日野行介の作品一覧
「日野行介」の「原発棄民」「原発再稼働 葬られた過酷事故の教訓」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
- 作者をフォローする
- フォローすると、この作者の新刊が配信された際に、お知らせします。
無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで100万冊以上配信中!
「日野行介」の「原発棄民」「原発再稼働 葬られた過酷事故の教訓」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
東日本大震災での原発事故で全町避難を余儀なくされた双葉町の元町長・井戸川克隆が、
双葉町民の権利を守るため東電、国、現双葉町長とう姿を描いたドキュメンタリー。
彼は別に私利私欲で闘っているのではない。金儲けのためではない。
ただ、双葉町民をもとの暮らしに戻せ、といっているだけ。
それは当然の権利。
原発事故さえなければ何も変わらなかった。
でも町のために原発設置を認めたではないか、と反論が来る。
それに対し事故が起こることは100%ない、と騙されていたからだ、と返す。
さらに原発がなければ町は立ちいかなかったのでは?と第三者が聞く。
では日本中の村や町が原発なしでは立ちいかないのか、と返す。
Posted by ブクログ
”取材を重ねる中で、よく想像したことがある。10年後か20年後か分からないが、甲状腺がんに限らず、健康被害を訴える人々がでたときにどうなるだろうかと。
そうならないのが一番良い。しかし、万が一、そのような状況になったとき、国や福島県はこの県民健康管理調査の結果を使って、「被曝との因果関係はない」と反論するのではあるまいか。そのとき、この県民健康管理調査がなんだったのか、調査内容がどう決まり、どこまで信頼できるものかが問われることになる。”
エピローグに記された言葉に、記者の一連の”秘密会”取材にかける意気込みを感じる。”秘密会”を必要とした県民健康管理調査検討委員会が何を守ろうとし結果として
Posted by ブクログ
秘密会のリークから山下教授の退任までの功績はたたえる必要がある。
感想として、
①山下教授は福島に来て以来非難の嵐なのに、何故あえて福島県立医大の副学長になってしまったのだろう?
②甲状腺がんと原発の因果関係はおそらく統計学で処理できる。(原発が安全と言っていたのも統計学を利用しているはずで、この因果関係を否定するなら、論理矛盾となるはず)
③チェルノブイリのデータを、医療では原発の安全性にむずびつけ様とする国の風潮があるが、それと真っ向から反する”チェルノブイリ原発事故がもたらしたこれだけの人体被害: 科学的データは何を示している”という本もある。
④この秘密会議は、特定秘密保護法と共通する
Posted by ブクログ
どんなにひどい目にあっていようとも、原理原則にこだわり続ければ「大人げない」とされてしまう。日本社会に限ったことなのかそうでないのかわからないが、やり切れない思いはある。「正論だ」
と認めつつも、自分は戦おうとしなかったり、冷笑的であったりする大多数に苛立つ気持ちもわかる。多くの人の協力を得るには、今の社会に合ったそれなりのやり方があるのだろうが、そんなことはできないし、やりたくもない。著者は、城山三郎が『辛酸』で描いた田中正造と井戸田克隆を重ねて見るが同感だ。また、足尾鉱毒事件での谷中村の扱いと福島原発事故の双葉町の扱いはなるほど同じだ。