海外文学作品一覧

  • レジナルド
    3.0
    第一短篇集、待望の本邦初訳!皮肉屋で少しばかり傲慢。批判精神あふれる痛快キャラクター、われらがレジナルド!“サキ・コレクション”第一弾! (※本書は2015/4/15に発売し、2022/2/28に電子化をいたしました)
  • ブレイスブリッジ邸
    3.0
    『スケッチ・ブック』『アルハンブラ物語』とならぶ,W.アーヴィング(1783-1859)の傑作.ブレイスブリッジ邸での婚儀に招かれた語り手が,邸に集う人びとの様々な姿や悲喜こもごもの出来事を丹念に見聞きして語る.英国の牧歌的な風景と伝統的な風俗風習を背景に展開する秀逸な作品.本邦初訳.(イラスト=R.コールデコット)

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  • スペイン文学案内
    3.0
    1巻1,122円 (税込)
    日本ではあまり知られてこなかったスペイン文学の豊饒な世界を案内するハンディーな文庫版文学史.全体を二部構成とし,I「スペイン文学の動向」では文学史の流れを簡潔に概説し,II「主要な作家と作品」では,セルバンテス,ケベード,カルデロン,ガルシア・ロルカその他にスポットを当て,それぞれの特色と魅力をわかりやすく伝える.※この電子書籍は「固定レイアウト型」で作成されており,タブレットなど大きなディスプレイを備えた端末で読むことに適しています.また,文字だけを拡大すること,文字列のハイライト,検索,辞書の参照,引用などの機能は使用できません.

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  • 真夜中の子供たち 上
    3.8
    一九四七年八月一五日,インド独立の日の真夜中に,不思議な能力とともに生まれた子供たち.なかでも〇時ちょうどに生まれたサリームの運命は,革命,戦争,そして古い物語と魔法が絡みあう祖国の歴史と分かちがたく結びつき──.刊行当時「『百年の孤独』以来の衝撃」とも言われた,二〇世紀小説を代表する一作.

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  • 変身
    3.8
    平凡なサラリーマンがある朝、巨大な虫けらに変身した状態で目覚める──。不条理文学の旗手か、不器用なサラリーマン作家か。新たなカフカ像にもとづく新訳と訳者解説によって、不朽の名作がよみがえる。
  • ノートル=ダム・ド・パリ
    4.0
    15世紀末のパリ。ノートル=ダム大聖堂の副司教クロード・フロロは、聖堂前の広場で踊るジプシーの娘エスメラルダに心を奪われ、自分が育てた異形の鐘つき男・カジモドに誘拐させて、わがものにしようとする。しかし間一髪、王室騎手隊の隊長に救われ、エスメラルダはその若き隊長フェビュスに一目ぼれしてしまう。嫉妬に狂った副司教のクロードは、フェビュスを殺し、エスメラルダにその罪を着せ破滅させようとする。一方、エスメラルダの美しさとやさしさにふれ、いつしか愛情を抱くようになったカジモドは、彼女を絶望的な運命から救いだそうとするが――。
  • あの人ひとりが この世のすべてだった頃
    4.0
    1巻1,650円 (税込)
    ぼくが君を どんなに好きなのか 君は 知らなくてもいい 韓国で50万部を突破し、ベストセラーとなった『花を見るように君を見る』著者による、待望の傑作100編をまとめた詩集です。 BTS(防弾少年団)J-HOPEが読んだ詩『ぼくが君を』、 韓国ドラマ『ゆれながら咲く花』でイ・ジョンソクが読んだ詩『草花』、 同じく韓国ドラマ『ボーイフレンド』でパク・ボゴムが好きだと言っていた詩『憧れ』をはじめ、話題を呼んだ作品を多数収録。 世界的アーティストに愛され、人気作品で多数引用されるなど韓国で注目を集める詩人ナ・テジュが贈る、 不器用でいとおしい「あの頃」の記憶がぎゅっと詰まった一冊です。
  • カトリアナ
    -
    暗殺の現場に居合わせた主人公は被告の無罪を証言すべく出頭する。高地人の娘との恋を巻き込みつつ史上最悪の暗黒裁判は進行する。
  • 論語
    5.0
    全人類への遺産『論語』。訳注者独自の見解も交え、親しみやすく工夫された新訳で、他本には見られぬ注釈と解説が最大特徴。詳細かつ丁寧な注釈。孔子の生涯や「仁」を根幹とするその思想を詳述し、『論語』の成立や現代的意義を指摘した解説。中国本土での烈しい孔子批判とも関連させ、いま『論語』をどう読むかを示唆した画期的な注釈書。他本には見られぬ注釈と解説を最大特徴とする、いま『論語』をどう読むか、示唆にとんだ画期的一冊。
  • 罪と罰 上
    3.8
    酷暑のペテルブルグ。小さな部屋で鬱々と暮らす貧乏な学生のラスコーリニコフ。彼には、郷里の家族の期待がかかっていた。しかしある夕暮れ時、彼は高利貸しの老人を斧で叩き殺してしまい--。
  • 父ガルシア=マルケスの思い出 さようなら、ガボとメルセデス
    4.0
    愛する人たちの死について書くというのは、書くということそのものと同じくらい古い行為のはずだが、いざそれをするほうに自分が傾くと、即座にことばに詰まってしまう。メモを取っておこうと自分が考えていることにぞっとなり、恥じ入りながらメモを取り、メモを修正している自分を見損なう。情動的にかき乱される原因は、父が有名な人だったことにある。書きとめておく必要をおぼえる背後には、この野卑な時代の中で自分自身の名声を高めたいという誘惑が潜んでいるかもしれない。もしかすると書きたいという呼び声に抗して、謙虚に黙っていたほうがいいのかもしれない。謙虚なふるまいというのは、実のところ、僕の一番好きな虚栄の形態なのだ。しかし、書くということに関してよくあるように、主題のほうが書き手を選んでくるという面もあり、抵抗しても無駄なのかもしれない。 ――本書より
  • メッセージ
    3.8
    ムーミンに魅せられた大人たちへ贈る―― 人を、自然を、芸術を愛し、あるがままを生きたトーベが生涯最後に編んだ傑作選、待望の邦訳! 児童文学作家、画家、イラストレーター、漫画家などさまざまな分野で活躍してきたトーベ・ヤンソンは、大人向けの小説を書く「小説家」としての顔ももっています。1968年に発表した自伝的小説『彫刻家の娘』以降、ヤンソンはいくつもの優れた作品を発表してきました。 本書は、1971年から1991年の間に発表された作品の中からヤンソン自身が選定したベストセレクションに未邦訳書き下ろし7篇を加えた傑作選となっており、生前最後に刊行された遺作でもあります。自伝的作品集としての側面ももっており、学識豊かだった叔父たち、彫刻家だった父、母娘の関係、幼い日の冒険、美術学校の仲間たちなど、身近なひとびとが作品に登場します。ヤンソンの芸術観やクリエイティビティに関する洞察が窺えるような要素を含んだ作品も収録されており、日本のヤンソンファン待望の一冊を、ユーモアのある語りを生かした親しみやすい新訳で楽しむことができます。 2021年秋公開された映画『TOVE/トーベ』では多くの観客が彼女の半生に共感し、『ムーミン』の作者としてだけではない魅力を世界中に知らしめました。トーベ・ヤンソンは、読者と信頼関係をつくる天才、100人読者がいたら100通りの読書体験を与えてくれる作家と言われています。トーベ・ヤンソンをムーミンの作者としてしか知らないなんてもったいない! ぜひ読んでみてください。
  • アントワネット
    3.7
    几帳面な「ぼく」と自由なアントワネットは、愛に満ちた理想の二人だった――子供に恵まれないことをのぞいては。病院で診察を受けるも原因は不明。時はいたずらに過ぎ、夫婦の間の亀裂は少しずつ広がっていく。不妊治療に臨む夫婦を夫の視点から描く、オランダ気鋭の小説家による文芸作品。美しい過去への憧憬が、静かに、確かに、胸を打つ。
  • 桃花源の幻
    -
    1巻2,970円 (税込)
    2021年全米図書ファイナルリスト(翻訳文学部門)。十五歳の秀米(シュウミー)は苛立っていた。「外の世界には自分の知らない無数の奥深い秘密があって、自分には何一つ漏らそうとしない……」。ユートピアを求め、美しい少女が辿った数奇な運命の物語。彼女が辿り着いた幸福とは。

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  • ピッチサイドの男
    -
    愛弟子ハイコがベルリンの壁で逃亡者を射殺……。壁崩壊後のチームの運命は? 現代ドイツを証言する,あるサッカーチームの名もなき監督によるモノローグ。一貫して旧東ドイツを描いてきた新進気鋭の作家ブルスィヒがはなつ,二十一世紀の新しいドイツ文学。著者による,日本の読者へのメッセージも収録。 本書は2002年刊行の『ピッチサイドの男』のプリント・オンデマンド版(2021年4月刊)を底本とする電子書籍版です。
  • 青と緑 ヴァージニア・ウルフ短篇集
    4.0
    〈 じつに、ウルフ的、もっとも、実験的。〉 イマジズムの詩のような「青と緑」、姪のために書かれたファンタジー「乳母ラグトンのカーテン」、園を行き交う人たちの意識の流れを描いた「キュー植物園」、レズビアニズムを感じさせる「外から見たある女子学寮」など。 短篇は一つ一つが小さな絵のよう。 言葉によって、時間や意識や目の前に現れる事象を点描していく。 21世紀になってますます評価が高まるウルフ短篇小説の珠玉のコレクション。 ――ウルフは自在に表現世界を遊んでいる。 ウルフの短篇小説が読者に伝えるものは緊密さや美や難解さだけではない。おそらくこれまでウルフになかったとされているものもここにはある。 たぶんユーモアが、そして浄福感が、そして生への力強い意志でさえもここにはあるかもしれない。(「解説 ヴァージニア・ウルフについて 」より) 【目次】 ■ラピンとラピノヴァ……Lappin and Lapinova ■青と緑……Blue & Green ■堅固な対象……Solid Objects ■乳母ラグトンのカーテン……Nurse Lugton's Curtain ■サーチライト……The Searchlight ■外から見たある女子学寮……A Woman's College from Outside ■同情……Sympathy ■ボンド通りのダロウェイ夫人……Mrs Dalloway in Bond Street ■幸福……Happiness ■憑かれた家……A Haunted House ■弦楽四重奏団……The String Quartet ■月曜日あるいは火曜日……Monday or Tuesday ■キュー植物園……Kew Gardens ■池の魅力……The Fascination of the Pool ■徴……The Symbol ■壁の染み……The Mark on the Wall ■水辺……The Watering Place ■ミス・Vの不思議な一件……The Mysterious Case of Miss V. ■書かれなかった長篇小説……An Unwritten Novel ■スケッチ  ・電話……The Telephone  ・ホルボーン陸橋……Holborn Viaduct  ・イングランドの発育期……English Youth ■解説 ヴァージニア・ウルフについて——西崎憲 ■年表 ___________________ 《ブックスならんですわる》 20世紀の初頭、繊細にしてオリジナルな小品をコツコツと書きためた作家たちがいます。前の時代に生まれた人たちですが、ふっと気づくと、私たちの隣に腰掛け、いっしょに前を見ています。 やさしくて気高い横顔を眺めていると、自分も先にいくことができる、そんな気がします。いつも傍に置いて、1篇1篇を味わってみてください。 ___________________
  • ポオ評論集
    -
    短篇小説の名手,詩人としても知られるポオ(1809-1849)だが,彼はすぐれた理論家・批評家としての顔も持っていた.その明確な方法意識を示す「詩作の哲学」「詩の原理」等の著名な評論,クーパー,ホーソーン,ロングフェロー,ディケンズ等を論じた同時代評を収録.ポオ一流の筆法で書かれた9篇から成るアンソロジー.

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  • 理想の夫
    4.7
    ◆1895年ロンドン。将来有望な政治家ロバートと貞淑な妻ガートルードは、だれもがうらやむ理想の夫婦。そして、自由気ままな独身貴族アーサーは、ロバートの親友で、ガードルードとも昔馴染みの間柄だった。◆ある日、ロバートが催した夜会に、妖しい魅力のチェヴリー夫人が現れる。◆彼女は、ロバートが犯した不正の証拠をちらつかせ、ある投資事業に便宜を図るよう迫る。◆脅迫を拒めば、社会的地位も妻の愛も失ってしまうと苦悩するロバート。すべてを打ち明けられたアーサーは、親友を救うために、チェヴリー夫人と対決することを決意するが……。◆優雅な社交界の裏で繰り広げられる、華麗な嘘と激しい火花の散らし合い。果たして恋と陰謀の行方はいかに!? ◆ワイルドのテンポよい展開とウィットに富んだセリフが光る、人間ドラマの傑作。 ◆2022年2月、宝塚・星組で本作を原作とした「ザ・ジェントル・ライアー~英国式、紳士と淑女のゲーム」が、同2月、新国立劇場で本作「理想の夫」が上演される。これが本作の日本で初めての上演となる。
  • 「星の王子さま」に学ぶ幸福論――本当の幸せをつかむための25のレッスン
    4.0
    おとなは誰でもはじめは子どもだった――。 《あなたの心の中に王子さまを取り戻そう。》 職場や学校、恋愛、人間関係の悩みの中で消えてしまった「子どもの頃の自分」をもう一度見つけて、本当の幸せを手に入れるためのヒントが「星の王子さま」にはあふれている! 星の王子さまのように…… ■子どもの頃のものの見方で世界を見るためには? ■自分のことを大切にするためには? ■「急ぎのしごと」と「重要なしごと」を区別するためには? ■他人から理解されないことを受け入れるには? ■人生の新しいページをめくるためには? ■愛することを学ぶためには? おとなになった今こそ読み直したい、サン゠テグジュペリの不朽の名作。 自分らしく生きるために大切な、目には見えない宝物が、そこにはきっと詰まっている。
  • シソンから、
    3.7
    《私たちの心には、“彼女”のかけらがあるから》 女性への暴力や不条理が激しかったころ、美術家として作家として、時代に先駆けて生きたシム・シソン。 ユーモアを忘れずにたくさんの仕事をし、二度結婚して四人の子供を育て、世の評判をものともしなかった人。 そんな〈家長〉にならい、自由に成長してきた子供と孫たちは、彼女の死後十年にあたり、ハワイでたった一度きりのちょっと風変わりな祭祀を行うことにするが…… 『フィフティ・ピープル』『保健室のアン・ウニョン先生』のチョン・セランが贈る家族三代の物語。韓国で16万部を突破した待望の最新長編小説。 ――20世紀を生き抜いた女性たちに捧げる、21世紀を生きる女性たちからの温かな視線。
  • マザー・グース1
    4.1
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 おもしろくってくそまじめ、ナンセンスまた奇怪千万、ユーモア、ペーソス、どたばたにやり……。あらゆるおかしさがひしめきあうへんてこりんな世界。いまや全地球的財産になった「マザー・グース」の軽妙絶妙の訳に、たのしい挿絵がついた。この巻にはハンプティ・ダンプティ等が登場して全96篇。全4巻。
  • シーシュポスの神話(新潮文庫)
    3.9
    神々がシーシュポスに科した刑罰は大岩を山頂に押しあげる仕事だった。だが、やっと難所を越したと思うと大岩は突然はね返り、まっさかさまに転がり落ちてしまう。――本書はこのギリシア神話に寓してその根本思想である“不条理の哲学”を理論的に展開追究したもので、カミュの他の作品ならびに彼の自由の証人としてのさまざまな発言を根底的に支えている立場が明らかにされている。
  • もういちど そばに
    3.7
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 喫茶店や映画館、それに書店で見知らぬ人と隣り合わせに立つこと…。瑞々しい感性で世界各国から愛される作家のエラ・フランシス・サンダースが、2020年より前の暮らしの中にあって、いま私たちが恋い慕う何気ない日常の風景を集めて描いた小さなコレクション。この本の行間には、日々の中に散りばめられた大切なものへの追慕と共に、私たち人間が、きっとまたお互い寄り添いあえるはず、という希望と自信とがつまっています。
  • ファウスト 悲劇(第1部・第2部 合本)
    -
    不朽の大作を、読売文学賞を受賞した翻訳史上画期的な名訳で贈る。第一部第二部の合本版。 (第一部) あらゆる知的探究も内心の欲求を満たさないことに絶望したファウストは、悪魔メフィストフェレスと魂をかけた契約を結ぶ。巨匠ゲーテが言葉の深長な象徴力を駆使しつつ自然と人生の深奥に迫った大作。訳者による解説「一つの読み方」を付す。 〈巻末エッセイ〉河盛好蔵・福田宏年 (第二部) 無垢な少女グレートヒェンを悲運のどん底に落とし心身ともに疲れきったファウストは、しかし「最高の生き方をめざして絶えず努力をつづけよう」と決意する。第一部の執筆後、二十年以上の休止を挟み、死の前年に完成に至った壮大な戯曲の第二部。 〈巻末エッセイ〉中村光夫
  • 復活 上
    4.0
    1~2巻1,177~1,188円 (税込)
    『復活』は人間の復活とは何かを問う長篇で,後期トルストイ(1828-1910)の問題意識や到達点が最も多面的に示されている.殺人事件の陪審員として法廷に出たネフリュードフは,容疑者の娼婦が,10年前に自分が誘惑して捨て去った叔母の家の小間使いカチューシャであることに気づき,激しい良心の呵責にさいなまれる.(全2冊)

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  • 赤い十字
    4.3
    青年が引っ越し先のアパートで出会った、90歳の老女。アルツハイマー病を患う彼女は隣人に、自らの戦争の記憶を唐突に語り始めた。モスクワの公的機関で書類翻訳をしていたこと、捕虜リストに夫の名前を見つけたこと、ソ連が赤十字社からの捕虜交換の呼びかけを無視していたこと――。ベラルーシ気鋭の小説家が描く、忘れ去られる過去への抵抗、そして未来への決意。
  • 新訳 ドリトル先生アフリカへ行く
    4.3
    やったぜ! 映画化!! 『ドクター・ドリトル』2020年3月20日全国ロードショー!! 世界中で愛される、動物と話せるお医者さんの物語。第1弾。 【動物と話せるお医者さんのびっくりゆかいな大冒険!新訳&挿絵付】 装画・挿絵:ももろ ※本書は、既刊の角川つばさ文庫版の漢字表記や表現を大人向けに加筆修正し、全ての漢字にふられていたルビを最低限にまでへらしたものです。 ●あらすじ ドリトル先生は動物のことばが話せる、世界でただひとりのお医者さん。でも患者は動物ばかりで人はよりつかず、いつも貧乏。 ある日、ジャングルのサルの間で広がる、おそろしい伝染病の話を聞き、仲良しのオウム、子ブタ、アヒル、犬、ワニたちと、船でアフリカへむかう。 凶悪な海賊との対決、世にもめずらしいボクコチキミアチとの出会い…。 世界中の子どもと動物に愛されるお医者さんの名作を、新訳とかわいい挿絵で楽しもう! ●この本に登場する人間と動物たち ・ドリトル先生 動物に大人気のお医者さん。人間の患者がよりつかないので、いつも貧乏。 ・ダブダブ おかあさんみたいに先生を世話するアヒル。いつも先生の心配ばかり。 ・ポリネシア 物知りのおばあちゃんオウム。人間のことばが話せて、なんでもおぼえている。 ・ガブガブ 食いしんぼうな子ブタのぼうや。泣き虫であまえんぼう。 ・トートー オスのフクロウ。計算が得意。耳がすごくいい。 ・ジップ とんでもなく鼻がきくオス犬。先生のおうちの番犬。 ・チーチー アフリカからやってきたオスのサル。ドリトル先生に助けられる。 ・サラ ドリトル先生の妹さん。先生の動物好きにあきれている。 ・バンポ王子 ジョリギンキ国の王子さま。心がきれい。
  • 火守
    3.8
    人はそれぞれの星を持っている。病気の少女のため、地の果てに棲む火守の許を訪れたサシャは、火守の老人と共に少女の星を探す過酷な旅に出る--。世界的SF作家が放つ、心に沁みるハートウォーミングストーリー。
  • 警告(上)
    4.2
    『ザ・ポエット』『スケアクロウ』で凶悪な連続殺人犯に対峙した新聞記者のジャック・マカヴォイ。それぞれの事件を著書にした彼はLAタイムズを辞め、消費者問題を扱うニュース・サイトの記者になっていた。 ある日、一度だけ面識のある女性が殺され、マカヴォイに殺人容疑がかけられる。自分が犯人ではないことを知っている彼は、被害者がデジタル・ストーキングされていたとの情報から、独自に事件を調べ始める。 マカヴォイはかつての恋人であり、現在は探偵・調査事務所を運営している元FBI捜査官のレイチェル・ウォリングに協力を依頼するが――。 「コナリーの不屈のジャーナリスト探偵ジャック・マカヴォイを主人公とするあらたな刺激的な作品、本書は、何年も気づかれずに狩りをつづけてきた残忍な連続殺人犯を暴きだす。世界的な犯罪小説作家のひとりが最高の形で描いた作品であり、スピード感があり、息をのむほどサスペンスに満ちあふれている」 ――ウォーターストーンズ書店
  • 言の葉の森――日本の恋の歌
    3.8
    何かを偶然共有するというよりも、手を繫ぐようにして、私たちは同じものを持つ。 言葉が違っても、国が違っても。――最果タヒ 太宰治や宮沢賢治、茨木のり子、最果タヒ、崔実などの作品を手がける韓国の人気翻訳家が「日本の恋の歌」をめぐって綴る情感ゆたかなエッセイ。 小野小町、紫式部、清少納言、伊勢、和泉式部……が詠んだ熱烈で芳潤な65首をモチーフに、二つの言語の間を行き来しながら日々の生活や仕事について描く。 君がため 春の野にいでて 若菜摘む わが衣手に 雪は降りつつ 그대 위하여 봄 들판으로 나가 어린 순 뜯네 나의 옷소매에는 눈송이 흩날리고 〈百人一首や古今和歌集の三十一文字の世界を日本語と韓国語の両言語で併記〉 千年の時と国境を超え、〈恋の歌〉が今もなお瑞々しく響く。 韓国の人気翻訳家による65首の和歌をめぐる情感ゆたかなエッセイ。 【目次】 ■序文 二つの言語を行き来する旅 ■一章 言の葉の森で ■二章 翻訳家の仕事場 ■三章 孤独を応援します ■四章 悲しみではなく、愛 ■日本の読者の皆さんへ ■訳者あとがき
  • ペイント
    3.6
    「君たちは、親を選べる子どもなんだよ」 「アーモンド」に続く「チャンビ青少年文学賞」受賞作。 韓国で30万部。ブレイディみかこ氏推薦。 「子どもに親を選ぶことができたら。人類の究極の「IF」に挑んだティーン小説。 大人こそ読んでこころの準備をしておいたほうがいい」 事情により子どもを育てられなくなった親が、子どもを預ける「NCセンター」が設立された近未来。そこでは子どもが親を選ぶ面接「ペイント(ペアレントインタビュー)」が行われている。そんなNCセンターに在籍する17歳の少年ジェヌが、この物語の主人公。 20歳のセンター退所期限までに親をみつけなれば、センター出身という経歴がIDカードに刻まれる。過去にNCセンター出身者による犯罪が行われたことで、社会にはNCセンター出身者への偏見が存在し、その経歴が刻まれないよう、子どもたちは必死にペイントを続けている。 しかし、ペイントにやってくる親候補の多くは、養子縁組することで受け取れる福利厚生が目的。親候補たちのとりつくろった笑顔と、透けて見える本音を、ジェヌは瞬時に見抜いてしまう。 NCセンターの退所期限を3年後に控えたジェヌは、ペイントをしながら、親や家族という存在について思索し、自分の進む道をつかもうとする。 ■韓国作家の推薦文 『ペイント』は、11歳の娘が先にひったくるようにして持っていった本だ。ものすごく面白い、と本から手を離せなくなっている娘の姿に、正直心がチクリとした。 娘が学校にいっている隙にこっそり読みはじめた。読んでいるあいだじゅう、いい母親になりたいのにどうしていいかわからない私のそばへ、かつての自分がやってきて座っていた。親の関心や理解を求めていた幼い頃の私、そして、絶対に親元を離れると誓っていた20代の私が。いつのまにか母親になった私は、娘とともに『ペイント』のなかの「親を選ぶ子供たち」「親になろうとする大人たち」そして「かれらを手助けするセンターの大人たち」がそれぞれどんな想いだったか、ひとしきり語り合った。その語り合いが遠い未来まで続くであろうことを、私は知っている。 ――小説家 チョ・ナムジュ『82年生まれ、キム・ジヨン』 【目次】 ジェヌ、301です 父母面接を始めます いったいどんなヤツ紹介されたんだよ? IDカードの番号 大人だからって、みんなが大人っぽい必要ありますか お前は、自分の思い通りに生きると思ってんだろうな 自分のためだ、自分のため あの噂、聞いた? 待ってるからね、友達 Parents' Children 最後に聞いてもいいですか? 日本の読者のみなさんへ 訳者あとがき
  • 完全版 ピーナッツ全集 1 スヌーピー1950~1952
    5.0
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 『ピーナッツ』全作品を収録した初の全集。チャーリー・ブラウンとスヌーピーたちの活躍が始まります。シュルツ伝+ロングインタビュー付き。序:ギャリソン・キーラ、月報6-1:小野耕世 2019年から2020年まで刊行された『完全版ピーナッツ全集』を余すところなく電子書籍化。カバー・帯・表紙から月報まで、刊行時のままに資料編として巻末に収録。
  • 完全版 ピーナッツ全集 合本版1 1・2・3
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 本電子書籍は、『完全版ピーナッツ全集』第1巻・第2巻・第3巻の合本版です。表紙をめくれば単巻版と同一の内容が巻数順に収録されています。 【第1巻】『ピーナッツ』全作品を収録した初の全集。チャーリー・ブラウンとスヌーピーたちの活躍が始まります。シュルツ伝+ロングインタビュー付き。序:ギャリソン・キーラ、月報6-1:小野耕世 【第2巻】普通の子犬のスヌーピー、幼いチャーリー・ブラウンやルーシー、ライナス、シュローダーたち連載初期の愛らしさ。ピッグペン登場。序:ウォルター・クロンカイト、月報8-1:うつみ宮土理 【第3巻】単行本初収録の作品が多数の1950年代。次第におなじみの『ピーナッツ』世界が形づくられ、スヌーピーの本領発揮まであとわずか。序:マット・グレイニング、月報9-1:佐藤良明
  • ある小さなスズメの記録 人を慰め、愛し、叱った、誇り高きクラレンスの生涯
    4.1
    小さな生き物への愛情と尊敬に満ちた奇跡の実話 第二次大戦中の英国でひ弱な雀が寡婦に拾われた。雀は愛情を込めて育てられ、驚くべき才能を開花させる。世界的ベストセラーの名作。 酒井駒子さんのイラスト、小川洋子さんの解説も完全収録。
  • ゴルファーズ・キャロル
    4.0
    米国の人気作家が贈る感動のオマージュ小説。  1986年のアラバマ。開催中のマスターズで、J・ニクラウスが伝説の勝利を収める直前。40歳のランディは、テネシー川の橋から身を投げようとしていた。若かりし日、今は亡き父親から現実的に生きるように諭され、夢を諦めたランディ。幸せな家庭を築いていたものの、幼い息子を病気で亡くし、治療費による借金苦に陥った彼は、愛する妻とプロゴルファーを目指す娘のためには自分が死ぬしかない、と思いつめていた。そんな彼の前に、かつて共にプロゴルファーを目指し、事故で亡くなったばかりの親友の幽霊が現れ「4人のヒーロー、4つのラウンド」を贈るという。ボビー・ジョーンズ、ベン・ホーガン、アーノルド・パーマーら往年の名プレイヤーたちとの不思議なレッスンを経た先にランディが見つけたものとは…。  親子とは、夢とは、人生にもっとも大切なこととは――胸アツ法廷シリーズ『ザ・プロフェッサー』シリーズの著者が、80年代のゴルフシーンを背景にあたたかくファンタジックに描く、名作『クリスマス・キャロル』のオマージュ小説。
  • 弓を引く人
    4.0
    【『アルケミスト』の著者、パウロ・コエーリョが贈る「人生を実り豊かにする」教え】 この国で最高の弓の達人である哲也は、現在、小さな村の普通の大工として生きていたが、 ある日、遠い国から来た別の弓の達人から挑戦を受けた。 哲也はこの挑戦を受けることによって、その弓の達人だけでなく、村の少年にも弓の真髄を 教えるのであった――。 「矢は一本一本、異なる飛び方で飛翔する。  あなたは何千本という矢を射ることができるが、  その一本一本が異なる軌跡を描いて飛んでゆく。  それが弓の道なのだ。」 プロローグ 仲間たち 弓 矢 的 姿勢 矢の持ち方 弓の握り方 弓の引き方 的を見る 矢を放つ瞬間 繰り返し 的に向かって飛翔する矢を見る 弓も矢も的も持たない射手 エピローグ
  • ルーミーとオリーブの特別な10か月
    -
    子犬ルーミーは愛と笑いを連れてやってきた。 幼くして母と死に別れ、半年前に最愛の父も亡くした12歳の少女オリーブ。 会ってまもない異母姉のモーディと新しい生活を始めることになる。 「大きく暮らす」を合言葉に、幸せに暮らせる方法を姉と一緒に模索する新生活は、とまどうことも多いけれども、発見も多い。 そんなとき、犬好きが高じて盲導犬の子犬を育てることになる。 「うわあああああああああ」 子犬を見たとき思わず叫んでしまった。 そのかわいさったら、もうたまらない。 犬は、奇跡のようにすばらしいフワフワの毛の生きもの。 パピーウォーカーとしての10か月は、 めちゃくちゃ幸せな時間になるだろうか? 子犬ルミーの10か月の成長をオリーブの視点で追いながら、彼女自身の成長も描きだす。
  • 四人の巨匠
    -
    二十歳前後ですでに詩人、翻訳家、劇作家として認められ、短篇小説でも成功したツヴァイクは、バルザック、ディケンズ、ドストエフスキーという三大小説家を対象としたユニークな評伝を発表した。それが本書収録の三編であるが、これに追加して第四編として、最晩年に書かれた「モンテーニュ」を含めてタイトルを「四人の巨匠」とした。モンテーニュの生きた時代と、彼の境遇、性格、考え方に多くの共通点を見出したツヴァイクは、彼を「自由なる人間」の友であると考え、この評伝を書き上げてまもなく自ら生命を絶った。
  • それでもぼくたちは生きている
    -
    欧米で絶賛された小説が遂に日本上陸! ! 新進気鋭のイギリス人作家が描く「地獄のなかでも失われなかった人々の愛」 イギリスのひなびた町アンバーサイド。 夜のお祭り会場がテロリストに襲撃される。理由もわからないまま、あたら多くの命が失われた。 予想だにしない大惨事に警察も対応が遅れ、地獄と化すアンバーサイド。 犯人が捕まり平穏を取り戻したあとの5人の若者が、それぞれの記憶から事件を語る言葉だけで物語は進む。共通点のなかった彼らが事件のなかでつながり、生き延びるために助け合っていく姿を、愛と希望とユーモアあふれる筆致で描く衝撃の感動傑作。
  • 世界でいちばん弱い妖怪
    3.8
    ヤバイやつらが続々襲来! どうする人類? 「驚かないで! ぼく、ほんとに弱いの。殺したりしないでね」。命乞いする落ちこぼれ妖怪に、「プルスマ、プルスマナス」と呪文をつぶやく謎のエイリアン。さらには人間からダシをとりたい妖怪世界の料理人から、あがり症の新米悪魔まで。ヤバイやつらがゾクゾク襲来!  どうする人類? ◆表題作「世界でいちばん弱い妖怪」 人間界に落ちてきた妖怪は、警官に取り囲まれるなり、開口一番、救いを求めた。「ねぇ待って! 撃たないで! 一発で、ぼく死んじゃう」。妖怪には足がない。歩けない。震えながら取引をもちかける。「君たちがぼくを生かしてくれるなら、ぼくも自分の妖術で人間を助けることができるよ」。妖怪に食べられると肛門から出るころには若返るという。実際に妖術が成功すると、若返りを求めて人びとが列をなした。人類と妖怪の共存だ。しかし約1万人が青春を取り戻したころ、のみこまれた人が死んでしまう事故が起こり…… くすっと笑えて、時々ドッキリ、最後に沁みるショートショート18編。 人気イラストレーターのクイックオバケの挿画もたくさん入って、ページをめくるだけで楽しめる。朝読やすきま読書にもオススメです。
  • 噓の口づけを真実に
    5.0
    ロンドンの仮装舞踏会で、ハードバリー侯爵の爵位を相続するために帰国したガイとアラベラは8年ぶりの再会を果たす。 許嫁のアラベラがいたにも関わらず、ほかの女性に振られたガイは海外へと逃げていたのだ。 ふたりの婚約は解消され、アラベラには別の縁談がもちあがるが、結婚を避けたい彼女はあるたくらみをめぐらせる。 それにはガイの助けが必要だった。単なる手段だったはずのふたりの関係はやがて熱を帯び、燃えあがっていく……。 RITA賞受賞作『不埒な夫に焦がれて』待望の続編!
  • 世界を超えて私はあなたに会いに行く
    完結
    3.8
    号泣度100%!! 【韓国で10万部突破】【ドラマ&映画化決定!】 母のいない少女ウニュのもとに、1982年を生きる別の少女ウニュから手紙が届く。その手紙には母を探しだしてくれるとあるが…。失った家族を取り戻すタイムリープ物語。 ●あらすじ 【第8回文学トンネ青少年文学賞大賞作品】 15歳のウニュは、自分に無関心な父と会話のない2人暮らし。生まれたときから母はおらず、どうしていないのかも父は教えてくれない。ある日、同じ名前の少女ウニュから手紙が届く。そのウニュは1982年に生きていると言う。最初はいたずらかと怒るウニュだったが、「幸運のコイン」をきっかけに、この不思議な手紙を信じるようになる。過去のウニュは、未来のウニュのために母を探しだし、なぜいなくなったのか調べてくれると言うが…。韓国で10万人が泣いた、失った家族を取り戻すタイムリープ物語。 この本に関わった人みんなが泣いた感動作!(翻訳者、編集者、画家、デザイナー) ●過去のウニュから未来のウニュへの手紙より  あのね。あなたのお母さんは生きてるんじゃないかな? とにかく、私たちに想像もつかない何かが、どうしても知られたくない秘密があるのは間違いないと思う。  こうして違う世界に暮らしてる私たちが手紙をやり取りするってことは、私たちに特別な何かがあるってことかもしれないでしょ。だから、私がちょっとあなたの手助けをしてあげるっていうのはどう?  過去の中のあなたの両親を探して、あなたのお母さんの秘密を明らかにするの。あなたは私の未来に力を貸して。
  • 美味礼讃 増補新版
    -
    新しい料理の発見は人類の幸福にとって天体の発見以上のものである――。1825年に刊行された『味覚の生理学』は、日本では『美味礼讃』の訳書名で知られてきた。美食家としての情熱と蘊蓄を科学的知見をもとに掘り下げ、食べることが人間と社会にとっていかに重要であるかを説いた美味学の古典。大胆な編集にもとづき、平易な訳文・親しみやすい解説を施した新版。
  • プルーストへの扉
    4.0
    ここからはじめる『失われた時を求めて』 2021年で生誕150年を迎えるマルセル・プルーストの『失われた時を求めて』は、多くの人にとって「いつかは読んでみたい」「途中で挫折したけれど、もう一度挑戦したい」小説のひとつでしょう。3000ページからなり、500人の登場人物がいるこの作品を、プルースト自身は大聖堂に喩えています。圧倒的な大きさ、この上なく精緻な細部に、躊躇したり、読む気をなくしたりするのは無理もないことかもしれません。 この本の目的はただひとつ、そうした先入観を払拭することにあります。著者は斬新でわかりやすい3段階のアプローチで『失われた時を求めて』への扉を開いてくれます。まず、プルーストとはどういう人物だったのかを確認します。そして、厳選した引用をちりばめて基本的な登場人物たちを紹介しながら、なぜプルーストを読むのかということについて、12の理由から考えていきます。最後に「花咲く乙女たちのかげに」の断章の分析を試みることで、プルーストの書き方の特徴にふれます。巻末には訳者による固有名詞索引や関連年表をつけました。 そっと背中を押すように、この本はきっとあなたを『失われた時を求めて』の世界へと連れていってくれることでしょう。
  • サラムボー 上
    3.0
    前三世紀のカルタゴの傭兵反乱に想を得た,フローベールの一大歴史絵巻.大国カルタゴの統領の娘にして女神に仕える神官サラムボー.傭兵たちの信望厚い隊長マトーは,彼女への許されぬ情念を胸に,反乱軍の指導者となる.「触れてはならぬ! 女神のヴェールです!」――東方の沙漠に花開く,荒々しく残忍な古代の夢.(全二冊)

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  • 語りなおしシェイクスピア3 じゃじゃ馬ならし ヴィネガー・ガール
    4.7
    ケイトは、率直な物言いが世間に受けない29歳。エキセントリックな科学者の父と、15歳の妹の三人暮らし。植物学者を目指していたこともあったが、今はプレスクール教員のアシスタントをしながら家事を切り盛りしている。ブロンド美人で夢見るような表情を浮かべている妹は男子にもてるが、ケイトにはいまだに恋人がいない。そんなある日、父が、外国人の優秀な研究助手ピョートルの永住権を獲得するために、とんでもない提案をもちかけてきた――。<女性蔑視>疑惑のあるシェイクスピアの問題作『じゃじゃ馬ならし』を、心の機微を描く名手アン・タイラーが、軽やかにしなやかに語りなおす。
  • ジャン・クリストフ 合本版
    -
    ロマン・ロラン代表作にしてノーベル文学賞作品。壮大な大河小説。一気に読める合本版。ドイツ、ライン川のほとりの村に音楽家の家系に生まれ、天才的な才能ゆえ周囲との軋轢に終始悩み葛藤する。極貧にあえぎながらも作曲家として成長、大成していくジャン・クリストフの波瀾の生涯。※読みやすくするため現代の言葉に近づけていますが、作品の性質上、そのままの表現を使用している場合があります。
  • さらわれて
    -
    叔父の奸計によりさらわれた主人公は、18世紀英国政治史に深く関わる暗殺事件に巻き込まれ逃亡を余儀なくされる。その結末は?!
  • かけがえのない心
    4.4
    お母さん、聞こえますか? 私はこうして生きています。 幼少期、海外養子縁組に出されたナナは、フランスで役者兼劇作家として暮らす。 そんな彼女に突然、人生を変える2つの知らせが届く。 別れた恋人との間に子どもを妊娠したことと、韓国から来た、自分の人生を追ったドキュメンタリー映画への出演依頼と。 生みの親を知らないナナは、生まれてくる子どものためにも自分が“誰なのか”を見つけようとソウルへ向かう。そして、思いもしなかった人たちとの出会いから、35年前、駅に捨てられた暗い記憶の糸が少しずつほぐれていき……。 海外へ養子に出された子どもたち、米軍の基地村で生きた女性たち……。 現代韓国の歴史の中でなきものとされてきた人たちに、ひと筋の光を差し込む秀作長編小説。 第27回大山文学賞受賞作 韓国系国際養子のルーツ探しというこの小説の「特殊な」主題が、日本の読者の方々に「普遍的な」ものとして届くようにと、そして誰かがこの作品を読んでいるとき、生命への尊重や人と人との絆への信頼という明かりが灯ってくれたらと願っています。(「日本の読者のみなさまへ」より)
  • ホープ・ネバー・ダイ
    -
    新旧米大統領が主役を張るバディ・ミステリ。  トランプ政権下のアメリカ。ホワイトハウスを離れても常に注目の的のオバマ前大統領に対し、バイデン元副大統領は地味で単調な日々を送っていた。かつてはあれほど固い絆で結ばれた「チーム」だったのに、いまや便りのひとつも寄こさずセレブたちと華麗な交流を謳歌するオバマに、不満と嫉妬、そして寂しさを抱くバイデン。そんな彼の前に突如オバマが姿を現す。彼がバイデンの元を訪れたのは、バイデンの親友であり、かつて彼が通勤に利用していた列車の車掌の事故死を知らせるだった。自殺とされたこの死に疑念を抱いたバイデンは独自に調査を始め、やがてオバマとともに、老体に鞭を打ちながらホームズ&ワトソンよろしく真相を追うことに――!  2018年にアメリカで刊行されるや、AmazonUSの月間ベスト、NYタイムズベストセラーリスト入り、さらにgoodreadsの2018年choice awardファイナリストになったスマッシュ・ヒット小説。まさかの新旧大統領が主役を張ってしまった、前代未聞の超痛快バディ・ミステリ!  解説は「解説といえばこの方」、池上彰さん。 (底本 2021年10月発行作品)
  • ウサギ狩り人(上)
    3.8
    世界1500部突破! ヨーナ・リンナシリーズ最高傑作! そこは天国ではなく地獄。 ヨーナとサーガが繰り広げる鬼気迫る追跡劇! ストックホルムの高級住宅街。売春婦の目の前で客が撃ち殺された。公安警察警部サーガが緊急出動するが、犯人はシリアのテロ集団と関わりのある男の名前を口にして、現場を立ち去ったあとだった。唯一の目撃者を尋問すると、犯人の頬には長い髪の束のようなものが垂れ、被害者に童謡をきかせ、ゆっくりと時間をかけて止めを刺したという。4年の刑で服役中の元国家警察警部ヨーナの元に、意外な人物が訪れる。ヨーナは国を揺るがす凶悪犯を追跡するために、復帰する。 犯人の奇妙な行動から、犯人が十人の殺害を計画していると見破ったヨーナは、サーガとともに連続殺人犯の動機に迫る。浮かび上がってきた被害者の共通点を見つけたヨーナは、30年前に起こった、陰惨な事件の真実を探るが――。 巧みな伏線とスピード感、ダイナミックな展開と精緻なディテールの融合からなる、シリーズ最高傑作!
  • 夢見る恋は旅路の果てに
    -
    われを忘れる理想の愛はすぐそばにあった。 マンハッタンで書店を営むジェーンは、物心ついた頃から、姉サマンサにコンプレックスを抱き続けている。 幼い頃から本の虫だった自分とは異なり、姉は常に行動的であるうえ、すれ違う人たちを振り向かせるほどの美人なのだ。 ある日、ジェーンは書店にやってきたハンサムな男性ダニエルにひと目惚れし、 しかも本全般に詳しいことがわかり、ジェーンはさらに彼に惹かれていく。 一方、その様子を眺めていたジェーンとサマンサの親友ケイレブは激しく動揺する。 はたして、ジェーンの恋の行方は?
  • 湖の中のレイチェル
    -
    不気味な湖の底には〈秘密〉が沈んでいる。 ありえない、ありえない、ありえない。 湖でおぼれ死んだはずのレイチェルが、どうして学校にきているの――? 親友だったレイチェルを湖につき落としてしまったサマンサ。おぼれたレイチェルは、そのまま浮かんでこなかった。 ところが、翌日サマンサが学校へいくと、そこには死んだと思っていたレイチェルの姿が。おびえるサマンサへ、レイチェルは優しく語りかける。そんな彼女の足元には、なぜか不自然な水たまりができていて……。 その日から、サマンサは恐怖の日々を送ることになる。 アメリカホラー界の名手K. R. アレグザンダーによる、不気味な湖をめぐる物語です。
  • 月と篝火
    4.1
    イタリアの寒村に生まれ育った私生児の〈ぼく〉は,下男から身を起こし,アメリカを彷徨ったすえ,故郷の丘へ帰ってきた――.戦争の惨禍,ファシズムとレジスタンス,死んでいった人々,生き残った貧しい者たち……そこに繰り広げられる惨劇や痛ましい現実を描きながらも美しい,パヴェーゼ(1908-50)最後の長篇小説にして最高傑作.

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  • 荒涼館 一
    5.0
    「おまえはおかあさんの恥でした」──両親の名も顔も知らず厳しい代母に育てられたエスターと,あまたの人を破滅させてなお継続する「ジャーンダイス訴訟」.この二つをつなぐ輪は何か? ミステリと社会小説を融合し,呪われた裁判に巻き込まれる人々を軸に,貴族から孤児まで,19世紀英国の全体を書ききったディケンズの代表作.(全四冊)

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  • リンドグレーンの戦争日記 1939-1945
    4.4
    作家デビュー以前のリンドグレーンが,第二次世界大戦が勃発したその日から書き始めた「戦争日記」.一七冊の手帖には,新聞や雑誌の切り抜きが貼られ,戦争中立国スウェーデンに住む子育て中の女性が観察し続けた戦争と,家族の日常の様子が,ユニークかつ率直な文章で綴られている.類まれな日記を全文初公開.[カラー8頁]

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  • シャーロック・ホームズの事件簿
    完結
    5.0
    ホームズとワトスンの活躍を描く、ミステリの古典にして不朽の名作。 マザリンの宝石/ソア橋の事件/三人のガリデブ/三破風館など全12編―― ホームズとワトスンの熱い友情が描かれる傑作冒険譚!
  • 文体の舵をとれ
    4.8
    技巧(クラフト)が芸術(アート)を可能にする 『ゲド戦記』『闇の左手』のアーシュラ・K・ル=グウィンによる小説家のための手引き書 「芸術には運もある。それから資質もある。それは自分の手では得られない。ただし技術なら学べるし、身につけられる。学べば自分の資質に合う技術が身につけられる。」(本書「はじめに」より) ハイファンタジーの傑作『ゲド戦記』や両性具有の世界を描いたフェミニズムSF『闇の左手』などの名作を生み出し、文学史にその名を刻んだアーシュラ・K・ル=グウィン。 本書は、ル=グウィンが「自作の執筆に励んでいる人たち」に向けて、小説執筆の技巧(クラフト)を簡潔にまとめた手引書である。 音、リズム、文法、構文、品詞(特に動詞、副詞、形容詞)、視点など、ライティングの基本的なトピックを全10 章で分かりやすく解説。各章には、ジェイン・オースティンやヴァージニア・ウルフ、マーク・トウェイン、チャールズ・ディケンズなど偉大な作家が生み出した名文が〈実例〉として収録され、ル=グウィン自身がウィットに富んだ〈解説〉を加えている。また章末に収録されている〈練習問題〉を活用することで、物語のコツと様式について、自らの認識をはっきりと強固にすることが可能になる。 小説の執筆は、技芸(アート)であり、技巧(クラフト)でもあり、物作りでもある。執筆の楽しみを満喫することができる一冊。
  • 兄弟
    -
    1巻3,630円 (税込)
    中国では2005年に上巻、2006年に下巻が刊行され、たちまちのうちに話題沸騰、世界的ベストセラーとなった。日本では2008年に単行本、2010年に文庫本が、それぞれ「文革篇」「開放経済篇」として文藝春秋より刊行され、その後長く入手困難となっていた。「現代中国を知るための必読書」としてファンのあいだで伝説になっていた本書が、このたび、上下巻を一冊にまとめて復刊! 父親を亡くした李光頭(リー・グアントウ)と母親を亡くした宋鋼(ソン・ガン)が、片親同士の再婚によって義理の兄弟となったあと、それぞれの人生をどう歩んだかを描く物語。文革篇は兄弟の少年時代。地主出身という理由で父親は身柄を拘束され、母親は病気で入院し、わずか8~9歳だった兄弟は、飢えに苦しみながらも助け合って生き延びる。開放経済篇は、ふたりの兄弟の青年期。李光頭は、党の福祉工場をスタートに、したたかにたくましく廃品回収業で大儲けして起業家となる。一方、一途で実直な宋鋼は、兄弟ふたりの憧れの女性だった林紅(リン・ホン)の心を射止め、幸福な結婚をしたかに見えたが、時流に乗ることができず、悲惨な末路をたどる。 階級闘争の嵐が吹き荒れた文革時代と、拝金主義が横行する現代を、ともに狂乱の時代として描ききった怪作。プリミティブな欲望、恋愛模様、親子の情愛、血の繋がらない兄弟の強い絆、悲惨な民衆による暴力、ふんだんなユーモア、下品で猥雑な笑い、すべてがてんこ盛り。ジェットコースターのような疾走感で物語の愉しみを存分に味わえる1000ページに迫る大著。
  • 野生のアイリス
    4.0
    2020年にノーベル文学賞を受賞した詩人、ルイーズ・グリュック。 日本で翻訳版のなかった女性詩人の代表作を対訳(英語の詩も掲載)でお読みいただけます。 原書『The Wild Iris』は1993年にピュリッツァー賞詩部門受賞。花をモチーフにした美しい作品集です。 翻訳は、詩人、エッセイスト、ウィートン大学英文学部准教授の野中美峰氏。 原作の世界観を極限まで再現した流麗な翻訳詩をお愉しみください。
  • 最愛の人を取り戻すまで
    -
    華やかなディアブル・デラメア公爵家の舞踏会で、生き別れた夫のジャックと5年ぶりに再会したカーリス。 他の男性にエスコートされる彼女を蔑むような夫の視線に怒りを覚えながら、燃え上がる熱情も意識する。 一方、敵前逃亡の汚名にまみれるジャックは、名誉を回復できればカーリスとの未来も取り戻せると考えていた。 異なる思惑を抱えて故郷のウェールズへ向かうことになった二人を大きな陰謀が待ち構えていた…… カーリスの秘密とは? そして、ジャックは過去の問題に終止符を打つことができるのか?
  • テムズ川の娘
    -
    英ベストセラー作家が贈る歴史幻想ミステリ。  19世紀、ヴィクトリア期のイギリス。ある冬至の夜、テムズ川沿いのちいさな村ラドコットにある酒場兼宿屋〈白鳥亭(ザ・スワン)〉では常連客たちがいつものように酒と物語に興じていた。すると突然ドアが開け放たれ、顔に重傷を負い、女の子の人形を抱えた大男が現れる。人形に見えていたのは、実は少女の死体だということが判明するが、少女はその日のうちに息を吹き返す。この奇跡が近隣の村にまで広まると、少女は自分の家族だと主張する3つの家族が現れる。少女は誰なのか? どこから来たのか? あの晩、少女に何が起きたのか? 謎が明らかになるにつれ、それぞれの家族の抱える秘密が複雑に絡み合いーー。  世界的ベストセラー『13番目の物語』の著者が贈る、タイムズ紙ベストセラーリスト1位、世界20カ国で刊行の歴史幻想ミステリ! (底本 2021年9月発行作品)
  • 大草原の小さな家シリーズ 大きな森の小さな家 (新装版)
    4.5
    過去にNHKでテレビシリーズ化されて、日本でも認知度を広めた人気名作。今から100年以上も前、南北戦争が終わりを告げたアメリカで、新しい生活への期待に充ち満ちていた人々が未開の大地を目指して移住していく中、インガルス一家も新しい天地を求めて、ウィスコンシン州へとやってきます。もともと開拓者だった父さんと母さん、姉メアリー、妹キャリーと大きな森の小さな家で暮らす日々がこうして始まりますが、おおかみや熊が姿を現し、冬には雪に閉ざされる大自然の生活は時として非常に厳しい。けれども、家族のあたたかさに包まれているローラは不自由を感じることなく、四季を通してさまざまな表情を見せる大自然と触れあっていくのです。少女の成長と家族の絆が描きつくされる感動の名作シリーズです。
  • 自転車泥棒
    4.2
    失踪した父と同時に消えた自転車の行方を追う「ぼく」。台湾から戦時下の東南アジアへ、時空を超えて展開する壮大なスケールの物語。 ※この電子書籍は2018年11月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • モノから学びます 今日がもっと好きになる魔法
    完結
    4.0
    一人で暮らしはじめて、私はやっと私になれた 【「一日一章ずつ読んでる」「大好き」「読みおわるのが惜しい!」とSNSで感動の声!】 〈しゃもじ〉〈コーヒー〉〈アボカド〉…。身の回りにあるモノをみつめれば、自分をもっと好きになる。韓国で爆発的人気のイラスト〈モノ〉エッセイ! 【一日一章ずつ読んで下さい。何気ない毎日がきっとあなたも愛おしくなる。】 ・傷ついた人間関係は、古い〈玉ねぎ〉の皮を剥くように癒やす ・〈しゃもじ〉を水に濡らすたびに思い出す、亡き祖父の教え ・食べ終わった〈アボカド〉の種を育てるということ ・二度目の〈コーヒー〉は、その日の体調に合わせて ・友人へのおみやげは〈すいか〉の種の気配り ・誕生日プレゼントだった〈オリーブオイル〉と〈生理用品〉 ――貧しくても一人でも、日々の生活と向き合って、私はここ(ソウル)で生きていく。 自分を好きになるというのは決して簡単なことじゃないけれど 昨日の自分よりも今日の自分を もっと好きになりたいという強い気持ちがあるはず。 日々の変化をモノを通じて感じることができたら。 そんなふうに、明日に向かって生きていきたいのです。(「はじめに」より) 一人で暮らしはじめて、私はやっと私になれた。――しゃもじ、コーヒー、アボカド。身の回りのモノに耳を傾ければ、今日の自分がもっと好きになる。読めば優しい気持ちになれる、ソウル発の大人気イラストエッセイ。
  • 骸骨:ジェローム・K・ジェローム幻想奇譚
    4.5
    残念ながら自分には いささか陰鬱な傾向があるに違いない―― 英国屈指のユーモア作家に隠された、もう一つの顔。 ユーモア小説『ボートの三人男』で知られるジェローム・K・ジェロームによる異色作品集。 西洋骨董のように古風な趣と気品をそなえた、知られざる逸品の数々。 心和ませる幽霊小説、冷たく怖い怪奇小説、優しく美しい幻想小説、不思議な現代ファンタジイ、数千年の時を跨ぐケルト・ファンタジイ等々、多彩な味わいの奇譚17篇を収録。 1篇ごとに異なる魅力の、世にも稀なる短篇小説集。 【目次】 食後の夜話 ダンスのお相手 骸骨 ディック・ダンカーマンの猫 蛇 ウィブリイの霊 新ユートピア 人生の教え 海の都 チャールズとミヴァンウェイの話 牧場小屋(セター)の女 人影(シルエット) 二本杉の館 四階に来た男 ニコラス・スナイダーズの魂、あるいはザンダムの守銭奴 奏でのフィドル ブルターニュのマルヴィーナ 訳者あとがき

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  • カレワラ物語 フィンランドの神々
    3.9
    フィンランドの民族的叙事詩『カレワラ』──天地創造からはじまるこの神話の世界では,歌をうたい事物を自由に変形させる呪術の力で,永遠の賢人ワイナミョイネンをはじめ多くの英雄たちが活躍します.美しい詩をところどころに活かしながら,全編を読みやすい物語に仕立てました.

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  • きつねのライネケ
    4.3
    ヨーロッパに古くから伝わる物語.ライオン王ノーベルの治める森では,狼,くま,ねこ,にわとり,うさぎと,あらゆる動物たちが,悪がしこいライネケにひどい目にあわされている.言葉たくみに王をだまし,死刑をのがれたライネケは…….ゲーテが叙事詩の形で再話したものを,児童向けに編訳.

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  • シュトッフェルの飛行船
    3.5
    10歳の少年シュトッフェルは,湖のほとりのちいさな村で,ボートこぎをして両親を助けています.まずしい暮らしをなげく両親の会話を聞いて,シュトッフェルはとんでもない計画を思いつきました.飛行船にもぐりこめば,アメリカで成功したおじさんに,助けを求めに行くことができる!──シュトッフェルの冒険が始まります.トーマス・マンの娘による1930年代の作品.【解説・天沼春樹】

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  • りこうすぎた王子
    4.1
    洗礼式のお祝い会で,妖精に「おまえはりこうすぎる王子になるがいい!」といわれたプリジオ王子.りこうすぎるせいで,きらわれ者になってしまいました.ところがロザリンドひめと出会ったそのときから王子は一変,火をふく竜の退治にいどみます.迫力たっぷりの挿絵はロバート・ローソン.すみずみまでゆかいな物語です.

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  • ほんとうの空色
    4.2
    貧しい母親と2人暮らしの少年フェルコーは絵が得意だが,絵具を持っていない.ある日,野原の花のしるで青い絵具をつくり,空を描いた少年は,つぎつぎと不思議な出来事にめぐりあう.少年の淡い恋を描く,みずみずしいハンガリーの名作.

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  • 風の妖精たち
    4.5
    天性のお話じょうずといわれたモーガンが,自分の家に集まってくる子どもたちを夢中にさせたフェアリー・テイルズ.風の妖精たちに踊りの秘術を習った粉ひきの娘,声をぬすまれた少年のために旅に出る少女の話,土の精と知恵くらべをする農夫の話など7編.豊かな想像力と人生への深い愛情で,読者を空想の世界へと誘います.〈改版〉

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  • ふしぎなオルガン
    4.3
    ドイツの外科医が戦地から故郷の子どもたちに書き送った,ふしぎで美しいおとぎ話.神のみこころにかなった花よめ花むこが教会に入るとひとりでに鳴りだすオルガンの話,ガラスの心臓を持ったおひめさまの話,コショウ菓子が焼けないおきさきと口琴のひけない王さまの話など,20編.どの物語も忘れがたい印象を残します.(改版)

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  • ロビンソン・クルーソー
    3.9
    両親の反対をおしきって航海に出たロビンソン・クルーソーは,嵐にあい,たったひとり絶海の孤島に打ちあげられる.船から運び出した道具をたよりに,住まいを作り,食料を確保し,工夫をこらして,いくつもの困難を乗りこえていく日々.生きぬくためのたたかいは28年間におよんだ.冒険物語の古典を新訳でお届けします.【新訳】

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  • インド神話
    3.5
    原初の海にただよう黄金の卵から世界が生まれ,悪魔と神々が協力して乳の海から不死の飲み物を生み出す.シヴァやインドラたちが束になってもかなわない悪魔の軍勢を打ち負かす女神たち.ふしぎな力を操る聖仙たち.ヴェーダ神話やヒンドゥー教の,ゆたかな神話の世界を原典から語り下ろす.世界のさまざまな神話への扉となる解説付き.

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  • 少女ポリアンナ
    4.3
    11歳のポリアンナは,牧師の父を亡くして孤児になり,母の妹である独身のポリーおばさんに引き取られた.天真爛漫なポリアンナは持ち前の明るさで,子ども嫌いの気むずかしいポリーおばさんや,孤独に暮らす金持ちの老人など,周囲の人々を変えていく.

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  • ポリアンナの青春
    3.3
    『少女ポリアンナ』から6年後.成長したポリアンナは,ポリーおばさんといっしに滞在先のドイツから帰国した.幼友だちのジミーは見違えるような青年になっており,恋が芽生える.みずみずしい青春編.

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  • ランボーはなぜ詩を棄てたのか(インターナショナル新書)
    -
    フランス北東部の街、シャルルヴィルに生まれたアルチュール・ランボー。早くから詩の才能を発揮し、詩人のヴェルレーヌとも交流を持ったが、20歳のとき、ランボーは突然、詩作を放棄する。なぜ、ランボーは詩を棄てたのか? 著者、奥本大三郎による詩の新訳とともに紡ぐ、ランボー伝!
  • 庭師の娘
    3.8
    メスメル博士のお屋敷に,庭師の父親と住むマリーは,修道院で勉強中です.だけど,マリーが考えているのは植物のことばかり.本当は父親のように庭の仕事をやりたいのです…….18世紀末のオーストリアで,時代や社会の制約にもめげず,自分の道をひらいていく少女を描く歴史フィクション.

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  • 前世を記憶する子どもたち
    3.0
    「生まれ変わり」は存在する――。別人の記憶を話す子、初めて会う人を見分ける子、教わらずに機械を修理できる子。彼らは本当に、前世の記憶を持って生まれてきたのか? 精神科教授の著者が子どもの語る故人を知る人物に取材すると、利き手や傷跡までもが一致した。世界中から寄せられた2000を超す「前世を記憶する子ども」の事例を科学的に調査、解説。超常的な謎に取り組み、世界的大反響を巻き起こした第一級の検証報告書。
  • ジャン・クリストフ 第一巻 曙
    -
    ロマン・ロラン代表作にしてノーベル文学賞作品。ドイツ、ライン川のほとりの村に生まれ、極貧にあえぎながらも作曲家として成長、大成していくジャン・クリストフの波瀾の生涯。第一巻は幼少期にピアノとの出会いと父からの厳しいレッスン。そして音楽会で大公爵の前で演奏をする。※読みやすくするため現代の言葉に近づけていますが、作品の性質上、そのままの表現を使用している場合があります。
  • 秘密の花園【電子特典付き】
    4.3
    インドで両親を亡くし、イギリスに住む親戚に引き取られたメアリ。広い屋敷のなかでひとりぼっちの彼女は、庭を散策するうちに、閉ざされた庭園を見つける。ひょんなことから鍵を手に入れ、世話係のマーサの弟、ディコンと一緒に、その庭の手入れを始めることに。さらに、屋敷内に存在が隠されていたいとこのコリンも加わり、庭の再生に熱中していく。3人が体験した奇跡とは――。世界中で愛される、児童文学の最高傑作。 ※電子特別版として「秘密の花園」(1911年)のもとになったといわれる、短編「青い花の国」(1904年)を収録しています。
  • わたしの修業時代
    -
    華麗なベル・エポックのパリを舞台に、若き日の愛と別れ、作家としてのデビューを鮮やかに描いた回想録。田舎出の20歳のコレットはパリで14歳年上の流行作家と共同生活をはじめたが、奇癖を持ち放蕩者でもあった夫との愛は破局へ。そして文壇への単独デビューを果たす。社交界を彩る高級娼婦、作家、芸術家たちの面影を存分に描き、往時を眼前にほうふつさせる一代の回顧録。
  • ボドキン家の強運
    4.5
    英国王室御用達、笑いの大巨匠、あのウッドハウスの新シリーズ登場!! P・G・ウッドハウスの未知の傑作小説を続々と紹介。第1回は、百万長者のうえに容姿端麗、気立てもバツグンだけど、ちょっとおまぬけな青年紳士ボドキン君が主人公。豪華客船を舞台に、ワニを飼うお騒がせの人気赤毛女優、問題の多い変人客室乗務員、へーゼル色の瞳の女子ホッケー選手などなど、いつもの奇人と怪人たちが船上狭しと大活躍。最上質爆笑保証付きの至高の名作、本邦初訳。

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  • 世界の幽霊出現録
    3.3
    嘘か真か。紀元前から現代まで、各地に残る幽霊の目撃情報。いつ、どんな場面で、どんな幽霊が現れ、何が起きたのか。科学では解明されない不思議な世界を味わおう。 新聞や手紙、報告書など残された資料をもとに、経緯から結果までを詳細に解説。そのときの状況を描いたイラスト、現場や当事者の写真などビジュアルも豊富に掲載し、当事者たちの心の揺れも生々しく描かれる。 全65話。
  • ヒロシマ・ボーイ
    5.0
    日系米国人作家によるエドガー賞候補作!  米国で生まれ広島で育ち、戦後帰米した日系二世、元庭師の老人マス・アライ。マスと同じく原爆体験を持つ帰米二世の親友・ハルオが亡くなり、広島の沖合にある小島に暮らす遺族に遺灰を届けるため、マスは50年ぶりに日本を訪れた。そこで彼は、少年が犠牲になる痛ましい事件に遭遇する。小さな島を訪れた異邦人でしかないマスだが、広島で経験した少年期の傷痕を思い出し、14歳で命を落とした少年のために謎を追う。  日系米国人作家が父親をモデルに、15年間にわたって描き続けた「庭師マス・アライ」シリーズ第7作。このシリーズ最終作では、父親の故郷・広島の現代の情景を鮮やかに活写し、さらに複雑なアイデンティティを持つ主人公の頑固爺の内面を見事に描いて2019年エドガー賞最優秀賞(ペーパーバック・オリジナル部門)最終候補作となった。日本のメディアでも話題となった傑作ミステリが、満を持して登場。 (底本 2021年8月発行作品)
  • 武漢病毒襲来
    4.0
    妻子の待つ武漢へ、新型肺炎が蔓延し封鎖された中国をゆく男の決死行。 中国からの亡命を余儀なくされた作家が放つ渾身のコロナ文学。 本書は2通りの読み方ができます。まず、新型コロナ発生源となった中国で何が起きていたかを描くものとして―― 反骨の亡命文学者が、コロナ禍下の民衆の悲劇と、それを隠蔽する国家の罪を暴く告発の書として。そしてまた、 いち早くコロナ禍に正面から挑んだ現代小説として――封鎖された大地を旅する艾丁を通じて、現在の「中国」が、 スリリングに、ときに大らかに描かれてゆきます。病毒の街・武漢で、艾丁を待ちうける運命とは……。
  • 幸いなるハリー
    3.7
    老い、病、性のきらめき、言えなかった秘密、後戻りのできない人生の選択。 「世界最高の短篇作家」による珠玉の10作品。 人生には完璧な絶望も、澄みきった希望もない。 パールマンの短篇集にちりばめられた無言の種は、あなたのなかで芽吹いて、やがてぞっとするほど優雅な花を咲かせるだろう。 ――松家仁之(作家) 愛おしさ、愚かしさ、優しさ、酷たらしさ、善意と悪意、救済と断罪etc. 人間のすべてを知り尽くした作家、それがイーディス・パールマンだ。 ――豊崎由美(書評家) なにかを諦める。苦く、みじめで哀しい一瞬――それらひとつひとつを柔らかい布で磨きあげ、息を呑むほど美しい宝石に変えてしまう。人生の粋を極めた短篇集。 ――倉本さおり(書評家) 本書は、原書Honeydewのうち『蜜のように甘く』(亜紀書房、2020年刊行)に未収録の10篇を訳出した日本オリジナル版です。 【目次】 ■ 介護生活 ■ 救済 ■ フィッシュウォーター ■ 金の白鳥 ■ 行き止まり ■ 斧が忘れても木は忘れない ■ 静観 ■ 花束 ■ 坊や ■ 幸いなるハリー
  • 雨に呼ぶ声
    3.3
    1巻2,200円 (税込)
    1960~70年代の中国。主人公の幼児期から青年期までの記憶を辿る物語。主人公 孫光林 (スン・グアンリン)は南門(ナンメン)という貧しい村に三人兄弟の次男として生まれ、六歳で、町に住む子どものいない夫婦のもとへ養子に出される。幼少期を町で過ごし、十二歳のとき、養父の死によってふたたび村に戻ってくるが、この間の不在が、彼を実家の家族から孤立させてしまう。そのため、主人公は、思春期を孤独で内省的な少年として過ごし、成長していくことになる。
  • わたしは夢を見つづける
    5.0
    明日への希望をリリカルに描く! 国際アンデルセン賞受賞作家ジャクリーン・ウッドソンの代表作であり、自伝的作品。 ―――言葉が意味を集め、      それが思いとなって、       頭の外に出て行き、文章になる。――― 「言葉をつかまえたい」と願う作者が、本当に求めていたものはなんだったのか……。 自分の誕生から子ども時代の思い出、文字やことばに興味をもったきっかけ、作家への夢、様々な人間模様などを、イメージに富む散文詩でリリカルに描く。人間として生きる権利とは何かを少女の目を通して語られる。
  • から騒ぎ
    -
    「確かに私はあらゆる女性に愛される,あなたは別だが」──アラゴンの貴族クローディオーとメシーナの知事の娘ヒーローは,互いに好意を寄せる仲.ベアトリスとベネディックは,会えば必ず激しい舌戦.シェイクスピア喜劇,屈指の機知溢れるやりとりで,二つの対照的な恋を描く.その台詞の躍動感をいきいきと正確に伝える新訳.

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  • 顔のない花嫁
    4.0
    不気味なお化け屋敷へようこそ。 毎年10月になると町で開催される「お化け屋敷コンテスト」。 優勝をねらう少年ケヴィンは、コンテストの準備中、屋敷にあった真っ白なドレス姿のマネキンをこわしてしまう。その日から、ケヴィンの周囲で不可解な、おぞましい出来事が次々と起こるように……。 必死で怖くないと自分に言い聞かせながら、ついに迎えたコンテスト当日。ケヴィンとその仲間たちは、そこで自分たちが取り返しのつかないことをしたのだと知る――。 ベストセラー作家が手がける、〈こども向け本格ホラー〉です。
  • ゲーテのことば
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 第一部「ことばの定義」には比較的ことばの意味が明確な箴言を収録し、第二部「テーマ別の箴言」には過去と現在、政治と法律、学問と教育、キリスト教、美と芸術、古典主義、自然科学に関する箴言を集め、ゲーテ思想の片鱗が垣間見られる構成。
  • 鬼火(上)
    3.7
    ハリー・ボッシュが新人の殺人事件担当刑事だったころ、パートナーを組んで、殺人事件に関する取り組み方を一から教えてくれた恩師にあたるジョン・ジャック・トンプスン元刑事が亡くなり、ボッシュが葬儀に参列したところ、未亡人から夫が自宅に残していた一冊の殺人事件調書を託される。二十年まえに(2000年1月)ロス市警を引退したトンプスンは、その調書を市警から盗んで、自宅に保管していたらしい。  その事件とは、1990年に起こった元服役囚で麻薬中毒者の白人男性ジョン・ヒルトン(24歳)がハリウッドの路地で後頭部を撃たれて亡くなった未解決事件だった。  恩師の執着していた未解決事件を解決すべく、ボッシュはバラードに協力を求める。  また、ボッシュは、ミッキー・ハラーが担当しているモンゴメリー上級裁判事暗殺事件裁判に被告側調査員として協力もしていた。モンゴメリーは日中に裁判所近くの公園で刺殺され、現場に残されたDNAが一致したことでジェフリー・ハーシュタットが逮捕され、裁判にかけられていた。ハーシュタットは自供もしており、有罪必至の状況だった。  一方、バラードは、ホームレス男性の焼死事件の現場に出向いていた。テントに暮らしていたエディことエディスン・バンクス・ジュニアが、大量のアルコールを摂取して寝ているうちに、うっかり石油ヒーターを倒して、その火が全身に移り、焼死した模様だった。事故死とみて、バラードはロス市消防署に処理を任せた。  これら三つの事件(「元服役囚殺害事件」「裁判所判事暗殺事件」「ホームレス焼死事件」)が複雑に重なり合い、終盤の怒濤の展開は近年屈指の作品に仕上がった。
  • ハックルベリー・フィンの冒険(上)
    -
    19世紀のアメリカ南部。何ものにもとらわれない自然児のハックルベリー・フィンは、ダグラスさんの未亡人の家での生活にも、学校の勉強にもうんざり。乱暴者の父親からも逃げ出して、黒人奴隷のジムとともにミシシッピー川を下る旅に出る--。アメリカ文学史上に燦然と輝く名作が、読みやすい新訳でよみがえる! <世界の名作 小学上級・中学から すべての漢字にふりがなつき>
  • リッツォ家の愛の遺産(上)
    -
    ニューヨーク・タイムズ・ベストセラーリスト初登場第1位獲得! 祖父母から受け継いだのは、無限の愛と幸せの集う場所。 NYの事業で大きな成功を収めたエイドリアン。だが彼女には、帰るべき「わが家」があった――。 エイドリアンには恐ろしい過去があった。 7歳のとき、生まれて初めて会った実の父に殺されかけたのだ。母ともみ合いになった父は階段から落ちて死亡、正当防衛を認められた母は、その後フィットネス・インストラクターとしてキャリアを築いてきた。 16歳になったエイドリアンは自らもエクササイズを考案、大学の仲間たちとDVDを発売して成功を収める。 その後、ニューヨークの地で事業を飛躍的に拡大させた彼女だったが、最愛の祖母の死を契機として、大きな人生の選択を迫られることになる。
  • ウンベルト・エーコのテレビ論集成
    -
    『薔薇の名前』の著者によるテレビをめぐるエッセイ集。「知の巨人」が、メディア、大衆、物語、文化批評、パロディ、映画といった多様な切り口で、テレビの本質を読み解く充実の一冊。
  • クリスマス・イヴ
    -
    1965年、アメリカはソヴィエトと中国に占領された! 国民は、きびしい監視のもとに置かれ、自由を奪われる。だが、一縷の希望が残されていた。状況を逆転する大いなる秘密が…… 夭折した異才コーンブルースが、占領下のアメリカ人の生きかたと戦いをリアルに描いたヒューゴー賞候補作が復活。 戦争がはじまって、すでに3年。広告業界の画家として活躍していたジャスティンは、国の施策により、仕事を捨てて酪農に従事していた。統制下で不自由な生活を送っていた1965年4月17日、衝撃的なニュースがもたらされる。米軍は無条件降伏、アメリカ合衆国はソヴィエトと中国に統治されることになったのだ! 占領され、国民の間にも分断が深まる不穏な空気のなか、身をひそめて生きるジャスティンは、大いなる秘密を知る。これで、一気に逆転が可能かもしれない。だが、そのためには、極秘裏に計画をすすめる必要があった。目標は、クリスマス・イヴ…… 敗戦国となったアメリカをリアルに描き、絶望的な状況を生き、戦う人びとの姿を謳いあげるコーンブルースの佳品をいまこそ!
  • ビアス怪談集
    3.0
    無気味な超自然の世界を描く世界代表怪談集。「ポーの再来」「短編の巧者」といわれるビアスの名作。人間の心に潜む超自然に対する恐怖心を鋭く捉え、簡潔直截な手法で描く! ――悪魔の辞典で知られるビアスは、短編小説を組み立てさせれば、彼ほど鋭い技巧家は少ない。評価がポーの再来というのは、確かにこの点でも当っている。そのうえ、彼が好んで描くのは、やはりポーと同じように、無気味な超自然の世界である……と芥川龍之介をして言わしめた。ビアスの短編中、怪奇と幻想に満ちた妖異談を選び、名だたる難文を見事な新訳にしておくる。
  • ヘッダ・ガブラー
    -
    世紀末閉塞社会の女性心理を描いた近代リアリズム演劇の白眉!あるいは、『人形の家』のパロディか!?詳細な注釈をつけて新たに訳されたイプセンの傑作。

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