無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで201万冊以上配信中!
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
Posted by ブクログ
読みながら悲しみの涙が溢れ、読後には嬉し涙が溢れる傑作。穂高明の三作目の連作短編小説である。
鳴子で起きた車の事故で、学校の友人や教師が亡くなる中、ひとりだけ助かった橋本千春の苦悩の日々…千春の周りの弟、亡くなった友人の母親、新聞記者、伯母、洋菓子店の店主の視点で物語は描かれる。それぞれの視点で展開される物語は、全て千春の苦悩へとつながっていく。
この作品は、文庫化される前、東日本大震災の数ヶ月後に単行本で読んでいるのだが、あの時の感動をもう一度味わいたくて、再び読んでみた。解っていながらも涙がこぼれた…
東日本大震災の後、『月のうた』を読み、痛んでいた心が癒され、当時、絶版だった『かなりや』も手に入れ、その心暖まる物語に感動し、『これからの誕生日』と続けざまに読んだ記憶がある。
殺伐とした現代にこれほど心が洗われるような作品を描ける作家はなかなか居ないと思う。
Posted by ブクログ
「月のうた」「かなりや」に続き。
とても久しぶりの穂高さんの作品読みました。
-------------------------
バス事故で、
たった一人助かった少女。
人知れぬ心の痛みを抱えて生きる、
その先に――
彼女が成長して大人になった時、
悲しを享受して
素敵に笑う姿を想像してみる。
祈るように想像してみる。
小泉今日子さん推薦!
-------------------------
2011年に刊行された作品なんですね。
忘れもしない東日本大震災のなか、
このテーマは当時の私では読めなかったかもです。
なので、このタイミングで出会えたことに感謝。
バス事故で唯一の生き残りの千春は引きこもり不登校に。
千春本人の視点ではなく、
弟、伯母、担任教師、亡くなった友人の母親、新聞記者、ケーキ店の店主と、周囲の視点で物語は進みます。
それぞれ事情があって、
それぞれ見せたい顔があって、
優しい気持ちもあって、
でも綺麗な感情だけではない。
悲劇、かわいそうだけでは終わらない。
ひとつひとつ連続短編のようになっていますが、
各話の終わり方は完全に決着をつけるようなものではなくて。
特に、伯母と新聞記者の章は好きでした。
出来事はひとつでも、見える景色や感情は違ってて。
人間らしいけれど、
できれば隠したいところを見せて、
完璧じゃないし、ままならないけれど、
それでも時は進んでいく。
千春の未来が明るいものでありますように。
そして、周囲の人たちの人生が温かいものでありますように。
Posted by ブクログ
内容(「BOOK」データベースより)
どうして私だけ生き残ってしまったの。たったひとり、少女はバス事故で助かった。深い心の痛みを抱えて過ごす日々の先に―。とりまく人々の心模様を絡めて描いた、優しい強さが沁みわたる「再出発」の物語。
事故で生き残った人はどうやってその後の生活に戻って行けるのだろうと考えさせられる本です。日航機墜落で生き残った方達も、励ましの言葉も呪いの言葉に思えたでしょう。今のようにネットでなんでも発信できる今、一般の人の心ない一言のダメージは計り知れない物があります。
この本はそんな人間の二面性、強さと優しさ、それを上回るどす黒さがなんともやりきれない。しかもみんな悪気無いんですね、へたすると裏サイトに書きこんでいる生徒ですら正義気取りなのですから。でもこれ日常的に現実あることなんでしょうね・・・。
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。