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2024年5月、惜しまれつつ閉店――。伝説の書店をモデルにした、仕事と人生に効く「感動のノンフィクション&ノベル」! なんとなく社会人になった、出版取次の新入社員・大森理香。悩んでいた理香を上司が連れていったのは、わずか10坪しかない町の小さな書店だった。この書店の店主・小林由美子との出会いをきっかけに、理香の仕事と人生への考え方が少しずつ変わっていく――。店主と出版取次・新入社員との心温まる交流と成長ストーリー。文庫版は、書き下ろし「5年後、あの日の続き」と解説(社納葉子・ライター)が加わりました。 「『そもそも、私は何で大阪支社なんですか? 何で営業なんですか。どうして大販に入ったかを書店の人にも言えない自分が、何でここにいるんですか? 私より向いている人間いっぱいいたはずです。何で私が大阪で、何で私が営業で、何でこの場所にいるのかがわからないです。教えてください』心にずっと溜まっていたものを一気に吐き出したら、涙がとめどなく溢れ出てしまった」(本書より) 『仕事で大切なことはすべて尼崎の小さな本屋で学んだ』を改題し、再編集。
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Posted by ブクログ
小説であり、実在の人物、書店が出てくるノンフィクション。
タイパ・コスパ・メリット・デメリットの世の中で忘れかけてた厚い人情の記録でもあり、骨太な小説としての面白さもしっかりあった。
いまの人間関係って、どうしても真っ先に損得の話になりがちじゃないですか。
「これをやったら自分にどんな得があるか」「誰と繋がっておくのがコスパいいか」。みんな頭のどこかでそういう計算をして動いている気がする。
でも、この作品が描いているのは、そういう計算とは真逆にある「人と人との繋がり」の話
主人公の理香の素直さと仕事に対する姿勢が本当に素敵。
自分がやらかした失敗をちゃんと受け止めて、それを引きずって終わるんじゃなくて、次の仕事にちゃんと活かして人間関係もきちんと構築していく。自分以外を巻き込んで作り出す成功に喜んだり、失敗しても腐らずに次はこうしようとか、泥臭く工夫して前に進んでいく姿がものすごくリアルで、どんなビジネス書や小手先の自己啓発本を読むよりも、ずっと「働くこと」の芯を突いている気がした。
帯にも書いてある通り、小林書店はもう閉店してしまっています。文庫版ではその閉店時の様子が載っていて、このシーンがまた本当にもうこみ上げてきてダメだった。
自分と、仕事とか自分に関わる人と真っ直ぐ向き合わなきゃって背筋が伸びる、じわじわと胸に熱が残る、作品でした。
Posted by ブクログ
すごく面白い!素晴らしい本でした。書籍の取次と書店のことも勉強になりましたし、働く上で大切なことは何なのか、小林さんの数々のリアルエピソードから学びを得られる作品です。町の本屋さんって本当に見なくなりました、以前実家近くにあった書店も潰れてしまいました。きっと多くの苦労や戦いが各書店にはあったのだろうと、本作を読んで改めて感じた次第です。自分は本は書店でしか買わないのですが、書店の大小はあるものの本を売る為にきっとどの書店も試行錯誤しているだろうなと。いずれにしても本作は、物語全体が温かい雰囲気に包まれていて、読んだ後はなんとなく優しい気持ちになるようなそんな作品でした。そして「また本屋へ行って新しい一冊を探してみたい」という気持ちにもさせてくれましたし、本を読むことの楽しさや、人とのつながりの大切さを改めて感じられる作品でした。本が好きな人なら読んで損は無い一冊だと思います。
Posted by ブクログ
ノンフィクションにフィクションを混ぜ合わせた、本当に素晴らしい本でした。
読んでただ面白い、というものではなく、たくさんの学びをもらいながら、温かい涙が自然に流れてきます。
フィクションの部分では、大手の取次社に就職した新人の女性が、小林書店の由美子さんに励まされ、過去の出来事から多くの学びを得ながら、人間としても社会人としても成長していく姿を見続けられるのも本当に良かったです。
町の本屋さんは今では本当に少なくなりましたが、その灯を消さないためにも、ニッチな趣味になりつつある読書人口を増やして支援できる方策はないか考えたいと思いました。
Posted by ブクログ
『仕事で大切なことはすべて尼崎の小さな本屋で学んだ』の加筆改題版。仕事で大切なことどころか、生きていく上で大切なことが凝縮されているような一冊。これから社会に出る若者たちだけでなく、なんとなく仕事をし続けてしまっているベテラン世代にも、強く深く響くメッセージが随所に散りばめられている。好きなことをもっと楽しくできるように工夫しながら、志を同じくする人たちを巻き込んでいく。すると、みんなの「好き」が増殖して、いつしか社会に小さな波を生じる。その波は、必ずしも経済的な安定とか、社会的地位を約束するものではないかもしれない。でも、それに関わっている自分がやりがいと充実感と、なにより楽しいと感じられるなら、それはなんと豊かな人生だろう。
明日から、少し目線を上げて仕事に向かえそう。そんな気にさせてくれる貴重な一冊。
Posted by ブクログ
推しの一冊です。ある人のブログで紹介されており、読んでみたらストライクというかホームランだった。
小林書店は、兵庫県尼崎市に実在する(2024年に閉店)。本書は、その店主の小林由美子さんをモデルにした「ノンフィクション&ノベル」。
大手出版取次の「大販」に入社した新人女性が、小林さんと出会い成長していく様が描かれている。由美子さんとその夫の昌弘さん以外の人物や企業等は、一部の著名人を除きすべてフィクションである。そして、本書で語られる由美子さんと昌弘さんのエピソードは、実際のあった話が元になっている。だから「ノンフィクション&ノベル」。
2020年に単行本として出版されたときのタイトルが、「仕事で大切なことはすべて尼崎の小さな本屋で学んだ」である。これを加筆修正し、最後に「5年後、あの日の続き」を加えて文庫化された。もとの題名のとおり、仕事で大切なことを教えてくれる本と言える。
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