連作短編集作品一覧
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5.0●連作「伍番街のバンビさん」「陽のあたる街」:小さな駅の小さな商店街にある洋食屋「bambi」を舞台に、1人の少女・愛ちゃんが奮闘する。父親のいない愛ちゃんが目指す理想の商店街とは…!!●連作「ミルクティー」「ブラウンシュガー」:コーヒーが美味しい喫茶店「CAFE TAIZO」を舞台にした2つの物語。バツイチ子持ちで不器用なオンナの恋の行方と、亡き祖母のかつての恋人を捜す女子高生が知った本当の愛の形とは…!
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-合鍵。信頼と愛の証。同じ空間と秘密を共有する者を、つなぎとめておく魔法のアイテム。だが、それを持つ手に悪意が混じれば、恐ろしい武器にもなってしまう。小さな鍵は人間の愛憎をどのように封印し、あるいは解き放つのか? スペア・キーをめぐる連作短編集、全4話をお楽しみいただけます。<収録作品あらすじ> 若く美しい継母を見るたびに、女子大生・萠子の胸には暗いサディズムが押し寄せる。ありきたりの意地悪では駄目だ。もっともっと、激しい苦悩に悶えさせてみたい……。彼女が用意した合鍵は、背徳という名のドアを開ける(「女の扉」)。アンティークショップで社長の片腕を勤める美波は、商品に嫉妬をおぼえる毎日。社長はロマンを追い求める魅力的な男だが、その愛情は美しい骨董品にしか注がれないのだ。やがて店の経営が破綻したとき、美波はおそるべき計画を実行に移し、扉の向こうでひとり微笑む(「抱きしめて…」)。
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2.0いま危険な愛に目覚めて…『JUNEノベルズ』電子版! 心から愛している――そんな気持ちを隠しながら、後輩・久良木克規(くらき・かつのり)とかつて遊びの関係を始め、終りにし、後悔し、今はやり直したいと強く強く念じている、大学生の須崎聖史(すざき・さとし)。 ふたりの出会いは高校生の時だった。すでに自分の性癖を公にしている聖史が「なあなあ、おれと遊んでみない?」と声を掛けたのがきっかけだった。だが、聖史は相手がストレートであることや、どんどん成長してカッコ良くなっていくことに不安を覚え、思わず「別れよっか」と言ってしまったのだ。 そして今は二人とも大学生になり、いいオトモダチの付き合いが続いている。聖史のひりつくような焦燥感さえなければ……。いつも聖史のいいなりになる久良木の本当の気持ちとは? また、ふたりの先輩で、聖史にちょっかいを出す優しい美男・賢城の真意は? 表題作ほか全三編収録の連作短編集。いずれも切なく甘美な珠玉のラブ・ストーリー!
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3.8人の世はなんとおぞましく、美しいのだろう――。最愛の妹をたった二十二歳で亡くした女は、不思議な葬儀社にあるお願いをする。まるで生きているかのように写真を撮影できる凄腕のカメラマンに、妹のウエディングドレス姿を残してほしい、と。しかしそれは、禁断の行為だった……。雨の渋谷で死んだ同級生を思い出す男、街を彷徨う女子高生、満たされぬ思いから窃盗を繰り返す女、この世のものとは思えない美女と遭遇した少年。赤々とした炎のように何かに身を焦がし、切望する者たちの行く末ははたして──。人間の赤裸々な欲望、妄執を巧みな文章で書き綴った、切ない余韻の残る連作短編集。
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-あの星空のどこかに、私が私でいられる場所がある 両親の離婚で都会から地方の女子校へ編入したあさみは、どうしてもクラスになじむことができなかった。そんなとき、彼女は本屋のレジの脇にひっそりと置かれた『天夢界紀行』という小説に出会い、その作品世界に強く惹かれていく。それは、どこか別の星にあるパラダイス……天夢界からの迎えの船を、望郷の思いに身を焦がしながらこの地上で待つ天夢界人たちの物語だった。 自分にも迎えの船が来ることを願うあさみは、ある日、本当に天夢界行きの船のチケットを手に入れてしまい……。 天夢界に憧れる少女たちを描く連作短編集。 ●谷山由紀(たにやま・ゆき) 作家。文芸同人誌活動のかたわら雑誌投稿を始め、1993年雑誌「グリフォン」(朝日ソノラマ)に短編投稿作が掲載されたのを機に、1995年『コンビネーション』(ソノラマ文庫)でデビュー。その後、『天夢航海』『こんなに緑の森の中』(いずれもソノラマ文庫)を発表。
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3.0天正十年(一五八二)六月、本能寺の変勃発! 天下にあと一歩まで迫っていた織田信長死す! これはピンチか、はたまたチャンスか!? この驚天動地の事態に、息子・織田信孝は誰につこうか右往左往し(「最後の忠臣」)、家臣・滝川一益はかつて褒美として関東の領地より茶道具を選んでおかなかった決断を後悔し(「関東か小なすびか」)、敵将・安国寺恵瓊は秀吉と和睦を結んだ後で真相を知って歯ぎしりし(「南の山に雲が起これば」)、側室・おなべは誰も安土城を守ろうとする者がいない中、懸命に声を張り上げた(「信長を送る」)。 思わぬ事態に接した時ほど、人間の本性は出てしまうもの。あなたに似た人物もどこかに出てくるかも。信長の死によって運命を変えられ、大きな岐路を前にとまどう男たち、女たちを温かく(?)描いた、共感たっぷりの連作短編集。
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4.2Twitter界のスタープレーヤーであり漫画家、大喜利界の星。 あの“ダ・ヴィンチ・恐山”が、“品田遊”名義で満を持して破格の小説家デビュー! 都心から武蔵野の台地を横切り東京を横断する中央線車内を舞台に、 さまざまなヒトたちの個人的な問題をあぶり出す連作短編集。 現代人の共感を呼ぶ、あの人の、私の、誰かの、車内事情。 ---- サラリーマンの憂鬱/無慈悲な改札/質問投稿サイトにテキトウに答える大学生/ 人身事故/痴漢騒動/先輩営業マンと新人部下/車内飲食/ 車中で仕事をする女性教師/ホームの向こう側とこちら側/いつもの往復/ 車窓の風景/風変わりな恋... ...内向しすぎて破壊的!?中央線車内で起こる、24篇のドラマを収録。 ---- 物語を伴走する、“error403”によるイラストにも瞠目必至! 東京駅から高尾駅まで、彼らを乗せて、中央線が行く―。 #品田遊=ダ・ヴィンチ・恐山とは? 2009年のtwitter黎明期から活動を開始し、笑いのツボを突く投稿が多くのお気に入り(fav)を獲得。 twitter以外でも、誰も今まで見たことがない謎の活動が話題になり、 全く素性を明かさないにも関わらず、フォロワーは6万5千人を突破している。 活動はインターネットにとどまらず、大喜利や紙芝居の大会にも出場。 「第4回ギャグ漫画家大喜利バトル!!」では『海月姫』で有名な東村アキコを退け優勝を果たした。 またマンガ製作ツール「コミPO!」を使用したマンガ家としても活動し、 「くーろんず」などの作品を世に送り出している。 今回、そんなダ・ヴィンチ・恐山が全く新しい名前“品田遊”で小説に挑戦する! Twitterアカウント: @d_v_osorezan
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3.3殺人現場にぽつんと遺されたぬいぐるみ。そのぬいぐるみは、いったい何を語る? イケメン警部・音無美紀の密かな楽しみは、ぬいぐるみを愛でること。遺されたぬいぐるみから優れた洞察力で、事件解決の手がかりを発見する――。そして、男勝りの言動の一方で音無にぞっこんの則竹女史。さらに実はミステリおたくの江角刑事や、若手の桂島刑事など、個性派キャラクターが脇を固める連作短編集。「お弁当ぐるぐる」(『赤い糸の呻き』所収)で初登場した、音無&則竹コンビが遭遇した不可能犯罪の数々。〈ぬいぐるみ警部〉シリーズ、記念すべき第1弾。解説=霞 流一
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-(ボクが動揺するとよくないことがおきてしまう。よくないことはボクだけにとどまらない。世界がよくないほうへとバランスを崩してしまう。少しずつ……世界から見ればほんのわずかかもしれない。でもそれで不幸になってしまった人はきっと) ――自分の好奇心を体の奥底に閉じ込め、心の揺れを極端に恐れ誰とも深くかかわらないときめた西村祐胡(ゆうこ)。彼はクラスメートからは若くして悟っているクールなやつと思われている。そんな彼の前に現れるのは……。清水マリコが描く、日常に潜むせつなくも甘い迷宮の連作短編集。
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5.0探そうとしても、見つからない。いつかどこかに現れる、〈ふしぎな名画座〉。そこでは、ただ一人のためだけに、懐かしい映画が上映される……。「〈逢いびき〉のあとで」「〈天使の詩〉が聞こえる」「〈ローマの休日〉届」など、名画をモチーフにした、ファンタジックな連作短編集。人生に迷った時や、勇気をわけてほしい時――あなただけの指定席へようこそ。
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3.0かつてはロボット研究が生み出した最先端機種として、期待を集めていた人型ロボット〈ピイ・シリーズ〉。しかし、現在ではその役割を終え、絵を描くだけの無用の〈残存種(レリクト)〉と呼ばれ、各地を放浪していた。恋人との仲に悩む女性、周囲にとけ込めない中年男性、人生を踏み外しかけた青年――ピイと出会った人々は、姿だけを人と同じくするロボットの瞳に何を見いだすのか。感情を持たないピイ、その傍に寄り添う歳をとらない少女。かれらとの対話を通して揺らぐ人々のこころを柔らかに描き出す、すぐそこの未来の、希望と祈りに満ちたSF連作短編集。/解説=三村美衣
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4.0宗介とは半年前、街で偶然再会した。学生時代の友人で、ひとから見下されるような仕事をしている僕とは違い、将来を嘱望された秀才だ。その彼が勤めていた大手コンサルタントを辞めて、行くあてもないと言う。仕方なく一晩だけ泊めるつもりが、その後も居着いて、今ではうちの居候。普段は暢気にヨガの修行をして過ごしている。そんな彼は、僕が仕事で遭遇した事件を持ち帰ると、瞬く間に解決していく探偵へと姿を変えるのだ。だけど、僕は知っている。宗介自身が誰より深い悩みを抱えていることを……。暗い過去を持つふたりの青年が、五つの事件を通して経験していく出会いと別れ。爽やかな余韻を残す連作短編集。/解説=千街晶之
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4.7おっちゃんはセックスの時、声を出さない。近所に聞こえたらまずいだろ、って言うのがその理由だ。俺は今まで一度もこの人が本気で喘ぐのを聞いた事がない。聞きたいと、思う。(「雷を待ちわびる」より)目つきの悪さで人生の三割は損してる大学生の『俺』と、のほほんとしてるようで仄かに腹黒い中年の『おっちゃん』。縁あって築六十年の日本家屋で一緒に暮らしてる。時に年上の手練手管に転がされ、時に若者の情熱に翻弄され、求め合い、引っ付き合い、他愛のない日々を重ねる。まばゆく白く照りつける夏の太陽の下、二人で一緒に歩いて、買い物をして、飯を食う。舞台は南九州の架空の町、基本はまったりゆったり進行のコージーなBL。低身長年下攻め×おやじ受け、年の離れた恋人たちのゆるーい日常をつづった連作短編集。どこからでも読める。好きな所だけ読み返せる。お休み前のひと時に。寛ぎたい時にいかがでしょう?
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4.1「この仕事、あなたにやらせてあげるね~」自分の仕事を丸投げしてくる同僚に悩まされているOLの朋子(ともこ)。会社に行きたくないと嘆く彼女の前に現れたのは、タロットカードをたずさえた美しい占い師で……? 占い師・胡蝶(こちょう)が悩める人々の人生を拓く、連作短編集!!
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3.9香田陽皆は、雑貨店に勤める引っ込み思案な28歳。 地元で愛される洋菓子店「スイート・ホーム」を営む、腕利きだけれど不器用なパティシエの父、明るい「看板娘」の母、華やかで積極的な性格の妹との四人暮らしだ。 ある男性に恋心を抱いているのだが、なかなか想いを告げられず……(「スイート・ホーム」)、料理研究家の未来と年下のスイーツ男子・辰野との切ない恋の行方(「あしたのレシピ」)、香田一家といっしょに暮らしはじめた“いっこおばちゃん”が見舞われた思いがけない出来事(「希望のギフト」)など、うつくしい高台の街にある小さな洋菓子店を舞台に、稀代のストーリーテラーが紡ぎあげる心温まる連作短編集。
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3.9直木賞候補『スモールワールズ』で注目を集めた一穂ミチ。 期待の書き下ろしは、あらゆる世代に刺さりすぎる群像劇! 日々頑張るあなたが、きっとこの本の中にいます。 舞台はテレビ局。旬を過ぎたうえに社内不倫の“前科"で腫れ物扱いの四十代独身女性アナウンサー(「資料室の幽霊」)、娘とは冷戦状態、同期の早期退職に悩む五十代の報道デスク(「泥舟のモラトリアム」)、好きになった人がゲイで望みゼロなのに同居している二十代タイムキーパー(「嵐のランデブー」)、向上心ゼロ、非正規の現状にぬるく絶望している三十代AD(「眠れぬ夜のあなた」)……。それぞれの世代に、それぞれの悩みや壁がある。 つらかったら頑張らなくてもいい。でも、つらくったって頑張ってみてもいい。続いていく人生は、自分のものなのだから。世代も性別もバラバラな4人を驚愕の解像度で描く、連作短編集。
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3.9元編集者で現ホラー・ミステリ作家の「僕」のもとに、昔仕事をしたデザイナー・松尾から連絡が入った。「小説 野性時代」に連載している連作怪奇短篇について、話したいことがあるという。各短篇は、それぞれ他人から聞いた体験談を基に小説化したもので、松尾とは何も関係がないはず。訝りながら家を訪ねた「僕」に、松尾は三十年前の出来事を語りだした。それは、日課の散歩中にある四阿で出会った、怪異譚を語りたがる奇妙な一家の話であった。子供時代に山小屋で遭遇した怪異、障子に映った奇妙な影絵、宿直していた学校で起きた異変。彼らが怪異譚を語るたび、なぜか松尾の近隣で事件が多発し……。(「逢魔宿り」) ほか、「お籠りの家」「予告画」「某施設の夜警」「よびにくるもの」の4編を収録した、珠玉のホラー連作短編集。
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3.7おじさんはひどい。でも、おじさんだってつらい!? 男性は「そうなんだよ」と共感、女性は「こんな人に困ってる!」と思わず頷く物語。 ●人事からセクハラを注意された課長。だが、どの部下が訴えたかわからない。次の日から部下の対応に四苦八苦するのだが……。(「スコール」) ●女性の後輩に出世競争で敗れ、役員になれなかった男は、果たして次の生きがいを見つけられるのか。(「時雨雲」) ●浮気で離婚された男が、十年ぶりに娘と再会した「気まずい場所」とは。(「涙雨」) ●四十代で派遣社員。ストレス解消にネット上で女子高生「さなたん」として活動する男が陥った大ピンチ。(「天気雨」) ●定年退職後、街に出て公共マナーを注意することが生きがいとなった男の孤独。(「翠雨」) 報われない「おじさん」たちの心情を時にコミカルに、時に切なく描き出す、連作短編集。
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4.3【小説版登場!】少年ジャンプ+連載の等身大ラブコメが初の小説化! いつものように登校した鈴木だが、谷くんの様子がいつもとはちょっと違っていて……!? 西さんは好きな本を山田に貸すことになったのだが……!? ある一日の出来事を3組の視点から描く連作短編集!
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3.7人の心の奥底を覗き見たい。暴かずにはいられない。わたしは、そんな厄介な性質を抱えている。 高校二年生の榊原みどりは、同級生から「担任の弱みを握ってほしい」と依頼される。担任を尾行したみどりはやがて、隠された“人の本性”を見ることに喜びを覚え――。(「イミテーション・ガールズ」) 探偵事務所に就職したみどりは、旅先である女性から〈指揮者〉と〈ピアノ売り〉の逸話を聞かされる。そこに贖罪の意識を感じ取ったみどりは、彼女の話に含まれた秘密に気づいてしまい――。(「スケーターズ・ワルツ」) 精緻なミステリ×重厚な人間ドラマ。じんわりほろ苦い連作短編集。
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3.8介護される人は、どんな世界を 生きているのだろう 特養老人ホームの日常にあふれる謎。 それは人生の軌跡につながっていた―― 『ワンダフル・ライフ』で「読書メーター OF THE YEAR 2021」総合第1位。重度障害者の妻と約30年寄り添う著者が紡ぐ、渾身の連作短編集。 笑ったのち、7回泣けます。 〈あらすじ〉大森康介は新米介護士。特別養護老人ホーム「まほろば園」で働き始めたものの、便臭にはまだ慣れることができない。しかも認知症の人、言葉が不明瞭な人相手の仕事は毎日が謎解きだ。認知症の登志子さんが一度だけ食欲を取り戻したのはなぜ? 口に麻痺のある當間(とうま)さんが言う暗号「アアイオウエ」の意味は? その答えにたどり着いた康介は、この仕事の面白さにちょっとだけ気づき……。
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-推理小説?シリアス?ユーモア? 虚構に潜む陰の真実。独特の語り口が読むものを霧の彼方へと誘いこむ。 芸術の破壊と再創造をめざすスペイン文学の奇才が綴る〈虚空への新たな跳躍〉を試みる腹話術師の悲しくも可笑しい幻想的連作短編集。 【目次】 ぼくには敵がいた 別の怪物 お払い箱 底流 古い連れ合い ぼくが願っている死に方 カルメン 展望台の塔 お話の効果 師のもとを訪れる 下着のままの逃走 永遠の家 解説 【著者】 エンリーケ・ビラ=マタス 1948年バルセロナ生まれ。1985年『ポータブル文学小史』がヨーロッパ諸国で翻訳され、2000年『バートルビーと仲間たち』、次いで2003年『パリに終わりはこない』で世界的に評価される。 木村榮一 1943 年、大阪市生まれ。神戸市外国語大学名誉教授。著書に『ラテンアメリカ十大小説』ほか、訳書にバルガス= リョサ『緑の家』、コルタサル『遊戯の終わり』、リャマサーレス『黄色い雨』ほか。 野村竜仁 1967 年、群馬県生まれ。現在、神戸市外国語大学イスパニア学科教授。おもな訳書に、ビオイ=カサーレス『 パウリーナの思い出に』(共訳)、セルバンテス『戯曲集』(共訳)がある。
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3.3院長のガラが悪いことを除けば、患者に優しく評判の良い病院「ウサミ医院」。 そのもう一つの顔は、患者の「心」を治すべく「絵本」を処方する「絵本処方院ウサミ」。夜だけ開院する絵本処方院には、噂を聞きつけた人が様々な悩みを抱えてやってくる。居候件バイトをするハメになった森野ありすは、「絵本処方院」の仕事にまきこまれるのだが……。言葉の優しさと人の温かさに思わず涙こぼれる連作短編集。
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