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九州、豊後、坪内藩の城下町にある青鳴道場。先代の死から早一年、道場は存亡の危機にあった。跡を継いだ長男の青鳴権平はまだ二十歳と若く、その昼行燈ぶりから、ついには門人が一人もいなくなってしまったのである。米櫃も底をついたある日、「鬼姫」と巷で呼ばれる妹の千草や、神童の誉れ高い弟の勘六に尻を叩かれた権平がようやく重い腰を上げる。「父の仇を捜すために道場破りをいたす」。酔って神社の石段で足を滑らせて亡くなったとされる先代の死には不審な点があり、直前には五つの流派の道場主たちと酒席を共にしていた。三人は、道場再興と父の汚名を雪ぐため、まずはその一つ、新当流の柿崎道場を訪ねる――。
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Posted by ブクログ
内容(「BOOK」データベースより)
坪内藩の城下町にある青鳴道場は存亡の危機にあった。先代の不名誉な死と、跡を継いだ長男の権平の昼行燈ぶりから、ついには門人が一人もいなくなってしまったのである。米櫃も底をついたある日、妹の千草や弟の勘六に尻を叩かれた権平がようやく重い腰を上げる。「父の仇を捜すために道場破りをいたす」。酔って神社の石段で足を滑らせ亡くなったとされる先代の死には不審な点があり、直前には五つの流派の道場主たちと酒席を共にしていた。三人は、道場再興と父の汚名を雪ぐため、藩内の道場の門をひとつずつ叩いていく。
令和2年4月13日~15日
Posted by ブクログ
解説によれば、葉室氏は出版社にとって小説の内容や傾向を書き分けているとのこと。
確かに「新潮」「角川」では、歴史上の人物を主に彼らの清涼な生き方を格調高く描いているし、「文藝春秋」「講談社」「徳間」では、歴史とフィクションを巧みに織り交ぜて、和歌や漢詩を取り入れ豊穣な作品となっている。
一方、この双葉社(文庫)は、『川あかり』しかり、『蛍草』しかり、架空の人物を主人公に娯楽性の高い愉快な作品となっている。
本書もその例にもれず、架空の藩の剣術道場の三兄弟の絆を謳い心温まる時代小説となっている。
両親を喪ったこの三兄弟、昼行灯のような性格で頼りない兄権平に対し、妹千草は剣術の腕前は兄に勝る美貌の持ち主、弟勘六は神童の誉が高い秀才と、典型的な愚兄賢弟との設定になっている。しかし、兄の権平は見かけによらず、いざというときには父親から伝授された「神妙活殺」という凄技で相手を次々と負かせてしまうというエンタメ色に溢れている。
この仲の良い三兄弟がお家騒動に巻き込まれながら、協力して親の仇を捜し求めるミステリー仕立てとなっていて、読者サービス満点の時代小説。
Posted by ブクログ
面白かった
重厚骨太の物語ではなく、漫画ライクなエンターテイメントストーリ(笑)!
しかし、その奥底には、家族の絆が描かれています。
父親の死によって、青鳴道場をついだ長男の権平は昼行燈。その性格から、門人は一人もいなくなり、結果、明日食べる米もなくなってしまいます。
妹の千草や弟の勘六の尻に敷かれる生活の中、お金を得るために始めたのが、道場破り。
父親の不審死の真相を明らかにして、仇討ちを果たすため、道場破りを続けていくことで、徐々に明らかになる真相。
といった展開です。
チャンバラ、勧善懲悪と鉄板ストーリに加え、家族の絆のメッセージが伝わってきます。
スッキリしたストーリ展開で、ライトな会話、掛け合いも楽しめます。
お勧め!
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