 栄光は見る影もない。 そこへ、黄金時代の部長だったレジェンド・瑛太郎がコーチとして戻ってきて、 あろうことか3年生たちを差し置いて、1年の基を部長に指名する。 選抜オーディション、受験との両立。嫉妬とプライド渦巻く部で 孤立する新入生男子の部長は果たして、全国大会開催地・名古屋国際へ 行くことができるのかー― かつての輝きを懐かしむすべての大人たち、 部活動に青春をささげるすべての中高生の胸に、 リアルな言葉が突き刺さる王道青春エンタメ小説! 人気作を連発する額賀澪が、松本清張賞受賞作『屋上のウインドノーツ』 から10作目に原点である吹奏楽を舞台に挑んだ渾身の大感動エンタメ! 解説・あさのあつこ ※この電子書籍は2018年7月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。 -
ミステリなふたり あなたにお茶と音楽を
愛知県警捜査一課内で広く敬われながらも同時に恐れられている、通称“氷の女王”こと京堂景子警部補。ずば抜けた捜査能力と体術で犯人を追い詰めるクールビューティーな姿は、新人刑事・築山瞳にとって密かな憧れであり目標だ。そんな京堂警部補は、自宅に着いた途端に叫んだ――「ただいまあ。ねえ新太郎君、お腹空いたあ」「お帰り。今ご飯作るから」職場では鋼鉄の刑事、だが家では年下のダーリンにデレデレの景子さんと、イラストレーター兼主夫として妻を支えながら安楽椅子探偵の才能も発揮する新太郎君の名コンビによる謎解き7編!/解説=熊崎俊太郎(紅茶鑑定士) -
クロカネの道をゆく 「鉄道の父」と呼ばれた男
我が職掌はただクロカネの道作りに候――。幕末、長州に生まれた弥吉こと、のちの井上勝(まさる)は、国禁を犯して伊藤博文、井上馨らと長州ファイブの一人として渡英した。ロンドンで西欧の近代化を目の当たりにし、鉄道(クロカネ)こそが国を発展させると確信する。帰国後、伊藤らが中央政界で活躍するなか、勝は立身出世には背を向け、ひたすら鉄道敷設に邁進する。鉄道の敷設権を要求するアメリカの主張を退け、さまざまな反対の声にも粘り強く交渉し、ついには日本人のみによる鉄道敷設を成し遂げた。のちに日本の「鉄道の父」と呼ばれる、技術大国の礎を築いた“魂の技術者”の物語。『クロカネの道』を改題。 -
知りすぎた男
「我々は知りすぎているんです。お互いのこと、自分のことを知りすぎている。だから、僕は今、自分の知らない一つのことに本当に興味をおぼえるんです──あの気の毒な男がなぜ死んだか、ですよ」新進気鋭の記者ハロルド・マーチは財務大臣との面会に向かう途中で出会った奇妙な釣師とともに自動車が断崖から転落するさまを目撃する。後に残されたのは車の残骸と男の死体だった。なぜ彼は昼日中見晴らしの良い崖から転落したのか? 国際情勢への鋭い眼差しが光る、英国的諧謔精神に満ちた連作ミステリ集を新訳にて贈る。創元推理文庫初収録作。/【収録作】「標的の顔」/「消えたプリンス」/「少年の心」/「底なしの井戸」/「塀の穴」/「釣師のこだわり」/「一家の馬鹿息子」/「彫像の復讐」/解説=大山誠一郎 -
ぷろぼの 人材開発課長代理 大岡の憂鬱
変態リストラ部長にこの世の地獄を! 会社を食い物にする極悪人に、ボランティア仕置き人が鉄槌を下す痛快エンターテインメント。 業界大手のパシフィック電器は、人事部労務担当部長の江間を中心に大規模なリストラを進行中。江間の極悪な追い込みに、ついに自殺者が出てしまう。 クビ切りを押しつけられた課長代理の大岡は耐えかねて、三国が代表を務めるNPOで、「プロボノ」として社会貢献活動をすることに救いを求める。 江間の悪辣な行状を知った三国は義憤にかられ、江間を「嵌める」べくハニートラップを仕掛けた。しかしこれは、三国が仕掛けた罠の序章にすぎなかった……。 「ぷろぼの」とは、「公共の利益のために(pro bono publico プロボノ プーブリコ)」という意味のラテン語。 解説・村上貴史 ※この電子書籍は2017年5月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。 -
だから荒野
“家族”という荒野を生きる――。そこにある、孤独と希望。 新聞連載時、大反響を呼んだ話題作。 こんなにいとも簡単に夫と息子を捨てられるとは。 会社員の夫と、大学生と高校生の息子たちとともに東京の郊外で暮らす主婦・朋美。 日々家庭を支えてきた苦労を理解しようともせず、夫はその場しのぎの言葉ばかり、息子たちは「キモいおばさん」扱い。 46歳の誕生日、朋美はついに反乱をおこす。自分を軽んじる、身勝手でわがままな家族たちとの決別。レストランの席を立って、夫の愛車で高速道路をひた走る――。家出した妻より、車とゴルフバックが気になる夫をよそに、朋美はかつてない解放感を味わうが……。 解説・速水健朗 ※この電子書籍は2013年10月に毎日新聞社より刊行された単行本の文庫版を底本としています。 -
ぼくたちは神様の名前を知らない
無意味で残酷な世界の前で、彼らが取り戻そうとしたもの。それは、つまり、希望だ――。東日本大震災がきっかけで、離れ離れになった幼馴染の六人。中学三年生になったある日、東京で暮らしていたセータの下に、仲間の一人が投身自殺をしたという知らせが入る。当時の担任とともに現場である北海道の岬に向かった五人だが、その帰りに橋から車ごと落下する事故が起きてしまい……。過酷な運命に翻弄されながらも、現実を受け止め、前を向こうとする少年たちの「再生」を描いた感動の長編小説。解説は、いきものがかり・水野良樹氏! 『蘇生』を改題して、加筆。 -
手の中の天秤
執行猶予期間が終わった時、加害者の生活態度や反省状況をチェックして、刑務所に入れるかどうかを被害者や遺族自身が決めることができたとしたら? それを実現する「執行猶予被害者・遺族預かり制度」が施行された社会。新人担当係官の井川は、加害者の反省状況を伝えることで、被害者の痛みや遺族の喪失感を少しでも和らげることができればと考えていたのだが……。加害者を刑務所に送る権利を手に入れた時、遺族や被害者はある程度救われるのか。逆に加害者は、「本当の反省」をすることができるのか。架空の司法制度という大胆な設定のもとで、人を憎むこと、許すこととは何かを丹念な筆致で描いていく、感動の長編小説。 -
嘘(PHP文芸文庫)
あの夏、私たちは「家族」だった――。息子を事故で亡くした絵本作家の千紗子。長年、父・孝蔵とは絶縁状態にあったが、認知症を発症したため、田舎に戻って介護をすることに。父との葛藤と息子の死に対する自責の念にとらわれる千紗子は、事故によって記憶を失った少年の身体に虐待の跡を見つけ、自分の子供として育てることを決意する。「嘘」から始まった暮らしではあるものの、少年と千紗子、孝蔵の三人は、幸せなひとときを過ごす。しかし、徐々に破局の足音が近づいてきて……。切なさが弾ける衝撃の結末――気鋭のミステリ作家が描く、感動の家族小説。 -
渋沢栄一 人生意気に感ず
もともと攘夷討幕論者だった渋沢栄一が、一橋(徳川)慶喜に仕えることとなり、幕臣となったのは24歳の時であった。働きどころを得て実力を発揮し、その才を認められた彼は、幕末の動乱が風雲急を告げる慶応3年(1867年)、徳川昭武の随員としてフランスに渡る。現地で“提供する側がおごらず、受け手が引け目をまったく感じない公共事業”を目の当たりにし、衝撃を受けた彼は、その後、終生にわたって「人の道と経済利益の両立」を掲げ、事業を展開する。日本初の株式会社制度を導入した静岡商法会所の設立、大蔵省の組織改革、第一国立銀行や五百余の民間企業の起業・育成……。渋沢にとって、私利はすなわち利他(他に利益を還元する)であり、一貫して公益の追求者であり続けた。本書は、経済面から明治日本の近代化を推進し、“日本資本主義の父”と称えられた実業家・渋沢栄一の事蹟を活写した長編小説である。『論語とソロバン』を改題。 -
美しい夜
高校生の晴野(はるや)は部屋を出られない。胸がどきどきして苦しくなるからだ。 そのせいで学校にも行けず、ひとけのない夜にだけ外に出る生活。 奔放な母親は再婚した義父と暮らしており、連絡は途絶えがちになっている。 母親の記憶は、見知らぬ男からの暴力と二重写しだった。 ある夜、コンビニからの帰り、晴野は同級生の美夜子(みやこ)と出会う。 「悪い人間になりたい」という彼女は、そのわりに、飲酒も喫煙も、 万引きも暴力も「犯罪だから駄目だよ」と言う。 そして晴野は美夜子と、まるで子供の遊びのような、無邪気な夜の時 間を重ねていく。しかし夏のある日、彼は彼女の「秘密」に気づき……。 「魔法のiらんど大賞2022」小説大賞<文芸総合部門>特別賞 優しく美しい言葉で紡がれる、胸を打つ青春純愛小説。 -
神さまと前祝い
「神さま」シリーズ累計15万部!運気が爆上がりするアメイジングな方法とは?………………………………………………………「前祝い」とは、よい結果になることを確信して、前もってお祝いをすることです。そして、運がいい人は、無意識に前祝いをしています。つまり、何につけ「先に祝ってしまう」ことが、運を引き寄せるポイントになるのです。 ―――著者「ひたすら楽しく!」これが前祝いの基本です。◇前祝いは、六十八秒以上◇なぜ「素敵な引っ越し先」まで見つかってしまう?◇ストレスと無縁になる「前祝い味噌汁」◇「寝る直前祝い」で不思議なことが次々起こる!◇超開運アイテムは自分でつくれる~その名も「前祝いブレスレット」特製・キラキラ王冠シール&おすすめパワースポット案内付き!! -
十二単探偵団~平安後宮なぞ解き草子~
蔵人の藤原惟清のもとに姉である藤中納言が「弘徽殿の女御に仕える女房が消えた」とやって来る。一部の男性陣から「藤壺の閻魔大王」と恐れられている姉の頼みを断るとあとが怖いので、惟清は女房捜しを手伝うことにしたのだが……。惟清が姉や女官、女房たちに振り回されながら、都で起こる怪奇事件の謎を解き明かしていく痛快な平安後宮ミステリー!? -
新装版 木乃伊仏
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 都内有名大学の学生、黒枝真也らが、日本海でクルージング中に不可解な死をとげた。驚くべきことに死体は、まるで塩漬けのミイラのようであった。真也はアイドルで、父親は次期総理大臣候補の政治家。警視庁捜査一課の女性刑事・水野薫は、友人の文化人類学者・日下部に協力を求め、すぐに現地に飛んだが……。そんな中、真也の兄で検視を担当した研修医の芳樹が、何者かの声に導かれて交通事故を起こし、重態に陥った。次々と起きる奇怪な事件。何者かの恨みなのか? ホラーミステリーの傑作、新装版で蘇る。 -
この中のだれかがうんこをガマンしています 爆発寸前!? 5時間目はうんこ人狼の時間です
前代未聞の!!! うんこ人狼小説!!! 見知らぬ給食のおばさんにもらったプリンを、こっそり食べたぼくたち6人。でも、その中には強力な下剤(うんこを出したくなる薬だよ!)が入っていた!! 不審者騒動&プリンをかってに食べた犯人さがしでクラスは大混乱! トイレに行けば裏切り者確定の中、ぼくらは必死にうんこをガマンすることに!! 「――先生! この中のだれかがうんこをガマンしています!」 それは学校史上、もっとも最低な告げ口。そしてその高らかな声は、ぼくらの友情とおしりの限界をかけた「うんこ人狼ゲーム」のはじまりの鐘の音だった・・・!!! 本のはじめにまんがつき!!! 友情×裏切り×知略×便意×愛×爆笑のうんこ人狼が、今、はじまる――!!! -
くるり駅でさよならを 猫と珈琲と向日葵の家
改札の先に、 会いたかった人がいる。 そこは路線図にない、 大切な誰かと再び会える駅―― 涙あふれる、駅ものがたり第2弾! 小学生の隼斗には絶対に探し出したい猫がいた。祖母が大事にしていた愛猫で、去年の夏に家を飛び出してそれきりだ。入院中の祖母にどうかもう一度会わせてあげたい……そんなとき隼斗は、久留里線に乗ると〈二度と会えないはずの相手に会える駅〉に行けるらしいと聞き――。最愛の飼い主を守りたい犬、亡き両親を想う書店員。あの日の別れを忘れられない主人公たちの、涙の連作短編集第2弾。 -
二日月
幼年童話からYAまで幅広い対象年齢に向て児童書を執筆し、野間児童文芸賞、河合隼雄物語賞、坪田譲治文学賞、日本児童文学者協会賞など数々の受賞歴がある、いとうみく。 本作では、妹の誕生を待ち望んでいた小学生の杏(あん)が、障がいをもって生まれた妹の芽生(めい)を次第に受け入れていく成長の過程が瑞々しく描かれる。妹のことを他人から「かわいそう」と言われたり、からかれたりすることで怒りを感じる一方、姉の自分こそが妹のことを「恥ずかしい」と思っていたと自覚する……。少女の心模様と、妹の存在を正面から受け止める凜とした母の姿が、ふたつの柱となって読む者を引き込んでいく。 本作『二日月』は、夏の読書感想文全国コンクールの課題図書に選ばれたが、このたびの文庫化にあたり、小学生だった杏が成人し、結婚・出産を経て家庭をもった姿が描かれる『月立つ』を書きおろし。杏と芽生のその後が描かれる決定版。 文庫版解説は、『二日月』を舞台化した笹部博司氏(脚本家・演出家)。 -
後宮に星空の燃ゆ~濤国皇后冊立伝~
周静麗は許嫁のいる身でありながら、太子に嫁ぐよう突然命ぜられた。愚かな息子を心配した帝のたっての望みとあっては、受け入れるほかない。しかしこの国には、皇帝の男児を産んだ女は死を賜うという法がある。静麗は妃となるからには、かの悪法をなくそうと意気込むが、入宮して早々に自身の甘い考えを打ち砕かれることになる――。才能と美貌を兼ね備えた一人の姫が、国という巨大な存在に対して挑んだ戦いと友情の物語。 -
アクマペイ ムダづかいは絶望のはじまり!? お支払いはきみたちの命です
この「アクマペイ」は、好きなものを好きなだけ買うことのできる魔法のようなアプリでございますです。・・・・・・ただし、使ったあとにどうなっても、すべてあなた様の責任ですけれど・・・・・・ね。おこづかいが少ない小学6年生・スバルは、「何でも買える」アプリ〈アクマペイ〉を手に入れ、友達とぜいたく三昧の日々を過ごす。しかし! 実はそれは悪魔が仕組んだ罠で、後から超高額な請求と引きかえに体を奪われる契約が隠されていた・・・!! 支払いを断ったスバルたちは、悪魔・ばくちぃに連れさられ、“命を賭けたゲーム”に挑むことになり――!? アクマ的生き残りゲーム、スタート・・・・・・!!! -
春のとなり
奈緒は、夫の仇を討つため、義父の文二郎と信州から江戸へやってきた。 ふたりは暮らしを立てようと、深川で薬屋を営むが、医者である文二郎の元には、貧しく医者代の払えない病人やけが人が次々と駆け込んでくるようになっていた。 そんなある日、深川の芸者・捨て丸が、惚れ薬を作ってほしいといってくる。 捨て丸の相手は、なんと有名な本草学者であった……。 奈緒たちは、藩の秘め事に巻き込まれながらも、市井の人々のたくましさと優しさに触れ 日々の暮らしを愛するようになるが――。 『貸本屋おせん』で、時代小説界に鮮やかにデビューした、期待の新鋭による飛翔の傑作長篇。 -
言葉の園のお菓子番 扉を開けて
「銀河ホテルの居候」「活版印刷三日月堂」著者が描く、 自分らしい明日へと歩み出す勇気の物語。 言葉が人を繋ぐ。言葉より深い場所で──。 連句会「ひとつばたご」に通い始めて三年。 特別な才能に憧れたりもしたけれど、この道で行こうと決めた。 書店で働き、仲間と集い連句を巻くというなんでもないようで大切な日々を重ねるなかで、一葉は誰かの想いを汲みとり、自分自身も変わる喜びに気づいていく。 オンライン連句会への参加、初めての「捌き」への挑戦。 勇気を出して開いた扉の向こうにおぼろに見えてくるあたらしい明日とは……? 言葉に気持ちを載せ、人と繋がり、自分を見つめて前へ進む主人公の歩みに励まされると共感の声が届き続ける、大人気シリーズ待望の第七弾! ・・・・・・・・・・・・・・・ ほしおさなえ (ほしお さなえ) 1964年東京都生まれ。作家・詩人。1995年『影をめくるとき』が第38回群像新人文学賞優秀作受賞。 2016年『活版印刷三日月堂 星たちの栞』が第5回静岡書店大賞を受賞。 主な作品に、ベストセラーとなった「活版印刷三日月堂」シリーズのほか「銀河ホテルの居候」「祓い師笹目とウツログサ」「菓子屋横丁月光荘」「紙屋ふじさき記念館」「琴子は着物の夢を見る」など文庫シリーズ多数。ほか、『ある小説家の死からはじまる物語』『まぼろしを織る』『金継ぎの家 あたたかなしずくたち』『三ノ池植物園標本室』(上下巻)、児童書「ものだま探偵団」シリーズなど。 -
建築士探偵 神迎圭の事件簿
不祥事を起こし捜査1課から0課という雑務を担当する部署に異動になった百千酉雛。名誉挽回を決意した雛のもとにさっそく事件が舞い込む。それは美術館で起きた密室窃盗殺人事件。密室の謎を解明するために美術館を設計した犬飼設計事務所を訪ねると建築学科の学生である神迎圭を紹介される。捜査1課に戻りたい雛と大学の単位がほしい圭が手を組み密室事件の謎に挑む! -
定時までに解決します!
窓際部署の名探偵!? 新感覚警察ミステリー 警視庁の窓際部署で働く事務職員の久米川さくら。 定時退庁をモットーに気楽に雑用をこなす日々を送っていたが、捜査一課のエリート刑事・元加治が持ち込んだ密室殺人の真相を、華麗に解いてしまう。 以来、難事件の解明に協力することに。 無差別殺人、窃盗、爆破予告……今日も〈定時までに〉解決します! (『さくらだもん! 警視庁窓際捜査班』改題) ■第一話 密室だよ さくらちゃん ■第二話 不祥事発生! さくらちゃん ■第三話 極秘任務だよ さくらちゃん ■第四話 無差別殺人!? さくらちゃん ■第五話 容疑者がいっぱい さくらちゃん ■第六話 時間がないぞ さくらちゃん ■書き下ろし掌編 ある日の元加治くん -
この愛は、国王陛下のご命令じゃない
元婚約者の浮気と婚約破棄が原因で引きこもりになったメデル王国の伯爵令嬢マリネット・ザカリーは、もう二度と恋をしないと決めていた。が、”おひとりさま”でいるためには手に職をつけなければと一念発起。見事5歳の国王陛下ジーク様の教育係を勝ち取る。しかしもう一人の教育係はザカリー家と敵対関係にあるヴェルナー侯爵家の騎士・ラルフだった。犬猿の仲の二人だが、ジーク様のご命令により「なかよし作戦」が発動され…? -
血染の袍
彼はいつも、一着の古びた袍を身にまとっていた。 それは、とうに亡くなった一人の女が、生前、その手で縫い上げたものだという。 遠い昔―― 女は瀕死の彼を背負い、血に濡れた山道を、一歩、また一歩と進んでいた。 その身から流れ出る血は、すでに尽きようとしていた。 顔は紙のように白く、息も絶え絶えであった。 それでも彼女は、不思議なほど穏やかな顔で、彼にこう告げた。 「少し……疲れましたね」 それが、彼女の最期の言葉となった。 以来、彼はその袍を決して手放さなかった。 破れれば繕い、 繕えば、また破れた。 幾度となく針を通し、継ぎ布を重ね、 そうして彼は、百年もの歳月、その袍をまとい続けた。 彼の傍らには、いつも一匹の猫がいた。 だが、その獣を果たして猫と呼んでよいものか、誰にもわからない。 姿かたちは、確かに猫に見える。 されど―― この世に、三千年もの時を生きる「猫」など、あろうはずもない。 彼は、多くの人を殺してきた。 その数を知る者は、もはやどこにもいない。 ただ袖をひと振りするだけで、 人の頭は、石畳に叩きつけられた西瓜のごとく、たちまち砕け散ったという。 死者は、あまりにも多かった。 その名を聞けば、人々は戸を閉ざし、 泣く子さえ、たちまち声を潜めた。 彼を恐れる者たちは、ひそかにこう呼んだ。 ――悪鬼、と。 だが、彼が求めていたものは、不老長生ではなかった。 仙籍に名を連ねることでも、 天地を意のままにする神通力でもない。 彼が願ったのは、ただ一つ。 ただ一度きりの成仙の機縁と引き換えに、 あの日、血を流し尽くして死んだ女を―― 再び、この人の世へ呼び戻すことだった。 -
廃 #廃病院 #廃校 #廃屋 #廃遊園地 ほか
アナタの町のあの場所のヤバい話・・・ こどもには怖すぎる!?? まったく新しいリアル系ホラー。廃墟にまつわる、ヤバくて怖い8つの話・・・ #廃病院・・・高1の玲奈(れいな)は動画撮影をしに、■県にある脳外科だった病院へ行き・・・!? #廃車・・・小6の慧(さとし)が、ネットでうわさの、○県▼山にあるオンボロの車に乗りこむと・・・!? #廃寺・・・中1の沙菜(さな)は近道をするため、誰もいない夜のお墓を突っきるけど・・・!? #廃村・・・小4の琉太(りゅうた)が訪れた山村には奇妙な立て札が。▲の気配もただよい・・・!? #廃屋・・・小6の美鈴(みれい)は、×町の廃屋に忍びこむ。そこには、行方不明中の■■が・・・!? #廃遊園地・・・中1のかりんは、くちはてた遊園地で、不気味なピエロに〇ぬまで追いかけられ・・・!? #廃校・・・小5の穂実(ほのみ)は、宿泊合宿の夜、9体の霊がいる木造校舎からでられなくなり・・・!? #廃トンネル・・・中2の燈子(とうこ)は、ある都市伝説を試すため妹とトンネルへ。けれど妹に異変が・・・!? -
まねき湯 しあわせを呼ぶ番台猫
のれんの先に、物語がある。 豪徳寺のとある銭湯で、日々起こる小さな奇跡―― そこは豪徳寺の町角に佇む、銭湯まねき湯。昭和十年から続く昔ながらの店で、若女将のえっちゃんが切り盛りしており、今日も湯と癒やしを求めてお客がやってくる。訪れる客の中にはちょっぴり心が疲れたひとや、誰にも言えない悩みを抱えたひとも。そんな彼らを見守るのは番台の上のまねき猫だが、この守り主には秘密があって……!? 心がじんわりほぐれる湯どころ小説。どうぞ、ごゆるりと。 -
切り裂きジャック・百年の孤独 [改訂完全版]
世紀の謎への挑戦状。 世界一有名な連続殺人事件の真相とは? 至高の傑作、最新改訂版! 解説:貫井徳郎 一九八八年、壁に囲まれた西ベルリンの路地裏で、世にも残虐な連続殺人事件が発生。通りに立つ五人の娼婦たちが、喉を掻き切られ、腹部を切り裂かれ、内臓を引きずり出され次々に惨殺された。やがてその手口は、十九世紀に世界を震撼させた“切り裂きジャック”事件と驚くほど符合すると判明する。百年前の殺人犯が甦ったのか? 難攻不落の未解決事件、そこに隠された驚愕の真相とは!? 解説:貫井徳郎
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