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『このミス』大賞・文庫グランプリ受賞作
『レモンと殺人鬼』著者の
狂気の学園サスペンス
「どんでん返しの新女王」が放つ
ノンストップ反転劇!
この学校には秘密がある。
犯人は生徒? 教師?
それとも――
すべての真実は、
三年生の伝統行事
運命の夏合宿
で明らかになる!
(あらすじ)
同僚の教師・岩本結衣からかかってきた「助けて、あおられてる」という死の直前の電話。以来、市立新畑中学校に勤める教師・如月晴の周りで不穏な出来事が起こり始める。嫌がらせの張り紙や、実家の周囲をうろつく男の影。岩本の代わりとして三年五組の担任となった如月は、クラスの問題児を抱えながらも奮闘するが……。すべての真実は学校の伝統行事である夏の宿泊学習で明らかになる――!
【著者について】
くわがきあゆ
1987年生まれ、京都府出身。京都府立大学卒業。第8回「暮らしの小説大賞」を受賞し、『焼けた釘』(産業編集センター)で2021年にデビュー。2022年、『レモンと殺人鬼』で第21回『このミステリーがすごい!』大賞・文庫グランプリを受賞。他の著書に『復讐の泥沼』(以上、宝島社)、『美しすぎた薔薇」(新潮社)など。
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Posted by ブクログ
「業だね」の一言に尽きる。
読み終わったあと、ゾッとするような恐怖が残った。主人公の如月晴は、一見すると異常な世界に巻き込まれた被害者のようだが、その実態を知ったとき、彼女は決して遠い世界の異常者ではないと感じてしまった。
人間は誰しも、過去に誰かを傷つけた「加害」の経験がありながら、同時に「被害」も受けて生きている。そして、いざ自分が「正義の立場」になると、自分の過去を完全に棚に上げて、他人の加害を激しく糾弾してしまう。
こうした精神や思考の分離は、実は意外とみんな無意識にやっていることなのではないか。
「自分は正しい人間だ。あの悪人を許してはならない」というモードに入り、狂気に気づかないまま他者を叩く人。今の時代、SNSなどでも本当によく見かける光景だし、自分自身もいつそのモードに陥るか分からない。それが一番やばくて、一番怖い。
人間の心の奥底にある「二面性」と現代のリアルな恐怖を突きつけられる、強烈な一冊でした。
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