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なぜ彼はそこまで“闘い”に心酔し、鬼と化したのか。十代の終わり、些細な喧嘩から人を殺めた斎藤一は、斬る悦びに目覚め、誰もが恐れる新選組最強の剣士となった──。命懸けで仕掛けた芹沢鴨暗殺や池田屋襲撃など、血なまぐさい事件を重ねてきながら激動の幕末を駆け続けた男の生き様。息を呑む展開、手に汗握る剣戟場面、胸を震わせる結末。注目の正統派時代作家による、渾身の長編。
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Posted by ブクログ
新撰組のイメージの一つに、最後の剣客集団というものがあると思います。武士道を重んじ、剣と剣の勝負を挑む。そのため、時代の流れに取り残されて滅んでいった、というようなイメージ。
そのイメージを研ぎ澄まして不純物をそぎ落とした先に、一人の人間として戦いだけを望む存在が出現します。それが今作の主人公、斎藤一です。
近藤勇。土方歳三。沖田総司。山南敬助。芹沢鴨。伊東甲子太郎。
多くの新撰組隊士との触れ合いを通じて、己の求める闘いについて、それぞれの人物が適合しているのかを見極めてゆきます。個の闘いを押しつぶしてゆく、多の争いが
時代を作り出そうとしてゆく中で、己を燃やす場所を探しもがき続ける様は、哀れだと感じることもありますが、憧れでもある。
終盤、老境にかかった斎藤一が若者に対する場面。
そこで発する言葉の怖さ。闘いを求め続け、燃え尽きることができなかった哀しみを覚えます。
己の熱量を燃やし尽くすことはできなかったと思うんだよなぁ。あれは、こびりついてしまった生業の末ということなのか?
生きることは、それ全てが闘いである。と最後の戦場に臨む前に語った斎藤一ですが、己の心の中に宿ったモノは捨てられなかった、ということなのか?
どうも、自分がこれまでに作り上げた斎藤一を含む新撰組のイメージが先行している気がする。いろいろな新撰組を読んできているけれど、最初期に構成したイメージは強いものです。るろ剣強し。
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小説・文芸
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