雨に呼ぶ声

雨に呼ぶ声

2,200円 (税込)

11pt

3.3

1960~70年代の中国。主人公の幼児期から青年期までの記憶を辿る物語。主人公 孫光林 (スン・グアンリン)は南門(ナンメン)という貧しい村に三人兄弟の次男として生まれ、六歳で、町に住む子どものいない夫婦のもとへ養子に出される。幼少期を町で過ごし、十二歳のとき、養父の死によってふたたび村に戻ってくるが、この間の不在が、彼を実家の家族から孤立させてしまう。そのため、主人公は、思春期を孤独で内省的な少年として過ごし、成長していくことになる。

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雨に呼ぶ声 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    貧しさゆえの理不尽,貧乏の連鎖や大人の身勝手さ,子供なりの知恵や思い,そして友情などが時系列を無視して思いの向かうところをあっちこっちと彷徨うように描き出されている.凍った父親の死体を質屋に入れようとして,そのあと死体を武器に暴れるというエピソードには度肝を抜かれた.中国の農村の貧しさが立ち上ってく

    0
    2020年12月07日

    Posted by ブクログ

    少し前の中国の農村の人々の生き様が少年の目を通して書かれている。国民性なのか共産党政権のせいか、あまりにも精一杯で体当たりで驚くばかりだった。素晴らしい本だと思うが、温かい気持ちにはなれなかったので星三つ。

    0
    2023年02月13日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    お気に入りの小説家余華の比較的古い作品。
    翻訳がでたので読んでみた。
    兄弟や活きるの方が完成度は高いが。余華らしさは随所にみられる。
    主人公にふりかかる理不尽なできごと、決して高潔とは言えない登場人物達、そして日常の喜び、恐れ、青春の戦慄き、著者。余華の実体験に基づく様々な思い出がパッチワークのよう

    0
    2021年03月05日

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