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Posted by ブクログ
時代を代表する芸術家与謝蕪村。 自身の最後の恋も含めた、周囲の人々の様々な恋の形を描ききった、珠玉の短編連作もの。特に、 蕪村の弟子月渓が絵師として大成し、呉春と名乗るまでを描いた「月渓の恋」。恋する人が、家族を救うために 女衒に売り飛ばされる。面影を胸に秘めながらようやく添い遂げられ至福の時を過ごす。が、突然訪れた彼女の死。蕪村の哀歓を感じる言葉に馳せ、月渓のとった行動とは。。読みどころは、友人でもある文化人 円山応挙、上田秋成等の日々の触れあいを俳句を通して想像力逞しく繊細に描く事で、遠い存在である彼らを読者に身近な存在として浮き彫りにした事であろうか。 そして、辞世の句” 白梅にあくる夜ばかりとなりにけり ”を紐解くために書かれた作品かもしれないな~。静謐なる文体にて最後の最後までじっくり堪能。 心静かなる時を過ごす事ができますよ~。最近読んだ中でもダントツキラキラの5☆。
Posted by ブクログ
与謝蕪村を含めその周囲の人々の恋模様を語った連作短編集。
俳句が散りばめられた構成で、それぞれの恋のわびしさ、切なさが感じられます。
全部で7編
「夜半亭有情」
蕪村が恋する「小糸」。
蕪村の家をたびたび訪ねる与八。
与八と小糸の関係は?
与八の正体は?
そこには、蕪村の若い時の恋の思いがありました。
「春しぐれ」
蕪村の娘「くの」の物語。
くのが離縁された経緯が語れています。
そこには哀しい物語がありました。
「隠れ鬼」
蕪村の弟子「大魯」の物語。
文左衛門として蔵奉行を務めていましたが、遊女の小萩と駆け落ちを企て失敗。藩を追放されます。その後、蕪村の弟子となり大魯と名乗りますが、あることから、自分の駆け落ちが仕組まれたこと知ります。
そこで、再び出会った小萩。小萩との会話から自分の生きざまを振り返ります。
「月渓の恋」
蕪村の弟子「月渓」の物語。
恋した「おはる」は女衒に売り飛ばされてしまいます。
太夫にまでなっていた「おはる」ですが、周りの力をかりて、身請けできることに。ようやく、二人は夫婦となりますが、そこには哀しい結末が。
「雛灯り」
蕪村の女中「おもと」の物語。
源太騒動にまつわる「おもと」の哀しい過去。
その騒動の真相と、おもとの思いが語られています。
「牡丹散る」
蕪村の弟子「応挙」の元に訪れた夫婦、七重の物語。
応挙の元に通う七重に恋するようになった応挙。
そんな中、国許に帰る必要がある七重の夫、新五郎。
国許から離縁を迫れれる七重。応挙と七重のいく末は?
「梅の影」
蕪村の弟子で、遊女の「お梅」の物語。
蕪村が亡くなった後、「お梅」と「小糸」が出会う事に。二人の蕪村を思う気持ちが伝わってきます。
ゆっくりと流れる時間の中で、さまざまな思いが伝わってくる物語でした。
じっくり読みたい物語。
お勧め。
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