小説・文芸 - 集英社作品一覧

  • 文豪と俳句
    3.7
    文豪たちの俳句は、どこか違う。いや、かなり違う。それをさすがと言うべきか、やっぱり変と言うべきか――。尾崎紅葉、森鴎外、夏目漱石、内田百けん、幸田露伴、横光利一、室生犀星、宮沢賢治、永井荷風、芥川龍之介、泉鏡花、太宰治、川上弘美……。著者は、近現代の小説家が詠んだ摩訶不思議で奥深い俳句の数々を、ときに芭蕉、虚子といった俳人の名句と比較しながら詳細に読み解いていく。俳句愛好家、小説好きにはもちろん、教養書としても満足の一冊。 【各氏推薦!】 ◆ロバート キャンベル氏(日本文学者) 心を打つ日本語のあらゆる表現の核心に俳句があることを初めて心得た。目の前の風景が深くグッと美しい色に塗り替えられる愉快な発見であった。 ◆小川洋子氏(小説家) 俳句に光を当てれば、文豪の秘密が見えてくる。その何と魅惑的なことか。 ◆夏井いつき氏(俳人・エッセイスト) キシモト博士の作品論的、作家論的アプローチが文豪を裸にしてしまった!
  • MotoGP 最速ライダーの肖像
    4.0
    F1と並ぶモーターレーシングの最高峰、MotoGP。むき出しの体で時速三五〇kmのマシンを操り、命懸けの接近戦を繰り広げるライダーとはどういう人間なのか? チャンピオンに輝いた者、敗れ去った者、日本人ライダーなど全一二人の男たちの、勝利に賭ける執念、コース外での駆け引き、チームとの絆、ケガ、トラブル……。レース中継では映らない彼らの素顔を、二〇年間、間近で取材し続けてきたジャーナリストが描き出す。
  • チューリップの誕生日
    4.0
    【第16回すばる文学賞受賞作】高校1年生のユーリは、伝説のヴォーカル・三原に勧められ女性ロックバンドに参加する。学校とプロのミュージシャンとしての仕事、二重生活に追われるうちに自分を失いかけそうになったユーリは、フジシマという男に出会って――。女子高生ミュージシャンの日々の想いと旅立ち。
  • 首里城と沖縄戦 最後の日本軍地下司令部
    NEW
    -
    首里城地下の日本軍第32軍司令部の真実 2019年10月の火災で焼失した沖縄・那覇の首里城。焼けたのは平成に再建されたもの。だが、首里城が失われたのはこれが初めてではない。民間人含む20万人もの犠牲を出した第二次世界大戦の沖縄戦では、日本軍第32軍が首里城地下に司令部壕を構えた。抗戦の結果、米軍の猛攻で城は城壁含めほぼ完全崩壊し、古都首里もろとも死屍累々の焦土となった。 ならば、令和の復元では琉球王朝の建築だけではなく、地下司令部の戦跡も可能な限り整備、公開し、日本軍第32軍の戦争加害の実態と平和を考える場にすべきではないか? この問題意識から沖縄戦史研究者が、日米の資料を駆使して地下司令部壕の実態に迫る。 ◆目次◆ プロローグ 首里城と沖縄戦 第1章 第32軍地下司令部壕の建設 第2章 米軍の第32軍地下司令部壕作戦 第3章 米軍が見た第32軍地下司令部壕 第4章 日本軍にとっての地下司令部壕 第5章 首里城地下司令部壕の遺したもの エピローグ 戦争の予感と恐れ
  • マリーナ バルセロナの亡霊たち
    -
    ある日の放課後。寄宿学校に通う15歳のオスカルは、荒廃した城館に迷い込み、そこに住む少女マリーナと親しくなった。彼女に導かれ人知れぬ墓地を訪れると、黒い蝶が彫られた墓碑に赤いバラを添える貴婦人の姿が。好奇心で後を追うオスカルとマリーナ。しかしその先には霧の都バルセロナの覗いてはならない秘密が隠されていた――。物語の魔術師とも呼ばれるスペインの巨匠、カルロス・ルイス・サフォンが描く幻想と怪奇に満ちた幻の初期作。後に続く「忘れられた本の墓場」シリーズ四部作の原点!
  • 燕は戻ってこない
    4.3
    北海道での介護職を辞し憧れの東京で病院事務の仕事に就くも、非正規雇用ゆえに困窮を極める29歳・独身女性のリキ。「いい副収入になる」と同僚のテルに卵子提供を勧められ、ためらいながらもアメリカの生殖医療専門クリニックの日本支部に赴くと、国内では認められていない〈代理母出産〉を持ち掛けられる。バレエ界の「サラブレッド」としてキャリアを積み、自らの遺伝子を受け継ぐ子の誕生を熱望する43歳男性・基。その妻で、不育症と卵子の老化により妊娠を諦めざるを得ず、「代理母出産」という選択をやむなく受け入れる44歳女性・悠子。それぞれのままならぬ現実と欲望が錯綜する、ノンストップ・ディストピア小説!
  • 人生は小説
    3.9
    著名な小説家フローラ・コンウェイの娘、3歳のキャリーがニューヨークの自宅アパートメントから忽然と姿を消した。身代金を狙った誘拐か? 事件の鍵を握る唯一の人物は、パリに住むベストセラー作家ロマン・オゾルスキ。彼の存在を察知したフローラは、拳銃を手に、一対一の危険な対決に挑もうとする――。2人の小説家の人生が巧みに交錯する〈フィクション〉という名の迷宮。その予測不能な真相とは!? フランスNo.1作家ギヨーム・ミュッソの驚異のミステリー。
  • 恋に焦がれたブルー
    4.2
    靴職人を目指す高校生の歩橙(あゆと)は、同じ学年の青緒(あお)に恋心を寄せている。彼女はいつもボロボロのローファーを履き、友達も作らず、ひとりぼっちで笑顔を見せたことすらない。歩橙はそんな青緒に手作りの靴をプレゼントしようと思い立つ。不器用に、真っ直ぐに、恋する気持ちを靴に込めようとする歩橙。そのひたむきな想いに触れ、青緒も次第に彼に惹かれてゆく。しかし青緒は、彼を愛おしく思う気持ちが身体に痛みを与える不思議な病を発症してしまう。歩橙の言葉が、愛情が、してあげることのすべてが、青緒の身体を焦がすように傷つけ…。切なく胸を焦がす、かけがえのない恋の物語。
  • ショパン・コンクール見聞録 革命を起こした若きピアニストたち
    4.3
    5年に1度行われ、世界三大音楽コンクールで最も権威があるショパン・コンクール。 若きピアニストの登竜門として有名なその第18回大会は、日本そして世界中でかつてない注目を集めた。 デビュー以来 “一番チケットが取れないピアニスト” 反田恭平が日本人として51年ぶりに2位、 前回大会も活躍した小林愛実が4位とダブル入賞をはたし、YouTuberとしても活躍する角野隼斗、 進藤実優、牛田智大、沢田蒼梧らの日本勢も大健闘した。 さらに、優勝したブルース・リウ、同率2位のガジェヴ、3位のガルシア・ガルシアなど、予選・本選を戦ったピアニストたちは皆レベルが高く個性的で、彼らは既存の価値観を覆すような “革命的な” 演奏を見せた。 これまでと大きく変わった今大会の現場では何が起こっていたのか? 音と言葉を自在に操る著者が検証する。
  • 猪木と馬場
    3.4
    “燃える闘魂”と“東洋の巨人”の終わりなき物語。 昭和のあの頃、金曜夜8時に「男の子」はみんなテレビの前にいた――。 アントニオ猪木とジャイアント馬場は力道山門下で同日デビューし、やがて最強タッグ「BI砲」で頂点に上り詰めた。 その後、独立してそれぞれの道を歩み、二人は仁義なき興行戦争へと突入していく。 プロレスラーとしての闘いからプロデューサーとしての闘いへ。 猪木と馬場のライバル物語を追うことは、もちろん日本のプロレス史を辿ることであるが、本書の内容はそれだけではない。 プロレスの本質を理解するための視座を伝える一冊である。
  • シングルマザー、その後
    4.0
    雇い止めや学校の一斉休校、家庭内トラブルの増加。 コロナ禍で一層、シングルマザーの生活困難が深刻になっている。 「早く子育てから解放され、自分の人生を謳歌したい」。 だが、将来を夢見て耐え忍ぶ彼女たちを待つのは、一層苛酷な現実だった……。 子どもを何とか自立させたものの、雇用や社会保障から見放された双肩には老親の介護がのしかかる。 調停マニアの前夫と戦う女性やセックスワーカーなど、国から見放された女性たちの痛切な叫びに耳を傾け、制度の不作為を告発するルポルタージュ。
  • 手塚治虫とトキワ荘
    -
    東京都豊島区椎名町にあった木造二階建てのアパート、トキワ荘。1950年代、ここに住んだ手塚治虫の後を追うように、藤子不二雄A、藤子・F・不二雄、石ノ森章太郎、赤塚不二夫らが居住したことで、このアパートはマンガ史に残る「聖地」となった。戦後、日本のマンガ雑誌が、月刊誌から週刊誌へと変貌していく過程で、トキワ荘に集ったマンガ家たちがたどった運命、そして、今もトキワ荘が伝説となって語り継がれるのはなぜか。膨大な資料をもとに、手塚治虫とトキワ荘グループの業績を再構築し、日本マンガ史を解読する「群像評伝」!
  • きもの365日
    3.8
    失敗、発見、ナットク! の365日「きものマラソン」 大好きだけど、あくまでも着物は“非日常着”だった著者が、365日着物で暮らすという大胆な試みに挑戦! 日記形式でその顛末をつづった傑作書き下ろしエッセイ。
  • 信長もビックリ!? 科学でツッコむ日本の歴史 ~だから教科書にのらなかった~
    3.4
    「本能寺の変」6月2日に起こったのは月の満ち欠けと関係していた! 「中国大返し」そのスピードはゆっくり歩くくらいの速さ! 「3本の矢」60kgのものを持ちあげる力があれば折れちゃう! 「平将門の乱」勝敗は風向きが決めた! などなど、みんなが知ってる日本の歴史を、科学の視点でズバッと斬った35のお話。意外な「ビックリ」がギュギュッと詰まったこれまでにない歴史本! 【目次】第1章 イメージをくつがえすビックリ!?/第2章 スゴすぎる舞台裏にビックリ!?/第3章 ヤバすぎる異彩にビックリ!?/第4章 ざんねんな現実にビックリ!?/第5章 どんでん返しにビックリ!?
  • 花埋み
    5.0
    女に学問はいらないという風潮が残る明治初期、医学の道を志した女性がいた。日本最初の女医・荻野吟子である。夫に膿淋をうつされた屈辱と痛みから、同じ悩みをもつ女性を救うべく、かたくなな偏見と障害を乗り越え、医師の資格を取得し、医院を開業。やがて、婦人問題に取り組む社会活動にも参加していく。数奇な運命に満ちた愛と苦悩の生涯を医師出身の著者が、情熱と共感をもって描く評伝小説。
  • 密命売薬商
    -
    時は幕末。富山藩の薬売り、於菟屋藤次が帯びた使命は薩摩への販路開拓。交渉の切り札“昆布”を求め、北前船で大坂から蝦夷へ。死と隣り合わせの道中、秘伝の忍の技で難局を切り抜けていく。一方、支藩の動きを察した加賀藩が放った刺客は必殺剣の使い手、馬渕洋之進。北から南へ呉越同舟の決死行。二人の男が求めるは生きる道か、はたまた死に場所か。圧倒的迫力で贈るハードボイルド時代小説。
  • 闘鬼 斎藤一
    3.5
    なぜ彼はそこまで“闘い”に心酔し、鬼と化したのか。十代の終わり、些細な喧嘩から人を殺めた斎藤一は、斬る悦びに目覚め、誰もが恐れる新選組最強の剣士となった──。命懸けで仕掛けた芹沢鴨暗殺や池田屋襲撃など、血なまぐさい事件を重ねてきながら激動の幕末を駆け続けた男の生き様。息を呑む展開、手に汗握る剣戟場面、胸を震わせる結末。注目の正統派時代作家による、渾身の長編。
  • バクテリア・ハザード
    3.3
    天才科学者・山之内明が発明した「ペトロバグ」。それは、石油を生成するとてつもない細菌であった。世界の石油市場を根本から覆し、戦争にまで発展しかねない脅威を感じた石油メジャーは、山之内殺害およびペトロバグ略奪の指令を発した。目に見えない細菌が、時に驚くべき能力を発揮し、その強力さゆえに人類の危機をも引き起こす……。来るべき脅威に警鐘を鳴らす、著者の新たな予言の書。
  • 文庫版 書楼弔堂 破曉
    4.1
    1~2巻1,001円 (税込)
    明治二十年代の半ば。雑木林と荒れ地ばかりの東京の外れで日々無為に過ごしていた高遠は、異様な書舗と巡りあう。本は墓のようなものだという主人が営む店の名は、書楼弔堂。古今東西の書物が集められたその店を、最後の浮世絵師月岡芳年や書生時代の泉鏡花など、迷える者たちが己のための一冊を求め〈探書〉に訪れる。変わりゆく時代の相克の中で本と人の繋がりを編み直す新シリーズ、第一弾!
  • 士道太平記 義貞の旗
    3.5
    倒幕の機運が高まる鎌倉末期。新田義貞は、壱岐に流されていた後醍醐天皇方として挙兵し、大塔宮護良親王、楠木正成、足利尊氏らとともに、ついに鎌倉幕府を滅ぼした。しかし、天皇新政もつかの間、反旗を翻し始めた足利氏の追討のため、義貞は自らの義に従って出陣するが…。帝に忠節を尽くし続けた義貞。歴史の表舞台を駆け抜けた太平記の雄の劇的な生涯を描ききった安部版「太平記」第2弾。
  • 夢は荒れ地を
    4.0
    カンボジアに派遣され、そのまま行方不明になった自衛官。彼はなぜ、妻子を捨ててまでこの地に留まることを選んだのか。足跡を追う同僚が直面したのは、人身売買、汚職がはびこる腐敗しきった社会だった――。政府に抗い新たな村の建設を目指す元クメール・ルージュ大尉。独力で学校建設を進める日本人。彼らの闘いを通し、カンボジアの昏き深淵を覗く冒険巨編。第22回日本冒険小説協会大賞受賞作。
  • N
    NEW

    -
    「魔法の鼻を持つ犬」とともに教え子の秘密を探る理科教師。「死んでくれない?」鳥がしゃべった言葉の謎を解く高校生。定年を迎えた英語教師だけが知る、少女を殺害した真犯人。殺した恋人の遺体を消し去ってくれた、正体不明の侵入者。ターミナルケアを通じて、生まれて初めて奇跡を見た看護師。殺人事件の真実を掴むべく、ペット探偵を尾行する女性刑事。全六章を読む順番で、世界が変わる。あなた自身がつくる720通りの物語。すべての始まりは何だったのか? 結末はいったいどこにあるのか?――道尾秀介が「一冊の本」の概念を変える!
  • ギフティッドの子どもたち
    3.0
    「ギフティッド」とは天才児、あるいは発達障害児のことだと思っている人は多い。 しかし並外れた才能はあるが天才とは限らないし、必ずしも発達障害を伴うものではない。 障害と才能が相互に隠し合うという点でサヴァン症候群とも異なる。 ギフティッド児の多くは、乳児期からみられる感覚過敏や繊細さ、強烈な興味関心を持つ。 それゆえ保護者は子どもの類稀な才能そのものではなく、生育の難しさや生活の困難さから「この子はほかの子と違う」と当惑することは少なくない。 そもそもギフティッドとはどんな特徴があるのだろうか。 ギフティッド児を理解するための一助となる一冊。 【主な内容】 ・ギフティッドの可能性に気づく入り口は「才能」ではなく「困難」や「違和感」 ・ギフティッドかどうかの判定が必要なのは子どもが困難を経験している時 ・ADHDとの違い ・サヴァン症候群との違い ・90%以上は天才ではない ・「すべての子どもに才能がある」との違い ・ギフティッドかどうかの判定方法 ・判定基準は「困難」ではなく「才能」 ・学業ギフティッドと知的ギフティッド ・ギフティッド児の特徴と応じ方の例 ・代表的なギフティッド教育制度――早修・拡充・能力別編成 ・ギフティッド児を育てる親の覚悟 ・枠からはみ出る前提で、しかし、言い訳にはしない ・独りではないというメッセージを送り続ける
  • 原発再稼働 葬られた過酷事故の教訓
    4.5
    電力不足キャンペーンでなし崩し的に原発再稼働支持が広がる現状に異議あり! ――政治家・役人を徹底的な調査報道で追及する!―― 悲劇に学ばない日本の現実 ◆内容紹介◆ 2011年3月、福島第一原発事故で日本の原発は終焉を迎えたかに見えた。大津波の襲来という知見が事前にあったにも関わらず、規制当局は運転継続を黙認して過酷事故が発生。安全神話に依存していたため防災体制はないに等しく、住民避難は混乱を極めた。そして国内の原発はすべて停止し、「原子力ムラ」は沈黙した。国民は学んだはずだった。 だが、「懺悔の時間」はあっという間に終わった。あれから一〇年以上が経ち、ハリボテの安全規制と避難計画を看板に進む原発再稼働の実態を、丹念な調査報道で告発。著者の政治家、役人に対する鬼気迫る追及は必読。 ◆主なトピック◆ 第一部 安全規制編 第一章 密儀の中身 第二章 規制委がアピールする「透明性」の虚構 第三章 規制は生まれ変わったのか? 第二部 避難計画編 第四章 不透明な策定プロセス 第五章 避難所は本当に確保できているのか 第六章 隠蔽と杜撰のジレンマ 第七章 「絵に描いた餅」 第八章 避難計画とヨウ素剤 補遺 広瀬弘忠氏インタビュー――フクシマ後も変わらない原発行政全般の虚構
  • 財津和夫 人生はひとつ でも一度じゃない
    3.0
    同世代の小田和正と比較され「動の小田、静の財津」と言われるなど、物静かなイメージの財津和夫。 本書では、そんな財津が癌や更年期障害を乗り越え、サウンド志向だった過去の自分から脱却し、詞の重要性に目覚めて新たに曲を書き下ろすまでを描き切る。 コロナ禍で苦闘する財津の生き様を通し、往年のファンに勇気を与えたNHK「ザ・ヒューマン」の番組内におけるインタビューを担当ディレクターが全面改稿。 番組未収録エピソードや本書独自インタビューも満載した、財津和夫の現在を描く決定版的一冊。
  • 青少年のための小説入門
    4.4
    1982年4月、中学2年だった一真は、万引きを強要された現場で、ヤンキーの登(のぼる)と出会う。登は、いじめをやめさせる代わりに、「小説の朗読をして欲しい」と、一風変わった提案を一真に持ちかける。はじめは嫌々だった一真だが、たくさんの小説をふたりで読むうちに、「面白い小説を創る」という想いが加速していく。しかし、次々に壁がふたりの前に立ちはだかり……。落ちこぼれのディスレクシア(識字障害)のヤンキーといじめられっ子中学生が、小説界に殴り込み!? 小説家を目指すデコボココンビの奮闘を描く、渾身の青春長編小説。
  • だいすきなキモチ ウチらの宝物
    -
    あたしとアイツ。楽しくてたまらない関係だったのに、キョリができてしまって…? いちごミルクのようにあまーい初恋や、女の子どうしのアツい友情をえがいたお話を収録! 心理テスト・おまじない・星占いもあって胸キュンな1冊。みらい文庫創刊10周年記念の特別単行本!●第1話 いちごミルク…片思い相手と心のキョリができてしまった女の子の、初恋ストーリー。●第2話 キミと迷路…生徒会の書記の女の子が勇気を出して、生徒会長と急接近!?●第3話 出会いはニャーン…子ねこを逃してしまった女の子。助けてくれた男の子が気になって……。●第4話 プリンな友情…なかよしだったはずの親友と、ケンカしてしまい…?●第5話 たなばたラプソディ…気になっていた男の子が、とつぜん姿を消して……?
  • 許すチカラ
    3.0
    私はこう宣言したい。「許すチカラ」で、私は幸せになれた、と。(はじめに、より)若手女性国会議員として注目を集めていた時に突如訪れた夫のトラブル。世間から、怒りや誹謗中傷の声を浴び続けた渦中、著者に起こった真実を完全告白! そこから夫婦、そして家族がいかに再生したか、知られざる物語も伝えます。また10年にわたる地方・国会議員経験から得た、女性がもっと活躍できる未来のための提言も。恋愛・結婚・育児・キャリア……悩み多き現代女性にきっと役にたつ、生き方と考え方のヒント満載の一冊!
  • 癒されぬアメリカ 先住民社会を生きる
    5.0
    『ヒルビリー・エレジー』では決して描かれることのない悲哀……。トランプ政権下のアメリカ、もうひとつの今。あらゆる局面を「取り引き」になぞらえる今日のトランプ政権下にあっては、アメリカ先住民社会もまた、かつてない苦境に立たされている。ネイティブ・アメリカンは何を守り、何を奪われてきたのか。貧困、ドラッグ、アルコールに染め抜かれたコミュニティを通して見える悲哀、アメリカ社会の実相に迫る。開拓者精神、古きよきアメリカ、正義の国……。今日の米国が掲げる「理想」によって徹底的に踏みにじられてきたのが、先住民の存在だ。無二の研究者が交流を通じて記録したノンフィクション。
  • 大人のカタチを語ろう。
    4.0
    ――今のままじゃダメなんだ。ガキのままでいいわけがない。真の大人になるために、少しきついことも言うが、大人のカタチを語ってみよう。――仕事、男と女、出逢いと別離、喧嘩、親と故郷、金とギャンブル、神の存在……。さまざまな人生の局面で岐路で、何を考え何をなすべきか。作家自身が「苦節、修羅場、絶望の中で見つけたもの」と表現する「大人のカタチ」が、ときに厳しくときに優しく、読む者の心に響く言葉で、語るように綴られる。週刊プレイボーイで大好評だった連載を大幅に加筆修正、再構成してまとめた、伊集院静の最新エッセイ集。
  • 【合本版】北方謙三 「浅生」シリーズ(全2冊)
    5.0
    30歳を前に商社を辞めて転職した。やくざまがいの探偵稼業。それまでの自分は投げだした。なぜこんなことを始めたかも、考えないようにしていた。そして、汚れた都会の罅の間から聞こえてくる人々の呻きに耳を傾け、その声を胸底に深く沈めてきた。女に言われた。街に詩を書いている。人の心が綴る詩を書いている。哀切で情感あふれる北方ハードボイルドの名編。
  • 深ぼり京都さんぽ
    3.7
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 みやこの奥まで連れてって! 京都観光にも役立つ、「京都人による京都発見本」。「京都人の京都知らず」――それは、生まれ育ったがゆえに京都が身近にありすぎて、その魅力をみすみす見逃している人のことを指す言葉(著者の造語)。京都に住む人も知らないような「みやこの魅力」を、漫画家グレゴリ青山が一風変わった「京都通」たちの案内でめぐる。ガイドブックとはひと味違った視点で京都を眺めるコミックエッセイ。本書で“深ぼり”した主な京都(●京女の大学教授と「東寺」の謎を探る/●伝統工芸ライターが教える、魅惑の「二条城」かざり金具/●ベラルーシ女性と「哲学の道」で器めぐり/●住んでいても気づかなかった「京町家」の奥深さ/●「山科」住民たちの大切な場所など。)
  • しょっぷちゃんアモーレ 通販ホリックな私たち
    5.0
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 「毎日“ココロ”踊ってま~す」あなたの知らないテレビ通販のめくるめく世界。ちょっと家事と育児に疲れた女流まんが家が、なんとな~く自宅でつけたテレビ通販番組「ショップチャンネル」。仕事場&リビングに流れるのは、天使のささやきのようなキャストの声。優雅に時代のトレンドを語る小粋なゲスト。そしてスペシャル感満載の商品情報。気がつけばペンはとまり、テレビをガン見。そしてPCを起動させてクリック連打。奇行はさらに加速するかと思いきや…なぜか呼吸を整えラストにっこり。以来、友達にあふれ、家族も笑顔に満たされてると本人は思ってる!? そんな自己満足感たっぷりの、新感覚お買いものエッセイコミック!!
  • サバイバルファミリー
    4.1
    ある日突然、電気がこの世界から消滅! 東京に暮らす4人家族(鈴木家)が直面する、超絶不自由生活! 次第に食料や水が乏しくなっていく中で、父は決断を下す。東京を脱出する! 何が起きているのか分からない状況下、果たして、鈴木一家は生き残れるのか。笑いあり涙あり、平凡な家族の感動の物語。同名映画、原作本。
  • ロシアより愛をこめて あれから30年の絶望と希望
    4.0
    1991年から94年、ソ連崩壊前後の激動の時代をTBSモスクワ支局特派員として過ごした著者が見たロシアの実態、そこに生きる人々との交流を書簡と日記形式で綴る。そして時は流れ、2022年ロシアはウクライナに侵攻した。開戦直後にウクライナを訪れた際の日記、22年~23年の年末年始にモスクワを訪れた際の記録「補章 ウクライナより愛をこめて」を追加収録。30年前と現在、変わったもの、変わらないものとは? 著者の体験を通し、「大国ロシア」とそこで暮らす人々の本質に迫る!
  • 共謀捜査
    3.5
    警察官僚の永井がフランスで拉致された。永井はICPO出向中のため、部下の保井凜がリヨン署と協力し捜索を開始。犯人は身代金百万ユーロを要求。一方、東京では、警視庁捜査一課の神谷に警察庁から特命が下る。かつての捜査チームが召集され、元刑事殺しの裏を探ることに……。国際的犯罪組織壊滅のため仕組まれた意想外の企みとは!? 正義に命を懸けた刑事たちの活躍を壮大なスケールで描く。“捜査”ワールド最終巻。
  • 淡雪記
    3.5
    北海道の自然豊かなリゾート地、大沼。義父の別荘で暮らし、写真を勉強している敦史は、森を抜けたところで妖精が倒れているのを見つけた。黒髪に白い肌の美少女、有紀。知的障害のある彼女は、著名な画家の伯父とともに洋館に住んでいた。純粋な美しさに魅かれた敦史は、彼女をモデルとして写真を撮りはじめる。出逢うべくして出逢い、惹かれ合う二人を待ち受けるのは苛酷な運命だった。力作長編。
  • 星めがね
    -
    作家としての強烈な方法意識を学んだジェイムズ・ジョイスを中心に、グレアム・グリーン、夏目漱石、谷崎潤一郎、伊藤整、大岡昇平ら、作家と作品に迫る丸谷才一の文学的エッセイ集!
  • ジャックジャンヌ 七つ風
    NEW
    5.0
    大ヒット少年歌劇SLG「ジャックジャンヌ」、スピンオフ短編集が登場!! ユニヴェール公演まで、もうまもなく。それぞれが大切な思いを育む、七つの休日の物語。ゲーム本編最終公演でのメインキャラクター7人のエピソードが小説化!! 石田スイが彩り、十和田シンが描いた、それぞれの決意と希望がここに――。
  • 福沢諭吉 「一身の独立」から「天下の独立」まで
    -
    幕末から明治にかけて、来たるべき近代国家の在り方を構想した大思想家、福沢諭吉。 既存の研究では、彼の武士としての前半生は、ほとんど重視されてこなかった。 だが、未知の文明の受容と理解を可能にするためには、何らかの器が必要だったはずだ。 本書では、福沢の中で儒学の枠組みと西洋がいかに響き合い、どのような変化がもたらされたかを丹念に描く。 家族や男女関係など「私的領域」を含む社会を見据え、西洋思想の直輸入ではない「自由」と「独立」への道筋を示した、鮮烈な福沢諭吉論の誕生! 【目次】 はじめに――「議論の本位を定める」(『文明論之概略』第一章) 一、福沢の前半生――「一身にして二生を経る」(『文明論之概略』緒言) 二、西洋から学ぶ――「文字は観念の符号」(「福沢全集緒言」) 三、『中津留別の書』――「万物の霊」としての人間 四、『学問のすすめ』――自由と「一身の独立」 五、『文明論之概略』――文明と「一国の独立」 六、「徳」論の変化――「主観の自発」か「客観の外見」か 七、男女関係論――「一家の独立」 八、理想社会としての「文明の太平」――「天下の独立」 引用・参考文献 あとがき
  • のほほん絵日記
    3.4
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 家族の誰より面倒を見ている犬に、誰よりもなつかれていない父ヒロシ。のび太君を天才と信じ、一途に憧れる息子。母の小言を一切聞いていない姉。オマケに手渡しされた焼きたてあつあつの甘栗。自家製の健康酒を朝から飲んで、酔っぱらったまま終わった一日……。思い出したくないトホホな事件や、忘れてしまいそうな小さな幸せがつまった毎日をつづる“もも印”絵日記。――「漫画家の普段の生活や感情の機微を、惜しげもなく面白おかしく曝け出してくれる人はももちゃん先生しかいない」という大貫亜美さんの巻末エッセイ付!
  • 宿無し弘文 スティーブ・ジョブズの禅僧
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    「スティーブは、十日に一度は真夜中までうちにいたわ」と元妻は語った。スティーブ・ジョブズ「生涯の師」で、iPhoneやiPodなどの革新的製品の設計思想にヒントを与えた日本人僧侶・乙川弘文。「日本曹洞宗の明日を担う」とまで期待された彼は、なぜ故郷を捨て、アメリカに渡ったのか? 「あんなに優れた禅僧はいない」と激賞する人がいる一方、「女にだらしない、酒浸りの男だった」と批判する人もいる。そして、スイス山奥での突然の死。“禅道無宿”、自ら願って地獄に堕ちた彼は高僧か? 破戒僧か? 関係者の証言から不可解なその死の謎に迫る渾身のノンフィクション。
  • コロナとWHO 感染症対策の「司令塔」は機能したか
    -
    感染症対策の世界的な司令塔であるWHO(世界保健機関)は、2019年12月31日の「第一報」から現在に至るまで、新型コロナウイルスに対して的確な対応をとってきたのだろうか? WHOが「人から人」への感染を認めて国際緊急事態を宣言したのは2020年1月30日。 なぜこんなに時間がかかったのか? ジュネーブ駐在時にWHO取材を担当し、その内情に通じる著者が「初動」について詳細に検討し、感染拡大の節目における判断の経緯、国際的なワクチン供給体制をどうやって確立したのかなど、WHOの施策を緻密に検証。 また、私たちの命と健康に密接に関係する国際保健体制の現状についても解説する。
  • インド残酷物語 世界一たくましい民
    4.1
    世界有数の大国として驀進するインド。その13億人のなかにひそむ、声なき声。残酷なカースト制度や理不尽な変化にひるまず生きる民の強さに、現地で長年研究を続けた気鋭の社会人類学者が迫る! 日本にとって親しみやすい国になったとはいえ、インドに関する著作物は実はあまり多くない。 また、そのテーマは宗教や食文化、芸術などのエキゾチシズムに偏る傾向にあり、近年ではその経済成長にのみ焦点を当てたものが目立つ。 本書は、カーストがもたらす残酷性から目をそらさず、市井の人々の声をすくいあげ、知られざる営みを綴った貴重な記録である。 徹底したリアリティにこだわりつつ、学術的な解説も付した、インドの真の姿を伝える一冊といえる。 この未曾有のコロナ禍において、過酷な状況におけるレジリエンスの重要性があらためて見直されている。 超格差社会にあるインドの人々の生き様こそが、「新しい強さ」を持って生きぬかなければならない現代への示唆となるはず。
  • 最後の文人 石川淳の世界
    4.0
    グローバリズムと新自由主義が世界を制覇しつつある今日、人々の自由はむしろ制限されつつあり、閉塞感や分断が拡大している。今、なぜ石川淳なのか? この孤高の作家を読み解くキーワードは「自由」。古今東西の書物世界を軽快な「精神の運動」で往還した石川の姿勢は知的自由の体現であった。だから、多くの知識人が戦時体制になびいた時代にも、石川は黙らなかった。かくして作品の発禁後、石川は自由を求め江戸の世界に向かう。石川作品には不自由に抗する不服従の精神が刻まれている。本書は5名の識者の解説を通じ、その作品と「絶対自由」の世界に誘う。
  • 我らがパラダイス
    3.7
    突然終わりを告げる、平穏な日々。「貧者の逆転劇」の結末は――東京・広尾の高級介護付きマンション「セブンスター・タウン」の受付係・細川邦子(48歳)、看護師の田代朝子(54歳)、ダイニングで働く丹羽さつき(52歳)。それぞれの家庭内で深刻な介護問題を抱える3人は、困窮していく我が身と、裕福な施設の入居者たちとの想像を絶する“格差”を前に、一世一代の勝負に出る!
  • みかづき
    4.5
    「私、学校教育が太陽だとしたら、塾は月のような存在になると思うんです」 昭和36年。人生を教えることに捧げた、塾教師たちの物語が始まる。胸を打つ確かな感動。著者渾身の大長編。小学校用務員の大島吾郎は、勉強を教えていた児童の母親、赤坂千明に誘われ、ともに学習塾を立ち上げる。女手ひとつで娘を育てる千明と結婚し、家族になった吾郎。ベビーブームと経済成長を背景に、塾も順調に成長してゆくが、予期せぬ波瀾がふたりを襲い――。 阿川佐和子氏「唸る。目を閉じる。そういえば、あの時代の日本人は、本当に一途だった」 北上次郎氏「圧倒された。この小説にはすべてがある」(「青春と読書」2016年9月号より) 中江有里氏「月の光に浮かび上がる理想と現実。真の教育を巡る人間模様に魅せられた」 驚嘆&絶賛の声、続々! 昭和~平成の塾業界を舞台に、三世代にわたって奮闘を続ける家族の感動巨編。
  • 眠狂四郎異端状
    4.0
    ふらり秋田藩佐竹家領内へ入った眠狂四郎。そこでは、飢饉打開に清国の銀貨を私鋳し、密貿易がたくらまれていた。一方、水野越前守忠邦の側用人・武部仙十郎はその動きを利用し、軍資金捻出のための阿片貿易をはかる。秋田藩と仙十郎、両者の思惑をのせた抜荷船で、異人の占星学者にみちびかれ、狂四郎は清国へ。隠密との闘い、嵐、海賊…。南支那海での危機を描くシリーズ最終作にして最高傑作!!
  • ブリーダーズ・ロマン
    4.5
    すべては三沢の地からはじまった――。競馬記者の小林は、異色な経歴の競走馬トナミローザに興味を持つ。取材を進めるうち、日本で初の民間洋式牧場が青森の三沢にあった事実や、歴史の狭間に埋もれた偉人・廣澤安任の存在を知る。さらに、敬愛する寺山修司との意外なリンクも。競馬黎明期からの血統を継ぐトナミローザ、その陣営の真の狙いも次第に明らかに。時を経て連なる人の想いは海をも越えて一頭の競走馬に託される。史実に基づき、日本競馬の未来を照らす物語。「寺山修司没後40年記念認定事業」の一冊!
  • 花の骸
    -
    東北から出稼ぎに上京した男性三人組は、建設現場の仕事が過酷で、一緒に逃げ出す。だが金に困り、強盗に入った屋敷で、女の絞殺現場を目撃。後日、三人のうちの一人が撲殺され……。刑事達は、その屋敷に出入りする外国籍の女と官財界の大物に注目。国際的人身売買組織と国を揺るがす大がかりな汚職に迫っていく。国有地払い下げに絡む黒い霧、裏で暗躍する大物たち。色と欲に塗れた悪を炙り出す刑事の執念の捜査行の結末は? 日本人の精神の荒廃を描き、最後の大どんでん返しに震撼する圧巻の社会派ミステリー。
  • フィンランド 幸せのメソッド
    4.3
    日本が目指すべき社会についてのインスピレーションを与えてくれる。 ――山口周氏(独立研究者・著作家) 「人こそ資源」ってどういうこと? 世界一幸福な国には、学ぶべきヒントがいっぱいです。 ――小島慶子氏(エッセイスト) 2018年から2022年にかけて、5年連続で「幸福度世界一」を達成。 首都ヘルシンキは2019年および2021年には「ワークライフバランス世界一」に輝き、国連調査の「移民が感じる幸福度」ランキングでも第1位(2018年)。 他にも「SDGs達成度ランキング」で世界一(2021年)、「ジェンダーギャップ指数」で第2位(2021年)など、数々の指標で高い評価を受けているフィンランド。 その背景にあるのは、“人こそが最大の資源で宝”という哲学です。 立場を問わず全ての国民が平等に、そして幸福に暮らすことを可能にする、驚くべき「仕組み」とはいかなるものなのでしょうか。 そして、日本はそこから何を学べるのでしょうか? 最新の情報もふんだんに盛り込んだ、驚きにあふれる一冊です。 【本書で紹介する「仕組み」の例】 ・優秀な若者を積極的に抜擢し、ベテランは陰から支える文化 ・男女平等への取り組みを企業や学校に求める「平等法」 ・児童手当、親休暇、職場復帰を保証してくれる「在宅保育の休業制度」……子育て・共働き世帯を助ける様々な手当と休暇 ・小学校から大学院博士課程まで学費無料、さらに大学以降は生活手当と住居手当まで支給!? ・もはや「学力向上」なんて時代遅れ! フィンランドの学校の最新事情 ・誰でも無料で利用できる出産・子育ての専門医療施設「ネウボラ」 ・新生児が誕生すると国から贈られる、赤ちゃん用品が一式詰まった「育児パッケージ」 ・起業ブームの背景にある大学教育と、スタートアップ手当などの豊富な公的支援 ・国民の声を政府に届けて、同性婚の合法化をもたらした「国民発案制度」
  • 「米留組」と沖縄 米軍統治下のアメリカ留学
    4.0
    それは、“ただの留学”ではなかった――。 今日の沖縄・アメリカ・日本の関係にどう影響しているのか。 〈復帰50年〉のいま、初めて語られるライフストーリー。 ジョン カビラ氏(ラジオ・テレビパーソナリティー)推薦! 「戦敗れ、支配されるも、懐に飛び込んで学んだ先には何があったのか?」 岸 政彦氏(立命館大学教授)推薦! 「復帰前の沖縄からアメリカに渡った留学生たちの、複雑で豊かな語りに耳を傾けよう」 ***** 1945年から27年間、米軍統治下にあった沖縄で、米国陸軍による留学制度によってアメリカ留学=「米留」した1000人余りの若者たち、「米留組」がいた。 沖縄戦を生き延びた彼ら、彼女らはどのような思いで留学を志し、戦後沖縄の社会形成においてどのような役割を担ったのか――。「米留二世」でもある著者が丹念に聞き取った、留学経験者たちの語り。 「本土復帰」50年を経て、初めて明らかになる当時の米国の思惑や「米留組」の葛藤。貴重な証言と一次史料をたどることで、沖縄の今とこれからを考える。
  • アフリカ 人類の未来を握る大陸
    3.9
    2050年、アフリカ大陸の人口は25億人に迫り、世界の4人に1人が「アフリカの人」になると言われている。人口激増は食糧問題や経済発展、環境破壊に大きな影響を及ぼす。つまり、人類全体の未来は、アフリカを抜きには語れないということだ。そのアフリカは、経済発展している一方で、砂漠化、飢餓、貧困、紛争など、グローバル資本主義の矛盾も多く抱えている。アフリカはこの先どうなっていくのか? その現状と未来を、現役NHK特派員が現地からレポート!
  • ストライキ2.0 ブラック企業と闘う武器
    4.0
    ◆日本人の知らないところで、ストライキが進化していた!◆佐野サービスエリアのスト、保育士の一斉退職、東京駅の自販機補充スト……。一九七〇年代をピークに減少した日本のストだが、二〇一〇年代後半から再び盛り上がりを見せている。しかも、かつての「国鉄スト」などと違い、これらにはネット世論も好意的だ。実は産業構造の転換により、日本でもストが起きやすい土壌が生まれていたのである。現代日本でストが普通に行われるようになれば、ブラック企業への有効な圧力となることは間違いない。一方、海外では現在まで一貫してストが起きている。特にアメリカでは、「2018年はストの年」といってよいほど頻発した。しかも【教師が貧困家庭への公的支出増額を訴える】、【AI・アルゴリズムの透明化を求める】、【性暴力を防ぐ職場環境を要求する】など「社会問題の解決」を訴える「新しいストライキ」が海外では行われ始めている。このように、ストはアップデートし、もはや賃上げ要求だけを求めるものではなくなっている。こうした新しい潮流を紹介し、日本社会を変える道筋を示す。
  • 出生前診断の現場から 専門医が考える「命の選択」
    3.0
    「胎児の異常がわかったら、あなたはどうする?」晩婚化にともない出産の高齢化が進む中、「出生前診断」を希望する妊婦が増えている。流産リスクがある羊水検査とは異なり、採血だけでダウン症等の染色体異常がわかる「新型出生前診断」(NIPT)が二〇一三年に開始されたが、そもそもNIPTとはどういう検査で、妊婦は何を判断し結果に備えればよいのか。そして医療テクノロジーの最前線はどうなっているのか。出生前診断の「現場」に長年関わり最先端研究者でもある著者が、出生前診断を受けるかどうか迷う妊婦に正しい情報を伝え、同時に「命の選択」の本質を考える。大宅壮一ノンフィクション賞『選べなかった命 出生前診断の誤診で生まれた子』著者、河合香織氏推薦! 【目次より】○いわゆる「高齢妊娠」について ○上の子が染色体疾患の病気だったとき ○超音波検査で異常を指摘されたとき ○検査の原理と精度 ○遺伝カウンセリングとはなにか ○リスクの客観的評価 ○産む・産まないという選択と検査を受けないという選択 ○出生前診断の倫理的問題 ○胎児遺伝子診断の現在と未来
  • じりラブ
    4.1
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 愛があるけど、じりじりする。じりじりするけど、愛はある。そんなゲイカップルの“愛”と“笑い”と、そしてちょっぴりの“涙”を全ページに込めてお届け。ゲイでリーマン、ときどきオカンキャラに変身する主人公・うたぐわ(著者)を中心に、恋人(♂)とのボケ&ツッコミ満載な同棲生活、濃すぎる仲間たちとの爆笑濃縮率1000%のエピソード、すべてが実話! 大人気ブログ『♂♂ゲイです、ほぼ夫婦です』の著者による全編書き下ろし!
  • 海猫ツリーハウス
    3.6
    【第33回すばる文学賞受賞作】現代の太宰治? 大いに悩む! 25歳の亮介は、服飾デザイナーを目指しながらも、故郷の八戸で実家の農業を手伝いながら「親方」のもとでツリーハウス作りに精を出す毎日。人気者の兄・慎平が都会から「自給自足」の暮らしを求めて帰郷してきたことがきっかけとなり、平穏だった田舎町のつかの間の均衡が崩れはじめる……。青春の苦悩を南部弁を駆使して鮮やかに描き出した、注目の俊英デビュー作。
  • 鬼滅の刃 ノベライズ ~カナヲと無一郎! 命をかけた闘い編~
    5.0
    鬼舞辻無惨の根城・「無限城」にて、上弦の鬼と戦う鬼殺隊。伊之助とカナヲは家族の仇である上弦の弍・童磨の強力な血鬼術におそわれ、絶体絶命に! さらに城内では、時透無一郎・不死川実弥が、上弦の壱・黒死牟と交戦し……!?  ノベライズ第8弾! カラー口絵4ページ、イラスト多数、総ふりがなつき!
  • 鬼滅の刃 ノベライズ ~無限城突入! しのぶの想い編~
    3.8
    鬼になった妹・禰豆子を救い、家族の仇討ちをするために鬼殺隊に入った炭治郎。鬼殺隊では、隊士の訓練や柱のアザの発現を目的とした「柱稽古」が始まるが、鬼殺隊当主・産屋敷耀哉の前に、鬼舞辻無惨が現れて……!? 胡蝶しのぶ・童磨戦も完全収録! カラー口絵4Pつき、イラスト多数! 総ふりがなつきで読みやすい!! 総ページ304Pの大ボリューム! 原作に忠実に、まんがノベライズ!!
  • 鬼滅の刃 ノベライズ ~おそわれた刀鍛冶の里編~
    5.0
    2021年秋/冬、アニメ放送開始!! 遊郭での戦いの続きを世界最速ノベライズ! 鬼になった妹・禰豆子を救い、家族の仇討ちをするために鬼殺隊に入った炭治郎。炭治郎たちは、百年ぶりに「上弦の鬼」を倒すことに成功する。激戦で欠けた刀を直してもらうため、刀鍛冶の里を訪れた炭治郎だが、そこに「上弦の鬼」が襲来して……!? 恋柱・甘露寺蜜璃、霞柱・時透無一郎も活躍! カラー口絵4Pつき、イラスト多数! 総ふりがなつきで読みやすい!! 総ページ356Pの大ボリューム! 原作に忠実に、刀鍛冶の里での戦いをまんがノベライズ!!
  • 鬼滅の刃 ノベライズ ~遊郭潜入大作戦編~
    4.7
    映画『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』の続きから読める! 遊郭での戦いを世界最速ノベライズ! シリーズ累計100万部突破!! 待望の第4弾!! 鬼になった妹・禰豆子を救い、家族の仇討ちをするために鬼殺隊に入った炭治郎。仲間の善逸、伊之助と音柱・宇髄天元とともに、鬼の棲む遊郭に潜入することとなる。そこでは花魁の鬼、堕姫が花街を支配していたが……? カラー口絵つき、イラスト多数! 総ふりがなつきで読みやすい!! 原作に忠実に、遊郭での戦いをまんがノベライズ!!
  • けものたちの祝宴
    -
    肉感的な悪女大道寺明子は、製薬会社社長村上をパトロンにして、銀座で高級クラブを開店。フィリピンの権力者ロドリゲスに近づく。一方、村上の秘書矢崎は、明子たちの動きに金の匂いを嗅ぎつけ、分け前を狙って探り始める。そんな折、矢崎の愛人がフィリピンで殺され、復讐を誓って現地へ。色と欲にまみれた悪党たちの妖しい祭典を目撃した彼は、罠を仕掛けるが……。スリリングな異色ミステリー。
  • 慶應義塾文学科教授 永井荷風
    3.0
    『あめりか物語』や『ふらんす物語』『ぼく東綺譚』などの著者にして、稀代の好色文学者としても知られる永井荷風。その荷風は、明治末期から大正初期にかけて慶應義塾の文学科教授として後進の指導に当たり、大学の機関誌「三田文學」を創刊。それらを通じて久保田万太郎、水上瀧太郎、佐藤春夫、堀口大學ら門下生を文学者として世に送り出した優れた教育者でもあった。だが、大学教授・永井荷風についてきちんと光が当てられたことはこれまで一度もなかった。「性」と「反骨」の文学者・永井荷風の教育者としての実像と、慶應義塾、ひいては日本の文学界に与えた功績と影響を、初めて詳らかにした渾身の評論。【目次】はじめに/第一章 「黒い服」を着た紳士がもたらしたもの/第二章 真正モダニスト永井荷風の誕生/第三章 孤立する新帰朝文学者/第四章 森鴎外と上田敏の推輓で文学科教授に就任/第五章 三田山上に現出した「文学的自由空間」/第六章 「三田文學」創刊──反自然主義文学の旗手として/第七章 「三田文學」から飛び立った荷風門下生(1)/第八章 「三田文學」から飛び立った荷風門下生(2)/第九章 荷風教授、三田山上を去る/終章 永井荷風が百年後の慶應に遺したもの/おわりに/「永井荷風と慶應義塾」関連年譜/主要参考文献
  • 三島由紀夫 ふたつの謎
    4.2
    近代日本が生み出した最高の知性が、なぜこれ以上ないほど「愚か」な最期を選んだのか? そして、「究極の小説」を目指して執筆した最後の長編『豊饒の海』のラストは、なぜ支離滅裂ともいうべきものになったのか? 1970年11月25日、三島は市ヶ谷駐屯地に向かう前に、編集者へ『豊饒の海』の最後の原稿を渡すよう準備を整えている。つまりこのふたつの謎には何らかの繋がりがあると考えるべきなのだ。だが、これまで誰もそれを「合理的」に説明できていない。あの日、作家の内部でいったい何が起きていたのか? 日本を代表する社会学者が、三島の全作品を徹底的に読み解き、文学史上最大の謎に挑む! 【目次】まえがき/第一章 1970/11/25に結びついた二つの謎/第二章 仮面の無意識/第三章 時代錯誤の決起/第四章 鉄の肉体/第五章 「吃り」の告白/第六章 猫を斬ってもなお残るもの/第七章 美の現れ/第八章 ニヒリズム研究/第九章 白鳥に化す天皇/第十章 不毛の海/終章 真の<豊饒の海>へ
  • 東京零年
    3.7
    介護施設に入所中の父を支え懸命に働く亜紀と、権力者の父の元で安穏と暮らす健司。二人の偶然の出会いと、亜紀の父浩介が偶然テレビに映った「死んだはずの男」湯浅を見たことから、運命は動き始める。十数年前の湯浅の死に父の重治が関わっていたと知った健司は、亜紀と事件の真相を追うが、二人の前に公権力の壁が立ち塞がり……。今の世に問う、渾身の社会派サスペンス! 第50回吉川英治文学賞受賞作!
  • 司馬江漢 「江戸のダ・ヴィンチ」の型破り人生
    3.0
    1700年代の時点で西洋画をマスターし、遠近法をいち早く取り入れるとともに油絵・銅版画の技法を日本で最初に確立した天才画家。さらに、地動説を我が国で初めて紹介した科学者でもあり、ドナルド・キーン氏も絶賛する『旅日記』を著した文筆家。そんな大天才・司馬江漢は、奇行を繰り返しては周囲の人々を混乱に陥れる、稀代の「変人」でもあった。まさしく「江戸のダ・ヴィンチ」とでも呼ぶべき司馬江漢だが、生前の活躍と知名度に反して、今日ではほとんど知られることのない人物になってしまっている。本書は、そんな江漢に関する種々の記録を丹念に読み解き、没後200年にあたる2018年というタイミングで、その破天荒な生涯の全体像を描き出そうと試みた一冊である。彼が遺した絵画のみならず、スケッチや科学的メモなども選り抜いて掲載した、評伝の傑作。 【目次】はじめに/司馬江漢略年譜/著作一覧/第一章 絵の道に入るまで/第二章 町絵師江漢の誕生と成長/第三章 旅絵師江漢/第四章 窮理師江漢/第五章 地動説から宇宙論へ/第六章 こうまんうそ八/第七章 退隠・偽年・偽死/第八章 不言・無言・桃言/おわりに/参考文献
  • インフィニティー・ブルー 上
    -
    1~2巻935円 (税込)
    全米一のマフィアのドン、オールドマンの孫ジョナサン17歳は、二卵性双生児の弟マルコとの跡目争いを余儀なくされていた。マフィアの存在そのものに疑問を抱き、愛するサチコとの将来を夢見るジョナサン。一方、弟マルコは執拗にジョナサンの命を狙う。最新テクノロジーで美女に変身したマルコに、ジョナサンは地下施設に拉致された…。平井和正渾身の長篇。
  • 銀河鉄道の彼方に
    4.0
    ジョバンニのお父さんは宇宙飛行士だ。「宇宙の果て」に関する秘密を明かした直後、いくつもの謎を残したまま、宇宙船から通信を絶って失踪してしまう。ある日、ジョバンニは目を覚ますと、なぜか古い鉄道の車中だった。そして父を追い求め、時空を超えて旅に出る――。宮沢賢治『銀河鉄道の夜』を大胆に換骨奪胎した傑作! 時代のオピニオンリーダー高橋源一郎の新たな代表作。
  • 虹の彼方
    4.4
    【第19回柴田錬三郎賞受賞作】間に合ってよかった……。女優の志摩子と作家の正臣。48歳と43歳の女と男が出会い、恋に落ちる。それぞれに家庭があり、名声がある。この恋が、どれほど周りの人を傷つけるのか、世間の非難を浴びるのか。わかっていながらも、無防備な子供のように愛し合うふたり。遊びの恋ならどんなに楽だろう。もうもどれない、もう一人では生きていけない。切なさが胸をうつ第19回柴田錬三郎賞受賞作品。
  • 夜の挨拶
    -
    出生の秘密と、忌まわしい強姦事件から男に対する憎悪と、性の喜びを失った神立麻由加は、大学を中退して夜の世界に飛び込んだ。翳りのある美貌と才能を発揮して彼女はナンバーワンのホステスにのし上がる。そんなとき同僚のホステス、仲間圭子の死に疑惑を抱き、燃えぬ肉体を武器に事件の真相に追う……。虚飾に彩られた夜の世界の表裏を暴きながら、女性の哀しい性(さが)を流麗な筆致で描く異色サスペンス。
  • 石の血脈
    3.7
    アトランティス、暗殺集団、赤い酒場、巨石信仰、狼男、吸血鬼、不死の生命……。この本を手に取ったあなたは、これらの言葉からどんな物語を想像するだろうか。失踪した妻を捜し夜の街を歩く建築家・隅田、展示場から消えたアトランティスの壺を追うカメラマン・伊丹。彼らの周囲には、次第に不可解な出来事が起こり始める。一見脈絡のない事象を縦糸に、男女の愛を横糸に紡ぐ、半村良の伝奇ロマン。
  • 草莽枯れ行く
    3.9
    幕末。黒船が浦賀に現れた頃、上州浪人・相楽総三は天下を憂う志を持って仲間を集う。博徒・清水の次郎長や剣客・土方歳三とも友誼を結ぶ。次第に倒幕に傾倒して、怪物・西郷隆盛率いる薩摩藩に総三は接近して行き、薩摩の闇の左手として活動し、やがて赤報隊として倒幕軍の尖兵となるが! 時代の濁流を生き抜いた若き魂。著者が初めて幕末に舞台を設定した長編小説。
  • 全一冊 小説 蒲生氏郷
    3.6
    かつて織田信長から受けた薫陶を忘れず、商人優遇の領地経営を心がける戦国武将・蒲生氏郷。戦場往来で出世を重ね、独自の経営哲学を実践する彼の周囲では、さまざまな商人が、新たな人生を切り拓いていく。乱世に芽吹いた、商いの道とは何か。後に「近江商人育ての親」と呼ばれる蒲生氏郷の生涯を通じて“商いの原点”を、高らかに謳い上げた異色の戦国ロマン。全一冊・決定版。
  • 全一冊 小説 伊藤博文 幕末青春児
    4.1
    貧農の子に生まれた利助(後の博文)は、吉田松陰の「社会に役立たぬ学問は学問にあらず」との教えに開眼。高杉晋作、桂小五郎、坂本龍馬らとの出会いによって自らを成長させていった。イギリス留学などで培った世界的な視野で幕末の激動を乗り切ってゆく。「日本の夜明け」の原動力となった幕末の青年たちの中で、ひときわ異彩を放つ伊藤博文の若き日々。
  • 真夜中のマリオネット
    NEW
    -
    殺した後、一晩かけて遺体をバラバラにする殺人鬼――通称「真夜中の解体魔」。婚約者を殺された救急医の秋穂は、深い悲しみを抱えながらもなんとか職場に復帰をした。そこに運ばれてきたのは、交通事故で重傷を負った美少年・涼介。無事、命を救って手術室を出た秋穂に刑事が告げた。「彼は『真夜中の解体魔』だ」。復讐しようとする秋穂に、涼介は涙ながらに無実を訴え証拠を見せた。秋穂は、ためらいながらも涼介と真犯人を探すことになるが……。涼介は真犯人に操られた哀れな人形(マリオネット)なのか、それとも周囲を操る冷酷な人形遣いなのか。知念実希人が贈る、究極のクライムサスペンス!
  • ハイランドの花嫁 偽りの令嬢は荒野で愛を抱く
    4.5
    15世紀末イングランド。伯爵令嬢でありながら庶子であり、姉が世間体の悪い死を遂げたために修道院に押し込められていたシャーロットは、ある日父に伯爵家の屋敷に呼び寄せられ、こう告げられる。「シャーロット。そなたに命じよう。エリザベスの代わりに嫁ぐのだ。スコットランドのハイランドへと」。スコットランドは当時、イングランドの敵国。そしてハイランドがどんなところか、シャーロットはまったく知らない。しかしシャーロットに背く術はなく、言われるままにエリザベスになりきるため、赤毛をブロンドに脱色し、着たこともないようなドレスに袖を通して結婚式に参列するのだが……。偽りから始まる、真実の愛。そしてシャーロットが見つけた幸せの形とは…?
  • アントニオ猪木とは何だったのか
    3.3
    2022年10月1日、享年79。 不世出のプロレスラー、アントニオ猪木は死んだ。 わたしたちは「猪木ロス」を乗り越えて、問わなければならない。 わたしにとって、あなたにとって、プロレス界にとって、時代にとって、社会にとって、アントニオ猪木という存在は何だったのか。 アントニオ猪木とは果たして何者だったのか。 哲学者から芸人まで独自の視点を持つ7人の論客が、あらゆる枠を越境したプロレスラー、アントニオ猪木という存在の謎に迫る。 全て書き下ろし。 ◆目次◆ 壁抜けしつつ留まる猪木――入不二基義 馬場派からの猪木論――香山リカ A LONG TIME AGO……――水道橋博士 存在無意識に生きたプロレスラー――ターザン山本 1000万人に届く言葉を求めた人――松原隆一郎 アントニオ猪木 あれやこれやの語――夢枕 獏 猪木について考えることは喜びである――吉田 豪
  • ドンキにはなぜペンギンがいるのか
    3.7
    【24歳の著者が挑む! 日本の「いま」を切り取ったチェーンストア都市論】 私たちの生活に欠かせないチェーンストアは都市を均質にし、街の歴史を壊すとして批判を受けてきた。 だが、チェーンは本当に都市を壊したのだろうか。 1997年生まれの若き「街歩き」ライターはその疑問を明らかにすべく、32期連続増収を続けるディスカウントストア、ドン・キホーテを巡った。 そこから見えてきたのは、チェーンストアを中心にした現代日本の都市の姿と未来の可能性である。 ドンキの歴史や経営戦略を社会学や建築の視点から読み解きながら、日本の「いま」を見据える。 【推薦!】 ■石田英敬 氏(東京大学名誉教授) ドンキめぐりはクセになる、読み出したら止まらない、ドンペン探偵が読み解くチェーンストア記号論。 ■宮沢章夫 氏(作家・早稲田大学教授) まず「肯定する」という態度がここにはある。正直、ドンキが渋谷にできたとき、80年代の渋谷を知る者は苦い気持ちを味わった。世代的にそんなことなど関係ない著者はドンキを中心にロードサイドやショッピングモールを肯定する。そしてその「肯定」が、いま私たちを取り巻く資本の構造への、見事な批評になっている。
  • 「それから」の大阪
    4.2
    大阪は「密」だからこそ魅力的だった。 そんな大阪の町はこれから変わってしまうのか、それとも、変わらないのか――。 2014年に大阪に移住した著者が「コロナ後」の大阪を歩き、人に会う。 万博開催予定地、40年の営業に幕を下ろす立ち飲み店、閑散とした道頓堀界隈、自粛要請に振り回される屋台店主、ベトナムに帰れず大阪で1年以上を過ごすアーティスト、町を練り歩くちんどん行列、新世代の大衆酒場、365日朝6時から営業する銭湯、ド派手な巨大看板をつくる工芸店……。 非常時を逞しく、しなやかに生きる大阪の町と人の貴重な記録。
  • 世界大麻経済戦争
    4.5
    日本ではいまだに非合法薬物として厳しく禁止されている大麻。しかし、世界は今、「合法大麻」をビジネスにつなげようという「グリーンラッシュ」に沸いている。合法大麻とは、病気の治療に使用される「医療用」、ヘンプと呼ばれ、繊維・燃料・建築資材・食品など広範囲に使われる「産業用」、そして「嗜好用」の3つである。アメリカでは各州でこの3つが解禁され、新たな産業が始まっているし、カナダはG7で最初に大麻を全面解禁し、ビジネス界をけん引している。また、中国は産業用ヘンプでトップシェアを誇り、イスラエルは医療用の最先端を走っている。さらに南米、欧州、アフリカ、アジア各国も、大麻を次々と解禁・合法化し、新ビジネスを開始しているのだ。本書では、大麻の歴史と基礎知識を解説するとともに、各国別の具体的産業を紹介。この流れに完全に乗り遅れた日本は、今後どうすべきなのか、その点も検証していく。
  • 五輪スタジアム 「祭りの後」に何が残るのか
    -
    祭りが終わった後、巨大施設はどうなるのか? 誇らしい「遺産」として残るのか、それとも、使い道のない「廃墟」になってしまうのか。二〇二〇年東京五輪の終了後に残されるのは「施設の後利用」という困難な課題である。著者はハーバード、オックスフォード留学時に「五輪スタジアムの維持・運営」を研究テーマとし、一九七二年ミュンヘン大会以降の夏季五輪開催地について、メインスタジアムの「五輪後」の稼働状況、運営形態、維持費の実態等について調査を行った。世界中の五輪開催都市が巨大スタジアムの扱いに苦闘している現状を具体的に明らかにするとともに、新国立競技場をめぐる東京の近未来について提言を行う。【主な内容】○「建て替えできない」スタジアムの生存戦略(1972ミュンヘン) ○30年間の「空き家」が企業オフィスに変貌(1976モントリオール) ○固く門が閉ざされた巨大スタジアム(1980モスクワ) ○築90年の「遺産」を大学が引き受けた(1984ロサンゼルス) ○7万の観客席で観衆1000人のホームゲーム(1988ソウル) ○バルセロナ再生の落ちこぼれ(1992バルセロナ) ○球団に逃げられたスタジアム(1996アトランタ) ○政府が買い戻して大改修に着手(2000シドニー) ○そして「廃墟」だけが残った(2004アテネ) ○商業化は頓挫し、維持費は観光客頼み(2008北京) ○建設費は602億円、改修費は452億円(2012ロンドン) ○公共料金も払えないスタジアム(2016リオデジャネイロ) ○そして、新国立競技場
  • 天空の城 竹田城最後の城主 赤松広英
    4.5
    雲海に浮かぶ姿から「天空の城」と呼ばれる竹田城。現在は石垣とわずかな遺構を残すのみだが、この城を完成させたのは赤松広英という武将だった。名門の家に生まれ、少年時代に家督を継いで以来、信長、秀吉、家康と続く戦乱の世を全力で生きた。その真摯な人柄ゆえ領民に愛されるも、三十九歳の若さでこの世を去った。あまり知られていない赤松広英の生涯を丹念に描きだした長編歴史小説。
  • アド・バード
    3.9
    【第11回日本SF大賞受賞作】マサルと菊丸の兄弟は、行方不明の父親を探しに、マザーK市へと冒険の旅に出た――。そこは、異常発達した広告が全てを支配する驚愕の未来都市だった! 赤舌、地ばしり、蚊喰い虫……珍妙不可思議な生物たちの乱舞。どこかなつかしさを誘う歌声。椎名誠独自の世界を打ち立てた記念碑的長編。
  • 源氏物語 光る君とみやびなる姫たち
    NEW
    -
    『戦国姫』シリーズで人気の藤咲あゆな先生×マルイノ先生による、はじめてでも楽しめる『源氏物語』! 紫式部不朽の名作を、読みやすい現代語訳でお届け! 大河ドラマがもっとおもしろく!! 幼い頃に母を亡くした皇子――光源氏。最愛の人・紫の上をはじめ、朧月夜、明石の君など多くの姫を愛すが、心はいつも亡き母に似たあこがれの人を求めていた……。平安のきらびやかな都で繰り広げられる光源氏と姫たちの愛の物語。源氏死後の物語「宇治十帖」を含めた、全五十四帖収録!
  • 黄金の刻 小説 服部金太郎
    4.5
    明治七年。十五歳の服部金太郎は、成長著しい東京の洋品問屋「辻屋」の丁稚として働いていた。主人の粂吉は、金太郎の商人としての資質を高く評価し、ゆくゆくは妹の浪子と結婚させ、金太郎を辻屋の一員として迎え入れようとする。だがそんな思いとは裏腹に、金太郎は、高価ゆえに持つ人の限られていた「時計」に目をつける。鉄道網の発達により、今後「正確な時間」を知ることの重要性が高まると見抜いていたのだ。いずれは時計商になりたいという熱い想いを粂吉に伝えるが…。経済小説の名手が史実をもとに描く、世界的時計メーカー「セイコー」創業者の一代記!
  • ボーダーズ
    3.9
    1~3巻913~1,067円 (税込)
    東京新橋で銀行立て籠り事件が発生した。男性客が刺殺された後、犯人は逮捕されたが、被害者は40年前に成田闘争のデモで機動隊員を殺して手配され、公安に追われた男だった。その捜査に警視庁特殊事件対策班(SCU)が動きだす。SCUは犯罪が多様化する中、あらゆる事件の現場に介入できることを許された警視総監直轄の組織でチームは5人。公安出身のキャップ・結城から被害者の藤岡を調べるよう指示された八神は、犯人、被害者、公安が複雑に絡む事件の真相に、特殊能力を個々に持つメンバーの協力を得て挑む。才能豊かな刑事チームを描く警察小説!
  • MY (K)NIGHT マイナイト
    -
    夫の浮気を知り、寂しさを埋めようとする主婦。余命わずかな母親に婚約者を紹介したい高校教師。映える写真を撮り続けるインスタグラマー。“救い”を求める3人の女性が頼ったのは、[MY KNIGHT]の“デートセラピスト”=一夜かぎりの恋人たち――。川村壱馬、RIKU、吉野北人(共にTHE RAMPAGE)の3人が主演を務める同名映画を小説化。カラー写真もふんだんに盛り込み、映画の世界を再現する。
  • ホテル・アルカディア
    3.0
    ホテル・アルカディアの支配人のひとり娘・プルデンシアは、コテージに閉じこもっていた。投宿していた7人の芸術家は、彼女を元気づけ、外に誘い出すべく7つのテーマに沿った21の不思議な自作の物語をコテージ前で順番に語りだした。この朗読会は80年たった今も伝説として語り続けられ、廃墟と化したホテル・アルカディアには聖地巡礼のようにして、芸術家たちのファンが何人も訪れる。80年前、あの朗読会の後、芸術家たちはどうしたのか、そしてひとり娘のプルデンシアはどうなったのか? かつて味わったことのない読書体験を保証! 第30回Bunkamuraドゥマゴ文学賞受賞作。
  • 灯台からの響き
    3.9
    板橋の商店街で、父の代から続く中華そば屋を営む康平は、一緒に店を切り盛りしてきた妻を急病で失って、長い間休業していた。ある日、分厚い本の間から、妻宛ての古いはがきを見つける。30年前の日付が記されたはがきには、海辺の地図らしい線画と数行の文章が添えられていた。差出人は大学生の小坂真砂雄。記憶をたどるうちに、当時30歳だった妻が「見知らぬ人からはがきが届いた」と言っていたことを思い出す。なぜ妻はこれを大事にとっていたのか、そしてなぜ康平の蔵書に挟んでおいたのか。妻の知られざる過去を探して、康平は旅に出る――。市井の人々の姿を通じて、人生の尊さを伝える傑作長編。
  • 風よ あらしよ 上
    4.2
    1~2巻913円 (税込)
    明治28年、福岡県今宿に生まれた伊藤野枝は、貧しく不自由な生活から抜け出そうともがいていた。「絶対、このままで終わらん。絶対に!」野心を胸に、叔父を頼って上京した野枝は、上野高等女学校に編入。教師の辻潤との出会いをきっかけに、運命が大きく動き出す。その短くも熱情にあふれた人生が、野枝自身、そして二番目の夫でダダイストの辻潤、三番目の夫でかけがえのない同志・大杉栄、野枝を『青鞜』に招き入れた平塚らいてう、四角関係の果てに大杉を刺した神近市子らの眼差しを通して、鮮やかによみがえる。著者渾身の評伝小説!! 第55回吉川英治文学賞受賞作。
  • 罪深き海辺 上
    4.0
    東京からほど遠くない場所に位置する山岬市、母が捨てた故郷にアメリカ育ちの干場功一(ほしば・こういち)は帰ってきた。お殿さまと呼ばれた大地主の伯父、干場伝衛門は全財産を市に寄付して六年前に亡くなっており、お陰で財政破綻寸前の港町は立ち直ったという。そこへ突如、遺産相続人が現れたことで、かつて利権に群がった政治家や企業は色めき立ち――。閉塞感漂う田舎町で疑心暗鬼の人間ドラマが幕を開ける。
  • 【新装版】呪い人形(木部美智子シリーズ)
    3.2
    悪名高い宗教家が入院中に死亡した。多額の布施を強要されて家族を失った老婆が「自分が呪い殺した」と名乗り出る。しかし疑いの目は正義感の強い若い研修医の工藤孝明に。濡れ衣を晴らし個人病院の勤務医になった工藤だが、またも彼の目の前で患者が死亡し嘱託殺人を疑われることに……。取材を進めるフリーライターの木部美智子は、「呪われて」死んだ者がほかにもいることを知るが──。人間が秘める暗部に鋭く迫る社会派ミステリー。『蟻の棲み家』でベストセラー作家となった著者の初期の傑作、待望の新装版(重複購入にご注意ください)。
  • おらんだ左近
    5.0
    息詰まる時代を照らす快活なヒーロー左近、見参!――幌馬車を駈って街道を爆走。おらんだ左近を自称する破天荒な浪人者が長崎から江戸を目指す。対馬で剣の奥義を習得し、長崎で医術を修めた左近。行く先々で起こる奇怪な事件を、彼を慕う元夜盗の素走り佐平次、天涯孤独な少年春太らと共に解決していく。どんな時も前向き、腕はあるが殺生を嫌う心優しきヒーローを描く痛快活劇。閉塞感ある今の時代にこそ顧みられるべき、柴田錬三郎、円熟期の名作が新版で登場!!
  • 虹の橋からきた犬
    3.8
    「犬コロと仕事のどっちが大事なんだ?」ワンマン社長の南野は、愛犬が病気で定時に帰ろうとする部下に激怒する。だが、これを機に社員一同の不満が爆発し、逆に孤立することに。そんな中、ひょんなことからゴールデン・レトリバーの子犬を飼うことになった彼は、その子犬“パステル”の純粋さに触れることで変わり始め、彼らはソウルメイトになっていくが……。愛犬が著者に注いでくれた無償の愛が起こした、数々の奇跡を基にした感動のストーリー。「作家生活二十四年、百作近い著書を生み出してきた私が完成した原稿を読み返して初めて涙した」――ペットロスからの希望を描く一番泣ける犬小説。
  • ぜったい絶命! 恐竜ワールド
    -
    小学4年、おさななじみの佑真と洸太。 ふたりは博士の研究所にあった調整中のタイムマシンの誤作動で、なんと恐竜の世界へタイムスリップ! 恐ろしい肉食恐竜に追われたり、 恐竜のバトルに遭遇したりと、 助手の市之瀬さんといっしょにピンチの連続! はたして無事に元の世界へもどって来られるの? 手に汗にぎる、ドキドキの冒険ストーリー!
  • 美羽のバレエダイアリー あこがれの舞台で、くるみ割り人形を
    -
    ママの病気をきっかけに、大好きだったバレエをやめてしまった小学5年生の美羽。ママが天国へ行ってしまったあと、パパとふたりで、新しい町での生活をはじめることに。たまたま立ちよったバレエ教室で、 同い年の氷室さんと出会い、そのダンスに感動! 再びバレエ教室に通いはじめることに。でも、なぜかつっかかってくる氷室さんに、ヤキモキ……。そんな中、やってきたバレエ教室の発表会は、まさかの氷室さんとペアで――?! わたしたちのおどり、一体どうなっちゃうの――?!
  • チーム七不思議はじめます! こわがりおばけの大作戦!!
    -
    小学四年生の桃里は、手にオバケと相性がばっちりのユウレイ線を持つ女の子。桃里はある夜、謎の美青年・司から、消えかかっている学校の七不思議を復活させてほしいとたのまれる。でもそこにいたのは…『おどろくと口がさける口さけ女』『変身しても耳がのこってしまう化けうさぎ』『ナルシストな二宮金次郎像』『占い大好き、乙女な花子さん』っていう、へっぽこなオバケたちばかり! ぜんぜんこわくないし、七不思議なのに四人しかいないってどういうこと!? 司に魂の半分を取られてしまった桃里は、七不思議を復活させられないとオバケになってしまう! はたして桃里の運命は…?
  • ふしぎ文房具店の八雲さん 願いをかなえる文房具、あります
    3.5
    ふとした瞬間、いつもの通学路にあらわれた見たことのない風変わりな文房具店。そこの店長・八雲さんも一見風変わりな格好をしており、見る人によっては、超イケメンに見えたり、恐ろしく感じたりすることがある。白と黒の対照的なカラスたちと、ふしぎな力を持つ文房具とともに、悩みをかかえたお客さんを心待ちにしているのだ……。もし、あなたの願いごとがかなうとしたら……!? ふしぎな物語を5編収録。
  • 沖縄アンダーグラウンド 売春街を生きた者たち
    4.0
    2010年代初め、「沖縄の恥部」とまで言われた売春街が、浄化運動によって消滅した。戦後間もなく駐留する米兵たちによる性犯罪や性病の蔓延を緩和するための色街だった。著者は売春に従事する女性、風俗店経営者、ヤクザに綿密なインタビューを敢行。なぜ米兵や県外の観光客までこぞって遊びに訪れた色街は消されたのか? 沖縄の“もう一つの戦後史”を炙り出す比類なきノンフィクション。
  • 怪しくて妖しくて
    3.0
    ショートショートの名手、阿刀田高が贈る。夢と現実(うつつ)のあわいに現れる、日常の恐怖を描いた珠玉の短編集。黒髪の美しい、不思議な女の後を追って……「黒髪奇談」、かつて「殺したい人、いますか」そう尋ねた孤独な少女……「向日葵の夢」、暗い土蔵のなかに捨て置かれた鏡、その中で蠢くものは……「鏡の中」、同じ夢を見る。他人には言えない秘密を持った日には……「白い部屋」など全12編。

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