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高校生の広海は、祖父である大和尚の仕事を手伝っている。 ある日、同級生のサチがお寺にやってきた。 ふたりは次第に親しくなるが、彼女は母親との関係に苦しんでいて――東北の町を舞台に、人生につまずいてしまった人たちが再び歩き始める姿を描く、凛としたやさしい物語。
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Posted by ブクログ
人間が、いつの間にか、意図せずに抱えてしまっている不安や負担や重荷。 どうすればいいのかわからなくなって、一人でそれらを抱え込んで。 そうすることでまた重くなって。 そういうとき誰にでも、 救いの手を差しのべてくれたり 喝をいれてくれる人がいるということ。 忘れちゃうけど忘れたくないなあ
誰もが秘密を抱えている。やるせなさを感じている。 でも、それでも格好悪くてもいいから生きていこうと思える、そんな作品。 (かといって完全な前向きな話ではないところもしっくりくる) 一つ一つが全くの単独の話ではないのもまた面白い。
舞台や登場人物は共通で4人の主人公の生活、生きることが描かれた物語。ファンタジー小説だけどあまりそうと感じないもっと日常に近い4つの話だった。 人の優しさを感じてじんわり出来て前向きになれる本。
家族がテーマの本を選ぼうとしたときに手にとった。 この本のテーマは「化学」「理科」「助け合い」「つながり」「生きづらさ」「自し」(→それが良いのかどうか含める)でなんか違うなぁと思う。 絶対に自分で命を絶ってはいけないけれどそれを頑なに禁止したり、頑張れよって声かけしたりするのも違う。 どの...続きを読む話も面白かったけど西條八十の「かなりや」は無理やり感があって話に合わない感じがした。
2回目か3回目。物理は苦手なのでそこの部分で、星ひとつ減点。悩みのない人はいない。幸せってなんだろう。自分らしく生きるとは?お金を稼ぐとは?などなど考えてしまう。何かの役割を全うするために生きるのだろうか。完璧に全うなどできなくても。
現代の病…虐待・パワハラ・ストレス症候群・職業病。自ら一線を越えた者たちを連れ戻すお寺の住職と孫たち。大和尚さんはさりげなく、広海と実生ちゃんはストレートに、、。込められる対比は数えきれない…表と裏・科学と仏門・海と川・生と死など、、連れ戻された人たちは境目に気づき、やがて新たに歩みだす。時間差の連...続きを読む鎖を絡めた各短編は、物静かに見守る奥深さと少々のファンタジー色♪。
各話、ちょっと意外な登場人物が順番に主人公になっていて、主観と客観の読み比べ面白かった。 短編の中の登場人物は繋がっていて、そのために物語も繋がってはいるのだけど、物語の核となっている主人公の影が薄いと感じた。 短編を跨ぐ、1冊を通しての軸が半分より手前でポキッと折れていた感じ。最初の2つが連続した...続きを読む話だと思っていたらいきなり他人の話が始まって、「え、なになに?」って感じで、その後特に触れるわけでもなかったので、最初のあれは何だったの?という思いが残った。 あと、各話にいちいち裏の世界の説明が入るのが面倒くさかった。
苦しい思いをして、つらい思いをして、それでも人は生きていく。苦しさの中に見える、人と人との関わりの優しさ、温かさに心をじんわりと暖められるお話でした。
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