定価のない本

定価のない本

850円 (税込)

4pt

神田神保町――江戸時代に旗本の屋敷地としてその歴史は始まり、明治期は多くの学校がひしめく文化的な学生街に、そして大正十二年の関東大震災を契機に古書の街として発展してきたこの地は、終戦から一年を経て復興を遂げつつあった。その街の一隅で、ひとりの古書店主が人知れずこの世を去る。男は崩落した古書の山に圧し潰され、あたかも商売道具に殺されたかのような皮肉な最期を迎えた。古くから付き合いがあった男を悼み、同じく古書店主である琴岡庄治は事後処理を引き受けるが――直木賞作家である著者の真骨頂とも言うべき長編ミステリ。/対談=門井慶喜×岡崎武志

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    神田神保町。古本屋の町。古書店主琴岡庄司の朋輩が死んだ。GHQは殺された芳松が共産主義者だったために殺されたのではないかという仮説を立てる。GHQと日本の歴史を賭けた闘いが始まる。

    0
    2025年11月04日

    Posted by ブクログ

    タイトルに惹かれて買いました。戦後GHQに占領されている時代の古書店主の話。最初に殺人事件が発生するので、てっきり古書を絡めたミステリーかと思ったのですが、少し違っていました。GHQを相手に、神保町の古書店主たちが日本の文化を守るために戦うストーリーというところでしょうか。ちょっと期待外れでした。

    0
    2025年09月14日

    Posted by ブクログ

    戦後の古書の町・神保町を舞台にしたミステリー。『家康、江戸を建てる』の門井さんらしく、町の成り立ちや歴史的発展の様子がおもしろい。さらに、古書取引が当時どんなものだったのが詳しく描かれていて、これまた興味深い。
    主人公が語る古書や日本の書籍文化への熱い想いは日本人としての誇りに満ち、潔く、清々しい。

    0
    2025年04月16日

    Posted by ブクログ

    GHQに勝ったのは俺たちじゃない。文字を愛し文字を尊ぶ日本人、日本の歴史そのものなんだ───。

    古典は『のこる』ものじゃない、誰かが『のこす』ものなんだ───。

    歴史を奪う。文化を奪う。敗戦国となった日本にGHQが無慈悲に吐き捨てる。戦いに負けた側が、全ての罪を負いその贖罪を課されるのは長い歴史

    0
    2025年03月23日

    Posted by ブクログ

    ミステリー仕掛けであるが、ミステリーというジャンルには入りきらない。「歴史ミステリー」かもしれないが、少し違う気がする。作品背景となる時代の情景もビビッドに書かれているが、抽象的な「歴史」を描くことが主目的ではない。中心にあるのは、その時代に、たまたま、ある分野で専門的に活動している主人公が、懸命に

    0
    2024年08月24日

    Posted by ブクログ

    終戦から復興を遂げつつある古書街・神田神保町の一隅で、一人の古書店主が人知れずこの世を去る。同業者だった琴岡庄治は事後処理を引き受けるが・・・。書を愛するすべてのひとに贈る、著者の真骨頂とも言うべき長編ミステリ。

    0
    2023年01月10日

    Posted by ブクログ

     終戦から1年。神田神保町の古書店の主人が、本に押しつぶされて死んだ。彼は殺されのか。直木賞作家が描くミステリ。

     こういう題材にはどうしても惹きつけられてしまう。ミステリなのだが、後半では、日本の「歴史と文化」を守るための戦いとなる。何やら右寄りの思想が来るのかと身構えたが、日本人の「心の原点」

    0
    2022年12月19日

    Posted by ブクログ

    途中から壮大な話になって、思想のぶつかり合いが強くなる部分を読み「あら?」と、ちょっと心配してしまった。

    だけども読みやすく、謎に引かれてスラスラ読んでしまった。謎もあっさりと解決かと思いきや最後まで気が抜けなかった…

    終戦から一年後の神保町
    あるの書店主の死を、友人であり同業者の琴岡が追う。

    0
    2022年11月30日

    Posted by ブクログ

    戦後間もない神保町で古書店の主が本に埋もれ圧死した。不審を感じた主人公は、GHQ少佐からの依頼もあり、調査を開始する。
    当時の古書売買の事情が丁寧に描かれており、フィクションとはいえ、今、歴史を学べる事は当たり前ではないと気付かせてくれる。

    0
    2025年07月18日

    Posted by ブクログ

    ちょうど東京に行くことがあって、暇ができたので本好きにはたまらない街、神保町に行ってみました。そこで目が合った本がこちら。
    戦後の神保町で起こるミステリー。街の成り立ちからGHQの陰謀まで読み応えも充分。

    0
    2024年09月28日

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