工藤庸子の作品一覧
「工藤庸子」の「大江健三郎と「晩年の仕事」」「カルメン/タマンゴ」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「工藤庸子」の「大江健三郎と「晩年の仕事」」「カルメン/タマンゴ」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
途中の注釈で、メリメが10代後半から魔術関係の本を読み漁ったと言われていることが捕捉されていて、なぜ「タマンゴ」ではアフリカの民俗的な話や魔術的な話が挿入され、「カルメン」では悪魔祓いにもハマったことがある考古学者を主人公にしているのかが分かる。ボヘミア人が占いをやるという話が出てくるのも、メリメの趣味嗜好が出ている気がした。
また、考古学者目線で、最初は物語の全貌が見えないものの、だんだん役者が揃い、昔何があったのかが明らかになっていくのは、まさしく「椿姫」にそっくりだ。
他にも類似のフィクションはあるものの、ここでヴェルディの「椿姫」を引き合いに出したのかと言えば、「カルメン」も「椿姫
Posted by ブクログ
カルメンといえば魅惑的な女性の代名詞だが、実は原作もオペラも映画も見たことがなく、正しいあらすじを知らなかったのでこちらを読んだ。色々ある訳本の中から新訳を選んだのだが、とても読みやすくて、非常におすすめだった。
話はメリメと思われるフランス人考古学者が、コルドバ辺りのアンダルシアで、たまたまホセ・ナバーロという怪しい素性の男と知り合うことから始まる。ナバーロに貸を作る形になった作者は、罪を告白して死刑になろうという彼から最後に身の上話を聞くのだ。
話の筋は周知の通り、ロマ人のカルメンに惚れてしまったナバーロが、彼女と一緒にいたいばかりに軍の出世は愚か、罪を犯して、今で言うところの、密輸や