あらすじ
東日本大震災での原発事故で全町避難を余儀なくされた双葉町の元町長・井戸川克隆。故郷を壊す国策にひとり抗う男の闘いを描く。
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Posted by ブクログ
どんなにひどい目にあっていようとも、原理原則にこだわり続ければ「大人げない」とされてしまう。日本社会に限ったことなのかそうでないのかわからないが、やり切れない思いはある。「正論だ」
と認めつつも、自分は戦おうとしなかったり、冷笑的であったりする大多数に苛立つ気持ちもわかる。多くの人の協力を得るには、今の社会に合ったそれなりのやり方があるのだろうが、そんなことはできないし、やりたくもない。著者は、城山三郎が『辛酸』で描いた田中正造と井戸田克隆を重ねて見るが同感だ。また、足尾鉱毒事件での谷中村の扱いと福島原発事故の双葉町の扱いはなるほど同じだ。